Thurston Moore
Thurston Moore


ソニック・ユース(Sonic Youth)のギタリストであるサーストン・ムーア(Thurston Moore)が、待望のニューシングル「New In Town」をリリースした。

 

このトラックは、彼自身の自主レーベル、Daydream Library Seriesから9月20日に発売されるニューアルバム『Flow Critical Lucidity』の収録曲。ギタリストとしての表現性の自由さ、そして音響の可能性の拡張が内包されている。エキゾチックで民族的なパーカッション、不協和音をベースにしたワイアードなギターサウンド、なおかつ、得体のしれないものに対する親和性......。これらは、70年代の伝説的なギタリストの多くが持ち合わせていたが、いつしか失われたものだ。ニューヨークのギタリストのアート・ロックへの傾倒は今なお健在である。年を重ねることが、必ずしも何らかの存在に丸め込まれることを意味するわけではないと痛感できる。

 

新曲「New In Town」について、サーストン・ムーアはプレスリリースで次のように語っている。

 

「この曲は新鮮なブラッドについて歌っている。学校の転校生......。権力を欲する不気味な輩の毒から世界を守ろうと願う、活発なコミュニティにおける新たな変革の可能性。80年代初頭のハードコアのスラム・ピットで示された、大人になってからの使い古された期待を拒絶する若者のような精神について.......」


このアルバムには、My Bloody Valentineのデブ・ゴーゲがベースに参加。ジェイムズ・セドワーズ(ギター)、ジェム・ドルトン(ドラム)、ジョン・ライデッカー(エレクトロニクス)が参加している。アートロックファンはもちろん、シューゲイザーファンも要チェックしておきたい。

 


「New In Town」

ーー元パレスのベーシストでマルチ・プロデューサーのウィル・ドーリーによるプロジェクト、スキンシェイプの新作が発売決定! 先行シングル「Can You Play Me A Song」も配信スタート!!ーー

Will Dorey

イギリスのマルチ奏者でプロデューサー、ウィル・ドーリー(Will Dorey)のソロ・プロジェクト、Skinshapeの9作目のスタジオ・アルバム『Another Side of Skinshape』が9月27日(金)に発売されることが決定した。早速新曲「Can You Play Me A Song」も本日より配信開始。(「Can You Play Me A Song」の配信リンクはこちらから: https://orcd.co/xadbk7r )

 

ウィルの最新アルバムは、これまでの彼のどの作品とも似つかない内容となっている。とは言え、彼の音楽には、常に一貫したスキンシェイプのサウンドが脈打っており、それは、例えるなら太陽が照りつける午後に神秘的な郷愁を呼び起こす、一種の音の夢幻のようである。

 

幼少期の思い出やエチオピアのリズムからインスピレーションを得たと言う今作は、ウィルの心の最も難解な部分にアクセスしている。

 

このアルバムについてウィル本人は、「1990年代へのオマージュのような曲もあれば、1960年代や1970年代に敬意を表した曲もある。ただし、受け取る側によってはそういった表現だと感じ取れない人もいるかもしれない。いずれにせよ、このアルバムが楽しく、一日の流れにさりげなく溶け込むことを願っているよ」と話している。

 

なお、アルバムのアートワークを手掛けたのは、2020年リリースの『Umoja』同様、日本人デザイナーのKenichi Omura。


クルアンビン、エル・ミシェルズ・アフェアー、テーム・インパラ、エズラ・コレクティヴといったサイケ/フォーク/インディ/ファンク好きに突き刺さること間違いなしのニュー・アルバム『アナザー・サイド・オブ・スキンシェイプ』に乞うご期待!

 

 

 「Can You Play Me A Song」

 

 

Skinshape 『 Another Side of Skinshape』 - New Album




タイトル:Another Side Of Skinshape(アナザー・サイド・オブ・スキンシェイプ)

発売日:2024年9月27日(金)

レーベル: Lewis Recordings


トラックリスト

1. Stornoway

2. Mulatu Of Ethiopia

3. Can You Play Me A Song?

4. Lady Sun (feat. Hollie Cook)

5. It’s About Time

6. How Can It Be?

7. Ananda

8. Road

9. Massako

10. There’s Only Hope


アルバム配信予約受付中!

Pre-order/ Pre-Add (配信リンク): https://orcd.co/0db0e46



「Can You Play Me A Song?」- New Single




タイトル:Can You Play Me A Song?(キャン・ユー・プレイ・ミー・ア・ソング?)

配信開始日:配信中!

レーベル: Lewis Recordings


<トラックリスト>

1. Can You Play Me A Song?


配信リンク: https://orcd.co/xadbk7r



Will Deary 【バイオグラフィー】:

 

ロンドンのインディ・シーンを拠点に活動するマルチ・プロデューサー、ウィル・ドーリーによるソロ・プロジェクト。

 

2012年結成のロンドンのアート・ロック・バンド、パレスの元ベーシストとしても知られている。これまで、ソウル、ファンク、サイケ、ソフト・ロック、ヒップホップ、アフロビートといった様々なサウンドをキャリアで築いてきた彼は、身近にある楽器はドラム以外、ほぼ全て(ギター、ベース、キーボード、パーカッション、シタール、フルート、そしてヴォーカル)自らが手がけるという、まさにマルチ・プレイヤー。2012年に4曲入りセルフ・タイトルEPでデビューし、2014年には同名のアルバムをリリース。

 

そして、これまでにスキンシェイプとして8枚のアルバムを発表している。2014年にはロンドンのインディー・バンド、パレスにベーシストとして参加し、2015年の『チェイス・ザ・ライト』、2016年の『ソー・ロング・フォーエヴァー』といった2枚のアルバムの制作に携わっている。

 

その後、スキンシェイプの活動に専念するために同バンドを脱退。来る2024年9月に9作目のアルバムとなる『アナザー・サイド・オブ・スキンシェイプ』をリリースした後は、UK/USツアーが決定している。

 

  Whitelands ©︎ Courtesy of The Artist


「I tend to find things that relate to my own emotions and have them as an influence」- 私は曲を制作するとき、自分自身の感情に関連するものを見つけて影響を受ける傾向がある。(Whitelands-Etienne)


ロンドンの四人組シューゲイザーバンド、Whitelandsはギターロックファンとしては注目しておきたいバンドである。エティエンヌ、ミカエル、ジャグン、そしてヴァネッサというラインナップで構成されている。バンドはボーカルのエティエンヌを中心に、英国のローハンプトン大学に在学中にキャリアを歩み始めた。当初、友達の誕生日にアコースティックセットを披露していたという。

 

今年始め、バンドは新作アルバム『Night- Bound Eyes Are Blind To The Day』をSonic Catherdalからリリースした。このアルバムは日本のシューゲイザーファンからも支持を獲得した。

 

今回、バンドのボーカリスト、またフロントマンでもあるエティエンヌに、最新アルバムについて、どのような音楽やカルチャーに影響を受けているのか、今後の展望について簡単に答えてもらうことが出来た。また、エティエンヌは、「日本にもシューゲイザーファンがいると聞いて嬉しい。日本語を勉強中」と教えてくれた。

 

2024年に入り、Whitelandsの快進撃はとどまることを知らない。Rough Tradeのイベントに出演したほか、8月上旬にはソニック・カテドラルが主催するイベントで、Slowdiveと共演を果たす。



--バンドはイギリスの大学で結成されたと聞きましたが、結成秘話みたいなものはありますか?

