彼女の持ち味であるエレクトロニクス、ロマンティックなメロディー、そして想像を超えるほど繊細な音の響きは、本作でも存分に発揮されており、前作『Crépuscule I & II』に続き、今作もまた壮大なスケールを備えた作品に仕上がりました。本作で彼女は、子どものような無邪気さと、どこか謎めいた感覚のあいだを軽やかに行き来しています。表面上はシンプルに聴こえる瞬間であっても、思いがけない要素がふいに現れ、聴き手の想像力を大きく広げてくれるでしょう。
「Boku Wa Obaka」では複数のボーカルが浮かび上がり、「Knife of Yonder」では穏やかでブライアン・イーノを想起させる導入から始まり、やがて高揚感を伴う中盤へと展開していきます。最終的には、ブルースに近いニュアンスへと着地する、10分に及ぶ壮大な楽曲となっています。また、「Kikoeru Pon」は誠実な空気をたたえたバラードとして始まり、やがて静かで心地よいフィールドレコーディングへと溶け込んでいきます。アルバムタイトルや楽曲名の由来となった猫の声も収められており、この作品のパーソナルな側面を静かに印象づける一曲。
フランスを拠点に活動するミュージシャン、シンガーソングライター、映像作家。2000年、Peter RehbergとChristian Fenneszが彼女の最初のデモテープを発見し、アルバム『少女都市』でMegoからデビュー。アヴァンギャルドなエレクトロニカ周辺で高い評価を受け、Sonar、Benicassim、Mutekなどのフェスティバルに招かれ、世界中で演奏活動を行う。これまでにEditions Mego、FatCat、Room 40、PANから20枚のアルバムをリリースし、高い評価を得ている。2002年のアルバム「Hard Ni Sasete」はPrix Ars ElectronicaでHonorary Mentionを受賞。
映画、ダンス・パフォーマンス、アニメーション、アート・インスタレーションなどの音楽を手がけ、著名なミュージシャン、Peter Rehberg,、竹村延和、 Lawrence Englishらとコラボレーションしている。2005年には初の映像作品「Sand and Mini Hawaii」と「Sun」を制作し、パリのカルティエ財団や東京のアップリンクなどで国際的に上映された。2017年、Joji Koyamaと共同脚本・共同監督した長編映画「Kuro」はSlamdance 2017でプレミア上映され、Mubiでも上映された。2020年から21年にかけて、彼女の音楽作品はレイナ・ソフィア美術館で開催された展覧会「Audiosphere」(主要な現代美術館で初めて、映像もオブジェも一切ない展覧会)に出品された。
冥丁は、“自明でありながらも幽微な存在として漂う日本”(誰もが感じる言葉では言い表せない繊細な日本)の印象を「失日本」と名付け、日本を主題とした独自の音楽表現を展開する、広島 尾道出身・京都在住のアーティストである。現代的なサウンドテクニックと日本古来の印象を融合させた、私的でコンセプチュアルな音楽表現を特徴とする。『怪談』『小町』『古風(Part I, II, III)』からなる三部作シリーズを発表し、その独自性は国際的に高く評価されている。TheWireやPitchforkなどの海外主要音楽メディアからも注目を集め、冥丁は近年のエレクトロニック・ミュージックにおける特異な存在として確立された。音楽作品の発表だけにとどまらず、国際的ブランドや文化的プロジェクトのための楽曲制作に加え、国内外における公演活動や音楽フェスティバルへの出演、ヨーロッパやアジアでのツアーを通じて活動の幅を広げてきた。さらに近年は、寺院や文化財、歴史的建造物といった空間での単独公演へと表現の場を拡げ、日本的感性と現代的表現の新時代を見いだし続けている。
A solitary electronic musician, Shinichi Atobe, who quietly defies the conventions of his era while continuously evolving in real time.
The album “Silent Way” is being released digitally today, March 27. The first album released on his own label Plastic & Sounds.
The music video for the track “TRNS” has been released.On Monday, May 18, it was also announced on the WWW, Tokyo that “Shinichi Atobe – ‘Silent Way’ Release Live featuring ‘Heat’ set” would be held.
