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Nick Hakim


ブルックリンを拠点に活動するローファイ/R&Bシンガー、Nick Hakim(ニック・ハキム)が、ニューアルバム『Cometa』のリリースを発表した。さらに、昨日、8月17日に、Alex G(ピアノ)とAbe Rounds(ドラム)をフィーチャーしたニュー・シングル「Happen」を公開した。

 

Johan Carlssonがビデオを監督した「Happen」は、昨年のRoy Nathansonとのコラボレーション・プロジェクト「Small Things」以来の作品となります。


ニック・ハキムの10月に発売予定のニューアルバム『Cometa』は、2020年の『Will This Make Me Good』に続く。DJ Dahi、Helado Negro、Arto Lindsayらとのコラボレーションが予定されている。テキサス、ノースカロライナ、カリフォルニア、ニューヨークの様々なスペースでレコーディングされた。


「人生に愛があり、それを共有し、それを求める人々がいることは素敵なことだと思う」とハキムは説明する。「本当にロマンティックな方法で愛を表現する方法についての僕の解釈なんだ」



"Happen "は現在発売中です。Nick Hakimのアルバム『Cometa』はATO Recordsより10月21日に発売される。

 


Nick Hakim 『Cometa』

 

 

Tracklist:

 

1.Ani

2.Happen

3.Vertigo

4.Feeling Myself

5.M1

6.Only One

7.Perfume

8.Something

9.Slid Under

10.Market


 


アメリカのマルチインストゥルメンタリスト/シンガーソングライターのLouis Cole は、2020年以来初のソロ作品となる「Let it Happen」のニューシングルとミュージックビデオを公開しました。2018年にルイス・コールはフライング・ロータスの主宰する”brainfeeder”と契約を交わしています。


ルイス・コールは、この新曲「Let It Happen」について、「喜びと痛みの間にある特別な感情を表現した、時代を超えたモダン・パワーバラードの名曲」と表現している。ルイス・コールは、この曲で、ヴァイオリン(レア・ゼガー)とチェロ(ダスティン・ソ)以外のほぼすべての楽器を自分で演奏しています。 「Let It Happen」は、2019年の『Live Sesh and Xtra Songs EP』以来となる新曲で、ルイス・コールが自ら監督したビデオも同時公開されています。


 Jay Wood 『Slingshot』

 


 

  Label: Captured Tracks/Mountain Records

 

  Release Date:  2022年7月15日


 

 Review

 

キャプチャード・トラックスから先週末にリリースされたジェイ・ウッドの『slingshot』は彼のデビュー作であるとともに、このインディペンデントレーベルの分岐点ともいえるような作品となる。

 

ジェイ・ウッドは、カナダのマニトバ州という白人中心のコミュニティーで育ったという。彼は、この作品の中で、ファンタジックなストーリー、実生活に根ざした黒人としてのアイデンティティの探求を音楽を通して表現しようと試みている。表向きには、サイケ・ソウルというジャンルが掲げられているが、この多義的なR&Bジャンルに象徴される幅広い表現が見いだされ、ヒップホップ、インディーロック、ファンク、サイケ、ジェイ・ウッドの多様な音楽のバックグランドが伺える。

 

そのクロスオーバー性は、サイケファンクの流儀ともいえ、トロ・イ・モアのような多彩なアプローチが展開されている。ジェイ・ウッドのソウルミュージックは、ファンカデリックやスライ・ストーンといった王道のファンクを下地にして、強いヒップホップ的な要素をそこに付け加えたものである。

 

アルバム発売前までは、ジョージ・フロイドの死に触発された「Shine」が収録されているので、バーティーズ・ストレンジの「Farm To Tabel」に近い作風かと思っていたが、この作品とはそれとまったく異なるR&Bである。確かに本作には、黒人としてのアイデンティティの探求というテーマが込められているように思えるが、バーティーズ・ストレンジほど深刻な雰囲気はない。メロウで聞きやすいソウルミュージックが麗しく展開されているので、リラックスした雰囲気を味わえる。それに加え、ジェイ・ウッドの楽曲は、DJのスクラッチ的なクールな手法により、アシッド・ハウスに近いコアな領域に踏み込んでいく場合もあり、取っ掛かりやすいアルバムであるとともに、すごく聴き応えのある内容に仕上がっているという印象を受ける。

