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3月にリリースされた邦楽の新作をレーベルからの提供をもとにピックアップしました。ハンバートハンバートの「笑ったり転んだり」のファーストテイクがリリースされたほか、日本テクノシーンの才能溢れるプロデューサー、シンイチ・アトベ、日本のフォークシーンの注目のシンガー、真名子新の新作がリリースされました。あらためて3月のリリース情報を確認してみよう。
ハンバートハンバート 「笑ったり転んだり- From The First Take」
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佐野遊穂と佐藤良成によるフォークポップデュオ、ハンバート ハンバートはNHK連続テレビ小説「ばけばけ」の主題歌として使用された「笑ったり転んだり」のファーストテイクを配信リリース。ドラマの放映は惜しくも終了したが、バケバケ効果はまだ終わっていない。
この未公開テイクでは、ハンバート ハンバートの良質なライブパフォーマンスが味わえる。ピアノによる弾き語りで、春らしくしっとりとした音楽性を楽しめる。デュオは、来月に福岡のライブ・フェス、Circleに出演する。ドラマの放映は終了したものの、今年もハンバート ハンバートの活躍から目が離させなさそう。Youtubeにてレコーディングの動画が公開されている。間のとり方また、一発録音の独特な緊張感が伝わってくる。個人的には、こちらのテイクがイチオシ。
笑ったり転んだり / THE FIRST TAKE
ストリーミングURL: https://humberthumbert.lnk.to/SandS_TFT
Shinichi Atobe 「Silent Way」
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埼玉のテクノプロデューサー、シンイチ・アトベがセルフレーベルPlastic&Soundsからニューアルバム『Silent Way』を3月27日にリリース。前作『Discipline』が米国のメディア、Pitchforkの年末特集(The 30 Best Electronic Album)で紹介された。シンイチ・アトベは時代の評価軸を静かにすり抜けながら、現在進行系で更新を続けているとレーベルは紹介する。
アルバムの収録曲「TRNS」は9分以上の長尺のテクノ/テックハウスのトラックで、ハイライト曲の一である。ミニマリズムを基調とするサウンドだが、ランタイムごとに異なるサウンドスケープを味わうことが出来る。この曲はSupercarの後期、Lama、Koji Nakamuraのテクノサウンドをわずかに彷彿とさせる。アルバムの収録曲はダウンビート/ディープハウスのビートを主体とし、チップチューン(ゲーム音楽のサウンドトラック)のようなチープなサウンドもある。
「TRNS」
ストリーミングURL:https://ssm.lnk.to/SilentWay
真名子新 「薔薇を飾るなら」
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2025年にファースト・アルバム『野原では海の話を」をリリースすると、ロングセラーとなり、全国12箇所のツアーを行い、Club Quattroで開催されたツアーファイナルをソールドアウトさせた。
神戸を拠点とする真名子新は、ジャパニーズフォークシーンの新星である。新曲「薔薇を飾るなら」は良い曲で、真名子らしいフォーク・ミュージックと温かな歌詞が混在する。「大事な人が悩んでいたらどのような言葉をかけるのか」というテーマを込めた実兄であるモトキ・マナコの歌詞とアコースティックギターを主体としたバンドサウンド、優しく力強い歌が見事にマッチしている。J-POPらしいサウンドを基調としつつ、世界水準の楽曲に仕上がったといっても過言ではない。この曲は、日本の新時代のフォークミュージックリバイバルの幕開けを予見する。
「薔薇を飾るなら」
ストリーミングURL: https://ssm.lnk.to/DecoratewithRoses
北里彰久 「April Child」
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ワイルドな風貌から軽快で爽やかなヴォーカルを提供する北里彰久の楽曲は、J-POPとR&Bとファンクを融合を主体としている。「アーバンなR&B」という宣伝文句がどんな意味なのか長年不思議だったが、ようは首都高のドライブでかかっても違和感がないシティサウンドを意味する。
