ダブリンのバンド、SPRINTSは、ギタリストのコルム・オライリーの脱退を発表した。"彼は、自身の情熱を追求するため、公の場でのパフォーマンスやフルタイムのツアーから退きたいと表明しており、我々は彼の決断を全面的に支持する''と彼らは語っている。バンドはヨーロッパ、イギリスでのツアー日程を控えており、「すべてのライブの約束は名誉あるものであり、古典的なSPRINTSのエネルギーに満ちている」とし、カーラ・チャブ、サム・マッカン、ジャック・カランがゲスト・ギタリストとして参加する予定であるとしている。彼らの声明全文は以下から。


SPRINTSのツアーは9月に北米で行われ、9月28日にはニューヨークのミュージック・ホール・オブ・ウィリアムズバーグでの公演が予定されている。





コーム・オライリーの脱退に関するスプリンツの声明:


素晴らしい5年間を共に過ごしてきた親愛なる友人であり、兄弟でもあるコルム・オライリーがSPRINTSを脱退することを発表し、胸を痛めています。


ツアーの旅先での生活は、精神的、感情的、肉体的にタフなものであり、私生活で野心や夢を追い求めることを必ずしも許してくれるものではありません。コルムは、自身の情熱を追求するために、公の場での演奏やフルタイムのツアーから身を引きたいと表明しており、私たちは彼の決断を全面的に支持しています。


コルムはこれまでも、そしてこれからもスプリンツ・ファミリーの重要な一員であり、私たち2人の旅がどのように展開していくのか楽しみです。


SPRINTSはカーラ、ジャック、サムとともに活動を続け、ライブではゲスト・ギタリストを迎える予定です。すべてのライブの約束は尊重され、クラシックなSPRINTSのエネルギーに満ちたものになるでしょう。私たちは、この新しい章に入り、成長し続けることに興奮しています。


これまでのサポートに感謝し、コルムの成功を祈ります。


愛をこめて、

カーラ、ジャック、サム

 

Okadada/Le Makeup

明日、プロデューサー/ソングライター/MCのLe Makeupの渋谷WWWでのワンマンライブが開催される。


待望の新作アルバム『予感』のリリースを記念するライブでは、2020年の『微熱』から最新作まで網羅したセットリストが組まれる予定。Makeupは、このステージにソロとバンドセットで臨む。


アーティストは、曲を知っている方からそうでない方まで、幅広いリスナーにイベントに参加し、自身の音楽をリアルタイムで体験してもらいたいと考えている。捉え方はさまざま、観客の数だけリアクションも異なる。つまり、ル・メイクアップのワンマンライブでは開放的で幅広い楽しみ方が可能に。一体型とは異なる観客の''多様型''を重視したライブパフォーマンスのモーメントを目撃しておきたい。最新のJ-POPからヒップホップ、エレクトロニックまでをシームレスにクロスオーバーする大阪が生んだ気鋭プロデューサーのパフォーマンスに乞うご期待!!


また、このたび、渋谷WWWでの公演前日に新たなミュージシャンの出演が急遽決定した。ネットレーベルを運営し、Bandcampでリリースを行い、不定期のレギュラーパーティーやレジデンスを開催するDJのOkadadaがステージに登場。こちらの情報もあわせて確認してみて下さい!!


ワンマンライブ''予感''は5月21日(火)に渋谷WWWで開催される。6月9日には大阪 Live Space Compassでも同イベントが開催される。こちらはアーティストの地元凱旋公演。現在、チケット販売中。詳細は下記より。



5月15日に新作「予感」をリリース。続いて、5月21日(火)WWW(東京)、6月09日(日)LIVE SPACE CONPASS(大阪)にて初のワンマンを行うLe Makeup。会場では前作「Odrata」の限定LP(ヴァイナルバージョン)も販売される。ファッションブランド''Charles Chaton(シャルル シャトン)''とコラボTシャツが会場で販売決定。アパレルに目がない方も必見のイベントとなる。



Le Makeup One-Man Live "予感"


Date| 2024.05.21 [Tue] Open/Start 19:00/20:00

Venue| WWW (Shibuya, Tokyo)

Act| Le Makeup (Oneman Show), okadada (DJ)

Adv.| 3,000 Yen (Tax in) +1D

Door| 3,500 Yen (Tax in) +1D

Ticket| LivePocket [ https://t.livepocket.jp/e/lemakeup ]

Information| WWW [03-5458-7685]


okadada biography:


DJ/producer。

全国各地、多岐にわたるパーティーでDJとして出演し、ネットレーベル「maltine records」やbandcampで楽曲をリリース。

過去には「lost decade」「LESS」「AUDIO TWO」「now romantic」「ナイトメロウ」といった不定期なレギュラーパーティーに参加。

大小、上下、場所、種別を問わず野外フェスから地下のパーティーまで出演、遊び、類例の無い幅広さの活動で各所に存在、評価を確立する。

その他、各種コンピレーションやアーティストへの楽曲提供、Remixワーク、趣味のポッドキャスト、執筆、読書、散歩など様々に活動中。



Phobe Go 『Mermalade』

 

Label: Phoebe Go

Release; 2024/05/17

 

Listen / Stream

 

 

 

 Review     メルボルンのシンガーソングライターのデビュー作

 


メルボルンのシンガーソングライター、フィービー・コックバーンはベッドルームポップやソフトロックを親しみやすいインディーロックとして昇華する。ロンドンのJapanese Houseを彷彿とさせる音楽性だが、彼女のポップセンスやメロディーセンスにはかなり傑出したものがある。


今、南半球のオーストラリアは、秋から冬にかけて準備中だ。「マーマレード」は秋を思わせる切ないインディーロック集で、その中にはアーティストの失恋や嫉妬にまつわるナンバーも収録されているという。アルバムのサウンドプロダクションの方向性は、ギターの簡素なコードやスケールを通じて、コックバーンのボーカルのエモーションを最大限に引き出そうと言うもの。ギターロックという聞き方もできるし、純粋なポップスとしても楽しめるアルバムである。

 

オーストラリアのシンガーやバンドに共通するキャラクターは、それほど凝りすぎないサウンドというか、サウンドスタイルのシンプルさにある。Middle Kids、Julia Jacklin、Gena Rose Bruce等のグループやシンガーに共通するのは、イギリスやアメリカの現代的なポップスを意識しつつも、時代を問わない普遍的な音楽性を提示しようという点にある。これはフィービー・ゴーのソングライティングにも共通している。


フィービー・コックバーンのソングライティングは甘酸っぱさのあるベッドルームポップの系譜にありながら、スネイル・メールの最初期のソングライティングを思わせるラフなギターロックを展開させる。ギターのノイズ性は極力抑えておき、ドラムのプレイもそれを補佐するに過ぎず、余計な脚色はほとんどない。


Tears For Fearsやダリル・ホールのようなライトなロック性を意識しているが、ボーカルの抑揚やニュアンスの変化と共鳴するようにして、ギターのディストーションが最大限に引き上げられる時、切ないエモーションがもたらされる。日常生活や人間関係の中で感じられた憂いをもとに中間域の感情にあるサウンドが構築され、ギターサウンドに引き立てられるようにし、曲そのものがより明るいプロセスへと向かっていく。それらの低い場所から高い場所へと上昇する瞬間にコックバーンの音楽の真髄があり、また、それはリスナーに深いカタルシスを呼び覚ます。


いわば、ミクロからマクロへのギターサウンドへ移り変わる瞬間が、このアルバムのハイライトとなりえる。こういったメリハリのあるギターロックは、簡単につくれるように思えるが、実際は複雑なサウンドを作るよりも難しい。それは音感の良さとセンスの良さが要求され、数あるうちの選択から、自分にとって最重要ではないものを、切り捨てないといけないからである。


事実、デビューアルバム『Mermalade』は、シンガーソングライターにとどまらず、ギタリストとしてのセンスも傑出している。過度な装飾を排したマスタリングは、むしろその歌声の持つ温かな情感を引き立てる役割を果たしている。曲の拍動に関しても一定で、さながら人間の鼓動を表すように波打つが、それほど大掛かりな起伏は設けず、アルバム全体にわたって緩やかなリズムを構成している。つまり、一見すると、なんの変哲もないポップ・アルバムのようなのだ。

 

でも、それは表面的な話……。にもかかわらず、アルバムのほとんどの曲で聴くことが出来るアーティストの日常的な出来事や恋愛観をもとにしたポップソングは、じわりじわりと胸を打ち、深い共鳴を引き起こす。ボーカルに関しては、ほとんどが語りかけるような囁きに近いミドルトーンで構成され、ファルセットはおろか、ミックスボイスが出てくるのはきわめて限定的である。しかし、フィービー・コックバーンの優しく語りかけるようなボーカルは、確かにグラミー賞クラスのスターシンガーとは明らかに異なるが、不思議なほど親近感が湧いてくる。コックバーンは無理に高音域を出さないことで、音楽自体を説得力溢れるものとしている。

 

アルバムの序盤は、夕暮れの憂いを思わせるような切ないミドルテンポのインディーロックソングとして始まる。「#1 Love You Now」は現代的なアメリカーナと米国のオルタナティヴロックに触発されたようなナンバーだが、フィービー・ゴーの歌声は情感に溢れていて、それらのエモーショナルな感覚が重要視されている。シンプルなラブソングとしても聴くこともできるし、その中に、少しラフなイメージのあるインディーロッカーとしても性質を読み取る事もできる。例えば、スネイル・メイルが、2016年のEP「Habits」、及び、2018年の『LUSH』で打ち立てたような高校の放課後に書かれたデモソングの延長線上にあるロックソングの爽快感を彷彿とさせる。これらは、ニュージーランド/クライストチャーチのYumi Zouma(ユミ・ゾウマ)のような洗練されたインディーポップと結びついて、親しみやすい曲として昇華されている。


