Photo: Meisa Fujishiro


シティ・ポップ・アーティストとして海外の音楽ファンからも支持されている佐藤奈々子が、伝説のブリティッシュ・フォーク・バンドのペンタングルのギタリスト故ジョン・レンボーンとの共作で幻の未発表曲「A Rolling Stone From Heaven」を4月22日(水)にイギリスのレーベル、Gearbox Recordsより配信リリースすることがわかった。


大学在学中に佐野元春と出会った佐藤奈々子は、楽曲を共作するようになり、1977年にアルバム『Funny Walkin'』で日本コロムビアよりデビュー。ムーンライダーズや加藤和彦など、当時の先鋭的なアーティストの作品に参加や楽曲提供し、その後、プロのフォトグラファーとして広告、雑誌などで活動を始める。


また、ピチカート・ファイヴによる1991年のカヴァーが世界的なヒットとなった「Twiggy Twiggy」など、ソングライターとしても数多くの名曲を残している。


1998年にはコクトー・ツインズのメンバーであるサイモン・レイモンドのプロデュースによるアルバム『Luminus love in 23』を発表するなど、日本のみならず世界的に幅広く音楽を発信してきた。


昨年末には1980年に結成したSPYの音源が45年の時を経て配信リリースされたことも話題となった。そんな奈々子が、この度伝説のギタリストのジョン・レンボーンを迎えた未発表音源「A Rolling Stone From Heaven」の配信リリースを発表した。


同楽曲は当初、即興のアカペラで録音された曲だったが、エンジニアを担当した藤井暁のアイデアでスコットランドに住んでいたペンタングルのギタリスト・ジョン・レンボーンへとテープが送られ、奈々子とは顔を合わせないままギターのダビングがされたという制作秘話がある。


さらに今回、あわせてリミックス・ヴァージョン「A Rolling Stone From Heaven [Simon Ratcliffe Rivers Remix] 」も同時にリリースされる。今年のフジロックへの出演も決定しているロンドン出身の2人組ダンス系ユニット、ベースメント・ジャックスのサイモン・ラトクリフによる、クールかつメランコリックなダンス・チューンへと生まれ変わったリミックスが誕生している。


同楽曲について佐藤奈々子本人は次のように話している。


「1997年に私がアカペラで歌った曲にペンタングルのジョン・レンボーン がギターを弾いてくれた曲。『A Rolling Stone From Heaven』 。それは奇跡のように生まれた曲でした。アカペラは即興で、歌詞はまだ出逢ったこともないジョンを歌ったような歌詞でした。その後、その曲は28年間も私のクローゼットに眠ったままでした。


 しかし、今回、また新たな奇跡が起こり、今度はベースメント・ジャックスのサイモン・ラトクリフがこのアカペラをリミックスしてくれました。音楽は放たれる時を知っているのでしょう。今、まったく新しい景色の中でジョンの精霊とともに歌が羽ばたいています。サイモン、すばらしいリミックスをありがとう」


そして、その「A Rolling Stne From Heaven」とリミックス音源の2曲を収録した限定ダブ・プレートの販売も決定!! マスターからダイレクトに1枚ずつカッティングして作られる高音質なアナログ:ダブプレート(限定10枚)。


配信リリースの翌日4月23日(木)に新宿の「sleepingtokyo.studio」にて会場限定で販売する特別イベントを開催。当日は奈々子本人とGreat3の片寄明人氏による楽曲解説などを交えたトーク・ショーも実施するのでお見逃しなく!


▪︎佐藤奈々子 「A Rolling Stone From Heaven」


<トラックリスト>


1. A Rolling Stone From Heaven (feat. John Renbourn)


2. A Rolling Stone From Heaven [Simon Ratcliffe Rivers Remix] 


配信URL: https://bfan.link/a-rolling-stone-from-heaven


▪︎世界限定10枚 12インチ・ダブプレートも発売




アーティスト名:佐藤奈々子(Nanaco Sato)

タイトル名:A Rolling Stone From Heaven(ア・ローリング・ストーン・フロム・ヘヴン)

形態:12インチ・ダブプレート

発売日:2026年4月22日(水)

レーベル:Gearbox Records

価格:£365.00(税込)

※ 各ディスクは12インチのクラフト紙製スリーブに収められ、そのエディション限定のユニークな全10色(下記参照)の光沢あるラップアラウンド・ステッカー付き


【カラー・ヴァリエーション】

キャンディ・ピンク、ペトロール・ブルー、セージ・グリーン、パステル・グレー、ダスティ・プラム、ヘイズ・ブルー、コーヒー・ブラウン、コーラル・ピンク、ペール・ライム、ベリー・パープル


<トラックリスト>

1. A Rolling Stone From Heaven (feat. John Renbourn)

2. A Rolling Stone From Heaven [Simon Ratcliffe Rivers Remix] 



<クレジット>

Nanaco Sato: Vocals | John Renbourn: Guitar | Lyrics written by Nanaco Sato | Music composed by Nanaco Sato, John Renbourn Produced by Nanaco Sato and Satoru Fujii | Recorded and mixed in 1996-1997 by Satoru Fujii, at Matrix Maison Rogue Studios, London. John Renbourn’s guitar recorded by Nick Turner at Watercolour Music, Corran, Fort William, Scotland | Mastered by Harris Newman at Grey Market Mastering, Montreal, Canada. A Rolling Stone From Heaven (Simon Ratcliffe Rivers Mix) Nanaco Sato: Vocals | John Renbourn: Guitar | Electronic production, arrangement and remix by Simon Ratcliffe Additional guitar by Andrea Terrano Mastered by Caspar Sutton–Jones at Gearbox Records, London, UK. Artwork and design by Paul Reardon



▪︎佐藤奈々子「限定アナログ・ダブプレート販売&トークショー」


日程:2026年4月23日(木)

時間:19:00〜20:00(予定)

会場:sleepingtokyo.studio 

(東京都新宿区富久町16-9 御苑フラワーマンション101号)

※入場無料ですが、参加希望者は事前登録が必須となっております


・参加のご応募はこちらから。



バイオグラフィー:

1955年、東京生まれ。独特のコケティッシュなウィスパー・ヴォイスは、渋谷系の元祖とも言われた。慶應義塾大学在学中に佐野元春と出会い、歌や詩を書くことを教わる。

大学主催の女性シンガーソングライターコンテストに出場し、「綱渡り」で最優秀作詞賞受賞。このコンテストを機に1977年6月、佐野との共作によるアルバム『Funny Walkin'(ファニー・ウォーキン)』で日本コロムビアよりデビュー。

ムーンライダーズや加藤和彦など、当時の先鋭的なアーティストの作品に参加、楽曲提供するなど活動の幅を広げる。1980年にSPYを結成し、加藤和彦プロデュースによるセルフ・タイトル・アルバムをリリース。その後、プロのフォトグラファーとして広告、雑誌などで活動を始める。

1986年、日産海外向けカレンダーの撮影で、世界のカレンダーコンテストで金賞受賞。翌年より5年間パリに移住。その後もコクトー・ツインズのメンバーであるサイモン・レイモンドのプロデュースによるアルバム『Luminus love in 23』を発表するなど、日本のみならず世界的に幅広く音楽を発信している。

また、作詞・作曲を手がけたピチカート・ファイヴの「Twiggy Twiggy」(野宮真貴の1981年のデビュー・アルバム『ピンクの心』収録曲)は世界的ヒットとなり、2014年にはセルフ・カヴァーで配信リリースしている。2026年4月、イギリスのギタリスト、ジョン・レンボーンとのコラボレーション・シングル「A Rolling Stone From Heaven」を配信リリース予定。

 Courtney Barnett  『Creature of Habit』


 

Label: Mom+Pop

Release: 2026年3月27日

 

 

Review

 

メルボルン出身のインディーロックスター、コットニー・バーネットはボーカルアルバムとして約五年ぶりとなるアルバム『Creature of Habit』をリリースした。2021年にリリースされた『Things Take Time, Take Time』はメロディアスなインディーロック集で聴きやすかった。インストがメインの作品を挟んでリリースされた最新作はシンガーソングライターの即興的な楽曲の性質を残しつつ、全体的により高い水準を目指したロックアルバムとなった。プロデューサーにはジョン・コングルトンが招聘されたこともあり、楽曲の洗練度は前作を凌ぐ可能性がある。

 

今作では、音楽性に新たなバリエーションが追加された。シンセポップやエレクトロポップである。これは、コットニー・バーネットが新しい音楽性を模索している最中であることが伺える。本作のオープナーを飾る「Stay In Your Lane」は、ジョン・コングルトンの代名詞的なサウンドで、オーバードライブのかかったベースにガレージロックのサウンドが乗せられる。バーネットの楽曲の中ではパワフルな部類に入ると思われる。また、新作アルバムでは、バーネットのボーカルの歌唱法に若干の変化が見受けられ、少しふてぶてしさのある歌い方を選んでいる。


曲の基礎は、The Kinksのようなサウンドであるが、エレクトロニクスを脚色的に使用したり、ダブ風のボーカルのディレイ効果を及ぼすことで、モダンなエレクトロロックに様変わり。ここにコングルトンの敏腕プロデューサーとしての手腕を堪能出来る。しかし、この曲をコットニー・バーネットらしくしているのが、ブルージーな歌の節回しと、往年のロックシンガー顔負けの迫力満点のボーカル。そして夢見るような幻惑的な雰囲気である。この曲では、古典的なロックから現代的なロックまでを踏襲し、聴き応え十分のオープニングトラックを提供している。

 

2曲目「Wonder」は前曲とは対象的に、コットニー・バーネットらしいメロディアスで叙情的なインディーロックソングである。この曲はおそらく、前々作の音楽性の延長線上に位置づけられるかもしれない。バーネットは筋金入りのロックギタリスト、そして良質なメロディーメイカーとしての性質を併せ持つ。この曲は、これらの二つのキャラクターがぴたりとハマっている。


