トロントから彗星のごとく登場したCootie Catcherは次世代のAlvvays、Bethsと呼ぶべき、今後が楽しみなバンドだ。


彼らのサウンドは若気の至りを隠すことなく青さすら感じる。そのラフさこそがクーティーキャッチャーの現時点の魅力となっている。Carpark移籍後第一作『Something We All Got』は90年代のオルタナティヴシーンのようなDIYサウンドの妙味に包まれている。ロックからエモ、パンク、エレクトロポップ、バロックポップ、フォークまでを飲み込んだエバーグリーンなサウンドが特徴だ。


昨年、インディーズの名門カーパークと契約を結んだCootie Catcher。トロントの有望株の登場だ。トロントを拠点とするこの4人組は、脆さと奔放な興奮の両方を放ち、ツゥイーポップの心を開いた優しさに渦巻くシンセと浮き立つエレクトロニクスを融合させ、そのサウンドに超充電を施している。


誰もが生活賃金を得て、見たこともないほど清潔なバスが1分おきにやってくる現実の中で生きている。 彼らが示そうとするのはもうひとつのリアリティだ。その激しい歌は、リンゴ園で片思いの相手に愛を告白する内容であり、優しい感情と混沌としたエネルギーが切っても切れない親友同士である世界。これがクーティー・キャッチャーがまさに居場所を見出すタイムラインだ。


新作アルバム『Something We All Got』は、甘さ、緊張、期待に満ちた無防備な楽曲群が放つ、クーティー・キャッチャーのビジョンをこれまでで最も鮮明かつ鮮烈に表現した作品となっている。


主に地下室で制作された楽曲を発表してきた彼らにとって、『Something We All Got』はスタジオレコーディングへの初めての挑戦となった。しかし、最初の挑戦でありながらエッジは依然として鋭く、一部は昔ながらのローファイ手法で組み立てられ、楽しげな個人収集のサンプルがプロダクションに滲み込んでいる。 サウンドは爆発的でアップビート。陶酔的なギター、泡立つようなシンセライン、高速のライブ&プログラミングドラム、あらゆる音が絶えず衝突し合う。


cootie catcherは3人のソングライターを擁している——ソフィア・チャベス(ボーカル、シンセ)、 アニタ・ファウル(ボーカル、ベース)、ノーラン・ジャクポフスキー(ボーカル、ギター)——それぞれがボーカルとして特徴的な声質を持ちながらも、恋愛とプラトニックな関係の境界線、都市の社交シーン、バンド活動というミクロな体験と後期資本主義を生きるというマクロな課題といった共通の関心事において、楽曲制作の片々で重なり合うことに成功している。


『Something We All Got』のあらゆる面に音楽制作の喜びが滲んでいる。「Quarter Note Rock」はジャングリングするギターコード、スクラッチされたサンプル、ブレイクビートのループと宙返りする生ドラムの掛け合いが部屋中を跳ね回る。ヒーローに会う失望を歌いながらも、ポジティブな爆発。 


カーパークからのデビューシングル「Gingham  Dress」では、ほぼ実現しかけた恋から痛みを伴いながら離れねばならない心情を、微笑ましいエレクトロポップのインストが支える。この曲は家庭的なテーマを背景に、絶望的な献身の枯れゆく姿を逆説的に描く。『非対立的アンセム』と称される「Puzzle Pop」は、他者にもっと求める必要性を考察しながら流れ落ち、舞い上がり、サンプルの渦の中で結末を迎える。


本日発売のニューアルバム『Something We All Got』全体を通して、cootie catcherは丘を転がり、炎の輪を飛び越えながらも、楽曲を駆り立てる生々しい感情を決して抑え込むことはない。 バンドの爽快なサウンドと、露わにされる生々しく時に不安定な感情の間には緊張感が存在し、それが彼らの独自性を形作る不可欠な要素となる。cootie catcherは隠れる代わりに、恐れ知らずの直球で挑み、あらゆる混乱と興奮へと全速力で突き進み、自らの置かれた現実を受け入れている。 


Cootie Catcher『Something We All Got』- Carpark



 

クーティー・キャッチャーの結成は、高校時代に遡り、パンデミック時代のレコーディング・プロジェクトとして始まった。四人組のサウンドは、ジャングルポップやトゥイーポップに位置づけられ、DAWを用いたデジタルレコーディングが特徴となっている。また、シンセやDJ風の遊び心満載のサンプリングを介してローファイなロックサウンドが構築されるという点では、音楽スタイルこそまったく違えど、Tortoise(トータス)のポスト世代のレコーディングスタイルを特徴としている。

 

しかし、同時に、クーティー・キャッチャーが中期以降のビートルズのように完全なレコーディングバンドと見なすのは早計となるかもしれない。実際的に、このアルバムには、彼らのライブの刺激的なシーンを想起させる瞬間ーー学生時代からの友人らしい息のぴったり取れたコーラス、ドラムやベース、ブレイクビーツが重なりあうことで生み出されるライブサウンド、そして半分ジョークとしか思えない冒険心と遊び心のある実験的なサウンドプロダクションーーを発見できるはず。また、それは従来の器楽編成にとらわれない自由なバンドサウンドのシンボライズでもある。Mac Demarco、Homeshake、Cindy Leeなどをはじめとする、ローファイなどが盛んなカナダ/トロントらしいインディーズロックのスタイルが、この最新作に濃縮されている。

 

近年、カナダのロックバンド/ポップバンドは、イギリスやアメリカ勢が示したスタンダードなスタイルを”一度解体して組み直す”という形で存在感を示すようになっている。


サウンドの再構築という点では、カナダとイギリスの中間にあるドイツの新旧の音楽が中継点となり、それらを繋ぐ橋渡しになる。ドイツのクラウトロック/ミニマルテクノといったエレクトロニクスのサウンドを、イギリスやアメリカのポップソングやロックソング、ダンスミュージックと融合させて、未知なる音楽を作りだす。これが現在のトロントのミュージックシーンの主眼である。彼らはこの流れに乗り、トロントにしか見つからないサウンドを構築していく。


バンドとしてまだまだ未完成な部分があることは否めない。ところが、その粗削りな部分、洗練されていないボーカル、バンドサウンドとして完璧主義を目指さないこと、内輪な雰囲気のある音楽性をふんだんに盛り込み、楽しさを追求すること……。これらはインディーズバンドにはなくてはならない資質でもある。ともすれば、完成されすぎたインディーズロックバンドの音楽というのは本来、”インディーズ”という枠組みには収まりきらないものなのかもしれない。これが多くの場合、メジャーレーベルに移籍すると物足りなくなる原因でもあるわけなのだ。

 