若いミュージシャンの方が意外と古い音楽を熱心に聴いている印象もある。フィービー・ゴーは「#2 Something You Were Trying」では、80年代のAOR/ソフトロックの音楽性を基にし、それらをモダンな印象を持つベッドルームポップというかたちにアップデートしている。この曲には、Japanese Houseのようなライトなポピュラリティもあるが、クランチなギターがポップソングに力強さをもたらす。その中にオープナーと同様、センチメンタルであることをいとわないナイーブなボーカルが背景となるトラックと色彩的なコントラストを描く。この曲では、ダイナミックな印象を持つ比較的高いトーンのボーカルが披露されているが、それはむしろ背後のリバーブの効果と相まって、ドリーム・ポップのようなアブストラクトな陶酔感を呼び覚ます。 


「Something You Were Trying」

 


しかし、その後のタイトル曲では、ややウィスパーボイスに近い落ち着いた歌声を駆使し、ミドルテンポのインディーポップソングに戻る。フィービー・ゴーのソングライティングには米国のフォーク・ミュージックからの影響もあるかもしれないが、それは不思議とアメリカーナとはその印象を異にする。Camp Cope(既に解散)のようなエアーズロックの雄大な光景を思わせる”オーストラリアーナ”とも称するべき、独特なフォーク・ミュージックでもある。これらの曲は、やや地味な印象を受けるかもしれないが、良質なメロディーと渋いボーカルの組み合わせは、深いリスニングを試みた時、何かしら強固な感覚を呼び覚ますことがある。続く「#4  7 Up」は、一転して、ダンサンブルな軽快なナンバーで、雰囲気がガラリと一変する。しかし、ビートを意識したとしても、ギターサウンドとボーカルのメロディーという点に重点が絞られていることに変わりはなく、ギターの録音の細かな組み合わせがほのかな心地よさをもたらす。

 

「#5 Stupid」ではアコースティクギターの繊細なアルペジオを基底にして、ナイーブな感覚を持つフォークソングを書いている。デモソングの延長線上にある曲と思われるが、シンプルな演奏の中に見えるボーカルのニュアンスの中に非凡なセンスが表れている。シンプルなポップソングを書こうとも、優れたコード感覚とメロディセンスがキラリと光る。「#6 Good Fight」も同系統にあり、クランチなギターを強調し、エモーショナルな雰囲気を生み出す。この曲を聞くかぎり、90、00年代頃の男性のバンドのギターロックやオルタナティブロックは、今や女性シンガーソングライターの多くに、そのバトンが引き継がれたという印象を受けざるを得ない。


これらの内省的な雰囲気を持つインディーロックソングは、スターシステムの対極に位置し、自らの弱さや脆さを受け入れないと生み出されない。それは人間性として語るなら、弱さの背後に隠れた強さでもある。そして、これは実は、最近の女性シンガーが一番得意とするところである。アルバムの7曲目に収録されているプレビューシングルとして公開された「Leave」は、繊細さと大胆さを兼ねそなえた素晴らしいインディーロックソングである。アルバムのクローズ「#8 Rainbow」では、曲のポピュラリティとシンプルさを重視しつつ、軽快なソングライティングを行っている。一貫して、虚栄心が感じられず、シンプルに音楽を楽しんでいる印象があるのが◎。それは結果的に、音楽の持つ純粋な楽しみを呼び覚ましてくれることがある。


『Mermalade』はデビュー作ではあるものの、ソングライターとしての明るい未来を約束するものである。一歩ずつ地面を踏みしめるような軽快なビート、センチメンタルさやナイーブさを思わせるボーカルが掛け合わされ、そして、ギターサウンドが激しさを増すとき、切ないような共感性が呼び覚まされる。


それは、シンパシーを越えた"エンパシー"の感覚に近い。フィービー・ゴーが果たして、どのような感じでソングライティングを行っているのかまではわからないが、少なくともアーティストのスタンスとして、大多数のマジョリティの感覚に無理に迎合するのではなく、主流派から少し距離を置いたポジションを取っているように思える。それは同時にミュージシャンとしての信頼性を意味する。なぜなら主流派の言うことが常に正しいとは限らないのだから……。

 

 

 

85/100
 

 

 

Best Track-「Leave」

 Dub Musicの系譜  レゲエから始まったダビング録音

Dub Tech

 

ダブ・ミュージックは、当初は、レゲエの派生ジャンルとして始まった。そして、現在、ドキュメンタリー映画の上映で話題になっているボブ・マーリー(&ウェイラーズ)も実は、このダブ(ダビング)という手法に注目していたというのである。

 

そして、このダブにおける音楽制作のプロセスは、エレクトロニックのグリッチノイズと類似していて、音をダビングすることにより、本来の意図した出力とは相異なる偶発的な音響効果が得られることを最初のダブのクリエイターらは発見したのである。他にも、例えば、昔のアナログビデオテープ、音楽のテープのように、再生を重ねたリールは擦り切れると、映像や音が正常に再生されなくなり、''セクションの映像や録音が飛ぶ''というエラーによる現象が発生することがある。これは映像や音が瞬間移動するような奇妙な感覚があったことを思い出させる。

 

ダブ・ミュージックの特徴はこれによく似ている。音を正常に再生するのではなく、”音が正常に発生しない”ことに重点を置く。音の誤った出力・・・、それは制作者が意図した音とは異なる音が現象学として発生することである。予期したものが得られない、その偶然性から発生するサプライズに音楽制作の醍醐味が求められるのではないか? つまり、ダブ・ミュージックは、ギターにしろ、アナログシンセにしろ、リズムトラックにしろ、アナログ録音やテープのリールを巻き付けて重ねていくうち、サウンドのエラーが生じたことから始まった偶然性の音楽ーーチャンス・オペレーションーーの系譜にある実験音楽として始まったと言えるのである。

 

全般的には、キング・タビー、リントン・クウェシ・ジョンソン、リー・スクラッチ・ペリー、マッド・プロフェッサー等が、ダブの先駆的なプロデューサーと見なされている。そして、これらのプロデューサーの多くは、アナログの録音のプロセスを経るうち、ターンテーブルの音飛び、スクラッチに拠る”キュルキュル”というノイズーーブレイクビーツのような効果が得ることを面白がり、ダブという不可解な未知の音楽的な手法を探求していったのかもしれない。また、ポスト・パンク/ニューウェイブの先駆的な存在であるキリング・ジョークがかつて語ったように、イギリスには、スカを除けば、当初、固有のリズムや音楽性が求められなったため、編集的な録音やミックス技術を用い、英国の独自のビートを求めたとも言えようか。つまり、以後のGang Of Fourのアンディ・ギルのギターに見出せるように、リズム性の工夫に加え、''古典的なリズムからの脱却''というのが、イギリスの音楽の長きにわたる重要なテーマでもあったのだ。

 

今や電子音楽やラップ、ロックでも、このダブ音楽の手法が取り入れられることもあるのは知られているところであると思う。分けても、2000年代に顕著だったのは、スネアやハイハットに強烈なディレイ/リバーブをかけることで、アコースティック楽器の音飛びのような効果を引き出すことが多かった。このジャンルは、生楽器で使用されるにとどまらず、打ち込みのドラムに複数のプラグインを挿入し、トラックメイクのリズムの全体をコントロールする場合もある。

 

ダビング録音は、最終的に、2000年代以降のエレクトロニックやクラブミュージックで頻繁に使用されるようになり、ロンドンのベースラインやドラムンベースの変則的なリズムと掛け合わされて、”ダブステップ”というジャンルに至ると、シンセの音色やボーカルの録音をリズム的に解釈する、という形式まで登場した。

 

それ以降、レゲエやロック・ステディの性質は薄まり、ロンドンのダンス・ミュージックやドイツのECMのニュージャズ/フューチャージャズと結びつき、特異なサウンドが生み出されるよになった。今や、レゲエの系譜にある古典的なダブの音楽性を選ぶケースは、比較的減少したという印象を受ける。他方、ジャマイカのロックや民族音楽の性質が弱まったとは言え、スカやレゲエのリズムの主な特徴である、2拍目や4拍目にアクセントを置くという、いわゆる裏拍重視のビートは、依然としてダブやそれ以降の系譜の音楽ジャンルの顕著な特徴となっている。

 

 

 

・ダブの出発点 1960's  レゲエ/ロック・ステディの後に始まった島国ジャマイカの音楽

 

1960年代のジャマイカのキングストンの町並み カラー加工が施されている

1960年代のジャマイカの首都キングストンでは、社会的な文化背景を持つ音楽として隆盛をきわめており、スカとロック・ステディのリズムは裏拍の強調を基本としていた。つまりロック・ステディのゆったりしたリズムが、ダブの基礎を形成したというのである。ジャマイカでは大型のPAシステムを導入し、地元のコミュニティやイベントでこれらの音楽がプレイされる事が多かった。

 

こういった背景のなかで、PAという音響エンジニアの職にある人物が最初のダブの礎を築き上げた。サウンドシステムのオペレーターで、エレクトロニックエンジニアであったオズボーン”キングダビー”ラドックは、ジャマイカ音楽に革新をもたらした。ダビーの専門的な知識は、彼の芸術的な感性と掛け合わされ、従来になかった方法でトラックを操作し、ミキシングデスクをアコースティック楽器のように操作することを可能にした。彼のリミックスのアプローチは革新的であり、ベースやドラムのリズムセクションに焦点を絞った。これは「リディム」と後に呼ばれるに至る。彼はボーカルとホーンをサンプリングとして抽出し、それにエフェクトを掛け、独特な音響効果をもたらした。 その後、キングタビーはリバーブとエコーをトラックに掛け、これまでには考えられなかったような斬新な音響効果を追求するようになった。