 

このアルバムは現時点では、一般的な関心が薄く、海外メディアにも取り上げられていないのがとても残念でならない。アルバムの音楽には上記のような黒人として白人コミュニティーの中で生きること、そして近年、母親を亡くした哀しみという様々な人生のテーマも込められているが、それは押し付けがましいものではなく、ごく自然な形でこのアーティストの考えが取り入れられてい、親しみやすさがある。さらに、このアルバムには、ジェイ・ウッドのブラックミュージックの愛情に根ざした、このアーティストしか生み出すことの出来ない温もりのあふれたサイケ・ファンク、ディスコ・ソウル、ネオ・ソウル、ヒップホップの魅力が濃密に詰めこまれている。つまり、『Slingshot』は、心にじんわりと響くものであると共に、フロアで人を踊らせるエネルギーを持っており、一般的なリスナーの耳にもすぐに馴染む作品であると思える。

 

これまで、ニューヨークのキャプチャード・トラックスは、Wild Nothing,Mac de Marco、Beach Fossils,DIIVといった白人の良質なインディーロックアーティストの作品を中心にリリースし、所謂、”Nu Gaze”シーンの象徴的なレーベルとして日本でも認められてきたが、今後は、より多彩でバラエティに富んだカタログのリリースを計画している気配が感じられる。その新たな旅路の出発として、ジェイ・ウッドの「Slingsot」は、記念碑のような意味を持つ作品で、レーベルの最も重要な意義を持つリリースになると思われる。このインディペンデントレーベルからは、今後、ジェイ・ウッドの登場を契機とし、続々と魅力的な黒人アーティストの台頭が予感される。 

 

 

Featured Track 「Shine」 

 

 

 

 

Rating: 85/100 

 

 

Listen/Stream official:    

 

https://jaywood.ffm.to/slingshot.otw

 

 

 


R&Bの巨匠、カーティス・メイフィールドの1972年の傑作『Super Fly』は、70年代の同名のブラックスプロイテーション映画のサウンドトラックとしてリリースされたが、発売から50周年を記念してヴァイナル盤のリイシューが決定した。『Super Fly 50th Anniversary Edition Black Vinly』は、8月26日からRhinoの公式オンラインショップにて販売が開始される。


カーティス・メイフィールドは、この映画の脚本を参考にしながらアルバムを制作し、歌詞に社会的な意識を吹き込み、アメリカ国内における公民権運動の文化的指導者としての役割を確立させた。


このゴールド・ヴァイナル盤はウォルマート限定で発売された後、ボーナス・トラック、限定写真、映画ポスター、スリップマットを含むデラックス・ボックスセット盤は8月26日から一般発売される。

 

また、このレコードの再発に伴い、キャップ、キーホルダー、アパレル品が特典として付属する新しいカプセル・コレクションもリリースされる予定です。


アートワークとトラックリストは下記をご覧下さい。また、カプセルコレクションはRhinoのレーベルストアでご覧いただけます。



Curtis Mayfield 『Super Fly』 Reissue 

 



Tracklist:

1. Little Child Runnin’ Wild
2. Pusherman
3. Freddie’s Dead
4. Junkie Chase
5. Give Me Your Love (Love Song)
6. Eddie You Should Know Better
7. No Thing On Me (Cocaine Song)
8. Think
9. Superfly


 スティーヴ・レイシーはL-M Records/RCA Recordsからニュー・アルバム『Gemini Rights』をリリースした。

Steve Lacy, photo by Julian Klincewicz 

 

ザ・インターネットのギタリスト、R&Bソングライター、スティーヴ・レイシーのソロ2作目となるこのスタジオ作『Gemini Rights』は、2019年の『Apollo XXI』から3年ちょっとで到着。シングル "Mercury"、"Bad Habit"、Fousheéコラボレートした "Sunshine "が収録されている。


「"Gemini Rights "は、本質的に私が別れの後に自分自身に入っていくものだ」と、アーティストはアルバム発売の数日前にThe Recording Academyとのインタビューで語っている。