ジャングリーなギター、8(4+4)ビートのドラム、力が抜けたラフなボーカルが混在し、魅力的なサウンドを構築している。もちろん、前作の曲の単なる焼き増しというわけではあるまい。シンセストリングスのようなアレンジメントは、バーネットの楽曲にドラマ性を与え、ほのかな感動を誘うことがある。全体的には、ロックソングという枠組みの中で、シンセポップのような音楽性が揺らめく。また、ボーカルには少しポップなサウンドが組み込まれている。キャッチーなサビの後にブリッジを歌う箇所は温和な雰囲気に満ちていて、思わず口ずさんでしまいそうだ。

 

「Site Unseen」では、Anti-に所属する米国のアメリカーナの代表格、ワクサハッチーがゲストで参加。アメリカーナを基盤にしたロックソングだが、イントロはかなり手が混んでいて、ネオサイケ風である。しかし、その後は爽快さのあるロックソングへと移行し、ワクサハッチーとの素敵なデュエットを惜しみなく提供している。両者ともに、カントリーやフォークに親しいシンガーであるため、二人のボーカルの相性が良く、前曲と同様に温和な空気感が醸し出されている。サビの部分ではカントリーの雰囲気が強まり、牧歌的な音楽性を楽しむことが出来る。端的に言うと、このアルバムの憩いの曲。聴いていると、言い知れない安らぎを感じる。曲の後半では、デュエットの形式を強化しながら、予測出来ない展開が登場する。このあたりに、バーネットが楽曲の洗練度や完成度を上げるべく、相当な試行錯誤を重ねたことが伺える。

 

エレクトリックギターによるアルペジオを生かしたフォークロック「Mostly Patient」も渋いながら、良曲のひとつ。 アコースティックで演奏しても良い曲であるが、あえてエレクトリックを使用しているのがポイントである。ボブ・ディラン的な哀愁は、コットニー・バーネットの手にかかると、きらめきのある繊細なフォークソングへと変化する。この曲では、レコーディングスタジオのアンビエンスを活かし、スタジオライブのような精細感のあるレコーディングが作り上げられる。 ギターのアルペジオとボーカルは時々、瞑想的な空気感を醸し出すこともある。前作よりも円熟味のあるサウンドを追求した過程が、この曲に強い影響を及ぼしている。

 

ドラムのスティックのカウントで始まる「One Thing At A Time」では、 アーティストらしいシュールで摩訶不思議なロックワールドが展開される。ボーカルの節回しにしても、旋律にしても、グリッターロックやサイケデリックロックの中間にある、独創的なサウンドプロダクションが生み出されている。ロックらしいフックがあるのにメロディアスさを失わない。特に間奏では、センス抜群のギタープレイが披露され、ロックらしいスピリットが立ちのぼってくる。

 

隠れたタイトル曲「Mantis」は、インディーロックとポップの中間に位置する。奇異なことに、発売日が重なったスネイル・メイルの最初期のサウンドを彷彿とさせる。ボーカルはより旋律の良さが際立ち、ポップネスにも磨きがかけられている。ジョン・コングルトンのプロデュースも素晴らしく、ドラムのタムがボーカルと見事にマッチしている。語弊があるかもしれないが、カマキリと話すという謎めいたエピソードが背景にあるこの曲で、バーネットは、青春時代に立ち返ったかのように、センチメンタルで叙情的なロックワールドを構築している。ここには、適度に力が抜けたラフなロックを重視した過程が見出せる。スタイリッシュな感じのするロックソングという、バーネットの代名詞的なサウンドを堪能することが出来るに違いない。

 

7曲目以降は、バーネットの音楽的な実験場とも言える、遊び心のあるサウンドが目白押し。アルバムの制作の後日談のようなサウンドが顕著で、もちろん曲ごとに音楽性も各々異なっている。


「Sugar Plum」は、いわゆるローファイ/スラッカーロックを体現した一曲で、マック・デマルコのようなサウンド。また、予想外にも、ドラムンベースのイントロを配した「Same」はシンセポップやエレクトロポップのような夢想的な音楽性を押し出している。これはアーティストによるドリームポップの解釈といっても良いかもしれない。バーネットの典型的なイメージとは対照的であるため、旧来のファンは意外の感に打たれるかもしれない。ギターロックを基本にしつつも、エレクトロポップソングを意識した「Great Advice」も面白い感じの一曲で、最新アルバムを通しで聴く際の密かな楽しみとなるに違いない。全般的には、ハイライトとなる曲を用意しつつも、それほどシリアスにならずに、気軽に楽しめるのがコットニー・バーネットのロックのスタイル。それは前々作から引き継がれたミュージシャンの流儀と言えるかもしれない。

 

終盤に趣味全開で遊び心のあるトラックを織り交ぜながらも、最後をしっかりと締めくくるのがプロフェッショナルな仕事である。「Another Beautiful Day」は良い空気感が滲み出ている。全体の夢見るような雰囲気を活かし、魅惑的なロックバラードを書いている。駆け出しの時代のようなラフさと情熱を維持しつつ、更に高度なソングライティングを実現している。また、この曲は、夏の太陽の光を感じさせる若さとまばゆさがある。 ハードロックのギターのエッセンスを随所に散りばめた深みのあるサウンドが金字塔のように輝く。最終曲ではロックミュージシャンとしてのライブセッションのリアルな醍醐味を味わえるはず。

 

 

 

84/100 

 

 

 

「One Thing At A Time」


 

エリック・サティが生きていたのは、20世紀の節目である。それ以降の近代/現代音楽に強い影響を及ぼしたサティは、音楽の聞かれ方が変化しつつあることを鋭い感性によって察知し、それまでになかった概念「家具の音楽」を編み出した。


当初、サティは、画家アンリ・マティスの絵画からインスピレーションを得て、BGM(バックグラウンド・ミュージック)という構想を考案した。マティスの絵自体が、インテリアのような趣を持ち、壁や空間との色彩的な調和という性質があったことを考えると、サティが”家具の音楽”を作り出したのは自然な成り行きだったのだろう。

 

アンリ・マティス 赤のハーモニー

パリ音楽院から、パリ・スコラ・カントルムへと学びの場を変え、その後、モルマントルにあるカフェでショパンなどのピアノ弾きを務めたサティの環境には、常にパリの人々のおしゃべり、ファッション、 先鋭的な芸術運動があった。彼は20世紀の芸術文化の中心地で暮らしていた。

 

諸説あるものの、家具の音楽の出発とされるのが、1920年3月8日に行われたマックス・ジャコブの戯曲「Lufian Toujours, Turan Jamet(ルフィアン・トゥジュール・トゥラン・ジャメ)」の上演である。サティとともに、この音楽を制作したダリウス・ミヨーは、以下のように回想している。

 

「音楽が同時にすべての方向から流れ出し、クラリネットを劇場の三つの角に、ピアノを第四の場所に、トロンボーンを一階のボックスに配置した」 ポール・ポワレの所有するギャラリーの展示会において、楽曲は上演され、マックス・ジェイコブの戯曲の合間に、サティの音楽が演奏された。このときのコンセプトについて、エリック・サティは「注意をそらすような主題のない芸術を夢見ている。それは良いアームチェアに例えられる」と述べたことがあった。

 

20世紀のモンパルナス


エリック・サティは、音楽芸術のあり方にイノベーションをもたらした。第一次世界大戦中、彼は、セーヌ川左岸のモンパルナスで、この形式を考案した。モンパルナスは、印象派の画家が多数活躍したアートシーンの中心地でもある。戦争によって大きなコンサート会場やギャラリーが閉鎖されると、音楽家や画家達はモンパルナスの近郊にあるヒューゲンス6番地のアトリエに集った。 

 

アトリエの所有者のスイス人画家エミール・ルジュヌ(Émile Lejeune)は、コンサートプロデューサー、アルトゥール・ダンデロに、アトリエをコンサート会場として使わないかと提案した。 ダンデロは提案を受け入れ、その後、スウェーデンの作曲家ヘンリク・メルシェルにすべてを委任した。

 

コンサートの多くは、詩の朗読や展覧会が同時に開催された。その中には、芸術融合を示す旗印「Lyre et Palette(リール・エ・パレット)」が掲げられることもあった。そして最初に、このアトリエで開催されたのが、「サティ・ラヴェル・フェスティバル」であり、1916年4月18日に行われた。


ルジュヌは、モンパルナスの回顧録「英雄時代のモンパルナス」の中で、サティについて言及している。

 

「詩人たちもまた、このイベントに協力してくれた。カタログのために、ジャン・コクトーとブレーズ・サンドラールはサティに捧げる詩を寄稿してくれた。サンドラールは私に約束を守るように誓わせ、「これは家具の音楽になるだろう。来場者には、自由に歩き回ってほしい。君と彼らにも話しておいたが、雰囲気を盛り上げてほしい」これが家具の音楽の最初の記述である。

 

1916年11月17日に開催された展覧会で演奏されたサティの「Instant Musical(インスタント・ムジカル)」。イベントでは、詩の朗読会が行われ、ジャン・コクトーとブレーズ・サンドラールが一編ずつ詩を書き、一編はサティに捧げられた。ルジュヌは回顧録で以下のように回想した。「サティは、オープニングの最中にこっそりピアノの前に座って、即興演奏をするつもりだと私に教えてくれた。『それはいわば”空間を彩る音楽”になるだろう』と彼は言った。『だから、来場者には引き続き歩き回ってほしい。君や仲間にはすでに伝えてある』と言った」という。

 

先にも述べたように、芸術家の間で普及していた家具の音楽が一般的に知られるようになったのが、1920年のマックス・ジェイコブ(Max Jacob)の戯曲の上演だった。しかし、サティの家具の音楽が理解されるまでには多くの時間を要さねばならなかった。

 

観客は音楽に静かに聞き入り、音楽が13回目の繰り返しに達したとき、サティはついに我慢がならなくなり、観客に対して、歩き回って、そして食べたり飲んだりするように促し、さらにときには「話して、天に誓って」とも叫んだ。しかし、観客はサティのいうことを全然聞かなかった。この辺りにサティのコミカルな人物像が思い浮かぶ。

 

サティは、音楽がインテリアのようにみなされることを理想としていたが、彼の希望は聴衆になかなか理解されなかった。しかし、このパフォーマンスにより、BGMの未来が拓かれる。フランスの『VOGUE』の創刊号で、Musique d' ameublement(Back Ground Music)という言葉を対外的に紹介した。なんと、最新のインテリアに関するコラムの中で次のように言及されたのだ。