 

もうひとりの立役者がプロデューサーを当時務めていた、バニー・リーだった。リーはダンスのムーブメントを介して、インストゥルメンタルの箇所で観客の良い反応が得られたことにヒントを得た。リーはキング・ダビーと共同制作を行い、ポピュラーヒット曲のリミックスを手掛けるようになる。このコラボレーションはリミックスの意義を広げたにとどまらず、既存曲からは想像も出来ぬようなエキセントリックなリミックスを作り出す手段を生み出したのだった。

 

 

これらのレコーディングの過程で必要不可欠となったのが、ダビーがスタジオで使用した4トラックのミキサー。この機材によってダビーは、音楽の多彩な可能性を追求し、録音したものを繋ぎ合わせて新しいサウンドスケープを作り出すようになった。エコー、ディレイ、リバーブなど、現在のダブミュージックにも通じるエフェクトはダビーが好んで使用していた。この最初のダブのシーンからリー・スクラッチ・ペリーも登場する。彼はスタジオバンドアップセッターズと協力し、ダブミュージックの先駆的な存在として活躍する。この60年代の十年間は続く世代へのバトンタッチや橋渡しのような意味が求められる。少なくとも、上記のプロデューサーたちは自由闊達に面白いサウンドを作り、音楽の未知の可能性を追い求めたのだった。

 

 

・ダブの黄金時代の到来 1970's  プロデューサーの遊び心がもたらした偶然の結果

 

リー・スクラッチ・ペリーとブラック・アーク・スタジオ

1970年代は一般的に旧来のレゲエからダブが分離し、独自の音楽として確立された時代とされている。60年代のキングダビーの録音技術は次世代に受け継がれ、とんでもないモンスターを生み出した。リー・スクラッチ・ペリー、そして、オーガスタス・パブロの二人のミュージシャンである。さらにスクラッチ・ペリーが1973年に設立した”ブラック・アーク・スタジオ”はダブ音楽のメッカとなった。ペリーの天才性は、高度な録音技術に加えて、彼自身の独創的なクリエイティビティを組み合わせるという点にある。渦巻くようなディレイ、創造的なリバーブ、具象的なサウンドスタイルによって特徴づけられるペリーの音楽は、ダブというジャンルを象徴づけるようになった。とくに1976年の「スーパーエイプ」はペリーの革新的な製作技術とワイアードな音楽のヴィジョンが特徴で、このジャンルの金字塔ともなったのである。

 

 

一方のオーガスタス・パブロは、どちらかと言えば、楽器の音響効果やその使用法にイノベーションをもたらした。特に、その時代真新しい楽器と捉えられていたメロディカを使用し、ダブ音楽にちょっとしたチープさとユニークな印象を付け加えた。 シリアスと対極に位置する遊びゴコロのようなものは、ダブミュージックの制作を行う際に必要不可欠なものになった。パブロの代表的な作品には、1974年の「キング・ダビー・ミーツ・ロッカーズ・アップタウン」が挙げられる。これも画期的なレコードで、キング・ダビーのミキシングの技術とパブロのメロディカの演奏がフィーチャーされた。このアルバムはダブの未知の可能性を示唆した傑作である。

 

それまで、ダブはジャマイカ発祥の音楽だったが、1970年代以降になると、海外にもこのジャンルは波及するに至った。


とくに、最初にこの音楽が最初に輸入されたのが英国だった。移民などを中心とする多国籍のディアスポラ・コミュニティが他国よりも発展していたイギリスでダブが隆盛をきわめたことは当然の成り行きだったと言える。ポスト・パンクやニューウェイブに属する新しいものに目がなく、流行に目ざとい(今も)ミュージシャンがこぞってダビングの技法を取り入れ始めた。


ダブをパーティーサウンドとして解釈したThe Slits、英国独自のリズムを徹底して追い求めようとしたKilling Joke、ジョン・ライドン擁するPIL、The Clash、The Members等のパンクバンドを中心にダブ音楽は歓迎を受けた。また、Gang Of Fourは、ファンクの要素と併せてダブサウンドを取り入れていた。もちろん、この流れはオーバグラウンドのミュージックにも影響を与え、POLICEのようなバンドがレゲエと合わせてロックミュージックの中にセンスよく取り入れてみせた。

 

そしてダブ・ミュージックを一般的に普及させる役目を担ったのが、「Yard Party」と呼ばれるストリートパーティーのため設置されたモバイル型のディスコだった。セレクターが運営したこれらのジャマイカ仕込みのサウンドシステムは、しばしばオリジナルの歌詞をフィーチャーしたトラックやダブプレートという形になった。ダブ・プレートは、サウンドシステムの構築には必須の要素となり、イギリスでのダブの普及に多大なる貢献を果たした。この1970年を通じて、一部の好事家のプロディーサーだけの専売特許であったダブがいよいよ世界的なジャンルと目されるようになり、それと同時に一般的なポピュラー音楽と見なされるようになった。


 

・アナログの時代からデジタルの時代  1980's  イノベーションを取るか、ドグマを活かすか?  

 

 

Sly & Lobbie

続く、1980年代は、ダブ音楽がより洗練されていった時代であり、サイエンティスト、 キング・ジャミー、スライ&ロビーという代表的なミュージシャンを輩出した。この時代、ドラムマシンやシンセサイザーが録音機材として使用され始めると、旧来のアナログのサウンドからデジタルのサウンドへと切り替わっていくことになった。

 

たとえば、キング・ダビーの薫陶を受けたキング・ジャミーは1985年のアルバム「Steng Teng」は、デジタルへの転換点を迎えたと言われている。このアルバムは、レゲエ音楽が最初にコンピューター化されたリディム(Riddim: 厳格に言えば、レゲエのリズムの一形態を意味する)として見なされる場合もある。また、リズムセクションを主体とするプロデューサーのデュオ、スライ&ロビー(Sly & Lobbie)も、この年代のアナログからデジタルへの移行をすんなり受け入れた。ドラムマシンと電子楽器を併用し、彼らはジャンルに新しい意義を与えたのである。1980年代を通じての彼らの仕事は、その時代の実験性の精神をありありと示している。

 

 しかし、このデジタルサウンドへの移行は、ダブ音楽がマスタテープ等のリールを編集したり、アナログのエフェクトを中心に構成されることを考えると、旧来のアナログ派にとっては受け入れがたいものであった。デジタルのダブの出現は、むしろアナログ原理主義者の反感を買い、これらの旧来のサウンドの支持者は、かえってアナログ派としての主張性を強める結果となった。この年代には、アナログ派とデジタル派の間での分離も起きた。しかし、結果的にデジタルへの移行は良い側面ももたらしたことは併記すべきか。ヘヴィーで温かい雰囲気を持つベースライン、そして、ライブ録音のアコースティックドラムは、このジャンルを次の段階に進める契機を形作った。同時に、デジタルサウンド特有のシャープなサウンドも作り出された。

 

その後もマーク・スチュアートはこのレーベルと関わりを持ち続けた
この技術的な核心は、新しいプロデューサーを輩出する糸口となる。この年代の第一人者であるマッド・プロフェッサー(Mad Professor)が、ダブの最重要人物として台頭させる。彼は、ロンドンのダブミュージックのレーベル ”On U Sound Records"の創設者でもあった。

 

このレーベルのリリースには、タックヘッド、ダブシンジゲート、アフリカンリトルチャージ、リトルアニー、マーク・スチュワート(ポップ・グループ)、ゲイリー・クレイル等といった錚々たるアーティスト名がクレジットされた。

 

1980年代は前の年代よりもダブが国際的な音楽として認識された。このジャンルは英国にとどまらず、アメリカ、日本など世界の音楽シーンにも浸透していくようになる。とりわけ、日本では英国と同じようにパンクシーンに属するミュージシャンが、これらのダブをパンクサウンドの中に組み込んだ。これら当然イギリスのニューウェイブからの影響もあったと推測される。

 

 

 

・エレクトロニックとの融合の成果   1990's  ポピュラーミュージックへの一般的な浸透

 

Massive Attack


2000年代以降、イギリスでは、”ダブステップ”という、このジャンルの次世代のスタイルが登場し、Burial、James Blakeの一派によって推進されると、 古典的な意味合いを持つダブミュージックの意義は徐々に薄れる。2010年代以降、ロンドンやマンチェスターのコアなベースメントのプロデューサーを中心に、リズム自体も複雑化してゆく。しかし、その後のダブをクラブミュージック等のジャンルと融合させるという形式は、すでに1990年代に始まっていた。


1990年代の世界のミュージック・シーンの至る場所で見いだせる”クロスオーバー”という考えは、ジャマイカ生まれの音楽にも無関係ではありえなかった。ダブは、アンビエント、ドラムンベース、トリップ・ホップ、そして、その後のダブステップという複合的なジャンルに枝分かれしていく。この年代は、古典的なダブと異なり、ベースとリズムの低音域を徹底して強調し、リズムの要素を付け加え、重層的なビートを構築する形式が主流になる。この過程で原初的なシンプルなレゲエのリズムや、カッティングギターの性質は薄れていくことになるが、依然としてマンチェスターのAndy StottやスウェーデンのCalmen Villan等の才気煥発なプロデューサーの作り出すダブは一貫して、裏拍に強調が置かれている。もちろん、シンコペーション(強拍の引き伸ばし)の技法を用いることにより、よりカオスなリズムを作り出すようになった。

 

 

1990年代は、2000年代にラップトップでの音楽制作が一般的になっていくため、デジタルレコーディングのオリジナルダブの最後の世代に位置付けられる。これは、以降、自宅のような場所でもレコーディングシステムを構築することが可能になったためだ。1990年代のダンスミュージックとダブを結びつける試みは、イギリスで始まった。ジャマイカからのPAシステムの導入は、ジャングル、ドラムンベース等のジャンルに導入されていた。この時代は、ハウスミュージックは、シンプルな4つ打ちのビートから、より複雑なリズムを持つ構造性に変化していったが、言うまでもなくダブもその影響を免れるというわけにはいかなかった。

