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アオイフェ・ネッサ・フランセスは、アルバム『Protector』に続き、新曲「Automatic Love 」を発表しました。

 

彼女は、Protectorのセッションでレコーディングされたこの曲について、次のように語っています。「"オートマチック・ラブ "は、未知の世界に自分を委ね、自然の予測不可能さに屈服することを歌った曲です。私は一人で書きながら、自分を愛することを学び、身近な人たちに対してより深い愛を経験できるように過ごしました。この曲は、自分よりも偉大なものとの神聖なつながりについて歌っています。それは、愛の混沌に対する祈りの形なのです」

 

「私は外で多くの時間を過ごし、さまよい、秋の崩壊を眺めながら、無意識のうちに春のための種を蒔いていました。この曲は私にとって広大で開放的な感じがして、風や太陽を肌で感じられる外で聴くのが理想的です」


「Automatic Love」



アイダホ出身のシンガーソングライター、Trevor Powers(トレヴァー・パワーズ)によるプロジェクト、Youth Lagoon(ユース・ラグーン)名義の8年ぶりのアルバムを発表しました。『Heaven Is a Junkyard』は6月9日にFat Possumよりリリースされます。ファーストシングルは「Idaho Alien」を下記よりチェックしてみてください。


トレヴァー・パワーズはプレスリリースで次のように説明している。「Heaven Is a Junkyardは、私たち全員についての作品です。兄弟が戦争に行く話、酔っ払った父親がハグを覚える話、母親が恋に落ちる話、隣人が郵便物を盗む話、カウボーイがドラッグをする話、友達が学校をサボる話、僕がバスタブで泣く話、犬がウサギを捕まえる話、子供が高い草原で遊ぶ話なんだ」

 

 

 

アルバム発表後、二作のシングル「Prizefighter」「The Sling」が公開されている。こちらも合わせてチェックしてみて下さい。



 

Youth Lagoon 『Heaven Is a Junkyard』 

 

 

Label: Fat Possum

Release 2023年6月9日


Tracklist:

1. Rabbit 

2. Idaho Alien 

3. Prizefighter 

4. The Sling 

5. Lux Radio Theatre 

6. Deep Red Sea 

7. Trapeze Artist 

8. Mercury 

9. Little Devil from the Country 

10. Helicopter Toy

 


LAのシンガーソングライター、Shannon Lay(シャノン・レイ)が、Sub Popから4月14日に発売されるカバー集「Covers Vol.1」を発表した。シャノンは心和ませるフォークミュージックを奏でる素晴らしいSSWです。


「私はカバーをするのがとても好きです。私が尊敬する曲に私の視点を提供し、素晴らしいアーティストの情報を広めるのはとても楽しいことです。Covers Vol.1は、私の曲のシャノン化に対するこだわりを祝うカバーレコードのシリーズの第一弾です」と彼女は言います。


このシリーズは今後、後発作品のリリースも計画されているようです。このプロジェクトの第一弾となる『Covers Vol.1』では、Nick Drake、Arthur Russell、Sibylle Baier、Vashti Bunyan、Ty Segallなどの曲を演奏しており、最初の先行シングルとしてEliott Smithの「Angeles」のカバーソングがリリースされた。


「エリオット・スミスを聴くのに費やした時間1分間に5セントあったら、私は大金持ちになれるわ」とシャノンは言う。


「彼の複雑な思索はいつも私を満たしてくれる。Angeles "は、私が習うのをいつも怖がっていた曲のひとつなのですが、いざやってみると、とても自然にできました。そして、Debbie Neigherが素晴らしいピアノのアウトロで仕上げてくれました。私は、エリオットの魂が音楽シーンに埋め込まれているのを感じるのが好きです。音符が弾かれるところならどこでも、彼は生きているんだ」


また、シャノンは3月に行われるホイットニーのツアーでオープニングを務めることも発表している。


「Angels」

 



Shannon  Lay 『Covers Vol. 1』

Label: Sub Pop

Release Date: 2023年4月14日


Tracklist:

1.Angeles (Elliott Smith)  
2.From the Morning (Nick Drake) 
3.Blues Run the Game (Jackson C. Frank) 
4.Close My Eyes (Arthur Russell) 
5.The Keepers (Ty Segall)
6.I Lost Something in the Hills (Sibylle Baier) 
7.Glow Worms (Vashti Bunyan)
8.I’m Set Free (The Velvet Underground) 
9.I Am Slow (OCS)

 


