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 Buggs Credit: Emily Swingle

 シングルデビューして間もないロンドンのインディーロックバンド、Buggsは、昨日公開した母性の強さに対する感傷的なラブレターとも言える 「Mother」で、人間味あふれる優しさを表現しようと努める。このトラックは、Buggsの特徴である魅力はそのままに、いつものように皮肉たっぷりにペシミズムを語るのではなく、人間のより柔らかで温かい性質を表現しようとしている。

 

「Mother」は、霞がかったようなインストゥルメンタルと陰鬱なヴォーカルが最初からこのトラックを濃厚な雰囲気に包みこんでいる。しかし、この曲はこれまでの三作のシングルとは異なり、生々しいセンチメンタルさがあり、希望、恐れ、そして憧れがサウンドに織り込まれている。しかし、それらのサウンドが説得力を持つのが、ボーカルのアリス・ウェスタンの実生活を反映した鋭い洞察力が歌詞、ひいては音楽全体を印象的にしている。今回の曲は、母親との人間関係を通して、むしろ、自分という存在の本質に近づいていくというような内容となっている。

 

ボーカルのAlice Westernは、この曲は、母性からインスピレーションを受けたと言い、さらに次のように語っています。

 

「この曲は、最初は自分の母親について歌っていたのですが、最終的には自分自身と母性全般の概念についての意味に変化していきました。他者の人生への対処の仕方を見ることで、自分も内側に目を向けて、自分のやり方を吟味することになるというような」

 

「これは、私の母親や世の女性たちに見受けられる「どうしたらいいの!? どうすればいい? どうやって乗り切ればいいんだろう!』という内なる叫びを表現したかったんです。生きていて、迷いや無力感、弱さを感じたっていい。私たちは、皆、常にそうなのだから。今回、私は、そのことを歌にして、そういった人たちと同じ目線で一緒に迷ったり、絶望したりするべきと思いました」

 

ロンドンのバグズは、2020年から三枚のシングルをリリースしているが、彼らのサウンドはすでに確立されつつあり、この勢いを保ち続ければ、いよいよデビューアルバムの登場も期待できるのではないか。少なくとも、Buggsは、今後注目すべき四人組のロックバンドで、彼らは私達に親しい考えを音楽という形にし、痛烈で鋭いアンセムを作ることを決して怠ることはないだろう。


 

colin matsui


ワシントン州を拠点に活動するインディーロックバンド、Enumclawがファン待望のデビューアルバムの制作を発表しました。『Save the Baby』は、Luminelle Recordingsから10月14日にリリースされる予定です。

 

2021年のデビューEP「Jimbo Demo」と最近のシングル「2002」に続き、このアルバムは、Gabe Wax (Soccer Mommy, Adrianne Lenker, Fleet Foxes)がプロデュースを務めた。新曲「Jimmy Neutron」が公開され、ディレクターのJohn C. Petersonによるビジュアルが添えられています。また、アルバムのカバーアートとトラックリストは下記にてご確認下さい。


また、バンドのフロントマン、Aramis Johnsonは、声明の中で以下のように述べています。

 

この曲は、愛に近づきすぎて、それをほとんど味わうことができるようになることについて歌っているんだ。

恋をしているときの高揚感、そしてそれがどれだけ自分らしくない振る舞いをさせてしまうか。物事がどうなるのか、どうなるのか、夢想すること。しかし、常にキャッチボールがあり、この物語では、「愛」を掴もうと手を伸ばして、手にした途端に、それを落としてしまう。

 

 




Been Stellar Photo Credit :Naz Kawakami


So Young Recordsと契約したばかりのニューヨークのインディーロックバンド、Been Stellarは、"Kids 1995 "に続くニューシングル 「My Honesty」で、セルフタイトルEPからの最新カットをリリースした。


デトロイトの高校時代の友人Sam SlocumとSkylar Knappによって結成されたBeen Stellarは、シドニーからブラジルに渡ったギタリストNando Dale、LA出身のベーシストNico BrunsteinとドラマーのLaila Wayansによってラインアップを完成させた。Momma's Aron Kobayashi Ritchを共同プロデューサーに迎えたこの5人組は、現代のインディー界に独自のネットワークを築きつつあり、The ReplacementsとThe Strokesの間でシューゲイザー風の余韻を残した、清らかで乱暴なソングライティングを聴かせてくれる素晴らしいロックバンドである。二作目のシングル「My Honesty 」も同様のテンポの変化で、タイトなギターセクションとSlocumのアンニュイな低音ヴォーカルが曲の率直な性格に、ムードの変容を与えている。


