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大西洋をまたぐ活動で高い評価を得ているシンガーソングライター、イラナ・ジグモンドによるソロ・プロジェクト、St. Catherine’s Child(セイント・キャサリンズ・チャイルド)によるダブルシングル『Cosmic Dancer』と『Fly Me To The Moon』が今週末にリリースされた。

 

「Cosmic Dancer」は、グリッターロックの伝説的なバンド、マーク・ボラン擁するT-REXの楽曲である。中性的のイメージで華やかなロックシンガーとして活躍したバンドの音楽が女性シンガーによるピアノバラードの編曲でどのように変わるのかに注目したい。一方、「Fly Me To The Moon」は、アメリカの伝説的なジャズ・スタンダードで、バート・ハワードによる原曲。その後、フランク・シナトラなどにカバーされた。カバー曲としても定番のナンバーである。

 

TRO Essex Music(ウディ・ガスリー、デヴィッド・ボウイ、T・レックス、ピンク・フロイド、ブラック・サバス)および、そのレーベル部門であるShamus Records(クリス・マシューズ、フラミー・グラント)よりリリースされる本作で、St. Catherine’s Childはこれらの名曲に独自の魅力あふれるモダンなアレンジを加えている。

 

 

「Cosmic Dancer」- T-Rex Cover

 

 

「Fly Me To The Moon」 - Bart Howard Cover

 

 


・St. Catherine’s Child


St. Catherine’s Childは、インディー・フォーク/アメリカーナ・シーンで頭角を現している、大西洋をまたぐシンガーソングライター、イラナ・ジグモンドによるプロジェクトです。

 

イングランドで生まれ、コネチカット州ニューヘイブンで育ったイラナの音楽は、両大陸の影響を受けており、アメリカーナの詩的なストーリーテリングと、彼女の英国的な感性によるドライなウィットが見事に融合しています。


彼女は最近、TRO Essex Musicとそのレーベル部門であるShamus Recordsと契約を結び、ウディ・ガスリー、デヴィッド・ボウイ、T・レックス、ピンク・フロイド、ブラック・サバスといったアイコン的なアーティストに加え、ジェイデン・エヴァンスやフラミー・グラントといった新進気鋭のアーティストたちによるカタログをさらに充実させました。

 

雄弁な女性の守護聖人にちなんで名付けられたこのプロジェクトにおいて、彼女の力強い歌声と魅惑的なソングライティングこそが、St. Catherine’s Childの核心を成しています。2025年にリリース予定のアルバム『This Might Affect You』は、イラナの楽曲制作において、これまでで最も正直かつ生々しい姿を捉えた作品となっている。


最新リリースとなるダブル・シングル・カバー・プロジェクトでは、T.レックスの「Cosmic Dancer」とバート・ハワードの「Fly Me To The Moon」というクラシック・トラックを、彼女ならではの魅力的でモダンなアレンジでカバーしている。

 

 

▪EN

St. Catherine’s Child is the project of Ilana Zsigmond, a transatlantic singer-songwriter rising in the Indie Folk/Americana scene. Born in England and raised in New Haven, Connecticut, Ilana’s music is shaped by both continents, blending the poetic storytelling of Americana with the dry wit of her British Sensibilities. 


She recently signed to TRO Essex Music and its label arm Shamus Records, further enriching an iconic catalogue including Woody Guthrie, David Bowie, T. Rex, Pink Floyd, Black Sabbath, along with breakthrough artists such as Jaden Evans and Flamy Grant. Named after the patron saint of eloquent women, her vocal strength and enchanting songwriting lie at the heart of St. Catherine’s Child. Her 2025 album, This Might Affect You captures Ilana writing at its most honest and raw yet.


Her latest release, a double single covers project features her own irresistible and modern renditions of the classic tracks, "Cosmic Dancer" by T. Rex and "Fly Me To The Moon" by Bart Howard.

 


ニューヨークのエレクトロポップバンド、Nation of Language(ネイション・オブ・ランゲージ)が、ブルース・スプリングスティーンの楽曲「Tougher Than the Rest」のカバーをリリースした。


ネイション・オブ・ランゲージは今やシンセポップ/テクノポップリバイバルの旗手ともいえ、ニューヨークのミュージックシーンの中でひときわ強い存在感を放ってやまない。最新アルバムに続いて公開されたこの曲は、スプリングスティーンのミュージシャンとしての絶頂期にリリースされた代表作『Born In USA』に続く、1987年アルバム『Tunnel of Love』の収録曲である。

 

「Tougher Than the Rest」はリリース時、むしろ米国以外で人気を博し、ヒットソングとなった。アメリカ的なロマンを象徴するスプリングスティーンであるが、この曲は米国ではシングルカットされなかった。スイスで最高3位を記録、イギリス、オランダ、オーストリアでもトップ20入りを果たし、イギリスでも高い売上を記録している。ヨーロッパではスプリングスティーンの最も愛されている曲の一つとなっている。

 

この曲について、ボーカルのイアン・リチャード・デヴァニーは次のように語っている。

 

「ニュージャージー州に住む多くの若者たちと同じように、私もスプリングスティーンを聴いて育ったが、この曲はなぜか、その形成期には見過ごしてしまっていた。実際に耳にしたのはここ数年のことで、それ以来ずっと頭から離れない。

 

昨年のツアーの終盤、ある場所で特に感情的なライブを終えた時、サウンドエンジニアのスキニーが退場曲としてこの曲を流し始めたのを覚えている。あまりにも強く心を揺さぶられて、ステージのすぐ脇に留まり、会場をうろつく人々のざわめきと混ざり合う大音量の曲の残りを聴き入っていたんだ」