ニュージーランド/オークランド発のフォーク・グループ、Tiny Ruins(ティニー・ルインズ)が新作アルバム『Ceremony』を発表しました。ニュー・アルバムは4月28日にMarathon Recordsより発売されます。この告知に合わせてバンドは最初のテースターとなる「Dorothy Bay」を公開した。

 

Hollie Fullbrook率いるニュージーランドのプロジェクトは、2019年のアルバム『Olympic Girls』で批評家の称賛を受けた後、再びスタジオに向かった。セッションには喪失の時期があり、Hollieはその経験を音楽で表現しようと試みている。


最初の先行シングルは、作詞家、Hollie Fullbrookの地元であるリトル・マディー・クリークとオークランドのマヌカウ・ハーバーを舞台に、喪失と再生をテーマとした瑞々しいサウンドに仕上がっています。

 

「Dorothy Bay」

 

 

 

Tiny Ruins 『Ceremony』

 

Label: Marathon Records

Release Date: 2023年4月28日

 

Tracklist:

1. Dogs Dreaming
2. Daylight Savings
3. Driving & Soaring
4. In Light Of Everything
5. Out Of Phase
6. Dorothy Bay
7. Seafoam Green
8. Earthly Things
9. Dear Annie
10. Sounds Like
11. The Crab/Waterbaby

Mac Demarco 『Five Easy Hot Dogs』 

 

 

Label: Mac's Record Label

Release:  2023年1月20日


Review

 

米国のインディー・ロックシンガー、マック・デマルコの自主レーベルからの二作目のフルレングスは意外にもインスト作品となりました。デマルコはリリースに際して次のように語っています。

 

「このように、僕は、あちこちに出かけてレコーディングや旅行をする性質上、座って計画したり、自分がやろうとしたことが何だったのかを考えたりするのには向いていないんだ。サウンドもテーマも何も考えず、ただレコーディングを始めてみたんだ」

 

「幸運なことに、この時期のレコーディング・コレクションはすべてリンクしていて、全体として現在の音楽的アイデンティティを持っているんだ。僕はその中にいながら、その中から出てきたものがこれなんだ」


「このレコードは、そんな風に転げまわっているような感じの音だ。楽しんでもらえると嬉しい」

 

レコードに収録された全16曲には、デマルコが実際に旅行をする過程で、その土地の地元の人と一緒にレコーディングされたものも含まれているようです。アルバム収録曲には、マック・デマルコがどのような旅の過程をたどったかが分かる。カルフォルニアのグアララ、クレセントシティを始めとする西海岸からポートランド、テキサスのヴォクトリア、そして、カナダのヴァンクーバー、エドモントン、シカゴ、そして、最終的にはニューヨークのロッカウェイへとたどり着く。

 

これらの楽曲は、前作『Here Comes The Cowboy』の音楽性を引き継ぎ、そして、アコースティック・ギターとシンセを中心に組み立てられています。ほかにもリコーダーのような吹奏楽器、それから、おもちゃのカスタネットが登場したり、このアーティストらしいユニーク性が漂う。デモ曲のように気安く書かれ、ラフなミックスがほどこされているため、ローファイ感も満載です。そして、スロウ・テンポのインディー・フォークをアシッド・ハウス的に解釈しているあたりが、いかにもマック・デマルコらしい作品と呼べるでしょう。

 

これは憶測に過ぎませんが、それ以前のロックダウンの時代を過ぎて、ぜひともマック・マルコは当時の閉塞した気分を解消するため、旅をする必要性を感じていたのではないでしょうか。そこで、彼は、実際に米国やカナダの土地の風景、また、そこで出会う人達とのコミニケーションを通じて、これらのサウンド・スケープや内的な心象風景をくつろいだ感じのあるローファイ音楽という形で書き留めておきたいと思ったのかもしれません。聴いてみると分かる通り、これらの短くまとめられた全曲は、その土地の風景や人の雑踏や、街角の景色を聞き手の脳裏に呼び覚ます喚起力を持ち合わせており、さらに、近年のマック・デマルコの作品の中では最もロマンチックで、繊細で、叙情性に溢れています。それはまた、旅をしたあとの儚い回想録のようにも喩えられる。しかし、それほどセンチメンタルにも生真面目にもならず、デマルコらしいユニークな観点から、これらの追憶の音楽は紡がれていくのです。

 

