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シカゴのロックバンド、Smutが2022年のアルバム『How The Light Felt』以来の新作アルバム『Tomorrow Comes Crashing』を発表した。本作は、Bayonetから6月27日にリリースされる。
世界的には、ソロシンガーがミュージック・シーンを席巻する中、バンドがやや時代遅れとされるような時代にグループの威信を復活させることは出来るのだろうか。
米国のアルトロックの現状は、90/00年代頃の音楽性に回帰しようというグループが存在する。Smutの場合は、90年代から00年代のロックソング、ミレニアム以降のメロディックパンクの要素を結びつけたメロディアスなオルタナティヴロックソングを主な特徴としている。前作では、兄妹の死をテーマに取り上げ、エモーショナルなロックアルバムを作り上げた。その成果は、アルバムのハイライトのひとつ「Supersolar」のようなメロディアスな曲に表れていた。
Smut(スマット)は、歌手/作詞家のTay Roebuck(テイ・ローバック)、ギタリストのAndie Min(アンディ・ミン)、Sam Ruschman(サム・ラッシュマン)、ドラマーのAidan O'Connor(アイダン・オコナー)、ベーシストのJohn Steiner(ジョン・スタイナー)のプロジェクト。
Roebuck、Ruschman、Minは2014年頃にオハイオ州シンシナティでバンドを結成。それ以来、彼らは、Bully、Wavves、Nothingとステージを共にしてきた。シンシナティのDIYシーンで何年も過ごした後、彼らはBayonet Recordsからフルアルバム「How the Light Felt」をデビューさせた。
『How the Light Felt』のリリースを期にバンドはオハイオから音楽が比較的盛んな都市、シカゴに活動拠点を移した。しかし、彼らはプロ・ミュージシャンの現代の闘争に直面しました。不安定、客観化、財政的不安定さなど・・・。バンドはツアー期間の個人的な激変を最新のオファー「Tomorrow Comes Crashing」に盛り込んだ。
『Tomorrow Comes Crashing』は、スマットのメンバーやバンドの人生そのものをひとつの大きな原動力とし、誰もが未来が不透明な世界で生きていることを示そうとする。そこに何らかの共感が存在する。そして、バンドという存在が再び活性化し、愛する人と音楽を作ることに伴う無限の可能性を主要なテーマにしている。Smutは新しいラインナップで肩慣らしをしたあと、デビュー作と同じ程度の強度を持つレコードを作成することに集中した。アルバムに収録された10曲の制作を通じて、甘い復讐のための3つの乾杯、コマンドの関係などを探求した。
レコードを作るため、Smutはニューヨークの足を伸ばした。ブルックリンのレッドフックのスタジオで現在のオルタナティヴロックの主要なプロデューサー、そして、MOMMAのベーシスト、アーロン・・コバヤシ・リッチと一緒に10日間にわたってライブに焦点を絞り録音を行った。「今、私たちにはたくさんのエネルギーがあるんだ」とシンガーのローバックは言います。ニューヨークに行く直前に、ローバックとミンは結婚し、残りのメンバーは彼らと一緒に時間を過ごした。
『レコーディングは真の愛の労働』とスマットは明かす。シカゴからすべての機材を持ってバンを運転し、12時間の作業を行うスタジオから移動し、友人のソファや床で眠りに戻り、ローバックは最後まで彼女の声を完全に吹き飛ばしました。スマットはずっとDIYだった。彼らはそれを愛している。
『Tomorrow Comes Crashing』は、そのDIYスピリットの集大成である。これまでの人生の激しさ、不機嫌さ、感情を完全に包含するレコードを作る。どのような大きな成果も集中や熱狂なしにはなしえない。プロフェッショナルな姿勢で挑んだセカンドアルバム『Tomorrow Comes Crashing』は、果たしてスマットを取り巻く世界を一変させるような力を持ちえるのか??
「Touch & Go」
Smut 『Tomorrow Comes Crashing』
Label: Bayonet
Release: 2025年6月27日
Tracklist:
1. Godhead
2. Syd Sweeney
3. Dead Air
4. Waste Me
5. Ghosts (Cataclysm, Cover Me)
6. Burn Like Violet
7. Touch & Go
8. Crashing in the Coil
9. Spit
10. Sunset Hymnal
「Dead Air」