[Inteview] Tetsumasa 新天地ベルリンでの生活 ミュージシャンとしての思いを語る

Interview- Tetsumasa


 


Tetsumasaは名古屋市出身の日本のエレクトロニック・プロデューサー、DJ、シンガー/ラッパー。Downtempo、Hip Hop、House、Dub、Bass Music全般に深い影響を受け、2016年よりベルリンを拠点に活動中。


Tetsumasaは、2000年代には別名義の”Dececly Bitte”としてU-cover、Sublime Porte、AUN Muteや+MUS等、ヨーロッパ/日本のレーベルから、ダブ/テクノ/アンビエント等の音響作品を発表してきた。

 

その後、”Tetsumasa”名義で活動を開始し、実験的な電子音楽の作品 『ASA EP (vinyl)”』、『Obake EP (cassette)』をリリースしました。Urban Spree for Libel Null Berlin、Griessmühle (Berlin)、OHM Berlin、ATOM Festival (ウクライナ) などでもライブセットでプレイしている。

 

今回のインタビューでは、海外に活動拠点を移した経緯や、ベルリンでの生活、今後のアーティストとしての展望等についてお話を伺うことが出来ました。エピソードの全容を以下にご紹介します。



Music Tribune:  意外に活動期間が長いようなのでびっくりしました。テツマサさんは2000年代頃からプロデューサーとして活動なさっているようですが、日本にいた頃は、どういった感じで音楽活動を行なっていたのか、大まかで構いませんので、教えてください。



Tetsumasa:  ベルリンに来る以前は、日本やヨーロッパのレーベルから作品をリリースをしたりしながら、地元名古屋を中心に、時々、東京等でもライブしたりしていました。今はなくなりましたが、名古屋の”Club Domina”でライブをよくやっていて、その後、Dominaのオーナーが新たに設立した”spazio rita”というアートスペースで定期的にパーティーも主催していました。その頃は、Dark Electronic Exparimentalのような音楽をやっていましたね。



Music Tribune:  2016年から日本からベルリンに拠点を移して活動なさっているとのことですが、現在はどのような感じで日常生活を送っているのか教えてください。また、なぜドイツに移住しようと思ったのかについても教えてください。さらに言語的なコミュニケーションやドイツの文化に馴染むのは、なかなか大変なことではないですか??



Tetsumasa:  僕はフリーランサーなので、いつも自宅で仕事しています。あとは週に3回か4回くらいジムに行ったり、公園を散歩したりとか。友達と飲みに行くのが好きなので、週末は友達とバーとかたまにパーティー行ったりして過ごしてますね。
 

ベルリンに移住しようと思ったのは、ベルリンの音楽が昔から好きだったのと、ビザが比較的取得しやすいというのを知っていたので決断しました。僕は今でも、ドイツ語はまったくしゃべれないので、基本的に英語で人とコミュニケーションをとってます。ベルリンはインターナショナルな都市なので、そんな人結構いるかなと思います。



Music Tribune:   テツマサさんは、2017年に「OBAKE EP」を発表しています。この作品は「レフトフィールド・テクノ」とも称されるように、かなり実験的な電子音楽に挑んでいると思いますが、このアルバムについては、2000年代からの音楽性を受け継いだものだったのでしょうか?



Tetsumasa:   そうですね。「OBAKE EP」 は2000年代からやっていた音楽の延長線上にあると思います。2010年くらいからのインダストリアルとかエクスペリメンタルなテクノとかのエレクトロニック・ミュージックがほんの一部ですけど少しトレンドになっていたと思います。その辺りの音楽に影響受けてその時は制作を行っていました。



Music Tribune:  以後、2020年の「On The Way」(食品まつり a.k.a foodmanが参加)からガラッと作風が変化したように思えます。私は、この辺りの音楽にはあまり詳しくないんですが、これは現地のフロアのダンス・ミュージックに感化されたことが大きいのでしょうか。また、最近では髪の色も赤に変わり、かなりイメージチェンジを図っていますね??



Tetsumasa:   いや、ベルリンのダンスミュージックとはぜんぜん関係ないと思います。でも、この頃からシーン全体が大きく変わったように思いますね。

 

元々ポップミュージックを聴いていたんですけど、この頃から、更にポップスのジャンルやシーンにはまっていきました。(SOPHIE, Lapalux, Kilo Kish, Sega Bodega, BABii, Jessy Lanza, Tirzah等を好んで聴いていたという)

 

逆に、以前僕がやっていたスタイルの音楽は目に見えて廃れていくのがわかりました。僕自身、そうゆう音楽を聴かなくなってしまったし、その手のジャンルの人達も何かしらのスタイルチェンジを図った人も少なくなかったと思います。2020年以前はモチベーションも結構下がっていたため、2018年頃からは、新たにやりたいことを見つける旅でした。


髪の色については、髪を染めようと思って、その当時の彼女に聞いたら「赤が良いんじゃない?」ってことで赤にしました。結構自分でも気に入っているんで、そのまま赤にしてます。最近ファッション系の人とつながりも結構あって、ファッションも気にしたりもしていますね。




