もし、ジャズをワールドミュージックとして見たらどうなるだろう? その音楽的な文脈は少し変わって来る。さて、すでに、ニューオリンズの歓楽街、ストーリービルで始まったジャズ文化については言及しているが、一方で、これらの文化的な背景についてはまだ触れていない。ジャズは結局、ルイジアナにルーツがあるが、この文化的な背景を支えたのが、クレオールだった。


''ルイジアナ''はスペインとフランスが混合しながら支配し、黒人奴隷を呼び込んだ。しかし、これらの一般的な枠組みに収まりきらないのが、クレオールである。ニューオリンズには、ヨーロッパ人と黒人の混血がいた。この土地はアフリカやカリブの文化形態をこの土地に呼び込むことに成功し、様々な文化が混在していた。当初、ニューオリンズのクレオールは、白人に肩を並べる地位を獲得し、ヨーロッパ音楽など高等教育を受けることも出来た。南部は歴史的に差別の多い地域と一般的に言われているが、これらのエピソードはその定説を覆す内容でもある。

 

特権階級のような地位を与えられたクレオールであったが、 19世紀末に奴隷制が解体されると、これらの特権的な地位を奪われた。そこで、クレオールたちは、ストーリーヴィルに根を張り、独自のジャズカルチャーを形成していく。ここでは売春も行われたが、西欧のキャバレー文化が持ち込まれた好例となるだろう。今回は、クレオール文化について簡単に触れていく。

  

そもそもクレオールという言葉は、フランスの''クレオール''に由来し、植民地出身の意味。ルイジアナでは、この言葉を引き継ぎ、ルイジアナで生まれた人とそうではない移民を区別することにした。クレオールーーそれは旧世界と新世界の子孫を区別するために存在した言葉であった。

 

しかし、元々、この言葉は人種的な指標が存在しない。ヨーロッパ人、アフリカ人、その混血など様々な階級の人々がそう呼ばれていた。ルイジアナは、ルイジアナ買収を通じて、アメリカ合衆国の一部となり、便宜的にこのクレオールという言葉が使用されるようになった。当初は、移民を示す政治的なアイデンティティを持つ意味として使用された経緯があった。1718年にニューオリンズが制定されると、開拓者たちは地元で生まれた最初のクレオール世代に道を譲った。以降、黒人が入植しはじめ、ブラック・クレオールというように呼ばれることになる。

 


▪クレオールのルーツとルイジアナの発展と再興


ルイジアナの白人クレオールの多くは、ヨーロッパのフランスにルーツが求められる。この祖先は、さらに、北部のケベック(カナダ)、アカディア(ケイジャン)」のコミュニティから発生している。もちろん、これもクレオールの一部を示すに過ぎない。ルイジアナは19世紀ごろに多くの人口が流入した。ハイチ革命では、白人と有色人種の難民がセント・ドミンゲからニューオリンズに押し寄せる。この人口流入は都市部の全体的な人口を押し上げることになった。

 

もちろん、クレオールは他地域からの移民も含まれていた。アイルランド、ドイツ、そしてイタリアなどのグループが19世紀後半にかけてルイジアナに移住した。例えば、ボストンのスコットランドやアイルランドからの移民の事例を見てもわかる通り、これらの移民はクレオール文化を強化させ、今日に続く、ニューオリンズのような活気に満ちたコミュニティを形成していった。

 

クレオールとは、最も基本的な定義では「植民地生まれ」を意味し、18世紀以来、あらゆる背景や肌の色を持つ人々が自らのアイデンティティとして用いてきた。20世紀初頭まで、アカディア系(ケイジャン)を含む多くのルイジアナのクレオールは、自らをアメリカ人とは認識していなかった。 ナポレオンがルイジアナをアメリカに売却する以前から彼らはこの地にいたのだから。


1803年、アメリカ合衆国がフランスからルイジアナを購入した後、クレオールは英語を話し、プロテスタントの「アメリカ人」による侵略とみなした状況下で自らの言語のフランス語とクレオール語、衣食住、ローマカトリック信仰を維持するために努めた。それゆえ、ニューオーリンズはアメリカで最もヨーロッパ的であり、''最もカリブ海的な都市''と呼ばれることがある。


クレオールはアフリカ的ルーツを持つ。多くの人々に「クーリ・ヴィニ」と呼ばれ、1700年代半ばからルイジアナで話されてきた。現在ユネスコの危機言語リストに登録されているルイジアナ・クレオール語は、使用促進に尽力する拡大するコミュニティの努力により、復興の兆しを見せている。