このアルバムは、おおよそ、米国、カナダ、米国と、3つの旅の工程に分かれ、大きく聞き分けていくとより解釈がしやすい。それぞれの土地の雰囲気をかたどった音楽を楽しむことが出来、曲が進んでいくごとに風景がたえず移ろっていくようにも思えて面白いです。序盤の「Gualala1-2」では、カルフォルニアの海沿いの美しさ情景が繊細かつワイルドに表現されたかと思えば、「Portland」では既存の作品と同様、ハウス・ミュージックに根ざしたインディー・フォークが展開されます。

 

続く「Victoria」は、これまでのマック・デマルコの作風とは異なるものがあり、メキシコの国境近くにあるような砂漠地帯の風景、他にも、海沿いの穏やかなリゾート地の景色が秀逸なオルタナティヴ・カントリー/オルタナティヴ・フォークによって表現される。序盤から中盤にかけてはミート・パペッツのサイケ・フォークに近いメキシカンな雰囲気が感じられるでしょう。

 

さらに、中盤になると、カナダをモチーフにした楽曲「Vancouver1」で、チルアウト風のフォーク音楽に様変わりし、「2」では、クラシカル風のギター音楽の影響を感じさせる涼やかな曲が繰り広げられる。続いて「3」では、ミニマル・ミュージックに根ざした淡々とした音楽が展開される。これらはマック・デマルコが体験した情景の儚さが上手く表現されているように思えます。また、同じく「Edmonton」は、移調を交えた気安いオルタナティヴ・フォークという形で展開される。

 

クライマックスになっても、曲調は流動的に移ろい変わり、「Chicago」では、雰囲気がガラッと変わり、アシッド・ハウスやローファイに根ざしたフォーク音楽に転じていき、「Chicago 2」では、ディズニーのテープ音楽のようなアナログ・シンセの音色をセンスよく融合させたダウンテンポへと引き継がれていきます。アルバムのラストに収録されている「Rockaway」では、以前の活動拠点であったニューヨークを懐かしく振り返り、淡い郷愁のような感慨が端的に表現されています。


 

72/100

 


©︎Angela Lewis


Andy Shaufが、近日発売予定のアルバム「Norm」からの最新曲「Telephone」を公開しました。前作「Wasted on You」、「Catch Your Eye」に続き、Chad VanGaalenがアニメーションを手がけたビデオも公開されています。


このビデオについて、アンディ・シャウフは「チャドのアニメーションのスタイルがとても好きなんだ」と説明している。
 
 
彼はごく普通のことを奇妙にしたり、また、奇妙なことを全く普通に見せるんです。私たちは彼にノームの奇妙な世界へ連れて行ってくれるように頼みましだ。数ヶ月後、このビデオへのリンクが書かれたメールを受け取りました。それは私たちが期待したものすべてであり、それ以上のものでした。

Andy Shaufの『Norm』は、ANTI-から2月10日にリリースされる予定です。


 

©︎Si Moore


ニュージーランド/オークランドの音楽アンサンブル、Tiny Ruins(ティニー・ルインズ)が、2019年のアルバム『Olympic Girls』以来となる新曲「The Crab / Waterbaby」を発表した。

 

この曲は、"Mānukau Harbourの脇にある、Little Muddy Creekの入り江を時間をかけて歩くこと "からインスピレーションを受け、Tāmaki MakaurauのPAQINスタジオでレコーディングされたとのこと。この曲は、Tāmaki MakaurauのPaquin Studiosでレコーディングされました。


 

Swim Camp ©︎Sarah Phung


フィラデルフィアのTom Morrisのプロジェクト、Swim Campがニュー・アルバム『Steel Country』のリリースを発表しました。このアルバムは、They Are Gutting a Body of WaterのDouglas Dulgarianが主宰するレーベル、Julia's War Recordingsから2月24日にリリースされる予定です。

 

本日、バンドはニュー・シングル「Dougie (For Sharyl)」を公開しました。下記よりご覧ください。


Morrisは、『Steel Country』の多くの楽曲をフィラデルフィアの自宅とポコノスでテープに録音しています。「Say Hi」と「Everything」はMark Watterと共に録音され、彼はLPのミキシングも担当しています。マスタリングはソー・ビッグ・オーディトリーのヘザー・ジョーンズが担当した。


昨年11月、Swim Campは『Steel Country』に収録されている「Pillow」をリリースしている。 最新のフルレングス・アルバムは、2021年の『Fishing in a Small Boat』である。 

 

「Dougie (For Sharyl)」



Swim Camp 『Steel Country』



Label: Julia's War

Release Date: 2023年2月24日 


Tracklist:


1. Line in Sand

2. Very Good Time

3. Dougie (For Sharyl)

4. Clotine

5. Everything

6. Cherry

7. No

8. Puddle

9. Is this The Plan

10. G0rp

11. Hevvin000

12. Apple

13. Heat Makes Cracks in the Bones

14. Say Hi

15. Hall


 New Album Review  Rozi Plain 『Prize』

 


 

Label: Memphis Industries

Release Date: 1月13日

 

 

Review

 

ロンドンを拠点に活動するシンガーソングライター、ロジー・プレインの通算5作目となるアルバム『Prize』 は、2015年のブレイクスルーとなったアルバム『Friend』で均した音楽的土壌を押し広げたものとなっている。この新作は、パンデミック期に制作が開始され、グラスゴー、エイグ島、フランスのバスク地方の海辺の町、マーゲット、さらにはロンドンジャズの中心地、トータル・リフレッシュメント・センターまで、複数の場所で録音が行われている。コラボレーターもかなり豪華で、Kate Stablesをはじめ、コンテンポラリー・ジャズの巨匠、Alabaster De Plume、Danalogue,Serafina Steer,Shigihara Yoshino,その他、ミネアポリスのサックス奏者 Cole Puliceがこの作品に参加している。

 

この5作目では、細やかなエレクトロ・サウンドに裏打ちされたほんわかとしたフォークサウンドが展開される。それは”ほんわか”というより、”ホワーん”とたとえるべきであり、さながら上記の風光明媚な土地の風合いを受けた伸びやかなサウンドとも言えるが、近年流行りのBig Thiefにも似た質感を持つ内省的なオルタナティヴ・フォークにも位置づけられる作品である。これらの音楽は、トレンドを意識したものではあるが、そこにサックス、フィドル、パーカッションを細やかなエレクトロ・サウンドに織り交ぜることにより、独特の雰囲気を与えている。基本的には穏やかなフォークミュージックと思わせておきながら、ときに、このアーティストらしい鋭気のようなものが随所にほとばしっている。それはケルトの細やかなフォークサウンドを想起させたかと思えば、アバンギャルド・ジャズやサイケデリアの主張性を交えたコアなロックサウンドまでをも内包している。牧歌的なインディーフォークを志向しながらも、そこにはなにか抜けさがないものも含まれている。これはまったく油断のならないサウンドでもあるのだ。

 

作品の表向きのイメージ、それはこれらのマニアックなトラック・メイクにより、ラン・タイムが進んでいくうちに、その流行り物という最初のイメージが覆され、ケルト的な世界観が内包されていることにリスナーは気づくことだろう。それはロジー・プレインの囁くようなボーカル、浮遊感に充ちたコーラス、そして、ハープ、多彩な音色を交えたシンセサイザー、テレミンのような音色、ヨーロッパの古い民族楽器の打楽器、様々な観点からこれらのサウンドは吟味され、そしてつややかなサウンドに昇華されていく。アルバムの流れは、常に淡々としていながらも、流動的なエネルギーが満ちていることが分かる。それはよく聴き込めば聴き込むほど、内側で変化している渦を感じとることが出来る。感覚的な音楽ともいえるが、それは確かに聞き手に、この音楽に波に長く浸っていたいと思わせるような心地よさをもたらすのである。


他に、この作品からどのようなイメージを汲み取るのか、それは聞き手の感性いかんによると思われる。先述したスコットランドの牧歌的な風景を思いかべるのも自由であるし、同じくバスク地方の山岳地帯の荘厳な風景が思い浮かぶというリスナーもいることだろう。ある意味では、すでに鋳型に入れた何かをこの音楽は提示するわけではなく、ある種の漠然としたイメージが示され、それを聞き手がどのように自由に拡げていくのかに重点が置かれている。独りよがりの音楽ではなく、聞き手が反対側に存在することによって完成形となるようなアルバムである。確かに『Prize』は、そこまで人目を引くような派手さはないけれど、この作品に内包される素朴な輝きは、むしろその音楽に触れるたび、いや増していくように感じられるはずである。

 

82/100 

 

Fatured Track 「Agreeting For Two」
 
 
Sara Noelle

 

ロサンゼルスのアーティスト、Sara Noelle(サラ・ノエル)が、1月27日に発売される次作アルバム『Do I Have to Feel Everything』から、最新シングル「Slip Away」を公開しました。この曲は先行シングルとともに新作アルバムに収録される。下記より御覧下さい。

 

