Fontaines D.C.のフロントマンGrian Chatten(グリアン・チャッテン)が、ソロ・デビュー・アルバム『Chaos For The Fly』を発表しました。新作は6月30日にPartisan Recordsから発売されます。「The Score」に続く新曲「Fairlies」のシングルとビデオも公開されました。下記よりご覧下さい。
「"Fairlies "は猛暑の中で書いたんだ」とグリアン・チャッテンは説明する。「一部はスペインのヘレスで、一部はLAで、Fontaines D.C.のツアーが始まる数日前に。短時間で書き上げたので、1行ごとにビールで祝杯をあげたと思います」「夜、ストーニービーチを歩いていたら、波にのってアイディアが浮かんできたんだ」とチャッテンは回想している。「私はただそこに立って、それらを見て、私は全体のクソを聞いた。コード進行からストリングスアレンジまで、あらゆる部分がね」
「Fairlies」
Fontaines D.C.での通常の作品よりもフォーク色が強く、アコースティックな親密さが「Chaos For The Fly」の制作の鍵とチャッテンは語っています。これは最初のシングル「The Score」にもわかりやすい形で反映されている。
「このアルバムの多くは、僕とギター1本で書かれたもので、その要素を煮詰めていくというアイデアがとても好きなんだ。手のひらの上に曲があるような感覚、自分とギターだけで持っているようなコントロール感がね」と語っています。「その結果、いつもより激しさがあるんだ」
さらに、「Chaos For The Fly」は「私の魂の誇張された2つの側面」を表現するものであるとソングライターは説明している。「僕はただ思ったんだ。 私は自分でこれをやりたい。バンドとしての僕らが次にどこへ行くかは分かっているし、僕がこれをやりたいのはそこじゃないんだ」
「バンドの他のメンバーも、みんなそれぞれクリエイティブでソングライターなんだ。彼らのところに行って、『いや、いちいちこうじゃなきゃダメなんだよ』みたいなことはしたくなかったんです。そういう意味で、自分の書く曲に妥協したくなかったんだ」
・「Last Time Every Time Forever」
Fontaines D.C.のフロントマン、ボーカリストのGrian Chatten(グリアン・チャッテン)が、近日発売予定のソロデビュー曲から新曲「Last Time Every Time Forever」を公開しました。このシングルは初期のオアシスやStone Rosesのポップセンスをうまく取り入れています。哀愁と孤独の中間にあるセンシティヴな感覚の吐露。
このソロ・プロジェクトは直近のシングルを見る限りにおいて、グリアン・チャッテンがよりオルタナティヴ・フォークへの傾倒をみせていることが分かる。その中には、よりポップなものを、という考えも垣間見ることが出来る。Fontaines D.Cは、最新作『Skinty Fia』でヘヴィーなロックバンドとしてアイルランドの固有性を探ったわけですが、バンドメンバーのツアーからの離脱を機に、アーティストとして未知の音楽性へとチャレンジを挑もうとしています。
グリアン・チャッテンはまた、ロックバンドとは異なる叙情性を思わせるフォークを中心にソングライティングを行っていて、バンドではメンバーに対して忠告を行わないため、ソロとしてどのような挑戦が出来るのか探ろうとしたと話している。ソロアルバム『Chaos For The Fly』は6月30日にPartisan Recordsから発売されます。「Fairlies」と「The Score」のリリースに続いて、今回、「Last Time Every Time Forever」が三番目のシングルとして公開されました。今回のグリアン・チャッテンのコメントもやはり奇妙で、煙に巻くような内容です。
「"Last Time Every Time Forever"は、自分で作った地獄のような町を99周するような、膝が弱くなるような曲だよ。"それはカモメと1980年代の嗄れた喉のスロットマシンに取り憑かれ、聴くたびに自分の約束を破っていく」
チャッテンはソロアルバムについて、次のように説明しています。 「夜、ストーニービーチをぼうっと歩いていたら、波の音が聞こえてきたんだ。ただそこに立って波を見ていたら、全部が聞こえてきた。コード進行からストリングスアレンジに至るまで、あらゆる部分が聞こえてきたんだ。私はただ思った。自分でもやってみたい。バンドとして次に進むべき方向はわかっているけど、このプロジェクトで進みたいのはそこじゃない。自分の魂の誇張された部分を表現したいんだ」
「他のメンバーも、みんなそれぞれクリエイティブでソングライターなんだよ。彼らのところへ行き、「いや、全部こうでなきゃダメ」みたいなことは言いたくなかった。そうやって、この曲たちに妥協したくなかったのさ。アルバムの多くは、ギターだけで書かれてる。そういう要素に煮詰められるというのがなんだか好きなんだ。手のひらの中に曲があるような感覚、自分とギターだけでコントロールできるような感覚。その結果、ある種の激しさが生まれるんだ」
「Last Time Every Time Forever」
Grian Chatten 「Chaos For The Fly」
Label: Partisan
Release: 2023/6/30
Tracklist:
1.The Score
2.Last Time Every Time Forever
3.Fairlies
4.Bob’s Casino
5.All Of The People
6.East Coast Bed
7.Salt Throwers Off A Truck
8.I Am So Far
9.Season For Pain
・ 「The Score」
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©Emer Lynch |
アイルランドのポストパンクバンド、Fontaines D.C.のボーカル、Grian Chatten(グリアン・チャッテン)がソロデビューシングル「The Score」を公開しました。この曲は、アーティストがスペイン滞在時に書かれた。Georgie Jessonが監督したビデオ付きで公開されている。
今回のデビュー・シングル「The Score」では、Fontaines D.C.でのポスト・パンク風のアプローチとは裏腹に、オルト・フォーク寄りの爽快な音楽性が展開されるが、ボーカリストとしての才覚が遺憾なく発揮されている。グリアン・チャッテンは、ノイジーな音楽性にとどまらず、ソフトな楽曲も難なく歌いこなせることをこのシングルで証明しているのである。
また、ボーカルの旋律に伴う叙情性は、ある意味、バンドの音楽とは一定の距離を保っている証拠でもある。前作の『Skinty Fia』での暗鬱な雰囲気とは異なる柔らかい雰囲気が漂う。そこには、ソロ活動ならではの吹っ切れたような感覚も込められている。
"「The Score」は、ヘビー級の欲望の固唾を飲む曲なんだ”と、Grian Chattenは声明で説明しています。「マドリッドで扇風機と枯れかけの植物の間で書いたんだ。砂糖と夕日からインスピレーションを得た」
Fontaines D.C.は昨年、3枚目のアルバム『Skinty Fia』をリリースし、さらに来日公演を行っている。今回のソロシンガーとしてのデビューは、アイルランドのシンガーにとって今後の活動の幅を広げるまたとないチャンスとなるはずだ。
「The Score」