FUKUOKA初夏フェスティバル実行委員会主宰のフェスティバス、CIRCLEは、福岡市東区海の中道海浜公園で2007年から5月に開催される音楽祭。2007年の初開催以降、2012年までは公演が中止されていたが、2012年から毎年開催が行われてきた福岡の初夏の名物音楽祭である。

 

CIRCLEは、今年の開催で十五年目を迎える。2020年はパンデミックにより、公演がキャンセルとなっていたが、2021年はオンライン配信で公演配信がおこなわれた。今年のCircleは、例年の海の中道海浜公園から会場を移転し、マリンメッセ福岡B館にて開かれる。3日間にわたり、日本の豪華アーティストが数多く出演し、多くの音楽ファンを楽しませてくれる。

 

CIRCLEスタッフは、今年のイベント「CIRCLE'22」の開催について、以下のようなコメントを添えている。 


 

今年の福岡の音楽祭は、豪華アーティストが目白押しである。5月13日には、岡村靖幸、スチャダラパー、ハンバート・ハンバート、キセル+エマーソン北村が出演する。14日には、ナンバーガール、くるり、サニーデイ・サービス、cero、二階堂和美が出演。最終日の15日には、Testset、クラムボン、羊文学、向井秀徳、CHAI,レオ今井,Predawn、魅力的なアーティストが出演する。福岡県博多区に縁のある向井秀徳はバンドとソロアーティストとして2回の出演が予定されている。

 

開催まで2か月を切りました。

 

全ての出演者を発表します。3年ぶりのCIRCLEに相応しい最強のラインナップとなりました。開催中止となった2020年から毎年スケジュールを押さえてもらっていた出演者、そして、新たにお声がけした出演者、総勢30組の豪華共演となります。
会場をマリンメッセ福岡B館に変更することになり、いつものCIRCLEらしく自由なオール・スタンディングなのか、席ありなのか……とても悩みました。結果として、皆さんに安心してご来場いただけるようにメイン・ステージ“CIRCLE STAGE”を設置するB館内は全席指定としました。客席前方はS席、後方はA席となります。サブ・ステージの“KOAGARI STAGE”と飲食ブース等を展開する屋外のパーキング・エリア、DJスペースのB館エントランスでは、お互い適度に距離を取りつつ自由にお楽しみください。

 

※今年はイレギュラーな開催となりますので、例年の学割、小学生以下無料の設定はありません。何卒ご理解ください。

開催告知の際と繰り返しになりますが、あの“最高の空間”を再現するべく、居心地の良い環境を整えることに(コロナ感染対策もしっかりと)尽力します。心よりご来場お待ちしております。

 


CIRCLEスタッフ一同

 

 


・「CIRCLE '22」のチケット、公演の詳細につきましては、特設公式ホームページを御覧下さい。 


https://circle.fukuoka.jp/

 

 




スコットランドのインディーロックバンド、アラブ・ストラップとして活動するエイダン・モファット、さらに、同郷のポストパンクバンド、トワイライト・サッドのジェームス・グラハムの両者は、共同プロジェクトであるGentle Sinnersがデビューアルバム「There Actionds Cannnot Be Undone」のリリースを発表した。この作品は「Rock Action」を通じ5月13日にリリースされる。

 

ジェームス・グラハムは、この知らせと同時に、新曲「Face To Fire」のリリースを発表した。

 

「エイダンが音源を送ってくれた夜、"Face To Fire"を一気に書き、翌日に録音を行った。私は、数日前、自分のスマートフォンに、”恐れることなく怯えた”という言葉をメモ録音として残しました。

 

私の不安はそれから再び長く続きました。私は人々との関係における単純な相互作用をとても恐れていましたが、私は定期的に最も内面の感情を外側に投影することが出来ます。私は、数年間、体調がすぐれず、気分を良くするために、あらゆることを試みたものの、上手くいきませんでした」

 

新しくリリースされた先行シングル「Face To Fire」は、ダンスミュージックとロックの合間を行く流動的な雰囲気を持つ楽曲である。そして、ジェームス・グラハムの内面にある感覚がそのまま音楽として映し出されている。それは水の流れのように絶えず移ろうかのような、今日の社会性を反映しているかのようだ。こういった混沌とした時代において、何らかの対象に対して、動じずに平然といることは難しい。しかし、それでも、ジェントル・シナーズの新しい楽曲は、それさえも肯定し認めているように思える。不思議にも、そういった何らかの出来事に不安を感じたり、怯えを見せる人たちにも寄り添うやさしさに満ちあふれた楽曲のように思える。