「この曲は、冬のニューメキシコで、広大な空と雪に照らされた光を眺めることができる窓の横で書かれました」と、サラ・ノエルは声明の中で「Slip Away」について述べています。"これはラブソングかもしれないし、そうでないかもしれない、聴き方次第ね"。

 

 彼女の3枚目のフルアルバム『Do I Have to Feel Everything』は1月27日に発売される。アンビエントにインスパイアされたこのLPは、「Blooming Yucca」などのトラックを含む12曲が霞んだ地平線に向かって風を切るように進み、移り変わる心を万華鏡のように映し出している。このアルバムは、2020年のLP『Cover the Blue』、デビュー作『Morning Moon』に続く作品です。



ノエルはまた、文芸誌「Lyrics as Poetry」の編集にも携わっており、11月に28人のアーティストと20人のライター/ジャーナリストによる第4刷が発行された。


Noelleの最新アルバムは1月27日に到着する予定。ダン・ダジンスキーがプロデュースしたこの作品は、2020年の『Cover the Blue』と2016年のデビュー作『Morning Moon』に続く作品となる。

 

 

「Blooming Yucca」

 

 



 「Color of Light on the Water」

 

  

 

「Slip Away」

 

 


 

 

H.C. McEntire © Heather Evan Smith

ノースカロライナのシンガーソングライター、H.C.マッケンタイアは、1月27日にMergeから発売されるニュー・アルバム『Every Acre』の最新シングル「Rows of Clover」を公開しました。
 
 
この曲は、悲しみを歌った、広大で優しいバラード曲です。マッケンタイアの情感溢れる歌詞は、圧倒的な感情が人の思考をスパイラルに陥れがちなときに癒やしをもたらしてくれる。


「アーティストとして、私が求めるものが、意味と理解であるならば、繊細性は私のエッジを見つける唯一の方策です」とマッケンタイアは述べています。
 

「”Every Acre”は、私を取り巻くすべての事物、つまり、大きな高さと広大な深さ、計り知れない静寂、そして、焦点が定まっていない幾つかの断片を慎重に観察することを促してくれた」


さらに、彼女はコーラスの歌詞がアルバム全体のために最初に書かれたものであることを指摘する。
 
「暗くてストレートで、自己主張しない、痛みのある肉体、壊れた精神、疲れた心。私は自分の悲しみや落ち込みを紛れもない形で認める必要があった。それを名付け、私の心によって持ち上げられる感覚を知るために」

 

 

Wallice ©Nicole Busch

Walliceは、今年、5月にDirty HitからリリースしたEP『90s American Superstar』以来となる新曲「Japan」を公開した。ウォーリスは日本にルーツを持つシンガーで、彼女にとって日本はもう一つの故郷でもある。

 

「私の父は東京で生まれ育ち、27歳まで東京で過ごし、母は90年代に数年間東京に住んでいた」とウォーリスは話す。

 

「日本にいる父の家族のことは、まったく知らないんです。小さい頃に祖父の葬儀で一度会ったことがあるだけ、それ以来、祖母は他界してしまいました。最近、母がカリフォルニア州からジョージア州に引っ越したため、家族的な故郷の感覚が薄れてしまったのです。この曲は、故郷がどこにあるのか、そしてなぜ、私がこれほどまでに日本に惹かれるのかを探っています」


「このビデオは本当に特別なものです」と彼女は続けた。「このビデオは、わたしにとって本当に特別なものです。わたしは、日本が大好きで、世界で一番好きな場所です。COVIDを経験し、成長するにつれ、自分の文化との繋がりを失ってしまったように感じています。小さい頃のように、週末に父の家に泊まることもなくなり、日本語を積極的に聞いたり話したりすることもほとんどなくなりました。日本語の理解力がかなり低下しているように感じていたので、戻って、数日経ってから、さまざまなことが思い出されたのは、ほんとうによかったと思います。このビデオで、日本本来の美しさと神秘性を表現できればと思います」


ニューシングル「Japan」のMVは、ウォーリスが日本で滞在してプロモーション撮影が行われている。京都の渡月橋や、神社の境内など、日本の美しい風景がアーティストの背後に映し出されている。映像自体にあふれんばかりのノスタルジアと優しさが滲み出ています。以下よりお楽しみください。

 

楽曲の公式ストリーミングはこちらからどうぞ。



「Japan」 MV  

 


フィラデルフィアを拠点とするシンガーソングライター、Swim Camp(トム・モリス)がニューシングル「Pillow」を発表した。

 

