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US Girls(メグ・レミー)が4ADからリリースされる新作アルバム『Scratch It』を発表した。 トロントをベースに活動するUS Girlsは、プロデューサー、映画製作者、そして著作家と複数の活動を行っている。最初のリードシングル「Bookends」は、壮大なスケールを持つ12分に及ぶ。ミュージックビデオは、20世紀始めのキャバレーのようなモノクロの映像である。
このアルバムは、ギタリストのディロン・ワトソンと、ベースのジャック・ローレンス(ザ・デッド・ウェザー、ザ・ラコンターズ)、ドラムのドーモ・ドノーホー、キーボーディストのジョー・ショーニコウとティナ・ノーウッド、伝説のハーモニカ奏者チャーリー・マッコイ(エルヴィス、ボブ・ディラン、ロイ・オービソン)を含むセッション・ミュージシャンのバンドと共にナッシュビルで制作された。
アルバムはアナログ・テープによるライヴ録音で、オーバーダビングは最小限に抑えられている。
最初のシングルは「Bookends」で、エドウィン・デ・ゲイと共作した12分のエピソードで、レミーの友人であるパワー・トリップのフロントマン、故ライリー・ゲイルへのトリビュートである。 この曲のリリックは、「レミーがジョン・キャリーの『Eyewitness To History』(24世紀にわたる世界の大事件に関する、300以上の目撃証言からなる歴史的コレクション)を読むというレンズを通して」語られている。 人類の歴史に関するこれらの生の証言を読む中で、彼女は 「苦しみに序列はなく、死は偉大な平等装置である 」という考えについて熟考し始めた。
リードシングル「Bookends」のミュージックビデオは、ケイティ・アーサーが手掛けた。究極的には死と赦しについて、つまり、死がいかに人生において唯一確かなものであるか、それから、"偉大なる平等者"、「nolens volens」について描いている。 しかしながら、死は、絶望的な虚無である、という伝統的な概念を覆し、むしろ、幻覚的なアンサンブル・キャスト、1960年代のポップスターのパフォーマンス、手品のようなマジックを通して、死を陶酔的な一過性の経験や、あるいは、新たな始まりとして描いている。 映像が進むにつれて、メグの歌詞が様々な形の死を想起させるように、テレビのチャンネルは、これらのシーンを交互に映し出す。
「Bookends」
アーティストがお金や流行ではなく本能に従うとき、彼女はどこでもインスピレーションを得ることができる。
トロントの自宅から1,000マイル以上離れたアーカンソー州ホットスプリングスで開催されたフェスティバルへの出演依頼を受けたレミーは、友人のギタリスト、ディロン・ワトソン(D. Watusi、Savoy Motel、Jack Name)に依頼、この日のためにナッシュヴィルを拠点に活動していたバンドを結成した。 彼女はそのエネルギーに乗り、インスタントなバンドで最初にリハーサルを行ったミュージック・シティに戻ることにした。
US Girls 『Scratch It』
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Label: 4AD
Release: 2025年6月20日
Tracklist:
1. Like James Said
2. Dear Patti
3. Firefly on the 4th of July
4. The Clearing
5. Walking Song
6. Bookends
7. Emptying the Jimador
8. Pay Streak
9. No Fruit