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 Kaho Matsui 『scrutiny portrait』


 

Label: Kaho House

Release: 2024/04/19

 


Review


マツイ・カホは数年前までポートランドを拠点に活動していたが、現在はロサンゼルスに移住し、ベッドルーム・レコーディングを行っている。

 

ホームレコーディングのアーティストとしては他にも、Claire Rousey(クレア・ラウジー)がいる。ステレオガムのインタビューは時間がなくて読めなかったが、ライン・オブ・ベストフィットの取材で、クレア・ラウジーは「エモ・アンビエントというジャンルを最新作のテーマに置いた」と述べていた。

 

カホ・マツイは言ってみれば「次世代のクレア・ラウジー」とも称すべきアーティスト。もしくはイギリスのクイア・ポップのリーダー、Cavetownの音楽にも親和性がありそうだ。マツイはインディーフォーク/エモをエレクトロニックから解釈し、先鋭的なサウンドを構築する。また多作なアーティストであり、この3年間で、S/Tを含め、6作のフルアルバムを発表している。これらの作品は、Ethel Cainと同じように、デジタル・ストリーミングを中心にリリースされている。

 


 

アルバムは冒頭の「sore spot」に見いだせるように、インディーフォーク/エモの中間にあるサウンドが個性的な印象を放つ。その中で、マツイは抽象的なボーカルのフレーズを交え、叙情的なアンビエンスを作り出す。最初のトラックメイキングの動機こそ、その限りではないが、細かなマテリアルを組み上げる過程の中で、徐々にポップスからアンビエントのような抽象的な音像に接近を図るのである。マツイのボーカルにも個性的な特徴がある。彼女のボーカルは、内省的で、それは内側に揺らめく情念のように熱いエナジーを擁している。これらが内向きのエナジーであるはずなのに、リスナーにもカタルシスや共鳴をもたらすことがある理由なのだ。

 

マツイは基本的にはギターを中心にソングライティングを行うらしいが、彼女はエレクトロニックのクリエイターとしても秀逸だ。 続く「angel」ではCaribou(ダン・スナイス)を彷彿とさせるグリッチサウンドを展開させ、サウンドデザインのようなスタイリッシュな質感を持つポップソングを制作している。それらは最終的にマツイが持つ音楽的な素養であるインディーフォーク/オルタナティヴフォークという切り口を通じて、完成度の高いトラックに昇華される。曲そのものからもたらされる内省的な感覚は、エモとの共通点があり、切ない空気感を作り出す。

 

先行シングルとして配信された「i don't have to tell the rest」を聞き逃さないようにしてほしい。オルタナティヴフォークからジャズ、ローファイ、アンビエントまでをシームレスにクロスオーバーし、内省的でありながらダイナミックな質感を持つ素晴らしいベッドルームポップソングを作り上げている。

 

特にブリッジからサビに移行する際のタイトルの歌の部分には内的な痛みがあり、それらが胸を打つ。このヴィネットにおける辛辣なフレーズはヒップホップのようなひねりが込められている。「you don't have to tell me the rest」は、前曲と呼応する連曲のトラックとなっている。この曲は全般的に、イギリスのCavetownに近いニュアンスを捉えることが出来るだろう。編集的なサウンドとオルタナティヴフォークをジム・オルークのようにエクスペリメンタルという視点を通して作り上げていく。この曲にもアーティストのただならぬセンスを垣間見ることが出来る。



 

アルバムの中盤からはエクスペリメンタルミュージック、つまり実験的な音楽性が強調される。「once in a while」はテープ音楽やローファイから見たハイパーポップであり、メインストリームに位置するアーティストとは異なるマニアックなサウンドで、一方ならぬ驚きをリスナーに与える。続く「train home」はノイズミュージックに近づき、Merzbowのような苛烈なアナログノイズがこれらのポピュラーな音楽性の中心を激しく貫く。アーティストの内的な痛みや苦悩、憂慮をノイズという形で刻印し、それをなんらのフィルターに通すこともなく、リアルに提示している。この前衛性には日本のノイズシーンの中心人物であるJOJO広重のような危なっかしさがある。

 

アーティストの持つ音楽的な蓄積はかなり豊富で、驚くべきバリエーションがある。エクスペリメンタルと合わせて内省的なドリーム・ポップの性質が立ち表れる「security」は、韓国系のミュージシャン、Lucy Liyouが参加している。Gastr Del Solの音楽をファンシーな雰囲気で包み込む。そこに、ルーシー・リヨウが持つアンビエントやエレクトロニックの要素が合致している。これらは両者の持つアーティスティックな側面がより色濃く立ち現れた瞬間と言えるだろう。

  

本作の終盤でも、マツイ・カホは、必ずしも音楽的な制作を設けず、自由闊達な創造性を発揮しているが、少し、これらのバリエーションが収集がつかなくなっているのが難点と言えそうだ。ただ、その中にもアーティストが考える音楽そのものの"ユニークさ"が込められていることも事実である。


