1990年代のUSインディーロックファンに朗報である。Pavementは既に、「Terror Twilight」のリイシュー盤のリリースを発表しているが、さらに、1999年の「Spit On A Stranger」の12インチビニール盤のリイシューを4月8日にリリースすると発表した。




これに合わせて、ペイヴメントは「Harness Your Hopes」のミュージックビデオを公開している。

 

「Spit on a Strange」EPにはこれまでリリースされていない未発表の4つの楽曲に加えて、「Terro Twilight」のタイトル曲も収録されている。

 

既に原盤のリリースから20年あまりが経ったが、ペイヴメントの楽曲は、未だに若い世代に根強い人気を誇っている。TikTokのダンスチャレンジを通して 「Harness Your Hopes」は、Z世代により見いだされ、密かなブームとなった。また、今回のMVを手掛けたのはアレックス・スペリー監督である。もちろん、このビデオにはダンス・チャレンジは含まれていないものの、このノスタルジックなクリップでは、イエロージャケットのスターであソフィーダッチャーが「Gold Soundz」「Cut Your Haur」「Rattled By The Rush」「Carrot Rope]などのクラシックな1990年代のペイヴメントの動画のタッチと現代性を巧みにつなぎ合わせて見せている。

 

かのノエル・ギャラガーも、さりげなくこのバンドのファンであることを御存知の方も少なくないと思う。1990年代から2000年代初頭ののUSインディーロックは、近年リリースされた作品と違い、いまだ掘り出されていない名盤も数多く、コレクターとしては開拓の余地がある。この周辺のジャンルは、多くの人の心に共鳴する何かを持っているのかも知れない。

 

米・ビルボードは、昨日、カニエ・ウェスト(Ye)の最新作「Donda 2」がビルボードチャートインの資格がないとの裁定を下した。

 

これはカニエ・ウェストが最新作を、音楽市場に一般流通させない「Stem Player」というオーディオ・デバイスにより、独自形態のリリース展開を行ったという理由による。

 

 


 

米・ビルボード・チャートは、主に、フィジカル形式のアルバムとしてリリースされた作品の売上を、MRCのデジタルデータに基づいて作成し、チャートリストを作製する。今回、ビルボード・マガジンは、ビルボードが規定する「Merchandise Bundle Policy」に違反するとして、「Donda 2」はチャートインする資格はないという決定を下した。

 

この事実を受けて、トップチャートを占めると予測されていたカニエ・ウェストの新作アルバムは、チャートから外れる結果となった。

 

また、この出来事に関して、Yeこと、カニエ・ウェストは、昨日、3月9日にインスタグラムで以下のようなユニークな投稿を行っている。

 

「大きな勝利だ!! 俺たちは、最早、カウントもされない、また、ジャッジもされない。俺たちは勝利したんだ。勝った、勝った、勝った・・・。

 

これから、俺たちは、自分たちなりの構造を作り上げていく。また、俺たちは、他者から左右されない独自の価値を持っている。昨日までの価値、それは今日の価値ではないんだ、baaaaabeeee!!!!!」

 

米・ビルボードは、今回、カニエ・ウェストの新作アルバム「Donda 2」を規定違反に当たるとして、チャートインさせないとの意向を示した。しかしながら、同時に、ビルボードは、今後、柔軟な対応を図っていく必要があり、引き続き、Stem Playerの動向を注視していくという見解を述べている。

 

カニエ・ウェストは、Stem Playerの開発の監修を手掛け、独自のオーディオデバイスの普及に、昨年から努めてきた。 

 

英国のスタートアップ企業「Kano」と共同開発を行ったStem Playerは、比較的、商業製品としては成功を収めたと言えそうだ。予測されていた以上の普及率を見せており、近年、注目の最新オーディオ・デバイスのひとつに挙げられる。Stem Playerのオーディオシステムの仕組みは、PCから楽曲データをインストールすることで、音楽視聴を可能とするデバイスである。購入した製品に、カニエ・ウェストのアルバムの楽曲データが予めインストールされている。

 

カニエ・ウェストは、新作「Donda 2」がリリース後の24時間において、Stem Playerが、デジタルデバイスとして1.3億ドルの売り上げを記録したと述べている。 また、2月18日、オーディオデバイス、Stem Playerが、これまでに39,500の売上総数があったと説明、それにより、8.6億ドルの売上を計上したと報告している。(これは、カニエ・ウェストによる説明であり、公式な発表ではないことをお断りしておきたい)

昨年、ファラオ・サンダースとLondon Symphony Orchestraの伝説的なレコーディングを行い、宇多田ヒカルの最新作「BADモード」に参加したフローティング・ポインツ(電子プロデューサー・サム・シェパード)は、3月8日に新たな7分半にも及ぶシングル作品をリリースしています。

 

 

 

