Yard Act  『Where's My Utopia?』の制作発表 3月1日にIsland Recordsから発売 

・Yard Act announce new album ”Where's My Utopia” via Islands(Universal Music)

Yard Act


リーズから登場したヤード・アクトの伝説は地元のバーでの他愛のない会話からすべてが始まったことを忘れてはいけない。パンデミック時には、バンドの運命に大きな壁が立ちはだかったが、見事にそれを乗り越え、最初のビック・チャンスを手に掴んだ。もちろん、彼らの噂は、海を越え、米国のテレビ番組出演、ニューヨークのラフ・トレードショップ前での撮影まで繋がった。


今回、制作発表されたセンセーショナルな話題を攫ったデビュー作に続くセカンドアルバム『Where's My Utopia?』は、3月1月に発売日が予定されている。この新作は、ヤード・アクトとゴリラズのメンバー、レミ・カバカ・ジュニアの共同制作。


このニュー・シングル「Dream Job」について、ヤード・アクトのボーカリストのジェームス・スミスは次のように語っています。

 

「”Dream Job”は絶えず、『Where's My Utopia?』- と語っている。その一方で、音楽業界がいかに制御不能な野獣であり、何も考えずに突き進み、それに関わる全ての人がそれぞれの役割を担っているかということも訴えようとしている。

 

実は、私もその一人なんだ。昨年、私の頭の中を駆け巡った他のほとんどのことと同じように、私が感じていた複雑な感情やその深刻さを表現する適切なタイミングを見つけようとしても見つからなかった。良いことも悪いこともある。自分に起こったことすべてが、今でも嬉しいんだ」


デビュー・アルバム発表以降、バンドの軌道が上昇し続ける中、ヴォーカルのジェームス・スミスと彼の妻は、息子も迎えていた。そして、責任感と野心、罪悪感、愛、意欲、そしてその間にあるあらゆるものの二律背反が、探求的なセカンド・アルバム『Where's My Utopia? 』に示されている。


絶え間ないツアースケジュールの合間のスナップショットで書かれたこのアルバムについて、スミスは、ヤード・アクトが新しいサウンドに移行できるようになった理由をこう語っている。「アルバム1で "ポスト・パンク "という手法を使ったのは、手頃な値段でできたからなんだ。アルバム全体を通して、フェラ・クティからエンニオ・モリコーネ、そして、スピラーの00年代ポップ・スマッシュ「Groovejet」まで、様々な影響を受けている」


ジェームス・スミスは、これまで以上にリリックを自分自身の中に深く入り込ませている。以前のような外向きの人物研究はほとんどなくなり、人生のヘッドライトを凝視し、フロントマン自身の恐れや挫折と格闘しながら、ある種のプロメテウスのような物語を作り上げる曲群に取って代わったのだ。「私たちは、食べてセックスして、そして死ぬだけの動物だ。しかし、私にとってクリエイティビティとは、人間存在とは何かという真理を表現する最良の方法のように思えてならない」


今年、フジ・ロックでもアクトを行ったヤード・アクト。少なくとも、セカンドアルバムでさらなる飛躍を見せてくれることを期待したい。彼らはすでに2024年春にイギリスとEUで大規模な公演を行うことを発表した。一連のツアーは今年11月のレイキャビク公演で幕を開け、来年の8月の地元リーズでの凱旋公演まで続く。ツアーの成功を祈っています。ツアー日程は下記よりご覧下さい。

 

リードカットのリリースと同時公開された「Dream Job」の映像は下記よりご覧下さい。デビュー当時から変わらず、TVレポーターに扮するジェイムス・スミス。以前と変わらないスポークンワードのスタイルが維持されている。しかし、その背後では、きらびやかなディスコサウンドとマイケル・ジャクソンの「Thriller」を元にしたダンス・パフォーマンスが繰り広げられる。

 


