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©Seren Carys


イギリス/グロスターシャー出身のケイティ・J・ピアソン(Katy J Pearson)は実力派のソロシンガーとして知られており、イギリスでは評価が高いミュージシャンである。ドリーム・ポップデュオとして活動し、ソロに転向後はトラッドなフォーク・ミュージックを中心に制作しています。

 

ケイティ・J・ピアソンは最新アルバム『Someday, Now』をヘブンリー・レコーディングスから9月20日にリリースすると発表しました。2022年の『サウンド・オブ・ザ・モーニング』に続くこのアルバムでは、ケイティ・ピアソンは、カーリー・レイ・ジェプセン、ニルファー・ヤニャ、ウェスターマンなどを手がけるエレクトロニック・プロデューサー、ネイサン・ジェンキンス(通称: ブリオン)と仕事をしています。新曲「Those Goodbyes」は以下よりご視聴下さい。


ケイティ・J・ピアソンは說明している。「誰と仕事をしたいのか、セッション・バンドが誰を選ぶべきなのか、どこでレコーディングしたいのか、制作前にはっきりわかっていました。最終的に自分自身でショットを決めることができたような気がして、それはとても力になったわ」


リードカット「These Goodbyes」について、彼女は次のように付け加えています。「変な話なんだけど、以前は、人に弱さ(繊細さ)を聴いてもらうためには高音で歌わなければならないと思っていた。でも実際は、自然な音域でリラックスして歌うことで、もっと弱さが出てくると思うのよ」

 

 

「Those Goodbyes」




Katy J Pearson 『Someday, Now』

 

Label: Heavenly Recordings

Relase: 2024/09/20


Tracklist:


1. Those Goodbyes

2. Save Me

3. It’s Mine Now

4. Maybe

5. Grand Final

6. Long Range Driver

7. Constant

8. Someday

9. Siren Song

10. Sky

 

Pre-order: https://ffm.to/katyjpearson-thosegoodbyes

 

©Jasper McMahon

Marina Allen(マリーナ・アレン)がニューシングル「Deep Fake」をリリースした。彼女のサード・アルバム『Eight Pointed Star』からの最新シングルである。前作『Centrifics』のフォローアツプとなる新作アルバム『Eight Pointed Star』は6月7日にFireからリリースされます。

 

この曲には、ギターとシンセサイザーでHand HabitsのMeg Duffyが参加しており、カリー・ヘルナンデスが監督したビデオも公開されている。以下よりチェックしてみてください。


『Deep Fake』はちょっとした天啓のような感じだった」とアレンは声明で説明している。「この曲は、クリス・ワイズマンが指導してくれた作曲ワークショップから生まれた。20歳の時に彼からギターのレッスンを受けた」

 

「彼は曲作りのためのあらゆる道具を持っていて、『Deep Fake』はプロンプトから生まれたんだ。それが何だったかは覚えていない。この曲は、2つの異なる曲を一緒にしたようなものなんだ。最初の部分は、愛する人と話すような、本当に個人的な感じにしたかった。この曲は、私たちの文化を構成している非常に複雑なものすべてに名前をつけるということでもある。それらを現実として認識すること。でも、それらに立ち向かい、それを神聖なものとして捉えること」


ヘルナンデスは、「このビデオは、マリーナの顔を、ソースとなったアーカイブ映像、別名 "ディープ・フェイク "を通して、無数の女性の顔に重ね合わせている。ビデオの後半は不具合のあるDVカメラで撮影され、現実と虚構、現実と非現実の境界線をさらに曖昧にするために意図的に使われている」と付け加えた。

 


「Deep Fake」

 

©︎Netti Habel

ポーティスヘッドのベス・ギボンズが、待望のソロ・デビュー・アルバム『Lives Outgrown』を金曜日にリリースする。「Love Changes」は、壮大かつ哀愁を帯びた、ベスの曲に求めるものすべてを詰め込んだようなナンバー。 またインディーフォークを基調とした美しい曲でもある。


彼女は、このシングル曲のなかでストリングスのテクスチャに相対して、「私たちはみんな一緒に迷っている/私たちはお互いを騙している...。私たちは努力するけれど、説明できない/私たちはあるフィーリングを引き受けた/輝く瞬間/そして、ゲームは何だと言った」と歌っている。


ベス・ギボンズの新作アルバムは、最初の発表時に説明されていた通り、大掛かりな音楽や装置や舞台ではなく、ギボンズがミュージシャンとして、あるいは独立系のアーティストとして今、何が出来るかを考えたというものである。『Lives Outgrown』はタイトルにも見える通り、ミュージシャンだけにとどまらず、家庭人としての人生も部分的に反映されているのかもしれない。こういったアウトプットについては、男性よりも女性の方が向いているという気がする。女性は人生の節目で現実を見つけるが、男性は現実という名の幻想の中に生きる生き物なのだ。

 

当初は、大きな希望を叶えることが人生の醍醐味であると考えていたギボンズであるようだが、年を重ねるにつれ、それらの中にはどうにも出来ない問題や弊害も存在することが分かる時がある。若い時代に抱いていた希望の多くが幻想だったかもしれず、しかし、それは諦観とも言いがたい、納得や安堵に近い感情へと変遷していくものである。なんらかの出来事に打ちひしがれたことのない人々にとっては、あまりに救いのないようなことに思えるかも知れないが、しかし、それは同時に納得出来るポイントを見出したという、明るい意味も含まれている。

 

人生とは、結局のところ、無数の選択肢のなかで、自分や周囲との関係の中で頷けるポイントを見つけるということである。ギボンズの場合は、自分自身や人生に正直であるということだった。そのことに関してギボンズは言う。「希望のない人生がどんなものかを悟りました。それは、私が感じたことのない悲しみでした。以前は、自分の未来を変える能力があった。でも、自分の体に立ち向かっているとき、その体がやりたくないことをさせることはできなかった」 

 

このシングルには、いかなる人もいつかは体験するであろう不思議な感覚があり、浮き沈みのある人生や音楽的表現を経験したことに対して、ささやかな慈しみの眼差しが注がれている。そして、窓辺の向こうにゆっくり流れていく過去の自らの人生を見つめるような優しい感情に溢れている。それは忙しない人生の流れを止め、ほんの少しだけ時計の針を遅らせる効果がある。

 


「Love Changes」



今年のベス・ギボンズのツアーは5月27日のパリから始まり、スペイン/プリマヴェーラ・サウンドと日本/フジロックフェスティバル出演を含む。全日程(ヘッドライン公演はビル・ライダー・ジョーンズとの共演)は以下の通り。



Beth Gibbons – 2024 Tour Dates:


May 27 – La Salle Pleyel, Paris - SOLD OUT

May 28 – Theater 11, Zürich

May 30 – Primavera Sound Festival, Barcelona

May 31 – La Bourse Du Travail, Lyon – SOLD OUT

June 2 – Uber Eats Music Hall, Berlin

June 3 – Falkonersalen, Copenhagen

June 5 – TivoliVredenburg (Main Hall), Utrecht - SOLD OUT

June 6 – Cirque Royal, Brussels - SOLD OUT

June 9 – The Barbican Centre, London - SOLD OUT

June 10 – Albert Hall, Manchester

June 11 – Usher Hall, Edinburgh

July 27 – Fuji Rock Festival(フジロックフェスティバル), Niigata(新潟)

 Owen 『The Falls of Sioux』

 

 

Label: Polyvinyl

Release: 2024年4月26日

 

 

Review

 

マイク・キンセラはアメリカン・フットボールとは異なる音楽性を''Owen''というソロ・プロジェクトを通じて追求してきた。


アメリカンフットボールがインディーロック的なアプローチであるとするなら、Owenではインディーフォーク調の音楽性を追い求めている。2011年のアルバム等が有名だが、他にもレキシントンでのライブ・アルバムも聴き逃せない。観客との距離感を大切にしたこの音源では、イギリスのフットボールに関する微笑ましいやりとりも残されている。ある観客が「好きなフットボールチームはどこ?」と聞いて、キンセラは「フットボール!?」と苦笑いで答えた。いわば、インディーフォークの温かい感情を留めたアルバムだった。
 

最新アルバム『The Falls of Sioux』は、いつもよりドラマティックなサウンドを探求しているように感じられる。旧来のインディーロックやフォークの音楽性に、オーケストラベルを導入したり、アコースティックの録音を再構成として散りばめたりと、かなり作り込まれたプロダクションになっている。そこにマイク・キンセラによる音のストーリーテリングの要素が加えられた。
 
 
オープニング「A Reckoning」ではアコースティックギターの弾き語りを通じて、途中からインディーロックのダイナミックスを意識した迫力のあるサウンドへ変遷を辿る。その中には、編集的なプロダクションで新しいロックを提示したウィルコの最新アルバムに近い何かがある。そこにキンセラのエモーショナルなボーカルが加わり、オーウェンのサウンドが出来上がる。曲の後半では、エレクトリックとアコースティックギターの双方を緻密に重ね合わせて、きらびたかなサウンドへと移行していく。この曲にはエモやインディーフォークの象徴的なシンガーソングライターとして経験を重ねてきたキンセラの次なるステップが垣間見えるような気がする。


続く「Beacoup」はアメリカンフットボールに近い楽曲で、ソロプロジェクトではありながら、バンドアンサンブルの響きを重視している。強調されるベースライン、そして、シンプルではあるがツボを抑えたアコースティックギターとマイク・キンセラのボーカルの兼ね合いは、やはりアメリカンフットボールの音楽性の延長に位置する。しかし、この曲の中盤からはディレイ処理を施したピアノが導入されたりと、実験的なサウンドを織り交ぜている。そこにはこのシンガーソングライターの美的センスがなんとなくうかがえるような気がする。


続く「Hit and Run」は、OWENの代名詞的な曲であり、ソングライターのフォークソングの涼し気なイメージが流れる滝のようにスムーズな質感をもって展開される。アルバムの序盤の2曲のようにエレクトリック/アコースティックギターの多重録音に加え、ピアノの美麗な旋律が曲に優しげな印象を添えている。また、ネイト・キンセラとのデュオの活動で培われたシンセサウンドは飾りのような形でアレンジに取り入れられている。ギターの旋律やコード進行の巧緻さはもちろんのこと、そこにヴァイオリン/フィドルの上品な対旋律を加えながら、気品のあるフォークミュージックが作り上げられる。それらは複数の演奏を入念に行った後で、緻密に最終的なサウンドを構築する過程が記されているのである。始めから出来上がったものを示するのではなしに、一つずつ着実に音の要素を積み上げていく過程は圧巻である。そこにオルタネイトな旋律やアメリカーナのギターが加わることで、癒やしのあるサウンドが作り上げられる。
 
 
 「Cursed ID」はやや遊び心のある曲で、ギターのリズム性を意識したアルペジオを重ねながらイントロからアウトロにかけて起承転結がストーリーのような形をとって構築されていく。やはり、緻密なサウンドであるのは他の曲と同様なのだが、この曲ではピアノのアレンジに、ジャズ的な響きが加わる。そしてオーウェンの他の曲と同じように、だんだんと感情の流れがゆるやかに増幅していくような感じで、曲の構成が次なる段階へ移行していく。この曲には、タイトルの風景が少しずつ移ろい変わっていくようなサウンドスケープがオーウェンらしい形式で作り上げられていく。弦楽器のプロダクションにもこだわりがあり、ドローン風のレガートを散りばめたりと、インディーフォークを起点としながらも実験的なサウンドが繰り広げられる。

 

「Virtue Misspent」ではドラムのリズム性に重点を置いたエモが繰り広げられる。この曲には従来のアメリカンフットボールのファンもカタルシスや共感を覚えてもらえるかもしれない。「Never Meant」を彷彿とさせるギターのフレーズはもちろん、タイトルの部分ではマイク・キンセラ節ともいうべき他のアーティストには見られないような特異な歌唱が繰り広げられる。そこにシンセサイザーやグロッケンシュピールを加え、曲そのものにドラマ性をもたらそうとしている。最終的にはミニマルミュージックのような微細なマテリアルと、スポークンワードを織り交ぜることによって、従来にはなかったオーウェンの曲の形式が作り出されている。

 

 

終盤の3曲は従来のOwenのソングライティングの延長線上にあるナンバーとして楽しめる。しかし、そこはやはりベテランのミュージシャンで、旧来にはなかった新しい音楽性も付け加えられている。#6「Mount Cleverland」ではギターやドラムの演奏の中にジャズ・フュージョンやアフロビートからの影響がわずかにあるように思える。しかし、それらのエキゾチックなイメージはしだいにマイク・キンセラのフォーク・ミュージックの中に吸い込まれていく。この曲の中には音楽そのものにより雄大なアメリカの自然を物語るような感覚があって面白い。曲の中盤ではハードロック的なギターサウンドが展開されるが、やはりそれは、モダンなサウンドプロダクションとして昇華され、コラージュ的なサウンド(ミュージックコンクレート)として中盤のハイライトを形づくっている。しかし、たとえ、前衛的なサウンドの表情を見せることがあっても、その後はやはりマイク・キンセラらしい安心感のあるロックソングへと移行していく。ここにはこのアーティストによる様式美のようなものが体現されているのかもしれない。

 

『スーの滝』はベテラン・ミュージシャンによる飽くなき音楽の探求心が刻印されているように思える。クローズを飾る「With You Without You」では、Cap N' Jazzの時代から存在した中西部のインディーフォークの要素が、華やかなシンセストリングスとドラムのダイナミックなリズムによって美麗なエンディングを作り上げる。バスドラの連打に合わせて歌われるキンセラの歌はエモーショナルの領域を越えて、何かしら晴れやかな感覚に近づく。アウトロの巧みなアコースティックのギター、そのなかに織り交ぜられる繊細なエレクトリック・ギターやストリングスに支えられるようにして、このアルバムは最後に最もドラマティックな瞬間を迎える。