 

ーー家具の音楽とは何か? それは演劇や音楽の演目の合間に演奏すべき音楽であり、セットやカーテン、ホールの家具と同じように、雰囲気を作り上げる役割を果たしている。エリック・サティの音楽は、モチーフが止まることなく、繰り返され、それらを聴くのは無意味だという。その雰囲気の中で、注意を払わずに過ごさねばならない。この音楽をどんなふうに聴くか、テーマについて、どんな意見を述べるのかはあなた次第。しかも、今シーズン私たちがこだわっている家具とは何ら関係がない。それは、今この瞬間の情熱を示す音楽を形作り、聴くためのきっかけに過ぎないーー

 

 

「Furniture Music」


UKブライトンのピアニスト/アーティスト、The Vernon Spring。昨年の終わりからアルバム『Under a Familiar Sun』のリワーク作品がシングルとして続々とリリースされてきたが、5/8にいよいよ作品集としてリリースされます。


また、本日先行シングルとして、「Roaring Flame of The Sun (Under a Familiar Sun - Saoirse-Juno Rework)」がリリースされました。アルバムのタイトル曲「Under a Familiar Sun」をUKのアンビエント・アーティストSaoirse-Junoが再構築。楽曲のストリーミングはこちらからお願いします。


「Roaring Flame of The Sun (Under a Familiar Sun - Saoirse-Juno Rework)」




【先行シングル】



アーティスト:The Vernon Spring (ザ・ヴァーノン・スプリング)

タイトル: Roaring Flame of The Sun (Under a Familiar Sun - Saoirse-Juno Rework)

発売日:2026年3月30日(月)

フォーマット:デジタルダウンロード/ストリーミング(デジタルオンリー)

ジャンル: ポスト・クラシカル / ジャズ / アンビエント

レーベル:p*dis


<トラックリスト>

1. Roaring Flame of The Sun (Under a Familiar Sun - Saoirse-Juno Rework)

2.⁠ ⁠Other Tongues (Oliver Coates Rework)

3.⁠ ⁠The BL II - feat. Max Porter & Confucius MC (The Breadline - Iko Niche Rework)

4.⁠ ⁠Esrever Ni Rehtaf (Rosie Lowe Rework)

5.⁠ ⁠Say Her Name (Requiem for Reem - Loa Rework)


▪︎ストリーミングURL: https://opia.lnk.to/RoaringFlameofTheSun



【リワーク作品:デラックスエディション仕様】



アーティスト:The Vernon Spring (ザ・ヴァーノン・スプリング)

タイトル: UnFamiliar Sun

発売日:2026年5月8日(金)

フォーマット:デジタルダウンロード/ストリーミング(デジタルオンリー)

ジャンル: ポスト・クラシカル / ジャズ / アンビエント

レーベル:p*dis


<トラックリスト>

Disc 1: Under a Familiar Sun

1. Norton

2. The Breadline (feat. Max Porter)

3. Mustafa (feat. Iko Niche)

4. Other Tongues (feat. aden)

5. Under a Familiar Sun

6. Fume

7. In The Middle

8. Fitz

9. Esrever Ni Rehtaf (feat. aden)

10. Counted Strings (feat. aden)

11. Requiem For Reem

12. Known


Disc 2: UnFamiliar Sun

1. ⁠Roaring Flame of The Sun (Under a Familiar Sun - Saoirse-Juno Rework)

2. Fitz (Dot Never Rework)

3. Say Her Name (Requiem for Reem - Loa Rework)

4. The BL II - feat. Max Porter & Confucius MC (The Breadline - Iko Niche Rework)

5. Esrever Ni Rehtaf (Rosie Lowe Rework)

6. Other Tongues (Oliver Coates Rework)

7. Counted Strings feat. aden (Sweet Bandit Rework)

8. Norton (H.Takehashi Rework) 



・アンビエント・シーンの注目のアーティスト8組がThe Vernon Springの2025年作『Under a Familiar Sub』を再構築


The Vernon Springのアルバム『Under a Familiar Sun』のリワークプロジェクト『UnFamiliar Sun』。2025年秋からシングルが続々とリリースされてきましたが、ついに8曲入りEPとしてリリースされます。


Rosie Lowe、Oliver Coates、H.Takahashiなどエレクトロニック・ミュージック、アンビエント・シーンの注目のアーティストがThe Vernon Springの幽玄で静謐なアンビエント・サウンドを再構築。


リリースから丸1年となるアルバム『Under a Familiar Sun』を加えたデラックスエディション仕様。デジタルのみでのリリースです。


アメリカで一体何が起きているのか? アメリカーナ/フォーク/カントリー・シンガーソングライター、クリス・マシューズの新曲「Forged In Fire」は事実の一端をジャーナリスティックに象っている。「Forged In Fire」はセス・グリアーがプロデュースおよびレコーディングを担当した。


ICE(米移民・関税執行局)やイランへの軍事行動に対する米国現政権への風当たりが強まる中、タイムリーなリリースと言える。音楽的には、フォークとブルース/ゴスペルの中間にあり、現代的なプロテストソングに位置づけられる。曲のタイトルは「炎の中で鍛え上げられた」を意味する。


マシューズは、この作品で、TRO Essex Music Group(ウディ・ガスリー、ピート・シーガー、ピート・タウンゼント、ピンク・フロイド、ブラック・サバスが所属)及びレーベル部門であるShamus Records(ウディ・ガスリーの『Woody at Home』、 Vol. 1 & 2、フレイミー・グラントの『CHURCH』、サム・ロビンスの『So Much I Still Don’t See』などをリリース)と契約を結んだ。


クリス・マシューズの影響力は、すでに米国の業界全体で広く認められている。彼女はインターナショナル・フォーク・ミュージック・アワードにおいて、2025年および、2022年の「ソング・オブ・ザ・イヤー」を受賞した。同賞の創設以来、この栄誉に2度輝いた初のアーティストとなりました。また、2024年には「アーティスト・オブ・ザ・イヤー」にも選出されている。 


真実の吟遊詩人、ナッシュビル在住のクリス・マシューズは、新世代の社会正義を掲げる音楽家たちの中でも最も輝かしいスターのひとり。数々の賞を受賞した多作な作詞家兼作曲家であるマシューズさんは、カントリー、アメリカーナ、フォーク、ブルース、ブルーグラスを融合させ、伝統的なメロディーに根ざし、率直で独創的な歌詞が彩る、大胆かつ複雑なパフォーマンスを繰り広げる。彼女はまさにこの時代のために生まれたアーティストだ。


彼女の新曲「Forged In Fire」は「トランプ政権第2期による、不安定なアメリカ民主主義の解釈が始まってからわずか数ヶ月後に書かれた」という。


クリス・マシューズは次のように説明する。「その週のヘッドラインはこうだった。『米連邦判事がトランプの出生地に基づく入国禁止令を差し止め、集団訴訟の続行を認める』、『カリフォルニア州カマリロで抗議者が連邦当局と対峙、捜査官が農業労働者を標的に』『CPJがジャーナリストのマリオ・ゲバラ氏の釈放を要請』『トランプ政権、不法滞在の子供たちへのヘッドスタート支援を撤回』『CUNY(ニューヨーク州立大学)が最新の弾圧で親パレスチナ派の学生・職員を標的に』などなど。


その時、関税政策からテキサス州の致命的な洪水にいたるまで、数え切れないほどのニュースが溢れていた。この曲はある週の混沌から生まれたが、およそ1年が経った今、この政権の民主主義軽視がミネアポリスや他の多くの米国都市にもたらした混乱の渦中において、「Forged In Fire」は、公民権運動の時代に同様の状況に耐え抜いた人々からの戦いの叫びのように感じられる。  


自他共に認める牧師の家系であるクリス・マシューズには、A.M.E.教会での育ちが色濃く反映されている。実力派ボーカリストのキショナ、カイリー・フィリップス、ニッキー・コンリー、ウィル・メレル、ジェイソン・エスクリッジが「私たちを教会へと誘う」中、マシューズの歌詞は「絶望は選択肢ではない」と私たちに語りかける。


マシューズは自身の言葉で、その使命は「声なき人々の声を広め、見過ごされている事実に光を当て、希望と愛こそが平等と正義への最も真の道であることを揺るぎない形で示し続けること」だと語った。

 

 

「Forged In Fire」

 

 

▪︎EN(Excerpt) 

A troubadour of truth, Nashville resident Crys Matthews is among the brightest stars of the new generation of social justice music-makers. An award-winning, prolific lyricist and composer, Matthews blends Country, Americana, Folk, Blues, and Bluegrass into a bold, complex performance steeped in traditional melodies punctuated by honest, original lyrics. She is made for these times.


Her new single, “Forged In Fire,” was “written just a few short months into a precarious interpretation of American democracy courtesy of the second Trump administration.” 


She continues: "The headlines that week were: U.S. Judge Blocks Trump’s Birthright Ban, Allows Class-Action Lawsuit to Proceed; Protesters Confront Feds in Camarillo, CA, as Agents Target Farmworkers; CPJ Calls for Release of Journalist Mario Guevara; Trump Admin Withdraws Head Start Services for Undocumented Children; CUNY Targets Pro-Palestinian Students and Staff in Latest Crackdown; and countless others about everything from tariffs to deadly floods in Texas. 

 

While this song was born out of the chaos of a particular week, almost a year later, in the wake of the turmoil this administration's disdain for democracy has wrought in Minneapolis and in so many other American cities, "Forged In Fire" feels like a rallying cry from those who withstood similar conditions during the Civil Rights movement."  

