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©︎Tom Oxley

Pixiesが次作Doggerelからの新曲「Dregs of the Wine」を公開しました。ギタリストのJoey Santiagoが作曲を手がけたPixies初の楽曲で、これまでのシングル「There's a Moon On」「Vault of Heaven」に続くものとなっています。下記よりお聴きください。


Black Francisによると、この曲は「90年代に当時の妻とロサンゼルスに住んでいて、Joeyと彼の元妻とつるんで、ラスベガスにたくさん行って、たくさん飲んで、少しドラッグをして、本当に楽しい時間を過ごした」ことを歌っているとのことです。


この曲について、ジョーイ・サンティアゴは次のように語っている。「僕はある種のゾンビ状態で、ただ演奏していたんだと思う。演奏が終わった後、時間を置いて、"時間の無駄だったな、俺はなんてクズなんだ "って思ったんだ。何度も自分を責めたけど、僕の彼女はそうとは知らずに僕の曲をこっそり録音していたんだ。彼女が後でそれを再生してくれて、「くそっ!」と思った。ちょっと待てよ!』って。この曲はいい!』ってね」。


 




Doggerelは9月30日にBMGからリリースされる。


 

PHOTO: BARBARA MRAZKOVA


親友であるブリストルのLouise MacphailとシカゴのKristin McFaddenによる、異色の英米オルタナティブ・ロック・デュオ、Prima Queenが、The Big Moonのプロデュースによる最新シングル「Eclipse」を公開しました。


この曲についてバンドは、「自分を破滅させた失恋を引きずったまま、新しい関係に入ることへのためらいを歌っている」と説明する。

 

「この曲のレコーディングは、とてもカタルシスのあるグループ体験だった。最後のコーラスをみんなで大声で歌った。自分たちでも気づかないうちに溜め込んでいた怒りを吐き出していたんだ」。


 Mass Of The Fermenting Dregs 「Awakening: Sleeping」

 

 

Label:  Flake Sounds

Release: 2022年8月17日

 

Listen/Stream

 

 

Review

 

実を言うと、Mass Of The Fermenting Dregs(MOTFG、マスドレ)はデビューする以前から、十数年以上前から知っている。


当時、ストリーミング視聴サイトを通じて、The Mass Of The Fermenting Dregsの「kirametal」を初めて聴いた。2000年代当時、最初のオリジナル・メンバーで活動していた。当初は宮本奈津子を中心とする女性トリオ編成のロックバンドだった。アーティスト写真、ワンピース姿で、ベースをワイルドにかき鳴らし、情熱的に歌をステージでうたう姿は今でもありありと覚えているが、そのクールな佇まいは、NYのアンダーグラウンドシーンから登場したブロンド・レッドヘッドのカズ・マキノを彷彿とさせた。そのクールでありながらパッションあふれる印象に違わぬ、切れ味バツグンのオルタナティヴロックサウンド全開のバンドが関西のシーンに登場したという印象を受けたのである。

 

当時、マスドレは、EMIのオーディションに合格し、最初のEPをニューヨークで行っている。これはナンバーガールもそうだったが、2000年代くらいまで、EMIは海外でのレコーディングを見込みのある新鋭バンドに積極的にとりくませていた証拠でもある(デイビッド・フリードマンがプロデュースを手掛けた『Sappukei』もアメリカでレコーディングされた)」同年に、マス・オブ・ザ・ファーメンティング・ドレッグスは、フジ・ロックなど夏フェスの参加等を通じて、あれよあれよという間に全国区のロックバンドに成長していき、ロキノンのライターにも知られるようになった。

 

この最初期のセルフタイトルのおかげなのか、マス・オブ・ザ・ファーメンティング・ドレッグスは、海外のインディーロックファンの間で人気があるようなのだが、ここ日本では、正直、その実力に比べて適切な知名度に恵まれていないように思える。つまり不当に過小評価を受けている。さらに、それにくわえ、数年前、オリジナル・メンバーの脱退という出来事は、バンドを存続させていく上で大きな障壁ともなったように思える。それでも、マス・オブ・ザ・ファーメンティング・ドレッグスは、結局のところ、バンドとしての歩みを止めることはなかった。メンバーを入れ替えて、新たな編成のスリーピースバンドとして再出発することになった。


 

最新作『Awakining:Sleeping」は、このバンドが新境地を開拓した作品といえ、マスドレらしいオルタナティヴ・サウンドも全開であり、これまでとひと味異なる音楽性を取り入れたバリエーションに富んだ作風となっている。オープニング・トラックを飾る「Dramatic」では前作アルバムに収録されていた「あさひなぐ」のように、J-Popに近いアプローチを図り、前作に見られたような歌ものとしての曲をより洗練させ、親しみやすいものとなっている。そこに宮本のボーカルは、以前のような気負いがなくなり、松任谷由実のような大御所のような貫禄のある歌いぶりとなっている。この一曲目こそがこのニューアルバムの世界観を形成しているといえる。

 

結局のところ、音楽をはじめとする芸術全般は、作り手の人生をそこに反映したものでしかない。それだけはどのような形をとろうとも偽りようがないのだ。このアルバムの中に内包される世界は、その後、このバンドの歩みそのものを反映していくかのように様々な形で展開される。

