ノルウェーのシンガーソングライター、オーロラは、今年の1月21日に新作アルバム「The God We Can Touch」をリリースした。

 

 

年明けにリリースされた最新のアルバム作品は、ギリシャ神話をモチーフにした強烈な魅力を放つポピュラー・ミュージックだった。今回、オーロラ・アクスネスは上記作品からのハイライトといえる「A Temporary High」のアコースティックバージョンのミュージックビデオを公開した。


 

原曲については、既にアルバムリリース時の宣伝用の先行シングルとしてほぼ同時に公開されている。過去、現在、未来、という時間の概念と愛の関係性を結びつけて歌う「A Temporary High」について、オーロラ・アクスネスは、以下のように、プレスリリースにおいて述べている。

 

「A Temporary High」は、とても魅力的な女性からインスピレーションを受けているの。もし、彼女があなたにとっての現在を意味するなら、彼女は混乱を招くはず。さらに、もし、彼女があなたにとっての過去を意味するなら、彼女から逃げることはできないでしょう。もし、彼女はあなたにとっての未来を意味するなら、あなたは彼女についていくことは難しいでしょう」

 

 

新作アルバム「The God We Can Touch」は、英国の主要な音楽メディアに大きな注目を浴びた作品である。NME、Clash Magazine、The Sunを始めとする数多くの賞賛が「The God We Can Touch」に寄せられた。

 

ノルウェー国内のチャートでは、堂々一位を獲得、UK Albumチャートでは自身初となる最高7位を獲得した。さらに、US・ビルボードのHeatseekers Albumチャートで8位を獲得した。

 

昨日、3月24日に追加シングルとしてリテイクされた「A Temporary High」のアコースティックバージョンは、原曲のポピュラー・ミュージック寄りのアプローチと異なり、オーロラ・アクスネスのボーカリストとしての新鮮味が感じられるシングル。あらためて注目したい作品である。 



 [.que]

 

 [.que]は徳島県出身のカキモト・ナオの音楽プロジェクト。幼少期からギターを学んだ後、2010年から [.que]として活動を開始する。フォークトロニカ界隈で注目を浴び、一聴して伝わるキャッチーで癒やしに富んだメロディーが最大の魅力、その美しい楽曲は世界中から賞賛を浴びている。

 

 近年では、インスト曲のみならず、作詞、作曲、編曲とプロデューサーとして多彩な領域で活躍を見せ、枠に捕らわれない幅広い音楽性を発揮している。これまでの活動において、オリジナル作品にとどまらず、CM音楽、空間演出のための音楽、また、他のアーティストへの楽曲提供やリミックスなど多岐にわたるジャンルのアーティストのコラボレーションをおこなっている。

 

ライブでは、音楽フェスティバルへの出演経験に加えて、海外アーティストとの共演、海外ツアーなども敢行している。音楽的なコンセプトとして、カキモト・ナオは、常に今、鳴らしたい音を鳴らし続ける。

 



「Spring」 EP Embrace

 


 

Tracklist

 

1.Prelude

2.New Day

3.Re:memories

4.Spring

5.Q

6.Moment

   

 

 

[.que]の最新作「Spring」は、現時点では、Spotify、Apple、Amazon Musicをはじめとするデジタル配信のみでリリースされています。

 

EPのアートワーク、それからタイトルに象徴されるように、春の到来の予感を感じさせるさわやかな作品で、作品全体がなんとも喜ばしい季節の到来を寿ぐかのようなやわらいだぬくもりに満ちています。全体的な作品としては、ピアノ曲としての印象が色濃い前半部、そして、フォークトロニカの印象が色濃い後半部に大別されます。カキモト・ナオさんは、この作品で日本らしい柔らかな叙情性をポスト・クラシカル、エレクトロニックという方向性で表現してみせています。

 

ぜひとも、長いながい厳しい寒さの冬が終わりを告げ、小さなヒヨドリや、地中で冬眠していたかわいらしい小動物がうららかな日差しの差す春真っ盛りの地上に、ゆっくりはいでてくる様子を思い浮かべてみていただきたい。さらに、その地上の世界には、さんさんたる太陽の光が降り注ぎ、華やいだ色とりどりの風物があふれる新たな希望に溢れる世界が彼らの眼前にはみちひろがっている。そして、そのことは多くの人達にとっても無関係ではないはず。この作品は、そういった冬から春にかけての季節の移ろい、過ごしやすくてぬくもりのある世を色彩感覚を交え、上記のようなポスト・クラシカルと電子音楽の領域における音楽表現を試みた作品といえるかもしれません。