▪ニューオリンズのジャズの出発 

チャールズ・バディ・ボールデンは左から二番目

こうした文化的な背景を持つクレオールの中からジャズは出発している。特に、ニューオリンズにはブラスバンドの伝統があり、これらはなんらかの記念祭のようなシーンで演奏されていたと推測される。その中で、元々音楽的な演奏の経験を持つ人々、もしくは、上記のように高等音楽教育を受けた音楽家がこれらの最初のジャズの風をルイジアナに呼び込むことになった。

 

しかし、そのジャズの始まりというのも、複雑であり、一概にどのように発生したのかを定義付けるのは難しい。ラグタイムなど黒人系のダンスミュージック、そしてニューオリンズのブラスバンドの影響が流入した。コルネット、トロンボーン、クラリネット、そしてピアノを前面に立ててジャズという形式が形づくられていく。

 

最初のヒーローは、コルネット奏者のCharles Buddy Bolden(チャールズ・バディ・ボールデン)というミュージシャンである。ボールデンは「キング・オブ・ジャズ」の元祖とされていて、ジャズの先駆者であると言われている。ボールデンは、コントラバスとクラリネット、トロンボーン、そしてアコースティックギターの編成を中心にジャズを演奏した。彼はけたたましい音量で演奏し、女性たちを驚かせた。

 

その後、ニューオリンズジャズの最盛期になると、キング・オリバー、ピアニスト、ジェリー・ロール・モートン、それからトロンボーン奏者、キッド・オリー、クラリネットのシドニー・ベシェ、ジョニー・ドッズ、ジミー・ヌーンなどが活躍した。これらの最初期のジャズ奏者の演奏は、そのほとんどが即興演奏の技術を競い合うというものであった。ジャズが誕生後、一般的な黒人や白人にも広まり、ニューオリンズから急速に周辺都市へと広まっていった。

 

バディ・ボールデンの型破りで破天荒なミュージシャンの姿に強い触発を受けた人間がいた。それが、サッチモこと、ルイ・アームストロングであった。アームストロングは1936年の自伝『Swing That Music』で以下のように書いた。



ーーそういえば、ここでバディー・ボルデンの名前に触れないわけにはいかないだろう。ニューオリンズに生まれ育ち、ジャズの誕生を目撃した僕らならだれでも知っているが、そもそも彼が創始者だったーー

 

ーー彼はコルネットを持って1905年にニューオリンズに迷い込んできた。彼がホーンを放り投げるもんだから、みんなは彼が完全にいかれていると思った。 バディーは酒びたりになっていった。多くのホットなミュージシャン同様、週のうち2、3晩は寝ずに働いていたから。彼らは落ち込んで、さらに飲む。彼らのうち、あまりに多くが若いうちにバディーみたいに崩壊していったよーー

 

ーーたしか、ディキシーランド(ジャズ・バンド)がやってきたときに彼は行ってしまった。ボルデンは、疑いなく最初の偉大な個人のジャズ・プレーヤーだったが、ディキシーランドみたいなバンドを持ったことがなく、ニューオリンズの外部では全然知られなかった。彼はただの一匹狼の天才で、みんなから先に進みすぎていたんだよね。ちょっとだけ時代を先取りしすぎていたんだーー

 

 

 



カントリー/ラップの新星ジャスト・ブランドン(justbrandon)による新曲「Bury Me On A Backroad」を聴いてみよう。本作には批評家から高い評価を受けるアーティストであり、ビヨンセとのコラボでも知られるウィリー・ジョーンズが参加しています。 


''Gravel Road''よりリリースされた本作は、喪失に伴う痛みを和らげたいという願いを込めた、情感あふれるアンセム的なコーラスが特徴。リリースに合わせて、SUNO主催の「Bury Me On A Backroad」リミックスコンテストでは4,000件の応募があり、選ばれた5作品が新EPに収録されています。


楽曲はjustbrandon(ブランドン・ガブリエル)が作詞・プロデュースを担当。彼は「Busch Light Papi」などのバイラルヒットで才能ある作詞家としての実力を証明している。ウィリー・ジョーンズは数億回再生を記録し、ビヨンセのCOWBOY CARTERとのコラボレーションで最も知られる。

 


「Bury Me On A Backroad」 


 

 

Brandon Gabriel Jones:

 

ジャスト・ブランドン(Brandon Gabriel Jones)は、鮮やかなストーリーテリングと独特のボーカルスタイルを融合させることで知られるアメリカのアーティスト、シンガーソングライター、クリエイティブディレクターである。

