Foals 軽快なディスコチューン「Looking High」のMVを公開

 一日を明るくするために、ファンキーなスラップ・ベースを必要とするリスナーは少なくない。そこで、ぜひとも必要なのがフォールズの音楽である。

イギリス・オックスフォード出身のインディーロックバンド、Fuji Rock Festival’２２にも出演決定しているフォールズは、６月１７日にリリース予定の新作アルバム「Life Is Yours」に向け、新しいディスコ調のシングルをエイプリルフールに合わせて公開した。

 

「Looking High」は、暗鬱さを吹き飛ばすディスコチューンである。音響的に遊び心満載であり、フォールズは、明るく、風通しの良い、派手なエレルギーのフレアを持ったダンスフロアにとってこの上ないヒットチューンを見事に捉えた。派手なリフが私達を心地よい方向へ導き、感覚を刺激し、セロトニンはより健康的に分泌されるに違いあるまい。この楽曲は快楽主義者のための快楽主義の雰囲気を持つ楽曲なのだ。それはいくらか数年前の日常へのノスタルジアが滲出している。

 

フォールズのボーカリスト、Yannis Phillippakisが説明するように、先行シングル「Looking High」は２０２０年以前の再生とキラキラしたノスタルジアをテーマに掲げる。「これは、私のより快楽主義的な時代、つまりパンデミック以前のこと、そして気候変動の存在の変異以前の社会一般における無垢な人類の時代を振り返っています・・・それはクラブが閉鎖しはじめ、私達の都市が変化をはじめる前のこと・・・最早、そこにないナイトライフを表現しているのです」

 

この夢のようなキラキラしたミラーボールにもたとえられるディスコサウンドの感覚は、２０１９年のアルバム「Pt.2 Everything Not Saved Will Be Lost」とは対照的な雰囲気を持つ。このアルバムは、「Black Bull」のようなトラックはザラザラした硬い岩のような質感を持っていたが、フォールズは今回、より遊び心を交えて新曲の制作を行っている。これはまさに多くのリスナーを楽しませるために書かれたディスコロックチューン。新作アルバムがどのような作風になるのか、あるいは、このあたりの新曲が今年のフジロックで演奏されるのか気に掛かるところだ。