「Dream Job」


 ・「Petroleum」



Yard Actは、2ndアルバム『Where My Utopia?』のセカンドシングル「Petroleum」をリリースした。この曲は、アルバムと同時に発表された「Dream Job」に続くシングル。コメディアンのローズ・マタフェオが出演したミュージックビデオが公開されている。下記よりご覧下さい。


「Petroleum」の由来について、バンドのジェームス・スミスは声明の中で次のように述べている。「ボグナー・リージスで観客と喧嘩して、退屈だし、あそこにいたくないって言ったんだ。その後、ライアンと口論になって、ライアンは僕の態度をたしなめたんだ。私は、これは仕事なのだから、その条件は何なのだろうかと考えるようになった。人々は正直さを求めていると思っているんだけど、実はそうではなくて、お金を払ってまで私に正直さを求めているのだ」


このビデオについて、スミスはこう説明している。「"Petroleum "は、"Utopians "と呼ばれる恐ろしいバイカーギャングのアジトにつまずいた訪問者を見つける。彼女はまだH.G.E.のエージェントから逃げている」


「このビデオの撮影はとても楽しかったし、友人のローズ・マタフェオがユートピアンズのリーダーに命を吹き込むのを見るのは楽しかった。ストーリーは直線的なフォーマットで語られているわけではありませんが、過去3本のビデオを通しての『ビジター』の旅がまとまり始め、私たちが何か大きなものに取り組んでいることを明らかにしてくれることを願っています。まだまだ続きます」


マタフェオはこう付け加えた。「私は電話のほとんどを選別しているけど、電話が "JAMES YARD ACT "と点滅したら、あなたはすぐにそれを拾うだろう。ヤード・アクトのビデオに出演することは、彼らに頼まれてからバケットリストに追加したんだ。このアルバムの全体的なビジョンはとてもクリエイティブで野心的で、楽しくてクールで、その一部に少しでもなれたことをとても興奮している。訛りがひどくてごめんなさい。ラインダンスについては謝らないよ」


 

・「We Make Hits」

©Phoebe Fox

リーズのロックバンド、Yard Actが2ndアルバム『Where's My Utopia?』の四作目のシングルを公開した。「We Make Hits」について、ジェイムズ・スミスは「友情と、人生で大切にしている人たちと音楽を作っているときに感じる、ありのままの喜びへの賛歌」を表現しているとしている。


この曲の構想について、彼はコメントしている。「''We Make Hits "は、最近のヤード・アクトの曲のほとんどがそうであるように、ライアンの空きベッドルームで始まった。彼はベースラインをいくつか録音していて、僕はその上に言葉を乗せて、何が起こるか試してみたんだ。ラップトップの周りに座ってお互いを笑わせようとしたり、ブラックコーヒーを飲んだり、1時間おきくらいに窓から顔を出してタバコを吸ったりしていた。外では大騒ぎしていても、密室の中では私たちは同じで、そのことに感謝しているよ」


このシングルはまた、新しいビデオと一緒にリリースされ、バンドの拡大し続ける映像世界に加え、「The Trench Coat Museum」のビデオで紹介された物語や登場人物をさらに進化させている。

 

バンドのビデオ・ディレクターであり、頻繁にコラボレートしているジェームス・スレイターはこう語っている。

 

「バンドのオリジン・ストーリーを描いた曲を使い、2人のしがないアサシンが、学生のベッドルームで立ち退きの通告を受け、職探しに乗り出し、最終的に神聖なるグローバル・エンタープライズの殺し屋として働くことになるというバックストーリーを描いたんだ」

 


「We Make Hits」

 

 

・「When The Laughter Stops」

©Phoebe Fox

リーズのYard Actが、アルバム『Where's My Utopia?』の最新シングル「When The Laughter Stops」を公開した。ジェームス・スレーター監督によるミュージック・ビデオ付き。

 

毎回、自分やバンドが直面した人生や出来事に照らして、詳細に曲の説明を行ってくれるスミス。ニューシングルの声明は以下の通り。

 