 

Whitelands- Etienne(エティエンヌ):  バンド名のWhitelandsは、私が在籍していたローハンプトン大学(ホワイトランズ・キャンパス)から取ったんだけど、実は大学にはあんまり行ってなかったんだ! よく友達の誕生日にアコースティック・セットをやっていて、それがバンドの始まりだろうね。


 ーーニューアルバムのタイトル 「Night-Bound Eyes Are Blind To The Day 」の由来を教えてください。


Etienne(エティエンヌ):  このアルバムのタイトルは、『預言者』という本の中に出てくる「夜に縛られた目が昼に見えないフクロウは、光の神秘を解き明かすことができない」という言葉から来ているんだ。アルバムのテーマと共鳴する、とてもかわいらしい言葉だと思っているよ。

 

ーー最新アルバムのレコーディングで印象に残ったことはありますか?



Etienne(エティエンヌ): 具体的には思い出せないんだけど、アルバムが完成したときの達成感かなあ。超集中していました!!



ーー日頃、どんな音楽を聴いている?



Etienne(エティエンヌ):  他の人たちのことはよくわからないけど、マイケルはジャングル、ドラムンベース、エイフェックス・ツイン、シューゲイザーのようなエレクトロニックなものをよく聴いているよ。ヴァネッサはメタルとパンクが好きなんだ。

 

ジャグンは、パラモア、ポップス、ヒップホップ、ラップをよく聴く。僕(エティエンヌ)もネオソウル、シューゲイザー系をよく聴くし、AKGは僕のプレイリストにちょっと増えてきているよ。



--音楽以外で影響を受けた文化やメディアを挙げるとしたら?


Etienne(エティエンヌ):  そうだね。面白いことに、アニメ、映画、本が多いかな。アニメは大きな存在だと思うよ。

 

なぜなら、実は、僕自身はアニメのオープニングがきっかけでロックに目覚めたから。思い返すと、Akgの「ハルカカナタ」と「アフターダーク」が最初に聴いた曲だったと思う。ジャグンとマイケルもアニメはよく見てると思う。僕とマイケルは「serial experiments lain」とか「welcome to nhk」みたいなニッチなものが好きなんだ。


僕は今までたくさんのアニメを見てきたから、特に2010年代のガレージ・サウンドに大きな影響を受けたのは間違いないよ。アルバムのレコーディングの頃、「エヴァンゲリオン」を見ていて、シンジにとても共感したんだ。映画も確かに大きな存在だよ。


「tell me about it」では、ウォン・カーウァイ(香港の映画監督)の「fallen angels」がパラレルになっている。私は、曲を制作するとき、自分自身の感情に関連するものを見つけて影響を受ける傾向がある。実はそれは、碇シンジのことでもあり、私のことでもあります。




ーーエヴァンゲリオンの碇シンジに共感しているということですが、どのような点で親近感を感じますか?


 

Etienne(エティエンヌ):  私は人とのつながりに苦労している部分があるので、そういう意味では似ていると思うよ!



ーー音楽制作やライブパフォーマンスを通して、ファンに何を伝えたいですか?



Etienne(エティエンヌ):  シューゲイザーは誰にでも演奏できるし、表現しがたい感情を持つこともできる! みなさんもぜひバンドを作ってください!!

 


ーー将来どんなバンドになりたい?



Etienne(エティエンヌ):  武道館をソールドアウトさせるようなバンドかな。でも、きっと多くのバンドがそう言うんだろうね...。

 


「Tell Me About It」- 『Night- Bound Eyes Are Blind To The Day』


London four-piece shoegaze band Whitelands are a band to watch out for as guitar rock fans. The line-up consists of Etienne, Michael, Jagun and Vanessa. The band, led by vocalist Etienne, began their career while studying at Roehampton University in the UK. Initially, they performed acoustic sets at friends' birthdays.


Earlier this year, the band released their new album ”Night- Bound Eyes Are Blind To The Day” on Sonic Catherdal. The album gained support from shoegaze fans in Japan.
 
We were able to ask Etienne, the band's vocalist and frontman, to briefly answer some questions about their new album, what kind of music and culture influences them and their future plans. Etienne also says: ‘I'm happy to hear that there are shoegaze fans in Japan. I'm studying Japanese’.
 
Entering 2024, Whitelands' rapid rise continues: in addition to appearing at Rough Trade events, they will perform with Slowdive at an event organised by Sonic Cathedral in early August.

 

--...I heard that the band was formed at a university in the UK, do you have any sort of secret story behind the formation of the band?

Whitelands(Etienne):  The band name came from Roehampton university where I had a performance, but I wasn’t actually going to the university! I was doing an acoustic set for my friend’s birthday, and it just happened to be there!

 

--Please tell us Origin of the title of the new album “Night-Bound Eyes Are Blind To The Day" .


Whitelands:  The title of the album came from a quote in the book The Prophet “The owl whose night-bound eyes are blind unto the day cannot unveil the mystery of light”. It is a very pretty quote that resonated with the themes in the album.


--Were there any memorable moments during the recording of the latest album?



Whitelands:  I cannot remember anything specifically, I think that feeling of having it finished hit us afterwards. We were super focused!



--What kind of music do you guys listen to on a daily basis?


Whitelands:  I’m not too sure about the others but Michael listens to a lot of jungle, drum and bass, Aphex Twin, very electronic stuff with some shoegaze. Vanessa loves metal and punk.

Jagun listens to a lot of paramore, poppy-stuff, hip-hop and rap. I (Etienne) listen to a lot of neo-soul, shoegaze stuff too, AKG has been coming up a bit more in my playlists and some number girl.



--If you had to name a culture or medium that has influenced you besides music, what would it be? 



Whitelands:  Funnily enough, lots of Anime, Films and Books. I think anime is a big one because it was my first introduction to Rock music because of the openings, when I think back I think 「Haruka Kanata」and 「After Dark」 by Akg were the first songs I heard.

I think Jagun and Micheal watch a lot of anime too, Jagun more than Michael, but me and Michael like the niche stuff like 「serial experiments lain」 or 「welcome to nhk」.

I have watched a lot of anime in my lifetime so it definitely did have a big influence especially that garage sound of the 2010s. I was also watching evangelion around the time of the album recording and related a lot to Shinji and he was the parallel for the song “chosen light”.

Films are definitely a big one, with “tell me about it” having “fallen angels” by wong kar wai as the parallel. I tend to find things that relate to my own emotions and have them as an influence when writing songs, so it can both be about shinji ikari and also about me.

 

--You say you identify with Shinji Ikari of  Evangelion, in what ways do you find a affinity with him?

 

Whitelands: I think I struggle a lot with human connection, so I think in that way, i am a lot like him, although his situation is probably a lot tougher than mine!

 

--What do you want to communicate to your fans through your music production and live performances?


Whitelands:  Anyone can play shoegaze, anyone can have emotions that are hard to describe, nothing can stop you! Make a band!


--What kind of band do you want to be in the future?


Whitelands:  The type of band that sells out the Budokan, but I bet a lot of bands say that….