▪Shinichi Atobe「Silent Way」- Digital Version
Digital | 2026.03.27 Release Released by Plastic & Sounds | AWDR/LR2
また、前作「Discipline」がPitchforkの「The 30 Best Electronic Albums of 2025」に、そして代表曲のひとつである「Butterfly Effect」がRA(Resident Advisor)の「The Best Electronic Tracks of 2000-25」に選出されるなど国内外で注目の高まる中のリリースとなる。
▪EN
Following two 12-inch singles released on the self-run label [Plastic & Sounds], which was launched unexpectedly in July 2025, the album “Silent Way”—a 10-track collection representing the artist’s work to date—will be released digitally on March 27, with a colored vinyl 2LP (gatefold sleeve, 33 RPM, limited edition) set to follow on April 29.
Mastering and record cutting by Rashad Becker in Berlin. The artwork centres on photographer Yusuke Yamatani's work, with Satoshi Suzuki—who handles all P&S releases—constructing the overall aesthetic.
Last October, they appeared on Resident Advisor's popular series “RA Podcast”, with audio from their world premiere live performance in April 2023 released. They held the “Plastic & Sounds” label launch party at Shibuya WWW. In January 2026, they performed a live set of their acclaimed album “Haet” at the venue's New Year's party. This release comes amidst growing international acclaim, with their previous album ‘Discipline’ featured in Pitchfork's ‘The 30 Best Electronic Albums of 2025’, and one of their signature tracks, ‘Butterfly Effect’, selected for RA (Resident Advisor)'s ‘The Best Electronic Tracks of 2000-25’.
Shinichi Atobe will host a two-part release party
featuring a live set from his new album—the culmination of his work to
date—as well as a live set of the timeless classic “Heat”
それ以来同レーベルからコンスタントに「World」(2016年)、「From The Heart, It's A Start, A Work of Art」(2017年)、「Heat」(2018年)、「Yes」(2020年)、「Love of Plastic」(2022年)、「Discipline」、EP「Ongaku 1」(2024年)をリリース。クラブオーディエンスだけでなく多くの音楽リスナーを獲得し、多様な音楽媒体からも定評を受けている。
Electronic artists based in Saitama, Japan. He made his debut with the 12-inch “Ship-Scope” (2001) released on Chain Reaction, a sub label of Basic Channel, a 90s cult label leading to dub techno and then the “minimal” trend of the 00s. A decade later, in early 2010s, he released his first full-length album, “Butterfly Effect” (2014) on DDS label by lobbying of Manchester duo Demdike Stare.
Since then, he has consistently released “World” (2016), “From The Heart, It's a Start, a Work of Art” (2017), “Heat” (2018), “Yes” (2020), “Love of Plastic” (2022), “Discipline” and the EP ‘Ongaku 1’ (2024). He has garnered a large number of music listeners as well as club audiences and has received acclaim from various music media.
Although his debut on the legendary Chain Reaction and his releases on DDS have brought him to the attention of the world, he has remained an enigmatic and rare entity.
In 2025, he established his own private label, "Plastic & Sounds" . On March 27, 2026, released the album “Silent Way” via Plastic & Sounds.