「Promises」以来となるこの新たなシングル「Vocoder」は、Ninja Tuneからのリリース。つかの間の実験音楽へのチャレンジを終えて、 本来のサム・シェパードの原点、クラブ・ミュージックに回帰を果たした作品です。「Vocoder」は、活発なアップテンポの重低音を活かした楽曲であり、シェパード特有の落ち着いたグルーブ感をもった楽曲。フロア向けとしても抜群の効果を発揮するのは言うまでもなく、家でじっくり聴くことも出来るディープハウス寄りの楽曲です。

 

 

ストゥージズと共にデトロイトシーンのプロトパンクの原点を形成したMC5は、今年、春に行われるツアーの開催を発表。それに合わせて、MC5は、約50年の沈黙を破り、新作アルバムのリリースを発表しました。この作品は、今年の10月にEarMusicからリリースされる予定です。 

 

Wayne Kramer is the original guitarist of the MC5. Photo: Jim Newberry / Shore Fire Media


今回、新たに開催されるツアーは、彼らの故郷デトロイトのエルクラブでの公演に始まり、東海岸、そして、西海岸をめぐり、最終的には、5月15日にサンディエゴの公演で締めくくられる予定。

 

これらのライブアクトには、MC5のウェイン・クレイマーの他、ボーカリストのブラッド・ブルックス、ギタリストのスティーヴィー・サラス、ベーシストのヴィッキ・ランドル、Janes Addictionのドラマー、スティーヴン・パーキンス)が参加する予定です。

 

この春のツアーの前に、ウェイン・クレイマーは、 新作アルバムのリリース告知に伴い、MC5の2作の先行シングルを公開する予定です。この内の一曲「Heavy Lifting」は、既に一部が公開されており、Rage Against the Machineのトム・モレロをゲストに迎えた楽曲です。さらにもう一曲は、クレイマーの1995年のソロ・トラック「Edge of The Switch Blade」のリワークとなり、Alice In Chainsのウィリアム・デュヴァルをゲストに迎えて制作される予定です。


MC5のフロントマン、ウェイン・クレイマーは、ツアー、新曲「Heavy Lifting」について以下のように述べています。

 

「ノンストップツアー、特に、過去十年間で、MC5の音楽は、これまでになく多くの人に必要とされていることがわかりました。新曲を書いて録音し、妥協のないハードロックのメッセージを、世界中のファンに伝える時が来たのは間違いありません」


 

また、MC5は「ロックの殿堂(The Rock And Roll Hall Of Fame)」に、五度ノミネートされているものの栄冠には輝いていません。今年もノミネートされているため、受賞が叶うかどうかに注目です。


今年8月21日(土)、8月22日(日)の二日間にわたり、東京(幕張メッセ&ゾゾマリンスタジアム)と大阪(ミシマソニックパーク)の2箇所で開催されるサマーソニック2022の続報です。

 

先日公開された第一弾の出演アーティストの発表に続き、本日、3月10日、改めて第二弾出演アーティストが公式ホームページ上で告知されました。新たに、サマーソニック東京に8組のアーティストの参加が決定しています。

 


今回、新たに加わり、このフェスを強化するのは日本の8組のアーティスト。以下、そのアーティストを掲載していきます。

 

・Man With A Mission

・Wanima

・Blue Encount

・Chai

・女王蜂

・ 優里

・Novelbright

・Vaundy


現時点での東京公演のラインナップは以下の通り。





なんと言っても、マン・ウィズ・ア・ミッション、そして、ガールズロックバンドのChai,Vaundyの出演と第二弾のアーティストもまた豪華です。チケットは、現在、特典付きオフィシャル先行予約を公式サイトにて受付中です。


「チケット代キャッシュバック」や「宿泊券」の抽選キャンペーンあり。先着順のようですので、お申込みはお早めに。また、大阪の追加アーティストの発表、日程別のラインナップの発表については後日あらためて行われるとのこと。こちらも楽しみですね!!!

 

本公演のチケットの販売情報、出演アーティストにつきましては、以下、サマーソニック2022の特設公式ホームページを御覧下さい。

 

https://www.summersonic.com/ 

 


 2月26日に大手町の三井ホールで豪華なライブパフォーマンスをおこなったばかりのミツメは、「渋谷www x」にて、5月26日にyanawoとの2マンライブ「ミツメとyonawo」を開催することを決定しました。






2009年の結成以来、ミツメサウンドとも言えるノスタルジックデアディクティヴなサウンドで常に独自の存在感を放つミツメ。そして、心地よいリズムと浮遊するメロディーで豊かなサウンドスケープを紡ぐ福岡発の新世代のバンド、yonawo。


ともに独自の音世界を構築し、軽やかに揺蕩いながらも聴くものの心をぎゅっと鷲掴む両者による初めてのツーマン。この夜、どのような景色が混ざり合うのか、どうぞお見逃しなく!