 

「それは非常に流動的で(そして)非常に楽しい物語です。私にとって、その主題は、そのように見れば悲しいかもしれませんが、私はそれがはるかに多くの希望であるように感じる - そしてそれは物語です:幸せを見つける。私は失恋の後に自分自身を見つけ、人々がこのレコードを聴くことに興奮しています」


また、スティーヴ・レイシーはチャットの中で、家族の何人かにバックボーカルを頼んだことを明かし、「彼らは『ヘルメット』の『ララ』パートを歌うんだ。Mercury』では "オー "と "アー "と "バ・バ・バ "のパートを歌ってくれたけど、ちょっとピッチが高かったから(笑)、使えなかったんだ。”Amber”では、ベースが入ってくるときの大きなうねりのところで歌ってもらいました。そのパートには全員参加しています。

 

それから「Give You The World」では、"さよなら "のパートで彼らを加えて、それで終わりです。" Lacyの『Gemini Rights』をストリームし、アルバムのアートワークとトラックリストは以下から確認できる。


ソロ活動の合間には、ThundercatとSteve Arringtonの2020年発表のアルバム『It Is What It』から「Black Qualls」でコラボレーションしている。

 

 

 


ブレント・ファイヤズが、7月8日にニューアルバム「Wasteland」をリリースすると発表しました。グラミー賞受賞のR&Bスターは、その2週間後に最新フルアルバムをリリースするということで、パワフルに動き出している。


今回のレコーディングには、ゲストとしてDrake、Tyler, the Creator、Alicia Keys、Raphael Saadiq、Tre Amaniが名を連ね、さらに、Jonathan 'Freeze' Wellsがエグゼクティブ・プロデューサーを務めている。


今回リリースされたニューシングル「Price Of Fame」は、Brent Faiyazが自分の名声がもたらす責任や制限について考えをめぐらせた曲となっている。 

 




Brent Faiyaz 『WASTELAND』
 
 

 
 
Tracklist:


VILLAIN’S THEME
LOOSE CHANGE
GRAVITY FEAT. TYLER, THE CREATOR
HEAL YOUR HEART (INTERLUDE)
SKIT: EGOMANIAC
ALL MINE
PRICE OF FAME
GHETTO GATSBY FEAT. ALICIA KEYS
WASTING TIME FEAT. DRAKE & THE NEPTUNES
ROLLING STONE
FYTB FEAT. JOONY
SKIT: OBLIVION
DEAD MAN WALKING ADDICTIONS FEAT. TRE’ AMANI
ROLE MODEL
JACKIE BROWN
BAD LUCK
SKIT: WAKE UP CALL
ANGEL


 

Kokoroko Photo: Vicky Grout

 

シェイラ・モーリス・グレイが率いるロンドンを拠点とする8ピースの音楽グループ、アフロビートに革新的なサウンドをもたらすKOKOROKO(ココロコ)は、2020年にアーバン・ミュージック・アワーズで「ベスト・グループ賞」を獲得しているほか、グラストンベリー・フェスティヴァル、メルトダウン・フェスティヴァルをはじめ多くのフェスでパフォーマンスが絶賛され、Loud & Quiet、Rolling Stone、Crack、Clashなど様々な海外メディアで高評価を受けている。

 

ココロコは、ファン待望のデビューアルバム「Could We Be More」からの先行シングル第3弾として、"Age of Ascent "というタイトルの楽曲を発表しました。


"Age of Ascent "は、これまでのシングル "We Give Thanks "と "Something's Going On "に続く作品で、グループのシーラ・モーリス・グレイによれば、「何年も前からバッグの中に入れていた曲」なのだそうです。


モーリス・グレイは続けて説明している。「私たちのオリジナル曲のひとつなんだけど、今までベストな状態で捉えることができなかったの。夜の海辺で録音したんだけど、月が大きくてイーストボーンの海を照らしていたんだ。水の音、静寂と安らぎの音。私たちはすべての音楽に精神的なつながりを持たせようとしていますが、"Age of Ascent "ではそれが本当に感じられると思います"


