ゲーム音楽の世界で活躍する中村ヒロの新作アルバムがTokyo Bedroom Orchestra名義でリリースされる。ゲームサントラで活躍するミュージシャンによるアンビエントをメインのアルバムとなる。
これまで、『STEINS;GATE ELITE』のサウンドデザインや、『ゆるキャン△』シリーズ、『学園アイドルマスター』関連楽曲への参加など、ゲーム/アニメ作品にも携わってきた音楽家、中村ヒロによるソロ・プロジェクト《Tokyo Bedroom Orchestra》が、KITCHEN. LABELよりニューアルバム『追憶』をリリース。
アルバムの発表と合わせて先行シングル「式日」が配信開始されている。以下よりチェックしてみてください。
Tokyo Bedroom Orchestra 『追憶』
発売日 : 2026年7月10日(金)
アーティスト : Tokyo Bedroom Orchestra
タイトル : 追憶
レーベル : KITCHEN. LABEL
流通 : Inpartmaint Inc. / p*dis
フォーマット① : CD (国内流通盤)
品番 : AMIP-0400 / 本体価格 : ¥3,520(税込)
フォーマット② : カセット(輸入盤)
品番: KI-049LP / 本体価格 : オープン価格
フォーマット③ : デジタル配信
TRACK LIST
1. 式日
2. 水面
3. 夕餉
4. 斜陽
5. 飛泉
6. 雪嶺
7. 夜籟
8. 月海
9. 砂蟹
10. 微睡
11. 陽光
12. 追憶
詳細:
本作は、福岡の静かで自然豊かな地域での生活の中で、中村ヒロが出会った風景や音から着想を得た作品。直接的な情景描写ではなく、光や距離感、自然の微細な揺らぎといった印象を、“音の記憶”として描き出している。
身近な環境で録音された音や、ループするテープをはじめとするカセットテープに記録された素材をもとに、中村ヒロは音をゆるやかに移ろわせていく。フィールドレコーディングやアナログ・シンセ、エフェクトペダル、アコースティックな音の断片は、テープに織り込まれたような質感の中を漂い、ギター、ストリングス、声が現れては静かに溶けていく。カセットテープは単なる録音媒体ではなく、音を揺らし、変化させる楽器のように扱われ、ノイズや揺らぎ、テープに刻まれるざらつきまでもが作品の手触りとして残されている。
明確な歌の構造やポップス的な展開から距離を置き、音そのものの変化、質感、余白に耳を向ける本作は、実験的なアンビエントでありながらも、決して冷たくはない。静かなノスタルジアと瞑想的な時間感覚をたたえ、画面上で構築される音楽というより、テープを回し、機材に触れ、偶然生まれる揺らぎに耳を澄ませながら形作られた音楽である。旋律だけでなく、空気や距離感までもが表現として機能し、牧歌的でありながら輪郭を定めない感覚を生み出している。
アルバムには、中村ヒロ自身の結婚式にまつわる音の断片も静かに織り込まれている。また、妻でありシンガーソングライターの佐々木恵梨が、声とバイオリンで参加。さらにパッケージには、中村ヒロ自身が使い捨てカメラで撮影した写真も使用されている。音、写真、声、風景が重なり合うことで、『追憶』は単なる風景描写ではなく、Tokyo Bedroom Orchestraにとって最も個人的な記憶のアーカイブとして響いている。
『追憶』でTokyo Bedroom Orchestraが提示るのは、答えへ向かうための音楽ではなく、ただそこに身を置くための空間だ。記憶とは、きれいに保存されるものではなく、ノイズや揺らぎとともに、ふとした瞬間に立ち現れるものなのだと、この作品は静かに語りかけている。マスタリングは田辺玄(Studio Camel House)が担当。
<Tokyo Bedroom Orchestra プロフィール>
Tokyo Bedroom Orchestraは、中村ヒロによるアンビエント・ミュージック・プロジェクト。東京での活動を経て、現在は福岡を拠点に制作を行っている。カセットテープ、アナログ・シンセサイザー、フィールドレコーディング、エフェクトペダルを用い、手で音に触れながら、儚いメロディと映画の余韻のようなサウンドをゆっくりと立ち上げていく。広大な空や海、日本の田園風景の空気感に影響を受けたその音楽には、距離感と静かな郷愁が漂っている。

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