北里による待望のニューシングル「April Child」はまさにアーバンなR&B/ポップの代名詞に相応しい。しかし、表面的には都会的なサウンドを主体としている。その中に漂う素朴なエモーションがこの曲のハイライト。聞きやすい曲で、多くの人の共感を誘いそうなナンバー。ムードたっぷりのメロウなギター、そしてビブラートを聴かせたソウルフルな歌唱にも注目しよう。
「April Child」
ストリーミングURL: https://ssm.lnk.to/AprilChild
tenbin O 「How To Make It』
2022年に結成された、tenbin Oは日本のクルアンビンともいうべき三人組である。tenbin oは4月22日に三作目のアルバム『Fushigi Na Binsen』のリリースが決定し、本シングル「How To Make It』は、ニューアルバムに収録予定である。
「How To Make It」は、エキゾチックなギターが、しなやかなドラム、そしてアフロソウルのボーカル、ファンクベースと融合したtembin Oらしい楽曲である。音楽的には、最近活動しているか定かではないが、奄美大島のフィーチャーソウルグループ、AMAMMJAUBに近い雰囲気だ。
tenbin oは、結成当初から野心的な音楽ビジョンを掲げて活動を重ねてきた。ポストパンクからモダンソウルまで様々なジャンルを織り込んだ1stアルバム「Lack Of Heroism」、それから、パーカッションの積極的な導入でビートを複層化し、ダウンビートでエキゾ味を増したグルーヴを獲得した2ndアルバム「illegal positive」を経て、tenbin oは最新アルバム『Fushigi Na Binsen』の収録曲を通じて、研ぎ澄まされたリズムとメランコリックなループサウンドが自然体の体を揺らし、メロディが幽玄に揺蕩う“平熱のサイケ・グルーヴ”を解き放つ。
新曲のリリースにあわせて、スタジオセッションの動画が公開されています。下記よりライブパフォーマンスをチェックしてみよう。
「How To Make It」
ストリーミングURL: https://ssm.lnk.to/HowToMakeIt
Merchant 「Piano」
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謎の地方都市(実際は埼玉/本庄市)を背景にアーティスト写真を撮影するMerchantこと、栗田将治。かつてはGlinderというバンドで活動していたが、現在はソロアーティストに転向している。今週水曜日にニューアルバム『Strawberry Days』のリリースを控えている。
ダイナソーJr.(J Mascis)、Teenage Fanclub、Flaming Grooviesを崇拝し、また、それに違わぬオルタナティヴロックソングを制作している。また、Merchantのサウンドにはパワーポップからの影響があり、轟音のディストーションギターに甘酸っぱいボーカルのメロディーが混在している。長らく空白だった日本のパワーポップシーンを埋めるべく存在として登場した。また、歌謡曲からの影響も感じさせる。
先月リリースされた新曲「Piano」は4月8日の発売予定の新作『Strawberry Days』に収録されている。歪んだノイジーなギターとグッド・メロディ、ハーモニーが共存したヴィンテージ・パワーポップ作。アルバムから泣きのギター、並走するピアノが印象的である。90年代のオルタナティヴ・ロックに回帰したようなサウンドで、次世代のインディーズシーンを牽引する。小山田圭吾、曽我部恵一の系譜に属するような特異なインディーロックシンガーである。
「Piano」
Jumanji 『Sup』 - New Album
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東京と川越をつなぎ、ストリートカルチャーを紹介するJumanjiは結構面白い四人組ヒップホップグループ。
ニューアルバム『Tesoro』を先月リリースした。収録曲「Views」では今は亡き伝説的なヒップホップアーティストJJJとの共同制作された楽曲である。他にもギターをサンプリングし、クライム映画のようなストーリーテリングを披露するタイトル曲「Tesoro」にも注目したい。トラップ/ギャングスタ・ラップのようなグルーブを感じさせ、同時に叙情的な雰囲気も漂っている。彼らのストリートの空気感を吸い込んだラップは、ヒップホップを渇望するファンに最適となる。
「Views」
ストリーミングURL: https://ssm.lnk.to/_SUP













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