 

この動向は、Massive Attackに象徴づけられるイギリスのクラブミュージックの余波を受けたブリストルのグループにより”トリップ・ホップ”というジャンルに繋がっていく。Portisheadにせよ、Trickyにせよ、Massive Attackにせよ、ヒップホップからの引用もあるが、同時に彼らは遅めのBPMを好んで使用する傾向にあった。これは、このジャンルが比較的ゆったりとしたテンポで構成されるダンスフロアのクールダウンのような要素を持ち合わせていたことを象徴付ける。また、テクノとダブを結びつける動きもあり、ダブテクノというジャンルへと分岐していく。

 

この時期、ポピュラーミュージックを得意とするプロデューサーがダブのレコーディング技術を取り入れる場合もあった。マスタリング時に低音域の波形を徹底して持ち上げ、リズムを徹底して強調し、波形に特殊な音響効果を与えることで、渦巻くようなサイケデリックな音響を作り出すという手法は、ダブの制作における遊びの延長線上にあると言えるか。勿論、ジャマイカで始まったフィーチャーやリミックスという概念は現代の音楽業界の常識ともなっている。

 

1990年代には日本にもダブ音楽が輸入されるようになり、Dry& Heavy、Audio Activeというように、個性派のエレクトロニックアーティストを輩出する。彼らはミックスという観点からこれらの音楽にユニークな要素を及ぼし、日本のベースメントのクラブ音楽に良い刺激をもたらしている。

 

ミレニアム以降の年代は、WindowsやMacなどの一般家庭への普及もあってか、PC(ラップトップ)での個人的な音楽制作が一般的となったため、レコーディングシステムを所有していなくとも、ダブの制作のハードルはグッと下がった。


そして、これらの音楽は、よりワールドワイドな意味を持つに至り、イギリス以外のヨーロッパ各国でも親しまれる。しかし、アウトプットの手段が黄金期の1970年代から大きく変わったとはいえ、ダブの制作の醍醐味は現在でもそれほど大きく変わっていないようだ。ダブミュージックの面白さとは、”予期したものとは異なるフィードバックが得られる時”にある。換言すれば、制作者やプロデューサーが予め想像もしなかった奇異なサウンドが得られるとき快感がもたらされる。その意外性は制作者だけにかぎらず、リスナーにも少なからず驚きをもたらす。

 

ダブ音楽の本質にあるものとは何なのか。それは、1970年代以降、キング・ダビーとスクラッチ・ペリーが試行錯誤のプロセスで見出したように、遊び心満載で、サプライズに充ちた音楽性にあり、なおかつアートのイノベーションの瞬間に偶然立ち会える僥倖を意味しているのである。

 


イギリスのトリオ、ロンドン・グラマーが9月13日にMinistry of Soundからニュー・アルバム『The Greatest Love』をリリースする。そのセカンド・シングル "Kind of Man "を公開した。試聴は以下から。


フロントウーマンのハンナ・リードは、プレスリリースでこの曲について次のように語っています。


「『Kind of Man』は、誰かがハリウッドの華やかさとわずかな腐敗に堕ちていくのを見ることについて歌っている。この曲は明らかに女性差別について歌っているけれど、皮肉交じりに性差別について歌っている。それがこの曲の好きなところなんだ。メランコリックな曲にはしたくなかったんだ。だから、この曲はとても明るい曲なんだ。この曲は、自分を尊敬してくれないかもしれない男性や、自分と恋に落ちるような男性を期待できるような、そんな二律背反的な関係のパターンを歌っているところが好きなんだ」


『The Greatest Love』はバンドの4枚目のアルバム。2021年の『Californian Soil』に続く作品である。以前、彼らはファースト・シングル「House」をシェアしている。



「Kind of Man」

 

 

ポピュラーミュージック界の最高のスター、ビリー・アイリッシュが3枚目のスタジオ・アルバム『HIT ME HARD AND SOFT』をリリースした。来年度のグラミー賞ノミネートが有力視される作品である。また、このアルバムには「Chihiro」という謎めいたトラックが収録されている。アルバムの発売と同時に収録曲「Lunch」のミュージックビデオ(日本語字幕付き)が公開された。


2021年のアルバム『Happier Than Ever』でポピュラーシンガーとして世界的な成功を収めたアイリッシュ。また、このアルバムで、グラミー賞の記録をいくつも塗り替えてみせた。三作目となるフルアルバム『HIT ME HARD AND SOFT』は、Darkroom/Interscope/Polydor Recordsより今週末(5月17日)にリリースされた。2024年のポップスの最大の話題作で、アイリッシュが彼女の弟であるフィニアスと一緒に共作・プロデュースしている。


ビリーは、2024年初めにインスタグラムでこのニュースを発表し、プレビュー動画を公開し、先行シングルをリリースせず発売日を迎えることをソーシャルメディアで公表していた。先行シングルをリリースしない理由は、ファンにアルバムの衝撃を発売日に味わってもらいたかったからという理由。特に、ビリーは兄のフィニアスの貢献への謝意を示しており、なおかつ音楽的な貢献を称えていた。つまり、このアルバムは兄妹の強固なフレンドシップが表れている。

 

サードアルバムのプレスリリースと紹介文の内容は以下の通りです。「『HIT ME HARD AND SOFT』は、彼女のこれまでで最も大胆な作品であり、多様でありながらまとまりのある曲のコレクションである。このアルバムは、まさしくタイトルが示す通り、ジャンルを曲げ、流行を覆しながら、リリック的にもサウンド的にもハードに、そしてソフトにあなたを打ちのめす」

 

『HIT ME HARD AND SOFT』は、ポピュラー・ミュージックの可能性を示す作品である。古典的なポピュラー・ソングのスタイルもあるが、エクスペリメンタルポップの領域を新たに切り開いたトラックも収録されている。アイリッシュはこの三作目で広大で広がりのあるオーディオ・ランドスケープを旅しながら、リスナーをあらゆる感情に浸らせる。これは、グラミー賞やアカデミー賞をたびたび受賞しているビリー・アイリッシュが最も得意とすることであり、彼女が2020年代で最もエキサイティングなソングライターであることを証立てようとしている。

 


 

 

 「Lunch」

 

 



 

 


Omar Apollo(オマー・アポロ)が2ndアルバム『God Said No』の詳細とニューシングル「Dispose of Me」を発表しました。2022年の『Ivory』に続くアルバムは、ワーナーミュージックから6月28日にリリースされる。

 

リードシングル「Dispose of Me」のライブ・パフォーマンス・ビデオ、さらにはアルバムのジャケットとトラックリストは下記よりチェックしてみて下さい。


米国の人気シンガー、オマー・アポロはロンドンのアビーロード・スタジオで、プロデューサーのテオ・ハルム、カーター・ラング、ブレイク・スラットキンとともに新作の制作に取り組んだ。その後、2023年末にかけてロサンゼルス、ニューヨーク、マイアミのスタジオで編された。

 

Omar Apollo(オマー・アポロ)は今年のフジロックフェスティバルに出演する。

 

 

「Dispose of Me」




Omar Apollo 『God Said No』

 

Label: Warner

Release: 2024/06/28


Tracklist:


1. Be Careful With Me

2. Spite

3. Less of You

4. Done With You

5. Plane Trees [feat. Mustafa]

6. Drifting

7. Empty

8. Life’s Unfair

9. Against Me

10. While U Can

11. Dispose of Me

12. How

13. Pedro

14. Glow

 

 

Omar Apollo Biography:

 

アメリカ出身のポップシンガー、オマー・アポロ。2018年にEP『Stereo』でデビューを果たしたアメリカ・インディアナ州出身のシンガーソングライター/プロデューサーのオマー・アポロ。
 

2019年にEP『Friends』をリリースし、ワーナー・レコーズと契約を果たした23歳のアポロは、今年の2月に初の単独来日公演も果たし、ネクスト・ポップ・スターとして注目を集めている。
 

の最新EP『Apolonio / アポロニオ』では、Kali UchisやRuelともコラボレーションしている。以前リリースされた「Kamikaze」や「Dos Uno Nueve」も収録されている。
ここ数年で最も話題になっている新人アーティストのひとりであるオマー・アポロに注目したい。

 

 


デビューアルバム『I Hear You』のリリースに先駆け、ペギーは新曲「Lobster Telephone」がを公開した。ディープハウス風のシングルは、キックの鳴りもあるが、少しユニークなポップスの色合いがある。レニー・クラヴィッツとコラボした「I Believe In Love Again」、最初の世界的ヒットとなった「(It Goes Like) Nanana」に続く先行シングルである。以下よりチェックしてほしい。

 

グーのアウトプットは、K-POPのトレンドにあるのではなく、TM Networkのようなレトロな感覚とダンスミュージックの軽やかさに重きが置かれている。トレンドからほどよく距離を置いた感じに面白さがある。

 

ペギー・グーは今夏のフジロックフェスティバルに出演予定である。 デビューアルバムは6月7日にXLからリリースされる。フェスティバル参加者は、ぜひチェックしておきたいアルバム。

 

 



アイルランド・ダブリン出身の若きシンガーソングライター、Lucy Blue(ルーシー・ブルー)は昨年末デビューアルバム『Unsent Letters- (送られなかった手紙)』をリリースし、同地のミュージック・シーンにその名を知らしめることになった。ミュージシャンの音楽はその時々の感情をシンプルにポップスに込めるというもの。純粋な感覚であるため、琴線に触れるものがある。

 