「mean girl」では、イスラエルのApifera、トルコのIsik Kural、ドイツのAparratのサウンドデザインに近い多彩なエレクトロニカ/ミニマル・テクノをめくるめくように展開させ、「dog whistle」では、エレクトロニカの要素をオルタナティヴフォークと連結させ、アヴァン・ポップ/エクスペリメンタルポップに近い、先鋭的な音楽へと昇華させる。


アルバムのクローズ「draw me」では、ニューヨークでインディーズ・デビューした最初期のトクマル・シューゴのような、エレクトロニカとポップネスの融合の醍醐味を見出すことが出来るはずだ。

 

 

74/100

 

 


 

 

©Netti Habel


ベス・ギボンズ(Beth Gibbons)が新曲「Reaching Out」を配信した。シンガー・ソングライターは、エイフェックス・ツインのコラボレーターであるWeird Coreと共同で、この曲のインタラクティブビデオを制作したという。静止バージョンは以下からご覧下さい。


「Reaching Out」は、5月17日に発売予定のギボンズのデビューアルバム『Lives Outgrown』に収録される。このアルバムはシングル「Floating on a Moment」がリードしている。

 

「Reaching Out」

 

©Thomas Neukum


カナダ出身の敏腕エレクトロニック・プロデューサー、数学者でもあるダン・スナイス(Dan Snaith)ことCaribouが「Honey」を発表した。アーティストは別名義の”Daphni”として作品を発表する場合もある。今回のニューシングルはダン・スナイスの名義としては3年ぶりの新曲となる。

 

グリッチ/ミニマル・テクノの作風でよく知られるCaribouであるが、今回のニューシングルはディープハウス/アシッド・ハウス寄りのアッパーなEDMで、ダンスフロア向けの作品と言えそうだ。今回のシングルでは、彼の作品としては珍しく女性ボーカルがフィーチャーされている。


2022年、ダン・スナイスはダフニとしての最新アルバム『Cherry』をリリースした。カリブーの最後のシングルは2021年の「You Can Do It」。

 

「Honey」

 

©Park Jong Ha


ロンドンを拠点に活動するDJ/プロデューサー、レーベルのオーナーと多彩な表情を持つペギー・グー(Peggy Gou)がデビュー・アルバムを発表した。『I Hear You』はXL Recordingsから6月7日にリリースされる。


グーは、ドイツ/ハイデルベルグの伝説的なプロデューサー、D Man (Move D?)と親交を持ち、ジャーマン・エレクトロニックの薫陶を受けた。その後、ロンドンのクラブシーンに馴染み、自主レーベルを立ち上げた他、ソロアーティストとしても活躍している。

 

新作アルバムには、先行リリースされた「(It Goes Like) Nanana」、及び、レニー・クラヴィッツ(Lenny Kravitz)とのコラボ曲「I Believe in Love Again」に加え、ニューシングル「1+1=11」が収録。オラファー・エリアソンが監督したビデオは以下よりチェック。


「”I Hear You”は単なるデビュー・アルバムではありません」とペギー・グー。「このアルバムは、時代を超越したものを創り出すための私の旅における数え切れないほどの献身的な時間を具現化したものであり、自分自身とお互いに耳を傾けることの力の証です」


さらに同時公開されたミュージックビデオについて、エリアソンは次のようにコメントしている。


「ダンスは変容をもたらすもの! 時間と空間との関係をねじ曲げ、再構築してくれるんです。私が10代の頃、ブレイクダンスが私の人生を変えました。ポッピングやロボットのような動き、エレクトリック・ブギに夢中でした。ストリートダンスによって、私は自分の身体と周りの世界との関係を探ることができた。動くことで、空間を変えられることに気がつきました。見るもの、感じるものを変えられた。そして、これらの経験は、その後の私の芸術活動の基礎となったのです」


 「彫刻とダンスは、いずれも非言語的な言語です。コミュニケーションをとるためには、ただ動くしかないこともある。ペギーと初めて会ったときもそうだった。私たちは昼食をとりながら、サイコソニックス、リズム、ムーブメントといった共通の関心事について話していたんだ」


アーティストはフジロックフェスティバル 2024に出演が決定している。スマッシュのプロモーターとしての慧眼には大いに敬意を表します。

 


「1+1=11」

 

 

 

Peggy Gou 『 I Hear You』


Label: XL Recordings

Release: 2024/06/07


Tracklist:


1. Your Art

2. Back To One

3. I Believe In Love Again (with Lenny Kravitz)

4. All That (feat. Villano Antillano)

5. (It Goes Like) Nanana

6. Lobster Telephone

7. Seoulsi Peggygou (서울시페기구)

8. I Go

9. Purple Ho

 

©Alasdair McLellan

泣く子も黙るエレクトロ・ポップの伝説、Pet Shop Boys(ペット・ショップ・ボーイズ)が、次作『Nonetheless』からセカンド・シングル「Dancing Star」を配信した。彼らの痛快なディスコポップはABBAの楽曲と双璧をなし、アンセミックな響きを持つキラーチューンばかりだ。

 

リード曲「Loneliness」に続くナンバーは、1961年にソビエト連邦から亡命し、世界的スターとなったバレエ・ダンサー、ルドルフ・ヌレエフにインスパイアされた。ブレエフはドキュメンタリー映画としても取り上げられている。