制作過程について、デヴァニーは次のように付け加える。

 

「最終的に自分たちなりのバージョンを試してみようということになった時、幸運にもヤマハのCS-80が手元にあった。これは87年の『Tunnel of Love』セッションで多用されたのと同じシンセサイザーだ。オリジナルと同じような音色を使えることが分かっていたおかげで、ブルースの曲をカバーするということに少しは気後れしなくて済んだ」

 

今回のカバーは意外性に溢れ、ヤマハのシンセサイザーがクラフトワークのようなテクノサウンドを作り上げている。しかし、原曲に対する敬意もあり、ボーカルはアメリカ的なロマンが感じられる。ネイション・オブ・ランゲージらしい静けさと壮大さを兼ね備えたカバーである。


さらに、このカバー曲に加え、Nation of Languageは8月18日から20日にかけてロンドンのヴィレッジ・アンダーグラウンドで3夜連続のレジデンシー公演を行うことも発表した。これに続き、夏のEUフェスティバルへの出演やヘッドライン公演を行うほか、ディープ・シー・ダイバーやデス・キャブ・フォー・キューティーの北米ツアーにサポートアクトとして参加する予定だ。


Nation of Languageの最新アルバム『Dance Called Memory』はサブポップ移籍第一作となり、この作品でネイション・オブ・ランゲージは現代的なシンセポップバンドの地位を不動のものとしている。ブライアン・イーノなどのサウンドに触発された聴き応えのある作品である。(レビューを読む)

 

 「Tougher Than the Rest」


米国のシンガー、マディ・ディアスは、最近リリースした7枚目のスタジオアルバム『Fatal Optimist』のレコーディング中に二重の仕事をこなした。自身の楽曲を録音するだけでなく、シンガーソングライターはBlink 182の1999年のブレイク作『Enema of the State』の全曲カバーも収録していた。フォークやインディーロックを得意とするシンガーソングライターであるが、今回は異色のカバーソングである。その背景には並々ならぬ思い入れが込められていた。

 

「これらのレコーディングは、私がBlink182 とアルバム『Enema Of The State』に対して抱いている愛情とファン精神に刺激されて、ひそかな楽しみとして始めたものです」と、ディアスは11月10日(月)に Instagram の投稿で、ニュージャージーのスタジオで「Fatal Optimist」のレコーディングと作曲に没頭しながら、この再録音を行ったことを明かしています。


 「毎朝、プロデューサー兼エンジニアのアンドルー・モーリーがマイクをセットし、4トラックのレコーダーのスイッチを入れてくれました。私はジョギング中にこの一連の曲を(再び)夢中で聴いていたので、これらの曲を流し、ノスタルジーが歌詞の記憶を呼び起こし、パンクなアコースティックアレンジを駆け抜けることができるかどうか試してみたかった」とディアスは付け加えています。


「計画も、考え過ぎも、分析も一切ないように、ただひたすら曲に没頭する。最近までこのプロジェクトをリリースする明確な意図はまったくありませんでしたが、それが純粋な喜びになりました。”Enema Of The State”という名前が、このアルバムにどれほどふさわしいか考え始めました」彼女は、クラシックヒット曲「What's My Age Again?」、「All the Small Things」、「Adam's Song」などを収録した、陽気で若々しいこのアルバムについて記している。


ディアスは言う。かつては馬鹿げた駄洒落だったアルバムのタイトルが、突然笑えないものになったと。「このタイトルがどうにかして現代的で、政治的にも文化的にも社会的に皮肉な意味を帯びていること…2025年にこのレコードをカバーするなんて、システムを一掃し政府全体に健康診断/内臓検査が必要だと感じる今、なんて馬鹿げたことだろう」とディアスは記した。 


「今この瞬間、アメリカ全土で多くのことが起きており、ICE(移民税関捜査局)による強制捜査や勤勉なアメリカ市民や不法移民への不当な非難による苦痛が蔓延している。この『ガーデン・ステート(ニュージャージー州)』のバージョンを使って、アメリカの大地で生き、働き、呼吸し、存在し、留まる権利を守るために防衛と支援を必要とする人々のための意識啓発と資金調達に役立てられるかもしれません」

 

 「この地には愛し、守り、育むべきものが数多く存在する」と語り、企画で集まる「全額」を「隣人を守る基金」に寄付すると約束した。同基金は迅速対応型非営利団体で、トランプ政権による全国的な移民一斉摘発の最中、支援を必要とする家族・成人・子どもが法的代理人や経済的支援を受けられるよう支援を図っている。今後もマイノリティーのために頑張ってもらいたい。


「Don't Leave Me」- Blink 182 Cover



アイルランドのフォークバンド、Lankum(ランカム)が、ザ・スペシャルズの「Ghost Town」をカヴァーした。イギリスのスカのオリジネーターのカバーの経緯は以下のようなものだった。


「ゴースト・タウンは、奇妙な経緯で私たちのもとにやってきた。Gilla Band(ギラ・バンド)の「Shoulderblades」のビデオで驚異的なダンスを披露してくれたことでお馴染みのOona Dohertyから連絡があり、彼女が企画している新しいショーについて教えてくれた。それは、彼女の曽祖父が幼少期にベルファストへ送られ、叔母たちと暮らしながら屠殺場で働くという趣旨だった。彼女は、ハロウィーンの夜を舞台にしたパーティ・シーンのために、ショーのための新しい音楽が欲しいと言っていて、最初は区別がつかないような、うっとりとした曲だったが、その後、ザ・スペシャルズのとてもよく知られた曲に発展するようにと私たちに告げた」


