リアム・ギャラガー&ジョン・スクワイア   新作アルバムをリードシングル「Just Another Rainbow」で予告

 

©Tom Oxley

昨年末、予告されたように、元オアシスのリアム・ギャラガーと元ストーン・ローゼズのジョン・スクワイアがニューシングル「Just Another Rainbow」を発表した。今年リリース予定の2人のコラボレーション・アルバムからの第1弾シングルとなる。以下よりチェックしてみよう。


リアム・ギャラガーは、このアルバムを「リボルバー以来の傑作」と称しており、確かな手応えを感じているようだ。ニューシングルについて、シンガーソングライターは以下のように説明している。


「”Just Another Rainbow"の最も明白な解釈は、”失望”についてであり、本当に欲しいものは決して手に入らないという感情なんだ。しかし、私は曲についてくだくだしく説明するのが好きではない。私にとっては、この曲は私たちが一緒に作った曲の中で最も気分を高揚させる曲のひとつでもある」


リアム・ギャラガーはこう続けている。「ジョンは一流のソングライターであると思う。みんなはいつもギタリストとしての彼を非難するけど、彼は一流のソングライターでもあるんだ。ローゼズであれ彼自身であれ、彼の音楽は世の中に十分に出回っていない。彼がまた曲を書いているのを見るのは素晴らしいことだよ。メロディーはメガ級で、ギターも然りだよ。でも、ギターを全部外しても、アコースティックで演奏しても、心を揺さぶられる曲ばかりだと思うよ」


新作アルバムの最初のシングル「Just Another Rainbow」は、ストーン・ローゼズの名曲「Waterfall」を彷彿とさせるギターラインから始まる。リアム・ギャラガーのボーカルラインはストーン・ローゼズにとどまらず、ザ・スミスを始めとするブリット・ポップ誕生前夜の音楽の影響も垣間見える。

 

近年、ブリット・ポップに拘りをみせていたリアム・ギャラガーであるが、この新曲では、ビートルズ風のアート・ロックに象徴される6/8の変拍子を取り入れたり、ハードロック風のギターソロをスクワイアが披露したりと、以前のソロ作に比べると、オープンな音楽性を選び、工夫を凝らしていることが分かる。曲の終盤では、ジョン・スクワイアの70年代のギターヒーローのような白熱したギターソロが披露される。これはUKロックの全時代へのロマンチシズムともいえるだろうし、昨年この世から去ったジェフ・ベックに捧げられた追悼のようでもある。

 

 

「Just Another Rainbow」