 

 

 


The Mossのニューシングル「Your Way」は、週末に踊りたい人向けのダンスロックナンバーである。

 

サンタクルーズでバン生活を送っている時も、フランスでサーフィンをしている時も、モンタナの牧場で働いている時も、ユタ州でパラグライダーを楽しんでいる時も、タイク・ジェームズはまさに放浪者だ。彼は「The Moss(苔)」というバンド名のもと、10代の頃にハワイのオアフ島で、そして現在はソルトレイクシティで、独自のオルタナティブロックを書き、演奏してきた。


「コケはどの大陸にも生えている」と、シンガーソングライター兼ギタリストである彼はバンド名の由来について説明する。

 

もっとも、彼はしばしば、その名の由来をLSD体験の結果だと語っている。「近縁種の藻類と混同してはいけない。コケは普段目につくこともなければ愛されることもないが、どこにでもあり、遍在している。コケについて聞いたことのあるあらゆることは、私たちにも当てはまるんだ」

 

タイトル曲は、タイクが「共依存、つまり相手がいなければ自分が不完全だと感じる関係性の局面を描いた、ほろ苦い曲」と表現しており、Sirius XMの『Alt Nation』からの強力なサポートを受けて、Spotifyの米国「Viral 50」チャートにランクインした。 この1年のその他のハイライトとしては、ラスベガスの「Life Is Beautiful」やアイダホ州の「The Festival at Sandpoint」での好評を博したライブパフォーマンスが挙げられる。


彼らの最新シングル「Your Way」について、タイクは「誰もが人生をどう生きるべきかという特定の考えを持っているが、それらはあくまで考えに過ぎず、他人の言うことをすべて鵜呑みにすべきではない、という内容だ」と語る。このシングルは、4月24日にリリース予定のフルアルバム『Big Blue Moon』からの先行曲である。  


60年代のサーフロック、ビートルズの純粋なメロディの喜び、レゲエの踊りたくなるようなアイランド・リズム、そしてザ・リプレイスメンツ、U2、ヴァンパイア・ウィークエンドを彷彿とさせる90年代のエモのハードな美学を併せ持つ折衷的なサウンドで、ザ・モスはユタ州のそびえ立つ山々やハワイのトロピカルなサーフといったアウトドアからインスピレーションを得ている。 


「私たちの音楽は間違いなく、これまで過ごしてきた環境からインスピレーションを得ています。自然の調和こそが、この世で最も創造的なものなのです」と、タイクはザ・モスの楽曲について語る。「あらゆるものが、いかに複雑かつ緻密に調和しているか。瞑想やサーフィン、ハイキングをしているような場所に行けば、そのエネルギーに触れるのは簡単です。その瞬間、どうでもいいことは消え去ります。音楽でも同じことが起こる」


2026年の全国ツアースケジュールも順調に進行中であり、タイクは早くツアーに戻りたいと待ちきれない様子。 「曲に対して即座に反応が返ってくる時、そこには特別な何かが生まれるんだ」と彼は言う。

 

「ライブの最中であれ、単に曲作りをしている最中であれ、その場にいる人々から反応があれば、自分が正しい方向に向かっていることが分かる。ファンとの間には、妙に個人的なつながりを感じるんだ。どうしてこれほど多くのファンが集まったのかは分からないけど、彼らに恵まれたことに心から感謝している」


「創造的なエネルギーを注いだものは、何でも芸術の形になり得る」とタイクは説明する。「そして、上達すればするほど、それを通じて自分をより良く表現できるようになる。音はあらゆるものの根源だ。それは実に壮大なことだ」


「Your Way」

 

The Mossは7,500万回以上のストリーミング再生回数を記録し、『Alt Press』誌から「注目の新進アーティスト」と称賛されている。最近では、Bottlerock、Levitate、Ohani、そしてBriston Maroneyと共演したParadiesなどのフェスティバルに出演した。また、2026年春にはヘッドラインツアーを開催することを発表しており、Kilby Block PartyではLorde、The XX、Modest Mouseらと共にステージに立つ予定だ。 



▪︎EN(Excerpt)

Whether he’s living in his van in Santa Cruz, surfing in France, working on a horse ranch in Montana or paragliding in Utah, Tyke James is one nomadic individual, a rolling stone who does indeed gather The Moss, the band name under which he’s written and performed a unique brand of alternative rock, as a teen first in O’ahu, Hawaii, and currently in Salt Lake City.


“Moss grows on every continent,” explains the singer/songwriter/guitarist about the origin of the band’s name, though he has often described it as the result of an experience on acid. “It’s not to be confused by its cousin algae.  It’s neither commonly noticed nor loved, but it’s everywhere, it’s ubiquitous. All the things you’ve heard about moss apply to us.”


The Moss broke through with the four-song Insomnia EP, leading the way with more than 25 million streams, the title track – which Tyke describes as “a bittersweet song about codependency, the point in a relationship where you feel incomplete without the other person” -- has landed on Spotify’s U.S. Viral 50 chart with major support from Sirius XM’s Alt Nation. Other highlights of the past year include well-received sets at Las Vegas’ Life Is Beautiful and Idaho’s The Festival at Sandpoint.


Their latest irresistible single "Your Way" "is about how everyone has certain ideas on how life should be lived but they’re all just ideas, and you shouldn’t listen to everything people tell you," shares Tyke. The single is off of their forthcoming full-length album Big Blue Moon out April 24th.  


The Moss have over 75 million streams and have received acclaim by the likes of Alt Press who named them a "Rising Artist To Watch". Recent festivals include Bottlerock, Levitate, Ohani and Paradies with Briston Maroney. The band also announced a spring 2026 headline tour including a date at Kilby Block Party alongside Lorde, The XX, Modest Mouse and more. 






US Tour:

4/2 - Seattle, WA - The Crocodile

4/3 - Portland, OR - Hawthorne Theater

4/4 - Eugene, OR - WOW Hall

4/6 - San Francisco, CA - The Independent

4/9 - Los Angeles, CA - The Troubadour

4/10 - San Diego, CA - The Quartyard

4/11 - Phoenix, AZ - Crescent Ballroom

4/14 - Austin, TX - Mohawk

4/15 - Dallas, TX - Club Dada Outdoors

4/17 - Atlanta, GA - Sweetwater 420 Fest

4/18 - Nashville, TN - Basement East

4/20 - Carrboro, NC - Cat’s Cradle

4/22 - Washington, DC - Union Stage

4/23 - Philadelphia, PA - Brooklyn Bowl Philadelphia

4/24 - New York, NY - Music Hall of Williamsburg

4/25 - Boston, MA - Paradise Rock Club

4/27 - Pittsburgh, PA - Thunderbird Cafe

4/29 - Ann Arbor, MI - Blind Pig

4/30 - Columbus, OH - Skully’s

5/1 - Indianapolis, IN - Hi-Fi

5/2 - Chicago, IL - Thalia Hall

5/6 - Minneapolis, MN - Fine Line

5/7 - Madison, WI - Majestic Theater

5/8 - St. Louis, MO - Off Broadway

5/9 - Kansas City, MO - Madrid Theater

5/11 - Omaha, NE - Slowdown

5/13 - Fort Collins, CO - Aggie Theater

5/14 - Englewood, CO - Gothic Theater

5/16 - Salt Lake City, UT - Kilby Block Party

▪︎ツジコノリコ3年ぶりとなる新作 愛猫PONへ捧げる、深い感情のサウンドスケープ 


6作目のフルアルバムとなる本作は、ソロ活動とコラボレーションの両面で培ってきた彼女の音楽的バリエーションを、さらに大きく広げた作品。本作は、幼い頃に引き取り、先天性難聴を抱えながら長い時間を共に過ごしてきた愛猫PONが、事故によって亡くなったことに捧げられています。アルバム全体には、その喪失を抱きしめるような、抽象的でありながらも優しく深い共鳴で満ち溢れています。

 

彼女の持ち味であるエレクトロニクス、ロマンティックなメロディー、そして想像を超えるほど繊細な音の響きは、本作でも存分に発揮されており、前作『Crépuscule I & II』に続き、今作もまた壮大なスケールを備えた作品に仕上がりました。本作で彼女は、子どものような無邪気さと、どこか謎めいた感覚のあいだを軽やかに行き来しています。表面上はシンプルに聴こえる瞬間であっても、思いがけない要素がふいに現れ、聴き手の想像力を大きく広げてくれるでしょう。

 

「Boku Wa Obaka」では複数のボーカルが浮かび上がり、「Knife of Yonder」では穏やかでブライアン・イーノを想起させる導入から始まり、やがて高揚感を伴う中盤へと展開していきます。最終的には、ブルースに近いニュアンスへと着地する、10分に及ぶ壮大な楽曲となっています。また、「Kikoeru Pon」は誠実な空気をたたえたバラードとして始まり、やがて静かで心地よいフィールドレコーディングへと溶け込んでいきます。アルバムタイトルや楽曲名の由来となった猫の声も収められており、この作品のパーソナルな側面を静かに印象づける一曲。

 

さらに、彼女のテクノロジーへの向き合い方には、深い人間性が宿っています。冷たく抽象的な作品ではなく、むしろ色彩豊かなフォトアルバムのようであり、彼女の内面世界や直感が驚くほど親密なかたちで記録されています。


ポップ、アンビエント、抽象音楽あいだをたゆたいながら、強く感情に訴えかける本作は、リスナーに新たな発見をもたらす感動的な作品。その豊かな感情の振れ幅は、混乱した世界のなかにかすかな希望を感じさせます。温かさと壮大さをあわせ持つこのアルバムは、彼女がまさにアーティストとして充実した時期にあることを強く印象づける一作と言えるでしょう。

 

 


Tujiko Noriko (ツジコノリコ) 『PON』


アーティスト:Tujiko Noriko (ツジコノリコ)

タイトル : PON (ポン)

発売日 : 2026年6月12日

 

<CD>

品番 : PDIP-6616

店頭価格 : 2,500円(税抜)/2,750円(税込)

バーコード : 4532813536163

レーベル : p*dis

フォーマット : 国内盤CD

▪️日本のみCD化/ボーナストラック1曲収録

 

<LP>

品番 : eMego322V

卸価格 : 4,980円(税抜)

バーコード : 880918278261

レーベル : Editions Mego

フォーマット : 輸入盤2枚組LP

▪️限定500枚


 

Track List :