Swim Campは、Alex GやWyatt Smith辺りのSSWを彷彿させるダウナーなフォークソングを制作する。エリオット・スミスのサッドコアに通じるものがある。

 

ニューシングル「Pillow」は、”They Are Gutting a Body of Water”のDoug Dulgarianが運営し、以前はfeble little horseとWednesdayが所属していたJulia's War Recordingsとの契約発表と同時に発表された。

 

トム・モリスが作曲、演奏、プロデュースし、Mark Watter (Alex G, Prince Daddy & The Hyena) がミキシング、Heather Jones (TAGABOW, Sadurn) がマスタリングを担当しています。


 



Daisy Harrisが新曲「Known」を公開しました。これは、彼女が12月9日にリリースするEP『Forest Girl Rock』の最新シングルです。


「Known」は、ハリスのいとこであるDAVOLIと共にレコーディング、プロデュースを行った。「彼の美しいスタジオでダヴォリとこの曲を作ることができたのは、絶対的な夢だった」と彼女は声明でコメントしている。

 

「私はそれが大好きで、その暖かく甘い雰囲気がリスナーに平和と喜びをもたらすことを願っています」と彼女は声明でコメントしている。


フォレストガールズロックは、今年初めに到着したハリスのデビューレコード『トルネードドリームス』に続く作品となる。

 

「これは私の最高傑作だと確信しています」と彼女は語っています。"私の父といとこも一緒にこのEPを作るのはとても楽しかった。彼らの才能とオープンさにとても感謝している」

 



エジンバラ出身のソングライター、ボニー・ケンプレイは、デビューEPをDirty Hitから発売している。ボニー・ケンプレイはインディーフォーク/インディーポップのジャンルに属し、ナチュラルなボーカルが魅力のアーティストである。このレーベル所属のアーティストとして異色の新人の登場となる。


ボニー・ケンプレイはさらに、デビューEP「running out of things to say, running out of things to do」のリリースに合わせて、来年行われるレーベルメイトのThe 1975のUKおよびアイルランド・アリーナ・ツアーでサポートすることを発表した。

 

このEPについて、「『running out of things to say, running out of things to do』は、私が17歳から20歳の間に書いた曲のコレクションよ」と説明しています。ギター中心のアコースティックな曲とダイナミックなバンドアレンジがミックスされている。物語やジャーナリスティックな内省を通して、人との関係や自分自身について書いています」とボニー・ケンプレイは語っている。

 

ボニー・ケンプレイのデビューEP『running out of things to say, running out of things to do』の全曲ストリーミングはこちらから。

 


 

 

 

 

 


イタリアの作曲家/シンガーソングライター、Marta Del Grandi(マルタ・デル・グランディ)が贈る、荘厳なメランコリーのひととき。ニューシングル「Stay」が11月24日にFire Recordsからリリースされた


ニューシングル「Stay」は揺らめくスナップショットで、欲望とコミットメントの鎮魂歌となる。目を開けてみると、なぜあんなに長く苦しんだのかさえ分からなくなる瞬間についてのぼんやりした記憶である。「これは基本的に、癒しのプロセスの終わりと新しい章の始まりを描いているの」とマルタは付け加えている。


ドラマチックな緊張感に満ちた悲痛な訴えが、エコーがかかった縁日のオルガンのようなサウンドの前に展開し、そのゆらめく輝きとともに、会場を天国へと運んでいく。新しい日のための勝利の讃歌となっている。

 

 Caitlin Rose  『CAZIMI』

 

 

 Label: Pearl Tower

 Release: 2022年11月18日


 

Review

 


米・ナッシュビルのソングライター、ケイトリン・ローズは、シングルこそ2012年からリリースしているようですが、最初のアルバムのリリースは21年で、九年の月日を要している下積み期間を長く積んできたシンガーです。

 

占星術の専門用語に因んだタイトルが冠されて発表されたセカンド・アルバム『CAZIMI』は、パンデミック以前に録音が行われ、プロデューサーのJohn Lehningと二人三脚で生み出された作品となっています。前作のリリース後、ケイトリン・ローズは、一時的に、ミュージシャンとして完全に自信を喪失しかけており、やめようとも考えていたようですが、結果的にプロデューサー、ジョン・レーニングに後押しされる形で、2ndアルバムのリリースにこぎつけています。この作品『CAZIMI』はこの歌手としての自信を取り戻すためのきっかけともなりえるでしょう。

 