今後はどうなるかは分からないが、クーティー・キャッチャーは、トロントの現代のカレッジロックに属するタイプのバンドである。プロフェッショナリティ(専門性)を追求するのではなく、DIYでサークルバンドのようなサウンドのテイストをどこかに留めている。これはパッケージされた製品を作ろうとすると簡単には出来ない。American Footballの『LP1』のような感じで、大学の思い出づくりに、たまたまレーベルが協力して録音を行い、シーンを記録するという行為にもよく似ている。音楽作品が良く売れることが経済活動における理想であることは自明だが、音楽制作のもう一つの魅力は、経済活動とは異なる意味があるかを探究すること。いわば資本主義的な価値観とは異なるクリエイティブな意義がどこかにあるのではないかという。

 

年齢を重ねると、経済的な観念を頭から切り離すことが難しくなってくる。ただもし、資本主義とは異なる価値観を提示するニュータイプがいるとすれば、それは世間の一般的な価値観に染まらない若い人たちなのかもしれない。多くの場合、その努力はほとんど徒労に終わる。ところが、稀に理想的な何かが見つかる場合もある。 『Something We All Got」は、''クーティー・キャッチャーが高度資本主義社会の中で得た大きな成果''を意味している。効率的ではなく、コストパフォーマンスの良くないもの、彼らはその中に誰にも奪えない資金石を探し当ててみせた。

 

トロントの多彩性は、クーティー・キャッチャーのサウンドに如実に反映されている。彼らは表向きの標語に目をくらまされず、個々のオリジナリティを発揮している。そしてそれらは、カオティックなサウンドの中にあって、エバーグリーンともいうべき青春味すら感じさせる。


本作の冒頭を飾る「Loiter for the love it」に安らぎを感じるのは、クーティー・キャッチャーのサウンドが自然体だからなのだろう。ジャングリーなオルタナティヴロックソング、それはそのまま、 R.E.M、Sebadohのような内向きのエモーショナルなサウンドに転化されることもある。なおかつ、三人のソングライターを中心とするカラフルなボーカルは独特な雰囲気に満ちている。

 

DAWやDJのようなサンプリングを用いた打ち込み中心のエレクトロニクスがインディーロックソングと合体することから、クーティー・キャッチャーのサウンドは「ラップトップ・トゥイー」と称されることがあるという。


その代名詞となる「Lifestyle」はヒップホップのサンプリングを用いながら、ファンシーな雰囲気のあるギターポップを構築していく。デモ風なサウンドは、American Footballの最初期の雰囲気と通じ、シンプルなギターロックの中に安らぎを見出せる。その中で、ユニークな質感をもたらすのが、シンセやサンプリングで、これらが混在しながら、ファニーなサウンドを作り上げる。


「Straight Drop」ではThe Bethsのようなパンキッシュなサウンドが登場。ドライブ感のあるドラムを中心とするキャッチーなポップパンク風の一曲。しかし、バンドらしさは満載で、カラフルなバリエーションを持つシンセ/サンプルがバンドサウンドを取り巻き、独創的な音楽性を作り上げる。

 

4曲目「From here to Halifax」はオープナーと並んでハイライト。シンセが追加されたヨ・ラ・テンゴとも言うべき楽曲。ローファイやジャングルポップのファンにはたまらない一曲となりそうだ。この曲でも、サンプリングがビートやアレンジの役割を担い、韓国のシューゲイズプロジェクト、Parannoulのようなエバーグリーンなサウンドが特色となっている。特に、他の楽器のプレイに隠れがちなこともあるが、リズムギターが秀逸で、繊細なアルペジオやジャングリーな和音主体の演奏がこのバンドのサウンドの土台を担っている。ハチャメチャな音楽の構成のようにも思えるが、適度にブレイクを挟んだりしながら、効果的なボーカルのフレーズを作り上げ、さらに、全般的に分厚い器楽的な音の構成が折り重なり、独特な残響を生み出す。曲が終了した直後のレゾナンス(残響)の美しさは、本作全体に垣間見える一つの美学でもある。

 

  

中盤に収録されている三曲「Rhymes with rest」、「Quarter note rock」、「Take Me For Granted」はローファイの楽曲であり、トロントのインディーズシーンに触発された内容と言えるかもしれない。 その中には、フラワームーブメントを思わせるようなロックソングや、バーバンクサウンドのようなアメリカのヒッピー主義に触発された音楽性も発見することも出来る。また、現代的なバンドとしての試みもある。グリッチを用いたIDM、サンプラーを用いた重層的なサウンドを構築していく。三曲目だけは曲調が少しだけ異なり、アコースティックギターを主体としたフォークロックソング。彼らがAlvvaysのフォロワー的な存在であることを伺わせる。温和なメロディーセンスとジャングリーなロックを中心として、サンプラーが縦横無尽に駆け巡る。

 

「Quarter note rock」

 

 

上記ののローファイなサウンドはときおり、サイケデリックロックのような混沌とした雰囲気を生み出す。クリエイティヴィティを抑えず、才気を煥発させながら、持ち前のユニークなセンスを活かし、新規レーベルからのデビューシングル「Gingham Dress」、「Puzzle Pop」のような秀逸な楽曲を仕上げた。「Puzzle Pop」のコーラスワークの部分には一体感があり、聴き逃がせない。


これらは、デモソングのようなラフな質感を活かしつつ、リハーサルスタジオの熱狂的な空気感を楽曲に持ち込んでいる。まだ完成されていない荒削りな部分もあるし、音楽の構成としてもチグハグな箇所もあるかもしれない。しかしながら、そのズレのような箇所が武器である。これらは最初に言及したような完璧主義とは対極にある彼らの”DIYサウンドの真骨頂”でもある。

 

以降の二曲はどちらかといえば、レコーディングソングというより、現時点のバンドのライブサウンドの記録である。


後半の最大のハイライト曲「Stick Figure」ではブレイクビーツのようなテクニカルな手法を用いる場合もあるが、全般的にはジャングルポップに基軸を置いている。こういった曲でも、Beths、Alvvaysの系譜にあるキャッチーなボーカルメロディを中心に聞きやすい音楽が展開される。


「Going Places」も現行のアルトロックバンドの音楽性に沿った内容であるが、ボーカルのコーラスワークに重点が置かれ、アンセミックなフレーズが作り出される。全般的には口ずさめる旋律を活かし、適度に脱力感のあるロックソングが練り上げられていく。彼らのスタンスにはやはり、完璧主義を目指さず、余白や空白をどこかに残しておくという考えが通底している。

 