 

従来と同様にPSBらしいディスコポップのサウンドアプローチが図られているが、アーティスティックな香りがわずかに漂う。それは近代の歴史に翻弄された芸術家の姿がリアルに反映されているから。以下よりチェックしていこう。


2020年の『Hotspot』に続く『Nonetheless』は、Parlophone(パーロフォン)から4月26日にリリースされる。

 

 

「Dancing Star」


アフロ・ビートとエレクトロを融合させるロンドンの多国籍のグループ、Ibibio Sound Machine(イビビオ・サウンド・マシーン)は、Merge Recordsから5月3日にリリースされる待望のアルバム『Pull The Rope』から最新シングル 「Mama Say」を配信リリースした。Ezra Collective(エズラ・コレクティヴ)と同様にアフロ・フューチャリズムの継承者である。


「ママ・セイ」は、イーノ・ウィリアムスのリリックがイビビオ語からピジン英語へと軽快に切り替わり、魅力的なシンセ・ラインを奏でる。完璧に作られたエレクトロ・ポップの逸品だ。


このトラックはシンプルに女性への敬意を歌っている。メイン・コーラスのヴォーカルはピジン語で歌われている。このグルーヴィーなナンバーについてグループは次のように説明している。

 

「”Mama say make I honor am”は、言い換えれば、"Mother says I must honor her"というようになる。この曲は本質的に私たちの生活にいる女性に力を与え、高揚させることを歌っている。コーラスのアルペジオは、ジュノ60で演奏している。さらに、ヴァースの西アフリカのヴォーカル・スタイルは、これらのエレクトロニックな要素とは対照的な雰囲気を醸し出している」

 

 

「Mama Say」

 


シカゴのソングライター、Lala Lalaとしても知られるLillie West(リリー・ウェスト)が、自身初の名義でのプロジェクト、インストゥルメンタルアルバム『If I were a real man I would be able to break the neck of a suffering bird』を発表した。アルバムは4月5日(金)にHardly Artよりリリースされる。


このアルバムはアイスランドで録音された。公式の声明で、リリー・ウェストはこう語っている。


「『If I were a real man I could break the neck of a suffering bird』の大半は、2022年1月、アイスランドのSeyðisfjörður(セイジスフィヨルズル)にあるLungA Landでの滞在中に書かれ、レコーディングされた。Seyðisfjörðurはアイスランドの東海岸にある人口約650人の町、冬の間は太陽がフィヨルドに入ることはない」

 

「プログラム期間中、他の研修生と私は、ナイフ作り、吹雪の中でのバックパッキング、アイスランドのハーブ、地質学、歴史についての学習、ライムグラスをテーマにした夕食会、外での寝泊まりなど、さまざまな活動に参加した。また、氷、草、水、岩、雪、動物、人々など、町周辺の環境をフィールドレコーディングした。」


「インストゥルメンタル・アルバムを作ろうとは考えたこともなかったし、これらのフィールド・レコーディングをするつもりもなかった。そのため、このプロセスはとても自然で、有機的で、ほとんど私的なものに感じられた。この音楽が、私がセイジスフィヨルズル(Seyðisfjörður)の風景で感じたリズム、揺れ、そして、つながりを呼び起こすことができればと思う」

 

 

アルバムのリードシングル「holyholyholy」が配信されている。ヒーリング・ミュージックやアンビエント、エレクトロニックの中間点にある癒やしのトラックである。以下からチェックしてみよう。

 

 

「holyholyholy」

 



Lillie West 『if i were a real man i would be able to break the neck of a suffering bird』


Label: Hardly Art

Release: 2024/ 04/05


 Tracklist:


1. 1

2. holyholyholy

3. weather report [feat. YATTA]

4. lunga [feat. Baths]

5. lymegrass

6. rivur

7. mirror

8. lunga2


©Rocket Weijers


メルボルンのフューチャーソウルグループ、ハイエイタス・カイヨーテ'(Hiatus Kaiyote)は、ニューアルバム『Love Heart Cheat Code』を発表した。Brainfeeder/Ninja Tuneから6月28日にリリースされる。注目のリリースなので、ぜひとも発売日を抑えておきたい。

 

2021年の『Mood Valiant』に続くこのアルバムは、先にリリースされた「Everything's Beautiful」に続くシングル「Make Friends」がリードしている。アルバムのアートワークとトラックリストは下記よりチェック。


この曲について、ヴォーカルのナオミ・"ナイ・パーム"・サーフィールドは声明でこう語っている。

 

「私の人生における女性たちから、男性たち、そして私のノンバイナリーな友人たちに至るまで、私が愛する人たちの様々な例を表現したかったの」


「私は最大主義者なの。私は何でも複雑にしてしまう。でも、人生でいろいろなことを経験すればするほど、リラックスして奔放になれる。このアルバムは、私たちがそれを明確にした結果だと感じている。曲が複雑さを必要としないのであれば、複雑さを表現する必要はなかったの」


「Make Friends」

 


Hiatus Kaiyote 『Love Heart Cheat Code』


Label: Brainfeeder/ Ninja Tune

Release : 2024/06/28


Tracklist:


1. Dreamboat

2. Telescope

3. Make Friends

4. BMO is Beautiful

5. Everything’s Beautiful

6. Dimitri

7. Longcat

8. How To Meet Yourself

9. Love Heart Cheat Code

10. Cinnamon Temple

11. White Rabbit

 


アイスランドのミュージックシーンの象徴的なエレクトロデュオ、Kiasmos(キアスモス)が7年ぶりに復活する。


アーティストのオラファー・アルナルズとヤヌス・ラスムッセンからなるエレクトロニック・デュオ、キアスモスが新作EPをリリースした。『Flown』は、バンドが2017年に最後のプロジェクト『Blurred』、それ以来世界中でDJ活動に専念していた後の正真正銘のサプライズリリースである。


「私たちは、この新しいバージョンの私たちを共有することに興奮しています。それは、私たちが以前にやったこととは少し異なりますが、今は私たちに合っていると感じています」ラスムッセンは、3曲入りEPについて説明している。


「彼の3曲は世界の異なる地域で書かれたもので、それぞれの曲の個性を際立たせるのに役立った。''Flown''は比較的新しい曲で、できるだけ早く生まれたかったような曲のひとつだ。そういう曲は、あまり時間をかけて考えることがないので、私たちのお気に入りの曲になる傾向がある」


「"Flown''は私たちの共同作業による帰還であり、好奇心と発見の旅なんだ。アイスランドで書かれたこの曲は、UKのエレクトロニック・ミュージックとモダン・クラシック・ミュージックにインスパイアされた。タイトル・トラックに続く'Told'と'Dazed'は、当初は世界中を旅することについて書かれている。熱帯雨林の音やバリの楽器ガムランなど、その土地の環境音からの影響を加えているんだ」


 


イギリスのプロデューサー、DJ,ソングライター、ニア・アーカイヴス(Nia Archieves)がニューシングル「Unfinished Business」をリリースした。


音楽性の代名詞であるドラムンベースの軽快なビートを背景にシンガーはクールなリリックを紡ぐ。アーティストはDJセットのライブで名高い。同時公開のMVではサウスロンドン風のクラシカルな雰囲気とモダンな空気感を融合させている。


「Unfinished Business」は先日発表されたデビューアルバム『Silence Is Loud』の収録曲となる。『Silence Is Loud』は4月12日(金)にHIJINXX/Island Recordsからリリースされます。

 


「Unfinished Business」

 

 

新作アルバムから「Crowded Roomz」、昨年の「Off Wiv Ya Headz」「Bad Gyalz」が先行配信されています。

 

 

 


ベルリンを拠点に活動するミュージシャン、プロデューサー、作家のF.S.Blummが、LEITERよりニューアルバム『Torre』を発表した。アルバムの先行シングル「Aufsetzer」がリリースされた。


2021年にリリースされたニルス・フラームとのコラボレーション・アルバム『2X1=4』に続き、「大人のための癒しの音」という副題が付けられたこの新譜は、イタリアのリビエラで過ごした数ヶ月にインスパイアされ、「村の教会の鐘の音と犬の鳴き声の間の静寂の隙間」でギターが録音された。


ベルリンを拠点に活動するミュージシャン、プロデューサー、作家のF.S.Blummが、4月26日にLEITERからリリースするニューアルバム「Torre」の詳細を発表しました。


このアルバムは、2021年にリリースされたニルス・フラームとのコラボレーション・アルバム「2X1=4」、2022年に自身のインプリントであるBlummrecからリリースされた最新ソロ・アルバム「Kiss Dance Kiss」に続く作品。


Soothing Sounds For Adults(大人のための癒しの音)」という非公式なサブタイトルを持つこの新作は、イタリアのリヴィエラで過ごした数ヶ月にインスパイアされたもので、ギターは「村の教会の鐘の音と犬の鳴き声の間の静寂の隙間」で録音された。チェリストのアンネ・ミュラーとクラリネット奏者のミヒャエル・ティーケをはじめ、複数のミュージシャンが全13曲に参加し、F.S.ブルム・トリオとしてブルムのライヴに参加する。


ブルムは、かつてピッチフォーク誌で「とても魅力的な音楽」と称賛されたことがある。1998年に17曲入り33回転7インチ『Esst Obst!』のフラームとの複数のリリースのほか、デイヴィッド・グラブスやリー・スクラッチ・ペリーとのレコーディングなど、多作な共同制作で知られてきたが、ラジオドラマのプロデューサーとしても権威ある賞を受賞している。


しかし、『Torre』では、古典的な訓練を受けたギタリストとしてのルーツに戻り、2006年の『Summer Kling』を筆頭に、以前のレコードのスタイルをさらに発展させ、彼がインストゥルメンタルの「チェンバー・ポップ」、あるいは、もっとロマンチックに「遠くを見つめるための音楽」と呼ぶものにアレンジしている。


「Torre』には、著名なチェリスト、アンネ・ミュラーとクラリネット奏者、ミヒャエル・ティーケをはじめ、高名なミュージシャンが13曲すべてに参加しており、ブルームはF.S.ブルーム・トリオとしてライブに参加する。「Torre』は4月26日より限定盤と全デジタル・プラットフォームで発売されます。