「スカの曲のカヴァーなんて、普通は考えもしないことだった。だから最初は少しためらった。完成した作品にとても興奮しているし、Oonaが私たちに声をかけてくれて、コンフォートゾーンから飛び出すことに挑戦してくれたことを嬉しく思っている。この象徴的な曲のヴァージョンをリリースできることを光栄に思うし、都市の衰退、経済的苦難、労働者階級のフラストレーションというテーマに再び言及し取り組むことは、意外なほど理に叶っていると感じている」


「Ghost Town」- The Specials Cover


2025年、Phoebe Rings(フィービー・リングス)は、台湾、韓国、日本、オーストラリア、ニュージーランド国内でのツアーに加え、ミスティック・ラブ&ダブやアジアン・ポップ・フェスティバルへの出演、そしてジャパニーズ・ブレックファストやザ・ベスのサポートアクトを務めた。 初の米国ツアーを控えた故郷タマキ・マカウラウ(オークランド)で、彼らはスタジオに戻り2曲のカバーを録音した。


その第一弾がビーチ・ハウスの2008年セカンドアルバム『Devotion』 に収録されている「Astronaut」である。ペダル・スティール、オムニコード、豊かなボーカルで再構築され、両バンドに共通するドリームポップのDNAと天体をテーマにした世界観が際立っている。


デビューアルバム『Aseurai』をCarparkからリリースしたバンドは、同レーベルのアーティストやディスコグラフィーを調査する中で、ビーチ・ハウスの初期2作に出会った。「メンバー数人にとって、ビーチ・ハウスの最初の2枚のアルバムは非常に影響を受けた作品として際立っている」とドラマーのアレックス・フリーアは語る。


ギタリストのシメオン・カヴァナ・ヴィンセントは『Heart Of Chambers』と『Astronaut』の2曲を傑出したトラックとして挙げている。 


両アーティストのドリーム/チェンバー・ポップへのアプローチには共通点がある。「Astronaut」は宇宙をテーマにした楽曲(バンド名「Phoebe Rings」は土星の衛星帯「フィービーリング」に由来する)として見事に調和した。オリジナル曲のハーモニーとメロディックなアプローチにも共通点を見出し、「スラッシュコード(分数コード)」と流れるようなメロディを挙げている。


ドラムマシンとオルガンベースをベースギターとドラムに置き換え、ペダル・スティールとキラキラしたオムニコードを加えることで、アレンジをフィービー・リングスのサウンド・ワールドに近づけた。 


ボーカル兼キーボード奏者クリスタル・チョイのボーカルは、ビーチ・ハウスのヴィクトリア・ルグランとは音域が異なるものの、楽曲のクライマックスでは同様の夢幻的な質感で高らかに響き渡り、カヴァナ・ヴィンセントのバックボーカルが見事に調和する。ジュノとギターはオリジナル曲のクロスリズムによる対旋律を奏で、ロックの軽快なベース・フィルが彩りを添える。


ドラムとキーボードはフリーアのマウント・イーデン自宅スタジオで基盤録音され、カヴァナ・ヴィンセントはオークランド中心部で近く作業、ベーシストのベン・ロックはロンドン自宅からリモート録音した。長年の共同制作者トム・ヒーリーが同じく、マウント・イーデンのパキン・スタジオでミックスを担当。 同楽曲の各種ストリーミングはこちらからチェック出来る。


今年、フィービー・リングスはCarpark Recordsからデビューアルバム『Aseurai』をリリースしたほか、6月には日本公演を行い、好評を博した。こちらからレビューをお読みください。

 

「Astronaut」 

©Richmond Lam


カナダ/トロントのスーパーグループ、Broken Social Scene(ブロークン・ソーシャル・シーン)によるブレイク作『You Forgot It in People』(2002)を記念するカヴァーアルバムが発表した。

 

『Anthems: A Celebration of Broken Social Scene's You Forgot It in People』は、6月6日にArts & Craftsからリリースされる。先行シングルとして、マギー・ロジャースとシルヴァン・エッソによる「Anthems for a Seventeen Year-Old Girl」のカヴァーが公開された。

 

Toro y Moi、Mdou Moctar、Weather Station、Miya Folick、 Hand Habits、Hovvdy、Spirit of the Beehiveのカバーなどが収録され、それぞれ異なるBroken Social Sceneのアレンジを披露している。


『Anthems』は、私の人生を根本的に変えた曲のひとつです」とロジャースはプレスリリースで語っている。

 

「歌詞の繰り返しには、曲の中で一種のマントラとして機能する何かがあり、音楽が瞑想の一形態になり得ることを、創作人生の非常に早い段階で理解させてくれた。ブロークン・ソーシャル・シーンは昔から大好きなバンドのひとつで、親愛なる友人であるシルヴァン・エッソのニックとアメリアと一緒にこの曲をカバーすることは、絶対的な喜びのビーム・ドリームだった」


シルヴァン・エッソはこう付け加えた。「マギーとこの美しい曲をカバーすることは喜びでした。私たちは皆、このレコードを愛して育ちました。」一緒に『Anthems...』をカバーするよう依頼されたことは光栄であり、本当に素敵な時間につながりました。」

 

 

「Anthems For A Seventeen Year-Old Girl」



Broken Social Scene『Anthems: A Celebration of Broken Social Scene’s You Forgot It in People』- Cover Album

Label: Arts & Crafts

Release: 2025年6月6日


Tracklist:


1. Capture the Flag – Ouri

2. KC Accidental – Hovvdy

3. Stars and Sons – Toro y Moi

4. Almost Crimes – Miya Folick & Hand Habits

5. Looks Just Like The Sun – The Weather Station

6. Pacific Theme – Mdou Moctar

7. Anthems for a Seventeen Year-Old Girl – Maggie Rogers & Sylvan Esso

8. Cause = Time – Middle Kids

9. Late Nineties Bedroom Rock for the Missionaries – Benny Sings

10. Shampoo Suicide – Spirit of the Beehive

11. Lover’s Spit – serpentwithfeet

12. Ainda Sou Seu Moleque – Sessa

13. Pitter Patter Goes My Heart – Babygirl

 

Why Bonnie

ニューヨーク発テキサス経由のプロジェクト、Why Bonnieがニューシングル「Rainbow And Ridges」を発表した。

 

2ndアルバム『Wish on the Bone』は、Pitchfork、Stereogum、Consequence、FLOODなどから多くの賞賛を受け、後者ではWhy Bonnieの "明るいギターと重厚なビルドアップに加え、(彼らの)ソングライティングを照らす揺るぎない希望の光を模倣した特徴的な西部劇の影響 "を称賛している。


「Rainbows and Ridges」はブレイズ・フォーリーの名曲のカヴァーで、『ウィッシュ・オン・ザ・ボーン』のレコーディング・セッションのカッティング・ルーム・フロアから持ち出された。

 

この曲では、ホワイ・ボニーらしい切ないボーカルを中心に、テープディレイなどを配した実験的なポップソングとなっている。曲の盛り上がりとともに、伸びやかなボーカルが音楽的な世界観の広がりを象徴付ける。

 

リード・シンガーのブレア・ハワートンは、「これは私の大好きな曲のカヴァー」と語る。「人生の二面性、つまり美しさと苦しみを浮き彫りにしています」

 

ホワイ・ボニーの "Rainbows and Ridges "のカヴァーは、今週木曜日のダラスのRuinsを皮切りに、サン・アントニオ、オースティン、ヒューストンを含むテキサス・ツアーに先駆けたものだ。来年、Why BonnieはVideo Ageと共に西海岸ツアーに出るほか、ロサンゼルス、サンフランシスコ、シアトルなどでヘッドライン公演を行う予定。

 

 

 「Rainbow And Ridges」



ジャンルに垣根を作らない。ソウル界のレジェンドで、モータウンのカタログに多数に名作をもたらしたAl Green(アル・グリーン)が、R.E.M.の1992年のヒット曲「Everybody Hurts」のカヴァーを披露した。ソウルの伝道師がカレッジロックをカバーするという前代未聞の出来事だ。


アル・グリーンは "Everybody Hurts "を完璧に自分のものにしている。彼の特徴であるバリトンヴォイスは、2コードのグルーヴの中で痛く響き、自分のペースで詩を進めていく。現在78歳のグリーンは、ゴスペルのルーツに触れながら、生涯の経験をこの曲に注ぎ込んでいる。


なぜ、伝説的なソウルシンガーはインディーロックをカバー曲として選んだのだろうか。それは表向きの音楽の良さだけが理由ではないという。

 

「Everybody Hurtsをスタジオでレコーディングしているとき、この曲の重苦しさをすごく感じた。暗闇の時代を打ち破ることができる光の存在が常にある」


グリーンは昨年、ルー・リードの「Perfect Day」のカヴァーで復帰し、リリースと同時に5年ぶりの新曲となった。また、今年はロサンゼルスのフェス「Fool in Love」に出演し、ライブ・パフォーマンスにも復帰した。彼は78歳でもライブ活動が可能であることを対外的に示した。

 


「Everybody Hurts」

 

The Raincoats(レインコーツ)のベーシスト、Gina Birch(ジーナ・バーチ)が、オノ・ヨーコの「Listen, the Snow Is Falling」をアレンジした。2023年のデビューアルバム『I Play My Bass Loud』以来のリリースとなる。


オノ・ヨーコによって書かれ、プラスティック・オノ・バンドと共にレコーディングされたこの曲は、元々はジョン・レノンの1971年のシングル「Happy Xmas (War is Over)」のB面に収録されていました。このカバーについてバーチはこう語っています。


「2023年、テート・モダンで素晴らしいオノ・ヨーコのショーが開催されていた時、私はテート・ブリテンでギグを演奏した。それで、8月だったにもかかわらず、マリー・メレとジェニー・グリーンと私で『Listen, the Snow is Falling』を演奏した。

 

 私は、テート誌にオノ・ヨーコについて何か書くように依頼されていたし、最近、ギャラリー46で開催した「Goddesses and Inspirations(女神とインスピレーション)」展のためにオノ・ヨーコの肖像画を描いたばかりだった。 

 

 結果、私の頭の中では、彼女と特別なつながりを感じていた。この曲を選んだのは、心に残る美しい曲で、B面としてリリースされたからだ。B面が嫌いな人はあんまりいないでしょう?