ケイトリン・ローズの音楽は、古き良きUSポップスを彷彿とさせ、温和な雰囲気に彩られています。それほど肩肘をはらず、自然体で歌う姿勢は、多くの共感を呼び覚ますものとなっている。しかし、その現実的な姿勢は常に、ロマンチックな感慨へと眼差しが注がれている。このあたりのメルヘンチックな感じに本作の最大の魅力が込められています。これはこのアーティストの神秘的な概念に対する憧れがいわく言いがたいミステリアスな雰囲気として、このアルバムの全編を覆い、音楽性の表面性を形作っています。また、音楽的にいえば、本作では、スティールギターを交えたカントリーソングや、キッシュな感じのあるインディーロックソングと、このシンガーソングライターらしさが全面的に引き出されています。70年代の懐かしのポップス、ファンシーなキャラクターが、このアルバムの独特なまったりとしながらも神秘的な世界観を形成し、それらはシンセやグロッケンシュピールといった楽器、他にもギターの絶妙なカッティングにより、楽曲本来の持つドラマ性やダイナミック性が引き立てられているのです。

 

明らかに古典的なカントリー/フォークを志向していたデビューアルバム「Own Side Now」とは打って変わって、やはり、ミュージシャンとしての試行錯誤の跡が残っている作品で、ケイトリン・ローズは、オルタナティヴ・ロックの性質を突き出し、前作よりもフックの効いた楽曲が目立ちます。そして、この点については、未知の領域を開拓しているように感じられますが、あくまでケイトリン・ローズの音楽性の核心にあるのは、ささやかなフォーク/カントリー性にあり、ラジオ全盛期にかかっていたような名ポピュラー・ミュージックの踏襲にあるわけなのです。


それに加え、オープニングトラック「Carried Away」や「Black Obsidan」で見られるこのアーティストの占星術に対する興味が窺えるような曲も作品全体に強い個性をもたらしています。ケイトリン・ローズは、これらの懐古的なフォーク・カントリーの要素に、占星術への興味からくる特異なミステリアスな雰囲気を付け加えて、それを包み込むような温みのあるボーカルでさらりと歌いこんでいます。このあたりの漂うチェンバーポップ/バロックポップの要素は、じっくりと聴きこめる要素を作品自体に与えており、先日リリースされたウェイズ・ブラッドと同様、古い時代の音楽への共鳴が示されているようにも思えます。ケイトリン・ローズのヴォーカルはそれらの往年の名ポピュラー・ミュージックへの大いなる讃歌ともなっているわけです。

 

本作には他にも聴き逃がせない曲が収録されており、「Holdin'」やクローズを飾る「Only Lies」では、ファースト・アルバムとは異なるアプローチを図り、現代的なオルタナティヴ・ロックへの傾倒を見せています。これらの二曲は、はつらつとしたエネルギーに満ちていて、リスナーを巻き込む力に溢れており、このシンガーソングライターが次のステップへ進んだことを証明するものとなっています。


現時点では、カルト的な立ち位置に甘んじている感のあるケイトリン・ローズではあるものの、ソングライティングにおける高い能力は、この作品で証明しているので、もし、フォーク/カントリーというルーツをより究め、このアーティストの意外な魅力の1つであるオルタナティヴな要素がより強く出た場合には、より幅広い人気を獲得出来る余地があるように感じられます。



72/100

 

 

Featured Track 『Black Obsidian」


 

Tancred

 Jess Abbott(ジェス・アボット)のソロプロジェクトであるTancred(タンクレッド)が、新曲「Jars」を発表しました。この曲は、ゆるやかなインディー・フォークで、癒やしを求めるリスナーにとって最適なナンバーとなっている。

 

ジェス・アボットは、元Nowのギタリストとして知られています。活動を開始した2011年から現在までに4作のアルバムを発表している。その中には、Polyviyle(ポリヴァイナル)も含まれている。

 

"若くて孤独だったのが、人生を変え、今までいた場所から目覚めさせてくれるような人と一緒にいることへの移行について書いたの。"とアボットはこのニューシングルについて声明で説明しています。


「Jars」は、ニュージャージー州のシンガーソングライター、Jenny Owen Youngs(ジェニー・オーウェン・ヤングス)をフィーチャーした先月の「Mirepoix」に続くシングルとなっている。タンクレッドのソロ曲としては、2018年のアルバム「Nightstand」以来の作品となる。

 