1.Only on Love

2.Bosom

3.Kikoeru Pon

4.Sneezing

5.Knife of Yonder

6.Boku Wa Obake

7.Beachside Cats

8.Bokuno Satellite

9.Kareki Ni Hana

10.Birthday

11.Wakaru Pon

12.Pon on TGV

13.Quarz Rework

14.Kazeyo Pon

15.Slow Motion *国内盤CDのみボーナストラック


<プロフィール>

フランスを拠点に活動するミュージシャン、シンガーソングライター、映像作家。2000年、Peter RehbergとChristian Fenneszが彼女の最初のデモテープを発見し、アルバム『少女都市』でMegoからデビュー。アヴァンギャルドなエレクトロニカ周辺で高い評価を受け、Sonar、Benicassim、Mutekなどのフェスティバルに招かれ、世界中で演奏活動を行う。これまでにEditions Mego、FatCat、Room 40、PANから20枚のアルバムをリリースし、高い評価を得ている。2002年のアルバム「Hard Ni Sasete」はPrix Ars ElectronicaでHonorary Mentionを受賞。


映画、ダンス・パフォーマンス、アニメーション、アート・インスタレーションなどの音楽を手がけ、著名なミュージシャン、Peter Rehberg,、竹村延和、 Lawrence Englishらとコラボレーションしている。2005年には初の映像作品「Sand and Mini Hawaii」と「Sun」を制作し、パリのカルティエ財団や東京のアップリンクなどで国際的に上映された。2017年、Joji Koyamaと共同脚本・共同監督した長編映画「Kuro」はSlamdance 2017でプレミア上映され、Mubiでも上映された。2020年から21年にかけて、彼女の音楽作品はレイナ・ソフィア美術館で開催された展覧会「Audiosphere」(主要な現代美術館で初めて、映像もオブジェも一切ない展覧会)に出品された。


2020年にはサンダンスとベルリン国際映画祭で上映された長編映画「Surge」の音楽を担当し、2022年にはla Botaniqueでプレミア上映されたミラ・サンダースとセドリック・ノエルの映画「Mission Report」の音楽を担当した。Joji Koyamaとのアルバム『Crepuscule I&II』を2023年にEditions Megoからリリースしている。

 

2024年1月に東京/京都/福岡で来日公演を行い素晴らしいパフォーマンスを披露した。  


本日(3/27)、日本の古き良き文化をモチーフにした独自の世界観で注目を集めているアーティスト・冥丁(めいてい)のシングル「新和蝋燭」(しんわろうそく)がデジタルリリースされました。4月17日発売のニューアルバム『瑪瑙』(めのう)からの先行シングル第2弾となります。


冥丁 新和蝋燭 - NEW SINGLE


リリース日: 2026年3月27日(金)

カタログ番号 : KI-050S2

アーティスト : 冥丁

タイトル : 新和蝋燭

フォーマット:シングル / デジタル配信

レーベル : KITCHEN. LABE


配信URL: https://kitchenlabel.lnk.to/MUl4LF9C


TRACK LIST

1. 新和蝋燭


【楽曲概要】

黄昏の気配を湛える本作「新和蝋燭」は、冥丁の2023年作『古風 III』に収録された「和蝋燭」を新たな姿に再編した楽曲。第一弾先行配信曲「新花魁」(明の演目)が躍動的な上昇を描くのに対し、本作は内へと向かう対の存在「暮の演目」として黄昏の静寂を纏う。

深まりゆく闇の中で燃える和蝋燭のように、その音色はほのかに揺らめき、その下では低く反復する瞑想的な周波が静かに浸透している。音は淡い薄明に滲み、光は遠のき、最後に残るのは微かな粒子のみ。公演では、冥丁の暮の演目において静かな軸となり、消えかけた残り火のように余韻を漂わせる。


【冥丁(めいてい)プロフィール 】

冥丁は、“自明でありながらも幽微な存在として漂う日本”(誰もが感じる言葉では言い表せない繊細な日本)の印象を「失日本」と名付け、日本を主題とした独自の音楽表現を展開する、広島 尾道出身・京都在住のアーティストである。現代的なサウンドテクニックと日本古来の印象を融合させた、私的でコンセプチュアルな音楽表現を特徴とする。『怪談』『小町』『古風(Part I, II, III)』からなる三部作シリーズを発表し、その独自性は国際的に高く評価されている。TheWireやPitchforkなどの海外主要音楽メディアからも注目を集め、冥丁は近年のエレクトロニック・ミュージックにおける特異な存在として確立された。音楽作品の発表だけにとどまらず、国際的ブランドや文化的プロジェクトのための楽曲制作に加え、国内外における公演活動や音楽フェスティバルへの出演、ヨーロッパやアジアでのツアーを通じて活動の幅を広げてきた。さらに近年は、寺院や文化財、歴史的建造物といった空間での単独公演へと表現の場を拡げ、日本的感性と現代的表現の新時代を見いだし続けている。


 

孤高の電子音楽家【Shinichi Atobe】。セルフ・レーベルPlastic & Soundsから初となるアルバム「Silent Way」が本日3月27日にデジタル・リリースとなる。シンイチ・アトベは時代の評価軸を静かにすり抜けながら現在進行形で更新を続ける。テクノ/テックハウス好きは要チェックのミュージシャン。 

 

今回、アルバムの配信開始に合わせて収録曲「TRNS」のMusic Videoが公開された。下記よりご覧ください。さらに、イベント情報も追加された。5月18日(月)には、 WWWにて「Shinichi Atobe – 'Silent Way' Release Live featuring 'Heat' set.」の開催が発表となった。

 


Shinichi Atobe - TRNS (Official Music Video)

  


Video Direction : Kiyotaka Sumiyoshi
Cinematography : Kazuaki Koyama, Kiyotaka Sumiyoshi

 

 

YouTubeでの視聴:

 
[ https://youtu.be/ytyAquS8eN0?si=gtUTye3YEvPzV4Wg ]

 

 

▪EN 

 
A solitary electronic musician, Shinichi Atobe, who quietly defies the conventions of his era while continuously evolving in real time.


The album “Silent Way” is being released digitally today, March 27. The first album released on his own label Plastic & Sounds.


The music video for the track “TRNS” has been released.On Monday, May 18, it was also announced on the WWW, Tokyo that “Shinichi Atobe – ‘Silent Way’ Release Live featuring ‘Heat’ set” would be held.

 


▪Shinichi Atobe「Silent Way」- Digital Version

 



Digital | 2026.03.27 Release
Released by Plastic & Sounds | AWDR/LR2

 
1. intro 6.1
2. Phase 2
3. TRNS
4. Blurred
5. Aquarius
6. Durability
7. Rain 1
8. Syndrom
9. Fractal
10. Defect

Sounds:Shinichi Atobe
Mastering & Cutting:Rashad Becker
Photo:Yusuke Yamatani
Design:Satoshi Suzuki


・配信URL:[ https://ssm.lnk.to/SilentWay ]



▪Shinichi Atobe「Silent Way」- LP Version

 



Colored Vinyl 2LP (6,490 Yen Tax Incl.) |

2026.04.29 Release | 

DDJB-91267 (P&S003) | 

JAN 4543034054114

Released by Plastic & Sounds | AWDR/LR2


A1. intro 6.1
A2. Phase 2
A3. TRNS
B1. Blurred
B2. Aquarius
B3. Durability
C1. Rain 1
C2. Syndrom
D1. Fractal
D2. Defect

Sounds:Shinichi Atobe
Mastering & Cutting:Rashad Becker
Photo:Yusuke Yamatani
Design:Satoshi Suzuki

 

 ・配信URL:[ https://ssm.lnk.to/SilentWay ]


▪作品詳細:

2025年7月突如始動させたセルフ・レーベル【Plastic & Sounds】より、二枚の12インチ・シングルを経て、現時点での集大成となる全10曲を収録したアルバム「Silent Way」がデジタルで3月27日、Colored Vinyl 2LP(Gatefold Sleeve/33RPM/Limited Press)レコードが4月29日にリリース。


マスタリング/レコード・カッティングは、ベルリンのRashad Becker。アートワークは、写真家、山谷佑介の作品を核に、P&Sの全作品を手がける鈴木聖がその世界観を構築。


昨年、10月、Resident Advisorの人気シリーズ「RA Podcast」に登場し2023年4月に行われた世界初ライブの音源が公開、渋谷WWWにて、Plastic & Soundsローンチ公演「"Plastic & Sounds" label launch party」を開催。2026年1月には、同会場のニューイヤーパーティーで名盤「Haet」のライブセットを披露。


また、前作「Discipline」がPitchforkの「The 30 Best Electronic Albums of 2025」に、そして代表曲のひとつである「Butterfly Effect」がRA(Resident Advisor)の「The Best Electronic Tracks of 2000-25」に選出されるなど国内外で注目の高まる中のリリースとなる。

 

▪EN


Following two 12-inch singles released on the self-run label [Plastic & Sounds], which was launched unexpectedly in July 2025, the album “Silent Way”—a 10-track collection representing the artist’s work to date—will be released digitally on March 27, with a colored vinyl 2LP (gatefold sleeve, 33 RPM, limited edition) set to follow on April 29.


Mastering and record cutting by Rashad Becker in Berlin. The artwork centres on photographer Yusuke Yamatani's work, with Satoshi Suzuki—who handles all P&S releases—constructing the overall aesthetic.


Last October, they appeared on Resident Advisor's popular series “RA Podcast”, with audio from their world premiere live performance in April 2023 released. They held the “Plastic & Sounds” label launch party at Shibuya WWW. In January 2026, they performed a live set of their acclaimed album “Haet” at the venue's New Year's party.
This release comes amidst growing international acclaim, with their previous album ‘Discipline’ featured in Pitchfork's ‘The 30 Best Electronic Albums of 2025’, and one of their signature tracks, ‘Butterfly Effect’, selected for RA (Resident Advisor)'s ‘The Best Electronic Tracks of 2000-25’.

 


▪ライブ情報


【Shinichi Atobe】現時点での集大成となる新作アルバムのライブセットに加え、不朽のクラシック「Heat」のライブセットも携え、二部構成のリリースパーティーを開催します。



▪Shinichi Atobe – 'Silent Way' Release Live featuring 'Heat' set.

