Melody's Echo Chamber 新曲「Alma」において描く母性という微細な感覚

Photo :Diane Sagnier

 

フランスのシンガーソングライター、Melody's Echo Chamber(メロディー・プロチェット)は、テーム・インパラの2010年度のヨーロッパツアーのサポートアクトをつとめたこともあるアーティスト。

 

Melody's Echo Chamberは、新曲「Alma」を4月6日にリリースしている。シンガーソングライターは新作アルバム「Emothinal Eternal」のリリースを4月29日に控える。この作品は、彼女の人生の微細で印象的な変化を捉えた作風である。

 

新曲「Alma」は、表面上としては、ポピュラー音楽の性格が強いが、サイケデリックな雰囲気も漂う。メロディーは、彼女のヴォーカルを中心として渦のように取り巻いていき、音の多様性を色濃く反映している。これは感覚の複雑な折り重なり、重層的な人生の感覚上の変化を表現しているという。彼女のヴォーカルの反射的なフレージングは、初めて母親になった彼女自身の人生体験に根ざしているという。今回、人生上の経験によって母親となったプロチェットは、その過程の戸惑い、喜び、悩み、前進、複雑に絡み合った微細な感覚をポップスという形で表現しようとしている。言語を通じて曲は紡がれるが、音楽性については、きわめて感覚的でもある。もちろんその感覚は、このシンガーソングライターにしか体験しえない独自のものなのだ。

 

「私にとって、このうたは蝶のようなものです」と、彼女はこの新曲について述べている。「それは歌というより、人生のちいさな詩であるようにも感じられます。 ボン・ボヤージュ以来、沈黙の響きから生まれた最初の曲でした。純粋な愛の奔出から他者の世界の本質的でありながら悲痛な分離、そのような精神的な経験の感覚をこの楽曲において表現しようとしたんだと思います。

 

”Alma"は、ストックホルムのスワンスタジオで録音を行いました。楽曲のグルーヴに細心の注意を払い、ライトサイドに、スイングとダイナミクスを加えることにより、今回の楽曲の主要なサウンドのニュアンス、ーー奥深い霧のベールに覆われた音ーーを生み出したように記憶しています。 今回のレコーディングにおいて、Johan Holmegaadがドラムを演奏し、また、Gustav Estjesがピアノとベルベットフルートを演奏しています。さらに、サウンドプロダクションについては、 Josephin Runsteengaが手掛けており、超絶的なストリングスとノイズを生み出しています」


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