リナ・サワヤマ  Music Week誌のインタビューでアーティストとしての心境の変化を語る

Rina Sawayama

現在、サマーソニック2022出演のため、日本に滞在しているリナ・サワヤマは、近日、日本テレビの情報番組『スッキリ』でのライブパフォーマンスが決定している。二十代の頃には、『情熱大陸』でも一度特集を組まれていたようだが、今回、この番組『スッキリ』の出演をきっかけに、日本国内でも人気が上昇していく可能性もある。

 

先日、リナ・サワヤマは現在発売中の Music Weekの9月号の表紙を飾り、Dirty HitレーベルのヘッドであるJamie OborneとHouse Of UsのマネージャーWill Frostとこの雑誌のインタビューに答えている。彼女は9月16日にファン待望のセカンド・アルバム『Hold The Girl』をのリリースを控えている。

 

サワヤマはミュージック・ウィーク誌の取材に対して女性アーティストとして頷きがたい奇妙な風潮に言及しており、複雑な胸中を打ち明けている。「ファンの間では、女性の比較はとても有害です」と話している。

 

「私は同業者とよくそうなるし、他のすべてのポップスターも同じだと思っている。いっつも女性同士なんです。男性アーティストが他と比較されるのをあんまり見たことがない。ちょっとこれはつまらないですね」


さらに、リナ・サワヤマは、この女性アーティストの間の比較がネット上でどのように変化して現れるかを次のように説明している。


「アルバム撮影のために着ていた衣装が、次週には他のポップアーティストに貸し出され、その撮影の方が早く公開されるかもしれない。「その背景には、女性ミュージシャンたちが互いにとても親切で、協力的であることがあります。みんなのスペースがあることを、みんな理解しているんです」


コロナウイルスが大流行した2020年、セルフタイトルのデビュー作「Rina」をリリースして30歳になったサワヤマは今後、音楽業界全体で女性や女性アイデンティティの人たちの変化を促す存在でありたいと語った。


「その変化の一端を担えたのかなと思っています。今になってみれば、20代のころ、この業界の外で過ごした年月は、自分が何を望んでいるかを知る上でとても貴重だったとつくづく思うことがあるんです。ストリーミングやソーシャルメディアのおかげで、さまざまな意見を聞きたいと思う人がたくさんいるはずです。1人のアーティストにこだわることなく、いろいろなアルバムにアクセスできるようになりました。楽観的かもしれませんが、私はこのことを励みにしています」


リナ・サワヤマは、次世代のレディー・ガガという称号が与えられる注目のアーティストとしての他にもうひとつの顔を持っている。Spotifyの月間リスナーが500万人近く、TikTokの「いいね!」が230万人、TwitterとInstagramのフォロワーが合わせて100万人以上いる、大衆に対して影響力を持つ”インフルエンサー”としても知られている。ポール・エプワースとスチュアート・プライス、コラボレーター、クラレンス・クラリティとローレン・アキリーナのプロデュースによる『This Hell』に、ダーティーヒットを始めとする彼女のチームの期待はきわめて高いのも至極頷ける話なのだ。


「私はどちらかといえば真面目なミュージシャンの部類に入ると思う」とサワヤマは話している「作曲だけでなく、プロダクション、ミキシング、ミュージックビデオ、パフォーマンスにも関わっている。現在、ツアーのリハーサルを始めたばかりですが、ボーカルが多いので、これをやり遂げられたら、良いミュージシャンだと証明することにも繋がるということに気がつきました」


さらにインタビューの中でリナ・サワヤマは続けた。「それこそ私の望みです。最初のレコードと違うから気に入らない、と言われることもありますが、『文章がうまくなった、演奏がうまくなった』と紛れもなく言われるなら、それで十分なんです。聴いている人たちにとって、それが誰かの癒しになったり、誰かの心に響いたりすれば、素晴らしいことです。結局はただのMP3なんだけど・・・。でも、それで誰かの人生が変わったり、一日が変わったりしたら、それこそマジックだな」


幼少期に日本から英国に移住し、現在ロンドンを拠点に置くシンガーソングライター、リナ・サワヤマは、2021年に英国に5年以上居住したアーティストにBRITsとマーキュリー賞の受賞資格を与える改正案のキャンペーンに成功し、すでにこの国の業界に大きな影響を及ぼしている。


このシンガーソングライターのポップスターへ上り詰めるプロセスを手助けしたのは、彼女の所属レーベルであるダーティ・ヒットであり、彼女はオボーンとの最初のミーティングから良いマッチングが出来たと語っている。


「彼とミーティングをしたとき、彼は(シングルの)STFU!に大笑いしていた」とサワヤマは語る。「彼は、この曲をとても面白いと思ってくれた。そして、それが正しい反応だとわかった」


「メジャーレーベルと契約したら、自分が望むような形でシングルのリリースや曲作りはできないと思っていました」と彼女は付け加えている。「私は、良いアルバムが棚上げされるのを知ってる。もし、メジャーレーベルと契約していたら、同じようにリリースされなかっただろうし、STFU!はシングルにはならなかっただろうし、完全に失敗したと感じただろう」と語った。


昨年、Women In Musicのイベントで新人賞を受賞したリナ・サワヤマは、彼女のキャリアを支えてきたエルトン・ジョン卿にも大きな賛辞を贈っている。エルトン・ジョンは、最近、若い気鋭のアーティストとのコラボレーションを積極的にこなしており、リーズのポストパンクバンド、ヤード・アクトともシングルでコラボレートしているが、実のところ、リナ・サワヤマの楽曲「Chosen Family」でコラボレートした後、この両アーティストは友好的な関係を築き上げている。


「エルトンは私にたくさんのアドバイスをしてくれました。特に若いアーティストをサポートすることは常に重要で、常に自分より新しい人がいるということを教えてくれました」とサワヤマは語っている。「彼は、私に自信を持たせてくれた。文字通り、世界で最も有名なミュージシャンが自分の作品を気に入ってくれたなら、それは私が正しいことをしている証拠だと思ってます」

 

リナ・サワヤマのセカンド・アルバム『This Hell』は、DirtyHitから9月20日にリリースされる。今作はポピュラー・ミュージックの既存の概念そのものを揺るがすようなセンセーショナルなリリースとなるはずだ。