カナダのインディーロックバンド、アーケイド・ファイアは3月17日にリリースされる五年ぶりの新作シングル「The Lightning Ⅰ.Ⅱ」を発表し、さらに十周年を記念するアルバムの制作を約束しました。

 

Quote: Facebook

 

今回の新曲の発表に伴い、バンドがファンに「We Missed You」と書かれた新しい曲のコードのカラーグラフィックがおしゃれにプリントされたポストカードを送るという粋な取り計らいも行われている。

 

 

 

 

現在、アーケイド・ファイアはウクライナの慈善コンサートを行っている最中、今晩アメリカ・ニューオーリンズのトゥルーズ劇場で演奏する。ショーの収益はすべてウクライナ救済基金に寄付されるという。

 


英国のグライムアーティスト、ストームジーは、UKツアーを行っている最中。彼は、一昨日のサウスウェールズのカーディフのショーで、新作が今年の後半にリリースされるとMCの中で発表している。これは2016年のデビュー作「Gang Signs」、2019年の 「Heavy Is The Dead」に続く通算三作目のスタジオ・アルバムとなる。

 

このUKラップシーンの屈指のスターは、2枚目のアルバム「Heavy Is The Head」のリリースを記念した国内ツアーを敢行中だ。ストームジーは、今回のサウスウェールズのカーディフのモーターポイントアリーナにて行われた今週日曜のショーの中で、ライブ中にステージの背後に設営されたスクリーンで映像を流し、マイクパフォーマンスを通して、新作アルバムについての発表を行った。 

 

Stormzy performing in 2019CC BY-SA 4.0, Link


「これは私の夢のアルバムだ。このアルバムは普通の人が想像するよりも深みを持っている。私は自由なんだ」


また、公式のプレスリリースによれば、今回、ストームジーは、コンサートにおいて「英国のショーを2年も待ってくれた忠実で協力的なファンに対しての感謝のしるし」として既にアルバムの予約注文を行っている。上記の事は、当初2019年に予定されていたライブツアーがキャンセルになってしまったことに因んでいる。今後、ストームジーは、本日、ニューキャッスルのメトロラジオアリーナでのライブを行ない、4月には、グラスゴーのSSE・ハイドロでUKツアーのクライマックスを迎える。

 

最近、ストームジーは、ミュージシャンとして「愛と積極性」という概念を広めるという意向を示している。 

 

「人々を助けるために、なにか事を行うことを自慢したくないけれど」と彼は説明する。「前向きな変化をもたらそうと私は決意しています」と続けたうえで、さらに以下のようにMCで話している。


「ただ単に善行がしたいというのではありません。私達には、多くのプラットフォームがあるし、さらにリソースもある。そして、愛と積極性のような素晴らしい考えを広めることが出来る方法というのは、この世にいくらでもあるということを示していきたいんです」

 

 

LAを拠点に活動するアンビエント音楽家ウィリアム・バシンスキー、及び、英国のインスタレーションアーティストのジャネク・シャエファーは、ハロルド・バッドに捧げられた新しいコラボレーションアルバム「・・・on reflection」のリリースを、昨日3月14日に発表いたしました。この新作LPについては、Temporary Residence Ltdより今年4月に発売される予定です。

 

二人は、 今年までの八年間にわたり、このアルバムの制作に取り組み、集合的なアーカイブ全体からピアノ曲を作り直し、さらに再考しました。アルバムの製作発表と同時に、彼らは先行シングル曲「・・・on reflection (one)」を昨日に公開しています。ウィリアム・バシンスキーらしいループ素材、フィールドレコーディングを活かした美麗かつ静謐なアンビエントピアノ曲です。


「・・・on reflection」は、海の波の光が折りたたまれて展開するときに光るように、音が時間の経過とともにきらめく祝福的な瞑想にも喩えられる」

 

今回のアルバムリリースに際して、バシンスキーとシャエファーは上記のような説明を行っています。

 

このアルバムは、反射というテーマが掲げられた5つの連作となり、テーマを通じてどのような変奏が行われるのか楽しみです。

 