コロナパンデミックによる挫折と妥協は、バンドの芸術的原動力にさらなる重みを加えることになる。


「この曲は、ロックダウンのために離れ離れになってから初めて書いた曲なんだ」と彼らはBEST FITに語っている。「私たちはローワーイーストサイドの2段ベッドのアパートに引っ越したばかりで、リッジウッドでリハーサルを始めたばかりだった。まだ誰も働くことができないから、僕らが何か生産的なことをできる唯一の空間はそこだったんだ」


「1、2週間、いろいろな音楽的な試みをしてみた後、これは僕たちからこぼれ落ちたようなものなんだ。この最初のインストゥルメンタル・ビットは、あの数ヶ月がもたらした落ち着きのなさをとても思い出させるものがあるよ」


このようなBeen Stellarのメンバー間の必然的で絶妙な距離が、新たな視点から再編成し、再評価する機会をもたらすことになった。「陳腐な表現かもしれないけど、僕たちはいつも、パンデミックはバンドとして最高の出来事だったと話しているんだ」と彼らは説明する。「そして、自分たちにとって本当に大切なものだけに時間を費やすことが、いかに重要であるかということなんだ。街も音楽の生態系も崩壊寸前で、偽物に時間を浪費する意味はない」と彼らは力強く説明している。


さらに、「リリックでは、この曲は自分自身における本物の追求について歌っている 」とバンドは振り返っている。「パンデミックによって、僕たちは以前、自分たちが影響を受けたサウンドや美学といった、芸術的に誰かのビジョンを達成しようと必死になっていたことに気づかされた。これは、追求する価値のある唯一のものは、自信を持って自分たちのものと主張できるという、つまり、自分たちへの誓いのようなものなんだ」


先人たちの影響を否定するわけではないが、このバンドは自分たちの音楽的インスピレーションを複製するのではなく、むしろ自分たち自身の自覚的なヴィジョンを建設的に発展させているのが素晴らしい。


「曲作りの過程で自分たちの影響を意識していないと言ったら、それは大嘘になると思う 」とバンドは認めている。「ギターの音を、もう少しジーザス・アンド・メリー・チェインっぽくしよう、ということはよくあるけど、そのあたりは問題視はしていない。正直なのは、これらの衝動が純粋なところから来るという事実だ。他のアーティストの真似をしようとしているわけではなく、曲が何を目指しているのかを実現するためのツールのパッチワークに過ぎないんだ」


The Great Escapeへの出演やThe Goa Expressのツアー・サポートなど、すでに大西洋の向こう側の英国で大きな話題を呼んでいるニューヨークのBeen Stellarは、今年7月にイギリスとEUでツアーを行い、さらなる人気を集めようとしている。インディーロックファンとしては注目のすべきバンドである。

 


Gloop Unit
 

英国、ロンドンの2020年代のアート・ロックシーンの最も奥深くから登場したのが、Gloop Unitである。

 

彼らは、先見の明があり、何より希望に満ちあふれた存在だ。日々、それまでのジャンルの定義を覆すような新鮮なアーティストが無数に輩出される、英国・ロンドンの最も刺激的なミュージックシーンの中心において、感覚の鋭さ、センスの良さという点において、頭ひとつ抜きん出た存在である。既に、ロンドンのライブサーキットで、デビューを飾っているGloop Unitは、デビューシングル「Imitation」をドロップし、同時に、ディーザー映像を公開している。


シングル「イミテーション」は、他のバンドの音楽性とは明らかに異なる。アブストラクトな魅力を持ち、それらをディスコ的なわかりやすい形で提示する。螺旋状の万華鏡のように中毒性のあるメロディー、卓越したグルーブ感。このシングル「イミテーション」の背後に込められた意味は、謝った相互作用、誤解における欲求不満という哲学めいたテーマが内在しているという。

 

Gloop Unitの音楽は、ディスコパンク、ポスト・パンク、アート・ロックの系譜にあたる。しかし、これらのジャンルを当てはめることは、このバンドの音楽を説明する上で意味をなさない。「イミテーション」は、Devoのようなユニークさにあふれ、それでいて、ポストパンクバンドらしい力強さがあるので、多くの耳の越えたリスナーに驚きをもたらす。SFという概念が今や二十世紀ほどには未来を象徴するように感じられなくなった2020年代において、その概念を今一度ロマンあふれるものとして構築しなおそうと試みるのが、Gloop Unitなのである。

 