ニューシングル"Age of Ascent "は現在発売中。KOKOROKOのデビューアルバム『Could We Be More』は、Gilles PetersonのBrownswood Recordingsより8月5日に発売される。

 

 

 

 

 

KOKOROKO 「Could We Be More」

 

 


 

Label:Brownswood Recordings

Realse Date:2022年8月5日

 

1.Tojo 

2.Blue Robe (pt.i)

3.Ewà Inú 

4.Age Of Ascent 

5.Dide O 

6.Soul Searching 

7.We Give Thanks 

8.Those Good Times 

9.Reprise 

10.War Dance 

11.Interlude 

12.Home 

13.Something's Going On 

14.Outro 

15.Blue Robe (pt.ii) 

 

 

disk Union:  https://diskunion.net/latin/ct/detail/1008465835

 

Tower Records:  https://tower.jp/item/5381282/Could-We-Be-More

 

beatnik: https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=12697



 


UKモダンソウルグループとして英国内で根強い人気を誇るJungleが、2021年のアルバム『Loving In Stereo』以来となるツイン・シングル「Good Times」「Problemz」を発表しました。


Joshua Lloyd-Watson(ジョシュア・ロイド・ワトソン)、Tom McFarland(トム・マクファーランド)からなるファンク&ソウル・ダンスユニットJungleは、5月30日、暑くなる季節にむけて、2枚のシングル曲を公開しました。今回、リリースされた2曲のミュージックビデオは、2人の長年のコラボレーターである、JFC Worldwide (Charlie Placido and J. Lloyd)によって監督されました。アムステルダムのダンスグループ、Ghetto Funk Collectiveが出演しています。

 

 

Bartees Strange

 

バーティーズ・ストレンジは、6月17日に4ADからリリースされる予定のニューアルバム「Farm To Table」から、三曲目のシングル「Hold The Line」を公開しました。この曲は、ジョージ・フロイドを念頭に置いて書かれたせつない哀愁を帯びたR&Bの素晴らしいバラードです。


バーティーズ・ストレンジは、新曲「Hold The Line」について、以下のように述べています。



 

ジョージ・フロイドの子が父親の死について話しているのを見た時、何かものすごいことを思いついたのを覚えているんです。この若い人にとって、アフリカ系アメリカ人が送る人生に対する悲哀に満ちた感慨が紹介されていた。すべての黒人の子供たちが最終的にそうであるように、彼女を直視するのは凄く辛いことだったんです。



「Hold The Line」は、最初のパンデミックの夏の3日間に渡って書かれました。この曲を通して、私は、その瞬間にアメリカ、私の住む場所のコミュニティーで何が起こっているのかを見極めようとしました。人種差別抗議のための行進が起きた当時、多くの人々は、腕を組んで固い団結を示し、人間としての尊厳を示すため、出来るかぎりのことをしていた。私もまた同じようなことができればと考えたんです。

 

 

 


 

 

 

「ジョージ・フロイドの死」

 

編注:2020年5月25日にミネソタ州ミネアポリスで黒人の一般市民が白人警官に射殺された事件。国内で根深い人種差別問題が残っていることが明るみに出た。その後、各地で抗議デモが起き、国際的な関心を呼んだことは周知のとおり。この運動に際し、イギリスのパンクバンド、ザ・スペシャルズも昨年にリリースされたカバーアルバム「Protest Song」中で、このジョージ・フロイド問題について取り上げ、パンクバンドとしての抗議を公のものとしている

 

 Jay Woodの名を冠して活動するカナダのミュージシャン、ジェレミー・ヘイウッド・スミスは7月15日にキャプチャードトラックスからニューアルバム「Slingshot」をリリースすると発表しました。

 



彼は新作アルバムに収録予定のリードシングル「Just Sayin」を同時に公開しています。ジェイ・ウッドは、ユニークな作詞作曲、進化しつづけるサウンドを通じ、若い作家の自己発見と心痛の旅を表現しようと努めてきました。彼は、2019年に母親を亡くしており、その後、2020年を通じて、パンデミックの世界的な停滞の後、前向きな勢いやエネルギーを取り戻そうと切望していました。

 

「過去を振り返るという考えは、私にとって本当に大きな意味をもたらしました。そのため、タイトルもスリングショットとなったわけです」 とジェイ・ウッドは今回のアルバム制作について語っています。