また、本作は、2020年12月8日に亡くなられた作曲家、ハロルド・バッドに捧げられています。

 

 

 

 

・「・・・on reflection」   William Basinsky・Janek Shaefer  Temporary Residence Ltd   

 


 



Tracklisting

 

 

1.・・・on reflection (one)

2.・・・on reflection (two)

3.・・・on reflection (three)

4.・・・on reflection (four)

5.・・・on reflection (five)

 

 

[・・・on the reflection (one)]

 

 

 


 

 ・Parannoul 

 

Parannoulは、サウスコリア、ソウルを拠点に活動するソロシューゲイズ/ポストロックミュージシャン。今、韓国だけではなく、世界的にインディーシーンで注目を集めているアーティストだ。

 

詳細プロフィールは公表されておらず、謎に包まれたアーティストで、彼自身はParanoulというプロジェクトについて、「ベッドルームで作曲をしている学生に過ぎない」と説明している。

 

ひとつわかっているのは、Parannoulは、一人の学生であるということ、宅録のミュージシャンであるということ。そして、内省的ではあるが、外側に向けて強いエナジーの放つサウンドを特徴とするインディーロック界の期待の新星であるということ。想像を掻き立てられると言うか、様々な憶測を呼ぶソウルのアーティスト。 そして、デビューから二年という短いキャリアではあるものの、凄まじい才覚の煌めきを感じさせる。

 

パラノウルは、これまでの二年のキャリアで二作のアルバムをリリースしている。2020年に最初のアルバム形式の作品「Let's Walk on the path of a Blue Cat」を、WEB上の視聴サイトBandcampで発表している。

 

 

 

「White Celing/Black Dots Wandering Around」 EP Poclanos  2022

 

 


Tracklisting 

 

1.Escape

2.Someday

3.Soft Bruise

4.White Ceiling-demo

5.Growing Pain

6.Ending Credit


 

サウスコリアのパラノウルの新作EP「White Ceiling/Black Dots Wandering Around」は、2020年から2021年にかけてレコーディングが行われた作品で、昨年フルレングスアルバムとしてリリースされたデビュー作「To See The Next Part Of Dream」に収めきれなかった未発表曲を新たに収録しなおした作品である。音楽サイトのBandcampでは、今年の2月の下旬に配信が開始されていたが、他のSpotifyをはじめとするデジタル形式として3月8日に配信が始まった。

 

今回、新たにパラノウルが発表したEP作品は、デビュー作「To See The Next Part Of Dream」の小さな続編ともいうべきで、タイトルに忠実に述べるなら、「夢のつづき」という形容がふさわしいだろうと思う。今作においてもデビュー作と同様、「Bedroom Shoegaze」が全面展開されている。


一曲目に収録の「Escape」からして、ラフなリミックスが施されていて、ギターの音量にかなり気圧されてしまう。しかし、これはホームレコーディングならではの副産物と言える。また、そこに、日本語のサンプリングがイントロ、曲の中間部に挿入されるのは、ファーストアルバムと同様。何と言っても、ダイナソー・JrのJ・マスシスにも比する強烈な轟音ギター、ムーグシンセを交えたシューゲイザー、ドリーム・ポップサウンドが目くるめくように展開されていく。さらに、パラノウルは内省的なエナジーにより、楽曲の世界観を強固に形作る。そして、ファースト・アルバムにおいて、ホームレコーディングにおいて提示した概念、青春時代のジレンマ、淡いセンチメンタリズムは今作も健在で、デビュー作よりも力強い印象を放っている。

 

三曲目収録の「Soft Bruises」は、デビューアルバムよりもこのアーティストの純粋な感情の発露のごときものが見受けられる。そして、この要素が聞き手に一種の安らぎを与える。パラノウルは、自分の生きている時代、環境とは関係なく、想像力を発揮し、青春期の純粋な感情により彩って見せているのだ。

 

この未発表曲を集めたEP作には、デビュー作では敢えて見せなかった等身大のパラノウルの飾らない姿も垣間見える。そして、そのことが全くこのアーティストを見知らぬものでさえも、何らかの親近感を持たせる。近寄りがたくもあったパラノウルに少しだけ近づけたという気がするのである。