シャーロット・コーンフィールドは、トロント出身のシンガーソングライター兼マルチ・インストゥルメンタリストである。コンコルディア大学でジャズ演奏の学位を取得し、ドラムを専攻した。3枚目のフルアルバム『The Shape of Your Name』は批評家から高い評価を受け、2019年のカナダの音楽賞、ポラリス賞のロングリストに選出された。
シャーロット・コーンフィールドの2026年、新たに契約を交わしたマージ・レコードからのデビュー作『Hurts Like Hell』は、彼女にとって6枚目のアルバムとなる。これは、2023年に娘が生まれて以来初めてレコーディングされた作品であり、一個人としてもアーティストとしても彼女にとっての大きな転機となった。このアルバムに繰り返し登場する、''個人の成長と再生、そして、困難や恥、気まずさの中でも愛が耐え抜く''というテーマは、まさに人間的な成長に根ざしている。
その視点の変化は、自身の内面を超えた登場人物やテーマに声を与えるようになった。歌詞へのアプローチだけでなく、レコーディングへの取り組み方にも表れている。『Hurts Like Hell』は、彼女のキャリアの中で最も襟を開き、声を張り上げたアルバムであり、これまでで最も多彩なアーティストとのコラボレーションが結実した。
ワインローブは『Hurts Like Hell』のプロデュース、レコーディング、ミキシングを担当しただけでなく、コーンフィールドが楽曲を練り上げる過程で良き相談相手となった。これは、通常プロデューサーとの仕事関係がレコーディング初日から始まるシンガーソングライターにとって、大きな転換点となった。コーンフィールドとバンドは同じスタジオで一緒にレコーディングを行い、生歌を収録し、オーバーダブは最小限に抑え、ヘッドフォンも使わず、有機的に、直感に従って制作を進めた。
コーンフィールドは、『Hurts Like Hell』に、過去の傷跡と未来への希望の両方を抱えて臨んだ。出産を経て、一歩引いて自分の音楽がどうあるべきかを見つめ直し、彼女は勇気を出して、自分にとって馴染みのある場所や人々、そして思いがけない人々から、空間と時間、そして助けを求めた。グループチャット、ファンではあるものの、面識のなかったソングライターたち、そして、かつて忘れ去られていた曲が新しい曲のコーラスを貸してくれた友人たち。 一つひとつの「イエス」、一つひとつのボイスメモ、一つひとつの共有ファイル、それから彼女のキャリアにおけるこの瞬間へと続く、一つひとつの開かれた未知の扉……。その瞬間を何と呼ぼうとも――拡大、再生、突破口――『Hurts Like Hell』は、それにふさわしいだけの懐深さを持っている。
Charlotte Cornfield 『Hurts Like Hell』-Merge/Next Door
シャーロット・コーンフィールドは初登場。キャロル・キングを彷彿とさせる良質なシンガーソングライター。『Hurts Like Hell』は、バック・ミーク、マイア・フリードマン、また、エル・ケンプナーといった豪華ゲスト陣が参加した、アメリカーナを基調とする力作となっている。エイドリアン・レンカーの系譜に属する叙情的なインディーフォーク/カントリー集が登場した。
『Hurts Like Hell』には豪華なミュージシャンが多数参加している。しかし、各々のミュージシャンが個性的であるとしても、全体的にはスタジオ・ミュージシャンとして参加し、コーンフィールドと一緒に協働している。ミュージシャンとしてのキャラクターを排し、バックバンドの専門的な仕事に徹している。録音自体も生の録音にこだわっているためか、脚色的なサウンドプロダクションは、(例外的な場合を除いては)ほとんど登場しない。現代的なマスタリングから見ると、少し地味であるにも思えるかもしれません。しかし、そのため、奥深く良質な音楽性が導き出される。過剰なサウンドプロダクションは、時折ボーカルの印象を薄めてしまい、全体的なトラックに埋もれさせてしまう。対して、今作は、ボーカルの持つ純粋な輝きが宿っている。
カナダの実力派シンガーソングライター、Feistが参加した「Living With it」は、キャロル・キング、ジョニ・ミッチェルの系譜にあるフォークバラードで、前曲とは対象的にチェストボイスの低い音域を生かした渋みのある歌唱法を選んでいる。ヴァースからコーラスというすごくシンプルな構成ですが、サビの部分でファイストがデュエットで加わると、驚くほど音楽のイメージが華やかになる。ささやかな音楽性ではありながら、壮大な感覚を読み解く事もできる。
「Number」は強固なアメリカーナソングです。バック・ミークが参加しているのではないかと推測する。イントロでドラムがざっくりと入り、甘美的なペダルスティールがこの曲の印象を決定づける。アドリアン・レンカーのソロ作を彷彿とさせるが、こちらの曲の方はよりブルージー。コーンフィールドのボーカルは、R&Bアーティストの歌唱を彷彿とさせ、サビの最後の部分「Maybe you don't have my number anymore」が心地良いテイストを醸し出す。