彼らの発表されたばかりのデビューシングル「イミテーション」は、夢のように美しいスペーシーなギターライン、そして、宇宙的な概念を感じさせるシンセサイザー、これらが綿密に重なり合い、催眠効果のある音響の巨大なワームホールを形成し、力強く揺るぎないボーカルラインによって絶妙に均衡が保たれ、それは、まるでブラックホールのように果てしない空間性をもたらす。安定感のあるダンサンブルなリズムは、楽器の残りの要素と一緒に、宇宙的なサウンドスケープに溶け込み、地学的な力強いベクトルを生み出す。この力強い音の引力は、新鮮な印象をオーディエンスに与え、また実際のライブアクトに置いても、力強い情熱、そして、熱狂を生み出すに違いない。「イミテーション」は、まさにロンドンの音楽シーンのワイアードな音楽シーンから生まれ出るべくして生まれ出たアヴァンギャルド性に満ちたデビューシングルと言える。

 

ロンドン・ジャズの要素、そして、この地に伝統的に引き継がれる、X-Ray Spexのようなコアでユニークなポスト・パンクのキャラクター性を受け継ぎ、それを2022年代の時間軸において新たな風味を加味するのが、グループ・ユニットである。このバンドが、実はどこかの実験室から生まれたという噂がある。だが、その真偽については定かではない・・・。彼らがどこからやって来たのか、今後、どこへ向かうのか、それはまったく読めない。その全貌は今はまだ明らかにするべきではないことである。このバンドの音楽には、非常に多くの謎に包まれたロンドンのポストパンクの新鋭の気配が読み取れる。だが、「イミテーション」は現代のロンドンのシーンで、最も有望視されるロックバンドのほんの僅かな一部分を表したものでしかない。

 

 

1st Single 「Imtaition」

 

・Apple Music Link

 

Shady Baby

 

英国/ブライトンを拠点に活動を行う4ピース・ロックバンド、シャーディー・ベイビーは、Nice Swan Recordsと最初の署名を交わし、ニューシングル「Come To Life」を5月18日に公開しました。このシングルは、レーベルほ高いクオリティに忠実な楽曲です。

 

Shady Babyの活動は、バンドのボーカリスト、ロックダウンのさなかに、サム・リーバーの寝室で音楽を作り始めたところから始まった。 以来、シェーディー・ベイビーは、4ピースバンドに成長し、ブライトンを拠点とするプロデューサー、セオ・ヴァーニーとの親密な関係を通じて、シングル「Come To Life」を生み出しました。バンドのフロントマン、リーバーは、この新曲について以下のように説明しています。

 

これはまさに、人から酷い扱いを受けたのに、自分がそれを許してしまったことに対する強いフラストレーションをあらわしている。このトラックでは、そういったフラストレーションを、無意味に早いデンポとして表すことに意味がある。ヘヴィーでありながら、高揚感のある音楽。未知なるものに思いを馳せ、不安を探る歌詞に象徴されるように、怒りそのものというより、むしろもっと若々しい苛立ちが表現されているんだ。

 

脈打つようなドラムビート、ベースリフ、リーバーがキャッチーでポップなコーラスを難なくこなすための土台はすぐに生み出された。この曲は、リーバーが丸みを帯びた発音をするかたわらで、シャープなギターフィルが楽しくエネルギッシュなメロディーを奏でる。「Come To Life」は青春のトラックそのものだし、自由で無謀なエレルギーを放ち、さらに、屈託のない気持ち、束縛された気持ちの両方を表現しているんだ。

 


 

CVC

 

ウェールズ出身のCVCは、4月中にデビューシングル「Docking The Pay」をリリースしている6人組のコレクティヴです。CVCは、先週、自主レーベルからデビューEP「Real To Reel」をデジタル盤を7月28日、次いでレコード盤を9月16日にリリースすると発表。この告知に併せて、二作目のシングル「Wiston」をドロップしています。

 

ウェールズのカーディフから北に向かうこと約10マイル、そこにはウェールズバレーの丘陵地帯が広がっていて、”CVC”が結成されたチャーチビレッジは、その一帯のいくつかのラグビーのグランド、複数のパブが、徒歩圏内には立ち並んでいるのどかな町。彼らはまだ、英国内でのライブしか行ったことがないものの、今後、その活動の領域を広げ、英国内、そして、海を越えた世界へ広げていきたいという野望を、密かに胸にいだきながら、2019年から細やかな活動を行っています。

 