昨年、ジェス・アボットは、ジェニー・オーウェン・ヤングス、及び、ミネアポリスのソングライター、John Mark Nelson(ジョン・マーク・ネルソン)と共同制作し、「Silver Bells」のカバー、オリジナル・トラック「Fireside」を発表している。


 

Meg Baird ©︎Rachael  Cassels

 Meg Bairdが来年1月下旬に発売予定のアルバム『Furling』から最新曲「Star Hill Song」を発表しました。先にリリースされたシングル「Will You Follow Me Home?」に続き、ベアードはチャーリー・ソーフリー(ヘロンオブリビオン)と共同でこの曲を書き下ろしました。ベアードが手がけたこの曲のビデオは、以下からチェックできます。


"私は映画の作り方を知っている人間でもなければ、裁縫をする人間でもありませんが、この家庭的なビデオを作ることは、フリースタイルの針仕事やキルティングのプロジェクトに没頭するのと非常に似ていると感じました。"とベアードはプレスリリースで語り、こう付け加えています。


「音楽は、他に場所がないときに、文字通り物を "置く "あるいは "保存 "できる場所だとよく思います。ここで私がつなぎ合わせた画像はすべて、寿命が尽きた携帯電話のカメラから絞り出したもので、画像に生命と揺らぎを与えようと試みたものです。そして、これらの画像は私にとって非常に重要な意味を持つ画像であり、愛とケアと献身をもって物事を間近に見る目でとらえたものです」


『Furling』は1月27日にDrag Cityからリリースされます。


 

Gena Rose Bruce©︎Maximum Person

 オーストラリア/メルボルンを拠点に活動するインディー・フォーク・ソングライター、Gena Rose Bruce(ジェナ・ローズ・ブルース)は、セカンド・アルバム『Deep Is The Way』を、Dot Dash/Remote Controlから2023年1月27日にリリースすることを発表した。2019年の『Can't Make You Love Me』に続く本作は、再びプロデューサーにティム・ハーヴェイを迎えて制作された。

 

前作「Foolishly in Love」同様、ビル・キャラハンと共作し、ビル・キャラハンもボーカルで参加するタイトル・トラックがリード曲として公開されています。アレックス・バダムが監督したミュージックビデオは以下よりご覧ください。


Gena Rose Bruceは、プレスリリースで「ビルとの仕事はとても詩的で、ノスタルジックな感覚をもたらした」と述べている。

 

「私たちはこれまで、お互いに歌詞を送り合い、時には何週間も返事を待って、ただ歌詞を分析し、雑談もなく、ただ重要なこと、つまり音楽について話し続けるという、書面によるやりとりしかしたことがなかった」


さらに、Bruceは、「人生において自分の居場所や "自分のこと "を見つけようとすると、時に圧倒されることがあると思う」と話す。

 

「この曲は、自分自身を見つけるのが遅い人、夢を見るのが好きな人、深く考えるのが好きな人、決断するのに時間がかかる人に捧げるもので、彼らの熟考の過程を評価し、尊重するためのものなんだ。誰もが、この達成不可能なほど速く、競争の激しい世界についていけるとは限らないのです。


このビデオについて、ディレクションを担当したアレックス・バダムは次のようにコメントしています。


「ベルリンの雨の街を歩きながらこの曲を聴いて、ありきたりなロマンチックな時間を過ごしているうちに、すっかりこの曲に恋をしてしまいました。この曲は、ベルリンの雨の街を歩きながら聴くと、ロマンチックな気分になれるんだ。私は旅行が多かったのですが、ゲーナはこの機会を利用して、何もない空間をスローでドリーミーなコレクションにすることを思いつきました。


 特にテネリフェ島には、緑豊かな森、黒い砂浜、火山性の月世界など、小さな国土の中に素晴らしいスポットがいくつもあります。


 また、ベルリンのバーにも何軒か入って、その場で「(カメラで)撮っていいですか」「(お酒で)撮っていいですか」と聞いて、うっかり顔を曇らせてしまったこともありました(笑)。都会を抜け出して外の世界を探検するという、かなりストレートなコンセプトの作品ですが、こんなに感動的な作品に仕上がったことに、私はとても驚いています。





Gena Rose Bruce 『Deep Is the Way』

 


 Label:  Dot Dash Recordings

 Release:  2023年1月27日



Tracklist:


1. Future

2. Destroy Myself

3. Foolishly In Love

4. Harsh Light

5. Misery And Misfortune

6. Deep Is The Way

7. Morning Stars

8. I’d Rather Be A Dreamer

9. Love

10. I’m Not Made To Love Only You

11. Captive