 

 バンドメイトのマリー・メレは、この曲をクリスマス・シングルとしてレコーディングすることを思いついた。今までクリスマス・シングルなんて作ったことがなかったし、ふさわしいと思った。私の地下室で、3人でアイデアを出し合いながらレコーディングした。マリーがミックスし、デトロイトのサード・マン・マスタリングでウォーレン・ディフィーヴァーがマスタリングした」

 


「Listen, the Snow Is Falling」



ニューヨークの伝説的なシンガーの隠れた名曲を再発見しよう。今週末(11月8日)、サブ・ポップは『Like Someone I Know - ライク・サムワン・アイ・ノウ』をリリースします。マーゴ・ガリヤンの1968年の名盤『Take a Picture』にオマージュを捧げた12曲入りコンピレーション『A Celebration of Margo Guryan』。本日、サブ・ポップは発売前の最後のシングルとして、ケイト・ボリンジャーがカバーした「What Can I Give You」を公開しました。オルガンをフィーチャーした遊び心満載のバロックポップ・ソングです。(ストリーミング試聴はこちらから)

 

この12曲入りコンピレーションには、マーゴ・プライス、TOPS、クレイロ、ラヒル、ジューン・マクドゥーム、ムンヤ+カイナル、フランキー・コスモス+グッドモーニング、ケイト・ボリンジャー、パール&ザ・オイスターズ、ベドウィン+シルヴィ、バリ、エンプレス・オブといった現代アーティストによる再解釈が追加されている。『Like Someone I Know:A Celebration of Margo Guryan』のリリースは、マーゴの3回目の命日に合わせて行われる。アルバムの収益の一部は、廉価のリプロダクティブ・ヘルス・サービスの提供と提唱に寄付される。


『ライク・サムワン・アイ・ノウ』は、12組の異なるアーティストがそれぞれの旅に出ることで、ガリヤンの歌の強さを強化している。核となる部分は常に揺るぎない。McDoomは「Thoughts」の下で静寂とハーモニーを伸ばし、まるで彼女の弧を描くヴォーカルの下でダブ・プレートの上で回転しているかのよう。ラヒルは "Sun "をハルモニウムのドローンと魅惑的なパーカッシブの刻みの上で展開させ、超現実的なものに対するグリヤンの興味を掘り下げる。

 

フランキー・コスモス、及び、グッド・モーニングは、「Take a Picture」でカントリー調のシャッフルを聴かせ、絡み合ったヴォーカルが完璧なロマンチックさでリズミカルなスキップに乗る。ここ数十年の間に、ガリヤンがいかに優れていたか、好みの潮流が変わる中で彼女の曲がいかに揺るぎないものであったかが、次第に明らかになって来る。『ライク・サムワン・アイ・ノウ』は、その絶対的な証明であり、ガリヤンの作品の永続的な妥当性と輝きの証である。


「What Can I Give You」

 

 Clairoがマーゴ・ガリヤンの「Love Songs」をキュートにアレンジしたカバー曲を公開した。


11月8日に Sub Popから発売されるマーゴ・ガリヤンのトリビュート・アルバム『Like Someone I Know:A Celebration of Margo Guryan」に収録される。

 

マーゴ・プライス、TOPS、ラヒル、ジューン・マクドゥーム、ムンヤ&カイナル、フランキー・コスモス&グッド・モーニング、ケイト・ボリンジャー、パール&ザ・オイスターズ、ベドウィン&シルヴィ、バリ、エンプレス・オブなど、魅力的な顔ぶれがコンピレーションに参加している。

 

クレイロはジョナ・ヤノのアルバム『Jonah Yano & Heavy Loop』の収録曲「Snowpath」にボーカルを提供している。



「Love Songs」

 

©Sina Nasseri


今年初め、ニュージャージーのロックバンド、Real Estate(リアル・エステート)はダニエル・タシアンがプロデュースした最新アルバム『Daniel』をリリースした。
 
 
アルバムのリリースを記念するライヴは、名前のバリエーションを持つ人が参加している。ライブは、エルトン・ジョンの1973年のヒット曲「Daniel」のカヴァーで幕を開けた。Real Estateは、このカヴァーのスタジオ・レンディションを配信した。以下よりチェックしてみよう。
 
「ダニエル」 (Daniel) は、イギリス出身のシンガーソングライターであるエルトン・ジョンのヒット曲で、1973年発表のアルバム『Don't Shoot Me I'm Only the Piano Player(邦題: ピアニストを撃つな!)』に収録された。エルトン・ジョンが作曲し、バーニー・トーピンが作詞した。全米シングルチャートで2位を、およびアダルト・コンテンポラリー・チャートでは1973年春に2週間1位を記録した。全英シングルチャートでは4位を記録した。


作詞を手掛けたバーニー・トーピンは、ベトナム戦争にインスパイアされて「ダニエル」を作詞した。
 
 
歌詞(最終版では削られたオリジナルの草稿の詩を含む)は、戦闘の末に盲目となった(「兄さんの眼は死んでしまった。だけど僕よりも良く見えるんだ。("your eyes have died"/"but you see more than I")架空の退役軍人が帰国してからの自分を取り巻く状況(「癒えない傷の痛みをまだ感じるのかい?」("do you still feel the pain"/"of the scars that won't heal?")から逃げ出すためにスペインへ旅立つ様子を弟の目線から見た話として描いている。
 
 
「『ダニエル』は『最も誤解されている歌』」であるとバーニーは『Two Rooms』の中で釈明している。「これはベトナム戦争から帰還して故郷テキサスの小さな町に戻ってきた男の話なんだ。町の人々は『彼が帰って来る』と歓声を上げて迎え、あたかもヒーローの様に扱った。だけど彼はただ単純に家に帰り、元の農場で働きたかっただけで、出征する以前のような生活に戻ろうとしただけ・・・という内容さ。僕は戦争から帰還した人達を思いやる何かを書きたかった」




「Daniel」



 


エセル・カインが、アメリカン・フットボールの「For Sure」のカヴァーを、自ら監督したビデオとともに公開した。

 