Music Tribune:   続いて、11月2日発売の新作EPについても質問したいと思います。「Lots of Question」のテーマ、コンセプト、全般的な構想などについて教えてください。



Tetsumasa:  タイトルの”Lots Of Questions”は自分自身とオーディエンスに対しての疑問がテーマになってます。自分が今どこにいて、どこに向かっているのかがはっきりわからないので、「Lots Of Questions」というタイトルにしました。僕の疑問にオーディエンスが何か答えをおしえてくれることを期待しています。



Music Tribune:  テツマサさんは、これまでウクライナやベルリンでのライブを経験されているようですね。日本とヨーロッパのクラブ・シーンの違いや、ライブ時の迫力の違い等があれば教えてください。


Tetsumasa:  特にベルリンがそうなんだと思いますけど、なんか日本に比べてヨーロッパの方がクラブという場所がカジュアルだと思います。

 

その他に娯楽も特にないし、みんなで楽しむ場所という感じですね。日本のそういったテクノとかのクラブに行く人って結構本当に好きな人が多いと思うんですけど、ベルリンはそうじゃない人の方が多いと思います。

 

あと、ベルリンのクラブって、結構、ガーデンがついているところがあって、チルスペースみたいな? そうゆうのとか凄くいいなと思いますね。ライブの迫力とかは大きい箱か小さい箱かみたいな違いで、日本とそんな変わらないじゃないかと思いますけど、お客さんのノリは日本よりいい気がしますね。それは単純に日本人がシャイな人が多いからという気がしますけど・・・。

 

(クラブのフロアから外に出ると、庭のようなスペースがあるという。そこでも室内と同じように、DJのプレイが行われており、アンビエント寄りのリラックスした音楽が掛かっている。意外にも広く、屋内のスペースと同じか、それよりも広いスペースである場合もあるのだという)


Music Tribune:  ドイツ名物といえば、ビール、ソーセージ、ザワークラウト等が真っ先に思い浮かびますが、日頃どんな感じの食生活を送っているのかお聞きしたいです。ドイツの食文化の中で、一番好きなものはなんでしょうか? また外国文化で生きていく上で、日本食が恋しくなることはありますか??



Tetsumasa:  ドナー(ケバブ)がベルリン発祥みたいで、ケバブ屋さんがたくさんあって安くて早いのでたまに食べますが、ドイツ料理はほとんど食べないです。

 

お酒を飲む時は、カクテルとかが高いので、ビールかワインをよく飲んでますね。普段は基本的に自炊していて、毎日、大体同じものしか食べないんですけど、栄養バランスを気にしてます。脂質の少ない肉、卵、オートミール、米、ブロッコリー、トマトをよく食べてます。ベルリンにラーメン屋さんとか日本食料理屋は結構あるんですけど、寿司屋だけはクオリティが違いすぎるので、日本に帰って久しぶりにおいしいお寿司を食べたいです。



Music Tribune:  理想とするミュージシャン、今後、一緒にやってみたいと思うコラボレーターがいたら教えてください。



Tetsumasa:   理想としているミュージシャンとかは特にいないですけど、コラボレーション自体に対してはすごくオープンです。コラボレーションは、自分の想定外の作品が出来上がるのでいいですよね。特定のアーティストはいませんが、ボーカルの人とコラボレーションできたら嬉しいです。あと、最近は、「Salamanda」(韓国のエレクトロニックデュオ、アンビエントの作品も発表している)の曲にはまっているので、そのうちコラボレーションできたらいいですね。


Music Tribune: いよいよ『Lots of Question』が11月2日に発売されました。ずばり手応えはいかがでしょうか?? アルバムの収録曲の中で、これだけはチェックしておいて欲しいという注目の一曲を教えてください。


Tetsumasa:  手応えは今までで1番良い感じがしてます。EPのタイトルにもなっている2曲目「Lots of Question」が関係者から良いと言ってもらえることが多く、フックになっている気がしています。自分的には、1曲目の「Moment In Berlin」が自分らしい世界観が最も出せたし好きですね。タイトル、曲の雰囲気、MV、全てが合致したと思える作品になったので、是非、MVも見てほしいです!!

 

 

Music Tribune: 今後、ミュージシャン(プロデューサー)としてどういうふうになりたいか、こういった音楽を作っていきたい等の展望をお持ちであれば、教えてください。

 


Tetsumasa: 今後の展望は、次のEPも既に制作中で近々リリースできると思います。しばらくは今回の"Lots Of Questions”のような方向性の音楽のリリースを続けようと今のところ考えてます。でも僕はよく気が変わるのでどうなるかわからないですけどね。DJやライブセットも積極的に色々な場所でやっていきたいです。



インタビューをお受けいただき、厚く御礼申し上げます。 今後のさらなる活躍に期待しております。

 


 

 

Tetsumasaの新作EP「Lots Of Questions』は11月2日より発売中です。ストリーミングとご購入はこちらから。

 

 

「Moment In Berlin」 MV

 

 

「Lots Of Questions」 MV