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米国のR&Bシンガー、バーティーズ・ストレンジ(Bartees Strange)が、Apple TV+の新シリーズ「The New Look」のジャック・アントノフ監修の公式サウンドトラックから「You Always Hurt The One You Love」のカバーをリリースした。原曲はThe Mills Brothersが1961年に歌っている。アラン・ロバーツが作詞、ドリス・フィッシャーが作曲を手掛けた。

 

このサウンドトラックには多数の著名なミュージシャンが楽曲を提供している。ニューヨークの気鋭のポップシンガー、パフューム・ジーニアス、イギリスの人気ロックバンド、The 1975フローレンス+ザ・マシーン、ビーバドビー、ラナ・デル・レイと今をときめく人気アーティストが勢ぞろいしている。


サウンドトラックは、高評価を得ているロンドンのインディペンデント・レーベル、ダーティ・ヒットのアントノフの新しいインプリント、Shadow Of The Cityからの最初のリリースとなる。

 

「The New Look」はファッション界の大物にスポットライトを当てている。ココ・シャネル等、20世紀のファッションシーンを牽引した業界人が戦後、どのようにして名ブランドを立ち上げていったのかが描かれている。この映画のサウンドトラックは著名なアーティストが20世紀中盤の定番曲のカバーを行っている。映画の内容、そして挿入歌とともに大きな話題を呼びそうだ。


「You Always Hurt The One You Love」



Bartees Strangeの最新アルバムは『Farm To Table』。このアルバムは2022年6月に4ADから発売されました。

A24 Musicは、ジェーン・シェーンブラン監督のホラー映画『I Saw the TV Glow』のサウンドトラックの詳細を発表した。


アルバムは5月10日にリリースされ、Sloppy Jane(featuring Phoebe Bridgers)、Caroline Polachek、Snail Mail、King Woman、yeule、Florist、Bartees Strange、Drab Majesty、Frances Quinlan、Jay Som、L'Rain、Maria BC、Proper、Sadurn、Weather Stationによるオリジナル楽曲が収録されている。いかにもホラー映画が好きそうなメンツが勢揃い。トラックリストは以下より。


ジェーン・シェーンブラン監督は、2021年の『We're All Going To The World's Fair』の続編となる『I Saw the TV Glow』のスコアを再びアレックス・Gに依頼した。1月にサンダンス映画祭でプレミア上映された後、この映画は5月3日に公開される。

 


『I Saw The TV Glow』Soundtrack

Tracklist:


yeule – Anthems for a Seventeen Year-Old Girl

Frances Quinlan – Another Season

Caroline Polachek – Starburned and Unkissed

Florist – Riding Around in the Dark

Bartees Strange – Big Glow

Maria BC – Taper

King Woman – Psychic Wound

Jay Som – If I Could

L’Rain – Green

The Weather Station – Moonlight

Drab Majesty – Photograph

Proper – The 90s

Sadurn – How Can I Get Out?

King Woman – Bury

Sloppy Jane (ft. Phoebe Bridgers) – Claw Machine




ビリー・アイリッシュと弟のフィニアス・オコンネルは、日曜日の夜に開催された第96回アカデミー賞で、バービーの「What Was I Made For?」を披露した。ストリングス・オーケストラがふたりのパフォーマンスに参加した。


「What Was I Made For?'」は、マーク・ロンソンとアンドリュー・ワイアットが作詞作曲した。


ライアン・ゴズリングが演奏したバービーの楽曲「I'm Just Ken」、ジョン・バティステとダン・ウィルソンによる「American Symphony」の「It Never Went Away」、スコット・ジョージによる「Killers of the Flower Moon」の「Wahzhazhe (A Song for My People)」、ダイアン・ウォーレンが作詞作曲した「Flamin' Hot」の「The Fire Inside」を抑え、オリジナル楽曲賞に輝いた。


「オッペンハイマー』で最優秀作曲賞を受賞したルートヴィヒ・ヨーランソンは、アカデミー賞3部門ノミネート中2度目の受賞となった。


彼は、『アメリカン・フィクション』のローラ・カープマン、『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』のジョン・ウィリアムズ、『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』のロビー・ロバートソン、『プア・シングス』のジャースキン・フェンドリックスとともにノミネートされていた。


先月、アイリッシュとフィニアスは2024年のグラミー賞で「What Was I Made For?」を披露した。新作アルバムの発表の噂が流れているが、現在のところは公式なアナウンスは行われていない。


 

ニューヨークの気鋭のシンガーソングライター、Perfume Genius(パフューム・ジーニアス)は、ジャック・アントノフが監督を務める映画『The New Look』のサウンドトラックに提供した「What a Difference a Day Makes」のカヴァーを公開しました。

 

この曲はもともとは1934年にメキシコの歌手、マリア・グレヴァーがスペイン語で書いた。この曲は、、ダイナ・ワシントンが1959年にカバーし、全米チャート8位に入り、一躍米国で有名曲となった。1975年には、エスター・フォリップスがカバーし、チャート20位を記録している。


ココ・シャネルなど、ファッション界の大物を追ったドラマ『The New Look』のサウンドトラックには、ラナ・デル・レイザ・1975フローレンス・アンド・ザ・マシーンなどが参加し、20世紀の名曲をカバーし、再解釈しています。第二次世界大戦中のパリのファッション業界に焦点を当てたこの番組の最初の3エピソードは、先週、Apple TV+で初公開されました。

 

 

 「What a Difference a Day Makes」

 


映画監督ゲイリー・ハストウィットによるブライアン・イーノの新作ドキュメンタリー『Eno』は、2024年サンダンス映画祭でワールドプレミア上映されます。4月20日にロンドンのバービカンセンターでプレミア上映される。驚くべきことに、この映画は、上映されるたびに内容が異なるのだそうです。


ゲイリー・ハストウィットとクリエイティブ・テクノロジストのブレンダン・ドーズは、ハストウィットのイーノへのオリジナル・インタビューと、イーノが所有する豊富な未公開映像や未発表音楽のアーカイブから、シーンをシークエンスし、トランジションを創り出す、特注のジェネレイティブ・ソフトウェアを開発しました。