2016年3月結成。2018年1月、Max Bloom (Yuck) と全編ロンドンで制作したデビューアルバム「Luby Sparks」を発売。2019年9月に発表したシングル「Somewhere」では、Cocteau TwinsのRobin Guthrieによるリミックスもリリースされた。2022年5月11日にMy Bloody Valentine、Rina Sawayamaなどのプロデュース/エンジニアを手掛けるAndy Savoursを共同プロデューサーに迎え、セカンド・アルバム「Search + Destroy」をリリース。同年6月には、初のワンマンライブ「Search + Destroy Live」(WWW X) も行い、ソールドアウトとなった。10月にはタイでの海外公演、2023年3月全米7都市にて「US Tour 2023」、9月「Strawberry Music Festival 2023」を含む中国全7都市「China Tour 2023」、10月韓国、11月インドネシア「Joyland Festival」へ出演を行うなど海外での展開も積極的に行なっている。2024年5月にリリースした「Songs for The Daydreamers」EPに続き、2025年1月24日にも「Songs of The Hazy Memories」EPをリリース。
Luby Sparks is a Japanese alternative rock band formed in 2016. The band’s current lineup is Natsuki (bass, vocals), Erika (vocals), Tamio (guitar), Sunao (guitar), and Shin (drums). The band’s self-titled debut album, Luby Sparks (2018), was recorded in London with Max Bloom (Yuck/Cajun Dance Party) as a co-producer. In 2019, they released a single titled “Somewhere,” which was remixed by Robin Guthrie (Cocteau Twins). In May 2022, Luby Sparks released their second album, Search + Destroy, which is produced by Andy Savours, a Mercury Prize-shortlisted producer and engineer in London, who is known for working with My Bloody Valentine, Black Country, New Road, and Rina Sawayama. The album launch show at WWW X in Shibuya held in June was successfully sold out. In October, they performed in Bangkok, Thailand. In March 2023, Luby Sparks were actively expanding overseas with their first headline US tour around seven cities (New York, Boston, Philadelphia, San Francisco, Seattle, San Diego, and Los Angeles). In September of the same year, they were touring in seven cities in China, including a show at Strawberry Music Festival 2023, followed by a performance in Korea, and the worldwide festival Joyland Festival 2023 in Indonesia. Following the release of the last EP Song for The Daydreamers released in May 2024, new EP Song of The Hazy Memories will be released on January 24th, 2025.
ファーストシングル「In the Rain feat. MXXWLL」、セカンドシングル「You Got to Feel It feat. Bnnyhunna & Braxton Cook」は、オーストラリア、オランダ、USとの国際的なコラボレーションが高く評価され、UKおよびヨーロッパのラジオで相次いで大きく取り上げられた。さらに「You Got to Feel It」はオランダをはじめ、アジア8ヵ国の「New Music Friday」にも選出され、広く反響を呼んでいる。そうした国際的な注目の高まりを受け、今回いよいよアルバムの核心テーマに直結する「Shadow」がリリースされる。
サウンド面では、現代的なR&Bとポップを基盤に、温かみのあるグルーヴ、クリーンなメロディ、さりげないファンクの要素を融合。キャッチーさと感情の深みが程よく混ざり合うプロダクションに仕上がっている。曲調や感情の表情を描き分けながら、「Hard To Get」は自信に満ちた遊び心、「Type of Way」は落ち着いた安心感のある愛、「Don’t Let Him Go」は自分を傷つけてしまいそうな感情と向き合う緊張感、タイトル曲「Side Effects」は信頼を取り戻す過程での静かな不安を映し出す。
「私は「Come To God」を、一つの章を閉じるための最後のプロセスとして書きました。作詞、マントラ、否認と怒り、そして踊りながらヘッドフォンから返ってくる音を聴き、最終的には、潮の満ち引きする水の中に膝をついて、真の受容を見出すこと。このビデオ制作は、意図的な儀式でした。ブラッドワーム・ムーンの夜に、私を超えてこの曲を世に送り出しました。他の人々もまた、悲しみから繰り返し学びながら、この曲と共に踊ってくれることを願っています」