 

シューゲイズサウンドを取り入れた轟音ロックサウンドを追求した「いらない」、最初期のオルタナティヴ・ロックの延長線上にあるパワフルなサウンドを引き出した「Melt」の魅力もさることながら、バンドとしての新境地を見出した「1960」では、クラフトヴェルクやNEUのドイツのデュッセルドルフの電子音楽をロックミュージックに組み替えた音楽にもチャレンジしている。

 

特に、この「1960」では、日本のギター・ソロが不評という現代ミュージックシーンに激烈に強い抵抗を示すかのように、一分以上にも及ぶ、クールなギターソロが展開されるが、ギターソロというものの醍醐味がここに詰め込まれている。その他、「Helluva」では、マッド・カプセル・マーケッツ、ココバットのような、往年のミクスチャーサウンドを現代的なヒップホップサウンドとして再解釈した曲まで収録されている。これらの多彩でバリエーションに富んだサウンドアプローチが、アルバムの前半部において、刺激的に繰り広げられていくのである。


 

アルバムの後半部は、前半部とは少し印象が異なる、メインボーカルを務める宮本ではなく、新加入の男性メンバーがボーカルに挑戦し、これまでのマスドレにはなかった新たなチャレンジを刻印したものとなっている。「Ashes」では、ブラッドサースティ・ブッチャーズ、イギリスのMega City Fourを彷彿とさせる爽快でドライブ感あふれる楽曲を提示している。ここでまた、これまでのマスドレの音楽にはなかった新鮮な要素をリスナーは楽しむことが出来るはず。

 

他にも、モダンなオルタナティヴ・フォークに触発されたインストゥルメンタル曲「After The Rain」では、これまでのマスドレらしからぬ内省的な音楽を体感出来る。さらにアルバムのクライマックスでは、以前からのファンの期待に大きく答えてみせる。「鳥とリズム」では、近年のアルバムに見受けられる、J-Popに根ざしたキャッチーで爽やかな日本語ロックソングが展開される。ここで、マス・オブ・ザ・ファーメンティング・ドレッグスらしい叙情的なロックサウンドの真骨頂を堪能出来るはずだ。さらに、クロージング・トラック「Just」ではこのバンドらしいキワキワなヘヴィーロック性を維持しつつ、親しみやすいキャッチーな要素が込められている。

 

今週初めにリリースされた三作目のアルバム「Awakening:Sleeping」は、これまでのMOTFDの作品の中で、最も聴き応えのあるアルバムに挙げられる。シングル「kirametal」のデビューからおよそ16年にわたり長いタフなロックバンドとして活動してきた、このバンドの底意地のような怒涛のスピリットが全編には漂っている。日本でインディーロックバンドとして長く活動することは、ときに苦しいことではあると思われるが、タフな活動スタイルを長年にわたって徹底して貫いてきたロックバンドとしてのプライドがこの新作全体には漂っている。ここに、マスドレは、日本のインディー・ロックバンドとしての最大の成果を目に見える形で築き上げたといえる。

 

 

90/100

 

 


ニューヨーク・ブルックリン出身のデュオ、TOLEDOは先月、デビュー・アルバム『How It Ends』のリリースを発表しています。

 

今回、Toledoは先月公開された「Leopard Skin」に続くプレビューシングル「Flake」と「What Happened to the Menorah?」の二曲を同時公開しました。下記よりお聴きください。


「Flake」について、デュオは次のように説明しています。「この曲は一歩進んで二歩下がるような曲だ」

 

たとえ正しい方向に向かっていると感じていても、時に、足を滑らせ、古い習慣に逆戻りしてしまうことがないか? 自分を責めるのは自分だけだ。でも、自分がどうなるかは親の責任ではないだろうか?俺と親父のせいだ。俺たちのクソみたいな遺産をだ。

 

サウンド的には、Barenaked LadiesとFleetwood Macを足したような感じ。そして、この曲のオープニングに登場するのが、TwitchライブストリーマーのDakotazです。偶然にもレコーディングのクロスファイアに巻き込まれたんだ」



Toledoの名を冠して活動するダン・アルヴァレス・デ・トレド、ジョーダン・ダン=ピルツは特別な絆で結ばれている。

 

マサチューセッツ州ニューベリーポートで育った二人は、お泊り会、学校の合唱練習、結成当初のバンドの発掘などを通して、すぐに打ち解けた友人となり、今ではブルックリンでルームメイトとして、お互いの文章を仕上げるほど。この共有された歴史とお互いへの明白な愛情は、彼らのソングライティング・プロジェクトであるTOLEDOの中で目に見える形で表現されている。

9月23日にGrand Jury Musicからリリースされるデビュー・アルバム『How It Ends』では、2人は20代のミュージシャンとして自らの人生を歩みながら、互いの家族の歴史とトラウマに踏み込んでいる。アルバレスとダン=ピルツの実生活でのケミストリーがこのレコードに反映され、温かな抱擁のように優しく、必要な現実の確認のように明確な12曲が収められている。このデビュー・アルバム『How It Ends』は、深い自己反省と、どんな関係にも必要なハードワークの産物となっている。