フルレングスを制作する際には、あらかじめ大きな枠組みやコンセプトを決めておき、それに沿って制作を進めるという手段もあるが、クーティー・キャッチャーの場合は、多くが瞬発性に根ざしている。ただ、言うまでもなく、その無計画性は曲の洗練度やアンサンブルとしての精度を除いてのはなし。また、そういった自由な感覚が全体に反映されているのが素晴らしい。実際、その時に楽しいと思うことをやり切るのは容易なことではない。このアルバムの音楽は、他の作品に比べて、劇的であるとも卓越しているとも言いきれない。けれども、そのほどよくぬる〜い感じが良く、聞いているときに癒やしや安らぎをもたらす。欠点は長所でもある。

 

冒頭にも述べたように、分刻みのスケジュールのような都会的なあくせくした雰囲気はほとんどない。リハーサルスタジオで彼らが理想とする音楽概念の構築に思い切り時間をかけているためか、時間が緩やかに流れているような感じがある。これがこそが『Something We All Got』の醍醐味となっている。また、このアルバムは一般的な成果主義を目指さず、瞬間瞬間を楽しんでいるような感じで、素晴らしかった。明確な理由はないものの、何度も聞きたくなり、癖になってしまう。また、その正体が、クーティー・キャッチャーが数年をかけて構築してきた彼らなりの強固な''フレンドシップ”であるとすれば、それもまた納得できるというものだろう。

 

 

 

85/100 

 


「Puzzle Pop」



▪︎Cootie Catcher 『Something We All Got』

Lisen/ Stream: https://found.ee/cc_swag

時代の評価軸を静かにすり抜けながら、現在進行形で更新を続ける孤高の電子音楽家【Shinichi Atobe】。セルフレーベル、Plastic & Soundsから初となるアルバム「Silent Way」が3月27日リリース。「Silent Way」より、「Rain 1」に続き、「Fractal」が本日リリース。


▪EN 

The solitary electronic musician Shinichi Atobe, quietly evading the era's evaluative axes while continuously updating his work in real time.

His new album, Silent Way, is released on 27th March via his self-run label Plastic & Sounds.

Following “Rain 1” from “Silent Way,” the new track “Fractal” is released today.


▪Shinichi Atobe「Fractal」



Digital | 2026.02.27 Release | DDJB-91267_2

Released by Plastic & Sounds | AWDR/LR2

ストリーミングURL:[ ssm.lnk.to/Fractal ]


・Shinichi Atobe - Fractal (Short)

[ https://youtube.com/shorts/FFS4VFMP8a0 ]



▪Shinichi Atobe「Silent Way」- LP Version



COLORED VINYL 2LP (5,900Yen+Tax Incl.) | 2026.03.27 Release | DDJB-91267 (P&S003) | JAN 4543034054114

Released by Plastic & Sounds | AWDR/LR2

PRE-ADD/PRE-SAVE[ https://ssm.lnk.to/SilentWay


Sounds:Shinichi Atobe

Mastering & Cutting:Rashad Becker

Photo:Yusuke Yamatani

Design:Satoshi Suzuki


▪ABOUT

本年7月突如始動させたセルフ・レーベル【Plastic & Sounds】より、二枚の12インチ・シングルを経て、現時点での集大成となる全10曲を収録したアルバム「Silent Way」がCOLORED VINYL 2LP(Gatefold Sleeve/33RPM/Limited Press)レコードとデジタルで3月27日にリリース。

マスタリング/レコード・カッティングは、ベルリンのRashad Becker。アートワークは、写真家、山谷佑介の作品を核に、P&Sの全作品を手がける鈴木聖がその世界観を構築。

昨年、10月、Resident Advisorの人気シリーズ「RA Podcast」に登場し2023年4月に行われた世界初ライブの音源が公開、渋谷WWWにて、Plastic & Soundsローンチ公演「"Plastic & Sounds" label launch party」を開催。2026年1月には、同会場のニューイヤーパーティーで名盤「Haet」のライブセットを披露。

また、前作「Discipline」がPitchforkの「The 30 Best Electronic Albums of 2025」に、そして代表曲のひとつである「Butterfly Effect」がRA(Resident Advisor)の「The Best Electronic Tracks of 2000-25」に選出されるなど国内外で注目の高まる中のリリースとなる。


▪EN

Following two 12-inch singles released via the self-run label Plastic & Sounds, which launched unexpectedly this past July, the culmination of their work to date—the album Silent Way, comprising ten tracks—will be released on 27th March as a coloured vinyl 2LP (gatefold sleeve/33RPM/limited press) and digitally.

Mastering and record cutting by Rashad Becker in Berlin. The artwork centres on photographer Yusuke Yamatani's work, with Satoshi Suzuki—who handles all P&S releases—constructing the overall aesthetic.

Last October, they appeared on Resident Advisor's popular series “RA Podcast”, with audio from their world premiere live performance in April 2023 released. They held the “Plastic & Sounds” label launch party at Shibuya WWW. In January 2026, they performed a live set of their acclaimed album “Haet” at the venue's New Year's party.

This release comes amidst growing international acclaim, with their previous album ‘Discipline’ featured in Pitchfork's ‘The 30 Best Electronic Albums of 2025’, and one of their signature tracks, ‘Butterfly Effect’, selected for RA (Resident Advisor)'s ‘The Best Electronic Tracks of 2000-25’.


A1. intro 6.1

A2. Phase 2

A3. TRNS


B1. Blurred

B2. Aquarius

B3. Durability


C1. Rain 1 [ https://youtu.be/SBMw7CD9ZS4?si=q1CX453hqaNhbL-P ]

C2. Syndrome


D1. Fractal

D2. Defect



Shinichi Atobe「Rain 1」

Digital | 2026.01.30 Release | DDJB-91267_1

Released by Plastic & Sounds | AWDR/LR2

ストリーミングURL:[ https://ssm.lnk.to/Rain1 ]



Shinichi Atobe: 

埼玉を拠点に活動する電子音楽家。

ダブ・テクノ、その後の00年代の一大潮流"ミニマル"にまで至る90年代のカルト・レーベルBasic Channel傘下のChain Reactionからリリースされた12インチ「Ship-Scope」(2001年)でデビューを果たす。その10年後となる2010年代初頭、マンチェスターのデュオDemdike Stareの働きかけによりレーベルDDSから初のフル・アルバム「Butterfly Effect」(2014年)をリリース。

それ以来同レーベルからコンスタントに「World」(2016年)、「From The Heart, It's A Start, A Work of Art」(2017年)、「Heat」(2018年)、「Yes」(2020年)、「Love of Plastic」(2022年)、「Discipline」、EP「Ongaku 1」(2024年)をリリース。クラブオーディエンスだけでなく多くの音楽リスナーを獲得し、多様な音楽媒体からも定評を受けている。


伝説化されたChain Reactionからのデビュー、DDSからのリリースをきっかけに世界に知れ渡ることになるものの、謎めいた稀有な存在として注目をされ続けている。

2025年には自身のプライベート・レーベル【Plastic & Sounds】を設立。2026年3月27日、Plastic & Soundsよりアルバム「Silent Way」をリリース予定。


▪EN

Electronic artists based in Saitama, Japan.

