イギリスの人気シンガーソングライター、ビーバドビーは、ニューアルバム『Live In LA』をリリースした。
8月にロサンゼルスのグリーク・シアターで行われたソールドアウト公演の模様を収めたこの21曲入りアルバムには、初期の人気曲から2023年の新曲Glue Songやthe way things goまでが収録されている。
ライブアルバムは、エキサイティングな2024年を準備するための作品であり、beabadoobeeは最近、3枚目のアルバムについて、「今までで最高の1枚」と予告している。彼女の3枚目のスタジオ・アルバムは、昨年の『Beatopia』と2020年のデビュー作『Fake It Flowers』に続く作品となる。
the way things goとGlue Songのライブ映像をご覧ください。アルバムのストリーミングはこちらより。
新作アルバム『The Ballad Of Darren』をリリースし、一連のライブ日程とフェスティバルへの出演を終えた今、アルバーンはフランスの出版社、Les Inrockuptiblesに今年の評価を与えた。彼はカムバックを「美しい成功」としながらも、現時点ではこれ以上のブラーの活動は期待できないようだ。
Adrian Lenker(エイドリアン・レンカー)がソロ新時代をスタートさせる。以前から良質なインディーフォークのソロ作品をリリースしていたレンカーが、いよいよ本格的なソロキャリアへの移行を視野に入れ始めている。しかし、これは必ずしもBIg Thiefとしての活動が間髪的になるとも限らない。おそらく、今回の動向はバンドのギタリスト、Buck Meek(バック・ミーク)の最近の活躍に触発されたものと推測出来る。今日、彼女は「Ruined」という新曲を発表し、フル・ソロ・アルバムがリリースされることを確認、ヨーロッパでの公演を発表した。
エイドリアン・レンカーはまた、ソロアルバムを「2024年にリリース予定」と発表しているが、現時点ではそれ以上の詳細は不明。彼女のファースト・ソロ・アルバム『ステージズ・オブ・ザ・サン』は、ビッグ・シーフの10年前の2006年にリリースされた。彼女の最新のソロ・プロジェクトである共同リリース『Songs and Instrumentals』は2020年10月にドロップされた。ここだけの話、エイドリアン・レンカーはソロアーティストとしても活躍が期待出来る。
「Ruined」
Sonic Youth(ソニック・ユース)が伝説のブートレグ「Walls Have Ears」を2月9日に正式リリースすることを明らかにした。アルバムの予約はこちらより。
2月9日に発売される「Walls Have Ears」は、様々なブートレグで長期間入手困難だったライヴ音源を、原音に忠実に再現している。ソニック・ユースのドラマー、スティーヴ・シェリーがテープの入手に協力し、完全な形でリリースされることになった。
「Walls Have Ears」は、二枚組のヴァイナル、CD、カセット、デジタル・ダウンロードで入手可能。ファンに人気の「Expressway To Yr.Skull'が収録されている。長らくソニック・ユースのライヴ・セットで戦力となってきたこのヴァージョンは、荒々しく、縛られておらず、完全に直接的だ。
Cat Power(キャット・パワー)ことチャン・マーシャルとIggy Pop(イギー・ポップ)が、マリアンヌ・フェイスフルの「Working Class Hero」のカヴァーで共演した。このニューシングルは、『A Tribute to Marianne Faithfull』(マリアンヌ・フェイスフルへのトリビュート)として収録される予定。
発売元である”In The Q Records & BANDBOX”は、Women of Rock Oral History Projectと共に、近日発売予定のトリビュート・アルバムには、シャーリー・マンソン、ピーチズ、リディア・ランチ、ターニャ・ドネリー、キャット・パワー、イギー・ポップ、ブッシュ・テトラ、ドニータ・スパークスなど、19組のアーティストのカバー曲が収録されることを明らかにしている。
Women Of Rock Oral History Projectのファウンダーであるターニャ・ピアソンはこう付け加える。「アイコンやミューズでありつづけるためには、たとえ50枚以上のレコードを持っていたとしても、それをお金に代えないということです。たとえあなたが60年代のイット・ガールだったとしても。たとえマリアンヌ・フェイスフルであっても」
「Working Class Hero」Cat Power& Iggy Pop (Marianne Faithful Tribute)
ベルギー/ゲントを拠点に活動するプロデューサー、シンガーソングライターのBolis Pupul(ボリス・ププル)が、リードシングル「Completely Half」の公開と併せてデビューアルバム『Letter To Yu』の詳細を発表した。新作アルバムは3月8日にDEEWEE/Becauseから発売される。