Toledoのデビューアルバム『How It Ends』は”Grand Jury Music”から9月23日に発売される。先に公開されたシングル「L-Train」「Climber」「Leopard Skin」が収録されている。
 

 

 

 

  

 

 

 Toledo 『How It Ends』

 


 

 

Tracklist:


01. Soda Can
02. Boxcutter
03. Hideout
04. Keep It Down!
05. How It Ends
06. Climber
07. Flake
08. L-Train
09. Leopard Skin
10. What Happened to the Menorah?
11. Ghosty
12. Fixing Up the Back Room

 

Pre-order: 

 

https://toledo.lnk.to/howitends 

 

 


リイシュー・レーベル”Light In The Attic”、及び、ルー・リードの未亡人、ローリー・アンダーソンは、ルー・リードの『Words & Music, May 1965』からリードの未発表音源を発表した。

 

このアルバムは、ルー・リードが1965年に盟友であるジョン・ケイルとともに制作し、自分宛に郵送したテープから抜粋したものとなっている。そこには、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのいくつかの曲の初期録音が収録される。中には、50年以上にわたって封筒に封印されたままになっていたものまで含まれる。このテープからは既に「I'm Waiting For The Man」と 「Heroin 」の未発表ヴァージョンが公開されているが、本日、「Men Of Good Fortune」をご紹介しよう。


ルー・リードの熱烈なファンは、今回の音源「Men Of Good Fortune」が1973年に発表されたソロ・アルバム『Berlin』の2曲目に収録されていることは既知のことと思われる。しかし、ルー・リードの専門家、ジェイソン・スターンとドン・フレミングがプレスリリースで指摘するように、この初期の音源は『ベルリン』に収録されたものとは別曲であり、1960年代半ば、フォーク・ロックの代表的アーティストにインスピレーションを与えた楽曲群と同じ系譜に当たる。

 

「Men Of Good Fortune」は、何世紀も前に、イングランドやスコットランドで、人から人へと伝承されるチャイルド・バラッドの特徴を備えている。近年まで、それらの多くは印刷物として記録されて来なかったが、1882年から1898年にかけて出版されたフランシス・ジェームズ・チャイルドの書籍『The English And Scottish Popular Ballads』でようやく日の目を見ることになった。チャイルド・バラッドという音楽ジャンルは、その名の通り、子供向けの民謡のような音楽だろう、1960年代初頭のフォークアーティストにとって大きなインスピレーションの源泉となっていて、錚々たるアーティストーージョーン・バエズ、ボブ・ディラン、ポール・サイモン、フェアポート・コンヴェンションらがこの書籍から多くを引用しているという。

 

チャイルド・バラッド2番の 「The Elfin Knight」は、他の歌手を経て、サイモン&ガーファンクルの "Scarborough Fair "やボブ・ディランの "Girl From The North Country "に強い影響を与えた。チャイルド・バラード2番をはじめ、多くの曲には、ルー・リードが自らを描く「乙女」「メイド」が登場する。この「Men Of Good Fortune」の歌詞は、チャイルド・バラッドの亜種としても見なす事もできるが、ルー・リードらしい知性に溢れ、ひねりのきいたものとなっている。本や他の曲、伝統的なもの、ポピュラーなものからセリフを拝借しているようには見えない。ルー・リードは、「Men Of Good Fortune」をソロで歌い、演奏している。これは、ルー・リードの音楽、さらに、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの音楽、ひいては「オルタナティヴ」のルーツが、バルトーク・ベーラ(ハンガリー民謡を自分の足を使いながら、アーカイブのように収集し、クラシック音楽として組み替えた)のような民謡に近い音楽にあるかもしれないことを示す、ポピュラー音楽史としてきわめて画期的な音源の発掘である。

 

 


 


今週金曜日、8月19日、マンチェスターのシンガーソングライター、Phoebe Greenはセカンド・アルバム『Lucky Me』をChess Clubから発売します。昨日発表されたシングル「Crying In The Club」はデビューアルバム「Lucky Me」に先駆ける最後のプレビューとなります。


「Crying In The Club」についてフィービー・グリーンは次のように語っている。「Crying In The Club」は、私が書いた曲の中でも間違いなくお気に入りの(サウンド的に)アップビートな曲で、今回も私の中のポップスターを勇気づけてくれたジェシカ・ウィンターと一緒に作りました!」。

 

「私は自分の行動パターンと習慣的な自己妨害行為を変えるために一生懸命働いてきたので、わざと隠しているのですが、それはすべて表面下に隠れている。自分の努力を認めてもらうことを切望しているけれど、誰かが私に何を求めているかは重要ではないという事実を受け入れることでもある」


 

 

Phoebe Green 『Lucky Me』

 



Tracklisting:

 
1. Break My Heart
2. Lucky Me
3. Make it Easy
4. Crying In The Club
5. Sweat
6. Clean
7. Just A Game
8. One You Want
9. Won’t Sit Still
10. DieDieDie
11. I Wish You Never Saw Me Cry
12. Leach
13. I Don’t Wanna Make You Cold

 

 