 

 

85/100

 

 

「With You Without You」

 

Luis Vidal
 

ロンドンを拠点に活動するプロデューサー/シンガー・ソングライターのLiza Lo(リザ・ロー)が、ニュー・シングル「A Messenger」をGear Box Recordsから発表しました。


オーストラリアのインディー・フォーク・ソングライター、ハリソン・ストームとのEU/UKツアーを完売させたばかりのリザは、ロンドンと故郷アムステルダムで公演を行ない、口コミで急速に知名度を上げています。このニュー・シングルは、彼女がセルフ・リリースした『flourish』EPに続くもので、インディー・フォークに優しく瞑想的なテイストを取り入れたこのEPは、幅広いプレイリストの支持を集め、プレスやラジオでも早くから高い評価を得ました。


ドーター、マロ、ビリー・マーティンなどからインスピレーションを得たリザ・ローのサウンドは、穏やかなフォーク風のインストゥルメンテーションとインディー・ポップが交差する。ジョン・ケリー(ポール・マッカートニー、ケイト・ブッシュ)とスタジオ13でレコーディングされた彼女の内省的な「A Messenger」は、繊細なストリングス・アレンジとゴッサムのようなギター・ワークが組み合わされ、リザの親密で詩的なヴォーカルを中心にうねり、花開いています。  



同楽曲についてリザ・ローは、「友人を失ったときの心の傷について書いたものなの。人は時に小さなメッセンジャーのようにやってきては、思いがけない足跡を残して去っていく。友情の突然の終焉に伴う痛みは誰もが知っていることだけど、このトピックはあまり語られることがないのよね。これは私がとある親友との会話の後に書きあげた曲なの」というように話しています。

 

 

 「A Messenger」

 

 

 


「A Messenger」ーNew Single

 

ダウンロード/試聴はこちら: https://bfan.link/a-messenger

 

 

Liza Lo Biography: 

 

スペインとオランダで育ち、現在はロンドンを拠点に活動するシンガー・ソングライター、プロデューサー、ミュージシャン。親密で詩的な独自の音楽世界を創り出す彼女は、ドーター、マロ、ビリー・マーティンなどからインスピレーションを受け、生々しいヴォーカルと誠実なソングライティングで聴く者を内省と静寂の世界へと誘う。最新EP『flourish』は、Spotifyの「New Music Friday UK」、「NL」、「BE」にセレクトされ、「the most beautiful songs in the world」プレイリストでも紹介された。2024年5月1日、最新デジタル・シングル「A Messenger」をリリース。現在は、西ロンドンのスタジオ13で、ジョン・ケリー(ポール・マッカートニー、ケイト・ブッシュ)とバンドと共に新曲のレコーディングに取り組んでいる。

 

 

©Michal Pudelka


Bat For Lashes(バット・フォー・ラッシズ)が新曲「Home」を発表した。この曲はナターシャ・カーンの次作『The Dream of Delphi』の収録曲。すでにタイトル曲と「Letter to My Daughter」でプレビューされている。
 
 
この新曲には、カーンと娘のデルフィをフィーチャーしたビデオが付属しており、以下でチェックできる。
 
 

「デルフィのお気に入りの曲だった。 彼女がこのアルバムを振り返ったときに、小さな赤ちゃんのときに大好きだった曲だと言えるようにね」
 

Bat For Lashesのアルバム『The Dream of Delphi』はMercury KXから5月31日にリリースされる。



「Home」

 

ロサンゼルスのシンガーソングライター、Marina Allen(マリーナ・アレン)は三作目のアルバム『Eight Pointed Star』の2ndシングル「Swinging Doors」で戻ってきた。インディーフォークを主戦場とするシンガーだが、この曲はロックソング風のアプローチを図っている。

 

「スウィンギング・ドアーズ "は、シックス・フラッグスの行列や初デートの車の中で感じる蝶のような」人生の新たな章の興奮を楽しむものだと、アレンは声明で説明している。「リスクへの頌歌であると同時に、信頼への頌歌でもある。このアルバムでは、これまで以上に愛について書いた。必ずしもロマンチックな愛でなくてもいい。Swinging Doors'は信頼の落下でもある。でも、自己反省の代わりに、その意味を体験的に発見することをテーマにしているんだ」


マリーナ・アレンの新作アルバム『Eight Pointed Star』はFire Recordsから6月7日に発売予定。最初のリードシングルとして「Red Cloud」が先行配信されている。

 

 「Swinging Door」

 


米国のフォークバンド、Bonnie Light Horseman(ボニー・ライト・ホースマン)が、20曲入りの2枚組アルバム『Keep Me On Your Mind/See You Free』を発表した。このアルバムは6月7日にJagujaguwarからリリースされる。


バンドメンバーのアナイス・ミッチェル、エリック・D・ジョンソン、ジョシュ・カウフマンは、ベーシストのキャメロン・ラルストン、ドラマーのJT・ベイツは、アイルランドの100年以上の歴史を持つ由緒あるパブ、”リーヴィス・コーナー・ハウス”で3日間の大半をレコーディングに費やした。その3日目には、ライブ・オーディエンスを招き、演奏とレコーディングを行いながら彼らのエネルギーを吸収した。

 

今作は、ジョシュ・カウフマンがプロデュースし、D・ジェイムズ・グッドウィンがミキシングを担当し、ニューヨーク北部のドリームランド・レコーディング・スタジオで完成させた。Bon Iver(ボン・イヴェール)のマイク・ルイスがベースとテナー・サックスを演奏し、さらにアニー・ネロがアップライト・ベースとバッキング・ハーモニーを担当した。


アルバムには最近のシングル曲 「When I Was Younger 」とリリースされたばかりの 「I Know You Know」が収録されている。

 

ボニー・ライト・ホースマンらしいユニークなインディー・フォークのテイストを帯びるリード曲は、トリオ初のミュージック・ビデオと合わせて公開された。エリック・D・ジョンソンはこう説明している。


「ボニー・ライト・ホースマン初の(!!)ミュージックビデオの監督を考えた時、キンバリー・スタックウィッシュが頭に浮かんだ。彼女の挑発的な作品の長年のファンだったし、僕らのバンドにとって、彼女なら "わかってくれるかも "と感じた。人生の多元的な世界、喜びと苦しみの二面性、私たちの選択によって、どちらか一方への道を歩むことになる。モハベ砂漠の平原で、夕日と塩辛いコヨーテの群れから逃れようと、砂漠のペリカンに見守られながら撮影したんだ」

 