この曲は、アイアン&ワイン、マンチェスター・オーケストラ、ブロンドシェルなどが1999年にリリースしたセルフタイトルのデビューアルバムからの楽曲をカバーした『American Football (Covers)』に収録。アメリカン・フットボールは、LPの25周年記念エディションから、オリジナル曲のリマスター・ヴァージョンも新たにリリースした。以下よりお聴きください。


ヘイデン・アネデニアことカインはプレスリリースの中で、「『For Sure』はすぐにやりたいと思った。「レコードを回すたびに、この曲の良さが際立っていて、自分のサウンドにどう反映させたいか、はっきりと分かっていたんだ。この曲の中で一番好きなのは、ペンシルバニア時代に住んでいたアパートの前を通る電車の音で、最初と最後にシンセのように伸びている。アメリカン・フットボールは、デビュー・アルバムでその瞬間を刻んだバンドのひとつであり、そのマークはとても長寿である。彼らのサウンド・ストーリーテリングは、長年にわたって数え切れないほど多くのインスピレーションを私に与えてくれたので、このカバー版への寄稿を依頼されたことは本当に光栄だった。アメリカン・フットボールよ永遠に」


アメリカン・フットボールのスティーヴ・ラモスは「For Sure」について次のように語っている。「変化と不確実性についてのシンプルで力強い声明であり、今でも真実として響いている」

 


「For Sure」



 

©︎Brandon Geeting

Snail Mailことリンジー・ジョーダンがスマッシング・パンプキンズの名曲「Tonight Tonight」のカバーソングをMatadorからリリースして、久しぶりにカムバックを果たした。昨年秋のホームレコーディングを収録した「Valentine Demos」以来の新作となる。(ストリーミングはこちらから)


この曲は、1月にA24から公開されたアンダーグラウンドのホラー映画『I Saw The TV Glow』のためにレコーディングされた。現在、各種ストリーミング・サービスで試聴できる。 サウンドトラックに収録された楽曲に加え、Snail MailはJane Schoenbrun監督作品で長編映画デビューも果たした。


スネイル・メールはこのカバーソングについて次のように語る。


「これはすべて、本当に偶然の産物だ。バレンタイン・ツアーで演奏するために、このカバーに取り組んでいた。というのも、私の右腕には、史上初のSF映画『月世界旅行』とスマッシング・パンプキンズの "Tonight, Tonight "のビデオを記念して、月の男のタトゥーが入っているんだ。」


「台本を読んでいるうちに、ピンク・オペークの宿敵も同じイメージにインスパイアされていることがわかった。ジェーンにニューヨークでこのカバーをやると伝えたら、彼らがやってきてライブを観てくれた。」


スネイル・メールは、2024年唯一のライブとなる夏の東海岸ツアーも発表。日程は8月26日にニューハンプシャー州ポーツマスで始まり、9月8日にペンシルベニア州フィラデルフィアで終わる。  


ツアーは8月27日にニューヨークのセントラルパーク・サマーステージで行われる(ティム・ハイデッカーとフェン・リリーも出演する)。  ツアーにはワクサハッチーやグレッグ・メンデスとの共演も含まれる。


「Tonight, Tonight」

 


English Teacher(イングリッシュ・ティーチャー)は、ビリー・アイリッシュの最新シングル「Birds Of A Feather」のカヴァーをリリースした。


バンドのリリー・フォンテーンは、「この曲をカヴァーすることになった経緯をこう語っている。この曲はかなり人気があるし、いい曲だ "と思った」


最近のラジオ出演に加え、English Teacherは2024年11月に第17回目を迎えるLive at Leeds In The Cityフェスティバルに出演する。

 

新しい音楽の才能を紹介することで知られるこのイベントには、エヴリシング・エヴリシング、アルフィー・テンプルマン、ストーン、ソフト・ローンチ、マスター・ピースなど多彩なラインナップが出演する。


「Birds Of A Feather」

©Annika Berglund

成長することを拒絶する”永遠のロックンロール幼稚園児”、ザ・ハイヴズ(THE HIVES)が昨年のアルバムに続いて、同郷スウェーデンのロックバンド、ブルー・スウェードの1974年のヒット曲「Hooked on a Feeling」のカヴァーをスポティファイ・シングルズとして配信した。メンバーは黒いスカジャン姿は圧巻とも言える。ニューシングルの試聴は以下からどうぞ。


リード・シンガーのペッレ・アルムクヴィストンは声明の中でブルー・スウェードの功績を大いに称えています。「スウェーデンの音楽が海外に進出したことによって、その後、相乗効果が生まれて、海外進出が可能であると感じられるようになったと思います。オリジナルより完璧にすることはできないから、逆にダメにしたんだけど、エキサイティングなサウンドにしてみたよ」


ザ・ハイヴスの最新アルバム『The Death Of Randy Fitzsimmons- ランディ・フィッツシモンズの死』は昨年8月にリリースされました。

 

 

©Samantha Tellez

シカゴのDIYのコミュニティから登場したボリヴァイナル所属のロックシンガー、Squirrel Flower(スクイレル・フラワー)はニール・ヤング&クレイジー・ホースの「Cortez the Killer」のカヴァーを公開した。スクイレル・フラワーは、ニール・ヤングの1975年のアルバム『Zuma』の収録曲を今年3月にオースティンの''Cheer Up Charlies''で行われたライブでカバーし、レコーディングした。

 

このシングルには複数のミュージシャンが参加している。その中には、アレクサローンのアレックス・ピーターソン、グレッグ・フリーマン、ホース・ジャンパー・オブ・ラブのディミトリ・ジャンノポラス、トゥルース・クラブのトラヴィス・ハリントンのギター、マイケル・カンテラのベース、そしてティーテのカイ・ワイルドのドラムが含まれている。試聴は以下から。