F.S Blumm 『Torre』



Label: Leiter

Release: 2024/04/26


 Tracklist:


1.Da Ste (Intro)

2.Aufsetzer 

3.Bitter Mild

4.Di Lei

5.Schein Es

6.Kurz Vor Weiter Ferne

7.Bhf Bral

8.Wo Du Wir

9.Frag

10.Hollergrund

11.Daum

12.Shh

13.Da Ste (Coda)



 


ロンドンを拠点に活動するエレクトロニック・コンポーザー、Hinako Omori(大森日向子)が昨年のフルアルバム『stillness,softness』の収録曲「cyanotype memories」のジョー・ゴダードによるリミックスをリリースした。ジョー・ゴダードはHot Chipのメンバーとしても活動している。

 

このボーカル曲で、アーティストはシアノタイプ印刷にテーマを置き、内的な静けさを探求していた。


「cyanotpe memories」は、大森曰く「私たちの内なる静けさに再びつながり、戻り、未知のものに身を委ねることをテーマにしています。しかし、自分の内なる羅針盤を信じるとき、物事は最も美しく、予期せぬ方法で私たちに明らかにされる」


ゴダードのリミックスによって、原曲よりもBonoboふうにリメイクされ、ダンサンブルで親しみやすいナンバーに生まれ変わった。アーティストは間もなくテキサスの音楽フェス”SXSW”に出演する。

 

   

「cyanotype memories」- Joe Goddard Remix


 

大森は自分の音楽について深く考え、リスナーに惜しみなく提供する作曲家である。横浜で生まれ、3歳の時に渡英、ロンドン在住。クラシックピアノから音楽の道を歩み始め、後にサウンド・エンジニアとしての訓練を受け、アナログ・シンセ(「a journey...」ではProphet 08とMoog Matriarchを使用)を扱うようになった。
 

ソロ作品をリリースする以前には、Kae Tempest、Georgia、EOBなど、著名なミュージシャンのツアーに参加したり、レコードに参加したりしてきた。バイノーラル・フィールド・レコーディング、アナログ・シンセサイザー、拡張されたヴォーカルで全世界を表現する「a journey...」のビジョンを顕在化させるスキルの基盤となるのはサウンド・エンジニアリングの仕事である。
 


 

©Devyn Galindo


レイナ・トロピカル(Reyna Tropical)は、3月29日にリリースされるデビューアルバム『Malegría』から軽快なディープハウスのトラック「Conexión Ancestral」を発表した。コンゴ、ペルー、クンビアのリズムやメ キシコ人ギタリストでシンガーのChavela Vargasからの音楽と文化的伝統から大きな影響を受けて現在に継承したファビ・レイナによるプロジェクト。

 

「"Conexión Ancestral”は、私の祖先の別の部分と関係を持つための旅を始めることについて歌っている "とトロピカルは声明で説明した。

 

「私にとって、それは先住民の祖先とつながることであり、土地とその本来の管理者たち、ひいては私自身と私のコミュニティへの愛と傾聴を通して、私が受け継いできた知識とつながることだ。それは、地球と互恵的な信頼関係を築くチャンスのため、私がこれまで知っていたすべてを犠牲にすることを厭わないということで、その関係が私の帰属への道しるべとなることを認めるということ」


「私たちの土地、歴史、物語、コミュニティから切り離された私たちの人々は、何世代にもわたって、どこに行けばいいのかわからなくなっている」とレイナは説明する。「ステージでは、自分の動きが自分の動きでないと感じることがある。ステージ上では、自分の動きが自分の動きではないと感じることがある。私の祖先がそこにいるとき、決断が私たちであるとき、私は自分の体でわかるのです」



「Conexión Ancestral」

 

 

 

 Reyna Tropical『Malegría』

https://www.inpartmaint.com/wp-content/uploads/2024/02/PSY040-scaled.jpg 

 

Tracklist:


1. Aquí Te Cuido
2. Radio Esperanza
3. Cartagena 03:32
4. Goosebumps
5. Lo Siento
6. Singing
7. Conocerla
8. Movimiento
9. Suavecito
10. Ñeke
11. La Mamá
12. Malegría
13. Pajarito
14. Puerto Rico
15. Mestizaje
16. Cuaji
17. Queer Love & Afro-Mexico
18. Conexión Ancestral
19. Guitarra
20. Huītzilin 

 寺田創一(Soichi Terada) 『Apes In The Net』


 

Label: Far Eat Recording

Release: 2024/ 03/08

 


Review

 

 

日本のハウスシーンの先駆者、寺田創一。『Apes In The Net』はプレイステーション用ゲーム『Ape Escape』(サルゲッチュ)のサウンドトラックからの6曲を集めたコンピレーションである。


ドラムンベースやブレイクコア、もしくはアシッド・ハウスを思わせるエレクトロが凝縮されている。寺田さんはゲーム音楽で知られるサウンドクリエイターではあるものの、実際の作品を聴くと、スクエアプッシャーに匹敵するほど本格派のプロデューサーで、熟練の卓越した技術を感じる。