「I Know You Know」




Bonnie Light Horseman 『Keep Me On Your Mind/See You Free』

Label: Jagujaguwar

Release: 2024/06/07


Tracklist

1. Keep Me on Your Mind

2. Lover Take It Easy

3. I Know You Know

4. grinch/funeral

5. Old Dutch

6. When I Was Younger

7. Waiting and Waiting

8. Hare and Hound

9. Rock the Cradle

10. Singing to the Mandolin

11. The Clover

12. Into the O

13. Don’t Know Why You Move Me

14. Speak to Me Muse

15. think of the royalties, lads

16. Tumblin Down

17. I Wanna Be Where You Are

18. Over the Pass

19. Your Arms (All the Time)

20. See You Free

 

POND Creative


ニューヨークを拠点に活動するSSWの新星、S. Raekwon(S.レイクウォン)は、j次作アルバム『Steven』の最新シングル「If There's No God...」をリリースした。フォーク・ミュージックとソウルを融合させたスタイルは「Folk-Soul」とも称するべきだろうか。この曲は、前作「Old Thing」と「Steven's Smile」に続くシングル。この曲のミュージックビデオは以下よりご覧下さい。


「『If There's No God...』はアルバムの感情的、テーマ的な中心作なんだ。自分の中にある醜さが自分という人間を定義しているのかどうかを問うている。人間というのは、自分の最悪の部分によって判断されるべきなのだろうか? それとも、私はちょっとだけ自分に厳しすぎるのだろうか? しばらくの間、この曲をどんなふうに仕上げるか迷っていたんだ。やはり、宗教と道徳は大きなテーマになっている。でも、この作品が本当に好きなのは、そのどれにも答えようとしないからなんだ。誰も批判しちゃいない。だれも自分のことしか考えていないだけだよ」


PONDクリエイティブはビデオについてこう付け加えた。「ニューヨークを中心としたグラウンドホッグ・デイのような物語を実現するため、マンハッタンからスタテン島まで、スタテン島フェリーに乗り、何度も何度も往復してみた」

 

「日の出、日没、朝、昼、夜明け、夕暮れ、後悔から羞恥心、怒り、混沌まで、スティーヴンがフェリーの壁の中で様々な感情を経験するのを見守っていた」


S. Raekwonによる新作アルバム『Steven』は5月3日にFather/Daughter Recordsからリリースされる。黄昏に照らされるマンハッタンのフェリーのミュージックビデオは、ヴィンテージな映像処理が施され、クールで美しい。アーティストはマンハッタンの望洋の果てに何を見るのか??



「If There's No God...」

 


ロサンゼルスのシンガーソングライター、マリーナ・アレン(Marina Allen)が3rdアルバム『Eight Pointed Star』をFireより6月7日にリリースすることを発表した。

 

プロデューサーにクリス・コーエン(Chris Cohen)を迎えて制作されたこのアルバムには、ハンド・ハビッツ(Hand Habits)のメグ・ダフィー、ケーシー・ヨハンシングらが参加している。

 

「ネブラスカにまつわるイメージは、私にとっていつも鮮明だった。私の祖母がデイジーという名のポニーに乗って学校に通っていたことを、母が話してくれたんだわ。世界はこんなにも短い間に変わってしまったんだということを実感させられたと思う」

 

「私たちは『オズの魔法使い』を見ていて、ドロシーが私の遺産のように感じたの。家族の物語の多くは、自分が何者であるかを定義するもので、その多くは真実でなかったり、間違って聞いたり、ある一部分だけを受け継いだ誰かによって受け継がれた、ある一部分だけを受け継いだりする。私はそれを使って遊んでみたかった。私を中心に、これらのイメージが渦巻いていた」


アルバムからのファーストシングルは「Red Cloud」。これを聴く限り、『Eight Pointed Star』はマリーナらしい牧歌的なフォーク・サウンドを保ちつつも、従来の作品よりもモダンなサウンドのアルバムに仕上がっているようだ。ウェス・アンダーソンとのコラボレーターであるエリエル・フォードが監督した "Red Cloud "のミュージックビデオは以下から見ることができる。

 

「Red Cloud」



Marina Allen(マリーナ・アレン)の前作アルバムは『Centrifics』。このアルバムは週間のおすすめとしてご紹介しています。


Marina Allen 『Eight Pointed Star』


Label: Fire

Release: 2024/06/07 


Tracklist:

1. I’m the Same

2. Deep Fake

3. Red Cloud

4. Swinging Doors

5. Bad Eye Opal

6. Easy

7. Love Comes Back

8. Landlocked

9. Between Seasons


Pre-order:


https://marinaallen.lnk.to/EightPointedStarID


 

©︎Molly Matalon

アメリカーナ・サウンドの重要な継承者であるWaxahatchee(ワクサハッチー)は、近日発売予定のアルバム『Tigers Blood』から3作目のシングル「365」をリリースした。ケイティ・クラッチフィールドはジェス・ウィリアムソンとのユニット、Plainsのメンバーとしても活動している。

 

このトラックは、頻繁にコラボレーションしているコルベット・ジョーンズとニック・サイモナイトが監督したミュージックビデオ付きで公開された。以下からニューシングルをチェックしてほしい。


ケイティ・クラッチフィールドは声明の中で次のように説明している。

 

「『365』は、中毒や中毒者との関係に関連する共依存についての曲です」ケイティ・クラッチフィールドは声明の中でこう説明している。「この曲は、私がこれまでの人生で何度も向き合ってきたことで、この曲ではその神経と感情を最も純粋な形に凝縮したかったの。「ブラッド・クックと私はこの曲のためにたくさんのアイデアを試したけど、最終的には彼とジェイク・レンダーマンと私の3人だけで部屋で何度か曲を走らせながらライヴ・レコーディングした」


ワクサハッチーによる『Tigers Blood』は3月22日にANTI- Recordsからリリースされる。アルバムからは先行シングルとして「Right Back To It」「Bored」が公開されています。レビューはこちらからお読み下さい。

 

2022年、クラッチフィールドは盟友のJess Williamsonと組み、コラボレーションアルバム『I Walked With You A Ways』をPlainsの名義で発表した。

 

「365」

 

©Jacob Boll


ロサンゼルスを拠点に活動するミュージシャン、プロデューサー、ヴィジュアル・アーティストのマル・ノット・バッド(Mal Not Bad)が、デビュー・アルバム『This Is Your New Life』を発表した。

 

アルバムは今年後半にリリースされる予定で、ニューシングル「No Worries」がリリースされた。以下よりチェックしてほしい。


「"No Worries "は、プロテスト・ソングとコミュニケーションの難しさを反映した曲です。この曲はパンデミック(世界的大流行)真っ只中の時期に書いた。それは、言葉や写真やドキュメンテーションがその力と意味を失ったときに起こる混乱を指し示している」

 

「この強烈なサイクルは、振り払うことがほとんど不可能に感じられ、私たちの身近にいる人々との日常的な会話にまで落とし込むことができる。このことを理解することで、意図と忍耐をもって耳を傾け、話すことができるようになる」