 



日程の詳細;[ https://www-shibuya.jp/schedule/019664.php ]

Date - 2026.05.18 [Mon]
Venue - WWW (Shibuya, Tokyo)
Act - Shinichi Atobe
Open - 18:30 / Start - 19:30
Ticket - ADV. 3,500 Yen [+1D] / U25 2,500 Yen [+1D] / Door 4,000 Yen [+1D]


 e+ [ https://eplus.jp/silentway ]
 RA [ https://ja.ra.co/events/2398084 ]
 LivePocket [ https://livepocket.jp/e/silentway ]

Information - WWW [ 03-5458-7685 ]


▪EN

Shinichi Atobe will host a two-part release party featuring a live set from his new album—the culmination of his work to date—as well as a live set of the timeless classic “Heat”



▪Shinichi Atobe:


埼玉を拠点に活動する電子音楽家。ダブ・テクノ、その後の00年代の一大潮流"ミニマル"にまで至る90年代のカルト・レーベルBasic Channel傘下のChain Reactionからリリースされた12インチ「Ship-Scope」(2001年)でデビューを果たす。その10年後となる2010年代初頭、マンチェスターのデュオDemdike Stareの働きかけによりレーベルDDSから初のフル・アルバム「Butterfly Effect」(2014年)をリリース。


それ以来同レーベルからコンスタントに「World」(2016年)、「From The Heart, It's A Start, A Work of Art」(2017年)、「Heat」(2018年)、「Yes」(2020年)、「Love of Plastic」(2022年)、「Discipline」、EP「Ongaku 1」(2024年)をリリース。クラブオーディエンスだけでなく多くの音楽リスナーを獲得し、多様な音楽媒体からも定評を受けている。



伝説化されたChain Reactionからのデビュー、DDSからのリリースをきっかけに世界に知れ渡ることになるものの、謎めいた稀有な存在として注目をされ続けている。
2025年には自身のプライベート・レーベル【Plastic & Sounds】を設立。2026年3月27日、Plastic & Soundsよりアルバム「Silent Way」をリリース。

 

▪EN

 
Electronic artists based in Saitama, Japan. He made his debut with the 12-inch “Ship-Scope” (2001) released on Chain Reaction, a sub label of Basic Channel, a 90s cult label leading to dub techno and then the “minimal” trend of the 00s. A decade later, in early 2010s, he released his first full-length album, “Butterfly Effect” (2014) on DDS label by lobbying of Manchester duo Demdike Stare.


Since then, he has consistently released “World” (2016), “From The Heart, It's a Start, a Work of Art” (2017), “Heat” (2018), “Yes” (2020), “Love of Plastic” (2022),  “Discipline” and the EP ‘Ongaku 1’ (2024). He has garnered a large number of music listeners as well as club audiences and has received acclaim from various music media.

Although his debut on the legendary Chain Reaction and his releases on DDS have brought him to the attention of the world, he has remained an enigmatic and rare entity.


In 2025, he established his own private label, "Plastic & Sounds" . On March 27, 2026, released the album “Silent Way” via Plastic & Sounds.

 

Sound Details:


[ https://plasticandsounds.bandcamp.com
]


シャーロット・コーンフィールドは、トロント出身のシンガーソングライター兼マルチ・インストゥルメンタリストである。コンコルディア大学でジャズ演奏の学位を取得し、ドラムを専攻した。3枚目のフルアルバム『The Shape of Your Name』は批評家から高い評価を受け、2019年のカナダの音楽賞、ポラリス賞のロングリストに選出された。


シャーロットは、ブロークン・ソーシャル・シーン、ティム・ベイカー、アナイス・ミッチェル、サム・エイミドンとのツアーに参加したほか、ティム・ダーシー、レイフ・ヴォレベック、オールド・マン・ルデッケ、ジョエル・プラスケットらとサイド・ミュージシャンとして共演している。 彼女の楽曲は、オーストラリアのテレビ番組『オフスプリング』や、エイミー・ジョー・ジョンソンの短編映画で使用されている。彼女はトロントの音楽シーンに深く関わっており、トロント音楽産業諮問委員会のメンバーを務めている。 


シャーロット・コーンフィールドの2026年、新たに契約を交わしたマージ・レコードからのデビュー作『Hurts Like Hell』は、彼女にとって6枚目のアルバムとなる。これは、2023年に娘が生まれて以来初めてレコーディングされた作品であり、一個人としてもアーティストとしても彼女にとっての大きな転機となった。このアルバムに繰り返し登場する、''個人の成長と再生、そして、困難や恥、気まずさの中でも愛が耐え抜く''というテーマは、まさに人間的な成長に根ざしている。


「それらの経験が私を自分自身の殻から引き出し、さらに物事に対する新たな視点を与えてくれました」と彼女は語ります。「そのすべてに宿る無防備さ、脆さ、そして奔放さが、私を自己中心的な視点から解放し、より広い視野を持たせてくれたのです」


その視点の変化は、自身の内面を超えた登場人物やテーマに声を与えるようになった。歌詞へのアプローチだけでなく、レコーディングへの取り組み方にも表れている。『Hurts Like Hell』は、彼女のキャリアの中で最も襟を開き、声を張り上げたアルバムであり、これまでで最も多彩なアーティストとのコラボレーションが結実した。


2025年1月、フィリップ・ワインローブ(エイドリアン・レンカー、ロニー・ホリー、ビリー・マーテン)の シュガー・マウンテン・スタジオに移った。それから、コーンフィールドはペールハウンドのエル・ケンプナー(ギター/ボーカル)、レイク・ストリート・ダイブのブリジット・カーニー(ベース/ボーカル)、アダム・ブリスビン(ギター/ペダル・スティール)、ショーン・マリンズ(ドラムス)を含むフル・バックバンドと共に制作に臨んだ。さらに、ヌリア・グラハム(ピアノ)とダニエル・ペンサー (サックス)が重要な役割を果たした。


その後、コーンフィールドとワインローブは、フェイスト、バック・ミーク、クリスチャン・リー・ハットソン、マイア・フリードマンを招き、アルバムでの歌唱を担当させた。「参加したミュージシャンたちは皆、夢のようなコラボレーターでした」とコーンフィールドは率直に語る。


ワインローブは『Hurts Like Hell』のプロデュース、レコーディング、ミキシングを担当しただけでなく、コーンフィールドが楽曲を練り上げる過程で良き相談相手となった。これは、通常プロデューサーとの仕事関係がレコーディング初日から始まるシンガーソングライターにとって、大きな転換点となった。コーンフィールドとバンドは同じスタジオで一緒にレコーディングを行い、生歌を収録し、オーバーダブは最小限に抑え、ヘッドフォンも使わず、有機的に、直感に従って制作を進めた。


コーンフィールドは、『Hurts Like Hell』に、過去の傷跡と未来への希望の両方を抱えて臨んだ。出産を経て、一歩引いて自分の音楽がどうあるべきかを見つめ直し、彼女は勇気を出して、自分にとって馴染みのある場所や人々、そして思いがけない人々から、空間と時間、そして助けを求めた。グループチャット、ファンではあるものの、面識のなかったソングライターたち、そして、かつて忘れ去られていた曲が新しい曲のコーラスを貸してくれた友人たち。 一つひとつの「イエス」、一つひとつのボイスメモ、一つひとつの共有ファイル、それから彼女のキャリアにおけるこの瞬間へと続く、一つひとつの開かれた未知の扉……。その瞬間を何と呼ぼうとも――拡大、再生、突破口――『Hurts Like Hell』は、それにふさわしいだけの懐深さを持っている。


Charlotte Cornfield 『Hurts Like Hell』-Merge/Next Door


シャーロット・コーンフィールドは初登場。キャロル・キングを彷彿とさせる良質なシンガーソングライター。『Hurts Like Hell』は、バック・ミーク、マイア・フリードマン、また、エル・ケンプナーといった豪華ゲスト陣が参加した、アメリカーナを基調とする力作となっている。エイドリアン・レンカーの系譜に属する叙情的なインディーフォーク/カントリー集が登場した。

 

今作には、 アメリカーナの幻想的な雰囲気が散りばめられ、キャロル・キング、ジョニ・ミッチェルを彷彿とさせる往年のフォークバラードと結びついている。その歌声には本作のテーマである苦悩を象徴するようなハスキーで渋いボーカルのトーンが宿っている。しかし、全般的には、子供の成長とともに自分自身の人間性が少しずつ成長していくというような、ローラ・マーリングの最新作に近い主題が含まれている。アルバムの音楽全体にあるのは、ソングライターの人生や周りの人々に対する温かな眼差し。それが存在するがゆえ、歌声にも、全体的なサウンドにも穏やかさが滲む。

 

『Hurts Like Hell』には豪華なミュージシャンが多数参加している。しかし、各々のミュージシャンが個性的であるとしても、全体的にはスタジオ・ミュージシャンとして参加し、コーンフィールドと一緒に協働している。ミュージシャンとしてのキャラクターを排し、バックバンドの専門的な仕事に徹している。録音自体も生の録音にこだわっているためか、脚色的なサウンドプロダクションは、(例外的な場合を除いては)ほとんど登場しない。現代的なマスタリングから見ると、少し地味であるにも思えるかもしれません。しかし、そのため、奥深く良質な音楽性が導き出される。過剰なサウンドプロダクションは、時折ボーカルの印象を薄めてしまい、全体的なトラックに埋もれさせてしまう。対して、今作は、ボーカルの持つ純粋な輝きが宿っている。

 

「Before」は、アルバムの端的なイントロダクションである。ムードのあるウージーなギターで始まり、ゆったりとしたドラム、和音の輪郭を強調するピアノが楽曲の背景に敷き詰められる。全体的には、フォーク/カントリーを基調とした雰囲気たっぷりのバラードソングとなっているが、ボーカルからは渋さが立ち上ってくる。エイドリアン・レンカーのような現代的なフォークシンガーの歌唱を意識しつつも、ブルースやR&B、ウェストコーストロックのような古典的なアーティストやバンドからの影響も伺える。ウィスパーボイスに近いボーカルから、時折ふとミッチェルやキング、初期のイーグルスを彷彿とさせる力強く、深みのある叙情性が立ちのぼってくる。

 