『Eno(イーノ)』の上映は毎回ユニークで、異なるシーン、順序、音楽を提示し、ライブで体験することを意図しています。イーノが持つ生成的で無限の反復性は、イーノ自身の創造的実践、テクノロジーを使った作曲法、そして創造性の揺れ動く本質への果てしない深みと詩的に共鳴している。


「ブライアンのキャリアの多くは、プロデューサーとしての役割だけでなく、オブリーク・ストラテジーズ・カードやミュージック・アプリ『ブルーム』のようなプロジェクトでのコラボレーションを通して、彼自身や他の人々の創造性を可能にすることでした。私はイーノを、ブライアンの50年にわたるキャリアの成果を素材とした、創造性に関するアート映画だと考えています。私がやろうとしているのは、ブライアンの音楽とアートへのアプローチと同じくらい革新的な映画体験を創り出すことだった」


本国以外でのリリース日はまだ発表されていませんが、この映画のサウンドトラックは、イギリスでのプレミアに先駆けて4月19日にリリースされます。


1974年の『Taking Tiger Mountain by Strategy』や1975年の『Another Green World』のような初期の "ロック "アルバムから、影響力のあるアンビエント作品、デヴィッド・バーン、ジョン・ケイル、クラスター、フレッド・アゲインとのコラボレーション、そして、ニューアルバム『FOREVERANDEVERNOMORE』、2021年にアテネのアクロポリスで行われたロジャー・イーノとのパフォーマンスまで、ブライアンが歩んできた全キャリアの選りすぐりの17曲が収録されています。


イギリスとアイルランドにお住まいの方は、サウンドトラックをご予約いただくと、バービカン・プレミア上映をご鑑賞いただけます。詳細はこちらからご確認ください。


昨日公開された「Lighthouse #429」を含む3曲の商業未発表音源が収録されています。エイフェックス・ツインのような雰囲気を持つこの曲は、以前はイーノのSONOSステーションのみで聴くことができました。



「Lighthouse #429」





・新作ドキュメンタリーフイルム『Eno』とは??


ゲイリー・ハストウィットの新しいプロジェクトは、100時間に及ぶ未公開映像を使用、イーノのアーカイブから未聴の音楽を収録され、作成と展示に画期的な生成技術(ジェネレイティヴ・テクノロジー)が活用されるという。


「Eno」には、ブライアン・イーノの個人の資料から未発表の音源、さらに、ビジュアルアートなど、ブライアン・イーノの人生の網羅するこれまでにない数百時間の映像が組み込まれています。


「Eno」は、アーティストに関する最初の公認ドキュメンタリー映像となります。このドキュメンタリーについて、監督を手掛けるゲイリー・ハストウィットは、最初の記者会見において以下のように述べています。


「彼はこの類のアプローチを使用するのに相応しい存在と言えるでしょう。彼は従来のようなバイオドキュメントを希望していなかったため、以前、多くのプロジェクトを断っています。''Eno''は、 ブライアンの50周年のキャリアの成果と素材を基にした創造性に関する芸術映画であると思っています」


ゲイリー・ハストウィットとブライアン・イーノのコラボレーションは、イーノがドイツ人デザイナー、ディーター・ラムスに関するオリジナルスコアをハストウィットが手掛けた2017年に遡る。


ブライアン・イーノは、1970年代にロキシー・ミュージックのメンバーとして有名になり、その後、ソロ活動に乗り出しました。ボウイとベルリンで親交を得た後、デヴィッド・バーンと組んで重要なプロジェクトを手がけ、ウィンドウズ95のダイヤルアップトーンを制作するなど、21世紀に入り、その創造性はますます強まっているようです。


ゲイリー・ハストウィット監督は、以前、サム・ジョーンズ監督の音楽ドキュメンタリー「I Am Trying to Break Your Heart: A Film About Wilco」、ジェシカ・エドワーズが監督したメイビス・ステープルズのドキュメンタリー「Mavis!」のプロデューサーを務めました。ハストウィットは、2007年の「Helvetica」で映画監督としてデビュー、ドキュメンタリー「Objectfied」、さらに「Urbanized」の制作を手掛けています。





・ENO: ORIGINAL MOTION PICTURE SOUNDTRACK






1. Brian Eno – All I Remember *
2. Brian Eno with Daniel Lanois and Roger Eno – The Secret Place
3. Brian Eno & Fred Again – Cmon
4. Brian Eno & Cluster – Ho Renomo
5. Brian Eno – Sky Saw
6. Brian Eno & John Cale – Spinning Away
7. Brian Eno & Tom Rogerson – Motion In Field
8. Brian Eno – There Were Bells
9. Brian Eno – Third Uncle
10. Brian Eno & David Byrne – Everything That Happen
11. Brian Eno – Stiff
12. Brian Eno with Leo Abrahams and Jon Hopkins – Emerald & Lime
13. Brian Eno – Hardly Me
14. Brian Eno & David Byrne – Regiment
15. Brian Eno – Fractal Zoom
16. Brian Eno – Lighthouse #429 *
17. Brian Eno & Roger Eno – By This River (Live At The Acropolis) 

 


ラナ・デル・レイが、アーヴィング・バーリンのスタンダード曲「Blue Skies」のカヴァーを公開した。

 

アーヴィング・バーリン(1888-1989)は、ベラルーシ(ロシア帝国)出身の作詞/作曲家で、ガーシュウィンをして、「アメリカのシューベルト」と言わしめた。グラミーの生涯賞を受賞したほか、「エド・サリヴァン・ショー」でもお馴染みの人物である。

 

この曲は、ジャック・アントノフが手がけるアップルTV+の新ドラマシリーズ『The New Look』のサウンドトラックの収録曲である。これまでにフローレンス+ザ・マシーンの「The White Cliffs of Dover」、  The 1975の「Now Is the Hour」がプレビューとして公開されている。


「ザ・ニュールック」のサントラには、beabadoobee、Nick Cave、Perfume Geniusなども参加している。クリスチャン・ディオール役のベン・メンデルソーンとココ・シャネル役のジュリエット・ビノシュが出演するこの番組の最初の3エピソードは、現在ストリーミング配信中。