 

APHEX TWINのデビュー作やSQUAREPUSHERの実質的なデビュー作『Feed Me Weird Things』の系譜にあり、デトロイトハウスの直系に位置する。近年のブレイクビーツやドラムンベースに親しんでいるリスナーにはリズムがシンプル過ぎるように感じられるかもしれない。


しかし、その簡素さゆえに、寺田のダンスミュージックは本格派の雰囲気を醸し出す。それに加え、寺田は、SF的なアナログシンセやMIDIのアウトプットの手法を知り尽くしている。ゲーム音楽で培われた熟練のプロデューサーによる思慮に富んだビートメイクは、ゲームセンターのビートマニアのはるか上を行き、エレクトロの真髄ともいうべき硬質なグルーブ感を生み出す。

 

「Spectors Factory」では4つ打ちのデトロイトハウスに焦点を絞りつつも、ブレイクコアのようなマニアックなクラブ・ミュージックの性質が反映されている。この曲は日本のゲーム音楽がオーケストラとともにダンスミュージックを中心として発展してきたということを思い返させてくれる。


原始的なハウスのビートのシークエンスを執拗に繰り返しながら、そこにちょっとした脚色、つまり、コナミの名作ゲーム『グラディウス』のようなスペーシーな色合いを加えている。性急なビートが矢継ぎ早にボクシングのジャブのように繰り出されるが、アシッド・ハウスを吸い込んだ奇妙な高揚感がリスナーを惑乱と幻惑の奥底へと誘う。


基本的なシークエンスにローエンドのベースライン、ゲームサウンドのチップ・チューンのマテリアルが宝石のように散りばめられ、まるでビートそのものが宙を舞うような高揚感を生み出す。ハウスをベースにしながらも電気グルーブのレイヴ・ミュージックのような恍惚とした感覚を生み出すのだ。

 

「Coaster」は原始的なドラムンベースを下地に置いたトラックで、SQUAREPUSHERが得意とするアウトプットに近いニュアンスも見いだせる。ベースラインはドラムンベース寄りだと思うが、ハイエンドに導入されるゲームのSEのような効果音は、初期のSQUAREPUSHERに近いニュアンスである。時々、その中に細分化され、圧縮されたビートが付属的に導入されると、楽曲はにわかにドラムンベースからドリルンベースに近づいていく。これらはベースやリズムの徹底した細分化が行われた90年代のテクノを復習するような内容となっている。クラブミュージックの実制作者にとっても参考になるのではないか。トラックの中盤ではスリリングな展開が訪れ、聞き苦しくない程度にノイズやグリッチの要素が付け加えられる。シンプルなドラムンベースではあるものの、複雑化したこの最近のジャンルを見るにつけ、新鮮なものが感じられる。


「Spectors」はAPHEX TWINの「Come To Daddy」の時代のテクノの系譜にあり、それほど過激なアプローチはないにせよ、先鋭的な要素が感じられる。ビートに対するメロディーは「グラディウス」やインベーダーゲームの系譜にあり、癒やしの感覚が漂う。8ビットで音楽を出力していた時代のチップチューンやアナログのテクノの懐かしさをどこかに留めている。曲の中盤でブンブン唸るベースラインは迫力があり、寺田サウンドのオリジナリティーが刻印されている。曲の終盤では、ゲームセンターで聞こえるプリクラのSE的な効果がファンシーな雰囲気を醸し出す。これらはゲームのサウンドクリエイターとしての手腕が凝縮されている。

 

『サルゲッチュ』のゲームは1999年にソニーから発売されたが、続く「Haunted House」を聴くと、いかにこのサウンドトラックが時代の最先端を行くものであったのかがわかる。


このトラックでは、アシッド・ハウスの手法を選んでいるが、ゲームの射幸性と熱狂性を表すとともに、長時間のゲームプレイに耐えうるように、音楽のなかに落ち着きと静けさが織り交ぜられている。また、ここには、サウンドデザイナーとしての寺田の手腕が遺憾なく発揮されている。どのシークエンスをどこに配置するのかという設計者としての直感が満載なのである。


リズムやビートは90年代のUKテクノの系譜にあり、シークエンスの中に、細分化され圧縮されたリズムが導入される。とにかく理論的なアウトプットの手段を選ぼうとも情感を失わないのが凄い。リードシンセやシークエンスを散りばめ、ミステリアスな感覚を生み出す。このトラックは今聴いても新しいエレクトロなのだ。

 

寺田創一はハウスやドラムンベースの基本的なスタイルを選んでいるが、「Mount Amazing」ではエキセントリックでトリッピーな技法が発揮される。寺田は得意とするドライブ感のあるビートを下地に、ピッチベンドを駆使し、トーンのうねりを生み出したり、清涼感のあるピアノのフレーズを散りばめ、安らいだ感覚を生み出す。


BPM、ビートやリズムは性急なのに、奇妙な落ち着きを作り出すプロデューサーとしての手腕は見事としか言いようがない。とりわけ、ピッチベンドの使用はシークエンスだけではなく、ベースラインにも導入され、これが全体的なウェイブのうねりを作り出し、所々に聞き手を飽きさせないような工夫が凝らされている。