 

インディアナ州南部で育ち、小学校時代から音楽制作を始め、本物らしさ、記憶に残る作詞、そして実生活に根ざした視点で評判を築いた。彼のバイラルヒット曲「Busch Light Papi」はより広い聴衆に彼を紹介し、インディペンデントミュージック界の新鋭として位置づけた。


ジョーンズの初期は、絶え間ない楽曲制作、兄弟とのレコーディング、そして地元でのライブ活動や自主制作リリースによる草の根的なファン層の構築に費やされた。2015年にはソーシャルメディアパーソナリティのテイラー・キャニフへの楽曲提供でソングライターとして注目を集め、その作品が全国的な認知を得るきっかけとなった。


音楽活動に加え、justbrandonは映像制作、ブランディング、デザイン、コンサルティング、A&Rまで手掛けるクリエイティブディレクターでもある。この多分野にわたるアプローチが、彼の映像作品に映画的なトーンをもたらし、リリース作品に一貫したアイデンティティを確立している。


「Busch Light Papi」の成功を受け、Gravel Roadと契約。誠実さ、視点、実体験に根ざした音楽で作品群を拡大し続けている。コミュニティへの貢献、クリエイティブの独立性、メンターシップへの取り組みは彼の活動の核であり、同世代で最も際立った新進アーティストの一人としての地位を確立している。


▪EN


justbrandon (Brandon Gabriel Jones) is an American artist, singer-songwriter, and creative director known for blending vivid storytelling with a distinctive vocal style. Raised in Southern Indiana, he began making music in elementary school and developed a reputation for authenticity, memorable writing, and a perspective shaped by real life. His viral single “Busch Light Papi” introduced him to a wider audience and positioned him as an emerging voice in independent music.


jones’ early years were marked by constant writing, recording with his brothers, and building a grassroots following through local performances and independent releases. He later gained attention as a songwriter in 2015 after contributing music for social media personality Taylor Caniff, which brought his work to a national audience.


In addition to his music, justbrandon is a creative director whose work spans video production, branding, design, consulting, and A&R. His multidisciplinary approach influences the cinematic tone of his visuals and the cohesive identity behind his releases.


Following the success of “Busch Light Papi,” he signed with Gravel Road and continues to expand his catalog with music grounded in honesty, perspective, and lived experience. His commitment to community, creative independence, and mentorship remains central to his work, establishing him as one of the most distinct rising voices of his generation.


His new single "Bury Me On A Backroad" is in collaboration with critically acclaimed artist Willie Jones. The single features an emotive and anthemic chorus about hoping to lighten the painful experience that comes with loss. To accompany the release, SUNO sponsored a remix contest for “Bury Me On A Backroad" which generated 4,000 submissions and the five winners are on the new EP




 


ビル・キャラハンからのサプライズ・ギフト。今年を締めくくる新曲を仲間たちへ届ける。「Lonely City」は、2026年2月27日にリリースされるニューアルバム『My Days of 58』からのセカンドシングルだ。 


ドラムがじわじわと時間をかけて盛り上げる中、キャラハンは6弦を慈しむようにかき鳴らし、私たちが「家」と呼ぶ、馴染み深くも刻々と変わる場所へと歌声を届ける。「君のもとに戻ったら/まず最初に/歩き回って新しいものを探すんだ」 ジェリー・デイヴィッド・デチッカのタンバリンも聴ける。


「Lonely City」のミュージックビデオは、著名なストリートフォトグラファー、ダニエル・アーノルドが制作。ダニエルは15年以上にわたる自身の写真群から素材を抽出し、ビルの楽曲が紡ぐ視覚世界を鮮烈に描き出した。ビルは次のように説明している。


「『Lonely City』は何十年も前から書きたいと思っていた曲だった。ずっと胸に秘めていた。僕は人間と内なる精神に焦点を当てて書く傾向がある。だからコンクリートや鋼鉄について書くのは無理だと思った。次に車の歌でも書く? だがもちろん、都市は人間によって築かれたものだからそれ自体も人間的。 君は都市と関係を持つ、友達のように。 駐車違反切符を切られた時は怒り、美味しい食事を提供してくれた時は愛おしく思う。 全てを認める歌」


