ブライアン・メイ  英・ハル大学から名誉理学博士号を授与される

 


現在ヨーロッパ・ツアー中のブライアン・メイは、名ギタリストであるにとどまらず、天文物理学者としても知られている。24歳の頃には、インペリアルカレッジで天文学の博士号取得を目指していた。その頃、彼は惑星間物質の二本の論文に名を連ね、この内のひとつは科学雑誌『Nature』に掲載された。彼は、その後、ギタリストとしてクイーンに参加したため、長らくその夢は叶わなかった。2007年に、ブライアン・メイは再び天文学の研究に乗り出し、その年の8月に、「黄道塵の中の視線速度」と題された科学論文を提出したことも報じられていた。

 

そして、ついに彼の長年の研究の成果が讃えられる時がやって来た。先日、7月14日にブライアン・メイは、英・ハル大学から名誉理学博士号を74歳で授与された。ブライアン・メイは実際のハル大学の卒業式に参加することは出来なかったが、ビデオリンクを通じて名誉博士号を受けたことに対する喜びを表明し、ハル大学の学長、副学長、仲間の卒業生、家族らに向け、感動的な5分間のスピーチを行ないました。そのスピーチの内容は以下のようなものです。


「本日はツアーのため、皆様と一緒に卒業のお祝いが出来ず、申し訳なく思います。この称号を頂き、大きな喜びを感じています。2020年のハル大学理工学部の皆さんと卒業を迎えるにあたり、ビデオでの参加になってしまいましたが、私が感じる誇りと名誉に変わりはありません。最初に、皆さんが学士号、修士号、博士号を獲得したことを心から祝福いたします。そして言うまでもなく、皆さんは私と同じように、その過程でたくさんの生涯の友人を作ったことでしょう。


私が、1965年にインペリアル・カレッジで物理学者として科学者のキャリアをスタートさせた時、40年に及ぶ音楽活動が、2007年まで天体物理学の博士号取得を遅らせる要因になるとは思ってもいませんでした。それでも、私の強い情熱が途中で衰えたことも、学問の旅を成し遂げたいという願望がいまだかつて薄れたこともありませんでした。ですから、皆さんが自身の旅を続ける中で、一時的な中断に直面したとしても、旅を達成できると分かった時、私の言葉が少しでもお役に立てば幸いです。その過程で忍耐が必要になる時があっても、あなたが望むことは達成できるのです!!」

 

さらに、メッセージを通じて、ブライアン・メイは、人生に不安を持つ若者に対して力強いアドバイスも送っている。

 

「皆さんの中には、今後のキャリアの不安に直面している方もいらっしゃるのではないでしょうか? これは、当たり前のことですが、私がかつてそうであったように、人生に唯一の正しい道というのは存在しません。私から、何らかのアドバイスするなら、『一歩踏み出すなら、その一歩を大きく踏み出してみて下さい!!』ということです。 いつでも戻って、違う大きな一歩を踏み出すことも出来るのですから」

 

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