 

今回のEP作では、デビュー作よりラフで荒々しいこのベッドルームミュージシャンの本来の音の迫力を体感できる。パラノウルのサウンドに代表される性急さは過激な印象を与えるが、反面、それはライブサウンドのようなリアルな質感を持ってリスナーの耳に迫ってくるし、苛烈さの中にも奇妙な癒やしが存在する。

 

そして、さらに、パラノウルの音楽が、日本のリスナーにとって、ノスタルジアを感じさせるであろうのは、このアーティストが、平成時代のJ-POPの音楽に憧憬を持っているからに違いあるまい。また、そこに、このアーティストの小山田圭吾のコーネリアスに対する強い親和性が感じられる。このEP作品は、デビュー作よりも、このパラノウルというアーティストの本質を掴むことができるように思える。その点では、単なるレア・トラックスの寄せ集めではなく、純粋なパラノウルの新作の一つとして十分に楽しめるヴォリューム感が込められていると思う。

 

今作はまさに、日本の平成時代の空気感を表現した作品で、Number Girlやsupercarの最初期の作風にも近い「切ない」雰囲気を放っている。もちろん、サウスコリアのパラノウルが提示するのは単なるリバイバルサウンドにあらず、ローファイ、インディーロック、ドリーム・ポップという領域において、清新なサウンドの風味を生み出している。デビュー作「To See The Next Part Of Dream」に比べ、リミックス面での荒削りさが目立つものの、ローファイ感を好む人にとってはコレ以上の音楽は存在しない。未だ完全に洗練されていないことも返って今作の大きな魅力となるに違いない。これぞ、まさに、インディーロックの真髄ともいえるような音楽である。

 


・Featured Track 「Soft Bruises」


 


トム・ヨークは、BBCの二十世紀初めのイギリス・バーミンガムを舞台としたテレビシリーズ 「ピーキー・ブラインダーズ」のための2曲を新たに書き下ろした。このシングルは、4月2日にリリースされる予定。

 

一曲目収録の「5.17」は既にリリースされている。トム・ヨークのヴォーカルとピアノ演奏を基本として、ストリングスの美麗なトレモロをアレンジとして取り入れた楽曲である。また、シングルのB面の楽曲として追加収録予定の「That's How Horse Are」の方も、英BBCのテレビドラマシリーズ「ピーキー・ブラインダーズ」のために特別に書き下ろされている。これは、現在、英国で毎週放送されているテレビドラマシリーズで、6月からNetflixを通じて配信される。

 

御存知の通り、トム・ヨークとジョニー・グリーンウッドは、レディオ・ヘッドのサイドプロジェクトとしてThe Smile(サンズ・オブ・ケメットのトム・スキナーとの共演)を始動させている。

 

The Smilesは、年内にデビュー・アルバムをリリースする予定で、バンドとして今年の春と夏にツアーを控えている。こちらも楽しみにしたいところである。



この度、ミッドタウンは、同郷、ニュージャージーのメロディックパンクシーンの盟友とも言える存在マイ・ケミカル・ロマンスのためにライブを開催、その後、活動を再開するとプレスリリースを通して発表しています。

 

 2002年の大ヒット作「Living Well Is The Best Revenge」、そして、2004年のアルバム「Forget What You Know」をリリースした後、翌年から実質的な解散状態にあったMidtownは、2014年にAsbury Parkで行われたThe Skate And A Secret Show、Kinning Factory Brooklynのシークレットショーに出演していますが、これらは一度限りの再結成に過ぎませんでした。


Photo:Press Release


今回、彼らは、マイ・ケミカル・ロマンスの再結成ツアーのために、5日間に及ぶライブツアースケジュールを公開しています。以上のライブスケジュールには、9月21日のプルデンシャルセンターのショー(The Gomeless Gospell Choirとの共演)、10月17日のザ・フォーラムにて行われるロサンゼルスのショーが含まれます。フロリダ、テキサスのマイ・ケミカル・ロマンスのショーにも参加する予定です。