『My Days of 58』では、ビルの信頼するツアーバンドによる情熱的な演奏が聴ける。マット・キンジー(ギター)、ジム・ホワイト(ドラム)、ダスティン・ローレンツィ(サックス)。 リチャード・ボーデン(フィドル)、パット・スラッシャー(ピアノ)、クリス・ヴリーランド(ベース)、マイク・セントクレア(トロンボーン)、ビル・マッカロー(ペダル・スティール)、イヴ・サールズ(バック・ボーカル)も参加している。


「Lonely City」


 

Panda Bearの「Venom's In」デモバージョンが、キャス・マコームズとのコラボレーションで録音され、初のデジタルリリースを果たした。「Venom's In」は、2月にリリースされたパンダ・ベアの8作目となるアルバム『シニスター・グリフト』に初収録された楽曲である。

 

アニマル・コレクティブの共同創設者ノア・レノックスの別名であるパンダ・ベアは、当初この曲をシンガーソングライターの仲間であるキャス・マッコムズへの贈り物として書き上げたが、マッコムズは自身の作品としてリリースすることはなかった。 マッコムズ版はこの曲の隠れた存在であり続け、4月のレコードストアデイ向けに特別プレスされた7インチ盤で初めて公開された。この盤ではA面にパンダ・ベア版、B面にマコームズ版が収録されていた。本日、このデモ音源が各ストリーミングサービスで配信開始となった。

 


「Venom’s In」 

 【Album Of The Year 2025】  Best Album 50   2025年のベストアルバムセレクション   Vol.2 

 



11.Vijyay Iver/Wadada Leo Smith  『Defiant Life』- ECM


2016年の『A Cosmic Rhythm With Each Stroke』に続く、ヴィジャイ・アイヤーとワダダ・レオ・スミスのECMへの2作目のデュオ形式のレコードとなる『Defiant Life』は、人間の条件についての深い瞑想であり、それが伴う苦難と回復の行為の両方を反映している。しかし同時に、デュオのユニークな芸術的関係と、それが生み出す音楽表現の無限の形を証明するものでもある。ヴィジャイとワダダが音楽で出会うとき、彼らは同時に複数のレベルでつながる。


「出会った瞬間から演奏する瞬間まで、私たちが一緒に過ごす時間は、世界の状況について話したり、解放の歴史を学んだり、読書や歴史的文献を共有したりすることに費やされることが多かった」


アイヤーは、ライナーノートの中で、彼とスミスとのそのような会話を長々と書き起こし、このアルバムにインスピレーションを与えた個々のテーマと、特に「反抗的」という言葉について、より詳しく明らかにしている。

 

ワダダの「Floating River Requiem」は1961年に暗殺されたコンゴの首相パトリス・ルムンバに、ヴィジャイの「Kite」は2023年にガザで殺害されたパレスチナの作家・詩人レファート・アラレアに捧げられたものだ。このような思考と考察の枠組みの中で、この作品は生まれた。『Difiant Life(ディファイアント・ライフ)』の包括的な人生についての瞑想であるとするならば、実際に表現されているのはそのセンス・オブ・ワンダーである。スイス・ルガーノで録音されたこのアルバムは、レーベルオーナー、マンフレート・アイヒャーがプロデュース。前衛音楽からモダン・ジャズまで幅広い作風が楽しめる。現代ジャズのハイレベルな演奏家による共演。 

 

 

「Prelude- Survival」




12.Spellling 『Portrait of My Heart』- Sacred Bones


 

 『Portrait Of My Heart』はジャズアルバムのタイトルのようですが、実際は、クリスティア・カブラルのハードロックやメタル、グランジ、プログレッシヴロックなど多彩な音楽趣味を反映させた痛快な作品。ギター、ベース、ドラムという基本的なバンド編成で彼女は制作に臨んでいるが、レコーディングのボーカルにはアーティスト自身のロックやメタルへの熱狂が内在し、それがロックを始めた頃の十代半ばのミュージシャンのようなパッションを放っている。

 
本作はシンガーのロックに対する熱狂に溢れ、それがバンド形式による録音、三者のプロデューサーの協力によって完成した。カブラルの熱意はバンド全体に浸透し、他のミュージシャンの心を少年のように変えてしまった。ロックファンが待望する熱狂的な感覚やアーティストのロックスターへの憧れ、そういった感覚が合わさり、聞き応え十分の作品が作り出された。

 