「歌詞の情感は、『Where's My Utopia?'』の核心をほとんどすぐに突いていて、『Dream Job』の時に自分が置かれたのと同じ境遇から最初に生まれた皮肉が、今はもっと本物の一抹の惨めさに変わっていることに気づく。幸いなことに(ネタバレになるが)、今のところ、この落とし穴から抜け出す方法を見つけることができた。


 歌詞はすぐにできたが、音楽的には大変だった。ライアンがベース・ラインを提示するときによくあることだが、ハーモニー的にはかなり曖昧で、人によって聴こえ方が違う。私はこの曲をかなりブルージーなマイナー・キーで聴いていたし、一方サム(ギタリスト)はとても甘ったるいメジャー・キーの曲を聴いていた。曲は行ったり来たりで、僕の記憶が正しければ、カーディガンズの『Lovefool』のことをよく話していた。

 

 2022年12月にケタリングのパーラー・スタジオでラッセル・ラッセルとレコーディング・セッションをしたとき、私はローランド・ジュノでアルペジエーターを鳴らしていた。ジョン・カーペンターの終末時計のカウントダウンか何かのようだった。


 サムはギターをエレクトリック・シックスの「High Voltage」のようなサウンドに作り直し、私たちはファンキーなパーカッションを取り除き、リズムを「Seven Nation Army」のような攻撃的なものにした。ケイティがロンドンのメトロポリスに会いに来てくれて、コーラスのヴォーカルをダビングしてくれたんだ。彼女は素晴らしい。デヴィッド・セウリスにマクベスを朗読してもらったのは、明らかな理由だ。結果が物語っている!」


このビデオについて、ジェームス・スレーターはこうコメントしている。ミュージックビデオは、「『訪問者』の旅を続きであり、彼女が2人組のアサシンに引きずり出されるのを見た『石油』に続くものだ」


「『When The Laughter Stops』では、彼女の運命が明らかになる...年老いたサーカス団員でいっぱいの刑務所。警備が少し緩いのは認めるので、すべてが失われたわけではないかもしれない。私たちが制作したビデオはすべて、より広いヤード・アクトの映画的世界の一部であり、すべてを映画化する過程にある。お楽しみに!」

 

ニューアルバムはデビュー・アルバムで世界的な成功を手にしたバンドが次なる内面の幸福を探す旅とも言える。その中にはヤードアクトらしい皮肉もあり、そして人生を生きる上での喜びもある。 シアトリカルな演出は彼らの音楽が1つ上にステップアップしたことの証左となる。どうやらピカレスク・ロマンのようなテーマも音楽性に含まれているのはMVを観ると明らか。

 

新曲では、フロントマンのジェームズ・スミスがメインボーカルの座を女性ボーカルに受け渡す箇所に面白さがある。それは英国の古典演劇で主役が物語の中心にいながら、舞台袖に捌ける瞬間のような滑稽味をもたらす。その空白の瞬間にこそ想像をめぐらす余地がある。曲の後半のスミスのスポークンワードは、ブラック・フランシスのように渋い。これはアルバムのタイトルがピクシーズの曲にちなんでいることのジョークなのか。ディスコ風のダンサンブルなナンバーであることは先行シングルと同様だが、より軽やかなポップネスに焦点が絞られている。

 

 

「When The Laughter Stops」


 

Yard Act 『Where’s My Utopia?』




Label: Island Records(国内盤はUniversal Musicより発売)

Release: 2024/03/01


Tracklist:


1. An Illusion

2. We Make Hits

3. Down By The Stream

4. The Undertow

5. Dream Job

6. Fizzy Fish

7. Petroleum

8. When The Laughter Stops (ft. Katy J Pearson)

9. Grifter’s Grief

10. Blackpool Illuminations

11. A Vineyard for the North

 