He made his debut with the 12-inch “Ship-Scope” (2001) released on Chain Reaction, a sub label of Basic Channel, a 90s cult label leading to dub techno and then the “minimal” trend of the 00s. A decade later, in early 2010s, he released his first full-length album, “Butterfly Effect” (2014) on DDS label by lobbying of Manchester duo Demdike Stare.

Since then, he has consistently released “World” (2016), “From The Heart, It's a Start, a Work of Art” (2017), “Heat” (2018), “Yes” (2020), “Love of Plastic” (2022),  “Discipline” and the EP ‘Ongaku 1’ (2024). He has garnered a large number of music listeners as well as club audiences and has received acclaim from various music media.

Although his debut on the legendary Chain Reaction and his releases on DDS have brought him to the attention of the world, he has remained an enigmatic and rare entity.

In 2025, he established his own private label, "Plastic & Sounds" . On 27 March 2026, the album ‘Silent Way’ is scheduled for release via Plastic & Sounds.


・Sound Details:[ https://plasticandsounds.bandcamp.com ]

▪︎新世代UKソウルを代表する“声” Jerome Thomas Makzo、Lucid Greenとともに描く、静かな確信を宿すモダンソウル 



「Absence」は、日本語で不在を意味し、誰もが一度は経験する“物理的な距離”と“心の距離”のあいだに生まれる緊張感をテーマにした一曲である。Jerome Thomas(ジェローム・トーマス)が本作で描いているのは、遠く離れているからこそ生まれる不安ではなく、距離があっても揺るがない感情のあり方。


 「地理的な距離は、感情の距離を意味しない。そのことを大切な人に伝えるための曲」とJerome Thomasは語っている。


ロンドン・ハックニーで育ち、幼少期から音楽に親しんできたJerome Thomasは、抑制の効いた表現と豊かなハーモニーを軸に、UKソウルの中でもとりわけ“感情に根ざした声”として独自の立ち位置を築いてきた。『Conversations』『Moodswings Vol.1』『That Secret Sauce』、そして最新作『Submerge』に至るまで、COLORS、BBC 1Xtra、BBC Radio 1、BBC 6 Musicからのサポートを受け、Complex、i-D、Vogue Italiaといったメディアでも高く評価されている。


本作は、2024年にロンドンで行われたFloFilzのライブをきっかけに、Jerome ThomasとMakzoが出会ったことから動き始めた。カナダ生まれ、ロンドン拠点のプロデューサーMakzoは、J Dillaや9th Wonder、Ta-kuといった影響を感じさせる、ヒップホップ、R&B、エレクトロニックを横断するビートメイクで知られる存在。そこに、現在はブリストルを拠点とするフランス人プロデューサーLucid Greenが合流し、Khruangbin、Tom Misch、Knxwledgeに通じる、メロディアスかつジャジーなアプローチを加えている。


「Absence」のサウンドは、ゆっくりと温度を帯びながら展開していく。しなやかなベースライン、落ち着いたグルーヴ、余白を大切にしたコードワークが、Jerome Thomasのヴォーカルに自然な呼吸を与えている。その歌い回しからは、D’Angeloを思わせる抑制の効いた表現が感じられつつ、SiR以降のコンテンポラリーR&Bとも共鳴する佇まいが感じられる。


過剰な言葉や感情に頼らず、それでも確かに伝わる信頼と愛情。「Absence」は、Jerome Thomas、Makzo、Lucid Greenによる初のコラボレーションとして、静かな自信に満ちたモダンソウルの現在地を印象づける一曲となっている。


▪Jerome Thomas, Makzo, Lucid Green 「Absence」 - New SIngle




アーティスト:Jerome Thomas, Makzo, Lucid Green

タイトル:Absence

ジャンル:R&B, Soul

発売元・レーベル:SWEET SOUL RECORDS 

ストリーミングURL: https://lnk.to/Jerome_Thomas_Absence


イギリスのミュージシャン、トム・ジェンキンソンのプロジェクト、Squarepusherが新作アルバム『Kammerkonzert』のリリースを発表し、新曲「K2 Central」を公開した。エレクトリックプロデューサーにとどまらず、ソロべーシストとしても高い評価を受けるスクエアプッシャー。

 

新曲「K2 Central」は、オーケストラのテーマを取り入れた楽曲を集めたこの作品の最初のプレビューとなり、ジョー・アプスが制作したミュージックビデオも公開されている。最新曲では、スクエアプッシャーの代名詞であるエレクトリックベースがファンクの解釈を中心として、プログレッシヴロックやフュージョンジャズのような近未来的な雰囲気を見事に作り上げる。全般的には、ジャズトロニカに該当するような新鮮味溢れるサウンドが全開となっている。

 

待望のニューアルバム『Kammerkonzert』はドイツ語で「室内コンサート」を意味し、2024年にフィジカル盤限定でリリースされた『Dostrotime』に続く作品である。ジェンキンソンの30年に及ぶ長いキャリアの中で16枚目のスタジオアルバムに該当する。


『Kammerkonzert』では、ジェンキンソンが作曲家としての手腕を発揮し、プログレッシブ、アンビエント、エレクトロニック、実験的なサウンドを、ライブドラム、エレクトリックベース、ギター、サウンドライブラリからの追加楽器と融合させたプロジェクトを展開している。 


トム・ジェンキンソンの当初の計画は、クラシックの訓練を受けたミュージシャンとのコラボレーションで、2016年にオーケストラのための作曲を行うことだった。しかし、怪我のためにその計画は中断、彼は「Kammerkonzert」をソロで演奏するオーケストラアルバムとして制作することになった。


「K2 Central」



Squarepusher 『Kammerkonzert』

Label: Warp

Release: 2026年4月10日

 

Tracklist:

K1 Advance

K2 Central

K3 Diligence

K4 Fairlands

K5 Fremantle

K6 Headquarters

K7 Museum

K8 Park

K9 Reliance

K10 Terminus

K11 Tideway

K12 Uplands

K13 Vigilant

K14 Welbeck

アメリカン・フットボールが、4thアルバム『LP4』を発表し、先行シングル「Bad Moons」で復帰した。

 