今年始めに発表されたシングル「The End Of The World」に続く「Home」は3年以上前に書き下ろされた曲であるという。心のこもった優しい曲で、クリエイティブな結実を果たしている。ノスタルジックなインディーフォークトラックについて、ルーシー・ブルーはこう語っている。

 

「この曲を書いてから、幸運にも家についていろいろなバージョンがあることを見つけました。いつも住んでいた家ではなく、出会った人々だったこともあります。このところ、私は3年間家を離れて暮らしていたけれど、これほどまでに家とのつながりを感じたことはありませんでした。この家は私のことをよく分かってくれているし、この家を”私の家”と呼べることを幸運に思っています」

 

ルーシー・ブルーはニューシングル「Home」の発売を記念するリリースパーティーをロンドンの"Jazz After Dark"で5月21日に開催します。

 


「Home」

Weekly Music Feature



・Wu-Lu(ウー・ルー)-Background



パンクラップシーンのリーダーとして登場したWu-Lu(ウー・ルー)は、再三再四述べている通り、サウスロンドンの文化の多彩性を象徴づけるミュージシャンである。彼は最初ロンドンのミュージックシーンに名乗りを上げた際にはケンドリック・ラマーのような髪型をしていて、実際の音楽性もあってか、''コンプトンの英雄の再来!?''と思ったほどである。およそ2年が経過した今ではステージでの立ち姿のかっこよさの印象も相まってか、ジャマイカのレゲエの神様、ボブ・マーリーのように見えることもある。


少なくとも彼は、アップデートし続ける革新的なサウンドを介して独自の視点を伝える天才性に恵まれている。多様な影響を受けながら、彼の音楽は過小評価されている人々、声を上げられぬ人々、壁を打ち破ろうと奮闘する人々のためのものである。長い不安と激動の時代に次世代を担う声として、彼はUK音楽シーンの最前線にいる理由を示しながら、爽やかにアンダーグラウンドで親しみやすい存在であり続けている。


およそ32歳にして、問題を抱えた子供たちのためのセンターで教育者として働いてきた純粋な人柄が魅力の英国人ミュージシャン、Wu-Luは、ブリクストンで育ち、双子の子供と一緒に過ごすことで、大切なことを学んだ。怒り、恐怖、対人恐怖症、自己肯定感の欠如、パラノイアなどあらゆる苦しみがこの世界には偏在することを……。


「South」(2021)
ウー・ルーは自主レーベルから断続的なリリースを行いながら、ステージではコレクティブのような体制を組み、ギターを弾きながらメンバーとラップをし、そしてニュアンスを超え、歌をうたうという未曾有のスタイルを確立させた。


スケートカルチャーから得たスリリングさとラップの楽しみは「South」によってひとまず集大成を見た。このシングルは、ロンドンのダンスミュージックの名門レーベルであるワープレコードからその才覚を見出される契機ともなった。続いて同レーベルからリリースされたデビューアルバム『Loggerhead』は、2022年の最大の話題作と言っても良く、同地のシーンに鮮やかな印象をもたらした。

 

ロンドンのMachine Operatedが撮影した、ささやかなベッドルームでポーズをとり、3つの自分のヴァージョンを展示しているアーティストの写真という、興味を惹くジャケットから発見されたこのアルバムは『Ginga EP』(2015年にウー・ルー自身のレーベルからリリース)の後継作であり、内的な苦悩を取り巻きながら聴く者を優しく包み込み、突き放すようなアルバムだった。『Loggerhead』では、ラリー・クラークの『KIDS』(1995年)のトラッシーな雰囲気やスケート・パークで感じる開放的な感覚など、奇妙なものを無条件に愛するというウー・ルーが、クリエイティヴな激しさが際立つが、芸術で成功するためには懸命に働き、一部を犠牲にしなければならないと人々が感じている高級住宅地と化した後のロンドンへの旅に私たちを誘った。「私は、人々の過去や日々の出来事を考慮しなければならないという考えを守ろうとしている」と、かつてマイルズ・ロマンス=ホップクラフトは音楽の趣旨についてNumeroに語った。


枠組みや常識、あるいは社会が要請する規範にとらわれず、主体性をもって考えること、そして自分を信じきること、自分の違いを確信することは、ウー・ルーが12曲入りの最初のアルバムを作り上げたときのテーゼとなっただけでなく、彼が自分の人生に適用し、周囲の若者たちに植え付けようとしている原則でもあった。「子供たちと仕事をしていると、とんでもないことを耳にすることがある。ラップをしながら、自分たちが何をやっているのかさえわからないとか、レーベルと契約するためにああいう風に歌おうとしているとか……。私はその度に彼らに説明するんだ、契約したところで何の意味もないよ、銀行で換金できる小切手に過ぎないのだから……」と。このアルバムで、英国の注目の実験音楽家ミカ・リーヴァイとコラボした彼は、音楽の仕事も他の仕事と同じだと確信したに止まらず、アートで成功を収めるための鍵は、「幼少期から多種多様な創造的プロセスを理解することである」と、自分自身にも将来の後継者にも主張している。これは子供の頃の原体験がのちに異なる形で花開くことを意味している。

 

ニューヨークのアルビン・エイリーでダンサーの訓練を受けた母親と、グラストンベリーで公演を見に来たジャズバンドのメンバーだった父親に囲まれたウー・ルーは、頭の中でループする夢想に囚われるべきでないと信じること、人と異なる自分の個性を心から愛すること、自分の目標が実現すると強く信じることを教えられたのだった。



Wu-Lu 『Learning To Swim On Empty」EP - Warp 


"Learning To Swim On Empty"

 

ヒップホップの新基軸に到達

 

サウスロンドンのWu−Luは、デビューアルバム『Loggerhead』を通じて、彼の頭をさまよう取り留めのない言葉を巧みに捉え、それらをリリック/フロウという形で外側に吐き出し、UKドリルやオルタナティヴロック、パンク、ヒップホップ、そして時には、ベースメントのクラブミュージックを融合させた多面体の音楽を築き上げた。

 

ひとつのアルバムの中に、ロンドンの無数の音楽が詰め込まれているような感じ、言い換えればそれはヒップホップや音楽そのものが持つ多面体としての性質を織り込んだような独特な表現形式は、彼の芸術的な天才性を表すとともに、複数の人格の側面を示唆し、破天荒な性質を捉えていたのかもしれない。また、彼のハイライト曲「South」が収録されていることもあってか、デビュー作の作風はミュージシャンのアグレッシヴな性質の側面を反映させたものだった。

 

しかし、続くミニアルバム『Learning To Swim On Empty』では一転して、エレクトロニック・ジャズ、ラップ、レゲエ/ダブ、コンテンポラリー・クラシックと、意外性に富んだ作風へとシフトチェンジした。


発売日を迎えた昨夜、BBC RadioでもオンエアされたEP『Learning To Swim On Empty 』はきわめてコンパクトな構成でありながら、フルアルバムのごときボリュームがある。UKミュージックの卓越した魅力を示すとともに、ポスト・パンクやジャズで飽和しかけたロンドンの音楽を次の世代へと進める役割を持つ。このアルバムでウー・ルーは飽和した音楽業界に革新をもたらそうとしている。

 


「Learning To Swim On Empty 」は、タイトルもシュールだが、実際の音楽はもっとシュール。スマイルの最新作『Wall Of Eyes』に近いタイトな構成を持つ全7曲は、それぞれ音楽の異なる魅力の側面を示唆しており、各々の曲は違うジャンルで構成されているが、そこには一貫性があり、中核となる箇所は普遍的な意義を持つ。たとえ、アウトプットの手段が流動的で分散的であるとしても、彼の音楽は破綻をきたす寸前のところで絶妙なバランスを保ちつづけている。


ミニアルバムの冒頭を飾る「#1 Young Swimmer」は、エレクトリック・ピアノ(ローズ・ピアノ)を用いて、メロウなR&Bのムードを呼び起こす。そしてその後、フランスのヒップホップグループ、Jazz Liberatorzを彷彿とさせるジャズ/ヒップホップのクロスオーバーが続く。この曲のスポークンワードで録音に参加した詩人として世界で活動するRohan Ayindeは、ミック・ジェンキンスのアブストラクトヒップホップの系譜にあるメロウな音楽性と文学性、そして曲そのものから醸し出されるテイストに物憂げな風味を添える。従来のトリップホップのようなメロウさは、Wu-Luの新しいスタイルを表していると言えようか。短いフレーズの反復的な響きの流れの中を漂うフロウのニュアンスには奥行きがあり、ロンドンのLoyle Carner(ロイル・カーナー)からのフィードバックもありそうだ。しかし、それらは、やはりこのアーティストの持つ個性によって縁取られ、表面の音楽性とその裏側にある音楽という二つの側面を生み出す。また、この曲はインタリュードのような形で収録され、音楽のムードを引き立てるのである。

 

音楽、芸術、あるいは文学にも敷衍できるかもしれないが、制作者の実際的な体験がアウトプットされるものに、表からは見えづらい形で反映されることがある。Wu-Luの場合は、サウスロンドンの日常的な暮らしに加え、問題を抱える子供のための施設で働いていた経験が彼の新しい代表曲に分かりやすいかたちに表れている。EPのリリースと合わせて公開された「#2 Daylight Song」は、レゲエとダブをエレクトロニックの観点から解釈したトラックメイクに合わせて、彼は世の中にはびこる苦悩をシンプルなリリックとして紡ぐ。Wu-Luこと、マイルスのボーカルは、フロウとボーカルを掛けあわせた未知の表現へと移行していく。曲の序盤では、物憂げな感覚がフィーチャーされるが、途中からはチェロの演奏が入り、上品な雰囲気を生み出す。ヒップホップとしては、ロンドンのエレクトロニックの影響もありそうだが、より端的にいうと、エミネムのフロウのスタイルを受け継ぎ、ニュアンスの多彩な変化を披露している。