Pre-order official store :    

 

https://phoebe-green.ffm.to/officialstore

Stereolab Credit: Steve Double

 

 

Stereolabは、9月2日にWarp Recordsよりリリースされるコンピレーション「Pulse of the Early Brain [Switched On Volume 5]」に先駆け、Nurse With Woundとの1997年のコラボレーション12インチに収録されていた「Simple Headphone Mind」と「Trippin with the Birds」の2曲を公開しました。下記の新作のアートワーク、トラックリストとともにご確認下さい。 

 

 「Simple Headphone Mind」

 

 

 「Trippin with the Birds」

 

 

 


Stereolab 『Pulse of the Early Brain [Switched On Volume 5]』



Tracklisting:

 
1. Stereolab/Nurse With Wound - Simple Headphone Mind
2. Stereolab/Nurse With Wound - Trippin’ with the Birds
3. Low Fi
4. [Varoom!]
5. Laisser-Faire
6. Elektro [he held the world in his iron grip]
7. Robot Riot
8. Spool of Collusion
9. Symbolic Logic of Now!
10. Forensic Itch
11. Ronco Symphony [Demo]
12. ABC
13. Magne-Music
14. Blaue Milch
15. Yes Sir! I Can Moogie
16. Plastic Mile [Original Version]
17. Refractions in the Plastic Pulse [Feebate Mix] - Autechre Remix
18. Unity Purity Occasional
19. The Nth Degrees
20. XXXOOO
21. Cybele’s Reverie [Live at the Hollywood Bowl]


 


 

イギリスのオルタナティヴロックバンド、Pulled Apart By Horsesが通算5枚目のアルバム『Reality Cheques』を発表しました。Pulled Apart By Horsesの次の章のサウンドの青写真となるこのニューシングルは、70年代後半のガレージロック、ポストパンク、Iggy And The Stooges、The Rolling Stones、Bowie、The Crampsといったヘヴィ・ロックからインスピレーションを得たという。



9月30日にAlcopop!Recordsからリリースされるこのアルバムは、前日にイギリス・ハルからスタートする彼らの長いUKヘッドライナー・ツアーと同時期にリリースされる予定です。


ボーカルのTom Hudson(トム・ハドソン)は、「僕らの音楽の好みは、毎月、そして何年もかけて変わっていくから、毎回同じアルバムを出すようなバンドにはならないよ」と語っている。業界用語で言うと、"インディー・キッズにはヘヴィすぎる、ヘヴィ・キッズにはインディーすぎ "なバンドで、どこに入れたらいいかわからないところがクールなんだ 」と述べている。

 

現時点ではアートワークは公開となっておらず、収録楽曲のみ公開されています。また、先行楽曲は「First World Problems」が昨年末にリリースされています。こちらのMVは下記よりご覧ください。

 

 

 

 

Pulled Apart By Horses 『Reality Cheques』

 

Tracklist:

 

1.Pipe Dream

2.First Wold Problems

3.Sleep In Your Grave

4.Rinse And Repeat

5.Devil Inside

6.Rat Race

7.Positive Place

8.Fear Of Missing Out

 

©️Kersi Luck

マンチェスターのインディーロックバンド、 Pale Wavesが、7月20日にDirty Hitからリリースされるニュー・アルバム『Unwanted』収録の先行シングル「The Hard Way」を公開しました。


この曲は、フロントウーマンのHeather Baron-Gracieの "喪失との戦いと、それに伴う受け入れへの葛藤 "を記録したものだという。バロン-グレイシーは、この曲がニューアルバムの中で「お気に入り」だと言いながら、この曲がいかに感情的なテーマを扱っているかを説明している。


私が高校生の時、いじめられていた女の子が自ら命を絶ったんです。毎朝、彼女と一緒にバスに乗ると、彼女が同じ場所に座っているのが見えた。彼女は1階に座り、私は2階に行く。「ザ・ハード・ウェイ」は、彼女を助けなかったこと、彼女のために立ち上がることができなかったことを、大人になった今、後悔していることを書いたものです。


でも、この映画が、助けを必要としている人たちのために立ち上がること、そして、自分の言葉や行動が本当に大きなダメージを与える可能性があることを理解するきっかけになればいいなと願っています。特にその年齢では、自分がどれだけ残酷になれるかわからないのです。




 

 

Lou Reed Credit: Julian Schnabel


今年8月26日、Lou Reedの初期の未発表デモ音源がアルバム『Words & Music, May 1965』としてLight In The Atticからリリースされる。これはルー・リードが制作し、自分自身に郵送したテープ音源。約50年間未開封のままになっていた音源が新作として組み直されたものである。


先月、 「I'm Waiting For The Man」の初期バージョンが発表されたが、昨日、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの名曲「Heroin」の幻の初期デモソングが公開された。米国の音楽メディア、Spinが指摘しているところでは、この未発表バージョンの「Heroin」は、1995年に『Peel Slowly And See』のボックスセットに収録され、John Cale、Sterling Morrisonと共に録音された。以前知られていたオリジナル盤の "Heroin "のデモより2ヶ月前に制作されている。

 

 

 

 