 

 「Worries」は、マル・ノット・バッドの音楽作りに対する大胆不敵なアプローチを示している。ファイスト、エイフェックス・ツイン、デヴィッド・トゥインなど、多様な影響からインスピレーションを得ている、 エイフェックス・ツイン、デヴィッド・バーンなど、様々な影響からインスピレーションを得ている。アヴァンギャルドなエレクトロニック・エレメントと生楽器をシームレスに融合させた。魅惑的で革新的な音の風景を生み出している。

 

 

Mal Not Bad 『This Is Your New Life』

 

 

Tracklist:


1. Far Gone

2. AP

3. No Worries

4. Cycle

5. Cycle (outro)

6. Come On/Hard Times

7. Inst II Pt. I

8. Inst II Pt. II

9. Life

10. Mustang [feat. Junaco]

11. Inst I

12. Dodgeball

 


「No Worries」

 



リバプールのデュオ、King Hannah(キング・ハンナ)が、2022年のデビューアルバム『I'm Not Sorry, I Was Just Being Me』に続く作品を発表した。


タイトルは『Big Swimmer』で、5月31日にCity Slangからリリースされる。アリ・チャントがプロデュースしたこのアルバムには、シャロン・ヴァン・エッテンが2曲参加している。


「私は机の前に座っていて、この曲が流れてきたのを覚えています。ビッグ・スイマーという比喩は即座に正しいと感じました。でも、この曲がリスナーにも問いかけているのが好きなんだ。何か困難なことに直面したとき、泳ぎ続けるのか、それとも飛び出してタオルを手に取るのか。正解はないけれど、力を与えてくれるし、このアルバムには必要なことだと感じている」



King Hannah 『Big Swimmer』



Label: City Slang
Release: 2024/05/31


Tracklist:

1. Big Swimmer [feat. Sharon Van Etten]
2. New York, Let’s Do Nothing
3. The Mattress
4. Milk Boy (I Love You)
5. Suddenly, Your Hand
6. Somewhere Near El Paso
7. Lily Pad
8. Davey Says
9. Scully
10. This Wasn’t Intentional [feat. Sharon Van Etten]
11. John Prine On The Radio



「Big Swimmer」

 

Kelly Christine Sutton

Kacey Musgraves(ケーシー・マスグレイヴス)が、リリース予定のアルバム『Deeper Well』からの最新シングル「Too Good to Be True」を発表した。

 

先に公開されたタイトル曲に続くこの曲は、長年のコラボレーターであるダニエル・タシアンとイアン・フィチュックとの共作・共同プロデュースである。マスグレイヴスは、ファーザー・ジョン・ミスティ、ロード・ヒューロン、ニッケル・クリークらを前座に迎えた北米ツアーも発表している。ケーシー・マスグレイヴスによる『Deeper Well』は3月15日リリース予定。

 


「Too Good to Be True」

 


アラバマ州出身のフォークシンガー、ケイティ・クラッチフィールドことWaxahatchee(ワクサハッチー)は、3月22日にANTI-からニューアルバムをリリースする。そのセカンド・シングル「Bored」のミュージック・ビデオを公開した。コルベット・ジョーンズとニック・サイモナイトが監督した。クラッチフィールドと彼女のバンドがバーで演奏するシーンがメインとなっている。


クラッチフィールドはプレスリリースで "Bored "について次のように語っている。 「曲を書くときの私のコンフォート・ゾーンは、悲しみや心痛といった感情のスペクトラムのどこかにあるという気がする。幸せなところから書くのは怖くて。切実すぎるし。怒りはさらに怖い。Bored」は、怒りが必要とされ、自分が経験していることについて書く唯一の正真正銘の場所だった、そんな状況について書いた。それは私にとって挑戦であり、'Bored'はその結果でもある」


ワクサハッチーは以前、MJ Lendermanをフィーチャーしたアルバムのファースト・シングル「Right Back to It」を公開した。


『Tigers Blood』は、『Saint Cloud』に続く作品。2022年、クラッチフィールドはジェス・ウィリアムソンと組み、Plains(プレインズ)を結成し、デビューアルバム『I Walked With You A Ways』をANTI-からリリースした。


この新作には、フィルとブラッド・クックに加え、スペンサー・トゥイーディーも参加している。テキサス州国境の町トルニロにあるソニック・ランチでレコーディングされた。ブラッド・クックがプロデュース。

 

ニューシングルはお馴染みのアメリカーナをベースとして、ロック寄りのアプローチが選ばれている。バンドとしてのセッションの醍醐味がミュージックビデオからも伺いしることができる。


「Bored」

 


 

 


OWENがニューアルバム『The Fall of Sioux』を発表した。ボリヴァイナルから4月26日にリリースされる。


マイク・キンセラのソングライティングは、20年以上にわたって広く影響力を持ち、新しい章が始まるたびに着実に研ぎ澄まされ、進化してきた。アメリカン・フットボール、キャプテン・ジャズ、最近のLIES、その他のコラボレーション・ベンチャーに加え、オーウェンとしてのソロ活動においても、キンセラのギザギザの感情の流れをシームレスにつなぎ合わせ、胸が締め付けられるような美しくエモい曲に仕上げる能力は、彼の芸術の最前線にあり続けている。


このコントラストは、オーウェンが控えめなアコースティック・アルバムから、より華やかなプロダクションへと展開するにつれて、よりはっきりとしたものとなり、2020年の『The Avalanche』のリリースまでには、複雑さと明瞭さの新たなレベルに達している。


もちろんいうまでもなく、キンセラの最新作『The Falls of Sioux』は、さらにレベルアップしている。この9曲は一種の改革を象徴していると同時に、芸術的にも個人的にもキンセラの成長における自然な次のステップのようにも感じられる。  このアルバムは、確立されたサウンドに穴を開け、ありそうでなかった音楽的アイデアを探求している。重苦しいテーマは優しい手つきでひっくり返され、キンセラは苦労して身につけた人生経験から来る深い視点を宿している。


過去数作のOwenと同様、キンセラは共同プロデューサーのショーン・キャリー(Bon Iver)とザック・ハンソン(Bon Iver、Low、Waxahatchee)と仕事をし、Now, NowのKC Dalagerをバッキング・ヴォーカルに迎えた。ラッセル・ダーラム(フリート・フォックス、アンドリュー・バード)がストリングス・アレンジメントを作曲し、コリー・ブラッケン(アメリカン・フットボールのツアー・バンド)がシンセを演奏した。キンセラのサウンド・パレットは、いとこのネイトと最近組んだ境界を押し広げるグループ、LIESに大きな影響を受けている。