 

M.Ward


米国のシンガーソングライター、M. Ward(M.ウォード)が新しいベスト・アルバム『For Beginners: The Best of M. Ward』を発表した。『For Beginners』は、ディスコグラフィから抜粋された14曲で構成され、新曲「Cry」が追加収録される。Mergeから9月13日にリリースされる。

 

新たにレコーディングされた 「Cry」を含め、Merge Recordsのディスコグラフィーの中から14曲を集めた『For Beginners』は、入門書であると同時に、お気に入りの曲を新たな命を吹き込む形で並べたミックステープでもある。



2006年の『Post-War』に収録された「Chinese Translation」と「Poison Cup」に始まり、『For Beginners』ではスタジオでの録音の腕を上げたウォードに迫る。2003年の『Transfiguration of Vincent』に収録されたボウイの「Let's Dance」の特異なカヴァーから、2009年の『Hold Time』に収録された陽気な「Never Had Nobody Like You」へと展開する。

 

時系列的なアレンジが示唆する整然とした進化のラインよりも、『For Beginners』をひとつにまとめているのは、ウォードの完璧な演奏である。彼のサウンドは、ローファイなホーム・レコーディングからエレクトリックなものへとその意義を拡大させようとしている、 ラジオで聴けるようなストンプまでを網羅している。M.Wardの魅力を知るのに最適な一枚となるだろう。

 

 

昨年、M.ウォードは、ソロアルバム『supernatural thing』を発表したほか、ドクター・ドッグのセルフタイトル・アルバムに収録されたシングル「Love Struck」でフィーチャーされている。コナー・オバースト、ジム・ジェイムズ、マイク・モギス、そして、今回のウィル・ジョンソンも参加するスーパーグループ、モンスター・オブ・フォークは、最近、ボーナストラック入りのセルフタイトル・アルバムの15周年記念リイシューを発表した。




M. Ward  『For Beginners: The Best of M. Ward』

Label: Merge

Release: 2024年9月13日

 

Tracklist:


1. Chinese Translation

2. Poison Cup

3. Let’s Dance

4. Never Had Nobody Like You

5. Lullaby + Exile

6. Duet for Guitars #3

7. Vincent O’Brien

8. For Beginners

9. Magic Trick

10. Outta My Head

11. Undertaker

12. Rollercoaster

13. Hold Time

14. Cry

 

Karate
©Daniel Bergeron


2022年、ボストンのハードコア・バンド、Karateが17年ぶりに再結成した。本日、彼らは2004年の『Pockets』以来となるアルバムを発表した。アルバム名は『Make It Fit』で、Numero Groupから10月18日にリリースされる。Numero GroupはTouch & Goの後継レーベルと言える。最初の発表では、2曲の新曲「Defendants」と「Silence, Sound」が公開された。


トリオは今年1月、長年のコラボレーターであるアンディ・ホンとナッシュビルで新作LPを制作した。ホンはアルバムのミックスも担当し、ジェフ・ファリーナが自宅スタジオとシカゴのエクスペリメンタル・サウンド・スタジオでギターとヴォーカルを担当した。


「Defendants」

 

 

 「Silence, Sound」

 

 

 

 

Karate 『Make It Fit』

Label: Numero Group

Release: 2024年10月18日


Tracklist:


1. Defendants

2. Bleach The Scene

3. Cannibals

4. Liminal

5. Rattle the Pipes

6. Fall to Grace

7. Around The Dial

8. People Ain’t Folk

9. Three Dollar Bill

10. Silence, Sound

Weekly Music Feature - Sinai Vesselシナイ・ヴェッセル)

Sinai Vessel



このアルバムは啓示的なオルタナティブロックの響きに満ちている。導きなのか、それとも単なる惑乱なのか。それはおそらくこのアルバムに触れることが出来た幸運なリスナーの判断に委ねられるだろう。


天が開いて、神の前腕が雲から飛び出し、あなたのアバターのボディーに「SONGWRITER」という謎の文字を叩きつけるとする。そのとき、この職についているあなたはなんというだろう?


今まさに、”曲を書くこと”が天職なのか、単なる呪縛なのかが問われている。湖から剣を引き抜き、勝利の凱歌を揚げるか? それとも、皮膚が腫れ物に這わされ、背後の農作物が炎上するのか? 


果たして、曲作りやソングライティングの習慣は、ガーデニングのようにやりがいのあるものなのか? それとも、ビールを2本飲むたび、タバコを1本吸うような、薄汚い習慣なのだろうか? 


曲作りは仕事なのか? 聖なる義務? それとも、世の中流階級以上の荒くれにとって、たまにやりがいを感じさせる趣味なのだろうか? もし私が、言葉とメロディーのハイヤー・パワーによって定められた運命を受け入れるとしたら、一体どうやって医療費を払えば良いのか?


ノースカロライナ州アッシュヴィルのケレイヴ・コーデスによるプロジェクト、シナイ・ヴェッセルの4枚目のアルバムは、教会の地下のサポートグループでの告解のようでもあり、未来の叙事詩のようでもある。その言葉が、Tシャツにデカデカとプリントされたり、特に神経質な介助犬のベストに警告としてプリントされたりするのを想像してみると、なんだか愉快でもある。


チーフ・ソングライターのケイレブ・コーデスは、このアルバムの最初のトラックで "どうでもいいこと "と、 "何らかの理由があって "起こることの両方を歌っている。シナイ・ヴェッセル・プロジェクトには、素晴らしく、見事な、そして滑稽なソングス(滑稽というのが一番難しい)が含まれている。仮にその事実がなければ、この葛藤や矛盾は実体化することはなかった。


しかし、ケレイヴ・コーデスは、Tom WaitsやM. Wardといった米国の象徴的なシンガーソングライターと同じように、連作を書くように運命によって定められているらしい。彼にとってソングライティングとは、書いているのではなく書かざるを得ないものなのだ。「Birthday」の親密で小説的な畏敬の念を考えてみよう。または、「Dollar」の微妙な経済パニックは、市場の暴落という恐怖の下、道路から逸れた車のあざやかな水彩画をエレガントに描きだそうと試みる。「馬は、いつも私の心の中で果実を踏みつける。私の考えでは、10年間どうしようもないものを食べ続け、何度もおかわりをする」というのは、これまで聞いた中で最高の冒頭のセリフのひとつだ。なんてこと、もしかしたら彼は本当にこの技術に召されているのかもしれない!!