Words & Music, May 1965 (CD & Cassette Standard Edition) 
 

 



 

Tracklist:



1. Iʼm Waiting for the Man (May 1965 Demo)
2. Men of Good Fortune (May 1965 Demo) *
3. Heroin (May 1965 Demo)
4. Too Late (May 1965 Demo)*
5. Buttercup Song (May 1965 Demo)
6. Walk Alone (May 1965 Demo)
7. Buzz Buzz Buzz (May 1965 Demo)
8. Pale Blue Eyes (May 1965 Demo)
9. Stockpile (May 1965 Demo) *
10. Wrap Your Troubles in Dreams (May 1965 Demo)
11. Iʼm Waiting for the Man (May 1965 Alternate Version)
12. Gee Whiz – (1958 Rehearsal) *
13. Baby, Let Me Follow You Down (1963/64 Home Recording)
14. Michael, Row The Boat Ashore (1963/64 Home Recording)
15. Donʼt Think Twice, Itʼs All Right (Partial) (1963/64 Home Recording)
16. W & X, Y, Z Blues (1963/64 Home Recording) *
17. Louʼs 12-Bar Instrumental (1963/64 Home Recording) *

 

 

Words & Music, May 1965 (2xLP + 7-inch + CD Deluxe Edition)

 

 Tracklist:


-2xLP-


1. Iʼm Waiting for the Man (May 1965 Demo)
2. Men of Good Fortune (May 1965 Demo) *
3. Heroin (May 1965 Demo)
4. Too Late (May 1965 Demo) *
5. Buttercup Song (May 1965 Demo)
6. Walk Alone (May 1965 Demo)
7. Buzz Buzz Buzz (May 1965 Demo)
8. Pale Blue Eyes (May 1965 Demo)
9. Stockpile (May 1965 Demo) *
10. Wrap Your Troubles in Dreams (May 1965 Demo)
11. Iʼm Waiting for the Man (May 1965 Alternate Version)

– 7-inch –
1. Gee Whiz – (1958 Rehearsal) *
2. Baby, Let Me Follow You Down (1963/64 Home Recording)
3. Michael, Row The Boat Ashore (1963/64 Home Recording)
4. Donʼt Think Twice, Itʼs All Right (Partial) (1963/64 Home Recording) 5
. W & X, Y, Z Blues (1963/64 Home Recording) *
6. Louʼs 12-Bar Instrumental (1963/64 Home Recording) *

All tracks previously unreleased; * Previously unreleased composition


Pre-order

 


 

 

Sorryは、2020年のベスト・デビュー・アルバムのひとつ『925』をリリースし、昨年はそれに続く『Twixtustwain EP』を発表した。

 

Sorryは、幼少期からの親友で、現在22歳のアーシャ・ローレンツ、ルイス・オブライエンの2人によって結成され、現在はドラマーのリンカーン・バレット、ベースのキャンベル・バウムを加えた4人体制で活動しているノース・ロンドンの新鋭である。

 

衝撃的なデビューを果たしたブラック・ミディや、英BBC【SOUND OF 2020】にも選出されたスクイッドの登場で勢いを増す次世代UKインディ/オルタナ・シーンにおいて、かねてより高い注目を集めていた今日、彼らは、2枚目のフルアルバム『Anywhere But Here』の制作を発表した。

 

バンドのフロントパーソン、Louis O'Bryen(ルイス・オブライエン)は声明の中で、「925年のロンドンの最初のバージョンが無邪気で新鮮な顔をしていたとしたら、このアルバムはもっと荒削りなものだ」と予告している。



Sorryは、Ali Chant、さらにPortisheadのAdrian Utleyと共同でアルバムを制作し、三ヶ月前にニューアルバムに収録される先行シングル「There's So Many People That Want To Be Loved」をリリースしている。
 
 
 
 
 
そして、今回、彼らはもうひとつの新曲 「Let The Lights On」を発表した。この曲は、暗い部屋で超越的なものを見つけようとする、恍惚とした、しかし、落ち込んだ曲で、付属のミュージックビデオは、バンド名とのO'BryenとAsha Lorenzがまさに歌詞を体現した様子を映し出している。「ダンスフロアであなたが持っていたものを人々は愛している」とボーカルのLorenzは繰り返し歌っている。
 

 


 

Sorryの2ndアルバム『Anywhere But Here』はドミノから10月7日に発売が予定されている。

 

 

Sorry  『Anywhere But Here』






Tracklist:



1. Let The Lights On
2. Tell Me
3. Key To The City
4. Willow Tree
5. There’s So Many People That Want To Be Loved
6. I Miss The Fool
7. Step
8. Closer
9. Baltimore
10. Hem of the Fray
11. Quit While You’re Ahead
12. Screaming In The Rain
13. Again

 

 

 

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Rhett Miller(レット・ミラー)の4年ぶりとなるアルバムを発表しました。『The Misfit』は、9月16日にATOからリリースされる。リード・シングル「Follow You Home」は、現在配信中となる。アルバムの共同作曲とプロデュースは、Rhettの以前からのコラボレーターであるSam Cohen(彼はKevin Morby、Sharon Van Etten、Danger Mouseなどとも仕事をしている)が担当している。「Follow You Home "は、帰属意識について優しくロックな瞑想曲で、Cassandra JenkinsとAnnie Neroがバッキング・ヴォーカルを務めている。Rhettは言う。