「あの週、テキサスで私たちを取り囲んでいたファシズムの中で、コミュニティの力を感じる方法として、友人と『Cortez』をカバーすることにしました」とウィリアムズは声明で説明した。

 

「私はニール・ヤングと彼の妥協のない信念が大好きだから、起こっているすべての現象に対して表現できると思いました。ショーの前日に思いついた。アレックスが練習場所を提供してくれ、何度か練習した後、ディミトリとグレッグが当日クルーに加わった。すべてを出し切った。ニールの言葉を借りれば、"この人たちとこのステージに立てたことは、私の人生の喜びのひとつ”」



「Cortez the Killer」


2023年、英国のアートパンクグループ、Benefits(ベネフィッツ)は、Portishead(ポーティスヘッド)の中心人物、Jeff Barlow(ジェフ・バーロウ)の主宰するレーベル、Invada Records(インヴァダ・レコーズ)から鮮烈なデビューを果たした。


ベネフィッツは、ミドルスブラで結成され、ボーカル/フロントマンのキングズレー・ホールは大学卒業後、美術館に勤務したのち、ベネフィッツを立ち上げる。当初、彼等は、ジェフ・バーロウに才能を見出してもらいたく、Invadaの本拠であるブリストルから車で数時間をかけてギグを見に来てもらったというエピソードもある。キングスレーは当時のことについて、自分たちのアピールは多少、誇張的であったかもしれないと回想している。しかし、少なくとも、彼等はシングルのリリースを一つずつ積み重ねながら、着実にステップアップを図ってきたイメージがある。Invada Recordsとの契約は彼らが積み重ねきたものの先に訪れた当然の帰結でもあった。


今、考えると、ベネフィッツはどこにでもいるありきたりのパンクバンドではなかった。彼等は、デビュー当時から荒削りなポストパンクを発表してきた。英国の古典的な印象を込めたシングルのアートワークも、バンドの存在感を示すのに一役買った。彼等は徐々にポストパンクの中にノイズを追加するようになり、ミドルスブラの都市生活に見出されるインダストリアルノイズに触発され、ライフスタイルやカルチャーという観点から独自の音楽体系を構築するに至った。


デビューアルバムのリリースが発表された時、キングズレーさんはベネフィッツの音楽が”パンクではない”とファンに言われたことに対して不満を露わにしていた。しかし、おそらく彼等の考えるパンクとは、判で押したような形式にあるわけではない。時には、エレクトリックの中にも、スポークンワードの中にも、アンビエントの中にもパンクスピリットは偏在している。要するにパンクという性質は、ファッションに求められるのではなく、スタンスやアティテュードの中に内在する。


彼はそれをみずからの経験を活かし、ニューヨークの伝説的な現代美術家であるジャクソン・ポロックのアクション・ペインティングさながらに、スポークンワードを画材とし、音楽という無形のキャンバスに打ち付ける。彼のリリックの中に整合性を求めるのは野暮である。それはポロックの絵画に''どのような意味があるか''という無益な問いを投げかけるようなもの。キングスレーは、その時々、ふさわしい言葉を駆使し、効果的なフロウを構築してゆく。喩えるなら、それは古典的な英国の詩人が時代を経て、相異なる表現者として生まれ変わったかのようだ。


『Nails』は、当サイトの週末のアルバムとしてご紹介しましたが、コアな音楽ファンの間で話題沸騰となり、ベネフィッツはClashが主催する教会でのギグへの出演したほか、結果的には、英国最大級の音楽フェス、グラストンベリーにも出演し、バンドとしての影響力を強める要因となった。ちょうど一年前、『Nails』を最初に聴いたときの衝撃を未だに忘れることが出来ない。そして、実際、今聞いても、あのときの最初の鮮烈かつ衝撃的なイメージがよみがえるかのようだ。


デビューアルバム『Nails』は以前に発表された単独のシングルをあらためてフルレングスのアルバムとして録音しなおし、複数の新曲を追加録音。この録音は、ベネフィッツの出発となった「Warhouse」、「Shit Britain」、「Empire」、「Traitors」を中心に、全収録曲がシングル曲のようなクオリティーを誇り、スタジオの鬼気迫る雰囲気をレコーディングという形で収録している。


一触即発の雰囲気があり、次に何が起こるかわからない、驚きに充ちた実験音楽が最初から最高まで続く。取り分け、圧巻なのはクローズ「Counsil Rust」であり、ベネフィッツはノイズアンビエントとスポークンワードを鋭く融合させ、未曾有のアヴァンギャルド音楽を生み落とした。キングスレーの怒りに充ちたボーカルは、ドラムフィルを集めたクラスターの録音、スポークンワードスタイルのラップ、エフェクターとモジュラーシンセの複合からもたらされる無尽蔵のインダストリアルノイズの応酬、さらには、New Order、Portisheadの次世代のバンドとしてのエレクトロニック等と掛け合わされて、孤高と言うべき唯一無二のサウンドを作り上げる。

 

春先にデビューアルバムをリリースしたあとも、ベネフィッツは順調に活躍しており、国内やヨーロッパでのギグを行いながら、忙しない日々を送っている。昨年10月には、元Pulled Apart By Horsesのギタリストでエレクトロニック・ミュージシャンに転身したJames Adrian Brown(ジェームス・エイドリアン・ブラウン)との共同名義でのリミックス「Council Rust」 を発表した。