 

 親の死後、過去、親類の繋がりから切り離されように感じたジェイ・ウッドは、主にカナダ・マニトバ州に居を定める彼の黒人としてのアイデンティティ、黒人としての経験をより深く理解するために意図的な努力を重ねてきました。多くの表現者は、自分のアイデンティティを尋ね求めるところから始まりますが、ヘイウッド・スミスは、一年間に及ぶ内省、彼のルーツを探求することを通じ、ミュージシャンとして大きな飛躍を遂げることになりました。「スリングショット」は、ヘイウッド・スミスにとっての自画像であり、幻想的なシナリオ、あるいは個人的な逸話でもあり、音楽的に言えば、ポップとダンスミュージックの融合に焦点を絞っています。

 

「スリングショット」が織りなす物語は、短いスパンで行われます。最初のトラックからアルバムの最後のトラックに至るまで、ジェイ・ウッドは、子供時代、宗教、アイディンティティのテーマに触れる旅にリスナーをいざなう。アルバムの制作及びレコーディング中に、ヘイウッド・スミスは、現実のシュールな側面を構成するプロット、環境、キャラクターを位置づける複雑な「スクリプト」をまとめたそうです。

 

音楽としての観点から述べると、ジェレミー・ヘイウッドは、楽曲を構成する楽器の大部分のノートを書き、実際にそれを演奏しましたが、アルバムの制作段階において、他のミュージシャンの助力を仰いでいます。

 

カナダのアミ・チェオン、マッキンリー・ディクソン、ドゥームメタルバンドのヴァージナ・ウィッチクラフトのフロントマン、カイヤ・フェルナンデスがレコーディングに参加しているのにも注目です。


 新たに先行シングルとして公開された「Just Saying」は、元々、ヘイウッド・スミスによってソングライティングが行われ、他のアーティストに演奏を依頼することを目的としていたものの。

 

彼は自分自身の声のトーンを拡大し、ポピュラー・ミュージックに欠かさざる自負心を体現しようと切望していました。「この曲は、困っている人たちに、均等な機会を生み出し、可能ならば支援の手を差し伸べることを目的として書かれました」と、ヘイウッド・スミスは説明します。

 

「それは簡単に見過ごされる可能性があると思います。非常に単純な考えではあるものの、このようなわかりやすいリマインダーを持つことは、潜在的に多くの人に良い考えを引き起こすだろうと思ったんです」 

 

 


 

 

 

Jay Wood  「Slingshot」 

 

 

Label:Captured Tracks

Release:7/15,2022

 


Tracklist:


1.Intro(End Of An Era)

2.God Is A Reptile

3.Pray.Move On

4.All Night Long

5.Just Sayin(feat.Ami Cheon)

6.Is It True?(Dreams Pt.3)

7.Kitchen Floor

8.Shine(feat.Mckinley Dixon)

9.Tullps

10.YGBO-Interlude

11.Thank You

12.Arrival(Outro)



Photo: Joanne Savio

ノラ・ジョーンズは、レイ・チャールズが1959年発表したシングル「Hallelujah,I Love Her」のカバーである「Hallelujah,I Love Him So」を今回、新たに公開しました。このレコーディングは、4月29日にリリースが予定されているグラミー賞の話題を独占したノラ・ジョーンズの鮮烈なデビュー作「Come Away With Me」の20周年を記念するリイシュー盤に収録される予定です。

 

ジョーンズは、2000年、ブルーノートとの最初のデモセッションにおいて、ベーシストのリー・アレクサンダーとパーカッショニストのダン・リーザー、そして、ハーモニカ奏者のジェシー・ハリスと共に「Hallelujah,I Love Him So」のカバーに取り組んでいます。ジョーンズのキャリアの最初期のアウトテイクには、エラ・フィッツジェラルドやジョニー・マティスなどのクラシックのレコーディングが含まれています。ノラ・ジョーンズはチャールズを聴いて育ち、彼女はレイ・チャールズから「Here We Go Again」で共に歌うように依頼されました。その後、2004年、チャールズが亡くなる以前に完成したスタジオ・アルバムに収録されたこの楽曲で、ジョーンズは見事、レコード・オブ・ザ・イヤー、ベスト・ポップ・コレボレーションを含む二つのグラミー賞の栄冠に輝いています。