「ニューヨークの北の田舎に住むことになるとは思わなかったし、中流階級のミュージシャンの中でほんの一握りの存在になるとも思っていなかった。”フォロー・ユー・ホーム”は、「家」という、自分が想像もしなかったような場所と格闘して生まれた曲ですが、それ以外の場所に行き着くなんて想像もできません」


サム・コーエンとの仕事について、彼は次のように語っています。「仕事をしながら、デヴィッド・ボウイとブライアン・イーノの関係や、彼らが一緒に作ったレコード、そして彼らが曲を見つけるためにいかに大胆不敵なアプローチをとっていたかに何度も立ち返ったよ。毎朝、私が家を出て、山を越えて彼の家に行き、その日の夕方には新曲のラフミックスができているというのが日課になりました。創作のスピードは本当に早くて、ある意味、信じられないくらいだよ」


 





Rhett Miler 『The Misfit』




Tracklist:


1.Heart Attack Days
2.Follow You Home
3.Go Through You
4. Already There
5.Just When It Gets Good
6.Beautiful Life
7.Fascination
8. The White Tops
9.Let Me Go There With You
10.Twelve Thirty Four
11. You’ll Be Glad

 

 

Pre-order: https://goodrecordstogo.com/products/rhett-miller-the-misfit-good-records-edition-astroturf-pink-vinyl-ltd-to-250-pre-order


 

The Mars Volta Credit: Fat Bob


先月の下旬、10年ぶりの新曲 「Blacklight Shine」をLAで発表し、さらに待望の再結成ツアーを発表したThe Mars Volta が、2枚目のニューシングル "Graveyard Love" をリリースしました。

 

前作同様、ハードロック的な要素を排除し、ラテン系サイケに傾倒しており、バンドの原点に立ち返ったかのような楽曲です。


 

 

 


 


 

1989年、ワシントンDCで結成された伝説的なオルタナティヴ・ロックバンド、Jawboxが『The Revisionist EP』をデジタルリリースしました。


この最新の3曲収録のEPには 「Grip」と 「Consolation Prize 」の新バージョン、イギリスのポストパンクバンド、WireのPink Flagの名曲 "Lowdown "のカバーが収録されています。バンドはこの新作について説明しています。

 

「JawboxがギタリストのBrooks Harlanを加えてショーのリハーサルをする中で、最初のレコード『Grippe』の曲をいくつか作り直した。それらとWireのカヴァーはレコーディングする価値があると思った」


バンドの支柱的な存在であるJ・ロビンスは、「このEPの録音とミキシングを行い、Grippeの曲のバージョンは確かに少し変わっていてとてもクールだし、Wireのカヴァーもそうなんだ」と説明しています。


Jawboxは、今月、ニューヨークのLe Poisson Rougeでの3夜公演を含むライヴを行う予定。さらに、7月20日はDischord時代、SAVAKと、7月21日はSweetheart時代、Versusと、7月22日はセルフタイトル時代のTed Leoと公演を行います。7月23日にはDCのThe Black Catに出演する予定です。 

 






Jawbox 「The Revisionist EP」

 


Release: 2022年7月8日


Tracklist


1.Grip

2.Consolation Prize

3.Lowdown

 

 

Listen/Streaming:

https://jawbox.bandcamp.com/album/the-revisionist-ep 


Walkmen  

 

LAを拠点とするトリオ、ザ・ウォークメン(Peter Mathew Bauer)は、クラフトワークの飄々としたロボットやメロディーズ・エコー・チャンバーのマテリアルを、彼ら独自の声に再構築した2枚目のスタジオ・アルバム『Flowers』の制作を発表した。


今月初め、ザ・ウォークメンは2008年に発表したLP『You & Me』のエクステンドバージョンで復活を遂げ、ソロ作品のリリースに続き、最新作『Flowers』は、自身のレーベル、Fortune Tellers Musicから9月23日に発売される。

 

昨年リリースされた "One Pair of Blue Eyes "のループするカラフルなサイケデリアは、The WalkmenというよりもAnimal Collectiveに近いものだったが、今回のシングルは、彼のバンドの世界観で聴くことが出来る。"The Rat "のぼんやりしたキーと、Bauerのボーカルと歪んだギターリフに合わせたアニメーション的パーカッションが絶妙に組み合わされたトラックである。

 

「Skulls」は、何も考えずに曲を書いていた強い時期から生まれたんだ。この新しいギター・プレイのスタイルに出会って、とても楽しくなったんだ。生まれて初めてディストーション・ペダルを使い始め、あらゆるリフを演奏できることに気づいたんだ。


この曲は、何時間も弾いて、テープで聴けるようにカットした無限の滝のようなソロから生まれたんだ。Mount Qafというレコードを書いていて、曲の中の魔法の山はそれを振り返っているようなものです。精神的な逃避よりも、奇妙で小さくて人間的なものの方がありがたいということを歌っているんだ。