8分強のニューシングル「Bad Moons」は、5月1日発売の待望の新作アルバム『American Football (LP4)』から初公開となる楽曲だ。元々2曲に分かれていたものを統合した完成版は、圧倒的な感情の深みを余すところなく表現している。LP4では、人生の厳しい現実と真正面から向き合い、中年期の混乱、妥協、悲嘆、そして苦労して得た視点について考察している。作曲とレコーディングのプロセスを一新したバンドは、これまでで最も音的に野心的なアルバムを完成させた。重層的で不協和音に満ち、時に挑発的でありながらも、常に深い感情が込められている。


ボーカル兼ギタリストのマイク・キンセラは本作についてこう語る。「『Bad Moons』は実は、長い間メンバー間で回していた2つの異なるデモを組み合わせたフランケンシュタイン的な作品だ。一つは遊び心にあふれ、子供たちの遊び声やトイピアノのチリンチリンという音が入っている。もう一つは陰鬱で、ギターの金切り声や轟くドラムが特徴だ」 

 

「後者のデモには既に『(…) in the dark』というマントラを歌い込んでいたので、最大の課題は第一幕の無邪気さと浮遊感と、第二幕の深い絶望を主題的に繋ぐことでした。そこで曲の冒頭を子供として始めることにしたんだ」

 

「いや、正確には…二人の子供として。一枚のトレンチコートに重なり合い、大人としての生活を密かに、そして不本意ながら送りながら、その過程で大人の過ちと罪悪感を全て背負っていく。 終盤には、これらの過ちが少年たちから溢れ出そうになる。カタルシス的な告白であり、人生を歩んだことのある聴き手なら誰にでも、少なくとも多少は共感できるものだと願っている」


「Bad Moons」は、バンドがSNS投稿で5月リリースを発表した『LP4』の正式告知と同時に公開された。元々は2曲に分かれていた本作は、ソニー・ディペリ(DIIV、julie、These New Puritans)がプロデュースを手掛け、8分間に及ぶ楽曲となっている。アレックス・エイシー&レミ・ベルヴィル監督によるスローモーション・モンタージュのミュージックビデオも同時に公開された。

 

ミュージックビデオの着想について、アレックス・エイシーは付け加える。「成長とは、まず自分自身に共感して初めて、他者への共感も深められると気づくことなんだと思う。 少年たちはこの概念を理解するのが特に難しく、それが多くの愚かで後悔すべき行動を生む。レミと私は共に育ち、この概念を共有した率直な視点から共感できると感じた。私たちが育ったケベックとアメリカの中西部は多くの点で非常に似ている。ビデオをカナダの田舎に設定するのが自然だと感じた」

 


「Bad Moons」

 

 

アメリカン・フットボールは、2026年のワールドツアーでLP4をファンに届ける予定。今年5月に幕を開けるツアーは、4ヶ月に及ぶ大規模な行程で、アメリカ、ヨーロッパ、イギリス、アジア、カナダを巡る。追加公演も近日発表予定。

 

 

American Football 『LP4』 


Label: Polyvinyl

Release: 2026年5月1日


Luby Sparksが2026年2月11日に世界発売されたプレイステーション5 (PS5)、Xbox Series X|S、PC (Steam) 用ゲーム「ROMEO IS A DEAD MAN」用に書き下ろした海外でも話題の新曲「Liar」。ゲームの映像を使用したOfficial Lyric Video (Director : Yudai Isizuki)とSUPER DOMMUNEで行われたライブ動画をLuby SparksのYouTube CHにて公開。 


▪︎EN

Luby Sparks' new song “Liar,” written specifically for the game “ROMEO IS A DEAD MAN” released worldwide on February 11, 2026, for PlayStation 5 (PS5), Xbox Series X|S, and PC (Steam), has become a hot topic overseas.

The Official Lyric Video (Director: Yudai Isizuki) using footage from the game and the live video from SUPER DOMMUNE are now available on Luby Sparks' YouTube channel.



・Luby Sparks - Liar (ROMEO IS A DEAD MAN Opening Theme) Official Lyric Video

YouTubeでのご視聴:

 [ https://youtu.be/sroFQ5rcmgk ]



・Luby Sparks - Liar (ROMEO IS A DEAD MAN Opening Theme) Live at SUPER DOMMUNE

YouTubeでのご視聴:

[ https://youtu.be/LLXuiqO5iT4 ]


 


▪︎Luby Sparks「Liar」

Digital | LSEP-10 | 2026.02.13 Release | Released by AWDR/LR2

ストリーミング:[ https://ssm.lnk.to/Liar ]

Luby Sparks - Liar (ROMEO IS A DEAD MAN Opening Theme)

[ https://youtu.be/X5fduxfnz9E ]


Luby Sparksが2026年2月11日に世界発売されたプレイステーション5 (PS5)、Xbox Series X|S、PC (Steam) 用ゲーム「ROMEO IS A DEAD MAN」用に書き下ろした新曲をリリース。


「ROMEO IS A DEAD MAN」は、世界に熱心なファンを持つ、ゲームディレクターの須田 剛一が代表を務めるGRASSHOPPER MANUFACTURE INC.による新作でLuby Sparksは、オープニング、ゲーム内、エンディング用に4曲を提供した。


ゲームのオープニングに起用されている「Liar」は、「ROMEO IS A DEAD MAN」の世界観にあわせたインダストリアル・オルタナティヴ・サウンド。2月13日にデジタルでリリースされる。また、「ROMEO IS A DEAD MAN」オープニング映像もYouTubeにて公開。



▪︎EN

Luby Sparks has released a new song written specifically for the PlayStation 5 (PS5), Xbox Series X|S, and PC (Steam) game ‘ROMEO IS A DEAD MAN’, which was released worldwide on 11 February 2026.

‘ROMEO IS A DEAD MAN’ is the latest title from GRASSHOPPER MANUFACTURE INC., led by game director Goichi Suda, who boasts a passionate global fanbase. Luby Sparks contributed four tracks for the opening, in-game, and ending sequences.

The opening track for the game, ‘Liar’, features an industrial alternative sound tailored to the world of ROMEO IS A DEAD MAN. It will be released digitally on 13th February.

Additionally, the ‘ROMEO IS A DEAD MAN’ opening video has been released on YouTube.