ノラ・ジョーンズの20年にわたる長いキャリアを記念して、新たにリイシューされた「Come Away With Me」には、オリジナルアルバムのリマスターバージョン、その他、未発表音源を集めた複数のボーナス・トラック、計44曲が収録される予定です。初期のブルーノートのデモセッションに加えて、今回のパッケージには、レーベルとの署名を行った後に録音されたジョーンズの最初のデモトラック「First Session Alllaire Studio」、さらに、クレイグ・ストリートが制作を手掛けたAllaire Studioで録音が行われたレコードの初期バージョンである「Allaire Sessions」が収録される予定です。

 

ノラ・ジョーンズのデビュー作「Come Away With Me」は、ジャズ専門のレーベル、ブルーノートのスタッフも、制作の初期段階においてそれほど大きな期待を込めていたわけではありませんでした。しかし、レコーディング中に、主要なレコーディングエンジニアが一度変更され、大掛かりなジャズ・ポップスの金字塔を打ち立てるために驚くような方向転換が行われています。

 

2002年の伝説的な傑作「Come Away With Me」は、一般的な知名度を持たない、駆け出しのシンガーソングライターのデビュー作としては、異例といえるほど長い期間を掛けて念入りにレコーディングが行われています。おそらく、デモセッションの段階で、ブルー・ノートがこの新人歌手に説明しがたい不思議な魅力を感じとったため、制作の方向転換を図った後、多くの方がご承知の通り、世界各国でアルバムチャートの1位の独占、その後、アメリカのグラミー賞の各部門の独占を始めとする、シンガーソングライターとしての華々しいサクセスストーリーが待ち受けていました。今回、全44曲が収録されるリイシュー盤のリリースに際して、2002年のジャズ・ポップスの金字塔「Come Away With Me」の制作について、ノラ・ジョーンズはあらためて、以下のように振り返っておりますので、それを御紹介いたします。


「私は、このアルバム「Come Away With Me」を現在でも信じがたいほど誇りに思っています。私と共に制作を行ったすべての人に対して多大な感謝をしております。今、思い返してみると、素晴らしい試みであったと思いますし、当時、私が音楽という観点から見て、どのような人物であるのかを、非常に的確に捉えているように感じました。レコーディングを行う際に、本当に期待できることはすべて・・・」と、ノラ・ジョーンズはこのリリースについて述べています。「結局、私は、それらすべてをまとめる以前に、異なる道を探求することも出来たので、心から感謝しております。あの時、レーベルを含めて、誰も、あのアルバムが成功するなどとは思っていなかったのです」

 

 

 

 

Blue Note Official

 

https://www.bluenote.com/norah-jones-covers-ray-charles-hallelujah-i-love-him-so/ 

 



Norah Jones  「Come Away with Me ー20th anniversary edition」

 

Label:Blue Note

 

Release:4/29 2022

 

 

Amazon.co.jpで詳細を見る

「Untidy Soul」 Dorm Seven


Review


R&Bアーティストというのは、これまでのスターダムに上り詰める過程において、メジャーレーベルと契約を結び、その後、大掛かりなプロモーションを経て、ビックスターへの道のりを突き進んでいくのが定石だった。

 

けれども、今後、2020年代は、サム・ヘンショーのように、インディーズレーベルからタフな作品リリースを行い、根強いコアなファンを獲得していくというスタイルが主流になるかもしれない。

 

サム・ヘンショーは、2015年にUKコロンビアと契約したが、2020年からは独立したアーティストとしての活動を行っている。

 

サム・ヘンショーの「Untidy Soul」は彼の最初のスタジオアルバムであり、メジャーアーティストとしてリリースが叶わなかった悲しみ、そして、恋人との別れを経て、制作された実質的なデビュー作である。

 