 




 Yumi Zouma


ユミ・ゾウマは、ニュージーランド・カンタベリー・クライストチャーチ出身のオルタナティヴポップバンド。

 

バンドは、クリスティー・シンプソン、ジョシュ・バージェス、チャーリーライダーオリビア・カンピオンで構成されている。バンド名の由来は、メンバーの二人が共に活動をはじめることを薦めた共通の友人の名前にある。


グループとしての始まりは、クライストチャーチで一緒にコンサートを行った歴史にまで遡る。しかし、クライストチャーチの地震が発生した後、複数のメンバーが海外に移動し、その後、電子メールのやりとりによって共同作業を始めるまで、バンドは一緒に音楽を演奏することはなかった。

 

この初期のデモテープが音楽ブロゴスフィア内で注目を集めたことにより、アメリカのレーベルCascineがこのバンドにアプローチをし、契約を結んだ。


2014年から2015年の間、グループは、「EP Ⅰ,Ⅱ」をリリースする。その後、ユミ・ゾウマとして初めてのスタジオアルバム「Yoncalla」をリリースしてデビューを飾る。

 

2017年、通算二枚目のアルバム「Willow Bank」、シングル「December」「Depth(Part 1)」、「Half Hour」をリリースした。三作目のEP「EP Ⅲ」は、2018年にリリースされた。その後、 バンドは、新たにアメリカのポリヴァイナル・レコード/インティア・レコードと契約を結び、通算三枚目となるスタジオアルバム「Truthor Consequences」をリリースした。



「Present Tense」 Polyvinyl Record  2022



 

 

 

Tracklisting

 

1.Give It Hell

2.Mona Lisa

3.If I Had The Heart For Chasing

4.Where The Light Used To Lay

5.Razorblade

6.In The Eyes Of Our Love

7.Of Me and You

8.Honesty,It's Fine 

9.Haunt

10.Astral Projection


 

2020年、ニュージーランドのオルタナティヴ・ポップバンド、ユミ・ゾウマは、グループとしての岐路に立たざるをえなくなりました。

 

このバンドの三作目のアルバム「Truth of Consequence」がPolyvinylからリリースされた日、WHOがCovid-19をパンデミックとして宣言したからです。その後、バンドは初の北米ツアーを開始した直後、全世界は混沌とした状況に陥りました。もちろん、他のアーティストと同様、ユミゾウマもバンドとしての活動の先行きが不透明にならざるをえなかったのです。

 

その後、ユミ・ゾウマの四人のメンバーは世界各地に散らばっていた。あるメンバーは、ウェリントンへ、故郷のクライストチャーチへ、ロンドンへ、ニューヨークへ、一時的にユミ・ゾウマはバンドとして機能不全に陥ったかに思えました。このときのことについて、ユミ・ゾウマの発起人であり、マルチインストゥルメンタリストのチャーリー・ライダーは以下のように語っています。


「混乱してしまった。僕らはこれまで年一枚のペースで仕事をしていたけど、先行きが見渡せない状況下、勢いを失ってしまった」

 

それから、ユミ・ゾウマのメンバーは、2021年9月1日、新作「PresenteTense」を完成させるという制約を設け、時代に即したアルバムの制作に取り掛かります。遠隔リモートと直接的なライブセッションを組合わせることにより、バンドは、停滞の多い時代を切り抜けようと試みる。これまでのシンセサイザー、ギター、ベース、ドラムという基本的なバンドアンサンブルの編成に加え、ペダルスティール、ピアノ、サックス、木管楽器のウッドウイングス、これらのゴージャスなアレンジメントを取り入れ、さらに、アッシュ・ワークマン、ケニー・ギルモア、ジェイク・アーロンといったトップクラスのエンジニアたちが四人のミキシングを手掛けたことにより、アルバムは、以前の三作よりゴージャスな出来になったと言っても差し支えないかもしれません。

 

「4枚目のアルバムなので、少し冒険した曲を作りたかったんだ。他のアーティストたちと仕事をすることは、僕らのコンフォートゾーンの外側に出ることなので、その助けとなった」

 