Luby Sparks:

Natsuki (ba/vo)  Erika (vo)  Sunao (gt)  Tamio (gt)  Shin (dr)により2016年3月結成。2018年1月、Max Bloom (Yuck) と全編ロンドンで制作したデビューアルバム「Luby Sparks」を発売。2019年9月に発表したシングル「Somewhere」では、Cocteau TwinsのRobin Guthrieによるリミックスもリリースされた。


2022年5月11日にMy Bloody Valentine、Rina Sawayamaなどのプロデュース/エンジニアを手掛けるAndy Savoursを共同プロデューサーに迎え、セカンド・アルバム「Search + Destroy」をリリース。同年6月には、初のワンマンライブ「Search + Destroy Live」(WWW X) も行い、ソールドアウトとなった。


10月にはタイでの海外公演、2023年3月全米7都市にて「US Tour 2023」、9月「Strawberry Music Festival 2023」を含む中国全7都市「China Tour 2023」、10月韓国、11月インドネシア「Joyland Festival」へ出演を行うなど海外での展開も積極的に行なっている。2024年5月にリリースした「Songs for The Daydreamers」EPに続き、2025年1月24日にも「Songs of The Hazy Memories」EPをリリース。


▪︎EN

Luby Sparks is a Japanese alternative rock band formed in 2016. The band’s current lineup is Natsuki (bass, vocals), Erika (vocals), Tamio (guitar), Sunao (guitar), and Shin (drums). The band’s self-titled debut album, Luby Sparks (2018), was recorded in London with Max Bloom (Yuck/Cajun Dance Party) as a co-producer. In 2019, they released a single titled “Somewhere,” which was remixed by Robin Guthrie (Cocteau Twins). 


In May 2022, Luby Sparks released their second album, Search + Destroy, which is produced by Andy Savours, a Mercury Prize-shortlisted producer and engineer in London, who is known for working with My Bloody Valentine, Black Country, New Road, and Rina Sawayama. The album launch show at WWW X in Shibuya held in June was successfully sold out. 


In October, they performed in Bangkok, Thailand. In March 2023, Luby Sparks were actively expanding overseas with their first headline US tour around seven cities (New York, Boston, Philadelphia, San Francisco, Seattle, San Diego, and Los Angeles). In September of the same year, they were touring in seven cities in China, including a show at Strawberry Music Festival 2023, followed by a performance in Korea, and the worldwide festival Joyland Festival 2023 in Indonesia. Following the release of the last EP Song for The Daydreamers released in May 2024, new EP Song of The Hazy Memories will be released on January 24th, 2025. 


[ https://lubysparks.lnk.to/bio_top ]




▪︎ROMEO IS A DEAD MAN(ロミオ・イズ・ア・デッドマン)



2026年2月11日(水)発売 画面を覆わんばかりの血飛沫が飛び交う「ブラッディアクション」のカタルシス!宇宙を舞台にプレイヤーの混乱を誘なうストーリー!

GRASSHOPPER MANUFACTURE INC.(グラスホッパー・マニファクチュア)が突きつける完全新作アクション・アドベンチャー、名付けて“ウルトラ・バイオレント・サイエンス・フィクション”!

本作は、主人公ロミオ・スターゲイザーの後方から見た三人称視点のアクションバトルを軸に、章仕立てで進む1人プレイ専用のアクション・アドベンチャーゲーム。予測のつかないストーリーと激しいアクションバトル、さまざまなサイドミッションがプレイヤーを待ち受ける。


・時空を超えた冒険活劇ストーリー


物語の舞台は、とある事件によって分断され、消失してしまった宇宙。巻き込まれ、半死半生となった主人公ロミオは、強烈なテクノロジーによって復活。FBIの通称「時空警察」捜査官となり、時空を跨いで跋扈する凶悪犯たちと対峙する。同時に前触れもなく姿を消した恋人ジュリエットの足跡を追ううちに、ふたつの事象は重なりはじめ……。「デッドギア」と呼ばれる多機能マスクを被り、時空を駆け巡るロミオがたどり着く先は?


Le Makeup、今年リリース予定のアルバムからの先行シングル第2弾「block party」。幾多に重なる歌声と、アンビエンスを感じさせる繊細なピアノがループするミニマルなトラックに、強さと弱さの間で揺れる感情を吐露したようなリリックが印象的な楽曲。ヴィジュアル・アーティスト、jvnpeyによりMusic Videoも公開。


▪︎EN

Le Makeup, a new lead track ‘block party’ from his upcoming album which would be released in 2026.


A track featuring layered vocals and delicate piano that evokes ambient sounds, looping in a minimalist arrangement, with lyrics that seem to pour out emotions oscillating between strength and vulnerability.A music video has also been released by visual artist jvnpey.


▪︎Le Makeup「block party」



Digital | PURE012 | 2026.02.25 Release

Released by AWDR/LR2

[ https://ssm.lnk.to/blockparty ]


Le Makeup - block party (Official Music Video)

[ https://youtu.be/2SFrxmphbGQ ]


作詞・作曲・編曲:Le Makeup

ギター、シンセサイザー、プログラミング、ミックス:Le Makeup

マスタリング:木村健太郎 (Kimken Studio)

アートワーク:Le Makeup

アーティスト写真:佐藤麻優子



▪︎Single Release


Le Makeup「はじまり」

Digital | PURE011 | 2026.02.06 Release

Released by AWDR/LR2

[ https://ssm.lnk.to/hajimari ]

[ https://youtu.be/Np-Yb4cKLBA?si=RZSYj7YnUMKr_k-8 


]



Le Makeup:


シンガー/プロデューサー。関西学院大学在学中に作曲へと本格的に取り組みはじめ、以降国内外の様々なレーベルから作品を発表する。2020年にアルバム「微熱」をリリース。


中国・韓国・オランダ・デンマーク・ドイツでもパフォーマンスを行う。2023年2月にDove、gummyboy、JUMADIBA、Tohji、環Royが参加したアルバム「Odorata」をリリース。Pitchforkで取り上げられるなど話題となった。 


2024年5月にオノ セイゲンがマスタリング・エンジニアとして参加したアルバム「予感」をリリース。東京・大阪で初のワンマン公演「予感」を行った。


2026年にニューアルバムをリリース予定。アルバムより、「はじまり」(2月06日)、「block party」(2月25日)が先行配信。


▪︎EN

Singer/Producer.He began seriously pursuing composition while attending Kwansei Gakuin University, subsequently releasing works on various domestic and international labels. Released the album “Binetsu” in 2020. He's performed in China, South Korea, the Netherlands, Denmark, and Germany.


In February 2023, released the album ‘Odorata’ featuring contributions from Dove, gummyboy, JUMADIBA, Tohji, and Tamaki Roy. It garnered attention, including coverage by Pitchfork.


In May 2024, released the album ‘Premonition’ with Seigen Ono participating as mastering engineer. Held his first solo concerts, titled ‘Premonition’, in Tokyo and Osaka.


A new album is scheduled for release in 2026. From the album, ‘hajimari’ (6 February) and ‘block party’ (25 February) will be released as advance digital singles.



