Tristan Tritt、トム・ペティの名曲「Southern Accents」をカバー アメリカ南部の穏やかな情景を描く

Tristan Tritt- 「Southern Accents」

Tristan Tritt（トリスタン・トリット）による新曲は、トム・ペティの名曲「Southern Accents」の素晴らしいカバーです。

この曲では、トリットのミュージシャンとして円熟味のあるアコースティックギター、そして伸びやかではつらつとした彼の歌声に浸ることが出来ます。その歌声は、サウンド・ガーデンのクリス・コーネルの渋い歌声を彷彿とさせるものがあるはずです。 

 

トム・ペティはグラミー賞受賞経験を持つロックシンガー。2002年にロックの殿堂入りを果たしている。ブギータイプのサザンロックを得意とし、その功績の多くはハートブレイカーズの楽曲に見出す事が可能です。

大胆なカバーに挑戦したトリスタン・トット。この曲について並々ならぬ思い入れがあるという。

トム・ペティは私の音楽キャリアにおいて非常に大きなインスピレーションを与えてくれました。 長年『どのジャンルに属するのか』と問われてきましたが、トムも特にキャリア初期に同じ問題を抱えていました。トム・ペティ＆ザ・ハートブレイカーズの作品群の中で最もカントリー色が強い『サザン・アクセント』を意図的にカバーしたのはそのためです。

 

自分のルーツを人々に示したくて、その目的にぴったりの曲を見つけた。この曲はノスタルジーに満ちていて、南部文化やアメリカ南部の穏やかな情景を描いている。

 

今回が初めてのカバー曲だから、大好きなアーティスト／ソングライターの一人に敬意を表しつつ、自分のルーツも伝えられれば、パフォーマーとしての役目は果たせたと思います。

 

 

「Southern Accents」

 

 

 

Tristan Tritt: 

トリスタン・トリットは新たな章——音楽的再生へと踏み出そうとしている。「長年オルタナティブロック（特に90年代のもの）に没頭してきたが、何かが欠けていると感じていた。 私は誇り高き南部出身者であり、レナード・スキナードやブラックベリー・スモークといったバンド、そして現在では、treaty、Oak、revival、Dexter and the Moon Rocksといった素晴らしい新進アーティストの音楽を聴いて育った。彼らのロックと南部のテキサス・スタイルの融合が大好きで、新旧の反逆者たちへのオマージュを捧げることで2025年の旅を始めたいと思った」 という。

2022年、トリスタン・トリットは初のシングル「オブリビオン」と「ライト・オン・タイム」をリリースし、力強いロックサウンドを世に送り出した。ソーシャルメディアへの執着を考察した「ノー・フィルター」は『アメリカン・ソングライター』誌などから称賛され、2024年のシングル「シック・オブ・イット」は再生回数20万回近くを記録している。  

彼の2025年シングル「Stop the Ride」は、夢を追いかける苦闘——繰り返される努力、疑念と決意の絶え間ない綱引き、そして感情のジェットコースターのような浮き沈み——を綴った自伝的楽曲だ。メランコリックなサウンドスケープとカントリー・ウェスタンの響きが、爆発的なアリーナ級のコーラスへと昇華する。

 

シングル「Wannabe」は、自身のルーツへのラブレターであると同時に、より広い音響領域への大胆な一歩でもある。彼はこう語る。

 

「この曲は、コーエン兄弟の名作『オー・ブラザー・ア・アート・スルー』、そして、ホメロスの『オデュッセイア』の類似点について聞いた時の着想から生まれたんだ。自分とは何か、どこから来たのかという率直な内省を織り込みつつ、背景にギリシャ神話を散りばめたかった。父と息子の絆には特別な思い入れがあり、イカロスが頭に浮かんだ」と語る。舞い上がるギターリフ、催眠的なリズム、高揚したメロディが、時代を超えた憧憬と自由の感覚を捉えている。

トリットの音楽は、彼独自のレンズを通してフィルターされたロック史の快楽の旅である。「時間が教えてくれたことがあるとすれば、それは自分自身に居心地良くあることだ」と彼は振り返る。

「自分を深刻に捉えすぎず、だけど、自分らしさを形作るものには真剣に向き合うことが重要なんだ。音楽はいつも僕の表現の場だった。もし、誰かにインスピレーションを与えられるなら、『自分を幸せにするものを見つけ、それに全てを捧げてほしい』ということを伝えたいんだ」