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本日、ロンドンのギタリスト/作曲家のRobin Kats(ロビン・カッツ)が坂本龍一の代表曲である「Merry Christmas, Mr. Lawrence」のカヴァー曲を配信リリースした。
ロビン・カッツは、ジプシー・ジャズ、ノマド・フォーク、フラメンコ、ロック、ブルース、新古典派音楽の狭間に位置するスタイルで、そのサウンドは叙情的で魂に響き、唯一無二の認識性を備えている。
幼い頃からフラメンコの情感豊かな音色に影響を受け、ロマ音楽とスウィング・ジャズを融合させたジプシー・スウィング(マヌーシュ・スウィング)の創始者、ジャンゴ・ラインハルトの卓越した技に感化されたロビン。
幼少期をスペインで過ごした彼は、5歳の頃から母親に連れられてフラメンコのコンサートに足を運んでいた。中でも印象的だったのが、スペインのギタリストでフラメンコやジャズの分野で活躍するパコ・デ・ルシアであった。
その後、13歳の時にはガンズ・アンド・ローゼズのギタリストのスラッシュ(Slash)にハマり、誕生日に母親がギターを買い与えたことから自らも演奏するようになった。
そんな彼が、このクリスマスにあわせて特別なカヴァー楽曲を完成させた。その名も「Merry Christmas Mr.Lawrence」。大島渚監督による映画『戦場のメリークリスマス』の原題であり、坂本龍一が手がけたサウンドトラックの曲名でもある名曲をロビンの新解釈によってギターとストリングスで再現している。
ジャワの日本軍捕虜と英国兵の温かなやりとりをリアリスティックに描いたこの映画では、坂本龍一がデヴィッド・ボウイと共演を果たした。坂本龍一は、後に彼の代表的な楽曲となり、重要なライブレパートリーともなったこの曲を、多忙の中、ほぼ寝ずに仕上げたという逸話がある。
同楽曲についてロビン本人は次のように話している。
「初めて『戦場のメリークリスマ ス』を学校で観て、すぐにこの映画に夢中になったよ。坂本龍一のテーマ曲は、一聴してわかる名曲であるだけでなく、僕の子供時代への郷愁を呼び起こすため、僕にとって特別な意味を持っているんだ」
「今回のカヴァーでは、オリジナルを数回聴いただけでギターを手に取り、自ら演奏することにした。そうすることで、メロディに忠実でありながら、僕自身のスタイルとヴィジョンを反映した解釈を生み出せるから。幸運にもプロデューサー のトム・チチェスター=クラーク(ペンギン・カフェ)、そして、最も美しい弦楽セクションを創り出した編曲家のバラク・シュムールと一緒に仕上げることができたよ」
現在、同楽曲のオーディオ・ビデオが公開となっているので、ぜひチェックしてほしい。
「Merry Christmas, Mr. Lawrence」
Robin Kats 「Merry Christmas Mr.Lawrence」(Cover of Ryuichi Sakamoto)
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Listen: https://bfan.link/merry-christmas-mr-lawrence-1
バイオグラフィー
Robin Kats(ロビン・カッツ)は、英国/ロンドンを拠点とするギタリスト兼作曲家であり、その音楽はジャズの伝統に根ざしつつも、フラメンコやボサノヴァから新古典主義的ミニマリズム、ファンク、ソウル、90年代ヒップホップに至るまで幅広い影響を受けて形成されてきた。
英国各地で幅広く演奏活動を行ない、ディスクロージャー、 ルーベン・ジェームス、ジョージア・セシル、ジャコモ・スミス、クロッシュ・ カナニ、ロンドン・ジャンゴ・コレクティブ、ジョセフ・ローレンスらと共演している。
2024年にリリースした、トランペッターのガイ・バーカーとの共作によるデビューEP『オーシャンズ・フォー・エロス』で彼の広大な音楽的表現が披露され、その後、Freemonkがプロデュースした最新アルバム『ロック・ミュージック』を2025年にリリース。同年12月、坂本龍一の楽曲のカヴァー「Merry Christmas Mr.Lawrence」を配信リリース。






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