数週間前、デル・レイは2023年の『Did You Know That There's a Tunnel Under Ocean Blvd』でグラミー賞を受賞した。当日のレセプションで新作カントリー・アルバム『Lasso』の制作を公表した。

 

また、デル・レイは先日、NFLのスーパーボウルの会場にも姿を現し、一般のファンと交流する姿が確認されている。

 


「Blue Skies」


 

現在は俳優としても活躍するニック・ケイヴ、そしてウォーレン・エリスが、エイミー・ワインハウスの伝記映画『Back to Black』の音楽を担当することが明らかになった。マリサ・アベラが主役を演じるこの映画の制作を手掛けたスタジオ・カナルは、サム・テイラー=ジョンソン監督とミュージシャンの写真と合わせてこのニュースを明らかにした。「ニックとウォーレンは、私の中で『バック・トゥ・ブラック』の音楽を担当する唯一のミュージシャンでした。何年もの間、彼らが作曲したものをすべて聴き、一緒に仕事をする夢を実現したいと切望していました。彼らの感性だけでなく、この物語を理解することで、深く感動的な映画音楽が生まれました」


昨年、ケイブとエリスはNetflixの番組『ダーマー - モンスター』にサウンドトラックを提供した。ジェフリー・ダーマー・ストーリー』とマリリン・モンローの伝記映画『ブロンド』である。



先行公開された映画の予告編は、10代のエイミーが幼少期の寝室でアコースティック・ギターをかき鳴らすシーンから始まる。

 

主演のマリサは、「私の声を聴いて、5分間だけでも悩みを忘れてほしい」と言う。次にカメラは、いずれエイミーの特徴的なルックとなる盛ったビーハイヴ・ヘアにピンナップ・ガールのタトゥー、そして短いヴィンテージのカクテルドレスにチャンキーなハイヒールに身を包んだマリサ演じるエイミーがステージに立っている姿に切り替わる。

 

エイミーは、「ガール・パワーが私にとってどういう意味かわかる? サラ・ヴォーン、ローリン・ヒル……。これだけは知っておいて。私はスパイス・ガールじゃない」と、スポットライトを浴びていた6年の間、ガールズ・グループ的ボーカルとヒップホップに触発された堂々とした態度を融合させ探求したレトロコンテンポラリーと言える独特のスタイルについて説明している。

 

また、ライブ・パフォーマンスの映像のほか、父親のミッチ・ワインハウス役のエディ・マーサン(『レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー』)や、様々な問題を抱えた夫のブレイク・フィールダー=シビル役のジャック・オコンネル(『ゴッドレス -神の消えた町-』)が一瞬登場する。

 

全米で大ブレイクしたエイミーの高揚感、いつかママになりたいという夢も含めたフィールダー=シビルとの結婚、そして、夫婦の波乱に満ちた、歩み寄ったり離れたりの関係を描いている。 


エイミー・ワインハウスは六年間というきわめて短いキャリアで、2003年のデビュー作『フランク』と、世界的ブレイクを果たしてグラミー賞を受賞。遺作となった2006年の『バック・トゥ・ブラック』の2枚しかフル・アルバムをリリースしていない。長年にわたるアルコールと薬物乱用との闘いの末、彼女は2011年7月23日にアルコールの過剰摂取により27歳で死去している。

 

エイミーの伝記映画は、『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』の監督サム・テイラー=ジョンソンと脚本のマット・グリーンハルシュがタッグを組んだ。エイミーの遺産管理団体、ユニバーサル・ミュージック・グループ、ソニー・ミュージック・パブリッシングの支援を受け、スタジオ・カナルによって製作された。「リハブ」で知られる彼女の最も愛されていたヒット曲の数々が登場する。『バック・トゥ・ブラック』は現地時間2024年5月17日に全米公開予定。


『Back To Black』 予告編




 The 1975が、1948年にビング・クロスビーによって広められた「Now Is the Hour」のカヴァーを公開した。


この曲は、第二次世界大戦中のクリスチャン・ディオールとココ・シャネルの実話を追ったアップルTV+の新シリーズ「The New Look」のジャック・アントノフが手掛けるサウンドトラッに収録されている。


「Now Is the Hour」は、フローレンス・アンド・ザ・マシーンの「White Cliffs of Dover」に続く、サウンドトラックからのセカンド・シングルだ。


アントノフがキュレーションとプロデュースを手がけたサウンドトラックは、ザ・ブリーチャーズ、フローレンス+ザ・マシーン、ラナ・デル・レイ、ビーバドビー、ニック・ケイヴ、パフューム・ジーニアスが演奏する、20世紀初頭から中頃にかけての人気曲のカヴァーを収録。

 

映像作品のサントラは、ジャック・アントノフのインディペンデント・レーベルで、ダーティ・ヒットの新しいインプリントである”シャドウ・オブ・ザ・シティ”による最初のリリースとなる。


 


イギリスのミュージック・シーンを象徴する歌手、フローレンス+ザ・マシーン(フローレンス・ウェルチ)は、独特な世界観と圧倒的な歌唱力、そして唯一無二のカリスマ性で多数のリスナー、ライブ会場の無数のオーディエンスを魅了してやまない。今回、ウェルチはジャック・アントノフが手がけるアップルTV+で放送予定の新シリーズ「The New Look」の公式サウンドトラックからのファーストシングルとして「White Cliffs Of Dover」をリリースした。(視聴する)


アントノフがキュレーションとプロデュースを手がけたサウンドトラックは、ザ・ブリーチャーズ、フローレンス+ザ・マシーン、ラナ・デル・レイ、ザ・1975、ビーバドビー、ニック・ケイヴ、パフューム・ジーニアスが演奏する、20世紀初頭から中頃にかけての人気曲のカヴァーを収録。これらのサウンドトラックは第二次世界大戦中のヒットソングを中心に構成される。

 

映像作品のサントラは、ジャック・アントノフのインディペンデント・レーベルで、ダーティ・ヒットの新しいインプリントである”シャドウ・オブ・ザ・シティ”による最初のリリースとなる。