しかし、これらの予言的でもある鋭い一節をどんなふうに捉えたらいいのだろう? 長年のコラボレーターであるベネット・リトルジョン(Hovvdy、Claire Rousay)が、芸術的で巧みな共同プロデュースを手がけ、Sinai Vesselをあらゆるプリズムのフレーバーで描き出した。


ウェルチ・スタイルのしなるようなアコースティックな小曲、デス・キャブ・フォー・キューティのベストアルバムのタッチ、解体されたボサノヴァ、ワッフル・ハウスのジュークボックスを思わせるナッシュヴィルのストンパー(ジョディのニック・レヴィーンによる超プロ・ペダル・スティールがフィーチャーされている)、そして、最も驚くべきは、デフトーンズに隣接し、囁くように歌うヘヴィネスが、迷子の鳥のようにあなたの部屋に飛び込んでくるはずだ。


各々のソングライティングのスタイルのチャレンジは、レッキング・クルーのリズム・セクションによって成し遂げられた。リトルジョンのド迫力のベースとアンドリュー・スティーヴンスのドラム(シナイ・ヴェッセルの『Ground Aswim』で見事な演奏を披露した後、ここでは再びドラムを叩いている)が、アルバムのスウィングを着地させ、コーデスのベッドルームでレコーディングされたヴォーカルの親しみを、自信に満ちた広がりのある世界に根付かせる。


シナイ・ヴェッセルは、アトランタの写真家トレント・ウェインと異例のコンビを組んでいる。彼の不気味なフラッシュを多用したアルバムのハイコントラストのアートワークは、彼らの相乗効果から生み出された。シュールな道化師の特権的視点をもたらし、曲の冷徹なリアリズムとぴたりと合致している。そしてコーデスは、後期資本主義の恐ろしい空模様を巧みに描写し、ウェインは、その予兆である広々とした空っぽの高速道路と空っぽの店舗を捉えてみせる。


あなたは、リプレイスメンツの 「Treatment Bound」という曲をご存知だろうか? この曲は彼らの最も酔狂なアルバムのひとつで、リスナーに対する最後の「ファック・ユー」とでも言うべき愉快な曲。コーデスがグレープフルーツ・スプーンでニッチを切り開こうとし、ストリーミングの印税や信託資金の権力に真実を語りかけるかのような、DIY生活者のブラックユーモアに溢れている。その代わり、コーデスは、苦笑いをしながら、それらのリアリズムに首を振り、自分が見ているものが信じられないというように、代わりに「ファック・ミー」と言う。


私たちと友人が一緒に、必死に考え抜かれたノイズを商業生産のプラスチックの箱の底に押し込めることがどれほど馬鹿げているのだろうか。そして、「夕飯を食べるために歌う」という、現代のアメリカの中産階級の失われつつある天職の中で、シナイ・ヴェッセルはあり得ない奇跡を成し遂げてみせる。- Ben Sereten (Keeled Scales)



Sinai Vessel 『I Sing』/ Keeled Scales   -ナッシュヴィルのシンガーソングライターが掲げる小さな聖火-

  

今年は、主要な都市圏から離れたレーベルから良いアルバムが発売されることがある。Sinai Vissel(シナイ・ヴェッセル)の4作目のアルバム『I Sing』はテキサスのKeeled Scalesから本日発売された。

 

何の変哲もないような出来事を歌ったアルバムで、それは日常的な感覚の吐露のようでもあり、また、それらを音楽という形にとどめているに過ぎないのかもしれない。少なくとも、『I Sing』は、家の外の小鳥がさえずるかのように、ナッシュビルのソングライターがギターやドラム、シンセ、ベースという基本的なバンド編成を元にして、淡々と歌い、曲集にまとめたに過ぎない。もちろん、メガヒットはおろか、スマッシュヒットも記録しないかもしれない。マニアックなオルトロックアルバムであることはたしかだ。

 

しかし、それでも、このアルバムには、男性シンガーソングライターとしての魅力が詰め込まれており、ニッチなオルトロックファンの心をくすぐるものがある。シナイ・ヴィッセルの曲には、M.Wardの系譜にある渋さや憂いが内在している。男性シンガーの責務とは、一般的な苦悩を自らの問題と定義付け、説得力のある形で歌うことである。それが彼の得意とするオルタナティブ・ロックの領域の中で繰り広げられる。メインストリームから適度に距離を置いた感覚。彼は、それらのスターシステムを遠巻きに眺めるかのように、淡々と良質なロックソングを演奏している。分けても素晴らしいのは、彼はロックシンガーではなく、一般的な市民と同じように歌を紡いでいる。そして、Keeled Scalesの素朴ではあるが、夢想的な空気感を漂わせる録音の方針に溶け込んでいる。アーバンなオルトロックではなく、対極にあるローカルなオルトロック......。もっといえば、80、90年代のカレッジ・ロックの直系に位置する。R.E.M、The Replacementsの正当な後継者を挙げるとするなら、このシナイ・ヴィッセルしか思い浮かばない。

 

米国的な善良さは、グローバリゼーションに絡め取られ、失われたものとなった。ローカルな感覚、幹線道路のネオン・サイン、もしくは、ハンバーガーショップやアイスクリームショップの幻影......。これらは、今や古びたものと見なされるかもしれないが、アメリカの文化の大きな醍醐味でもあったのである。2010年代以降、そのほとんどが目のくらむような巨大な経済構造にかき消されてしまった。それにつれて、2000年代以降、多くのソングライターが、ローカルな感覚をどこかに置き忘れたてしまったか、捨ててしまったのだった。それと引き換えに、都会性をファッションのように身につけることにしたのだった。それは身を守るために必要だったのかもしれないが、ある意味では別の誰かを演じているに過ぎない。そしてシナイ・ヴィッセルは、巨大な資本構造から逃れることが出来た稀有な音楽家である。このアルバムは、テキサスのHoovdyを彷彿とさせる善良なインディーロックやポップソングという形を取っている。

 

そして、ケレイヴ・コーデスのソングライティングやボーカルには、他では得難いような深みがある。

 

エルヴィス・コステロ、ポール・ウェスターバーグ、ボブ・モールド、Pedro The Lionのデイヴィッド・ハザン、ビル・キャラハン、Wilcoのジェフ・トゥイーディーの系譜にある。つまり、この人々は、どこまでも実直であり、善良で、愛すべきシンガーソングライターなのである。


そして、基本的には、ケレイヴ・コーデスは、フォークやカントリーはもちろん、ブルースに重点を置くシンガーソングライターである。このブルースというジャンルが、大規模な綿畑の農場(プランテーション)の女性労働者や男性の鉄道員が労苦を和らげるために歌ったところから始まったことを考えると、シナイ・ヴィッセルのソングライターとしての性質は、現代的なワークソングの系譜に位置づけられるかもしれない。彼の歌には南部の熟成したバーボンのように、泥臭く、渋く、苦味がある。ある意味、軟派なものとは対極にあるダンディズムと憂いなのだ。


もちろん、現代的で親しみやすいロックソングのスタイルに昇華されていることは言うまでもない。彼のロックソングは、仕事後の心地よい疲労、華美なものとは対極にある善良な精神性により構築される。派手なところはほとんどない。それでも、それは日々、善良な暮らしを送り、善良な労働を繰り返している、同じような純朴な誰かの心に共鳴をもたらすに違いない。そう、彼のソングライティングは日常的な労働や素朴な暮らしの延長線上にあると言えるのだ。

 

アルバムの冒頭「#1 Doesn’t Matter」は、ボサノヴァを咀嚼した甘い感じのインディーロック/フォークソングで始まる。シナイ・ヴィッセルのボーカルは、Wilcoのジェフを思わせ、ノスタルジックな思いに駆られる。親しみやすいメロディー、乗りやすいリズム、シンプルだが心を揺さぶるハーモニーと良質なソングライティングが凝縮されている。ボサノヴァのリズムはほんの飾りのようなもの。しかし、週日の仕事の疲れを癒やすような、週末の最後にぴったりの良質なロックソングだ。この曲には、日々を真面目に生きるがゆえの落胆もある。それでもアコースティックギターの演奏の背後に、癒やしや優しげな表情が垣間見えることがある。曲の最後には、ハモンド・オルガンがコーデスの歌のブルージーなムードを上手い具合に引き立てる。

 

