Sleaford Mods  セス・メイヤーズのLate Showで「Shortcummings」を披露


 

現在、スリーフォード・モッズは、アメリカ横断ツアーを行っており、東海岸に滞在しています。彼らは、先日、セス・マイヤーズが司会を務める「Late Show」に出演し、昨年、ラフ・トレードからリリースした最新アルバム「Spare Ribs」収録の楽曲「shortcummings」をライブステージで披露しています。

 

「Shortcummings」は、英国の元ボリス・ジョンソンの右腕であるドミニク・カミングスに因んでいます。

 

自国の政治に対する辛辣な皮肉ーー自虐的なジョークーー彼らの一番の持ち味である「Black Joke」のニュアンスについては、アメリカの一般視聴者には上手く伝わっていないようで、一般的なリスナーにとって、スリーフォード・モッズは、奇異な存在にも見えるらしいです。つまり、この笑うべきなのか、それとも笑うべきではないのか、よくわからない感じこそ「English Joke」の真骨頂であり、「Monty Python」のようなシュールさを取り入れているのが彼らの醍醐味で、つまり、このデュオはどこまでも英国のミュージシャンであると言えるのでしょう。

 

元来、英国からはるばる海を越えて米国にライブを行うために登場したミュージシャンに対して、アメリカの国民は多くの場合、好意的に受け入れるものと思われますが、この晩に行われた「Late Show」のステージでのスリーフォードのライブは、ワイアードなパフォーマンスとして視聴者の目に映ったようです。それは、なぜかと言うと、彼らが「Flow」でなくて「Spoken Word」というイングリッシュスタイルを音楽性の根幹に置いているから。それは、ヤード・アクトよりも遥かに性格が強いです。一例として挙げるなら、極上のビーフステーキが提供されると考えているアメリカのファンの食卓に届いたのは、なんと、プディングであった・・・。というわけで、一般視聴者は「What??」となり、大分、肩透かしを食らったようです。

 

いずれにせよ、ジェイソン・ウィリアムソンとアンドリュー・ファーンは、セス・マイヤーズのステージで見事な演者となり、英国式のアクの強いスポークンワードを披露しました。もしかすると、彼らはミュージシャンというよりかは、コメディアンのように多くの視聴者の目に映ったかもしれません。しかし、言うまでもなく、彼らはコメディアンでもなければ、パフォーマーでもなく、正真正銘のポスト・パンクロッカーです。

 

今回の「Late Show」でのパフォーマンスについては、本来の英国のライブより過激さを抑えており、落ち着いたパフォーマンスとなっています。一部界隈では、彼らの音楽に対する理解者も一定数いるものの、アメリカで一般的な理解が得られるまでには、それなりの時間を要するかもしれません。

 

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