コレクティブの名、CVCは、チャーチ・ビレッジという出身地に因んで付けられました。このバンドには、アドオンやギミックのようなまやかしは存在しません。彼らは、60年代から70年代のシンプルなロックンロール、ザ・ビートルズ、ニール・ヤング、ビーチ・ボーイズを聴いて育ち、ロックンロールの歴史に浸り、豊かでメロディアスな音楽を生み出します。立ち上がってそれほど間もないこのインディーコレクティヴは、主に、「ジャムバンドとして活動するため、結成された」とグループのフロントパーソンのオルシは説明しています。2019年結成当初の音楽の素地であったバンドサウンドのサイケデリックな側面の残しつつ、最近では、ジャズの影響下にあるメロディアスな性格が付け加えられた。オルシ、バッシー、ブラッドフィールドというコレクティブの支柱的な存在は、CVCの音楽に、個性的で心楽しいキャラクターを反映しています。

 


CVCの活動は、 ウェールズがロックダウンを行っていた2020年に、ブラッドフィールドの自宅のリビングルームで4週間にわたって、他のデモトラックと共に「Docking Party」が録音されたことで始まった。最初は、ただのジャムセッションであった演奏、それは徐々に洗練されていき、本格的な音楽として仕上げられていった。先月中旬にリリースされたデビューシングル「Docking The Pay」について、「人間の持つ本格的なエネルギーを表している」と、彼らは言い、同時に、バンドの存在を多くの人々に印象づけるのに最適なデビューシングルと考えています。 

 

六人組という大編成のバンドの演奏から齎されるパワフルさ、そして、ただならぬ明るいエネルギー。それは、ファットなギターリフ、豊かな3つの楽器パートの織りなすハーモニー、そして、それらの演奏を一つに束ねるタイトなビートとして組み上げられていきます。これらの音楽的な要素は、軍隊の打ち上げパーティーで期待できるような派手で楽しい衣装と結びつき、このコレクティヴの主なキャラクターを形作っています。ウェールズ出身のCVCは、ザ・ビートルズの「サージェント・ペッパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブバンド」をリアルで再現するコレクティヴであり、今後、英国内にとどまらず、ワールドワイドな活躍に期待したいバンドです。

 

 

 

 1st Single 「Docking The Party」 

 




2nd Single 「Winston」


 





CVC 「Real To Reel」EP

 

 


 

Label: CVC Recording

 

Release Date:2022年9月16日 



Horsegirl


 

過去数ヶ月、シカゴのインディーロックトリオであるHorsegirlは、デビューに向けた準備を着々と進めてきました。


「Billy」「Anti-Glory」「World Of Pots And Pans」といったシングルを既にリリースしています。LAでは、The Linda Lindasが台頭していますが、Horsegirlもまた若いトリオで、今年デビューするロックバンドの中で、最も注目を浴びているバンドといえ、音楽性はドリームポップに加え、ダイナソー・Jrのようなギターロックの轟音性、さらに、ソニック・ユースのアート・ロックのキャラクターを擁しています。トリオ編成の若いバンドでありながら才覚の煌めきが秀抜しており、高い潜在能力を感じさせる要注目のロックバンドです。

 

ホースガールのデビュー・アルバムは、数週間後にリリースされる予定ですが、今回、バンドは、4作目のシングル「Dairtbag Transmation(Still Dirty)」を公開、いよいよデビューのためのお膳立てが整いつつあると言えるでしょう。

 

ホースガールの最新作となる「Dirtbag Transmation」のミュージックビデオは、ペネロペ・ローウェンシュタインの小学校で撮影が行われ、グループのシカゴで生まれ育ったことをうなずかせる映像となっています。バンドは、このミュージックビデオについて以下のように述べています。

 

私たち三人は、ペネロペの小学校で一日かけて「Dirtbag Transformation」のビデオを撮影しました。

 

このビデオでは、シカゴの若者のロックシーンを少し紹介しています。ライフガード、振り子、ドワールトルーペ、 ポスト・オフィス・ウィンターなどのバンドのメンバーが、奇妙な仕掛けで奇妙なバンドとしてグループ化されています。私たちは、つながりを感じている空間で、友達と一緒にビデオを作るために最高の時間を過ごしていた。友達全員が、木のスプーン、ボーリングシャツのコレクション、アコーディオンなど、様々な種類の衣装や小道具を持って表れました。私たちにとって非常に重要な意味を持つ、すべての人々、バンドを今回のミュージックビデオの中で紹介したいと思いました。

 

 

 


「Dirtbag Transformation(Still Dirty)」

 

 

 

 

 

 

「Version of Modern Performance」  Matador





Tracklist:

 