『The New Look』はトッド・A・ケスラー監督による歴史ドラマ。エミー賞受賞のベン・メンデルゾーンが「クリスチャン・ディオール」を、さらにアカデミー賞受賞のジュリエット・ビノシュが「ココ・シャネル」を演じる。実話にインスパイアされ、パリで撮影された『The New Look』は、ファッションデザイナーのクリスチャン・ディオール、ココ・シャネルが第二次世界大戦の恐怖を乗り越え、ファッションブランドを立ち上げるまでの同時代の人々を中心に描く。

 

ここ数年、フローレンス・ウェルチは「断酒をしている」と明かし、それにまつわる苦悩を打ち明けた。一昨年、パンデミック後期にリリースされた『Dance Fever』(Reviewを読む)は、ウェルチのシンガーとしてのカリスマ性が凝縮された作品だった。2022年に発表された多数のモンスター・アルバムの中にあり、今なお強烈な存在感を放ち、アーティストの象徴的なカタログとなっている。

 

今回のトッド・ケスラー監督の手掛けた『The New Look』へのサウンドトラック提供は、シアトリカルかつシネマティックなスケールを持つ、英国を代表するポピュラー歌手の音楽のスタイルにこの上なくマッチしており、ドラマの音響効果の中で重要な役割を果たす可能性がある。



 


昨年11月、ラナ・デル・レイ、ザ・1975、ニック・ケイヴ、パフューム・ジーニアス、ブリーチャーズ、フローレンス・ウェルチ、ビーバドビーらが、Apple TV+で放送予定のシリーズ『The New Look』のサウンドトラックのために、20世紀初期から中期の楽曲のカバーをレコーディングしたことが報じられた。ブリーチャーズのジャック・アントノフがプロデュースとキュレーションを担当したサウンドトラックの全トラックリストが公開された。以下よりご覧下さい。


サウンドトラックからのファースト・シングル、フローレンス+ザ・マシーンの「White Cliffs of Dover」は1月31日(水)にリリースされる。


トッド・A・ケスラーによって制作された『The New Look』は、クリスチャン・ディオール役をベン・メンデルソーン、ココ・シャネル役をジュリエット・ビノシュが演じる歴史ドラマ。2024年2月14日にストリーミングサービスで初放送される。



The New Look (Apple TV+ Original Series Soundtrack)




1. Florence + The Machine – ‘White Cliffs Of Dover’

2. The 1975 – ‘Now Is The Hour’

3. Lana Del Rey – ‘Blue Skies’

4. Perfume Genius – ‘What A Difference A Day Makes’

5. Nick Cave – ‘La Vie En Rose’

6. Beabadoobee – ‘It’s Only A Paper Moon’

7. Joy Oladokun – ‘I Wished Upon The Moon’

8. Bartees Strange – ‘You Always Hurt The One You Love’

9. Sam Dew – ‘I Cover The Waterfront’

10. Bleachers – ‘Almost Like Being In Love’

元レディオヘッド、現在、スマイルのフロントマンであるThom Yorke(トム・ヨーク)は、イタリアの映画監督ダニエレ・ルケッティの新作『Confidenza(コンフィデンツァ)』の音楽を担当したと発表した。


『コンフィデンツァ』は英語で『信頼』と訳され、ドメニコ・スタルノーネの2019年の同名小説を映画化したもの。エリオ・ジェルマーノ、ヴィットリア・プッチーニ、イザベッラ・フェラーリが出演するこの映画は、ピエトロという名の教師と彼の元教え子テレサの不倫を中心に描かれる。


ルケッティは、『イエスマン』や『絆』などの名作で知られる。また、イタリアのHBOドラマ『マイ・ブリリアント・フレンド』のシーズン3の監督も務めている。コンフィデンツァ』は今週末、ロッテルダム国際映画祭でプレミア上映されるが、劇場公開日は未定。ティーザー映像は以下より。


2018年、ヨークはルカ・グァダニーノ監督のリメイク版『サスペリア』で初のオリジナル映画音楽を発表した。その1年後には、エドワード・ノートン監督のクライムドラマ『マザーレス・ブルックリン』のサウンドトラックに「Daily Battles」を提供した。


今週金曜日(1月26日)、ヨークのレディオヘッドのサイド・プロジェクト、ザ・スマイルが、2024年に最も期待されるアルバムのひとつであるセカンド・アルバム『ウォール・オブ・アイズ』をリリースする。


先程、2024年ゴールデングローブ賞のノミネート作品が発表された。ビリー・エイリッシュ、デュア・リパ、ブルース・スプリングスティーン、テイラー・スウィフト、ミカ・リーヴァイらが受賞候補に挙がっている。


バービーは歌曲賞を3部門で独占した。ライアン・ゴズリングの「I'm Just Ken」、デュア・リパの「Dance the Night」、ビリー・エイリッシュの「What Was I Made For?'」で、『She Came to Me』のブルース・スプリングスティーンの「Addicted to Romance」、『Rustin』のレニー・クラヴィッツの「Road to Freedom」、『スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の「Peaches」と対決する。


最優秀オリジナル作曲賞(映画作品)部門のノミネートは以下の通り。『オッペンハイマー』のルートヴィヒ・ヨーランソン、『プア・シングス』のジャースキン・フェンドリックス、『花月の殺人者』の故ロビー・ロバートソン、『ゾーン・オブ・インタレスト』のミカ・リーヴァイ、『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』のダニエル・ペンバートン、『少年とサギ(邦題: 君たちはどう生きるか)』の久石譲。


テイラー・スウィフトのコンサート映画『The Eras Tour』は、『バービー』、『オッペンハイマー』、『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』、『ジョン・ウィック:チャプター4』、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVol.3』、『ミッション・インポッシブル』と並び、「Cinematic and Box Office Achievement」という新部門でノミネートされている。


テレビ部門では、デイジー・ジョーンズ&ザ・シックスがTVシリーズ(リミテッド、アンソロジー、TVムービー)賞にノミネート。セレーナ・ゴメスは『Only Murders In The Building』でミュージカル/コメディ・シリーズ部門のテレビ部門女性男優賞に、ファンタジア・バリノは『The Color Purple』でミュージカル/コメディ部門の映画部門女性男優賞にノミネートされた。