そっけないようで、素朴な感じのオルトロックソングが続く。彼は内面の奥深くを掘り下げるように、タイトル曲「 #2 I Sing」で、内的な憂いや悲しみを元に情感溢れるロックソングを紡いでいる。イントロは、ソフトな印象を持つが、コーデスの感情の高まりと合わせて、ギターそのものも激情性を帯び、フックのあるオルトロックソングに変遷していく。これらはHoovdyの楽曲と同じように、エモーショナルなロックへと繋がる瞬間がある。そして注目すべきなのは、都会性とは異なるローカルな感覚を持つギターロックが序盤の音楽性を決定づけていることだ。

 

「#3 How」は、Wilcoのソングライティングに近く、また、Youth Lagoonのように、南部の夢想的なオルトロック/ポップとしても聴くことができる。シナイ・ヴィッセルは、南部的な空気感、土地の持つ気風やスピリットのようなものを反映させて、砂煙が立ち上るような淡い感覚を作り出す。ヴィッセルはハスキーなボイスを活かし、オルタネイトなギターと乾いたドラムを背景にして、このソングライターにしか作りえない唯一無二のロックソングの世界を構築してゆく。表面的には派手さに乏しいように思えるかもしれない。しかし、本当にすごいロックソングとは、どこかしら素朴な感覚に縁取られているものである。曲の中でソングライターの感情と同期するかのように、ギターがうねり狂うようにして、高められたかと思えば、低くなる。低くなったかと思えば、高められる。最終的に、ヴィッセルは内側に溜め込んだ鬱屈や悲しみを外側に放出するかのように、ノイズを込めたダイナミックなロックソングを作り上げる。

 

「#4 Challenger」では内省的な感覚を包み隠さず吐露し、それらをオルトフォークの形に昇華させている。ビル・キャラハンの系譜に位置し、大きな曲の変遷はないけれども、曲のいたるところに良質なメロディーが散りばめられている。アコースティックギターとシンセサイザーの演奏をシンプルに組み合わせて、温和さと渋さの間を行き来する。やはり一貫して南部的なロマン、そして夢想的な感覚が織り交ぜられ、ワイルドな感覚を作り出すこともある。しかし、この曲に深みを与えているのは、ハスキーなボーカルで、それらが重さと軽さの間を揺らめいている。

 

「#5 Birthday」は、Bonnie Light Horsemanのような夢想的なオルトフォーク/カントリーとして聴くことができるだろうし、American Footballの最初期の系譜にあるエモとしても聴くことができるかもしれない。アメリカーナを内包するオルタナティヴ・フォークを基調にして、最近、安売りされるようになってしまったエモの原義を問いかける。彼は、一貫して、この曲の中で、ジョージア、テネシーといった南部への愛着や親しみを示しながら、幹線道路の砂埃の向こうに、幻想的な感覚や夢想的な思いを浮かび上がらせる。彼の歌は、やはり、ディランのようにそっけないが、ハモンド・オルガンの音色の通奏低音が背後のロマンチズムを引き立てている。 また、Belle And Sebastianの最初期の憂いのあるフォーク・ミュージックに近い感覚もある。

 

 

「Birthday」- Best Track

 

 

 

その後も温和なインディーロックソングが続く。考えようによっては、シナイ・ヴィッセルは失われつつある1990年代前後のカレッジ・ロックの系譜にある良質なメロディーや素朴さをこのアルバムで探し求めているように思える。先行シングルとして公開された「Laughing」は、前の曲で示されたロマンチズムをもとにして、アメリカーナやフォークミュージックの理想的な形を示す。ペダル・スティールの使用は、曲のムードや幻想的な雰囲気を引き立てるための役割を担う。そして曲の背景や構造を活かし、シナイ・ヴィッセルは心温まるような歌を紡いでいく。この曲も、Belle And Sebastianの「Tigersmilk」の時代の作風を巧緻に踏襲している。

 

ポール・ウェラー擁するThe Jamのようなフックのあるアートパンクソング「Country Mile」は、中盤のハイライトとなるかもしれない。ガレージ・ロックやプロト・パンクを下地にし、シナイ・ヴィッセルは、Televisonのようなインテリジェンスを感じさせるロックソングに昇華させている。荒削りなザラザラとしたギター、パンクのソングライティングの簡潔性を受け継いだ上で、コーデスは、Wilcoのように普遍的で良質なメロディーをさりげなく添える。そして素朴ではありながら、ワイルドさとドライブ感を併せ持つ良質なロックソングへと昇華させている。この曲の簡潔さとアグレッシヴな感覚は、シナイ・ヴィッセルのもう一つの武器ともなりえる。

 

 アルバムの終盤には、ウィルコと同じように、バロックポップを現代的なオルトロックソングに置き換えた曲がいくつか見いだせる。「#8 $2 Million」は、メロトロンをシンセサイザーで代用し、Beatles、R.E.M、Wilcoの系譜にあるカレッジ・ロックの醍醐味を復活させる。コーデスは、後期資本主義の中で生きざるを得ない現代人としての悲哀を織り交ぜ、それらを嘆くように歌っている。そして、これこそが多数の現代社会に生きる市井の人々の心に共鳴をもたらすのだ。その後、しなやかで、うるおいのあるフォークロックソング「#9 Dollar」が続く。曲ごとにややボーカルのスタイルを変更し、クレイヴ・コーデスは、ボブ・ディランのようなクールなボーカルを披露している。ローカルな感覚を示したアルバムの序盤とは正反対に、アーバンなフォーク。この曲には、都市のストリートを肩で風を切って歩くようなクールさが反映されている。2024年の「Liike A Rolling Stone」とも呼べるような興味深いナンバーと言えるか。

 

アルバムの序盤では、ウィルコやビル・キャラハンのようなソングライターからの影響が見いだせるが、他方、終盤ではBell and Sebastianの系譜にあるオルトフォークソングが色濃くなってくる。 これらのスコットランドのインディーズバンドの主要なフォークソングは、産業化や経済化が進む時代の中で、人間らしく生きようと試みる人々の矛盾性、そこから引き出される悲しみや憂いが音楽性の特徴となっていた。そして、シナイ・ヴィッセルは、その特徴を受け継いでいる。「#10 Window Blue」、「#11 Best Wetness」では、憂いのあるフォークミュージックの魅力を堪能できる。特に後者の曲に漂うほのかな切なさ、そして、淡いエモーションは、クレイヴ・コーデスのソングライターとしての高い能力を示している。それは M.Wardに匹敵する。 

 


「Best Wetness」- Best Track 

 

 

アルバムの終盤は、 大掛かりな仕掛けを作らず、素っ気無い感じで終わる。しかし、脚色的な音楽が目立つ中、こういった朴訥なアルバムもまた文化の重要な一部分を形成していると思う。そして、様々なタイプの曲を経た後、シナイ・ヴィッセルは、まるで南部の田舎の中に踏み込むかのように、自然味を感じさせるオーガニックなフォーク・ミュージックの世界を完成させる。

 