 

 

「Daylight Song」





前曲でレゲエからのフィードバックを暗示させた後に続く「#3 Sinner」では、古典的なイギリスのダブへと回帰している。Mad Profeesor(マッド・プロフェッサー)、Linton Kwesi Johnson(リントン・クウェシ・ジョンソン)、Holger Czukay(ホルガー・シューカイ)といったダブの伝説的なオリジネーターの多重録音のトラックメイクを継承し、その上に繊細なアコースティックギターを重ね、新しいオルタナティヴの形を示している。表向きにはダブの古典的な響きとリズムが際立つが、一方、Nilufer Yanya(ニルファー・ヤーニャ)のように音楽のポピュラリティも重視される。アンニュイな感覚を持って始まるイントロが、サビの部分でレゲエを思わせる開放的なフレーズに変化する時、彼のソングライティングの特性である癒やしが生み出される。また、このEPで新たに導入されたストリングスも本曲のイメージを華やかにしている。

 

EPの中盤に収録されている「#4 Mount Ash」は、驚くべきスケールを持つ楽曲で、彼の新しいチャレンジが示唆されている。Nilufer Yanyaの「Like I Say」と合わせて、オルタナティヴのニュースタンダードが誕生したと言えるのではないか。グランジを思わせる暗鬱なアコースティックギターから、曲の中で、ジャンルそのものが変化していくような奇妙な感覚に縁取られている。それは舞台俳優のようなイメージを活かして登場した、Benjamin Clementine(ベンジャミン・クレメンタイン)のような劇伴音楽の形式、つまり、舞台芸術やバレエ音楽のような役割を通じて、音楽におけるストーリーテリングの要素を巧みに引き出す。そして、そのドラマ性やダイナミックな感覚を引き立てるのが、ピアノ、ストリングベス・ギボンズの音楽性に見受けられるようなクラシックのオペラを意識した、アーティスティックな雰囲気のボーカルである。ストリングの微細なパッセージーースタッカートーーを通じて、曲はにわかに緊張感のある展開へ続き、リバーブの効果を巧みに用いながら、音像が持つ奥行きを徐々に拡大していく。 


 

 「Mount Ash」

 

 

 

しかしながら、それらの大掛かりな音楽のイメージが途絶え、それと入れ替わるようにし、静かなピアノの演奏が出現する。さながら演劇の舞台の演出が最も盛り上がりを見せたところで、とつぜん、上部のライトが暗転し、ピアノを奏でるWu-Luが舞台中央に出現するようなイメージだ。彼はそれらをヒップホップのかたちにつなげる。かと思えば、その後すぐ、緊張感のあるボーカルが再登場し、”オーケストラとヒップホップの融合”という未曾有の音楽形式を作り上げていく。


続いて、ひとつひとつの音符の出力に細心の注意を払いながら、最もアヴァンギャルドな領域へと曲を移行させていく。多少、誇張的な表現となるかもしれないが、音楽そのものが物理的な空間を飛び出して、それとは異なる霊的な領域へ近づく瞬間である。そして見事に、彼は今や数えきれないほど枝分かれした無数の音楽にワンネスをもたらすのである。それは最終的に、ロックやヒップホップを超越し、オペラ風のトリップポップという形でひとまず終わりを迎える。

 

一瞬、EPの音楽は、現代音楽やクラシカルな世界へと聞き手を誘うが、それらのモーメントはつかの間。彼は、再び”WU-LU”というアーティストを生み出すきっかけとなったサウスロンドンのストリートカルチャーの中へと舞い戻る。 これは大型のコンサートホールで緊張感のあるひとときを過ごしたあと、街にふらりと飛び出し、スケートパークに足を踏み入れるときの安らぎを感じさせる。そして彼は、最近のロンドンやその近郊のラップで主流派とも言えるグリッチを用いたUKドリルではなく、古典的なブレイクビーツを用いたヒップホップへと回帰し、自らのスペシャリティを示そうとしている。しかし、確かに、De La Soul(デ・ラ・ソウル)の時代から引き継がれるLPの音飛びのような効果を用いたチョップの技法を多少意識していると仮定したとしても、モダンな印象が前面に押し出されている。それは制作者が”ラップの中のヒップホップ”という考えではなく、”ポピュラーソングの中のヒップホップ”という考えを重視しているからなのかもしれない。少なくとも、この曲はアブストラクトな印象を持つ前曲が少し理解しづらかったというリスナーにとって、かなり親しみやすいものとなるのではないだろうか。

 

アルバムの前半部はエレクトロニックを絡めたR&B,レゲエ、ダブ。そして第二部はヒップホップとオーケストラの融合、そしてストリートカルチャーを反映させたヒップホップという形で続いたあと、EPの第三部は、Ezra Collective(エズラ・コレクティヴ)のアフロジャズやモダンジャズを反映させた驚くべき結末を迎える。

 

第三部の序章となる「#6 Last Night With You」はアーティストにしては珍しく日常的なアバンチュールを想起させるもので、それはホーンセクションとシャッフルのリズムを用いたドラミングという形で、デビューアルバムの頃のアグレッシヴな音楽性を呼び覚ます。そしてジャズとラップの融合というエズラの手法を踏まえ、よりそれらをリズミカルに解釈している。エレクトロニックとジャズ、その上にソウルとレゲエの要素を散りばめ、軽快なナンバーを書いている。


これは多少シリアスに傾きがちなアルバムに親しみやすさをもたらしている。前衛的な性質と古典的な性質を兼ね備えたウー・ルーは、第三部の最後、つまり、EPのクローズ曲で、ジャズのシャッフルのリズムとサンプリングのスポークンワードという要素を通じて、最初のJazz Liberatorzのテープ音楽のような形に回帰する。少なくとも、プロデューサーの繰り出すラフでくつろいだジャズセッションは、ミュージックコンクレートの手法を用いながら、しだいに次なるステップーニュージャズーへ進む。トランペットのレガート、トリルを巧みに用いたサンプリング、イントロから続く語りのサンプリングは、徐々に物語性を増していき、その音楽の核心ーー地殻のコアのような最深部へとしだいに近づいていく。EPの最後でそれらの音像がサイケデリックな印象に彩られる時、未知の世界に繋がる音楽の扉が少しずつ開かれるかのようだ。


 

100/100

 
 
 
「Crow's Nest」


TikTokのカバー動画が瞬く間に話題となり、弱冠18歳にして今や世界中に100万人以上のフォロワーを誇る日系アメリカ人シンガーソングライター、Hana Effron(ハナ・エフロン)は”アデルの再来”とも称されている。本日、アーティストは先月公開された「Let's Talk」のオリジナルバージョンに続いて、日本語のテイクを配信した。正統派シンガーの伸びやかなビブラートは感動的で、言葉の節々には温かな感情と普遍的な愛情が示唆されている。先月のオリジナル・バージョンのレコーディング映像と合わせて、日本語バージョンのテースターもチェックしてみよう。


アメリカで育ち英語ネイティブな生活を送りつつも自宅では母と日本語で話したり、祖父母に会うために毎年日本を訪れるなど、日本は彼女にとって第二の母国。自身のアイデンティティや思いを込めて歌う日本語ver.は、芯があり力強くその中に豊かさを感じられるハナの歌声の魅力を存分に引き出している。ジャケットにはアーティスト名が日本語で記載されたスペシャル仕様となっている。


本作は「決して恋愛に限った話ではなくて、自分の人生の中に当たり前に存在していた人と疎遠になってしまうことへの寂しさだったり、親しかった頃を思い出してもう一度話したいと思うような、そんな言葉にならない感情を歌にした。」とハナが語るように、現代人がオンラインとオフラインの乖離から抱える寂しさとも重なり、多くのリスナーが共感できる内容を歌っている。


ルーツにある日本と、生まれ育った南カリフォルニアのカルチャーが融合され、唯一無二の感性を持ったシンガーソングライター ハナ・エフロン。日を追うごとに要注目人物として世界中から注目を集めるハナの飛躍する姿をお見逃しなく!

 

 

「Let's Talk」- Original Version

 

 

「Let's Talk」- Japanese Version (Best New Tracks)

 

 


Hana Effron(ハナ・エフロン)  -  「Let's Talk」  NEW SINGLE




レーベル(国内):ASTERI ENTERTAINMENT (アステリ・エンタテインメント) 

形態:ストリーミング&ダウンロード 

 

Pre-save/Pre-add(配信リンク):https://asteri.lnk.to/HE_letstalk_JP



Hana Effron Biography:


日本にもルーツを持ち、南カルフォルニアで生まれ育った弱冠18歳のシンガーソングライター、ハナ・エフロン。

5歳のころにピアノを習い始めステージで演奏するようになったことがきっかけで、音楽活動に興味を持つ。

最初は趣味で投稿していたTikTokのカバー動画だったが、2020年にアップした動画が瞬く間に注目を集め、現在では約100万人のフォロワーと2000万以上の “いいね” を獲得。

高校卒業後はアーティストとしての自身の音楽とアイデンティティを追求する道に進むことを決める。

自身が好きなアーティストとして名を挙げるアデルやビリー・ジョエルといったアーティストから音楽的なインスピレーションを得て、それに《耳から入る音を元に作曲する能力》を組み合わせることで、ハナは唯一無二のスタイルを確立した。

フルートやギター、ピアノなどを演奏するマルチ・インストゥルメンタリストとしての一面も。

現在、BTS, Jung Kook, Jonas Brothersらのプロデュースで知られる超一流プロデューサー、デヴィッド・スチュワートとデビュー・アルバムの制作に取り組んでいる。