01. ELECTROLOCATION 1

02. ANTI-GLORY

03. BEAUTIFUL SONG

04. LIVE AND SKI

05. BOG BOG 1

06. DIRTBAG TRANSFORMATION (STILL DIRTY)

07. THE FALL OF HORSEGIRL

08. OPTION 8

09. WORLD OF POTS AND PANS

10. THE GUITAR IS DEAD 3

11. HOMAGE TO BIRDNOCULARS

12. BILLY 


 

 

 


 

 イングランド/ヘブデンブリッジ出身のラウンジ・ソサイエティは、デビューアルバム「Tired of Liberty」を、8月26日にリリースします。バンドは、メンバー全員が十代で構成されており、プログレッシブ/エクスペリメンタルロックに近い音楽性を擁しています。2020年、デビューEP「Silk For The Starving」を発表して好評を博していますが、続いて、ラウンジ・ソサイエティは、デビュー・アルバムをSpeedy Wunderground経由でリリースします。


アルバムのカバーアート、トラックリストが公開となり、リードシングル「Blood Money」がドロップされました。ラウンジ・ソサイエティは、今回のアルバムリリースに関して、以下のように説明しています。

 

 「Blood Money」は、権力の腐敗ーー世界中の権力の回廊に浸透している貪欲な文化への浸透を表しています。最終的には、私達全員がエリートの手にかかって苦しんでいることを思い出してみてください。それはまた、私達自身と知人たちの日常生活に対する汚穢にまみれた政治の影響に関する私達の意見でもあります。私達にとって、このレコードと私達をバンドとして完全に捉えた曲です。それは以前のリリースからデビューアルバムへの完璧な発展のように感じます。


ギターリフとドラムンベースのグルーヴにおけるバランスは、アルバムにスナップショットのような役割を果たしています。私達は純粋にダンスベースのバンドであるとは決して主張しませんが、同時にギターリフをベースとするロックであるとも言えません。これらは純粋に私達のバンドサウンドの組み合わせに過ぎません。

 

 また、「Blood Money」では、スタジオでサウンドを以前とは別のレベルに引き上げたように感じました。

 

アルバムのレコーディングにおいては斬新な手法を選び、私達が望むサウンドが手に入れることが出来た。レコーディングには、HoneyglazeのAnouska,HeartwormsのJojoといった親友が参加してくれたほか、Speedyのレーベルメイトがボーカルトラックで共演しています。彼らの参加は、音楽の完成度を高めてくれただけでなく、驚くほどタイトな相乗効果を与えてくれました。 

 

 

 



Lounge Society 「Tired of Liberty」

 




Label:Speedy Wunderground


Release Date:August 26th,2022



Tracklisting


1.People Are Scary

2.Blood Money

3.No Driver

4.Beneath The Screen

5.North Is Your Heart

6.Last Breath

7.Remains

8.Boredom Is A Drug

9.It’s Just A Ride

10.Upheaval

11.Generation Game


Photo:Shervin Lainez

 

 アメリカン・フットボール、オーウェンとして活動するマイク・キンセラ(他にも、Cap 'N Jazz,Jane Of Ark、The One Upstairs、Their/They're/Thereに在籍)は、従兄弟のネイト・キンセラ(Borthmark,American Football)と新たなプロジェクト、Liesを立ち上げたことをポリヴァイナル・レコーズが公式HPを通じて発表しました。

 

 新プロジェクト発足の知らせと同時に、所属先のポリヴァイナル・レコーズから、「Blemishes」「Echoes」の二曲のシングルが公開されています。前者は、グリッチなアートポップのバックグランドに強固に支えられた曲、さらに、後者はアメリカンフットボールを彷彿とさせるようなポストロックの性質が色濃く反映され、サックスソロ、ゲートドラムなど80年代のポピュラー・ミュージックの要素をかけ合わせた一曲です。ニューヨークの音楽メディア、ブルックリン・ヴィーガンは「マイクの声は、これまでになく心地よく、破壊力十分である」と高く評価しています。



 

 キンセラ兄弟のプロジェクト”Lies”は、レコード会社を通じての告知と共に、公式WEBサイトとホットライン(1−888−290−LIES)を立ち上げています。Pitchforkが指摘している通り、このWEBサイトには、五つのローマ数字がリスト化されている。これは、Liesが五つのリリースの最初のものであることを示唆しているそうですが、その全容はまだ明らかとなっておらず、謎めいたヴェールに包まれています。

 

数多くのバンド、プロジェクトを通じ、魅力的な音楽をリスナーに提供し、新旧のシカゴのミュージックシーンを活性化させているキンセラ・ファミリー。今後も、キンセラ兄弟の活動から目を離せません。

 

 

「Blemishes」

 


 

「Echoes」