「Attack」は、ニューヨークのグループ、Floristが行ったように、虫の声のサンプリングを導入し、オルトフォークソングをアンビエントの音楽性と結びつけて、シネマティックな音楽を構築している。さらに、クローズ「Young Brother」では、アコースティックギターとドラムのシンバルのパーカッシヴな響きを活用して、夏の終わりの切ない雰囲気を携えて、このアルバムはエンディングを迎える。アルバムは、短いドキュメンタリー映像を観た後のような爽快な感覚に満ち溢れている。 それは、ハリウッド映画や大手の配給会社とは対極にあるインディペンデントの自主映画さながら。しかし、その素朴さこそ『I Sing』の最大の魅力というわけなのだ。

 

 

 

85/100 

 

 

「Doesn't Matter」 

 

 

 

* Sinal Vessel(シナイ・ヴィッセル)によるニューアルバム『I Sing』はKeeled Scalesから本日発売。ストリーミングや海外盤の購入はこちら

 

Janes Addiction

Jane's Addiction(ジェーンズ・アディクション)はニューシングル「Imminent Redemption」をリリースした。34年ぶりのオリジナル・ラインナップの新曲となった。


ジェーンズ・アディクションは1980年代にカルフォルニア/ロサンゼルスで結成された。ミクスチャー・サウンドが流行る中、アート性を打ち出したサウンドで当時のシーンに強いインパクトをもたらした。


1991年、バンドの解散ツアーがそのまま「ロラパルーザ」に発展したことから、オルトロックの元祖と見なされることもある。


ヴォーカルのペリー・ファレル、ギタリストのデイヴ・ナヴァロ、ドラマーのスティーヴン・パーキンス、そして、ベーシストのエリック・エイブリーは、2010年以来初めてロンドンで共演した2ヶ月前のライブで、このニューシングルを初披露した。スタジオヴァージョンを以下で聴くことができる。


「今回はいつもと違う。全員が再び集まり、新曲をリリースする。時が来た。ジェーンズ・アディクションの次の章へようこそ。『Imminent Redemption』は始まりに過ぎない」


「Imminent Redemption」

 


2024年マーキュリー賞のノミネート作品が発表された。Chali XCX、ラスト・ディナー・パーティー、そして元ポーティスヘッドのボーカリスト、ベス・ギボンズらがノミネートされている。

 

その中にはイングリッシュ・ティーチャー、バリー・キャント・スイム、バーウィン、キャット・バーンズ、コリン・ベイリー・レイ、ニア・アーカイヴス、ゲッツ、CMATも含まれている。


受賞者は9月に発表されるが、この賞の32年の歴史で初めて、今年はライブ授賞式は行われない。今年の審査委員会は、BBC Radio 2と6 Musicの責任者ジェフ・スミスが委員長を務め、ジェイミー・カラムとミスタジャムも参加している。

 

アイランド・レコーズのルイス・ブルーム社長はマーキュリー賞について次のように説明する。

 

「マーキュリー賞は、私たちアイランドにとって常に大きな意味を持ってきました。長年にわたりマーキュリー・プライズで素晴らしい成功を収めてきましたが、今年のリストにこのようなユニークで素晴らしく、ジャンルを定義付ける3組のアーティストが選ばれたことは、アーティストとマネージャーの両方、そしてアイランドの素晴らしいチームの真の証です。ザ・ラスト・ディナー・パーティ、ニア・アーカイヴス、イングリッシュ・ティーチャーの3組が、彼らの素晴らしい音楽を評価され、このような賞を受賞したことは、本当に光栄なことであり、今後も特別なアーティストと契約し、育てていく意欲を掻き立てられる。この賞に選ばれた他のアーティストたちにも拍手を送りたいと思います。マーキュリー賞は1年のハイライトのひとつです」


昨年のマーキュリー賞は、エズラ・コレクティブのアルバム『Where I'm Meant to Be』が受賞した。

 

 

Mercury Prize  Album Of The Year Nomination: 

 

・Barry Can't Swim ‘When Will We Land?’

・BERWYN ‘Who Am I’

・Beth Gibbons ‘Lives Outgrown’

・Cat Burns ‘early twenties’

・Charli xcx ‘BRAT’

・CMAT ‘Crazymad, for Me’

・Corinne Bailey Rae ‘Black Rainbows’

・corto.alto ‘Bad with Names’

・English Teacher ‘This Could Be Texas’

・Ghetts ‘On Purpose, With Purpose’

・Nia Archives ‘Silence Is Loud’

・The Last Dinner Party ‘Prelude to Ecstasy’

 

Mercury Prize 2024: 

 

BBC Musicは、長年にわたる放送パートナーシップを継続し、BBC Fourと6 Musicで12枚のアルバムすべてを祝福する番組を放送する。


マーキュリー・プライズは、「年間最優秀アルバム」を表彰し、その栄誉を称えるもので、エキサイティングな新進の才能と、より確立されたバンドやアーティストの作品にスポットライトを当てることで定評を得ている。


12枚の「年間最優秀アルバム」は、独立した審査委員会によって選ばれ、さまざまなジャンルの芸術的功績を称える。2023年7月15日から2024年7月12日の間に英国で発売された英国およびアイルランドのアーティストのアルバムが2024年賞の対象となる。



2024年度マーキュリー・プライズ審査員は以下の通り。

 

ダニエル・ペリー(ブロードキャスター&ライター)、ジェイミー・カラム(ミュージシャン&ラジオ2ブロードキャスター)、ジャムズ・スーパーノヴァ(6 Musicブロードキャスター&DJ)、ジェフ・スミス(ラジオ2&6 Music音楽部門責任者)、リア・ストンヒル(音楽プログラミング・コンサルタント)、ミスタジャム(ソングライター、DJ&ブロードキャスター)、フィル・アレクサンダー(Kerrang!のクリエイティブ・ディレクター/Mojoのコントリビューティング・エディター、シアン・エレリ(ラジオ1のブロードキャスター&DJ)、ウィル・ホジキンソン(タイムズ紙のチーフ・ロック&ポップの評論家)、ソフィー・ウィリアムズ(音楽ライター&ブロードキャスター)。審査委員長はジェフ・スミスが務める。



マーキュリー・プライズの放送パートナーであるBBCミュージックは、テレビとラジオで独占放送を行い、オンラインやソーシャルメディアでもサポートする。今年は、大規模なプロモーション活動が行われる。

Danger Mouth & Karen O
Danger Mouth & Karen O


デンジャー・マウスとヤー・ヤー・ヤーズのカレン・Oが再びタッグを組み、新しいコラボレーション・シングル「Super Breath」を発表した。


2019年に記念すべきジョイント・アルバム『Lux Prima』を発表して以来のリリースとなる "Super Breath "は、両アーティストによって書かれ、プロデュースはデンジャー・マウスが担当した。叶わぬ愛について歌うカレン・Oの声がメロディーを運び、"カッコつけるのはやめて/私を押しのけて/私は毎回死ぬ/私はあなたの馬鹿じゃない "といったセリフを届けている。シングルのストリーミングは以下から。


「Super Breath」のリリースと同時に、カレン・Oとデンジャー・マウスは、9月20日にリリースされる『Lux Prima』のデラックス・リイシューも発表。オリジナル・アルバムに加え、「Super Breath」の7インチが同梱され、B面にはルー・リードの「Perfect Day」の既発カヴァーが収録される。また、デュオがロサンゼルスのマルシアーノ・アーツ・ファウンデーションで開催した4日間の没入型試聴イベントに焦点を当てた16ページのブックレットも付属する。