©︎Tim Atlas


ブルックリンを拠点に活動するシンガーソングライター、プロデューサーのTim Atlas (ティム・アトラス)が、先月のリリースに続き、早くもメロウなR&Bシングル「Stardust」をリリースしました。リリックビデオのプレビューが公開されていますので下記よりチェックしてみて下さい。


ロサンゼルスに向かう旅の間に制作されたという本楽曲は、ティムが拠点とするブルックリンの都会的で洗練されたサウンドと、LAに燦々と降り注ぐ陽の光がもたらす開放的でカジュアルな空気感を内包し、肩の力が抜けた酒脱な雰囲気が漂う。


制作に関して「デビット・ボウイの音楽を自分なりのアプローチで再解釈した。」と語るティム。楽曲タイトルの「Stardust」も デビッド・ボウイが生み出したキャラクター ”ジギー・スターダスト”に由来しており、ティムの遊び心とレジェンドアーティストへのリスペクトが感じられる。


音楽面では、まるで異世界へと誘われるようなミステリアスなシンセの音色や、レイドバックしながらも細かく刻まれたビート、甘美なティムの歌声と色気漂うメロディラインが融合。


サビでは、“空から降ってくる星みたいに君を僕のものにしたい” と歌い、親密な人との愛しい時間をロマンチックな瞬間へと演出してくれる。


今月末5月31日には、愛、不安、信頼などをテーマにしたデビューアルバム『Enchanté』をリリースすることも発表しているティム・アトラス。


ティムの音楽的スタイルでもあるR&B、ネオソウル、オルタナティブからサイケデリックまで様々なサウンドをスムースに横断し、世界中の音楽ファンを虜にしている。



「stardust」-Preview




Tim Atlas 「stardust」- New Single


レーベル:ASTERI ENTERTAINMENTERI 

形態:ストリーミング&ダウンロード


Pre-save/Pre-add(配信リンク):https://timatlas.ffm.to/stardust



Tim Atlas Biography:


ロサンゼルス出身・ブルックリンを拠点に活動するシンガーソングライター、プロデューサー。

2018年にリリースされたEP『All Talk!』で注目を浴び、ラジオ局や様々なメディアから熱烈な支持を受ける。ストリーミングの再生回数は累計1億5000万回以上を記録。 ニューヨーク、ロサンゼルスなど、計10箇所を巡る全米ツアーを敢行するとソールドアウト公演が続出。

また、Jungle Giants、Magic City Hippies、Goldroomなどのサポートとしても活動。UKの「The Great Escape Festival」やサンフランシスコの「Noise Pop」、アリゾナ州で行われた「M3F Festival」にDominic Fike、Arlo Parks、Bakarと並び出演するなど大きな注目を集めている。2023年8月にはEP『Le Soir』、そこからわずか半年後の2024年2月にもEP『Matinee』をリリース。世界中の音楽ファンを魅了するティム・アトラスから目が離せない。



 



不均衡な均衡をテーマに掲げるアパレル・ブランド【homesicc】によるセルフタイトル・イベント「homesicc」が、2024年7月08日(月)WWW/WWWβにて3年ぶりに開催されます。AWDR/LR2、Space Sower、homesiccによる共同企画で、かなり個性的なメンツが揃っています。

 

イベント”homesicc”は、ヒップホップを軸として、様々なジャンルの音楽を織り交ぜた新パーティーとして企画されました。第一回目から出演経験があり、もはやイベントの常連アーティストとも言える(sic)boyはもちろんのこと、Aisho Nakajima、HIMAWARI、Joe Cupertino、Luby Sparks、N² (Kyundesu)、OKAMOTOREIJI (OKAMOTO’S)、Yohji Igarashi、とジャンレスで豪華なラインナップが組まれています。この日程や出演アーティストの詳細を以下より確認してみて下さい。

 

また、今後も出演アーティストが追加発表される予定。当日は「homesicc」会場限定Tシャツの販売もされるとのことで、ぜひ当日のイベントへの参加をご検討されてみてはいかがでしょうか。

 


・本公演のチケットは、本日(5月16日(木))21:00より一般販売開始 *先着



homesicc presents “homesicc”

 

Date : 2024.07.08 [mon]

Open/Start : 18:00/19:00

Venue : WWW/WWWβ (Shibuya, Tokyo) [ https://www-shibuya.jp ]

 

Act (A to Z) : 

Aisho Nakajima, HIMAWARI, Joe Cupertino, Luby Sparks, N² (Kyundesu), OKAMOTOREIJI (OKAMOTO’S), (sic)boy, Yohji Igarashi and more...

 

Adv. : 4,000 Yen +1D

Door : 4,500 Yen +1D

Ticket : LivePocket [ https://t.livepocket.jp/e/homesicc

 


イベントの出演者情報:


・Aisho Nakajima



19歳からオーストラリアに移住し、オープンで多様なカルチャーの中で感性を育み、帰国後 2020年から東京で音楽活動をスタートさせた。圧倒的な歌唱力に加え、メイクやファッションにおいても類稀なる才能を持ち、これまでにVogue Japan、NYLON JAPAN、HIGHSNOBIETY JAPAN、 UNLIRICE Magazine、等でも取り上げられ、多くの著名人からの支持も厚 く、コラボ楽曲リリースしている。シンガー /ソングライター/パフォーマー/ モデルとして、自身の世界観を表現していくクィア・アイコン。


・HIMAWARI



曇りがかかった空中を浮遊するようなミニマルなフィーリングとアブストラクトでポリリズミックなサウンドを織り交ぜるスタイルを持ち味に全国各地に多くのファンを持つカルチャーアイコンである。

原宿キャットストリートの老舗ショップとして知られるCannabisのディレクターとしても活躍しており、東京の音楽シーンとさまざまなカウンターカルチャーから常に支持の厚い女性アーティストである。


・Joe Cupertino



カリフォルニア州クパチーノ出身の日本人ラッパー/トラックメイカー。

2019年より活動を開始し、2021年には自身のファーストアルバム「CUPETOWN」、2022年にはセカンドアルバム「SAD JOE AID Ö」をリリース。

同作品の先行リリース楽曲である「DOOR」は楽曲のクオリティと共にジャケット・デザインを「ひゃくえむ。」、「チ。-地球の運動について-」などで知られる漫画家 魚豊が手掛け話題となる。

音楽番組での活躍を期待される注目ラッパーとして特集されるなど、その勢いは止まらず、2023年四ヶ月連続配信シングルをリリースしている。

幼い頃から音楽に対しての愛が深く、それを還元するために自ら制作を始めた。海外での生活の経験も経て、人一倍いろんな文化に触れている分、様々な観点から日本語と英語を駆使した独特なフロウでラップをする。


・Luby Sparks



Natsuki (ba/vo)  Erika (vo)  Sunao (gt)  Tamio (gt)  Shin (dr)。

2016年3月結成。2018年1月、Max Bloom (Yuck) と全編ロンドンで制作したデビューアルバム「Luby Sparks」を発売。2019年9月に発表したシングル「Somewhere」では、Cocteau TwinsのRobin Guthrieによるリミックスもリリースされた。

2022年5月11日にMy Bloody Valentine、Rina Sawayamaなどのプロデュース/エンジニアを手掛けるAndy Savoursを共同プロデューサーに迎え、セカンド・アルバム「Search + Destroy」をリリース。同年6月には、初のワンマンライブ「Search + Destroy Live」(WWW X) も行い、ソールドアウトとなった。

10月にはタイ・バンコクでの海外公演を行い、2023年3月17日より、NY、ボストン、フィラデルフィア、サンフランシスコ、シアトル、サンディエゴ、LAの全7都市にて「US Tour 2023」、9月には中国「Strawberry Music Festival 2023」を含む全7都市「China Tour 2023」、10月には韓国のストリートカルチャー・コンベンション「FLOPPY 1.0 - Let’s FLOPPY」、11月にはインドネシア「Joyland Festival」へ出演を行うなど海外での展開も積極的に行なっている。現在の最新作は2024年5月にリリースする4曲入りEP「Songs for The Daydreamers」。


・N² (Kyundesu)



DJ・次世代型パーティ「きゅんです」の主催者。カリフォルニア育ちの、原宿ガール。VOGUE JapanやDAZEDに取り上げられて注目を浴び始め、東京をはじめヨーロッパ、アジア、アメリカなど世界周でDJとして活躍中。DJプレイを通して、各地にNEO-TOKYOのキュンをお届け。2024年2月に1st シングルの「kyundesu」をリリース。


OKAMOTOREIJI (OKAMOTO’S)



1991年生まれ、東京都出身。

中学校の同級生で結成された4人組ロックバンドOKAMOTO'Sのドラマー。

デビュー当時は年間平均100本を超えるライブを展開し、海外公演等も積極的に実施。

2023年11月からはロックバンドながら、異色ともいえるトークとアコースティックをメインとしたTour「出張!オカモトーク Acoustic/Talk Tour 2023-2024」を開催。

2024年1月31日にはTVアニメ『アンデッドアンラック』 第2クールエンディングテーマ曲「この愛に敵うもんはない」をリリース。

ソロ活動としては、2022年秋に映画「もっと超越した所へ。」に本格演技初挑戦として出演するなど、メジャーシーンで活躍する一方、DJやエキシビション「YAGI EXHIBITION」の主催も務める


・(sic)boy



オルタナティブ、エモ、ラウドロックの要素やメロディアスなフローをヒップホップに落とし込んだスタイルで稀有な存在感を放つ(sic)boy( 読み:シックボーイ)

1stアルバム『CHAOS TAPE』は東京をテーマに独自の世界観とジャンルレスなサウンドから“ジャンル東京”と称され国内外から注目を集め、2023年にはVERNON(SEVENTEEN)らを客演に迎えたメジャー1stアルバムをリリース。