チャーリー・ライダーが語る言葉に今作の魅力はすべて滲み出ています。これまでの日本のシティ・ポップのような爽やかで口当たりの良いシンセ・ポップの質感に加え、これまでよりもバンドサウンドとしてスリリングな展開が数多くの楽曲に見受けられます。これまでのユミ・ゾウマらしいおしゃれな雰囲気が滲み出た一曲目の「Give It Hell」、さらに、バンドとしての進化が伺える「Where The Light Used To Lay」といった2022年のポップ・アンセムとなる楽曲に加えて、このバンドの本領を示してみせたのがラストトラックの「Astral Projection」です。


ここで、この四人組は、これまでにない深みのあるポップスの傑作を生み出してみせた。というか、ユミ・ゾウマの最高の楽曲の一つをこの苦難多き時代に生み出しました。

 

また、四人は、この作品のテーマに未来という概念を掲げていますが、このラストトラックにおいて、ユミ・ゾウマは、現在状況に足がかりを置いた上で、暗闇の向かう先にある明るい希望に満ち溢れた未来への道筋をこの作品において示してみせています。

 

リアム・ギャラガーは、2020年に行われたライブストリームで配信されたテムズ川べりでのコンサート「ダウン・バイ・ザ・リバーテムズ」をリリースすると発表した。ストリームでは、LGと彼のバンドが遊覧船でロンドン市内のテムズ川を下りながらライブ演奏する様子が配信された。

 

撮影が行われた場所は、リアム・ギャラガーの生まれ故郷のマンチェスターから数百マイル南。ライブ時、彼はステージのセットアップの一部として、マンチェスター・シティFC(既に多くの方が御存知の通り、リアム・ギャラガーは熱狂的なシティファンで、スタジアムにも頻繁に足を運んでいる)のフラッグを持っていた。夜が落ち着いてくると、ロンドンの街のまばゆいばかりの光に照らされた様子が映し出された。それは、最終的には空気のようなかすかなものに変わった。


今回、この2020年に行われたテムズ川でのライブストリーミングの様子が改めてオーディオ盤としてリリースされる運びとなった。

 

リアム・ギャラガーのライブアルバム「Down By The River Thames」は、今年、5月27日にワーナー・ブラザーズ経由でリリースされる。また、同日、リアム・ギャラガーのソロプロジェクトの通算三枚目のスタジオアルバム「C' Mon You Know」がファンの前にお目見えする。こちらも洋楽ファンにとっては見逃せないリリースとなる。

 

 

 

 

 ・「Down By The River Thames」 Warner Bros.

 

 


 

Tracklist

 

1. Hello
2. Wall Of Glass
3. Halo
4. Shockwave
5. Columbia
6. Fade Away
7. Why Me? Why Not.
8. Greedy Soul
9. The River
10. Once
11. Morning Glory
12. Cigarettes & Alcohol
13. Headshrinker
14. Supersonic
15. Champagne Supernova
16. All You're Dreaming Of

 


 

レコードの売上を集計するMRC Dataによると、アメリカ国内でのレコード(ヴァイナル)の販売数が過去最高に達した。

 

2021年には4,172万枚のビニールLPが販売された。前年度の2020年の販売数2,755万枚から51.4%上昇率を示している。また、MRCデータが、1991年にフォーマットの追跡を開始して以来、米国内でのビニールレコード売上は最高益を記録した。

 

現在、ビニールレコードは米国の全てのアルバム売上の50.4%を占め、1991年以来初めてビニールLPがCDの売上を上回った。

 

アメリカ国内において、昨年、女性アーティストが米国のチャート上位を独占した。英国のシンガーソングライター、アデルの最新作「30」は、年間で最も好調なLPの売れ行きを記録し、318,000枚のLPを販売。オリビア・ロドリゴの「サワー」は2位にランクインし、LP盤として268,00枚、テイラー・スイフトの「レッド」は3位にランクインし、260,000枚のLPを販売した。

 

このLPフォーマットの成長率は、世界的にも反映されている。 英国レコード産業協会(BPI)のデータによると、英国内でのレコードの売上は、アメリカ国内と同様の動きを見せ、2021年に30年ぶりの高水準に達した。さらに、BPIのデータによると、昨年、英国内では500万枚以上のレコードが販売されている。この数字は2020年から8%の上昇率を見せている。LPフォーマットでの売上は14連続増加し、2021年に販売された全てのアルバムの23%をレコード盤が占めている。