この曲において、バウアーは、ドラマーでウォークメンのバンドメイトであるマット・バリックをシングルに参加、リリーのベーシスト、チャーリー・アナスタシス、そして彼の妻と家族の友人がバックボーカルとして参加していることにも注目である。 以下で、先月に公開されたシングル「Kinife Fighter」のMVと一緒にチェックしてみて下さい。

 

 

「Knife Fighter」 

 

 

 

 

「Skulls」

 

 

 

 

The Walkmen  「Flowers」

 

 

Label: Fortune Tellers Music

Release: 2022年9月23日

 

Tracklist

 

1.Knight Fighter

2.Skulls

3.Flowers

4.Miracles

5.21th Century Station

6.Mountains on Mountain

7.East

8.Ghost

9.Chiyoda,Arkansas,Manila


 

Listen/Stream:


https://smarturl.it/PMB-KnifeFighter


 

Stereolab Credit: David Cowlard


ロンドンのオルタナティヴ・ロックバンドStereolabは、非LPトラックコンピレーションであるSwitched Onシリーズの第5弾『Pulse of the Early Brain』をWarp / Duophonic UHD Disksより9月2日に発売することを発表した。

 

本作は、21曲を収録する二枚盤で、シングル、B面、コラボレーション、ラジオ・セッション、その他シリーズに未収録のレア音源を網羅し、これまでで最も簡潔なSwitched Onとなっている。


1997年のNurse With WoundとのコラボレーションEP『Simple Headphone Mind』から2曲、1992年の『Low Fi EP』、2008年の『Chemical Chords』からの迷曲、Hollywood Bowlで録音した「Cybele's Reverie」のライブバージョンなど、レアな曲が満載です。現在、様々なフォーマット、エディション、バリエーションで予約可能で、アートワークとトラックリストは下記からチェックしてみて下さい。

 

また、ステレオラブは、アルバムの発表に合わせて1995年のMusic For The Amorphous Body Study CenterプロジェクトでコラボレーションしたアーティストCharles Longが作った彫刻のために2000年に書かれた「Robot Riot」を公開しています。 

 

 

 

 

Stereolab 『Pulse of the Early Brain』


 

Label:  Warp/Duophinic

Release:  2022年9月2日



Tracklist


1. Simple Headphone Mind (with Nurse With Wound)
2. Trippin' with the Birds (with Nurse With Wound)
3. Robot Riot
4. Spool of Collusion (Remastered)
5. Symbolic Logic of Now!
6. Forensic Itch (Remastered)
7. ABC
8. Magne-Music (Remastered)
9. Blaue Milch
10. Yes Sir! I Can Moogie
11. Plastic Mile [Original Version]
12. Refractions in the Plastic Pulse [Feebate Mix] - Autechre Remix
13. Unity Purity Occasional
14. The Nth Degrees (Remastered)
15. XXXOOO
16. Cybele's Reverie [Live at the Hollywood Bowl]


 

duophonic Official Pre-order:


https://duophonic.ochre.store/

羊文学


日本のロックバンド、羊文学が、台湾のアーティスト・LUCYとのコラボレーションによって制作した楽曲「OH HEY」を配信リリースしました。かねてより羊文学の音楽が好きだったというLUCYからアプローチをかけ、さらに羊文学の3人がLUCYの音楽性に深い共感をおぼえてことで本コラボレーションが実現しました。

Lucy

今回のシングルは、台湾、日本という遠隔の地ながらも、リモートセッションを通して、ふたつのアーティストによって楽曲制作が行われました。楽曲のバンドアレンジは羊文学のメンバーが担当し、作詞は、LUCYと塩塚モエカ(vo,g)が共同で手掛けており、日本と台湾、互いの言語が共存する面白いスタイルの歌詞に仕上がっています。



羊文学/Lucy 「Oh Hey」

 

 

Aurora

 

オーロラは、ノルウェーのシンガーソングライター兼音楽プロデューサー。ジャンルはエレクトロ・ポップに分類されることが多く、フォーク音楽との関係性も指摘される場合も多い。オーロラの作品には、個人的な感情、政治、セクシャリティ、死生観といった多岐にわたるテーマが掲げられる。

 

オーロラ・アクスネスは、ノルウェー、ローガラン県スタヴァンゲル、ホルダラン県の自然豊かな街に育った。音楽を始めたのは六歳頃からで、友人がインターネットにアップロードした自作曲がきっかけとなり、弱冠17歳でプロデビューを果たした。

 

大手レコード会社”Decca”との専属契約を結び、2013年からシンガーソングライターとして活動を行い、これまでに四作のフルレングスアルバムをリリースしている。オーロラ・アクスネスの主な作風は親しみやすいエレクトロ色の強いポピュラー音楽で、自国ノルウェーやイギリスを始めとするヨーロッパ圏、また、アメリカを中心として堅調なセールスを記録し、幅広いリスナー層を獲得している。他にも、ディズニー映画「アナと雪の女王 2」のサウンドトラック、ケミカル・ブラザーズの作品「No Geography」へのゲスト参加が著名な仕事として知られている。

 