 

EPの最後に収録されている「Time Station」 は、シュミレーションのような趣を持つトラックだ。これは、ゲームの効果音がアクション、バトル、ロールプレイングの動きのある側面とは異なる「システムのエディット」という要素があったことに拠る。この曲の中で、寺田はバトルやロールプレイング的なアグレッシヴな要素とは別の安らいだ感覚を電子音楽で示唆している。

 

少なくとも、90年代と00年代の日本の全般的なゲーム音楽は、オーケストラ、映画音楽、ダンスミュージックはもちろん、ロック、メタル、民族音楽など、あらゆる音楽の要素を網羅していた。恐るべきことに、グレゴリオ、古楽、さらには、日本の古典的な民謡に至るまで、驚くべき情報量を誇っていたのだった。EP『Apes In The Net』は、ダンス・ミュージックとしても一級品なのは事実だが、日本のゲームカルチャーの変遷のようなものが示されているのがとても素敵である



 

 

85/100


 

©Jacob Boll


ロサンゼルスを拠点に活動するミュージシャン、プロデューサー、ヴィジュアル・アーティストのマル・ノット・バッド(Mal Not Bad)が、デビュー・アルバム『This Is Your New Life』を発表した。

 

アルバムは今年後半にリリースされる予定で、ニューシングル「No Worries」がリリースされた。以下よりチェックしてほしい。


「"No Worries "は、プロテスト・ソングとコミュニケーションの難しさを反映した曲です。この曲はパンデミック(世界的大流行)真っ只中の時期に書いた。それは、言葉や写真やドキュメンテーションがその力と意味を失ったときに起こる混乱を指し示している」

 

「この強烈なサイクルは、振り払うことがほとんど不可能に感じられ、私たちの身近にいる人々との日常的な会話にまで落とし込むことができる。このことを理解することで、意図と忍耐をもって耳を傾け、話すことができるようになる」

 

 「Worries」は、マル・ノット・バッドの音楽作りに対する大胆不敵なアプローチを示している。ファイスト、エイフェックス・ツイン、デヴィッド・トゥインなど、多様な影響からインスピレーションを得ている、 エイフェックス・ツイン、デヴィッド・バーンなど、様々な影響からインスピレーションを得ている。アヴァンギャルドなエレクトロニック・エレメントと生楽器をシームレスに融合させた。魅惑的で革新的な音の風景を生み出している。

 

 

Mal Not Bad 『This Is Your New Life』

 

 

Tracklist:


1. Far Gone

2. AP

3. No Worries

4. Cycle

5. Cycle (outro)

6. Come On/Hard Times

7. Inst II Pt. I

8. Inst II Pt. II

9. Life

10. Mustang [feat. Junaco]

11. Inst I

12. Dodgeball

 


「No Worries」

 


ケヴィン・バーンズのプロジェクト、Of Montreal(オブ・モントリオール)がニューアルバム『Lady on the Cusp』の制作を発表した。

 

オブ・モントリオールはファーストシングル「Yung Hearts Bleed Free」のミュージックビデオを公開した。また、新しいツアー日程も発表された。『Lady on the Cusp』は5月17日にPolyvinylからリリースされる。

 

プレスリリースによると、バーンズは「あなたが差し出すどんな代名詞にも答える」という。1996年以来、ジョージア州アテネの音楽シーンに定着していたバーンズと彼のパートナーであるミュージシャンのクリスティーナ・シュナイダー(別名ロケテS、1)は、最近、より先進的なバーモント州へと南部を離れた。

 

この引っ越しは、バーンズが30年近くアテネで音楽を作ってきたことを振り返りながら、彼らが引っ越しの準備をしているときに書かれ、レコーディングされた新しいアルバムに影響を与えた。


『Yung Hearts Bleed Free』について、バーンズはプレスリリースで次のように語っている。

 

「レオス・カラックス監督の映画『Boy Meets Girl』、ブーツィーの『Rubber Band』、そして最近買ったヤマハのTG33とカワイのK1Mに影響を受けた。闊歩するような、セクシーで小さなバンプのような曲を作りたかったんだ」

 


Of Montreal 『Lady on the Cusp』


Label:  Polyvinyl

Release: 2024/05/17


Tracklist:


1. Music Hurts the Head

2. 2 Depressed 2 Fuck

3. Rude Girl on Rotation

4. Yung Hearts Bleed Free

5. Soporific Cell

6. I Can Read Smoke

7. PI$$ PI$$

8. Sea Mines That Mr Gone

9. Poetry Surf

10. Genius in the Wind

 

Pre-order(INT):

 

https://of-montreal.ffm.to/lady-on-the-cusp 

 

 

 「Yung Hearts Bleed Free」

 

UKで最も人気のあるエレクトリックプロデューサー、Fred Again...(フレッド・アゲイン...)が最新シングル「stayinit」を発表した。

 

今回、フレッド・アゲインは、アトランタのラッパー、Lil Yachty(リル・ヨッティー)と昨年デビュー作を発表したスコットランドのエレクトロニックデュオ、Overmono(オーバーモノ)とタッグを組む。