フレーズの繰り返しを活かし、背景の幻想的のギター、ウッドベースのような低音を強調させる。一曲目にもかかわらず、含みのある歌詞が後半部に散りばめられている。対象的に、タイトル曲は古典的なカントリーに根ざした内容で、 ディランやヤングに近いクラシックなボーカルスタイルを選んでいる。ヴァースとコーラスの対比から成立している一曲だが、メロディーフェイクの歌唱法などを織り交ぜ、チェストボイスからミックスボイスを上手く対比させ、サビの箇所で突き抜けるような爽やかな印象を押し出し、歌詞と連動させる。また、バックコーラスも調和的なハーモニーを作り出している。曲のフレーズごとに歌唱法を変化させるボーカリストとしての卓越した技術が、全体の良質な音楽性を生み出すための要因ともなっている。アメリカーナらしいペダルスティールも登場するが、この曲の隠れた主役はドラムでしょう。

 

 「Hurts Like Hell」

 

 

 

ロックンロールスタイルを選んだ例外的な曲を除いて、アップテンポな曲はほとんど見当たらない。対象的に、ゆったりとしたテンポ感を意識して、歌や演奏が録音されているが、そのためか、バンドサウンドとして強固なグルーブ感が立ち上ってくる。「Lost Leader」は、全体的にはアドリアン・レンカーを彷彿とさせるサウンドですが、テンポがゆっくりで、並の歌手では歌いこなすことが難しい。力技で押し通すことが出来ないため、歌の実力が顕わとなる。


しかしながら、それでもなお、コーンフィールドのボーカルは、楽曲の主役の位置の恥じぬ卓越した実力を感じさせる。旋律的にも、歌詞的にも、一つ一つのフレーズを丁寧に心から歌い上げているような気がする。彼女は自分の音楽を粗末に扱ったりしない。それがゆえに、ヒューマニティのような感覚が音楽からぼんやり立ち上ってくる。


この曲では、カントリー・ブルースともいうべき古典的な形式を選んでいるが、ボーカルにジャズの歌唱法を取り入れながら、含蓄のある音楽性を作り上げている。前曲ですでに多くの歌唱法を披露しているが、まだまだ手の内を明かしたというわけではあるまい。この曲では、特に、LRの2つの卓越したツインギターのプレイに注目したい。

 

例外的に、「Lucky」ではサザンロックのようなサウンドが登場する。ZZ TOPほどにはごつくないけれど、トム・ペティのような程よいテンションのブルースロックを聞くことが出来る。この曲でもギターが主役で、バッド・カンパニー、ジョニー・ウィンター、オールマン・ブラザーズを彷彿とさせる渋いリフが出てくる。しかし、対象的にボーカルは、キャロル・キングのような雰囲気がある。サザンロックやブルースロックをメロディアスにした軽快かつ聞きやすい一曲。この曲では、フィリップ・ワインローブ氏のマスタリングの手腕が光る。


サビやコーラスの箇所で、ボーカルがかなりクリアに響いてくることがある。一般的には、デジタルなコンソールに頼りがちな場面で、あえて生歌の質感を強調することで、歌の持つ叙情性を巧みに引き出している。おそらく現代的なマスタリングとは対象的な手法が選ばれているのではないかと推察出来る。しかしながら、一方、ギターソロでは、妙にカクカクしたサイケロック風のフレーズが登場する。対照的なサウンドが自然に混在しているのがユニークである。

 

カナダの実力派シンガーソングライター、Feistが参加した「Living With it」は、キャロル・キング、ジョニ・ミッチェルの系譜にあるフォークバラードで、前曲とは対象的にチェストボイスの低い音域を生かした渋みのある歌唱法を選んでいる。ヴァースからコーラスというすごくシンプルな構成ですが、サビの部分でファイストがデュエットで加わると、驚くほど音楽のイメージが華やかになる。ささやかな音楽性ではありながら、壮大な感覚を読み解く事もできる。


また、この曲では、ドラムテイクに強いフィルターを施し、ブレイクビーツのようなアクの強いリズム/ビートを作り出している。音楽の下地は70年代のフォークサウンドではないかと思われるが、現代的なリズム効果が付加される。新旧のサウンドの混在に着目したい。また、2分以降のささやくような二つのボーカルの混在は、琴線に触れる麗しきサウンドを生み出すことがある。

 

 「Living With it」

 

 

 

「Number」は強固なアメリカーナソングです。バック・ミークが参加しているのではないかと推測する。イントロでドラムがざっくりと入り、甘美的なペダルスティールがこの曲の印象を決定づける。アドリアン・レンカーのソロ作を彷彿とさせるが、こちらの曲の方はよりブルージー。コーンフィールドのボーカルは、R&Bアーティストの歌唱を彷彿とさせ、サビの最後の部分「Maybe you don't have my number anymore」が心地良いテイストを醸し出す。

 

驚くべきは、音楽的には一定の形式が選ばれているのに、多彩な世界が存在するということ。多くのミュージシャンがその入口で満足してしまうのに対して、コーンフィールドはサウンドの向こう側まで入り込む。歌詞の世界の奥深さもあるかもしれないが、これらは内的な感情や記憶を表現するため、深遠な音楽表現が必要であると製作陣が考えているからなのかもしれません。


「Squiddd」では、二曲目「Lost Leader」と同様に、かなりゆったりしたテンポで演奏し、カントリーやフォークを入り口に、ブルースやR&Bを通過しながら、魅惑的なバラードの世界を探求している。それほど物悲しい音楽ではないけれど、その反面、ふと、さりげない悲しみを感じさせる。最終的に、それはゴスペルのような深みのある音楽性へと到達する。アルバムの主題を前にして、悲嘆にくれるのではなく、その中で勇敢さを保っている。そのボーカリストとしての気高い感じは、現今の他のシンガーには感じられないものでしょう。

 

このアルバムは単なるボーカルソング集とは言いがたい。器楽的な効果、歌、録音の雰囲気など、人間が介在するものにしかなしえないアトモスフィアがいたるところに存在する。フォークミュージックとしてもっとも深遠な領域に達する「Kitchen」。日常的な台所からも深遠な領域に達することが出来る。ピアノの強い立ち上がりから、アコースティックギターの繊細なアルペジオの演奏が入るが、このギタープレイは必聴となる。コーンフィールドのボーカルは、痛切な感じを帯び、胸がギュッと痛くなるような繊細な響きを作り出す。夫婦生活や子育ての苦悩と集約するのは、あまりに短絡的かもしれないが、それにも似たシンパシーを感じさせる。


一方、コーンフィールドのボーカルはまるで、その先のあるものが何かを知るかのように、一定の決意を保っている。この曲では、個人の生活からくる感慨を純粋に歌うというソングライターとして不可欠な要素が備わっている。それがゆえ、何か感じるところがある。旋律的には、それほど悲しみを感じさせないが、詞や歌から、それがありありと伝わってくる。歌は何らかのメッセージであり、高次の伝達機能であるという基本が、この曲に集約されていると思う。

 

「Long Game」はベストトラックに挙げられる。音楽的には、アルバムの序盤でわずかに感じさせたビートルズ風の一曲。個人的な解釈に過ぎないものの、ジョン・レノン風とも言えるかもしれません。この曲は、ボーカルという慣れ親しんだ形式がいかに多彩かを掴むのに最適となる。


この曲には、フォークミュージックに不可欠な落胆、失望、悲しみがあるが、それとは対象的な感情、明るさ、希望、慈しみも存在する。一貫して冷静であったコーンフィールドが感傷的になる時がある。多くの素晴らしきミュージシャンが参加してくれたことに対する感謝が滲む瞬間である。ここにアルバムの主要なテーマである慈しみの瞬間が見事な音楽表現により体現される。

 

一貫してカントリー/フォークソングを中心に構成される本作のエンディング曲でも、スタイルに大まかな変化はありません。しかし、同じ形式を選ぼうとも、アウトプットされる音楽の色合いはそれぞれ異なる。ムードたっぷりのエレクトリックギター、繊細な感覚を帯びるアコースティックギターが幾層にも重なり合い、淡々としているが、叙情性のあるボーカルがいわくいいがたい雰囲気を生み出す。すると、レコーディングスタジオの生々しい空気感とも呼ぶべきものがひしひしと伝わってくる。


弦楽器のフレットを滑る音から、ボーカルのフレーズの間の息継ぎまで、まるでスタジオの中のすべてを録音したかのような研ぎ澄まされたサウンドプロダクションから、クライマックスの曲に相応しいコーンフィールドの厳粛な雰囲気の幽玄なボーカルが紡がれる。ジャジーなピアノを配した遊び心溢れるバラードソングとなっていて、静かに、ゆっくりと、音楽の世界が遠ざかる。最後までアルバムを聴くと、なぜか、ほのかな名残惜しさを感じさせる。良いアルバムですので是非聴いてみてください。

 

 

86/100 

 

 

「Long Game」 -Best Track

 

 

 

▪Charlotte Cornfield  『Hurts Like Hell』は本日、Merge/Next Doorから発売。ストリーミングはこちらから。

 



2026年2月11日に世界発売されたプレイステーション5 (PS5)、Xbox Series X|S、PC (Steam) 用ゲーム「ROMEO IS A DEAD MAN」ために書き下ろした新曲「Romeo」が本日リリース。


「Romeo」は、ゲームのエンディングに起用されている楽曲で、メロディ、ヴォーカルラインがしっかりありながらもヘビーなサウンドと融合したヘビーシューゲイズ、オルタナティヴ・サウンド。


▪︎Luby Sparks「Romeo」



Digital | LSEP-12 | 2026.03.27 Release | Released by AWDR/LR2

[ https://ssm.lnk.to/_Romeo ]


Music : Natsuki Kato

Lyrics : Natsuki Kato


Vocal : Erika Murphy

Backing Vocal, Bass, Synthesizers & Programming : Natsuki Kato

Electric Guitar : Tamio Sakuma

Electric Guitar & Shaker : Sunao Hiwatari

Drums : Shin Hasegawa


Arranged by Luby Sparks (Erika Murphy, Natsuki Kato, Tamio Sakuma, Sunao Hiwatari & Shin Hasegawa)


Recorded by Kentaro Kikuchi, Shun Otaki at TSUBASA Studio

Assistant Engineer : Misaki Masuda

Mixed by Zin Yoshida at Garden Wall

Mastered by Kentaro Kimura (Kimken Studio)