                           渋谷WWW Xのライブイベント紹介文より




2022年5月26日木曜日に開催される渋谷WWW Xのツーマンライブのeplusでのチケット先行予約は既に開始されています。



・渋谷WWW X presents "ミツメとyonawo"


OPEN 18:00/Start 19:00


Tickets ¥4,200



<先行予約>


受付期間:3月16日(日)まで

受付URL:https://eplus.jp/sf/detail/3583150001-P0030001?P6=001&P1=0402&P59=1


 

Michelle

 

生まれも育ちもニューヨーク、Michelleは、2018年、ソフィア・ダンジェロ、ジュリアン・カウフマン、チャリー・ギルゴア、レイラク、エマリー、ジェイミー・ロッカードで構成されるインディーコレクティヴである。

 

彼女たちは、主にPOCとクイアの主義を掲げるモダン・ミュージックグループ。また、彼女たちは、「Black Lives Matter」の運動に積極的に参加し、それについての意義を見出すという点では、現代の若者の気風を象徴する集団といえる。ミチェルの活動にはこれまでのミュージックグループとは異なるユニークな点が見いだされる。この6人組のグループとして分担制の役割が敷かれ、作曲を行うメンバー、実際に制作を行うグループと二つに分かれていることである。

 

Michelleは2018年に「Heatwave」をリリースし、デビューを飾った。華々しいデビューとはならなかったものの、多くの耳の早いリスナーの心を捉えることに成功した。彼女たちの音楽の特徴は、レイヤードボーカルの爽やかなハーモニー、そして、アナログシンセサイザーを用いた柔らかな雰囲気のポップス、活気に満ちたパーカッション、芯の太いダンスグルーブであり、その音すべてが快活で爽やかだ。ボーイズ・Ⅱ・メンから影響を色濃く受けたファンキーなR&B,寝室向きのスロージャム、ビートの強いアンセムソングまで、様々なジャンルの曲が飛び交う。




「After Diner We Talk Dreams」 Atlantic

 

 

 

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Tracklisting
 
 
1.Mess U Made
2.Expiration Date
3.Pose
4.Syncopate
5.No Signal(feat.Isa Reyes)
6.Talking To Myself
7.50/50
8.Looking Glass
9.End Of The World
10.Fire Escape
11.Hazards
12.Layla In The Rocket
13.Spaced Out,Phased Out
14. My Friends

 

 

この作品は、 Michelleのデビュー作「Heatwave」に続く二作目のスタジオ・アルバムで、僅か2週間でレコーディングされた。

 

ミッチェルは、R&B,1980年代のシンセ・ポップ、ジャズ、インディー・ポップ、様々なジャンルを自由自在に行き来している。実にこの作品はバンドでもなく、グループでもなく、コレクティヴという形態らしい自由で爽やかな楽曲が数多く生み出されている。

 

ミッチェルは、ROCやクイアといった概念を掲げるグループで、さらにはブラックライブズマターのような運動にも関心を持っている。しかし、ここで言及したいのは、この6人組のポピュラーグループとしての才覚についてである。彼女たちが繰り広げるのは口当たりの良い、どのような場所でも、人を選ばずに気軽に楽しめるR&B、ポップスとしてクオリティーの高い楽曲がこの作品において数多く生み出されている。

 

高校時代にコレクティヴとして集まり、まだ若い年代を中心に楽曲を行っているグループらしい自由さ、そして爽やかさ、また清々しさ、そういった聴いていると、心が明るんでくるような魅力的な楽曲が多い。このアルバムで表現されているのは、つまり、音楽を奏でることの楽しさ、喜び、そして、表現にたいする情熱である。それらの要素はリスナーにも直に伝わってきて、このアルバムを通しで聴いていると、なんだか、わけもなく、楽しい気分になってくるし、清々しい気分にもなってくる。いってみれば、上記のような表向きに掲げられるテーマや概念とは全然関係なく、これらの楽曲のダンスグルーブの秀逸さについては時間や場所を選ばない万人に通じるものが提示されている。言い換えれば、この6人組の睦まじい友情、付かず離れずの、さっぱりとした人間関係から生み出される心温まるポップスとも形容出来るかもしれない。

 

そして、もうひとつ、R&Bやベッドルームポップの風味とは別に、ミッチェルの二作目のアルバムにはニューヨーカーらしい都会的なジャズの雰囲気が漂っている。ジャズに対する浅からぬ傾倒はラストトラック「My Frineds」に顕著に現れている。口当たりの良いポップスが並ぶ中、このジャジーな楽曲のクライマックスは、聞き手に陶酔とした余韻をもたらし、このアルバムにタイトな印象を与える。今作のアートワークに象徴されるように、カラフルな雰囲気のあるR&Bを求める人には願ってもない良盤の誕生、という評価がピッタリ当てはまるかもしれない。




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