ニック・ケイヴとウォーレン・エリスがエイミー・ワインハウスの伝記映画『Back To Black』の音楽を手掛ける


 

現在は俳優としても活躍するニック・ケイヴ、そしてウォーレン・エリスが、エイミー・ワインハウスの伝記映画『Back to Black』の音楽を担当することが明らかになった。マリサ・アベラが主役を演じるこの映画の制作を手掛けたスタジオ・カナルは、サム・テイラー=ジョンソン監督とミュージシャンの写真と合わせてこのニュースを明らかにした。「ニックとウォーレンは、私の中で『バック・トゥ・ブラック』の音楽を担当する唯一のミュージシャンでした。何年もの間、彼らが作曲したものをすべて聴き、一緒に仕事をする夢を実現したいと切望していました。彼らの感性だけでなく、この物語を理解することで、深く感動的な映画音楽が生まれました」


昨年、ケイブとエリスはNetflixの番組『ダーマー - モンスター』にサウンドトラックを提供した。ジェフリー・ダーマー・ストーリー』とマリリン・モンローの伝記映画『ブロンド』である。



先行公開された映画の予告編は、10代のエイミーが幼少期の寝室でアコースティック・ギターをかき鳴らすシーンから始まる。

 

主演のマリサは、「私の声を聴いて、5分間だけでも悩みを忘れてほしい」と言う。次にカメラは、いずれエイミーの特徴的なルックとなる盛ったビーハイヴ・ヘアにピンナップ・ガールのタトゥー、そして短いヴィンテージのカクテルドレスにチャンキーなハイヒールに身を包んだマリサ演じるエイミーがステージに立っている姿に切り替わる。

 

エイミーは、「ガール・パワーが私にとってどういう意味かわかる? サラ・ヴォーン、ローリン・ヒル……。これだけは知っておいて。私はスパイス・ガールじゃない」と、スポットライトを浴びていた6年の間、ガールズ・グループ的ボーカルとヒップホップに触発された堂々とした態度を融合させ探求したレトロコンテンポラリーと言える独特のスタイルについて説明している。

 

また、ライブ・パフォーマンスの映像のほか、父親のミッチ・ワインハウス役のエディ・マーサン(『レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー』)や、様々な問題を抱えた夫のブレイク・フィールダー=シビル役のジャック・オコンネル(『ゴッドレス -神の消えた町-』)が一瞬登場する。

 

全米で大ブレイクしたエイミーの高揚感、いつかママになりたいという夢も含めたフィールダー=シビルとの結婚、そして、夫婦の波乱に満ちた、歩み寄ったり離れたりの関係を描いている。 


エイミー・ワインハウスは六年間というきわめて短いキャリアで、2003年のデビュー作『フランク』と、世界的ブレイクを果たしてグラミー賞を受賞。遺作となった2006年の『バック・トゥ・ブラック』の2枚しかフル・アルバムをリリースしていない。長年にわたるアルコールと薬物乱用との闘いの末、彼女は2011年7月23日にアルコールの過剰摂取により27歳で死去している。

 

エイミーの伝記映画は、『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』の監督サム・テイラー=ジョンソンと脚本のマット・グリーンハルシュがタッグを組んだ。エイミーの遺産管理団体、ユニバーサル・ミュージック・グループ、ソニー・ミュージック・パブリッシングの支援を受け、スタジオ・カナルによって製作された。「リハブ」で知られる彼女の最も愛されていたヒット曲の数々が登場する。『バック・トゥ・ブラック』は現地時間2024年5月17日に全米公開予定。


『Back To Black』 予告編