日本映画では、アニメーション作品賞として、『すずめの戸締まり』と『君たちはどう生きるか』がノミネートされた。


2024年ゴールデン・グローブ賞授賞式は1月7日にビバリー・ヒルトンで開催され、CBSとパラマウント+で生放送される。


Sharon Van Etten(シャロン・ヴァン・エッテン)が、Apple TV+で放送予定のシリーズ「The Buccaneers」のサウンドトラックに提供した「Close to You」をリリースした。試聴は以下から。


ルシアス、グレイシー・エイブラムス、ミヤ・フォリックは、Warpaintのステラ・モズガワがプロデュースした『The Buccaneers』のサウンドトラックにも参加している。このアルバムは、イーディス・ウォートンの未完の同名小説にインスパイアされた番組がストリーミング・プラットフォームに登場するのと同じ11月8日にリリースされる。


ステラ・モズガワは声明の中で、「ユニークな才能を持つアーティストたちと仕事をするのは、本当に素晴らしい経験でした。全員が"A-game"を発揮し、創作プロセスについてかけがえのないことを教えてくれました。アーティストたちが歌を通してそれぞれのキャラクターの旅路を描くのを目の当たりにするのは喜びで、このアルバムは本当にエキサイティングな番組のお供のような感じだ」と述べた。


今年初め、ヴァン・エッテンはA24の新作映画『Past Lives』のサウンドトラックの一部として「Quiet Eyes」を発表した。

 

 

 「Close to You」

 細野晴臣 『Undercurrent』EP

 

 

 

 

Label: カクバリズム

Release: 2023/10/4




Review


映画『アンダーカレント』は、フランスのアングレーム国際漫画祭にてオフィシャル・セレクションに選出され、国内外から高評価を受ける一作。


豊田徹也の長編映画『アンダーカレント」の実写化作品。真木よう子、リリー・フランキー、永山瑛太、江口のりこ等、実力派俳優が終結し、今泉力哉が監督を務めた。今回、この映像作品のための音源を細野晴臣は制作しました。EP『Undercurrent」は、来年1月にアナログ盤としても発売予定。

 

ここ数年、ボーカルトラックやジャズ等を発表してきた細野晴臣としては珍しく完全な実験音楽に挑戦した一作。リリースに関して、アーティストは、「映画用に、音の断片をシンプルにすっぴんに近い形で作りました」と説明しています。映像のイメージの換気力は十分で、多数のサンプリングやフィールド・レコーディングの手法を用いた前衛的なコラージュを散りばめている。


一例では、映画評論家であるジェイムス・モナコは、映像のサウンドトラックという形式に関して、「サウンドトラックは映像の付加物として生まれたが、その中には実際の映像を上回る意義深い作品も存在する」と著作において指摘していますが、「Undercurrent」はそういった類のEPであるようです。


無論、映像効果的な手法、コラージュにより構築される効果音としての性質を反映させた六曲は、映像のワンシーンやカットのイメージを引き出すための装置として機能する。一方で、単体の音楽作品としても聴きごたえがあり、陰影やコントラストを生かしたイメージを、流麗な音の調べを介して聞き手の脳裏に呼び起こす。かつて、吉祥寺の映画館「バウス・シアター」の閉館時のイベントに出演した細野氏ではありますが、この音源にはキネマに対する普遍的な愛情に加え、音楽制作者としての鋭い洞察力が音の片々に滲み出ています。


「Bath & Frog」は、ミステリアスであるとともに、また、いささか不気味な印象を持つ抽象的なドローン/アンビエントで始まります。


「風呂と蛙」という、日常によく見られる現実的な事物を題材に取りながらも、実際の音楽はどことなく非現実的であり、また、シュトックハウゼンに象徴されるクラスター音の技法を取り入れながら、アヴァンギャルドな空気感を生み出す。その中に、さらにアナログのシンセを用い、ノイズの歪みをもたらし、さながら空間の中に軋轢をもたらすかのようです。


一連のドローン風のシークエンスの流れは、やがて、太鼓のようなパーカッシヴな効果音を取り入れ、現実感と非現実感の間にある抽象的な音像空間を生み出す。制作法に関しては西洋的な観念をもとにしていると思われますが、しかし、それと相対する形で導入される日本の太鼓のような効果音は、松尾芭蕉の俳句の世界を連想とさせる。つまり、鈴木大拙が指摘するように、「古池や〜」の句は、蛙が水の中に飛び込むことにより、それまで自分の周りにあった静けさーーサイレンスの正体ーーをあらためて知覚し、森羅万象がその光景に含まれていることに思い至る。

 

「Underwater」は、一曲目とは対象的に、モダン・クラシカルや、ポスト・クラシカルを基調とした楽曲である。


ピアノのミニマルな演奏は神秘的なイメージの換気力を呼び起こす。ピアノは、ギャヴィン・ブライヤーズの『The Sinking Of The Titanic』や、ウィリアム・バシンスキーの『Watermusic」で好んで用いられた音像を曇らせるリバーヴ効果が取り入れられています。


しかし、これらのミステリアスな印象は、その後のシンセサイザーの導入によって、全く別の印象性を帯びるようになる。効果音的なマテリアルを配したかと思えば、その音の背後には、安らいだ感じのあるシンセの音像がその空間性を増していき、音像全体を柔らかく包み込む。


イントロの段階では、モダン・クラシカルの手法であったものが、中盤にかけてアンビエントへと緩やかに変遷を辿る様子が示されています。その後、それらの抽象的な音像は、音の解像度を敢えて落とすことにより、ドローンに近い音楽へと変化していきます。


 「Memory」では、人間の観念の中にあるきわめて得難い何かを表現しているように思えます。


前曲のある種清らかな印象を要するイントロの後に、複雑怪奇なシークエンスが連なっています。時にそれは、パンフルートを用いた効果音によって、ノイズや歪みという表現によって、また、モジュラー・シンセのフレーズによって、様々な形而下の世界が描出されている。


