![]() |
ニュージーランドのシンガーソングライター、Bret Mckenzie(ブレット・マッケンジー)がニューアルバム「Freak Out City」を8月15日にリリースする。正式に言えば、「家族の日」という祝日があるという話を聞いたことはないが、もし存在するならこのアルバムが最適だろう。
ブレット・マッケンジーは俳優として世界的に活躍し、ロード・オブ・ザ・リングにも出演経験がある。俳優からミュージシャンへ転向した『Songs Without Jokes』では、実力派シンガーソングライターの片鱗を見せた。
ブレット・マッケンジーはグラミー賞とアカデミー賞を受賞したアーティストで、自身のバンド「フライト・オブ・ザ・コンコーズ」とその名を冠したテレビ番組で最もよく知られている。
マッケンジーは、主に映画やテレビのために、面白く、奇妙で、ユニークな曲を歌ったり、脚本の執筆などで国際的に知られている。
ブレットの曲は、カーミット・ザ・フロッグ、セリーヌ・ディオン、リゾ、ベネディクト・カンバーバッチ、ブリタニー・ハワード、ホーマー&リサ・シンプソン、フレッド・アーミサン、ミス・ピギー、エイミー・アダムス、ジェイソン・シーガル、リッキー・ジャーヴェイス、ベニー、イザベラ・マーセド、スポンジ・ボブ、トニー・ベネット、ミッキー・ルーニーなどが歌っている。
若い頃、ブレット・マッケンジーは、ウェリントンの音楽シーンで活躍し、複数のジャンルのバンドで演奏していた。レゲエ・ファンクの人気バンド、ザ・ブラック・シーズの創立メンバーであり、その後、複数のゴールド・アルバムを制作し、世界中で大規模なツアーを行った。
また、ウェリントン・インターナショナル・ウクレレ・オーケストラを結成し、10人編成のウクレレ・グループとして驚異的な人気を博し、実験的なエレクトロニカ・アンサンブル、ダブ・コネクションで演奏し、ビデオ・キッドという別名でインディー・ポップ・エレクトロのレコードを制作し、ミニチュア楽器を演奏するバンド、ザ・シュリンクスから企業向けのカルテット、ザ・カナペスまで、さまざまなジャズ・グループで演奏した。
同時に、ブレットは地元の演劇シーンにも深く関わり、数え切れないほどの創作コメディー演劇作品に定期的に出演し、長年のコラボレーターであるジェメイン・クレメンをはじめとする演劇アーティストの大きなコミュニティと親交を深めた。
ニュージーランドのソングライターであるブレット・マッケンジーは、コメディ・デュオ、フライト・オブ・ザ・コンコーズの一員として一躍有名になった。しかし、その一方で、ランディ・ニューマンやハリー・ニルソンに影響を受けた、心の奥底から湧き出るような曲も書いている。
2022年発表のアルバム『Songs Without Jokes』はデビュー作であり、リセット作でもあった。『Freak Out City』は彼の次のステップであり、8人編成のバンド、ザ・ステイト・ハイウェイ・ワンダーズとともにニュージーランドとアメリカ全土でライブを行いながら制作された。
8月15日にリリースされるこのアルバムは、ロサンゼルスとニュージーランドの両方でレコーディングされ、ブレットと長年のコラボレーターであるミッキー・ペトラリアが共同プロデュースした。ニュー・シングル「All I Need」は、ビートルズ/ストーンズライクのロックンロール、ソウルファンクとブルースを融合した人生の円熟味を漂わせる楽曲だ。エレクトリックピアノ、ゴスペル風のコーラス、そしてマッケンジーのブルージーな歌声が音楽の合間を変幻自在に戯れる。この曲の温かいエモーションは、妻への愛情やファミリアーを表したものだという。
「これは妻のハンナへのラブソングなんだ。 僕たちは長い間一緒にやってきたし。 僕たちはいつも愛し合っているけれど、正直に言うと、もっと愛し合っている日もある。 この曲は、そんな中でも特に愛し合っていた日の曲なんだ」とマッケンジーは説明する。
「All I Need」
2000年、ロード・オブ・ザ・リング第1作『指輪の仲間』にエキストラとして出演した彼は、思いがけず背景のエルフとして一躍有名になり、トールキン・ファンの異常な注目を集めた。彼は 「Frodo is great, who is that? 」の頭文字をとってFigwitと呼ばれた。
同じ頃、この多産なウェリントンの芸術コミュニティから『フライト・オブ・ザ・コンチョーズ』が生まれ、ブレットはバンド仲間のジェメインとともにオーストラリア、カナダ、イギリスのコメディ・フェスティバルを数年間回った。BBCのラジオ番組に続き、HBOのテレビ番組もカルト的な人気を博し、ふたりは国際的な名声を獲得した。サブ・ポップ・レコードからEP1枚とアルバム3枚をリリースし、2008年にはグラミー賞最優秀コメディ・アルバム賞を受賞した。
フライト・オブ・ザ・コンチョーズでの活動により、ブレットはコメディと音楽の両エンターテインメントの世界で確固たる地位を築き、アメリカ映画界への扉を開いた。それ以来、彼は一貫して映画やテレビのプロジェクトに携わっている。2012年にはディズニー映画『ザ・マペッツ』のバラード「Man or Muppet」でアカデミー賞オリジナル楽曲賞を受賞。
この間、ブレットと妻ハンナ・クラークには3人の子供が生まれ、ブレットは家族と一緒にニュージーランドの自宅で過ごせるプロジェクトに集中し始めた。2022年、ブレットはソロアルバム『Songs Without Jokes』をリリースし、パンチラインのない曲作りを探求した。FarOut』誌は、この曲を「カート・ヴォネガットの小説のミュージカル版のようだ」と評した。
Bret Mckenzie 『Freak Out City』
![]() |
Label: Sub Pop
Release: 2025年8月15日
Tracklist:
1.Bethnal Green Blues
2.Freak Out City
3.The Only Dream I Know
4.All the Time
5.That's the Way That the World Goes 'Round
6.All I Need
7. Eyes on the Sun
8.Too Young
9. Highs and Lows
10.Shouldna Come Here Tonight