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6月にリリースされた邦楽の新譜情報をシングルを中心にご紹介します。気鋭のラッパー、Kids Fresinoのニューシングルがドキュメンタリー風のMVとして公開されたほか、今年4月に亡くなったヒップホップアーティスト、JJJのニューシングル「dali」がリリースされました。
その他、ハナレグミやMr.Childrenのサポートメンバーとして活躍したYossy Little Noise Weaverのニューアルバム『恋に忙しくて』もリリース。 その他、安藤裕子のニューシングル「Your Song」も配信されています。注目の邦楽の楽曲を下記よりチェックしてみてください。
Kids Fresino 「hikari」
Kids Fresinoは埼玉出身のラッパー。埼玉出身、1993年生まれのラッパー / トラックメイカー / DJ。JJJ、Febbと共に結成したヒップホップユニット・Fla$hBackSのメンバーとして活動を開始し、2013年5月にリリースした1stアルバム「Horseman's Scheme」でソロデビューを果たした。
2015年に2ndアルバム「Conq.u.er」をリリースし、2016年7月にはC.O.S.A.とのダブルネームアルバム「Somewhere」を発表。2019年1月にニューアルバム「ài qíng」をリリースした。
「hikari」は三浦淳悟(B)、佐藤優介(Key)、西田修大(G)、石若駿(Dr)を迎えたバンド編成で録音された楽曲で、STUTSがアレンジとミックスで参加。柔らかくも力強い楽曲となっており、「ありがとう言う前に会えなくなったりするのも俺達らしい」と歌うフックが印象的だ。マスタリングはニコラス・デ・ポーセルが担当。アートワークとMVは山田智和が手がけたもので、ドキュメンタリー風のMVにはKID FRESINOやSTUTSに加えて、亡きJJJやFebb、仲間たちの姿が映し出されている。
「hikari」
▪楽曲のストリーミング: https://kidfresino.lnk.to/hikari
JJJ 「dali」
4月13日に35歳の若さで死去したJJJ。彼の死去は所属するSpace ShowerのSNSで明らかにされた。ニューシングル「dali」は昨年11月30日に東京・日比谷公園大音楽堂(日比谷野音)で行われた公演の1曲目に披露されていた楽曲で、プロデュースとミックスをJJJ、マスタリングをコリン・レオナルド(SING Mastering)が手がけた。アートワークの写真は安藤政信が撮影した。JJJは日本の有数のトラックメイカーで、昨年にはヒップホップとジャズのクロスオーバーに取り組んでいた。「dali」はそういった悲しみを補完する貴重な楽曲である。日本人では唯一、アブストラクトヒップホップの領域に到達しており、今後が非常に楽しみな存在だった。
JJJは神川崎出身のトラックメイカー、プロデューサー、MC、DJ。febb as Young Mason、KID FRESINOとFla$hBackSを結成し、2013年にデビューアルバム「FL$8KS」をリリースする。ソロアーティストとしては、2014年に1stアルバム「Yacht Club」を発表。2017年に2ndアルバム「HIKARI」、2023年に3rdアルバム「MAKTUB」をリリースし、高い評価を得ている。
「dali」
▪楽曲のストリーミング: https://spaceshowerfuga.lnk.to/JJJ_dali
Yossy Little Noise Weaver 『恋に忙しくて』 - ニューアルバム
Ego Wrappin、Mr. Children,ハナレグミなどとの共作、そしてバックバンドのミュージシャンを務めてきたユニット、Yossy Little Noise Weaver(ヨッシー・リトル・ノイズ・ウィーバー)による五作目のアルバム『恋に忙しくて」。ジャズやボサノバといった渋谷系の系譜にある音楽を、歌謡曲やシティ・ポップなど、旧来の日本のポピュラーソングと結びつけたアルバム。あるいは、洋楽のヨットロックやソフィスティポップとして聴いても良作と言える作品でしよう。