エレクトロニック・プロダクションの限界に挑戦することで、キンセラはオーウェンのために作曲する際に、それまで考えもしなかったサウンドに傾倒するようになった。Beaucoupのアコースティック・ギターの弦は、シューゲイザーのテクスチャー、深いシンセ・ベース・シークエンス、ノイジーなエレクトロニクスの波に洗われる。「Hit and Run」は、ゴージャスなストリングスと遠くのピアノが散りばめられた、安定した抑制されたチェンバー・ポップである。

 

オープニングの 「A Reckoning 」のウェスタン・ノワールの雰囲気は、キネスラが曲中にベルを入れ続けるためにプロデューサーと喧嘩するほどドラマチックなチューブラーベルによって強調される。その目的は、安全で確実な選択をするのではなく、未知の興奮を受け入れることだった。


その開放的な音楽は、キネセラの最も不安定な歌詞でさえも、ほとんど遊び心に満ちたカウンターウェイトとして提供し、オーウェンのディスコグラフィーの中で、これまで全く登場しなかった新しい位置づけを『The Fall of Sioux』に与えている。


それは、困難な冬が予想以上に素敵な春へと溶けていくのを見るようなものであり、悪い時期との距離感が、振り返って笑うことを容易にしている。何よりも、このアルバムは、どんなに切れ味のある一言を吐いても、どんなに哀愁を帯びた曲を歌っても、自己受容の感覚に満ちている。キンセラは、アーティストがクリエイティヴな道を歩む上で、ある角を曲がったときにだけ起こるような方法で、自分自身と自分の技術に心地よさを感じているようだ。-Polyvinyle

 

 

「Beaucoup」

 

 

 

Owen  『The Fall of Sioux』


Label: Polyvinyl

Release; 2024/04/26


Tracklist:

 

1.A Reckoning

2.Beaucoup

3.Hit and Run 

4.Cursed ID 

5.Virtue Misspent 

6.Mount Cleverest 

7.Qui Je Plaisante? 

8.Penny 

9.With You 

 

Pre-order(INT):

 

https://owen.ffm.to/the-falls-of-sioux 


©︎Germaine Dunes

Adrianne Lenkerがニューアルバム『Bright Future』を発表した。ビッグ・シーフのバンドリーダーであるエイドリアン・レンカーが、2020年に発表した楽曲とインストゥルメンタルに続く新作は、3月22日に4ADからリリースされる。


日本ではビックシーフのボーカリストとして知名度の高いレンカーではあるが、以前からソロアーティストとしても良質なインディーフォークを制作し、アルバムも発表している。


先に発表された「Ruined」とビッグ・シーフの「Vampire Empire」のオリジナル・レコーディングに加え、ニュー・シングル「Sadness as a Gift」が収録される。アルバムのジャケットとトラックリストは以下の通り。


フィリップ・ワインローブが共同プロデュースしたブライト・フューチャーには、ニック・ハキム、マット・デヴィッドソン、そしてアナログ・スタジオのダブル・インフィニティでレンカーに加わったジョセフィン・ルンスティが参加している。


「レコーディング・プロセスについて、レンカーは声明で述べている。「みんなの神経系が解放された感じだった。  「曲の中に入ったら、なぜかわかったんだ。誰もテイクを止めなかった。聞き返すこともなかった。他のみんなが帰ってから聴いただけさ」






「Fool」

Adrianne Lenkerはニューシングル「Fool」をリリースしました。3月22日に4ADからリリースされる『Bright Future』のサードシングルです。


レンカーの得意とするアメリカーナやフォークとは異なるエレクトロカ/フォークトロニカ風のアプローチはビックシーフの音楽性にも親和性が求められるかもしれません。先行リリースされた「Ruined」、「Sadness as a gift」に続くニューシングル。


『Fool』はアルバムのために最初にレコーディングされた曲のひとつ。「この曲を聴き返すと、彼女の笑いや微笑みが聞こえるような気がします」とプロデューサーのフィリップ・ワインローブは声明で述べています。


「喜びが伝わってきます。エイドリアンヌが、人間の経験における他のあらゆる感情と同じように、抑えきれない恍惚とした幸福感を巧みに表現できることを忘れてしまいがち。暖炉は熱く、オソは吠え、雰囲気もちょうどよかった。この一枚を撮った後、特別なレコードが作れると思ったんだ」


『Bright Future』はレンカーにとって2020年の『ソングス&インストゥルメンタルズ』以来となるアルバム。フィリップ・ワインローブとの共同プロデュースに加え、ニック・ハキム、マット・デビッドソン、ジョセフィン・ルンステンらが参加しています。


ブライト・フューチャーでは、フレーズの転回と韻の流れで知られるソングライター、エイドリアン・レンカーが、"You have my heart // I want it back. "とさらりと言う。アナログ的な正確さで記録されたこの作品は、コラボレーションの実験として始まったが、エイドリアン・レンカーのハートが未知の世界へ果敢に挑み、満タンになって戻ってきたことを証明するものとなりました。


2022年の秋、ビッグ・シーフのバンド・メンバーは幸運に恵まれた。みんなが来てくれた。3人の音楽仲間は、多忙なツアースケジュールの合間を縫い、森に隠されたアナログ・スタジオ、ダブル・インフィニティで彼女に合流しました。ハキム、デヴィッドソン、ランスティーンというミュージシャンたちは、エイドリアンヌには知られていたが、お互いに面識はなかったようです。 


「結果がどうなるのか、まったく想像もつきませんでした」とレンカーは振り返っています。そして、エイドリアンヌの音楽的な結果は、ファースト・アルバム『ブライト・フューチャー』に示されることになった。


「Fool」

 
 
・Adrianne Lenker(エイドリアン・レンカー)の新作アルバム『Bright Future』は3月22日にWeekly Music Featureとしてご紹介しています。
 
 
 


 

Adrianne Lenker 『Bright Future』



Label: 4AD
Release: 2024/03/22



Tracklist:

1. Real House
2. Sadness As A Gift
3. Fool
4. No Machine
5. Free Treasure
6. Vampire Empire
7. Evol
8. Candleflame
9. Already Lost
10. Cell Phone Says
11. Donut Seam
12. Ruined

 Marika Hackman 『Big Sigh』


 

Label: Chrysalis 

Release: 2024/01/12

 

 

Review    -感情の過程-

 

 

リズムマシンやシンセサイザーを複合的に折り重ねて、シンプルでありながらダイナミックなソングライティングを行うイギリス/ハンプシャーのシンガーソングライター、マリカ・ハックマンの最新作『Big Sigh』は、冬の間に耳を澄ますのに最適なアルバムといえそうである。なぜなら雪に覆われた山岳地帯を訪ね歩くような曰くいいがたい雰囲気に作品全体が包まれ、それは小さな生命を持つ無数の生き物がしばらくのあいだ地中の奥深くに眠る私たちが思い浮かべる冬のイメージとピタリと合致するからである。アーティストは、Japanese House、Clairoといった、今をときめくシンガーに親近感を見出しているようだが、マリカ・ハックマンのソングライティングにも親しみやすさやとっつきやすさがある。初見のリスナーであっても、メロディーやリズムが馴染む。それは、その歌声が聴覚にじわじわ浸透していくといった方が相応しい。