SPELLLINGはシューゲイズのポスト世代のアーティストとして特集されることがあったが、最後に収録されている『Sometimes』のカバーを除き、シューゲイズの性質は希薄です。もっとも、この音楽が全般的には英国のハードロックやエレクトロの派生ジャンルとして始まり、スコットランドのネオアコースティックやアートポップ、ドリームポップやゴシックロックと結びついて台頭したことを度外視すれば。しかしながら、アーティストのマライア、ホイットニー・ヒューストンのようなR&Bやソウルの系譜に属するきらびやかなポップソングがバンドの多趣味なメタル/ハードロックの要素と結びつき、かなり斬新なサウンドが生み出されている。


また、その中には、ソングライターのグランジロックに対する愛情が漂う、Soundgardenのクリス・コーネルの「Blace Hole Sun」を想起させる懐かしく渋いタイプのロックバラードも収録されている。音楽そのものはアンダーグランドの領域に近づく場合もあり、ノイズコアやグランドコアのようなマニアックな要素もごくまれに織り交ぜられている。しかし、全般的には、ポピュラー/ロックミュージックのディレクションの印象が色濃い。四作目のアルバム『Portrait of My Heart』で、SPELLINGはロックソングの音楽に限界がないことを示し、そして未知なる魅力が残されていることを明らかにする。

 

「Destiny Arrives」

 

 

 

13. Florist 『Jellywish』 - Double Double Whammy  (Album of The Year 2025)



ニューヨークのフォークシーンを象徴づけるFlorist(フローリスト)は、キャッツキルを拠点に活動し、エミリー・A・スプラグを中心に四人組のバンドとして緊密な人間関係を築いてきた。2017年にリリースされた2ndアルバム『If Blue Could Talk』の後、バンドは少しのあいだ休止期間を取ることに決めた。

 

その直後、エミリー・スプラグは母親の死の報告を受けたが、なかなかそのことを受け入れることが出来なかった。「どうやって生きるのか?」を考えるため、西海岸に移住。その間、エミリー・A・スプラグは『Emily Alone』をリリースしたが、これは実質的に”Florist”という名義でリリースされたソロアルバムとなった。しかし、このアルバムで、スプラグは、既に次のバンドのセルフタイトルの音楽性の萌芽のようなものを見出していた。バンドでの密接な関係とは対極にある個人的な孤立を探求した作品が重要なヒントとなった。


その後、エミリー・スプラグは、3年間、ロサンゼルスで孤独を味わい、自分のアイデンティティを探った。深い内面の探求が行われた後、彼女はよりバンドとして密接な関係を築き上げることが重要だと気がついた。それは、この人物にとっての数年間の疑問である「どうやって生きるのか」についての答えの端緒を見出したともいえるかも知れなかった。このときのことについてスプラグは、「ようやく家に帰る時期が来たと思いました。そして、複雑だから、辛いからという理由で、何かを敬遠するようなことはしたくない」と振り返っている。「だから、もう一人でいるのはやめようと思いました。もう1人でいるのは嫌だと思った」と話している。

 

『Jellywish』で、フローリストはリスナーをあらゆることに疑問を投げかけ、魔法、超現実主義、超自然的なものが日常生活の仲間である世界を想像するよう誘う。『Jellywish』は、杓子定規で、制限的で、ひどく感じられる時代に、あえて可能性と想像力の領域を提示する。


Floristは明確な答えを提示することなく、人生の大きな問いを探求している。バンドは最も難しい問いを投げかけている。「染み付いた思考サイクルや、ありきたりな生き方から抜け出すことは可能なのだろうか? それこそが、真に幸福で、満たされ、自由になる唯一の方法なのかもしれない」 

 

 

 「Moon,Sea Devil」

 

 

14.Julien Baker & Torres  『Send A Prayer My Way』 - Matador

 

「Send A Prayer My Way」は何年も前から制作されていた。このアルバムは楽屋での意気投合から始まった。 2人の若いミュージシャンが、シカゴで愛されているリンカーン・ホールで初めて一緒にライヴをするところを想像してみてほしい。 2016年1月15日、外は底冷えするほど寒く、特に南部に住む2人組にとってはなおさら。 ライヴが終わり、クソみたいなことを言い合っているとき、一人のシンガーがもう一人に言った。"私たちはカントリー・アルバムを作るべきだ"。 


これはカントリー・ミュージックの世界では伝説的な原点であり、余裕のあるエレガントな歌詞と、彼らの音楽を愛する人々と苦悩を分かち合う勇気で賞賛されている2人のアーティストのコラボレーションの始まりだった。 

 