・Yohji Igarashi



Producer/TrackMaker/DJ


ラッパーHIYADAMのメイン・コンポーザーを務める他、これまでに様々なアーティストへの楽曲提供・Remixを行う。自身名義での楽曲リリースも行っており、これまでに4枚のEPを発表。2022年5月には、アメリカを拠点とする、アジアのカルチャーシーンを世界中に発信するメディアプラットフォーム<88rising>より、新しい学校のリーダーズ(ATARASHIIGAKKO!)「PineappleKryptonite(YohjiIgarashiRemix)」を全世界リリースした。

2023年8月にHipHopクルー<CreativeDrugStore>に所属するラッパー/プロデューサーJUBEEとのコラボレーションEP「electrohigh」をリリースし、全国6箇所を巡るツアーを敢行する等、幅広く活動。

2024年5月には"NEWHIPHOUSE”を提示した、HIYADAMの2ndアルバム「CaptureLand」を全15曲プロデュース。DJとしてもクラブを中心に数々のイベントでプレイしており、<ULTRAJAPAN2022>への出演や、AAAMYYYバンドのメンバーとして<FUJIROCKFESTIVAL'21>にも出演を果たす。


Loma
©︎Emily Cross


テキサスのオルタナティヴロックバンド、Lomaはニューシングル「Pink Sky」を公開した。Sub Popから6月28日に発売される『How Will I Live Without a Body?』の最新シングルとなる。この曲はアンニュイなトリップホップ風の音の運びから、クラリネットや実験的なストリングスの音響が押し広げられ、アンビバレントなアトモスフィアに充ちた奇妙な音楽空間を生み出す。多くの楽器を使用出来なかったという限定性は、むしろロマの音楽の想像力を広げる役割を果たした。

 

先行公開されたリードシングル「How It Starts」に続く作品で、サブリナ・ニコルズ監督によるミュージック・ビデオも同時に公開されています。ミュージック・ビデオについては以下よりご覧下さい。


「このお茶目な小さな曲は、アルバムに遅れて追加された。イギリス南部の寒々とした白壁の部屋で録音したんだけど、最初はナイロン弦のギター、2ピースのドラムセット、カシオのキーボード、クラリネットだけで、楽器はあまり持っていなかった。でも、その挑戦が好きだった」

 

Lomaの新作アルバム『How Will I Live Without a Body?』はトリオのセルフ・プロデュースで、イギリス、テキサス、ドイツと三カ国にわたってレコーディングされた作品である。ダン・ダジンスキーがミックスし、ニューヨークのスターリング・サウンドでスティーヴ・ファローンがマスタリングを担当。全曲がグループによって作曲され、ユニークなAIの助言もあったという。


 
『How Will I Live Without a Body? 』は、パートナーシップ、喪失感、再生を意味していて、そして、私たちは孤独だという感覚との戦いについて歌った、ゴージャスで、ユニークで、奇妙なほど心安らぐアルバム。多くの曲には、落ち着きのないパルスの感覚がリアルに感じられる。表情のない登場人物たちが、出会いと別れを繰り返しながら漂い、絡み合ったり離れたりする。土臭く、オーガニックで、人間味にあふれ、クロスのクールでクリアな歌声に支えられている。

 

 

 「How It Starts」

 Dehd 『Poetry』




Label: Fat Possum 

Release:05/10/2024

 

 

Review シカゴのオルタナティヴロックトリオの快作

 

三人組のシカゴのオルタナティヴロックバンド、DehdはBeach Fossils、Real Estate、DIIVのフォロワー的な存在と言えるかもしれない。彼らのインディーロックのニュアンスは現在のUSスタイルに合致しており、Packs、Why Bonnie、Wednesdayといった良質なオルタナティヴの系譜にある。

 

端的に言えば、サーフミュージックをオルタナティブロックに絡めるというスタイルは、ビーチ・フォッシルズのデビュー当時の音楽性を想起させることがある。特に、伝説的なギタリストDick Daleの影響を思わせる古典的なサーフミュージックの性質は、稀に、ダン・キャリーが手がけるWet LegやRoyal Otisのようなライトで緩い感じのポストパンクに近くなる瞬間があって素晴らしい。超越性や完璧性を追求するのではなく、少し砕けた感じのオルタナティヴロックに親近感を持つリスナーは少なくないはず。古臭いといえばそれまでだけど、オープナー「Dog Days」には三人組のほとばしるような青さが親しみやすいロックソングという形で展開される。

 

Dehdの作り出すインディーロックソングはどことなくノスタルジックな気分に浸らせてくれる。続く「Hard To Love」、「Mood Ring」はアルバムの序盤のハイライトで、シンガロングのフレーズとエバーグリーンな感じが掛け合わされ、軽快なイメージを持つロックソングが作り出される。


Dehdのギターサウンドは、ごく稀に轟音のフィードバックを活かしたシューゲイズのディストーション/ファズに縁取られることがある。「Necklace」は、それらをちょっとルーズな感じのアメリカーナと融合させている。ダウナーなボーカルも表面的なイメージとは異なり、渋みと深みを生み出す。ボーカルにはLou Reedからの影響が感じられ、アメリカのオルタナティヴの原点を思い出させる。それらが、Real Estate,Beach Fossilsが2010年代頃に確立したアルトフォークやサーフミュージックからの影響を絡めたロックソングを継承するような形で展開される。


もう一つのDehdの長所としては、曲ごとにメインボーカルが切り替わり、そのことが作風にバラエティ性をもたらしていること。「Alien」ではボーカルがアンセミックに掛け合わされ、バンドの一体感を生み出される。これがより強固なイメージを持つ音楽となれば理想的かもしれない。


続く「Light On」は、Violent Femmesを彷彿とさせるコアな音楽的なプローチを選び、ルーズかつ緩い感じのロックソングへと昇華させている。サビでのアンセミックなフレーズは親しみやすさがあり、それらの音楽的なストラクチャーを乾いた質感のあるシンプルなドラミングが補佐している。バンドのきらめきを感じさせるのは、ボーカルのフレーズにディストーションギターが溶け合い、純粋なエモーションを生み出す時だろう。さらに「Dist B」では、表向きから見えづらい形でボーカルのちょっとキュートなイメージが醸し出される。そこには、バンドによるセンチメンタルなエモーションの奔流を捉えることが出来る。拙さや弱さ、あるいは音楽が未完成であることは、時にバンドの強みになることがある。これらのマイナスの側面から生み出される純粋さは、経験豊富なベテランバンドにはなかなか生み出しがたい空気感でもある。

 

もしかすると、音楽的な知識の豊富さ、実際的な演奏技法の多彩さ、アウトプットの広範な選択肢を持ち合わせているかどうかは、Dehdの少しだけ斜に構えたクールな音楽を聴くかぎり、良い音楽を制作する際にそれほど重要なことではないのかもしれない。つまり、彼らは、対外的に言うべき言葉を内側に持っていて、ロックソングに乗せてシンプルに吐露しているに過ぎない。また、そういったもどかしい感じは若い年代のロックバンドを聴く時の醍醐味でもある。


「Knife」、「So Good」では、ややアヴァン・ポップのような音楽性が見え隠れしており、こういった音楽性が今後どのように変化していくのか、楽しみにしていきたい。しかし、中盤を過ぎても、相変わらず、Dehdは少し緩く着崩した''洒脱''ともいうべき軽妙な感覚に充ちたロックソングを提示している。「Don't Look Down」では、ビーチフォッシルズの最初期のライトな質感を持つ爽やかなロックが古典的なサーフミュージックと融合を果たす。そしてやはりシンプルなギターのアルペジオの合間を縫うようにして歌われるエバーグリーンなボーカルが穏和な雰囲気を生み出す。それに加わるビーチ・ボーイズ風の純粋なコーラスワークも良い感じ。歌詞についても、「下を向かないで/愛はあなたの周りにあるのだから……」という温かいビネットが心に残る。

 

ひとつ難点を挙げるとするなら、多少、これらの曲は終盤において少しバラエティの乏しさや作り込みの甘さを露呈する瞬間もあること。ただ、ローファイな質感を持つ「Magician」は彼らの魅力の一端が表れていると言える。いちばん興味を惹かれるのは、クローズトラックにおいて、瞑想的な響きを持つサーフ音楽をベースに新しいオルトロックのスタイルを構築していること。また、トリオの音楽にはスケーターパンクからのフィードバックを感じるときがある。

 

 

 

76/100

 
 
 

 Best Track-「Don’t Look Down」

 

Luna Li


韓国系カナダ人のシンガーソングライターでマルチ・インストゥルメンタリストのLuna Li(ルナ・リー)が、セカンド・アルバム『When a Thought Grows Wings』を8月23日にIn Real Life/AWALからリリースする。『Duality』に続くこのアルバムでは、アンドリュー・ラッピンとモンソンがプロデュースを担当している。リード曲「Confusion Song」は以下よりご視聴下さい。


リーはプレスリリースで「Confusion Song」について、「この曲は、別れた後に私の心が経験した意識の流れ。リーは、8年間連れ添ったパートナーと別れ、トロントの家族や友人と別れてロサンゼルスで再出発した後、新しいアルバムを制作した。”When a Thought Grows Wings(思考が翼を生やす時)”とは、アイデアが形になっていくこと、つまり、思考の小さな種から現実の具体的な行動へと変化していくことを意味しています」と彼女はコメントしている。

 

 

 「Confusion Song」

 

 

 

 

Luna Lee 『When a Thought Grows Wings』



 

Label: In Real Life / AWAL

Release: 08/23/2024 


Tracklist:


1. Confusion Song

2. Fantasy

3. Minnie Says (Would You Be My)

4. Golden Hour

5. I Imagine

6. Enigami

7. That’s Life

8. I Would Let You

9. Take Me There

10. Fear is an Illusion!

11. Bon Voyage