インダストリアル・ノイズのような硬質な印象を持つ電子音楽は、坂本龍一が遺作で鋭く描き出した人智では計り知れない無限性を解釈したような、神秘性/表現性へと繋がっていく。これまでの細野作品の中で、最も前衛的であり、また、画期的な楽曲とも言えるでしょうか。

 

「Lake」は同じように、前曲の神秘性を受け継いだイントロで始まる。ピアノの安らいだ演奏に加え、ウィンドチャイムのような音色がそれらのミステリアスな雰囲気を引き立てています。


やがてこの曲は、このアルバム全体の主要なイメージを形成しているアンビエント/ドローンのような抽象的な音像の中に縁取られていく。デチューン/リバーブ/ディレイを効果的の用いたピアノの明るさがそれらの音全体に働きかけ、水辺に満ちる清涼なアトモスフィアや空気感を綿密に作り上げる。


そして、ピアノの演奏は、背後に満ちるシンセのシークエンスに支えられるようにし、癒やし溢れる結末に導かれます。


多数の音源や楽器が使用されているとは思えないものの、音の特性や音響性を上手に活用し、美麗な印象を作り出す。この曲には、アーティストにとっての美的な感覚とは何を示唆するのかをうかがい知ることが出来るでしょう。

 

タイトル曲「Undercurrent」でもそういった美麗な感覚が維持される。


ピアノのシンプルな演奏がシンセサイザーのパーカッシヴな音色とかけ合わさることで、安らいだ水の中にある宇宙的な観念を生み出しています。ミニマリズムに根ざした親しみ易いピアノのフレーズは、クローズ曲「Reverberation」の呼び水の役割を持ち、ある種ロマンティックなイメージを擁しています。曲の中盤では、シンセサイザーの演奏の中に遊び心を取り入れ、ピアノの通奏低音のベースとなる音を基軸にしながら、物語性に富んだ音楽へと結実させています。

 

最後の曲「Reververation」ではグリッチに近い音色を取り入れて、 アルバムの序盤のミステリアスなイメージへと回帰します。


作品には仏教的な円環の考えが取り入れられ、全体の構造を強固に支えています。クローズ曲に充ちる、非現実的な印象性は、これまで細野氏があまり書いてこなかった作風であるように感じられます。


ミニアルバムという形式、さらにインストゥルメンタルという形態をとる、旧来の細野晴臣の作品で最も手強い楽曲集です。何度か繰り返して聴くと、未知の発見があるかもしれません。また、このアーティストの表向きのイメージを一変させてしまうようなアルバムです。


音楽を楽しみつつ映像作品に触れると、映画としての良さがより伝わるかもしれません。『Undercurrent』は10月6日公開予定です。シネマの予告編はこちらよりご覧下さい。 


86/100

 


大人気シンガー、Billie Eillish(ビリー・アイリッシュ)が、映画『Barbie:バービー』(詳細はワーナー・ミュージックのHPより)のサウンドトラックに収録される楽曲「What Was I Made For?」を発表した。


『Barbie」のあらすじは、完璧とは言えない人形であるためにバービー・ランドから出て行くこととなったバービーとケン。二人は人間が暮らす現実の世界へと自己発見の旅に出るという内容だ。 

 

「What Was I Made For? 」は、ビリー・アイリッシュが弟のフィニアスと共にバービーのために作曲したもので、ロサンゼルスの自宅スタジオで制作された。この曲には、エイリッシュが監督した公式ミュージック・ビデオも付いている。


ビリー・アイリッシュの久しぶりの新曲は、サム・スミスの 「Man I Am」、チャーリー・XCXの 「Speed Drive」、ピンク・パンテレスの 「Angel」、世界的レコーディング・アーティスト、カロルGのハイ・エナジー・アンセム 「WATATI」(フィーチャリング:アルド・ランクス)、そして、グラミー賞受賞の世界的スーパースター、デュア・リパのリード・シングル 「Dance The Night 」が収録された豪華なバービー映画のサウンドトラックのために書き下ろされた。

 


 「What Was I Made For?」

 Lord Huron 『Music for The Starling Girl』

 

 

Label: Mercury/Republic

Release: 2023/7/11


Review

 

『スターリング・ガール』は、ローレル・パーメット監督による2023年のアメリカのドラマ映画。この映画は、2023年1月21日に2023年のサンダンス映画祭でプレミア上映され、ブリーカー・ストリートによって2023年5月12日に公開された。フォークシンガー、ベン・シュナイダーによるプロジェクト、Lord Huronは、この最新作で同名の映画のオリジナルスコアに取り組むことになった。

 

『The Starling Girl』との関わりをシュナイダーは振り返っている。 「ストーリーの中で実際に役割を果たす曲の作曲を依頼されることは、ソングライターにとって夢のようなことだ。」



『The Starling Girl』の映画では、17歳のジェム・スターリングが、キリスト教原理主義者の中で自分の居場所を見つけようと奮闘する。


ケンタッキー州の田舎町にあるキリスト教原理主義者のコミュニティの中で、ジェムは自分の居場所を見つけようと奮闘する。教会のグループでダンスを踊るという彼女の最大の喜びでさえも自分の行動が罪深いのではないかという心配にさいなまれ、自分の性に対して芽生えつつある意識との板挟みになる。自分のセクシュアリティへの自覚と宗教的献身との間で揺れ動く。謎めいた青年牧師オーウェンが戻ってくると、ジェムはすぐに彼の世俗性と魅力に惹かれていく。

 

2021年の最新アルバム『Long Lost』では、モノクロ映画やマカロニ・ウェスタン調のノスタルジックな世界観を下地にし、自身のフォーク・ミュージックにより、独特の世界観を形成したベン・シュナイダーの音楽性は、このオリジナルスコアでも健在である。キリスト教のテーマが映画に内包されることもあってか、オープニング「Stained Glass」では、ハモンドオルガンのようなフレーズが神々しい雰囲気を生み出しており、これらのストーリーに忠実な音楽に、陶酔した甘美な感覚すら見出せる。抽象的な音楽性も内包されてはいるが、やはりロード・ヒューロンらしさが満載だ。レッド・フォーリーやジョニー・キャッシュの古典的なカントリー/フォークを下地にし、ローファイ、ヨットロック、トロピカルが宝石のように散りばめられている。