「Super Breath」

©Liam Maxwell

ピクシーズがニューアルバム『The Night the Zombies Came』のリリースを発表した。BMGから10月25日に発売される。先にリリースされたシングル「You're So Impatient」と新曲「Chicken」が収録されている。


『The Night The Zombies Came』のセッションで、ピクシーズはプロデューサーのトム・ダルゲティと組み、ピクシーズに加入した初のイギリス人メンバーである新ベーシスト、エマ・リチャードソンを迎えた。

 

フロントマンのブラック・フランシスはプレスリリースの中で次のように述べている。


「断片は関連し、他の曲の他の断片と並置される。そして、いわゆるLPの曲のコレクションでは、一種の映画を作ることになる」

 

また、リチャードソンは、ピクシーズへの加入に関して、ローリングストーン誌の取材の中で次のように語っている。


「私はピクシーズに加入するまで音楽制作をやめ、フルタイムで絵を描くことに集中していた。ピクシーズに加入しないかと誘われたのは、忘れられない電話のひとつだった」

 

このアルバムは、ショッピングモールや中世をテーマにしたレストランから、泥沼の人々、ドルイド教、ゾンビまで、あらゆるものに触れた、ピクシーズらしい折衷的なアルバムとなっている。実際、ピクシーズのリーダー、チャールズ・トンプソンがホラー映画そのままのタイトルをつけたほど、13曲を通して生ける屍が何度も登場する。



「ゾンビの曲をたくさん書いたとか、アルバムをホラームービーのような怖いサウンドにしようとしたとか、そういうことではないんだ」と、チャールズ・トンプソンはテキサス州オースティンのホテルの一室を歩き回りながらRolling Stone誌に語った。

 

「"ゾンビ "は連想させる言葉に過ぎなかった。好きなように解釈したらいい。このアルバムはコンセプト・レコードではないけど、この言葉は歌詞の中に何度も出てきた」

 

「タイトルをつけるために他の歌詞を調べたら、なんだか陳腐にしか聞こえなかった。そこで、唯一意味があったのは『ゾンビが来た夜』だった。そして、私はこう思った。なかなか良いタイトルじゃないか。『その映画を観に行こう』って思ったんだ」

 

 

「Chicken」



Pixies 『The Night The Zombies Come』

Label: BMG

Release: 2024年10月25日

 

Tracklist:


1. Primrose

2. You’re So Impatient

3. Jane (The Night the Zombies Came)

4. Chicken

5. Hypnotised

6. Johnny Good Man

7. Motoroller

8. I Hear You Mary

9. Oyster Beds

10. Mercy Me

11. Ernest Evans

12. Kings of the Prairie

13. The Vegas Suite



Emanuel Harold

2022年8月にソロEP『ファンク・ラ・ソウル』をデジタル配信したエマニュエル・ハロルドがリリースしたアルバム『ウィー・ダ・ピープル』は要チェック。


グラミー受賞アーティスト、エマニュエル・ハロルド、グレゴリー・ポーターが参加、昨年一月に発売されたアルバムである。ソウルファンはあらためてチェックしてみていただきたい。

 

本日、グレゴリー・ポーターを共同制作者に迎えた「I Think」のミュージックビデオが公開された。下記よりご覧下さい。

 

 「I Think」

 

 

数々のグラミー賞にノミネート/受賞歴のあるエマニュエルはグレゴリー・ポーターのドラマーとして知られ、これまでにデーモン・アルバーン、デ・ラ・ソウル、ウィントン・マルサリス、ロバート・グラスパーからスティーヴィー・ワンダーまで、かなり幅広いアーティストとの共演経験をもつ。

 

既発のEP同様、今作もR&B、ジャズ、ファンク、ゴスペル、ヒップホップが取り入れられており、ファースト・シングル「I Think」ではグレゴリー・ポーターがフィーチャリング・ヴォーカリストとして参加している。

 

アルバムには他にも、日本でも放送されている医療系ドラマ『レジデント型破りな天才研修医』などにも俳優として出演しているグラミー受賞アーティスト、マルコム=ジャマル・ワーナーや、エマニュエルの兄弟でジャズ・トランペッターのキーヨン・ハロルド、さらに同じくグレゴリー・ポーターのコラボレーターでもあり、グラミー受賞ミュージシャンのティヴォン・ぺニコットなどがゲスト参加している。

 

タイトル・トラック「We da People」は、シンセとミニマルなギターとベースが用いられ、そこにグラミー受賞俳優兼ミュージシャンのマルコム=ジャマル・ワーナーの力強い語りが乗せれたジャズ、R&B、そしてファンクの要素が融合した1曲である。

 

一方の「Fight Harder」では、エマニュエルの兄弟のキーヨン・ハロルドによるトランペット、そしてクリスタル”クリッシー”ランソム・アンド・チャールズ・ランソムによるソウルフルなバック・ヴォーカルをエマニュエルとゲスト・ミュージシャン達が絶妙に調理している。

 

同アルバムは、何年にもわたり名だたるアーティスト達と仕事をしてきたエマニュエルが所有する創造力全てを落とし込んだカタログと言えるだろう。

 

スタイルやジャンルが様々なのはもちろんのこと、何より重要なのはそれら全てに共通するつながりのようなものが感じられることだ。すでにエマニュエルの演奏を聴いたことのある者にとっては、今作は彼の新たな音楽的冒険として捉えてもらえたら良い。そして、今回初めて、エマニュエルを耳にする者にとっては、今以上に彼の音楽を知るのに良い機会はないと言えるだろう。

 

 

 Emanuel Harrold 『We Da People』


アーティスト名:Emanuel Harrold (エマニュエル・ハロルド)

タイトル名:We da People (ウィー・ダ・ピープル)

発売日:2023年1月18日(水)

日本盤特典:ライナーノーツ(吉岡正晴)付き

品番:GB1582CDOBI (CD) / GB1582OBI (LP)

レーベル:Gearbox Records

 

<トラックリスト> 

1. I Think

2. We da People

3. See

4. Brighter Day

5. Fight Harder

6. Good Word

7. Shine Light

8. Mr. Brew (Instrumental)



Emanuel Harrold(エマニュエル・ハロルド) Biography:


米ミズーリ州のセントルイスに生まれたエマニュエルの歌と楽器の演奏への欲求は、父親がアフリカ系アメリカ人教会の牧師であった幼い頃から育まれた。

 

ニューヨークのニュースクール大学を卒業した後には、ウィントン・マルサリス、ロイ・ハーグローヴ、ロバート・グラスパー、キーヨン・ハロルド、デーモン・アルバーン、ジェームス・スポルディング、スティービー・ワンダーといった名だたるアーティスト達とステージやレコーディングをともにするまでに。

 

エマニュエルにとって最も近しいコラボレーションは、2020年にリリースされたグレゴリー・ポーターのグラミー賞にノミネートアルバム『オール・ライズ』でのドラム演奏。そして2022年8月に待望のソロEPをデジタル配信、2023年1月にソロ・アルバム『ウィー・ダ・ピープル』のリリースが決定した。

Why Bonnie


テキサス出身のブレア・ハワートンのプロジェクト、Why Bonnie(ホワイ・ボニー)が8月30日にFire Talkからニューアルバム『Wish On The Bone』をリリースする。そのアルバムからの新曲「Rhyme or Reason」とツアー日程が発表された。新曲とツアー日程は以下の通り。