現代におけるカントリーの精神とはどのようなものだろう。それはボブ・ディランの中期のような、やるせないような感覚である。クイア、移民、そして、混乱する国内経済(日本にもその影響は波及している)は、多くの国民に苦境をもたらしている。それは、上記のライターの記述を見ると明らかである。一般的な歌手は問題から目をそむけがちだが、この二人の歌手はそうではない。自分の環境やミュージシャンとしての生き方、現代アメリカの社会問題などに関心を向け、それらを自分たちが出来る形で、カントリーソングに乗せて軽快に、そして渋く歌う。

 

「Sylvia」 

 

 

 

15. Alexandra Savior 『Beneath The Lilypad』 - RCA

『The Archer』を聴いたことのある音楽ファンは、このアルバムを聴いて、同じシンガーソングライターによる作品であるとは思わないかもしれない。それほどまでに『Beneath The Lilipad』はシンガーとしての劇的な転身ぶりを伺わせる。RCAとの契約を結び、再出発を果たす。



ロサンゼルスの歌手、アレクサンドラ・サヴィアーは、まるでその人が生まれ変わったかのように、作風に大きな衝撃的な変化を及ぼした。前作までは、現代的な音楽という観念に振り回されていた。

 

今回は、古典的であると言われるのを恐れず、ポピュラースタンダード、ジャズ、そしてミュージカルの影響を交えて、リバイバル的なポピュラーソングの魅惑的な世界を構築している。しかし、『Beneath The Lilypad』を聞けばわかるとおり、フォロワー的ではない。ダークでアンビバレントな感情が、アレクサンドラ・サヴィアーのこよなく愛する20世紀のシュールレアリストの世界観と見事に結びついた。音楽的には、シナトラのリバイバルである。



このアルバムの中に内包される、モノクロの世界の反映、それはとりも直さず、シンガーの精神世界の反映の意味を持つ。サヴィアーは、その鏡をのぞきこみ、そして歌をうたうごとに自己が様々な姿に変身するかを見届ける。サヴィアーは気がつく、自分の意外な姿がどこかにあったということを。そして、音楽の世界をつなげるアーティストとファンとの関係が続くシナリオを完成させる。音楽ファンは、「アリス・イン・ワンダーランド」のような音楽世界をおそるおそる覗き込む。そして、恐ろしく不気味なように思える、その世界の中に足を踏み入れると、不思議なほど精妙で高らかな感覚を発見することが出来る。これは単なる音楽世界ではない。パートナーのドリューとの信頼関係の中で構築された”人間的な愛情の再発見”である。

 

「Venus」 

 

 

16. Enji 『Sonor』- Squama 


 

『Sonor』は、エンジの個人的な進化と、2つの文化的な世界の間で生きることに伴う複雑な感情の反映である。このアルバムのテーマは、文化の狭間にある居場所のない感覚を中心に展開されるが、それは対立の原因としてではなく、成長と自己発見のための空間としてである。エンジは、伝統的なモンゴルのルーツとの距離がいかに彼女のアイデンティティを形成してきたか、そして、故郷に戻ることがいかにこうした変化への意識を高めるかを探求している。


『Sonor』で、エンジはアーティストとしての進化を続け、彼女のサウンドをより流動的で親しみやすいものへと拡大した。世界的に有名なジャズ・アーティストをバンドに迎え、定番の「Old Folks」を除いて全曲をモンゴル語で歌うなど、エンジの音楽的な基盤はまったく揺るぎないが、本作ではメロディーとストーリーテリングが明瞭になり音楽が多くの聴衆に開かれている。単にスタイルの変化というだけでなく、芸術的な声の深化を反映したもので、深みを失うことなく親しみやすさを受け入れ、彼女の歌が普遍的なレベルで共鳴することを可能にした。


カラフルで楽観的であるにもかかわらず、このアルバムはほろ苦いノスタルジア、あるいはメランコリアに彩られている。この二面性を最もよく表しているのが、モンゴル語で日没時の空の色を意味するトラック「Ulbal(ウルバル)」だろう。 鮮やかで美しい現象でありながら、昼間の終わりと夜への移行を意味する。 同様に、エンジの音楽は、新しい経験や成長の喜びをとらえる一方で、人生を歩むにつれ、以前の経験が身近なものではなくなっていくことを認めている。


『Sonor』では、モンゴルの伝統的な歌「Eejiinhee Hairaar」(「母の愛をこめて」)に新たな命を吹き込んだ。彼女は、モンゴルの故郷で父親が自転車を修理しているときに、この曲をよく口ずさんでいたことを思い出す。日常生活に溶け込んだ音楽、そして、何世代にもわたって受け継がれてきたメロディー、このイメージに''ソノールの精神''が凝縮されている。 エンジは単に伝統を再認識しているのではなく、故郷の感覚や、遠くから見て初めてその意義がわかる小さな喜びを抽出している。親が口ずさむ親しみのある歌のように、彼女の音楽は、ひとつの場所に縛られることなく、私たちを形作る感情や記憶といった「帰属」の本質を捉えている。