 

アルバムの多くはインスト曲で占められている。ボーカルは、稀にトラックの中に挿入されることはあっても、タイトル曲のような意義を持つフォークソング「Ace Up My  Sleeve」を除けば、そのほとんどは器楽的な音響性が追求されている。このバンドを古くから知るファンは、「Deadbeats Jam Tape Winter '94」等にフォーク音楽と古典的な世界観の融合性を発見するかもしれない。また、バンドの音楽性の真骨頂であるトロピカルな雰囲気も本曲の中に漂っている。また、ベース、ギター、ドラムの上に取り入れられるテルミンの響きもモリコーネサウンドを彷彿とさせる。


「Tunnel of Tree」では、ミステリアスな瞬間をドローン風の音色で表現するが、その後にはロード・ヒューロンらしいトロピカルやヨットロック調のフレーズを交え、神秘的な瞬間へと導かれる。その中には確かに敬虔な何かが宿り、それらが賛美歌のような祝福されたアンビエントへと直結する。


続いて「Jemi's Theme」は、前の曲の雰囲気を受け継ぎ、かつてヨ・ラ・テンゴが00年代に書いたような抽象的な音像を形作るようになる。しかし、アンビエント調の音楽の後には、やはり古典的なフォーク/カントリーがそれ以前の音楽と絶妙に溶け込んでいく。音楽は、心地よさと映像を引き立てるための脇役として存在する。無個性というわけではなく、実際の映像の持つストーリー性や情感を引き立てるための働きを成す。曲の最後では鐘の音がシンセとして取り入れられるが、ある種、祝福された瞬間を感じ取ることも出来るかもしれない。

 

その後も、「Fill Me to The Brim」ではアンビエントの癒やしや安らいだ感じが到来し、まるでそれは果てない無限性に直結するように思える。三曲目の続編でもある「Deadbeats Jam Tape Winter '95」は、前の曲と同じようなレッド・フォーリーのような音楽性を通じ、ビブラフォーンの響き、ターンテーブルのようなスクラッチ、チョップの技法を織り交ぜ、西部劇のような曲調にベン・シュナイダーのボーカルが挿入される。彼の声はまるで20世紀の初めを彷徨うかのようだ。それはアウトロを通じてラジオの混線のような形で別の曲調へと変遷を辿る。続く「 Evening Ride」は短いインスト曲であり、前の曲の雰囲気を強化するような役割を担っている。グロッケンシュピール、テレミンのようなオーケストラ楽器の導入は、その雰囲気を実際に効果的に高めている。「Summer Air」では、アルバム前半部と同じよう実験的な電子音の世界を安らいだフォーク音楽と一つに結びつけている。ベン・シュナイダーのギターはムードたっぷりで、いつまでもこの音楽の中に浸っていたいと思わせる何かが存在している。

 

オリジナルスコアはその後、「Hands To Sky」を通じてローファイや以前よりもエクスペリメンタルフォークの性質を強めていき、映画のストーリー性をより強化するような構成を形成している。「Mysteries」は、アンビエント調で、映画の中の印象的なシーンを伺わせるものがある。さらに、この曲には何かスピリチュアルな何かが浮かび上がるような感覚に充ちている。これは実際の映画をご覧いただき、音楽がどのような形で実際の映画のワンシーンを印象深くしているのかを確認してもらいたい。アルバムの世界観は終盤においてさらに深みを増していき、「Overflowing」では、これまでのバンドの音楽性とは異なる形のハイライトを見出すことも出来る。

 

そもそもロード・ヒューロンは、ベン・シュナイダーがヒューロン湖を旅したときに、神々しい感覚に打たれ、その後、ロサンゼルスに行き、友人とともに音楽活動を始めたのが始まりだ。また、ロード・ヒューロンは、そういった人智では計り知ることの出来ない自然の中にある霊妙な感覚を、フォーク/カントリー、ローファイ、モリコーネ・サウンドを介して追い求めてきた印象もある。そして、この映画のサウンドトラックでは、バンドの既存作品の中で最も神秘的な瞬間が実際の音楽の中に見いだせるという気がする。このオリジナルスコアの音楽は、映像がなくとも、それ自体が素晴らしいが、もちろん映像を鑑賞してみたいという気を起こさせる何かがある。


 

 

87/100

 

 

米国のシンガーソングライター、Sharon Van Etten(シャロン・ヴァン・エッテン)が、韓国系カナダ人の映画監督、Celine Song(セリーヌ・ソン)のA24新作映画『Past Lives』のサウンドトラックに新曲「Quiet Eyes」を提供しました。オフィシャルビデオは下記よりご覧ください。

プロデューサーのZachary Dawes(ザッカリー・ドウズ)と共に作曲・演奏した「Quiet Lives」は、映画のようなパーカッションと広範なストリングスにより、失われた1960年代のガールグループのバラードのように感じられます。

 

曲の中でヴァン・エッテンは、「雨の中で消えゆくモザイクの顔」を描写し、「これは本当に神秘的な人生なのだろうか?」と考えます。「私たちは自分の過ちから逃げているのではないか」と。この曲は、旧友が初めて出会ってから数十年後に再会するロマンス映画のサウンドトラックに使われるようなドラマティックな曲です。

 

 「Quiet Eyes」

 

 

「Past Lives」のサウンドトラックには、ヴァン・エッテンの新しいオリジナル曲に加えて、グリズリー・ベアのダニエル・ロッセンとクリストファー・ベアがスコアを提供しています。これまでのところ、アーティストたちは「Why Are You Going to New York」と「Across the Ocean」という曲を共有しています。サウンドトラックはA24 Musicから6月9日に発売される。

 

シャロン・ヴァン・エッテンの最新のアルバムは2022年の『We've Been Going About This All Wrong』です。その後、未発表のボーナストラック2曲を収録したデラックスエディションをリリースした。3月には、2012年のアルバム『Tramp』の記念リイシューをリリースした。

 