2024年最初のリリースは、音楽界の巨匠であり、アーティスト、エンジニアでもあるスティーヴ・アルビニへの追悼曲である。先日のシカゴの名物エンジニアが死去したという訃報を受けてから数時間のうち、ベネフィッツのキングスレーは、James Adrian Brownとのコラボレーションを行うことを決めた。両者が計画したのは、アルビニの楽曲を自分たちのテイクで再録音すること。キングズレーとジェイムズによるShellacの名曲「The End of Radio」の新しい解釈は、ホールの挑発的で感動的なヴォーカルとブラウンのサウンドスケープを劇的に融合させたものである。ここには『Nails』を”fuckin cool"と絶賛したアルビニに対するリスペクトが凝縮されている。


このニュースとコラボレーションを振り返り、ジェームス・エイドリアン・ブラウンは次のように語っている。


「アルビニは10代の僕に道を切り開いてくれました。これほどサウンド的に心地よく、興味をそそるものを聴いたことがなかった。初めてShellacを聴いたときのことは忘れられません。キングズレーとカヴァーをするというアイデアは、基本的にセラピーのようなもの。彼の作品に万歳!! RIP、アルビニ」


一方、ベネフィッツのキングスレー・ホールはアルビニの死去について次のように回想している。


「彼の芸術性、エンジニアリング、音楽業界内外のナビゲートという点で、計り知れないインスピレーションを与えてくれた。彼がツイッターのいくつかの騒々しいビデオを通じて、ベネフィットを支え、励ます存在になったことは、予想外であったと同時に驚きだった。真の天才でした」


このカバーシングルのダウンロード・セールスの全収益は、スティーヴ・アルビニの妻の慈善団体である'Letters to Santa'に寄付されます。ぜひ、Bandcampでその詳細を確認してみて下さい。

 

 


James Adrian Brown featuring Benefits 「The End of The Radio」

 

 

 



 


ノルウェーのポップシーンの代表格、ガール・イン・レッドが、A24のコンピレーション・アルバム『Everyone's Getting Involved』に収録されるトーキング・ヘッズの「Girlfriend Is Better」のテイクを提供した。


今回のカバーはパラモアの「Burning Down the House」、ティーゾ・タッチダウンの「Making Flippy Flop」、ローデの「Take Me to the River」に続く作品となる。試聴は以下からどうぞ。


「トーキング・ヘッズは、私がティーンエイジャーだった頃、私のアイデンティティを定義するのに役立った象徴的なバンドだ。彼らは世界中の若者にインスピレーションを与え続けている」とマリー・リングハイムは声明で語った。「トリビュートに参加できたことは、素晴らしいことですし、この機会を与えていただいたことに感謝しています。トーキング・ヘッズよ、永遠に!!」


ガール・イン・レッドは今月初め、2ndアルバム『I’m doing it again baby!』をリリースした。続いて今年の夏、ノルウェーのアーティストはフジロックフェスティバルにも出演予定。

 


「Girlfriend Is Better」






Everyone’s Getting Involved: A Tribute to Talking Heads’ Stop Making Sense 



Tracklist:

01. Psycho Killer – Miley Cyrus
02. Heaven – The National
03. Thank You for Sending Me an Angel – Blondshell
04. Found a Job – The Linda Lindas
05. Slippery People – Él Mató a un Policía Motorizado
06. Burning Down the House – Paramore
07. Life During Wartime – DJ Tunez
08. Making Flippy Floppy – Teezo Touchdown
09. Swamp – Jean Dawson
10. What a Day That Was – The Cavemen.
11. This Must Be the Place (Naive Melody) – BADBADNOTGOOD (feat. Norah Jones)
12. Once In a Lifetime – Kevin Abstract
13. Genius of Love – Toro y Moi (feat. Brijean)
14. Girlfriend Is Better – girl in red
15. Take Me to the River – Lorde
16. Crosseyed and Painless – Chicano Batman (feat. Money Mark)

 

 

ANTI-に所属するウィスコンシン州のオルタナティヴロックバンド、Slow Pulp(スロウ・パルプ)は、Lifehouseの2001年のヒット・ソング「Hanging By A Moment」のカバーをリリースした。

 

Lifehouseは、日本での知名度はいまひとつだが、アメリカでは根強い人気を誇る、ポスト・グランジバンド。2000年にデビューアルバム『No Name Face』を発表し、翌年、このアルバムから同曲をシングル・カットしている。「Hanging By A Moment」はビルボードが集計するモダンロックトラックスチャートで一位を獲得した。さらにこのヒットに続いて、アルバムもビルボードチャートで最高6位を獲得し、ブレイクした。日本でこのアルバムが発売されたのは、オリジナル盤のリリースから一年後のことだった。2002年には東京と大阪で来日公演を行っている。

 

Slow Pulpはエミリー・マッシーをフロントボーカルに擁するロックバンド。Epitaphの派生レーベル、ANTI-と昨年2月に契約を交わした。


その後、9月にフルアルバム『Yard』を発表した。このアルバムは、メロディックパンクとオルトロック、アメリカーナ、エモが混在する昨年のオルタナティヴロックの最重要作だった。『Yard』は、Music Tribuneのベストリストに選ばれた。


先々週、Slow Pulpは、米国のCBSの深夜番組、"The Late Show With Stephen Colbert"に出演し、ニューアルバムのハイライト曲「Doubt」をステージセットで披露している。派手さこそないが、質実剛健とも称すべき原曲に忠実なバンドの演奏に着目したい。このパフォーマンスは下記より。

 

 

「Hanging By A Moment」

 

 

 

 「Doubt」‐ The Late Show with Stephen Colbert