 

[.que]の表現力は、頭一つ抜きん出ています。これまでのCM音楽をはじめとする劇伴音楽として培ってきた経験が、そういった春の風物に相対して、どのような音色を選び、どのようなシーケンスを導入し、どのような鍵盤楽器の旋律を奏でるのか、すっかり熟知しているように思えます。今回、カキモト・ナオさんは、映像に同期する音楽という枠組みを飛び越えて、現実世界に同期する印象的な六曲の楽曲を生み出しています。特に、最終トラックの「Moment」でのディレイエフェクトは、フォークトロニカの主要なサウンド・デザインの一つであるが、癒やしの雰囲気に加えて、このアーティストの表現する「喜びの感情」が、今にも音から溢れ出そうです。

 

「Spring」EPは現実風景をカンバスになぞらえた音楽という形式における絵画のスケッチとも言い換えられる。「春」という印象的な季節の到来を高らかに告げる、癒やしに満ち溢れた小作品集です。

 

オーストラリアの世界的な人気を誇るシンガーソングライター、ニック・ケイブとイギリスの小説家ウォーレン・エリスの二人の友情について焦点を当てた映画「This Much Is Known To Be True」の予告編が公開されました。

 


 

本作は、アンドリュー・ドミニクが監督を務め、二人の創造的な関係ーー信じがたいほどの両者の勤勉性ーーにスポットライトを当てています。

 

2021年には、ライブショー、スコア作品、ウォーレン・エリスの著名な作品が世に送り出されました。そして、これらの実質的な資料を元にした2人の友情についての感動的な洞察がこの映像作品には組み込まれているようです。


今回の映画作品「This Much Is Known To Be True」は、アンドリュー・ドミニクの2016年の映画「One More Time with Feeling」の一種のコンパニオン作品となり、5月11日から世界的な映画祭で上映される予定です。

 

予告編のトレイラー映像が公開中です。ロビー・ライアンの映画監督についての鋭い洞察が込められている作品とのことでありますので、インディーロックファン、また、文学ファンにもおすすめしたい映画です。

 



 アメリカのDJ、the rangeは新作アルバム「Mercury」を6月10日にリリースすると発表した。新プロジェクトは、「Potential」以来、六年ぶりのスタジオ・アルバムとなる。IDMのアプローチが図られた作品で、ブルックリンからバーモントのグリーンマウンテンに舞台を移して楽曲制作が行われた。


ザ・レンジの新作は6月10日、ドミノ・レコーディング経由で発売される。「これまでで最も幅広い音楽性を感じさせるアルバム」という前評判だ。「Mercury」について、彼は次のようにコメントを添えている。

 

「Rave Music,Grime,MPC Musicにおける私の思い出は、このアルバムの収録楽曲の中に全て表れ出ています」

 

昨日、アルバムリリースの発表と同時に、ザ・レンジは「Bicameral」のエディット版を含む3曲入りのシングル「Ridecar」を公開している。 新作アルバムのメインコンセプトを表現する楽曲「Ridecar」について、彼は以下のような説明を行っている。

 

「Ridecarにおける音楽上の文脈を挙げるとするなら、バッハの前奏曲のフーガの彫刻の破片のようなものです。私は、バッハのバイオグラフィーにある「リチェルカーレ」という概念について初めて聞いたのですが、バッハは自分の名前を作品のピースの中に込めていたようです・・・。また、このRidecarという曲を書いている時、私は、DJプレミアビートを頻繁に聴いていました」

 

今回、ザ・レンジは、器楽曲のフーガ形式をクラブ・ミュージックの中に取り入れ、画期的な作風を新曲「Sidecar」において導入している。例えば、フローティング・ポイントも、現代音楽とクラブミュージックを融合させたアプローチを「Promises」において図ったことは記憶に新しい。そして、ザ・レンジもその流れに追従する。

 

彼も同じように、クラブミュージックの中に純性音楽における形式を発見し、その要素を新たに実験的に導入している。

 

近年、特にアメリカのアーティストにこのような傾向が見られるので、新しい形式が見いだされるかに注目したい。さらに、このシングル曲には、クラブを主戦場とするアーティストらしい深い矜持も見え隠れする。これまでのクラブミュージックのクロニクルともいえるヨーロッパのレイヴ、UKグライムといった、コアなダンスミュージックの雰囲気を滲ませたシングル曲である。

 