 

ミュージックビデオは、Lil Yachty(リル・ヨッティー)が初めてサウンドシステムからこの曲を聴いた瞬間をリアルに捉えている。「彼が、この曲を聴く前は、携帯電話を通してしか聴いていなかったかもしれないね(笑) 」とプロデューサーはジョーク交じりに説明文に書いている。「そして、この曲は、明らかにこのようなアナログな空間と音のために作られたものなんだ」


ニューシングル「stayinit」は、12月にカルフォルニアのラッパー、Baby Keem(ベイビー・キーム)がアシストした「leavemealone」、ジョジーとの「ten」、オボンジャヤールをフィーチャーした「adore u」に続く、Fred Again...のコラボレーション・シリーズの最新作。


「stayinit」


 

©Lola Banet


DJ/ソングライター、Nia Archieves(ニア・アーカイヴス)は、デビューアルバム『Silence Is Loud』を発表しました。4月12日にHIJINXX/Island Recordsから発売されます。


先行シングル「Crowded Roomz」に続き、タイトル・トラックを公開しました。アルバムのジャケットとトラックリストは以下の通りです。


ニア・アーカイヴスは、FKA TwigsやDavid Byrne(デヴィッド・バーン)との仕事で知られるソングライター兼プロデューサーのイーサン・P・フリンと新譜の制作に取り組みました。「より歌に焦点を当て、ジャングルに面白いサウンドを乗せるものを作るつもりだった」と述べています。 

 

 

『Silence Is Loud』



Nia Archives 『Silence Is Loud』


Label: HIJINXX/Island Records

Release: 2024/04/12

 

Tracklist:


1. Silence Is Loud

2. Cards On The Table

3. Unfinished Business

4. Crowded Roomz

5. Forbidden Feelingz

6. Blind Devotion

7. Tell Me What It’s Like

8. Nightmares

9. F.A.M.I.L.Y

10. Out Of Options

11. Silence Is Loud (Reprise)

12. Killjoy !

13. So Tell Me…

 

©T-Bone Fletcher


ロンドンのクラブミュージックの象徴的な存在であるMount Kimbie(マウント・キンビー)は、約7年ぶりとなるアルバム『The Sunset Violent』を発表した。ダブステップの先を行くポスト・ダブステップに関連付けられるプロデューサーの作品がどのような内容になるのか。

 

2017年の『Love What Survives』に続くこのアルバムは、4月5日にWarpからリリースされる。新曲「Fishbrain」はテゲン・ウィリアムズが監督したミュージック・ビデオも公開された。(ストリーミングはこちら

 

『サンセット・ヴァイオレント』はカリフォルニアのユッカ・バレーで書かれ、ロンドンで完成した。11月にリリースされた「Dumb Guitar」のほか、盟友とも言えるキング・クルールとの2曲(以前シェアされた「Boxing」を含む)が収録されている。日本盤は各レコードショップにて。

 

 

 「Fishbrain」




Mount Kimbie 『The Sunset Violent』


Label: Warp 

Release: 2024/04/05


Tracklist:


1. The Trail

2. Dumb Guitar

3. Shipwreck

4. Boxing [feat. King Krule]

5. Got Me

6. A Figure in the Surf

7. Fishbrain

8. Yukka Tree

9. Empty and Silent [feat. King Krule]

 

Pre-order:

https://mountkimbie.warp.net/ 


エレクトロ・ポップの伝説、ペット・ショップ・ボーイズがニューアルバム『Nonetheless』を発表、そのファースト・シングル「Loneliness」のミュージックビデオを公開した。『Nonetheless』はパーロフォンから4月26日発売予定。「Loneliness」のビデオはアラスデア・マクレランが監督。アルバムのトラックリストとジャケットアートワークは以下の通り。

 

『Nonetheless』のプロデュースを手掛けたのは、ジェームス・フォード(アークティック・モンキーズ、デペッシュ・モード、ブラー、ゴリラズ、シミアン・モバイル・ディスコなど)。

 

このデュオ(ニール・テナントとクリス・ロウ)は、プレスリリースで新作について次のように語っている。

 

「このアルバムは、私たちを人間たらしめているユニークで多様な感情を祝福するものにしたかった。ダンス寄りのトラックから、美しいストリングス・アレンジが施された内省的なバラードの生々しい切なさに至るまで、各々のトラックが物語を語り、アルバム全体の物語に貢献している」

 

「ジェームス・フォードと一緒に仕事ができたのは本当に素晴らしいことだった。ジェームスは、あえて僕らをもう少しミニマルにすることもしてくれたし、最終的な結果は、僕らがとても誇りに思っているレコードになった」

 


「Loneliness」

 

   

 

 

 

 「Through You (Extended Remix)」

 

 

 

 

Pet Shop Boys 『Nonetheless』



 

Label: Parlophone

Release: 2024/04/26

 

Tracklist: 

 

Loneliness
Feel
Why am I dancing?
New London boy
Dancing star
A new bohemia
The schlager hit parade
The secret of happiness
Bullet for Narcissus
Love is the law