オーロラ・アクスネスの歌声は北欧シンガーらしく、伸びやかで奥行きがあり、自然を感じさせるような独特な響きが込められている。音楽制作を行う上で強い影響を受けたアーティストとしては、エンヤ、をはじめとする北欧のポップスシンガー、また、レオナード・コーエンといったフォークシンガー、あるいは、フォーク・ロックの立役者、ボブ・ディランなどを列挙している。

 

また、ノルウェーの文化に強い影響を受けているオーロラ・アクスネスは、その他にも、日本文化やネイティヴ・アメリカン文化にたいする深い造詣を持っている。アクスネスは、みずからのファンを「ウォーリアー」や「ウィアード」と呼び習わしているのも特徴的と言える。 また2021年には来日し、千葉幕張で行われる音楽フェスティヴァル「Supersonic」に出演している。





「The Gods We Can Touch」 Universal Music /Decca

 

 

 

 

 

Scoring

 

 

 

Tacklisting

 

1.The Fobidden Fruits Of Eden

2.Everything Matter

3.Giving In To The Love

4.Cure for Me

5.You Keep Me Crawling

6.Exist For Love

7.Heathens

8.The Innocent

9.Exhale Inhale

10.A Temporary High

11.A Dangerous Thing

12.Artemis

13.Blood In The Wine

14.This Cloud Be A Dream

15.A Little Place Called The Moon



2022年1月21日にリリースされたスタジオ・アルバム「The Gods We Can Touch」はオーロラの約2年ぶりとなる新譜。アルバムリリースに先行して「Giving In To The Love」が先行配信された。

 

これまで、デビュー作「All My Deamons Greetnig As Me A Friend」からオーロラ・アクスネスはギリシャ神話のストーリ性をポップスミュージックの中に込めてきたが、そのあたりが、コクトー・ツインズに代表される「エーテル」と呼ばれるゴシック的な雰囲気を擁する音楽ジャンルとの親和性が高いと評される所以かもしれない。そしてまた、そのゴシック性は、オーロラ・アクスネスというミュージシャンの個性、アメリカやイギリスのアーティストにはないキャラクター性、ヴォーカリストとしての強烈な魅力となっている。今作「The Gods We Can Touch」でも、その点は変わらず引き継がれており、オーロラ・アクスネスは、ギリシャ神話の物語に題材を取り、幻想性というテーマを介して、現実性に焦点を絞ろうと試みている。

 

今回のフルレングスの作品では、表向きな楽曲性には、少なからずファンタジー色が込められていて、それは特に、一曲目の「The Fobidden Fruits Of Eden 」のストーリー性のあるポピュラー音楽に顕著に感じられる特徴でもある。しかし、アクスネスの描き出すのは必ずしも幻想の世界にとどまるものとは言えないかもしれない。その内奥にある強い現実性を描き出す力をソングライターとしての実力をアクスネスはすでに充分に兼ね備えており、つまり、彼女は、恥、欲望、道徳といった現実的な概念を「幻想」というプリズムを透かして映し出しているのだ。

 

この作品は、文学性の強いポピュラーミュージックである。もちろん、そこには、上記に書いた通り、エレクトロ・ポップス、エーテルだけでなく、レオナード・コーエン、ボブ・ディランといったコンテンポラリーフォークからの強い影響を感じさせる楽曲も多数、今作には収録されている。

 

表向きには、商業音楽を強く意識している作品なのだが、その中に、強烈な個性、商業性にかき消されない特性を兼ね備えた作品であることも事実だ。そのあたりが、エンヤ、ビョーク、もしくはアバにも近い雰囲気を持った北欧のアーティストらしい個性派シンガーといえるかもしれない。

 

全15曲で構成される新作アルバム「The Gods We Can Touch」は、各曲がそれぞれ異なるギリシャ神話の神々をモチーフにして制作されている、このコンセプトアルバム全体に、通奏低音のように響いている「世界観」について、 オーロラ・アクスネスは、以下のように話している。上記のレビューよりも、はるかに、この作品を知るための手がかりとなりえるはずである。

 

特に、以下のコメントに垣間見えるのは、ギリシャ神話の宗教性という概念を通してみた先にある人間としての生き方と、オーロラ・アクスネスの一筋縄でいかないような人生哲学である。

 

 

「人間と神々の間にある精神的な扉は、とても複雑なものです。正しく歩み寄れば、信仰は最も美しいものとなりえる。育み、温かさを感じさせてくれるものとなる。

 

しかし、それでも、誤った歩み方をすると、戦争と死に繋がる。

 

私は、人間は生まれつき価値がなく、人間らしくいるために自分の中の力を抑え込むことにより、自分を価値あるものにしなければならない、という考えにかねてから違和感を覚えていました。

 

完全でなくて、完璧でもない、ごく普通の人間に対して。

 

世の中の不思議なものに執着して、誘惑されながらも、自分の中に神聖な力を取り戻すことができるのか。

 

肉体、果実、そして、ワインのように・・・

 

こういった要素が、私がギリシャの神々に興味を持った理由。昔の世界の神々。それらの存在はすべてが不完全で、ほとんど私たちの手の届くところにいる。まるで、私たちが触れうる神々のように・・・

 

 

 

 

 

 

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