アイルランド・イラン系ソングライター兼プロデューサー、Glassioによる3rdアルバム『The Imposter』が本日リリースされた。 


グラシオの通算3作目となるアルバム『The Imposter』は、アイデンティティ、疑念、そして静かに己へと回帰する行為についての輝かしい思索である。ニューヨークからロンドンへの大西洋横断移住後、新たに手に入れた節制の生活の中で書かれた本作は、動き続ける自画像として展開する——幻想を脱ぎ捨て、創造の中に目的を再発見する夢幻的なポップの傑作だ。


全13曲にわたり、Glassio(サム・R)はシューゲイザー、2000年代初頭のエレクトロニカ、サイケデリック・フォークの要素を織り交ぜ、記憶とメロディが共に漂う音響世界を創り出す。 アルバムは明晰夢のように展開する——混乱から始まり(「Join the Club」「Give Me Back My Future」)、自己不信と憧憬の渦をくぐり抜け(「I’m So Far Away」「Downtown Hero」)、最終的に終曲「Take a Look at the Flowers」で優雅な受容へと至る。この曲はアヴァンポップアーティスト、マッジとの輝かしいコラボレーションだ。


「あの曲はループを終わらせる手段になった」とサムは説明する。「あらゆる探求の末、ただ一瞬立ち止まり——今も周囲に咲き誇るものを見つめること。それがこのレコードの息抜きなんだ」


『The Imposter』の核心には、世代を超えてアーティストを悩ませてきた問いが横たわる——創造する権利を否定された時、あなたはまだ自分が誰かを知っているだろうか?この問いは「Hit or Bliss」で最も直接的に表出する。

 

この語りかけの曲は、創造を生存の試練と捉えたリルケの古典的考察を再構築する。アルバムは安易な答えを与えない——代わりに、不確実性の中に美を見出し、不完全さの中に共感を見出し、作り続ける衝動の中に目的を見出すのだ。


「ある時期、私は自己を見失った」とサムは認める。「人々に、業界に、自分がそうあるべきだと思っていた理想像に——様々な役割を演じていた。このアルバムは、そうした全てを剥ぎ取り、その下に潜む本当の声を見つける過程だった」


「ハートストリングス」の鼓動するノスタルジアから「アル・パチーノ」の幽玄な輝き、「アイム・ソー・ファー・アウェイ」の内省的な霞まで、各トラックはアーティストの内なる対話の一ページのように感じられる——遊び心、憂愁、超越が交錯する。最も外向的な楽曲でさえ、内なる葛藤がうなる。


グラスィオの初期作品はホット・チップやM83のような逃避的な陶酔感を連想させたが、『The Imposter』はより脆弱な領域に存在する。スペクタクルの代わりに自己認識が置かれ、ペルソナと実在の境界が曖昧になり、ニューウェーブ、シューゲイザー、エレクトロニカ、ドリームポップの要素が一つに融合している。 


この作品は対峙から生まれだ依存症との、芸術的疑念との、忘れ去られるという静かな恐怖との。しかし結局、『The Imposter』は異なる種類の信仰を提示する——真実なるものは演じられないという信仰を。


「作り手は作るものだ」とサムは言う。「それが彼らの本質だ。私はその事実から逃げ続けるのを止めねばならなかった」


マッジをフィーチャーした「Take a Look at the Flowers」がアルバムを締めくくる頃には、緊張は和らいでいた。アイデンティティとの戦いで始まった旅は、穏やかな気づきへと至る——自己は決して失われていなかった。騒音の下でずっと待ち続けていたのだ。


HBO、Netflix、Amazon Studiosの作品に楽曲を提供し、MadgeやBeauty Queenらアーティストとのコラボも実現。過去10年間でニューヨークのインディー・エレクトロニックシーンを代表するアーティストの一人として台頭した彼は、本作『The Imposter』において、自身の代名詞「メランコリック・ディスコ」サウンドをより親密で洗練された領域へと拡張している。


 

 

▪︎EN

Glassio’s third album, The Imposter, is a luminous meditation on identity, doubt, and the quiet act of returning to oneself. Written after a transatlantic move from New York to London and in the wake of newfound sobriety, the record unfolds as a self-portrait in motion — a dream-pop opus about shedding illusion and rediscovering purpose in creation.

Across its 13 tracks, Glassio (Sam R.) weaves together elements of shoegaze, early-2000s electronica, and psychedelic folk, creating a sonic world where memory and melody drift in tandem. The album moves like a lucid dream — opening in disorientation (“Join the Club,” “Give Me Back My Future”), spiraling through moments of self-doubt and longing (“I’m So Far Away,” “Downtown Hero”), and ultimately arriving in grace and acceptance with the closing track, “Take a Look at the Flowers” — a radiant collaboration with avant-pop artist Madge.


“That song became my way of ending the loop,” Sam explains. “After all the searching, it’s just about stopping for a second — seeing what’s still blooming around you. It’s the record’s exhale.”


At its core, The Imposter asks a question that has haunted artists for generations: If you were denied the right to create, would you still know who you are? This inquiry surfaces most directly on “Hit or Bliss,” a spoken reflection that reframes the classic Rilkean test of creation as survival. The album doesn’t offer easy answers — instead, it finds beauty in uncertainty, empathy in imperfection, and purpose in the impulse to keep making.


“For a time, I lost my sense of self,” Sam admits. “I’d been performing roles — for people, for the industry, for an idea of who I thought I was supposed to be. This album was me stripping all that away and finding the real voice underneath.”


From the pulsing nostalgia of “Heartstrings” to the spectral shimmer of “Al Pacino” and the introspective haze of “I’m So Far Away,” each track feels like a page from an artist’s internal dialogue — by turns playful, melancholic, and transcendent. Even the most outward-facing songs hum with inner reckoning.


While Glassio’s earlier work drew comparisons to the escapist bliss of acts like Hot Chip and M83, The Imposter inhabits a more vulnerable register — one where self-awareness replaces spectacle, and the line between persona and person begins to blur, meshing strands of New Wave, Shoegaze, Electronica and Dream-Pop all in one. 


It’s a record born from confrontation: with addiction, with artistic doubt, with the quiet fear of being forgotten. But in the end, The Imposter offers a different kind of faith — the faith that what’s real can’t be performed.


“A maker makes,” Sam says. “That’s what they are. I had to stop running from that.”


By the time “Take a Look at the Flowers” featuring Madge closes the record, the tension has softened. What began as a battle with identity ends in a gentle realization: the self was never lost — it was waiting beneath the noise all along.