シンガーソングライターというのは、単に良い曲を歌いたいがために存在するわけではない。彼らは時に、おのが心にあるモヤモヤと折り合いをつけるため歌をうたう。Bolis Pupulの『Letter To Yu』は、2008年に交通事故で他界したボリスの亡き母へのラブレターでもある。ベルギー人の父と中国人の母の間に生まれ、ゲントで育ったボリスは、母が香港生まれであったこともあり、自身のルーツの中国を否定していたわけではなかったにせよ、それを受け入れていたわけでもなかった。しかし、母親の死をきっかけに、彼は自分の血統と折り合いをつけ始めたのだ。
『Letter To Yu』の制作は、ボリスにとって重要で解放的な体験となった。「この旅はとても感情的で、時には悲しいこともあったけど、本当に幸せな時間を過ごすこともできた。その結果、自分の人生をどうにかできると思えるような、とても高揚感のあるメロディーが生まれました」
「Completely Half」
Bolis Pupul 『Letter To Yu』
Label: DEEWEE/Because
Release: 2024/3/8
Tracklist:
Letter To Yu
Completely Half
Goodnight Mr Yi
Frogs
Doctor Says
Spicy Crab
Ma Tau Wai Road
Causeway Bae
Cantonese
Kowloon
Cosmic Rendez-Vous
ジェイソン・ライトル率いる米国のインディー・ロック・バンド、Grandaddyが、近日発売のアルバム『Blu Wav』のニューシングル「Cabin in My Mind」を公開した。『Blu Wav』は2024年2月16日にDangerbird Recordsよりリリースされる。ニューアルバムの予約はこちら。
その他にも安心感のあるソングライターの実力が「Playing For Time」にうかがえる。ピアノやストリングス、ベースを中心とするバラードのような楽曲で、音のクリアさに関しては澄明ともいうべき水準に達している。これはソングライター/プロデュースの双方で潤沢な経験を持つガブリエルさんの実力が現れたと言える。曲の立ち上がりは、R&B/ブルースの雰囲気のあるエリック・クラプトンが書くような渋いバラードのように思えるが、後半にハイライトとも称すべき瞬間が現れる。この曲では予めのダークなイメージが覆され、それと立ち代わりに清涼な音楽のイメージが立ち現れる。渋さのあるバラードから曲は少しロック寄りに移行し、最終的には、ビリー・ジョエルのような黄金期のポピュラー・ソングに変化していく。
「Four KInd of Horses」では、現代のシンセポップの音楽性の中で、ガブリエルは自分自身のボーカルがどのように活きるのかというような試作を行っている。最近のイギリスのポピュラー音楽を踏襲し、それをMTVの時代のシンセ・ポップと掛け合せたかのような一曲である。この試みが成功したかは別として、この曲にはピーター・ガブリエルの野心がはっきりと表れ出ている。
このアルバムの音楽の中にはユニーク性というべきか、あまりシリアスになりすぎないで、その直前で留めておくというような制作者の思いが込められているような気がする。それはユニークな観点がそれが束の間であるとしても心の平穏をもたらすことを彼は知っているからであるのだ。「Road To Joy」は、ザ・スミスの名曲「How Soon Is Now?」のオマージュだと思うが、ここに、何らかの音楽の本来の面白さやユニークさがある。そして、その後、スミスの曲と思えた曲が、レトロなテクノに移行していく点に、この曲のいちばんの醍醐味がある。ループ構造を持つ展開をどのように変化させていくのか、制作のプロセスの全容が示されていると思う。
アルバムはミックス面でのブライトサイド/ダークサイドという重要なコンセプトに加えて、曲の収録順に関しても、明るい感覚と暗い感覚が交互に立ち現れるような摩訶不思議な感覚がある。そして、全体の収録曲を通じて流れのようなものが構築されている。例えば、「Oliver Tree」は映画のサウンドトラックを思わせるような軽快な曲として楽しめるだろうし、続く「Love Can Heal」では80年代のポピュラーミュージックにあったようなダークな感じの曲調へと転じている。その後、「This Is Home」では、再び現代的なシンセポップの音楽性へと移行し、「And Still」では、母親の死が歌われており、アーティストはそれを温かな想いで包み込もうとしている。クローズ曲でも才気煥発な音楽性を発揮し、「Live and Let Live」では前の曲とは異なるアグレッシブなポップスへ転じ、より明るい方へと進んでいこうとしていることが分かる。