一曲目の「Still No Album」は、上記のような経緯を踏まえての自虐的な意味合いが込められているように思えるが、このデビュー作はメジャーアーティストの作品の出来に引けを取るどころか、上回っている部分さえある。このアーティストの音感の良さ、そして、それをいかに現代的に聞きやすくするのか、歌手としてのセンスの良さが「Untidy Soul」では存分に発揮されている。

 

ここで、サム・ヘンショーが展開するモダン・ソウルは、彼の若い時代から聴き込んできたソウルミュージックの巨匠たち、スティーヴィー・ワンダー、マーヴィン・ゲイ、それからオーティス・レディング、はては、サム・クックのサウンドの懐深さを踏襲している。ヘンショーの楽曲は付け焼き刃のものではなくて、本格派のソウルミュージックを継承しているともいえるのだ。

 

1970年代のアメリカ、デトロイト周辺のモータウンサウンドにしか求むべくもないノスタルジアにまみれた旋律の甘さ、メロウさ、まるで、楽曲そのものに酔いしれて歌うかのような「魂」がこの作品には随所に感じられる。もちろんこの作品は懐古主義を誇張するため生み出されたものではない。

 

そして、さらに素晴らしいのは、サム・ヘンショーは、ニューソウルの質感に加え、DJスクラッチを楽曲の中に取り入れ、ヒップホップ的なグルーヴ効果を加え、さらには、ジャズのインプロヴァイゼーションのような間奏曲をアルバムの合間に挿入し、作品全体の雰囲気をゴージャスに彩って見せている。


彼のメジャーアーティストとしての活躍がかなわなかったという思い、その悔しさをバネにし、それを、ソウルという華やいだ形に昇華し、今作は非の打ち所がないソウルミュージックに仕上がったといえる。

 

まだ2月の上旬ではあるが、2022年のソウルミュージックのリリースの中、注目すべき作品となることは間違いない。

 

 

 

 

Tracklist:

 

1.Still No Album

2.Thoughts and Prayers

3.Grow

4.Chicken Wings

5.Mr.Introvert

6.8.16

7.My Introvert-Reprise

8.Loved By You(feat.Tobe Nwigwe)

9.Take Time

10.Waterbreak

11.It Won't Change(feat.Maverick Sabre)

12.East Detroit

13. Enpugh

14.Keyon-Interlude

15.Still Broke(feat.Kayon Harrold)

16.Joy

 

 

Untidy Soul
Untidy Soul
Samm Henshaw
価格: 1,681円

posted with sticky on 2022.2.4



Samm Henshaw 


サミュエル・ヘンショーは、イギリス、ロンドンを拠点に活動するR&Bアーティスト。サウスロンドンのナイジェリア系の牧師の家庭に生まれ、若い時代から音楽に親しみ、教会内で楽器の演奏をおこない、音楽家としての土壌を培い、才覚を養った。

 

その後、サウサンプトン、ソレントでポピュラー音楽パフォーマンスの学位を所得。2015年にはコロンビアレコードとの契約に署名、一躍メジャーアーティストとして注目を浴び、BBCラジオ1のレギュラーポジションを獲得し、ジェイムス・ベイ、チャンス・ザ・ラッパーのツアーサポートに抜擢され、徐々に知名度を獲得していった。

 

2015年には、ウェイン・ヘクターやフレッド・コックスの協力を得て、デビューEP「The Sound Experiment」を発表。

 

2016年にはセカンドEP「The Sound Experiment 2」をリリースし、ミュージシャンとしてのキャリアが流れにのったと思われた矢先、UKコロンビアとの契約を終了した。その後、Sony Musicなどからのリリースを経て、2020年からインディーレーベルからのリリースを行っている。

 

Samm Henshawは、1970年代のニューソウルからの強い影響を公言している。スティーヴィー・ワンダー、マイケル・ジャクソン、 カーク・フランクリン、ローリン・ヒル、マーヴィン・ゲイ、などといった往年のR&Bアーティストの系譜を受け継いだ、古典的なソウルミュージックの色合いに加えて、ヒップホップ、ジャズの要素を交えたモダン・ソウルの体現者と言える。

 

2019年には、シングル「Church」が日本のトヨタの新型カローラのCMで使用されていた。その後、日本での来日公演が決定していたが、パンデミックにより公演がキャンセルとなっている。