DETERMINATIONS、BUSH OF GHOSTSでの活動を経て、YOSSY(キーボード・ヴォーカル)とicchie(トランペット・トロンボーン)が2005年に始動したユニッ2005年、EGO-WRAPPIN’の中納良恵をヴォーカルに迎え1st.album『PRECIOUS FEEL』を発表した。
2007年2nd.album『WOVEN』、 2010年3rd.album『VOLCANO』をリリース。2017年より自然豊かな山深くに自宅兼プライベートスタジオを構え、2018年親交の深いミュージシャンを招き制作された4th.album『Sun and Rain』をリリース。
小西康陽氏(ピチカート・ファイヴ)がアルバムと同時リリースした7インチシングル「GHOST」を2018年の「ダントツ1位」とコメントして好評を博す。2020年に7インチ『WANDERING』、2021年にはYOSSYソロ名義でミニアルバム『HONEY』、2021年に7インチシングル『PEACE/WALK ON THE WILD SIDE』をリリース。2025いよいよ5th.album『恋に忙しくて』がリリース。
「恋に忙しくて」
▪楽曲のストリーミング:https://ssm.lnk.to/ylnw_koiniisogashikute
Soraya 「Hands」
安藤裕子は、2003年ミニアルバム「サリー」でデビュー。2005年、月桂冠のTVCMに「のうぜんかつら(リプライズ)」が起用され、大きな話題となる。物語に対する的確な心情描写が高く評価され、多くの映画、ドラマの主題歌も手がけている。2020年、TV アニメ『進撃の巨人』The Final Seasonのエンディングテーマを担当、今もなお国内外にて大きな反響となっている。
▪楽曲のストリーミング:https://ssm.lnk.to/yukoando_yoursong
阿部海太郎 (Umitaro Abe)「Musical Portrait for Takashi Minamoto 01: トゥルーカラーズ」-サウンドトラック
阿部海太郎は、1978年生まれの作曲家。
幼い頃よりピアノ、ヴァイオリン、太鼓などの楽器に親しみ、独学で作曲を行うようになる。東京藝術大学と同大学院、パリ第八大学第三課程にて音楽学を専攻。
クラシック音楽など伝統的な器楽の様式に着目しながら楽器の今日的な表現を追求する。楽曲のみならず、コンサートの企画やアルバム制作など、すぐれた美的感覚と知性から生まれる音楽表現が多方面で評価され、舞台、テレビ番組、映画、様々なクリエイターとの作品制作など幅広い分野で作曲活動を行う。
音楽を手掛けた主な仕事に、蜷川幸雄演出のシェイクスピア作品や『海辺のカフカ』、インバル・ピント&アブシャロム・ポラック演出『100万回生きたねこ』、小野寺修二演出『竹取』、長塚圭史演出『イーハトーボの劇列車』、森山開次演出・振付『星の王子さま サン=テグジュペリからの手紙』、NHK『日曜美術館』テーマ曲、連続テレビ小説『らんまん』など。 これまでに7枚のアルバムを発表している。2019年には楽譜集『阿部海太郎ピアノ撰集 —ピアノは静かに、水平線を見つめている』がシンコーミュージックより刊行された。
「Musical Portrait for Takashi Minamoto 01」はサウンドトラックとして制作された。 フォトグラファーとして活躍する最中に視力や色覚が衰弱していく眼の難病を告知され、失意のなか帰郷した天草で葛藤しながらも再起していく女性の物語『トゥルーカラーズ』のサウンドトラック。繊細な心の機微と美しい天草の風景に、シンガーソングライターの古燈直人、浮のヴォーカルによるグレゴリオ聖歌、クラヴィコード、マンドリン、ギターの慈悲深い音色が寄り添う。国際放送用のエンディング曲『Monochrome』の作詞とヴォーカルも古燈直人が担当した。
アルバムの収録曲「Bleu Mesande」ではグレゴリオ聖歌や教会旋法の作曲形式が取り入れられ、それが現代的な宗教音楽の形式と融合している。澄明な輝きを持つポリフォニックな賛美歌。コラールのような霊妙な趣を持つ一曲です。
「Bleu Mesande」
アルバムのストリーミング: https://ssm.lnk.to/musicalportrait_tm1
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