 

昨年、イギリスで最も売れ行きの良かったレコードはABBAのカムバックレコード「Voyage」で、アメリカと同様、Adeleの最新アルバム「30」もロングセラーとなった。急増するプラントの遅延とヴァイナル製造業界内のコスト率が上昇に対する懸念が高まっているにも関わらず、昨年、レコードは好調な売上を記録しているのは驚きだ。

 

BPIの最高経営責任者であるGeoff Taylor氏は、昨年度のLP盤の販売数の上昇について以下のように述べている。


「新たな音楽や才能へのレコード・レーベルの投資の恩恵によって、今日、多くの音楽ファンは、ビニール、CD,さらにカセットで、最も好きな音楽を購入し、収集することができるようになりました。

 

また、7000万曲以上にアクセスし、いつでも、好きな頻度で即座にデジタルでストリーミングすることもできるようになっています。新世代のアーティストが音楽を制作し、グルーバル市場で成功するキャリアを維持できるようになっているのは大変喜ばしいことです」

 

今回の英国でのレコードの売上の増加は、アメリカの2021年の上半期のレコード販売が前年度に比べ108%増加したという数字に連動している。さらに、このレコード売上について、昨今、十代の若者の間で、LPの売上が上昇しているというアンケート結果が見られる。以上のことから、ホワイト・ストライプスのジャック・ホワイト氏が語っているように、昨年に発生したレコード生産の遅滞をどのように解消していくかが、今後のLP産業の課題といえる。レコードプレスにおける供給と需要のバランスを上手く維持出来れば、今後レコード業界の先行きは明るい。

 

ウィーザーは、直近のリリースにおいて、四枚の連作となるEP「Song Cycle」を発表していますが、今回、彼らはこの着想を押し広げ、小説の連作や、短歌の組み合わせのような独特な音源のリリースを計画しています。

 


 

 

彼らは、毎シーズンの初めにCrush Music/Atlanticからリリースされる4枚のEP「SZNZ」を3月16日に発表しました。さらに、この作品に続いて、3月20日には、春分に合わせてニューシングル「A Little Bit Of Love」をフューチャーした「SZNZ:Spring」をリリースする予定。


今後、ウィーザーは季節のサイクル毎に三つの連作の発表を計画しています。それぞれ「SZNZ:Summer」「SZNZ:Autumn」「SZNZ:Winter」として、春の作品に続く連作がリリースされる予定。季節ごとにどういった風雅なロックが聴けるのか。こちらもファンとしては楽しみな作品となりそうです。

 

この連作の序章ともいえるシングル「A Little Bit Of Love」のMVが既に昨日に公開されています。ぜひご覧下さい。

 

カナダのロックバンド、アーケイド・ファイアは、今週の初めに新作シングルの発表を予告していましたが、遂に昨日、ニューシングルとなる2作品「Lighting Ⅰ、Ⅱ」を同時公開しました。

 



 

また、このリリースに合わせて、バンドは、五年ぶりのファン待望の新作アルバム「WE」のリリースを発表しました。

 

新作「WE」は、コロムビア・レコードを通じて5月6日にリリースされる予定です。この作品には、レディオヘッドの長年の協力者であるナイジェル・ゴッドリッチをエンジニアとして招いて制作がなされました。アーケイド・ファイアのウィン・バトラーは、プレスリリースにおいて、「これまでに書いた中で、最も長く、途切れることのない普遍的な作品です」と述べています。

 

バンドは、パンデミック期間後の2021年半ば、米・メイン州エルパソのニューオーリンズとマウントデザート島で新作のレコーディングを行ったようです。アルバムタイトルとして冠された「WE」は、ソビエトの作家・エヴゲーニイー・ザミアティンが1921年に発表した小説「WE」に依拠しています。この小説は、後にジョージ・オーウェル、オルダス・ハクスリーのディストピア作品に強い影響を及ぼしました。

 

今回の作品は、アーケイド・ファイアのコンセプト・アルバムとして発表されるようです。収録予定の7曲は、それぞれ「Ⅰ」と「WE」の二つのテーマに分かれ、前半部は孤独と孤立を探求し、後半部では、長引くパンデミックに続く次なる未来を象徴しているようです。ファンとしてはリリースが待ち遠しい作品となるでしょう。