Yard Act 2023-2024 Tour Dates


2 Nov | Iceland Airwaves, Reykjavik, IS

4 Nov | Warsaw, Brooklyn US

5 Nov | Underground Arts, Philadelphia US

6 Nov | Ottobar, Baltimore US

7 Nov | Motorco Music Hall, Durham US

9 Nov | The Basement East, Nashville US

10 Nov | The Earl, Atlanta US

11 Nov | Toulouse Theatre, New Orleans US

14 Nov | Mohawk, Austin US

15 Nov | Deep Ellum Art Company, Dallas US

17 Nov | Corona Capital Festival, Mexico City, MX

2 Dec | Maho Rasop Festival, Bangkok, TH

3 Dec | Clockenflap Festival, Hong Kong, HK

5 Dec | Shangri-la, Osaka, JP

7 Dec | Club Quattro, Tokyo, JP

13 Mar | The Nick Rayns LCR (UEA), Norwich, UK

14 Mar  |  Rock City, Nottingham , UK

15 Mar  |  O2 Academy, Glasgow, UK

16 Mar  |  O2 Apollo, Manchester, UK

17 Mar  | Northumbria University, Newcastle, UK

19 Mar  | Mandela Hall, Belfast, UK

20 Mar  | Vicar Street, Dublin, IE

22 Mar  | Invisible Wind Factory, Liverpool, UK

23 Mar  | O2 Academy, Bristol, UK

25 Mar  | The Dome, Brighton, UK

27 Mar  | Eventim Apollo, London, UK

04 Apr  | Stereolux, Nantes, FR

05 Apr  | Cabaret Sauvage, Paris, FR

06 Apr  | Rock School Barbey, Bordeaux, FR

08 Apr  | LAV, Lisbon, PT

09 Apr  | Mon, Madrid, ES

11 Apr  | La 2, Barcelona, ES

12 Apr  | Le Transbordeur, Lyon, FR

13 Apr  | Locomotiv Club, Bologna, IT

14 Apr  | Santeria Toscana 31, Milan, IT

16 Apr  | Mascotte, Zurich, CH

17 Apr  | Muffathalle, Munich, DE

18 Apr  | Festsaal Kreuzberg, Berlin, DE

20 Apr  | Slaktkyrkan, Stockholm, SE

24 Apr  | Uebel & Gefährlich, Hamburg, DE

25 Apr  | Paradiso Main Hall, Amsterdam, NL

26 Apr  | Doornroosje, Nijmegen,NL

27 Apr  | Kantine, Cologne, DE

28 Apr  | Les Nuits Botanique, Brussels, BE

30 May | Belly Up Tavern, Solana Beach, CA

31 May | The Regent Theater, Los Angeles, CA

1 Jun | Pappy and Harriet’s, Pioneertown, CA

3 Jun | The Catalyst Atrium, Santa Cruz, CA

4 Jun | The Independent, San Francisco, CA

6 Jun | Mississippi Studios, Portland, OR

7 Jun | Rickshaw Theatre, Vancouver, BC

8 Jun | The Crocodile, Seattle, WA

3 Aug | Millenium Square, Leeds, UK


・The Tonight Show Starring Jimmy Fallon


リーズのYard Actが昨夜(2月13日)、米国の深夜番組、ジミー・ファロン主演の「ザ・トゥナイト・ショー」に出演し、最新シングル「We Make Hits」を披露した。

 

ヤード・アクトがジミー・ファロンの番組に出演するのは、デビューアルバムのリリース直後の「Overload」の時以来のことである。

 

過酷なツアー・スケジュールをこなしてきたせいもあってか、一昨年に比べ、格段にパフォーマンスの水準が上がっている。今回のステージは複数のコーラス隊を背後に従え、ゴージャスなラインナップを組んだ。スミスのスポークンワードの雰囲気は00年代のアークティックモンキーズを彷彿とさせて素晴らしい。アルバムのバージョンよりもクールな演奏となっている。

 


「We Make Hits」



・アルバム発売後のレビューは以下よりお読み下さい:


New Album Review- Yard Act 『Where’s My Utopia?』

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