 

オープニングを飾る「The Ground」は、インタリュードの役割を持ち、ピアノとシンセ、メロトロンの音色が聞き手を摩訶不思議な世界へといざなう。微細なピアノのミニマルなフレーズを重ね合わせ、繊細な感覚を持つマリカ・ハックマンのポップスの技法は、アイスランドのシンガーソングライターのような透明感のある輝きに浸されている。透明なピアノ、フォーク、メディエーションに根ざした情感たっぷりのハックマンのボーカルは、春の到来を待つ雪に包まれた雄大な地表をささやかな光で照らし、雪解けの季節を今か今かと待ち望む。それはタイムラプスの撮影さながらに、壮大な自然の姿を数時間、ときには十数時間、高性能のカメラで撮影し、編集によりスローモーションに差し替えるかのようでもある。ピアノのフレーズやボーカルが移ろい変わる毎に、崇高で荘厳な自然がゆっくり変化していく。オーケストラのストリングに支えられ、雪解けの季節のように、美しい輝きがたちどころにあらわれる。冬の生命の息吹に乏しい深閑とした情景。いよいよそれが、次の穏やかな光景に刻々と変化していくのだ。

 

しかし、春のおとずれを期待するのは時期尚早かも知れない。完全にはその明るさは到来していないことがわかる。「No Caffeine」は、従来の作品で内面の情景を明晰に捉えてきたアーティストらしい一曲で、それらは現代と古典的な世界を往来するかのようだ。少し調律のずれたヴィンテージな感じのピアノの音色を合わせたチェンバーポップ風のイントロに続いて、ハックマンは内面の憂いを隠しおおせようともせず、飄々と詩をうたう。最初のビンテージな感覚はすぐさま現代的なシンセポップの形に引き継がれ、それらの懐古的な感覚はすぐに立ち消える。しかし、最初の主題がその後、完全に立ち消えたとまでは言いがたい。それは曲の深いところで音を立ててくすぶり続け、他のパートを先導し、その後の展開にスムーズに移行する役割を果たす。セント・ヴィンセントを思わせるシンセのしなやかなベースラインは、ロックのスタンダードなスケールを交え、ハックマンの歌声にエネルギーを与える。それらのエナジーは徐々に上昇していき、内的な熱狂性を呼び覚ます。イントロでは控えめであったハックマンの声は、シンセの力を借りることにより、にわかに凄みと迫力味を帯びてくる。そして曲のクライマックスにも仕掛けが用意されている。オープニングと同様、オーケストラのストリングスのレガートを複合的に織り交ぜることで、イントロの繊細さが力強い表現へと変化するのだ。

 

本作の序盤における映画のサウンドトラックやオーケストラを用いたポップスのアプローチは、次曲への布石を形作っている。そして、ある意味では続くタイトル曲の雰囲気を際立たせるための働きをなす。本作の序盤に満ちる内的な憂愁は、リバーブやフェーザーを基調とするエレクトリックギターに乗り移り、シンセポップを下地にしたオルタネイトなロックへと変遷していく。

 

「大きなため息」と銘打たれたこの曲でも、マリカ・ハックマンの歌声には、なにかしら悶々とした憂いが取り巻き、目に映らぬ闇と対峙し続けるかのように、サビの劇的な展開に至るまで、力を溜め込み続け、内面の波間を漂うかのように、憂いあるウェイブを描こうとする。サビで溜め込んだ力を一挙に開放させるが、相変わらず、それは完全な明るさとはならず、深い嘆息を抱え込んでいる。しかし、イントロの静かな段階からノイジーなサビへと移行する瞬間に奇妙なカタルシスがあるのはなぜか。ハックマンが抱える痛みや憂いは他でもなく、見ず知らずの誰かの思いでもある。表向きに明かされることのない、離れた思いが重なりあう時、それは孤独な憂いではなくなり、共有されるべき感覚へと変わる。本当の意味で自らの感情に忠実であるということ、つまり、負の感覚を許容することにより、その瞬間、ハックマンのソングライティングが報われ、他者に対する貢献という類稀なる表現へと昇華されるのだ。苦悩は、内面の感情性を別のもので押さえつけたり、蓋をしようとすることでは解決出来ないのである。

 

「Blood」はハックマン自身による、ささやかなボーカルとアコースティックギターの組み合わせが、最終的にオルタナティヴ・ポップ/フォークという形に昇華されている。ビッグ・シーフ、クレイロ、ブリジャーズをはじめとする、現代のミュージックシーンの重要な立役者の音楽性の延長線上にあるが、その中でもシネマティックな音響効果をアーティスト特有の素朴なソングライティングに織り交ぜようとしている。曲そのもののアプローチは、トレンドに沿った内容ではあるけれども、曲の中盤からは、ダイナミックな展開が繰り広げられ、迫力溢れる表現性へと変化する。イントロから中盤にかけてのアコースティックのベースラインを意識した演奏を介して、ピアノやシンセを複合的に組み合わせ、表面的な層に覆われていた内郭にある生命力を呼び起こすかのようである。そして、タイトルに即して言及するならば、それは内面の血脈が波打ちながら表面的な性質の果てに力強く浮上していく過程を描いているとも言える。

 

 

「Blood」

 

 

「Hanging」は、夢の実現の過程における葛藤のような感覚が歌われ、複数のレーベルをわたりあるいてきたシンガーソングライターとしての実際的な感慨がシンプルなポピュラー・ソングのなかに織り交ぜられている。これは、昨年のThe Golden Dregsの最新作「On Grace & Dignity」で見受けられたように、みずからの人生の重荷をモチーフにしたと思われる楽曲である。しかし、マリカ・ハックマンの楽曲は、単なる憂いの中に沈むのを良しとせず、その憂いを飛び上がるための助走のように見立てている。そして最終的には、アンセミックなポップバンガーへ変化させ、4分弱の緊張感のあるランタイムに収めこんでいる。しかし、タイトル曲と同じように、憂鬱や閉塞感のような感覚が、サビという演出装置により一瞬で変貌する瞬間に、驚きとカタルシスが求められる。とりもなおさず、それは人間の生命力の発露が、頼もしさを感じるほど発揮され、背後のバックトラックを構成するピアノ、シンセ、リズムマシン、そしてマリカ・ハックマンの霊妙なボーカルにしっかりと乗り移っているからである。生命力とは抑え込むためにあるのではなく、それを何らかの形で外に表出するために存在する。それがわかったとき、共鳴やカタルシスが聞き手のもとにもたらされ、同時に、にわかに熱狂性を帯びるのである。 

 


「Hanging」

 

 