プレスリリースによると、"Rhyme or Reason "のインスピレーションの源は、「彼女がソングライターとして本領を発揮し始めた頃に起きた、ハワードンの兄を亡くした後の希望感の再生について」だという。それに対処するために、彼女は次から次へと曲を書き、苦しみながらもカタログを作り、そうすることでスピリチュアリティとの新しい関係を築いた。


ハワードンはこう付け加えた。 「『Rhyme or Reason』は、人生の諸行無常と折り合いをつけること、そしてそれがいかに恐ろしくもあり、また本当に美しいかを歌っている」

 

ホワイ・ボニーは2022年、デビュー・アルバム『90 in November』をKeeled Scalesからリリース。2023年、彼女は次作アルバムには収録されていない新曲「Apple Tree」を発表した。以前は、このプロジェクトはバンドとして発表されることが多かったが、現在はソロ活動という意味合いが強いようだ。


「あのアルバムから私は変わったし、これからも変わり続けるだろうと信じている」とハワードンはデビューからの年月について語る。

 

 「Rhyme or Reason」

 

Why Bonnie Tour:


Fri. July 26 - Brooklyn, NY @ Union Pool *

Thu. Aug. 29 - Brooklyn NY @ Union Pool ^

Fri. Sep. 20 - Boston, MA @ Deep Cuts

Sat. Sep. 21 - Montreal, QC @ Cabaret Fouf

Sun. Sep. 22 - Toronto, ON @ Monarch Tavern

Tue. Sep. 24 - Chicago, IL @ Hideout

Wed. Sep. 25 - Cleveland, OH @ Beachland Tavern

Thu. Sep. 26 - Washington, DC @ Comet Ping Pong

Fri. Sep. 27 - Philadelphia, PA @ Milkboy

* w/ poolblood

^ w/ Sex Week

Nora Jones- NPR Tiny Desk


意外なことに、ノラ・ジョーンズがNPRのタイニー・デスクに出演するのは初めてだという。今回のパフォーマンスでは、「Paradise」、「Swept Up in the Night」、「Staring at the Wall」、「Come Away With Me」といった彼女のディスコグラフィからのカットを披露した。


ジョーンズはピアノも担当し、サミ・スティーブンス(グロッケンシュピール、ヴォーカル)、サーシャ・ドブソン(ギター、ヴォーカル)、ジョシュ・ラッタンジ(ベース)、ブライアン・ブレイド(ドラム)が参加した。


レオン・ミケルスがプロデュースした『Visions』は、批評家からも商業的にも高く評価された。ノラは、「このアルバムを『Visions』と名付けたのは、多くのアイデアが夜中や眠る直前の瞬間に浮かんだから」と語った。

 

さらに、ニューアルバムのハイライト曲である「I Just Wanna Dance 」については、ノラ・ジョーンズは次のように語っている。この曲には、ダップ・キングスのメンバーでもあり、エイミー・ワインハウスとも共演したホーマー・スタインワイスというドラマーが参加している。

 

「それで、この曲でちょっと遊んでいた。この曲は同じことを何度も何度も繰り返す。その後、レオンが "歌詞を少し変えてみよう "と言ったんだけど、わたしは "いや、ただ踊りたいだけなんだ!って。それがこの曲のすべての感情でもある」

 


Norah Jones- NPR Tiny Desk

『A Complete Unknown』

 

今年3月、アカデミー賞俳優、ティモシー・シャラメがニューヨークで新作映画の撮影を行っているという噂が流れた。

 

最初の報道では、シャラメが緑のジャケットにオレンジのスカーフ、ペーパーボーイの帽子をかぶり、手にギターを持ち、黄色のバックパックを持って街を歩き回る姿が目撃されたが、ついにディランの伝記映画の新作がサーチライト・ピクチャーズから配給されることが公となった。

 

ジェームズ・マンゴールド監督(『Girl Interrupted』、『Walk the Line』など)の新作ボブ・ディラン映画『A Complete Unknown』が2024年12月に公開される予定である。今回、ティーザー予告編第1弾が公開された。ボブ・ディラン役のティモシー・シャラメ(彼はこの映画で「A Hard Rain's a-Gonna Fall」でも歌も披露している)、ジョーン・バエズ役のモニカ・バーバロ、ピート・シーガー役のエドワード・ノートンが登場する。以下より予告編をご覧下さい。

 

Official Trailer

 

マンゴールド監督が伝記映画ではなく「群像劇」と表現したこの映画には、エル・ファニング、ボイド・ホルブルック、ダン・フォグラー、ノルベルト・レオ・ブッツ、スクート・マクネイリーらも出演し、ディランが1961年にニューヨークに到着してから、1965年にニューポート・フォーク・フェスティバルでエレクトリックなパフォーマンスを披露するまでを描いている。


19歳のボブ・ディランがポケットに2ドル入れてニューヨークにやってきて、3年のうちに世界的なセンセーションを巻き起こす。もちろん、彼のスターが高まるにつれて、ある時点でレジェンドたちを追い抜くことになる。映画には、ウディ・ガスリー、ジョーン・バエズ、ピート・シーガーなど、当時の著名人も登場するとの噂がある。

 


ボブ・ディランに扮するティモシー・シャラメ

今回、米/ローリング・ストーン誌のインタビューに応じたジェームス・マンゴールド監督は、「ボブ・ディランを、"ああ、今なら彼を理解できる "と思わせるような、単純なことを解き明かす単純な人物にはしたくなかった」と語っている。

 

「彼を知った今、それは不可能だと思う。また彼が人生の大半を、誰からもそのような行為をされないように過ごしてきたことも明らかだと思う。誰かを単純なエピファニーのような、フロイト的な人生史の筋書きのようなものに落とし込むというのは、本質的に還元される行為なんだ」


一方、ディラン自身は、ウィリー・ネルソンのアウトロー・ミュージック・フェスティバルの一環としてツアー中で、1974年のツアー復帰に焦点を当てた大規模な新しいボックス・セットが発売される予定だ。

 

ブルックリンのGIFTは、90年代のUKのダンスロックに触発されたドライブ感のあるインディーロックソングを制作する。彼らはプライマル・スクリーム、マッシブ・アタック、オアシスの音楽を受け継いでいる。もはや、ストリーミング全盛期に時代感や国境はなくなったことを示すバンドだ。

 

GIFTは、ニューシングル「Light Runner」をリリースした。「Wish Me Away」、「Going in Circles」、「Later」に続く三作目のシングルとなる。バンドのヴォーカリスト兼ギタリストのTJ Fredaが監督したミュージック・ビデオが公開された。視聴は以下から。


「マドンナのアルバムと曲「Ray of Light」は、Illuminatorのレコーディング中に大きなインスピレーションを受けた。『Light Runner』は、暗黒の時代から抜け出すことの勝利を祝うと同時に、それを克服することによる変容の力を認めている」

 

「この曲は、個人的な達成の幸福感の証なんだ。2023年、初のヨーロッパ・ツアー中、私たちは90年代のUKバンドの原点に魅了された。グラスゴーでのショーの後、プロモーターがアンダーグラウンドのジャングル/ドラムンベース/レイヴに招待してくれた」


GIFTによるニューアルバム『Illuminator』は8月23日にCaptured Tracksからリリースされる。

 

 

「Ray of Light」