 

マイ・ケミカル・ロマンスとの複数のツアーサーキットを行った後、 ミッドタウンは、12月2日にスターランド・ボールルームにて地元エリアのヘッドラインショーを行ないます。ショーのチケットは、3月11日の午前10時(アメリカの現地時間)から発売予定です。

 

今回の再結成について、フロントマンのGabe Saporta(ex.Cobra Starship)は、プレスリリースにおいて以下のように述べています。

 

 

「2010年代の初めに、人々は、突然、ミッドタウンに興味を持ち始めるようになりました。

 

この興味は、2014年のBamboozieフェスティバルのために再結成したことで最高潮に達しました。

 

あのときはとても素晴らしい経験をしました。でも、私達には、唯一の心残りのような思いがあって、それはあの時、私達の子どもたちが生まれる直前か、また、ショーに来るのに子供たちがやってくるには、十分な年齢に達していなかったからでした。

 

しかし、私達の子がのちのち成長し、たとえば、YouTubeなどで、ミッドタウンのことを検索する時のことに思いを馳せてみたんです。すると、私達は、年を取りすぎる前に、父親たちがもう一度、ミッドタウンとして、ステージに立つことを子供たちが見るということが、どれほど素晴らしいことだろうとメンバーの間で話し合ってみたんです。

 

当初から、私達は、長期間、始めようとしていたプロジェクトの立ち上げに取り組んで来ました。 それは、Man Bandと呼ばれる、Baby Bjornsとのマッチングをし、私達をフーチャーしたダンスグループでした。マイキー・ウェイ(マイ・ケミカル・ロマンスのベーシスト)は、私達の計画に乗り気でしたが、振り付けを完成させる代わりに、もっと良いことをしようと、つまり、この夏の幾つかのショーで、マイ・ケミカル・ロマンスのライブに参加するため、ミッドタウンを再結成しようと提案したのです。

 

今回、非常に真面目な話をさせていただきますけれども、私達は、ミッドタウンの再結成の機会が与えられた事に、謙虚な姿勢を持って感謝をしております。 そして、一緒にカムバックする、という決断以外の選択を考えることは出来ませんでした。

 

マイ・ケミカル・ロマンスとミッドタウンは、同じニュージャージー州のミュージックシーンで育ちました。あれから何年か経た今でも、マイ・ケミカル・ロマンスは、彼らがどこのシーンの出身者であるのかを誇っていて、つまり、ニュージャージーという土地を愛し、そのことを気にかけています。このことは私達にとってもこの上ない喜びです。

 

個人的なレベルの話において、ミッドタウンのメンバーの子供たちは、私達がこれらの巨大なアリーナでプレイしているのを見て、私達が実際よりはるかに重要であるという誤った印象を与えるかもしれない、という懸念もあります。ですが、結局のところ、子供たちにとって、下着を着て家の中を走り回っている男ではなく、父親が、実際にはスーパーヒーローだと考えるのは、彼らの生育にとって良いことなのかもしれません。


 

4月8日に、新作2ndアルバム「Leave The Light On」を間近に控えているアイルランド・ダブリンを拠点に活動するPillow Queensは先行シングル「No Good Woman」を3月9日に公開。


photo:Rich Gilligan


 このシングルは、「Be By Your Side」「Hearts&Minds」に続いて三作目のシングルとなります。バンドのボーカルを務める パムコノリーは以下のようにこの曲について説明しています。

 

「 この曲は直線的な方法ではありませんが、物語に基づいた曲と言えます。周りの人のシナリオを客観的に眺めている人の視点から曲が描かれています。

 

それは債務の永続的な絶望を伝え、決して達成できない理想を目指して努力を重ねる。いわばシーシュポスについての歌です」 

 

 

 

 

・「Leave The Light On」   Royal Mountain   




Tracklist:

 

1.Be By Your Side

2.The Wedding Band

3.Hearts&Minds

4.House That Sailed Away

5.Delivered

6.Well Kept Wife

7.No Good Woman

8.Historian

9.My Body Moves

10.Try Try Try