Clark 「Playground In A Lake」

 

 

 

Clark「Playground In a Lake」

 

 

 

 

Clarkは、クリス・クラークのソロプロジェクトで、スクエアープッシャーやエイフェックスと共に既にテクノ界の大御所ともいえる存在。

 

 

現在、イギリスからドイツに移住し、ワープレコードから移籍し、今作も前作に引き続いてドイツ・グラムフォンからのリリースです。

 

 

クリス・クラーク自体は、オラフソンの作品への参加など近年、クラシカルアーティストに近い活動を行うようになり、その辺りは彼の最近のドイツ移住に関連しているのかもしれません。

 

 

元々、クラークというのは、イギリスのワープ・レコーズの代表的な存在であり、元々はコアなテクノ、エレクトロを追求するアーティストでしたが、2016年「The Last panthers」辺りから徐々に方向性を転じていった印象を受けます。

 

 

活動初期はコアなテクノ、エレクトロという音の印象があり、それをクリースクラークらしいというか、彼の真骨頂であった音楽性がいよいよひとつの沸点を迎え、アンビエント・ドローン、そして、ポスト・クラシカル、ニューエイジの雰囲気も出てくるようになりました。これは往年のクラークを知るファンにとっては彼が一足先を行ってしまったのが少し寂しくあり、また、楽しみなところでもあるでしょう。 

 

 

Playground In A Lake  2021

 

 

 

 

 

そして、2021年3月26日リリースの今作「Playground  In a Lake」では、ピアニスト、コンダクターとしても活躍するAndy Masseyを迎え入れ、そして、さらに豪華なストリングス編成を加えたアルバムとしてリリース。

 

 

これはクリス・クラークの見せた新たな一面といって良いように思え、そして、元はワープレコードの代名詞的な存在でありながら、彼がいよいよクラブアーティストと呼ばれるのを拒絶しはじめたような印象を受けます。

 

 

この新作アルバムで展開されていく美しい電子音楽という彼の長年のキャリアの蓄積を踏まえた音楽性というのは、既に彼が現代音楽、または、純性音楽家としての道を歩み始めた証左であり、彼の往年のファンにとどまらず、クラシック界隈のファンにも自信を持ってレコメンドしたい作品です。 

 

 

ここでひとつのポスト・クラシカルとしての完成形をむかえた今作は、美麗なストリングスの表情をもち、また、ピアノの慎ましい演奏により、時には、クラーク流の電子的音響世界により、綿密かつ緻密、そしてインテリジェンス性を持って作り上げた歴史的名盤。彼自身のTwitterでのつぶやきを見ても、クリス・クラーク自身も、この新作の出来栄えに大きな満足感を抱いている様子。 

 

 

IDM(Intelligence Dance Music)というジャンルの一歩先を勇ましく行くのがクラークという存在であり、もちろん、それはかつての盟友、エイフェックスや、スクエアプッシャーが未来に見る音楽とは全く別の様相。

 

 

さて、これから、クリス・クラークがどのような新境地を開拓するのか、ファンとしては一時たりとも目を離すことができないでしょう。