©Luke Rogers


Angel Olsenが、Larry Clinton & His Orchestraによって人気を博した「My Reverie」のテイクを提供しました。このカバーは、エステ・ハイムがエグゼクティブ音楽プロデューサーを務めるナショナル・ジオグラフィックの新しい限定シリーズ「A Small Light」のために録音されたものです。以下、チェックしてみてください。


A Small Light」は、アムステルダムの屋根裏部屋にアンネ・フランクとその家族を隠すのを手伝ったオーストリア系オランダ人女性、ミープ・ギーサ(ベル・パウリー扮)の物語です。5月23日発売のサウンドトラックには、ダニエル・ハイム、カマシ・ワシントン、ウェイズ・ブラッド、モーゼス・サムニーらのカバーが収録されています。また、Sharon Van EttenとMichael ImperioliがInk Spotsの「I Don't Want to Set the World on Fire」の演奏を番組で披露しています。

 

 

©Ian Laidlaw

Sharon Van Etten(シャロン・ヴァン・エッテン)は、米国の俳優であるMichael Imperioli(マイケル・インペリオリ)と組んで、Ink Spotsの「I Don't Want to Set the World on Fire」をカヴァーしています。

 

この曲は、ナショナル・ジオグラフィックの新シリーズ「A Small Light」のサウンドトラックの一部として録音されたもので、「The Sopranos」と「The White Lotus」の俳優Michael Imperioliがスポークンワードバースを披露しています。


「A Small Light」は、アンネ・フランクとその家族をアムステルダムの屋根裏部屋に隠すのを手伝った女性、Miep Gies(ベル・パウリー扮する)の人生をベースにしています。エステ・ハイムはこの番組でエグゼクティブ音楽プロデューサーを務め、アリエル・マルクスはオリジナルスコアを作曲しています。

 

5月23日に発売された『Songs From the Limited Series』では、ハイムはエンジェル・オルセン、ダニエル・ハイム、カマシ・ワシントン、ウェイズ・ブラッド、モーゼス・サムニーなどのアーティストを起用しました。ダニエル・ハイムのドリス・デイの「Till We Meet Again」の演奏とカマシ・ワシントンのチャーリー・パーカーの「Cheryl」のカバーは先行リリースされている。エンジェル・オルセンの「My Reverie」バージョンは今日リリースされたばかり。


 


The Cinematic Orchestra(シネマティック・オーケストラ)は、今年9月1日に『Man With A Movie Camera』の20周年記念エディションをNinja Tuneからリリースする予定です。このスペシャルエディションはLPで発売予定です。

 

ザ・シネマティック・オーケストラが、2003年の代表的なアルバム『Man With A Movie Camera"』の20周年記念ツアー&オーディオ・リイシューを発表しました。彼らはアルバムからの楽曲をすべて新しいビジュアルで表現し、ヨーロッパ全土で発売を記念したライブを行う予定です。



2001年、ポルトが欧州文化都市になったことを祝う映画祭の一環として、シネマティック・オーケストラのジェイソン・スウィンスコーは、一回限りのパフォーマンスとして無声映画のサウンドトラックの作曲を依頼された。この映画は、1929年にソビエト連邦で製作された初期のドキュメンタリー。英国映画協会をはじめとする多くの人々から、製作から100年近く経った今でも史上最高の映画のひとつと称賛されている。ソビエトのジガ・ヴェルトフが監督を務めている。

 

最初の公演は、歴史あるポルトのコリセウで行われ、3,500人のスタンディングオベーションで幕を閉じた。シネマティック・オーケストラはその後、ロンドンのバービカン、ニューヨークのウィンターガーデン(WTC)、シドニー・オペラハウスなど、長年にわたって国際的にこのショーをツアーしています。



バンドは「Every Day」を書いている最中にフィルムコミッションが発生し、「Man With A Movie Camera」に形成的な影響を及ぼした。

 

「Every Day」に収録された曲の中には、この曲のために特別に書かれたものや、すでに開発されていたものがあり、スウィンスコーとバンドは、映画の展開に合わせたモチーフを作り直した。タイトルの「Every Day」は、理想的なソビエト社会の1日を描いた映画の物語に基づくもので、人々の起床からストーリーが始まり、様々な職場環境を経て、余暇や活動へと移っていきます。
 

『Man With A Movie Camera』は、録音盤として2003年にリリースされましたが、多くの賞賛を受けました。

 

ガーディアン紙は4/5をつけ、「ジャズ楽器、DJシャドウのようなグルーヴ、繰り返されるコード・シーケンスを解剖しても、どうしてこんなにシンプルな組み合わせで、こんなにハートフルな音楽を作るのか、頭を悩ますことになるだろう」と謙遜した絶賛を与えている。インディペンデント・オン・サンデー紙は、「独り立ちし、誇り高く、完全なものである」と評している。また、ダンス雑誌のDJ Magazineは、「The Cinematic Orchestraの天才、この言葉を軽々しく使うことはできない、まるで境界がないようだ」と手放しに賞賛している。



1999年に「Motion」でデビューして以来、ザ・シネマティック・オーケストラは数多くのアルバムを売り上げ、10億回以上のストリームを生み出している。Pitchfork、The Guardian、New York Times、Le Monde、Resident Advisor、Fader、Crack、 Rolling Stone、Gilles Peterson、Benji B、 Jason Bentley、 Mary Anne Hobbsなどの評論家から支持を得ている。2007年にリリースされたアルバム「マ・フルール」は、グループのサウンドの伝統から大胆に逸脱していることが評価されましたが、それ以来、このアルバムは、多くの人に愛されている。

 

 



Chinematic Orchestra 『Man With A Movie Camera』(20th Anniversary Reissue)

 



Tracklist:

 
Side A:
1. The Projectionist
2. Melody
3. Dawn
4. The Awakening Of A Woman (Burnout)
Side B:
1. Reel Life (Evolution II)
2. Postlude
3. Evolution (Versao Portuense)
Side C:
1. Man With The Movie Camera
2. Voyage
3. Odessa
4. Theme De Yoyo
5. The Magician
Side D:
1. Theme Reprise
2. Yoyo Waltz
3. Drunken Tune
4. The Animated Tripod
5. All Things