 

「Ergelt」 

 

 

17. Black Country, New Road 『Forever Howlong」- Ninja Tune 



メンバーチェンジを経て制作された三作目。ようやくピースが揃ったという印象。BC,NRは、フジロックでの新曲をテストしたりというように、バンドは作品ごとに音楽性を変化させてきた。ロンドンではポストロック的な若手バンドが多く登場しており、BC,NRは視覚芸術を意図したパフォーミング・アーツのようなアルバムを制作している。


また、ブッシュホールでの三日三晩にわたるバンドの即興的な演奏の経験にも表れている通り、即興的なアルバムが誕生した。メンバーが話している通り、スタジオ・アルバムにとどまらない、精細感を持つ演劇的な音楽がアルバムの収録曲の随所に登場している。音楽的に見ると、三作目のアルバムではバロックポップ、フォーク、ジャズバンドの性質が強められた。これらが実際のライブパフォーマンスでどのような効果を発揮するのかがとても楽しみで仕方がない。


そんな中で、これまでのBC,NRとは異なり、ポピュラー性やフォークバンドとしての性質が強まるときがある。そして、従来のバンドにはなかった要素、これこそ彼等の今後の強みとなっていくのでは。「Socks」ではバロックポップの影響をもとにして、心地よいクラシカルなポピュラーを書いている。メロディーの良さという側面がややアトモスフェリックの領域にとどまっているが、この曲はアルバムを聴くリスナーにとってささやかな楽しみとなるに違いない。そしてこの曲の場合、賛美歌、演劇的なセリフを込めた断片的なモノローグといったミュージカルの領域にある音楽も登場する。これらは新しい「ポップオペラ」の台頭を印象づける。 

 

「Besties」 

  

 

18.Momma 『Welcome To My Blue Sky』 - Polyvinyle ・ Lucky Number



 Mommaは今をときめくインディーロックバンドであると同時に、個性的なキャラクターを擁する。ワインガルテンとフリードマンのセカンドトップのバンドとして、ベース/プロデューサーのアーロン・コバヤシ・リッチを擁するセルフプロデュースのバンドとしての二つの表情を併せ持つ。コバヤシ・リッチはMommaだけにとどまらず、他のバンドのプロデューサーとしても引っ張りだこ。現在のオルタナティヴロックやパンクを象徴する秀逸なエンジニアである。

 

2022年に発表されたファーストアルバム『Household Name」は好評を得た。Pitchfork、NME、NYLONといったメディアから大きな賞賛を受け、アメリカ国内での気鋭のロックバンドとしての不動の地位を獲得した。その後、四人組はコーチェラ・フェスティバルなどを中心とする、ツアー生活に明け暮れた。その暮らしの中で、人間的にも、バンドとしても成長を遂げてきた。

 

ファーストアルバムでは、ロックスターに憧れるMommaの姿をとらえることができたが、今や彼等は理想的なバンドに近づいている。ベテランのロックバンド、Weezer、Death Cab For CutieとのライブツアーはMommaの音楽に対する意識をプロフェッショナルに変化させたのだった。

 
ブルックリンのスタジオGとロサンゼルスのワサッチスタジオの二箇所で制作された『Welcome To My Blue Sky』はMommaにとってシンボリックな作品となりそうだ。目を惹くアルバムタイトル『Welcome To Blue Sky』はツアー中に彼等が見たガソリンスタンドの看板に因んでいる。アルバムの収録曲の多くはアコースティックギターで書かれ、ソングライティングは寝室で始まり、その後、コバヤシのところへ音源が持ち込まれ、楽曲に磨きがかけられた。

 

先行シングルとして公開された「I Want You(Fever)」、「Ohio All The Time」、「Rodeo」などのハイライトを聴けば、バンドの音楽性が大きく洗練されたことを痛感する。

 

「How To Breath」

 

 

19.Qasim Naqvi 『Endling』 - Erased Tapes (Album of The Year 2025)


 

従来の音楽形態は、ポピュラー/ロックソングのように主体的なもの、サウンドトラック/環境音楽のように付属的なものというように、明確に分別されてきたように思える。しかし、パキスタンにルーツを持つ作曲家、カシム・ナクヴィの音楽はその境界を曖昧にさせ、一体化させる。