しかしながら、「Hanging」で一時的に示された一瞬の熱狂性は、何の目的も持たずに発せられるノイズのように奔放なものにはならず、その後の静謐な瞬間へと繋がっている。「The Lonely House」はアーティスト自身によるピアノの日記とも解釈できるトラックで、ポスト・クラシカルやコンテンポラリー・クラシカルのように楽しめる。しかし、徹頭徹尾、単一のジャンルで構成されるよりもはるかに、この曲は効果的な意味を持つ。それは一瞬の熱狂後にもたらされる静けさがクールダウンの効果を発揮するからであり、聞き手が自らの本性に戻ることを促すからである。そして、アルバムの冒頭で示された情景的な変化は、この段階に来て、優しげな表情を見せる時もある。それは制作者にとっての世界という概念が必ずしも厳然たるものばかりではなく、それとは対象的に柔らかな印象に変わる瞬間が存在する、あるいは、どこかで「存在していた」からなのかもしれない。

 

ハックマンの新作アルバムは、外的な現象と内的な感覚がどのようにリンクしているのかを見定め、それがどのように移ろうのかをソングライティングによってひとつずつ解き明かし、詳細に記録するかのようでもある。歌手の観察眼は、きわめて精彩かつ的確であり、そして内面のどのような微かな変化をも見逃すことはない。そして、一辺倒な表現ではなく、非常に多彩な感情の移ろいが実際の曲の流れ、ときには一曲の中で驚くほど微細に変化することもある。

 

それらの内面的な記録、あるいは省察は、祝福的な表現へと変貌することがある。「Vitamins」では、エレクトロニック/グリッチという現代的なポップスの切り口を通じて、内面的な豊かさへ至るプロセスを表現しようとする。しかし、その感覚は、温かな内面の豊かさに浸されているが、いつもゆらめき、形質というものを持たない。ある形に定まったかと思えば、ダブステップによるリズムを交えながら、エレクトロニックによる別の生命体へと変化していく。それは最終的に、70年代の原初的なテクノの未来的なロマンという形になり、最もダイナミックな瞬間を迎える。しかし、その後、突如それらが途絶え、静かで何もない、何物にも均されていない、本作の序盤とは異なる無色透明の場所にたどり着く。しかし、本当に「たどり着いた」というべきなのだろうか。それは単なる過程に過ぎないのかもしれず、その先もマリカ・ハックマンは貪欲になにかを探しつづける。

 

アルバムの終盤に収録されている「Slime」、「Please Don't Be So Kind」、「The Yellow Mile」では、アルバムの序盤の憂いへと戻り、素朴なインディー・フォークや、ダンサンブルなシンセ・ポップという、本作の重要な核心を形成するアプローチに回帰を果たす。しかし、不思議なことに、中盤の収録曲を聞き終えた後、序盤と同じような音楽性に帰って来たとしても、その印象はまったく同じ内容にならない。確実に、作品全体には、表向きのものとは別の長い時間が流れている。受け手が、そのことをなんとなく掴んだとき、このアルバムがフリオ・コルタサルの「追い求める男」のような神妙な意味合いを帯びるようになる。同じような出来事が起きた時、おしなべて多くの人は「同じことが起きた」と考える。けれど、それは先にも述べたように単なる思い込みにすぎない。どの出来事も同じ意味を持つことはありえないのである。

 

 

85/100

 


 

 

©Steve Gullick


イギリスのシンガーソングライター、Marika Hackman(マリカ・ハックマン)が明日発売される『Big Sigh』のシングル「The Yellow Mile」を発表した。

 

「The Yellow Mile」は、オーガニックな雰囲気を擁するインディーフォークのトラックで、アコースティック・ギターとハックマンのナチュラルな歌声は素朴で爽やかな印象に充ちている。アルバムは「大きなため息」と銘打たれているが、これまでの先行シングルには憂愁が込められていたが、最後のニューシングルはその暗さから抜け出す過程が示されているように思える。

 

マリカ・ハックマンはアルバムの最後を飾るこの曲について次のように説明している。「ソングライターとしての私のルーツに戻りたかったの、私とギター、クラフト、とても即興的な感じで」


ニューアルバムについて、マリカ・ハックマンは次のように述べている。「私はいつも自分のレコードをプロデュースしていたんだけれど、実際にそうしたと言えるほど自分をバックアップしたことはあまりなかった。私はスポンジであることが好きで、キャリアの最初の3分の2は学習経験であると考えていたんだ。このアルバムで、私は学習して、何をすべきかがわかった」 

 

 

 「The Yellow Mile」

 

 

 

Marika Hackmanの新作アルバム『Big Sigh』はChrisalisから明日発売される。先行シングルとして「No Caffeine」「Hanging」「Slime」が公開済み。シングルのご視聴は下記より。

 

 

©Molly Matalon

ワクサハッチー(Waxahatchee)は、ANTI-からの初アルバム『Tigers Blood』を発表した。2020年の『Saint Cloud』に続く新作は3月22日にリリースされる。

 

本作には、MJ・レンダーマン、スペンサー・トゥイーディー、フィル&ブラッド・クックが参加。レンダーマンはリード・シングル「Right Back to It」でギターとハーモニー・ボーカルを担当した。

 

ケイティ・クラッチフィールドによれば、この曲は彼女が初めて書いた本物のラブソングであるという。バンジョー/ギターの演奏とオーガニックな雰囲気を持つクラッチフィールドのボーカル、そして、メインボーカルとアメリカーナの空気感を尊重するMJ・レンダーマンのコーラスが絶妙にマッチしている。


ワクサハッチーは、このニューシングルの中で次のように歌っている。


”私はずっとあなたのものだった / 私たちはすぐそこに戻ってくる/ 私の心は自由奔放に/ なぜ、そうするのかわからない/ でも、あなたはただ落ち着く/ 終わりのない歌のように"。


ワクサハッチーことケイティ・クラッチフィールドは、2022年末のツアー中、「ホット・ハンド・スペル」と呼ばれる時期に『Tigers Blood』の大部分の曲を書いた。本作はセイント・クラウドのプロデューサー、ブラッド・クックとテキサスのソニック・ランチ・スタジオでレコーディングされた。 

 

 

 「Right Back to It」


アルバムからは先行シングルとして「365」「Bored」が公開されています。レビューはこちらからお読み下さい。2022年、クラッチフィールドは盟友のJess Williamsonと組み、コラボレーションアルバム『I Walked With You A Ways』をPlainsの名義で発表した。

 





Waxahatchee  『Tigers Blood』

Label: ANTI-

Release: 2024/03/22


Tracklist:


1. 3 Sisters

2. Evil Spawn

3. Ice Cold

4. Right Back To It

5. Burns Out At Midnight

6. Bored

7. Lone Star Lake

8. Crimes Of The Heart

9. Crowbar

10. 365

11. The Wolves

12. Tigers Blood

 

 

Pre-order:

 

https://waxahatchee.ffm.to/tigersblood