Produced by Luby Sparks & Zin Yoshida


Artwork by Max Bloom



・Luby Sparks「Liar」

Digital | LSEP-10 | 2026.02.13 Release | Released by AWDR/LR2

[ https://ssm.lnk.to/Liar ]

Luby Sparks - Liar (ROMEO IS A DEAD MAN Opening Theme)

[ https://youtu.be/X5fduxfnz9E ]

Luby Sparks - Liar (ROMEO IS A DEAD MAN Opening Theme) Official Lyric Video

[ https://youtu.be/sroFQ5rcmgk ]

Luby Sparks - Liar (ROMEO IS A DEAD MAN Opening Theme) Live at SUPER DOMMUNE

[ https://youtu.be/LLXuiqO5iT4 ]


・Luby Sparks「nothing left, we don’t know why」

Digital | LSEP-11 | 2026.03.06 Release | Released by AWDR/LR2

[ https://ssm.lnk.to/nothingleft ]

Luby Sparks - nothing left, we don’t know why (ROMEO IS A DEAD MAN) Official Lyric Video

[ https://youtu.be/kK35WXdNlhQ ]

Luby Sparks - nothing left, we don’t know why (ROMEO IS A DEAD MAN) Live at SUPER DOMMUNE

[ https://youtu.be/mRuInrA-2qI ]


▪︎ROMEO IS A DEAD MAN(ロミオ・イズ・ア・デッドマン)



2026年2月11日(水)発売 画面を覆わんばかりの血飛沫が飛び交う「ブラッディアクション」のカタルシス! 宇宙を舞台にプレイヤーの混乱を誘なうストーリー!


GRASSHOPPER MANUFACTURE INC.(グラスホッパー・マニファクチュア)が突きつける完全新作アクション・アドベンチャー、名付けて“ウルトラ・バイオレント・サイエンス・フィクション”!


本作は、主人公ロミオ・スターゲイザーの後方から見た三人称視点のアクションバトルを軸に、章仕立てで進む1人プレイ専用のアクション・アドベンチャーゲーム。

予測のつかないストーリーと激しいアクションバトル、さまざまなサイドミッションがプレイヤーを待ち受ける。


時空を超えた冒険活劇ストーリー


物語の舞台は、とある事件によって分断され、消失してしまった宇宙。巻き込まれ、半死半生となった主人公ロミオは、強烈なテクノロジーによって復活。FBIの通称「時空警察」捜査官となり、時空を跨いで跋扈する凶悪犯たちと対峙する。同時に前触れもなく姿を消した恋人ジュリエットの足跡を追ううちに、ふたつの事象は重なりはじめ……。「デッドギア」と呼ばれる多機能マスクを被り、時空を駆け巡るロミオがたどり着く先は?


Luby Sparks:


Natsuki (ba/vo)  Erika (vo)  Sunao (gt)  Tamio (gt)  Shin (dr)。

2016年3月結成。2018年1月、Max Bloom (Yuck) と全編ロンドンで制作したデビューアルバム「Luby Sparks」を発売。2019年9月に発表したシングル「Somewhere」では、Cocteau TwinsのRobin Guthrieによるリミックスもリリースされた。2022年5月11日にMy Bloody Valentine、Rina Sawayamaなどのプロデュース/エンジニアを手掛けるAndy Savoursを共同プロデューサーに迎え、セカンド・アルバム「Search + Destroy」をリリース。同年6月には、初のワンマンライブ「Search + Destroy Live」(WWW X) も行い、ソールドアウトとなった。10月にはタイでの海外公演、2023年3月全米7都市にて「US Tour 2023」、9月「Strawberry Music Festival 2023」を含む中国全7都市「China Tour 2023」、10月韓国、11月インドネシア「Joyland Festival」へ出演を行うなど海外での展開も積極的に行なっている。2024年5月にリリースした「Songs for The Daydreamers」EPに続き、2025年1月24日にも「Songs of The Hazy Memories」EPをリリース。


[ https://lubysparks.lnk.to/bio_top ]


▪︎EN

Luby Sparks is a Japanese alternative rock band formed in 2016. The band’s current lineup is Natsuki (bass, vocals), Erika (vocals), Tamio (guitar), Sunao (guitar), and Shin (drums). The band’s self-titled debut album, Luby Sparks (2018), was recorded in London with Max Bloom (Yuck/Cajun Dance Party) as a co-producer. In 2019, they released a single titled “Somewhere,” which was remixed by Robin Guthrie (Cocteau Twins). In May 2022, Luby Sparks released their second album, Search + Destroy, which is produced by Andy Savours, a Mercury Prize-shortlisted producer and engineer in London, who is known for working with My Bloody Valentine, Black Country, New Road, and Rina Sawayama. The album launch show at WWW X in Shibuya held in June was successfully sold out. In October, they performed in Bangkok, Thailand. In March 2023, Luby Sparks were actively expanding overseas with their first headline US tour around seven cities (New York, Boston, Philadelphia, San Francisco, Seattle, San Diego, and Los Angeles). In September of the same year, they were touring in seven cities in China, including a show at Strawberry Music Festival 2023, followed by a performance in Korea, and the worldwide festival Joyland Festival 2023 in Indonesia. Following the release of the last EP Song for The Daydreamers released in May 2024, new EP Song of The Hazy Memories will be released on January 24th, 2025.

▪光と闇の対話から生まれた、サイケデリックでソウルフルなミッドチューン
アルバムの核心へ迫る Nao Yoshioka × Bilal「Shadow」

 

国際的な活躍で注目を集めるソウルシンガーNao Yoshiokaが、新作アルバム『self』(2026年夏頃発売予定)からのサードシングル「Shadow feat. Bilal」のリリースを発表した。同楽曲は4月17日に配信開始予定。

  

 

・世界のラジオを席巻、アジア、アメリカ、ヨーロッパ各国のプレイリストにも選出


ファーストシングル「In the Rain feat. MXXWLL」、セカンドシングル「You Got to Feel It feat. Bnnyhunna & Braxton Cook」は、オーストラリア、オランダ、USとの国際的なコラボレーションが高く評価され、UKおよびヨーロッパのラジオで相次いで大きく取り上げられた。さらに「You Got to Feel It」はオランダをはじめ、アジア8ヵ国の「New Music Friday」にも選出され、広く反響を呼んでいる。そうした国際的な注目の高まりを受け、今回いよいよアルバムの核心テーマに直結する「Shadow」がリリースされる。


 

・ネオソウル・レジェンドBilalとニューヨークで生まれたセッション


「Shadow」では、フィラデルフィアを代表するネオソウルアーティストBilalをフィーチャリングに迎えた。Bilalは直近のグラミー賞でもノミネートを果たすなど、現在もシーンの最前線に立つ存在。


本楽曲はニューヨーク・マンハッタンのスタジオで行われたライティングセッションから生まれたもので、Naoが持ち込んだメッセージとメロディをもとに、そのままレコーディングへと発展した。プロデュースは「Tokyo 2020」「Celebrate」でもNaoと長年タッグを組んできたフィラデルフィアの気鋭プロデューサーCorey BernhardとSWEET SOUL RECORDSの山内直己による共同プロデュース。ギターにはBilalやBIGYUKIのバンドメンバーでもあるRandy Runionが参加し、フィラデルフィアを軸とするネオソウル・コミュニティの結束が楽曲に豊かな奥行きをもたらしている。この貴重なセッションの模様は、後日ビデオとして公開される予定だ。


・アルバム『self』の思想を象徴する一曲

 

「Shadow」のテーマは、ユング心理学における「シャドウ(Shadow)」の概念。Bilalとのデュエット形式で描かれる二つの声は、それぞれ“意識”と“無意識の側面”を象徴している。一聴するとラブソングのように響くが、その本質は“自分自身との和解”の物語。抑圧してきた感情や内なる葛藤と向き合い、やがてそれらが理解され、受け入れられ、統合されていく過程を、サイケデリックでソウルフルなサウンドで繊細かつエモーショナルに描き出している。

 

Nao Yoshiokaはこの楽曲についてこう語る。


「前作アルバムのリリース後、自分の弱さと深く向き合った時間から生まれた曲です。弱さを“克服する”のではなく、“愛する”ことができた瞬間、不思議なくらい感情が自由になりました。この体験からユングの『シャドウ』という概念を知った時、すべてが腑に落ちました。そこから、“闇=Shadow”と“Self”というテーマで曲を書こうと思いました。スタジオでBilalの才能に圧倒され、この曲がどんどん新しい光を帯びていく瞬間を目の前で見せてもらいました。アルバムの中でも特に忘れられないレコーディングセッションです」



・クラウドファンディング実施中/ライブにて重要なアナウンスを予定

Nao Yoshiokaは現在、日本ではCAMPFIRE、海外ではKickstarterにてアルバムに向けたクラウドファンディングを実施中(まもなく終了)。また以下の公演当日には、それぞれ重要なアナウンスが予定されている。

 

Nao Yoshioka Crowdfunding


 

[クラウドファンディング情報]

【Nao Yoshioka】世界11ヵ国を越えた歌声が、次に目指す最高峰の舞台へ

期間:2026年2月6日(金)〜2026年4月5日(日)


[公演情報]

・Tokyo Funk Sessions 2026 at Blue Note Tokyo 

日時:2026年4月2日(木) 

場所:Blue Note Tokyo 

詳細:https://www.bluenote.co.jp/jp/artists/nao-yoshioka/

 

・AFTER THE JAM ZIN × Nao Yoshioka at Billboard Live OSAKA 

日時:2026年4月12日 (日) 場所:Billboard Live OSAKA 

詳細:https://www.billboard-live.com/osaka/show?event_id=ev-21269


Nao Yoshioka, Bilal 「Shadow」


[作品情報]

アーティスト:Nao Yoshioka, Bilal

タイトル:Shadow

ジャンル:R&B, Soul

発売元・レーベル:SWEET SOUL RECORDS 

配信開始:2026年4月17日(金) 

配信URL(Pre-Save/Pre-Add): https://naoyoshioka.lnk.to/shadow