ナッシュビルを拠点とするアーティスト、メル・デニス(Mel Denisse)による新曲「aiming alone」は、憂いを帯びた心に残るオルタナティブロックとシューゲイズが融合した楽曲である。

 

詳しい人はおそらくご存知だろうと思われるが、近年のシューゲイズシーンは女性のSSWを中心に、ベッドルームポップやドリームポップと連動しつつ、次世代のオルタナティヴポップミュージックに生まれ変わりつつある。メル・デニスの新曲もまた、このムーブメントの一貫に位置づけられる。

 

ボーカルのメロディーラインには1990年代のグランジの影響が見出せる。ベッドルームポップ風のデニスの歌声は、アップテンポなダンスビートにより支えられている。一面的に思えるソングライティングであるが、その内側には様々な音楽性が混在している。

 

メル・デニスは日常的な人間関係をソングライティングに巧みに昇華させる。前作シングルでは親との関係性について踏み込んでいった。続くシングルも人間関係構築の戸惑いが織り交ぜられている。自分と他者との間にガラスの壁があるような感覚ーー他人は自分を見ることができるのに、誰も本当に感じたり理解したりしてくれないーーという物語を軸に構築されている。しかしながら、こういった内的な感覚を抱きながらも、表向きの楽曲の雰囲気はそれほど暗くない。それは憂鬱という曇り空の向こうに太陽を眺めるかのような不思議な感覚だ。

 
「『aiming alone』は、ガラス越しに閉じ込められた感覚を抱えつつ、切実に理解されたいという想いを綴った曲です」と彼女は語る。 
 
 
「その向こう側では、世界が観察し推測する。あなたを見られるほど近くにいながら決して出会えるほどには近づかない。その距離こそが核心です——二つの現実が決して調和しない。アウトロはその感覚を最終的なものへと昇華させる。孤独な道を歩む受容と、独りで目指すという決意を持つこと」
 
 
メル・デニスは、音楽的な二面性に傾倒してきた。型破りなポップと鋭いオルタナティブロックを融合させようが、不協和音と歪んだプロダクションに繊細なボーカルを織り込もうが、デニスはその混在に惹かれる。最新作のジャンルを超越したシングル「aiming alone」でもその姿勢は変わらない。
 

過去のリリースはBBCラジオ1のオルタナティブ番組でオンエア、Spotifyの「All New Rock」プレイリストに選出。音楽メディア、LADYGUNNからは「飽和状態の音楽シーンで際立つ、オルタナティブロックとポップへの独自のアプローチ」と称賛。 EARMILKはデニスのボーカルを「異次元から送り込まれたかのような衝撃的で誘うような歌声。最高の形でオルタナティブロックの荒削りと大気的な物語性を融合させ、ノワール調の映画的な世界を創り出す」と評した。
 
 
 
「aiming alone」




▪EN
 
Nashville-based artist and producer Mel Denisse has always leaned into duality. Whether she’s blending left-field pop with jagged alt-rock or threading delicate vocals through dissonant, distorted production, Denisse is drawn to the clash with her newest genre-defiant single, "aiming alone". 
 
 
She shares, " 'aiming alone’ details wanting to be understood with urgency, while still feeling sealed off behind glass. On the other side, the world watches and speculates, close enough to see you, never close enough to meet you. That distance becomes the point: the two realities can’t be reconciled. The outro carries that into finality – an acceptance of the lone road, and the resolve of aiming alone."
 

Previous releases earned spins on BBC Radio 1’s Alternative Show, placement on Spotify’s All New Rock, and praise from tastemakers at LADYGUNN, who applauded her “singular approach to alt-rock and pop, setting her apart in a saturated landscape,” calling it “refreshing, essential listening for those craving authenticity in an age of imitation.” Meanwhile, EARMILK described Denisse’s vocal performance as “striking and inviting, as if dispatched from another dimension, in the best way possible, creating a cinematic, noir-drenched world that blurs alt-rock grit with atmospheric storytelling.”
 
 
 


ロサンゼルスの新進気鋭のシンガーソングライター、Ian Cobiella(イアン・コビエラ)は、クラシックの基本的な訓練とキューバ/ボリビアのルーツが融合した音楽的な背景を持ち、フォーク、オルタナティブ、クラシックのソングライティングの伝統からインスピレーションを得ています。内的な不快感を素通りせず、向き合い、感情の誠実さを導き手とする楽曲制作を追求している。過剰さより親密さを重視したプロダクションは、過ちや試みをありのままに増幅させる。 

 

今週、コビエラがリリースした新曲「Trial By Fire」は驚くほど宣言的で内省的な楽曲であり、完全にコミットする勇気と、結果を悔やまず、受け入れる姿勢を探求しています。アコースティックギター中心のフォーキーなソングライティング、そしてアトモスフェリックなコビエラの歌声が美麗な印象を放つ。本作はまた、ソングライターの寝室をもとにした日常の情景を映し出す映画的な映像と共に公開された。映像には、日本の旅行ガイドブックなども映し出される。


断定的でありながら内省的な最新シングル「Trial By Fire」は流れに身を委ねる勇気と、結果を苦々しさなく受け入れる姿勢を探求する。 プロデューサー兼ミキサーのジャクソン・ヘイルとの思慮深い歌詞と控えめなプロダクションを通じ、イアン・コビエラは努力、脆弱性、真実を根幹に据えた音楽の領域を切り拓く。

 

イアン・コビエラは新曲について、説明している。「最近、ただそれ自体のために過去を見つめ直す時間を過ごした。全てを正直に受け止め、その滑稽さと不変性の中で自分自身を笑うために」 『Trial By Fire』はまさにその感覚を捉えている――全力を尽くし、逆の結果を得ながらも、なぜかそれでいいと思えること。これまで避けてきたテーマと向き合いたかった。宣言も挑戦も愛している。それらは何よりも勇気を宿している。私は全力を注ぎ、最善を尽くしている」


「Trial By Fire」 

 

 

▪EN 

Leaving behind classical piano to pursue songwriting, Ian Cobiella is a Los Angeles singer-songwriter who blends classical training with the influence of his Cuban-Bolivian upbringing. 

 

He draws inspiration from folk, alternative, and classical songwriting traditions, seeking to write songs that sit with discomfort rather than rushing past it, and letting emotional honesty lead the way. His production favors intimacy over excess, magnifying missteps and attempts for what they are. 


His latest single, "Trial By Fire", embodies this approach. Declarative and reflective, the song explores the courage it takes to commit fully, and accept outcomes without bitterness. Through thoughtful lyricism and understated production with his producer and mixer Jackson Haile, Ian Cobiella continues to carve out a space for music rooted in effort, vulnerability, and the truth. 

 

He shares, "I’ve recently spent some time looking at my past just for the sake of it; to be honest about it and to laugh at myself, in all of its ridiculousness and immutability. 

 

"Trial By Fire" captures exactly what that feels like––giving everything I can, getting the opposite outcome, and somehow being fine with it. I wanted to wrangle with some themes I’ve been uncomfortable exploring before. I love declarations, I love attempts; these to me hold more courage than anything. I’m giving it my all and trying my best."