4月13日に通算3枚目のアルバム「The Gaze」をリリースするPredawnは、本日3月23日に先行配信シングル第二弾となる「The Bell」を公開しました。Hip Land Musicによるデジタルディストリビューションプロモーションサービス「Friendship」がリリースをサポートしています。

 



これらの楽曲は、現代音楽家のRayonsがプロデュースを務め、アルバム収録曲の中でも聴き応えのある楽曲となっています。さらに、アルバムリリースまで一ヶ月となり、アートワークも公開となりました。

 

見たものに鮮烈な印象を残る今回のジャケットアートワークは、アーティストとして第一線で活躍する大小島真木が書き下ろしを手掛けています。

 

大小島は、民俗学、生物・生命・人体に関する作品を多く生み出しており、今回のアルバムの主題のひとつである死生観にも造詣が深い。実は、大小島とPredawnは、中学校の同級生でもあり、銘々のフィールドで類まれなる才覚を発揮する二人の秀逸なアーティストが、約20年の歳月を経てコラボレーションを図ることによって生み出された素晴らしいアートワークとなっています。

 

また、CD盤の初回購入特典として、CDショップや通販サイト共通で、枚数限定のステッカーが用意されます。 


 

・Predawn  「The Gaze」 Pokhara Records  Releasee Date:3/23(Digital)



 

 

Tracklist

 

 

1.New Life

2.Paper Bird

3.Something Here Isn’t Right

4.Ocean Is Another Name for Grief

5.Floating Sun

6.Canopus

7.Willow Tree

8.Here We Go Again

9.Monument

10.Fictions

11.Star Child

12.The Bell

 


 


Predawnの新作アルバム「The Gaze」の詳細につきましては、以下、Predawn公式HPを御覧下さい。

 

https://www.predawnmusic.com/



オーストラリア・ビクトリア州メルボルン出身の女性オルタナティヴ・ロックトリオのCamp Copeは、新作アルバム「Running With the Hurricane」のLP盤のリリースを今週金曜、3月25日(CD盤は4月1日にドロップ)に控えています。



インディー・ロックトリオ・キャンプ・コープは、3月21日に3枚目の先行シングル「Jealous」を公開、アルバム発売日に向けてのファンの期待感を盛り上げてくれています。

 

「嫉妬」と題されたキャンプ・コープの三枚目の先行シングルは、ジョージア・マクドナルドのソウルフルなシャウト・アロング・コーラス、さらに、ドーン・ヘルムリッチの力強いベースラインといった、キャンプ・コープのアンサンブルの特性が遺憾なく発揮された魅惑的な楽曲です。

 

キャンプ・コープは、今年7月に行われるピッチフォーク・フェスティバル(シカゴ開催)に出演が予定しています。今年までに発表した唯一の北米でのライブ・ショーとなります。 

 




 

・Camp Cope 「Runnning With the Hurricane」 Run For Cover 

 

-Amazon Link-



 

ロンドンを拠点に活動する新感覚派ポストロックバンド、ブラック・ミディは昨晩の3月22日に北米ツアーに乗り出しています。さらに、このツアーに伴い、バンドは前作「Cavalcade」の続編カバーEP「Cavalcovers」をデジタル配信にてリリースしました。

 

ブラック・ミディの新作EP「Cavalcovers」には、テイラー・スイフトの「Love Story」、キング・クリムゾンの「21st Century Schizoid Man」。さらに、キャプテン・ビーフハートの「Moonlight On Vermont」のいかにもこのバンドらしさのある豪華な三曲のカバーが収録されています。

 

キング・クリムゾンの全盛期に匹敵する超絶的なバンドアンサンブルを誇るロンドンのポストロックバンドが、これらの往年の名曲のカバーにどのように挑んだのかは聴いてのお楽しみ。



とりわけ、時代に先駆けてアバンギャルドロックの領域を開拓したアーティストとしてお馴染み、キャプテン・ビーフハート(ドン・ヴァン・ヴリート)のカバー曲「Moonlight On Vermont」では、ベーシストのキャメロン・ピクトン、ギタリストのジョーディー・グリープ、ドラマーのモーガン・シンプソン、ブラック・ミディのメンバー全員がボーカルとしてレコーディングに参加しているのに注目でしょう。

 

現在、ブラック・ミディのメンバーは、ロンドンからアメリカに移動しています。今後、ウィスコンシン州マディソンにてライブアクトを行い、その後、4月中旬にカルフォルニア州インディオで行われるコーチェラ・フェスティバルの公演にてアメリカツアーのクライマックスを迎えます。


 

・「21st Century Schizoid Man」 Black Midi (King Crimson Cover)

 



 

・Apple Music Link