そして、今一つの音楽の持つ座標である能動性と受動性という二つの境界をあやふやにする。ナクヴィの音楽は、ある種のバーチャル/リアルな体験であり、それと同時に、近未来の到来を明確に予見している。彼の音楽は、高次関数のように、多次元の座標に、音階、リズム、声を配置し、その連関や定点を曖昧にしながら、音の流れが複数の方向に流れていく。このアルバムの音楽は、従来のポリフォニー音楽になかったであろう新しい着眼点をもたらしている。音楽のストラクチャーというのは、音階にせよ、リズムにせよ、ハーモニーにせよ、必ずしも一方方向に流れるとは限らない。これが二次元のスコアで考えているときの落とし穴となるのだ。


電子音楽による壮大なシンフォニーとも言える「Endling」は、SFをモチーフにした広大な着想から生まれている。ナクヴィの妻が話してくれた謎の言葉、「デス・ハーバーのゴッドドック」は、一般的な制作者であれば気にもとめなかった。しかし、制作者にとっては啓示のように思え、”ダヴィンチコード”のような不可解さを持ち、脳裏を掠め、音楽のシナリオの出発点となり、また、その最初の構想が荒唐無稽であるがゆえ、イマジネーションが際限なく広がっていった。


カシム・ナクヴィは、フィクションとノンフィクションが混ざり合う、不可解なモチーフを、彼自身の豊富なイマジネーションをフルに活用して、電子音楽によってそれらの謎を解き明かしていこうと努めた。しかし、もちろん、MOOGなどモジュラーシンセというアナログな装置を中心に制作されたとはいえ、完全な古典主義への回帰を意味するわけではなかった。いや、それとは対象的に、先進的な趣旨に縁取られ、現代人の生き方と密接に関連する内容となった。


この音楽を聴き、どのような考えを思い浮かべるかは、それぞれの自由であろうと思うが、重要なのは、その考えを日頃の仕事や暮らしのヒントにすることも不可能ではないということである。つまり、アルバムの音楽は見えない複数のルートが同時に存在することを暗示させる。これらはSFのタイムラインやパラレルという概念とも密接に繋がっているのではないかと思う。

 

「Beautification Technology」

 

 

 20. Lifeguard 『Ripped and Torn』 - Matador




インディーズミュージックは商業性を盛り込んだとたん、本来の魅力を失う場合がある。しかし、Matadorからリリースされたシカゴのパンクバンド、Lifeguard(ライフガード)のデビュー作は、ガレージロック、ニューウェイヴ、インダストリアルノイズ、ハードコアパンクを横断しながら、彼らにしか構築しえない強固な世界観を作り上げている。それは社会も常識も、また、固定概念すらおびやかすことは出来ない。それほどまでに彼らのサウンドは強固である。

 


『Dressed In Trench EP』ではライフガードの本領がまだ発揮されていなかった。正直なところをいうと、なぜマタドールがこのバンドと契約したのかわからなかった。しかし、そのいくつかのカルト的な7インチのシングルの中で、グレッグ・セイジ率いるWipersのカバーをやっていたと思う。Wipersは、カート・コバーンも聴いていたガレージパンクバンドで、アメリカの最初のパンクバンド/オルタナティヴロックの始まりとする考えもある。これを見て、彼らが相当なレコードフリークらしいということはわかっていた。それらのレコードフリークとしての無尽蔵の音楽的な蓄積が初めて見える形になったのが「Ripped and Torn』。このデビューアルバムには、普通のバンドであればこそばゆくて出来ないような若々しい試みも行われている。

  

ロックとは形式にこだわらないこと、そして、先に誰かがやったことを覆すことに一番の価値がある。とくに、ライフガードの音が良いなと思ったのは、一般的な常識や流行のスタイルを度外視し、それらにカウンター的な姿勢を見せ、自分たちが面白いと思うことを徹底的にやり尽くすことである。そして、曲の歌詞で歌われる主張性ではなく、音楽そのものがステートメントになっている。彼らは基本的には体裁の良いことを歌わないし、そういった音楽を演奏しない。けれど、そこに信頼を寄せるべき点があるというか、異様なほどの期待を持ってしまう。ライフガードはいかにもシカゴらしいアバンギャルドなロックの系譜を受け継いでいる。ちなみに、メンバーの一人、アッシャー・ケースは、FACSのブライアン・ケースの息子である。

 

 

 「A Tightwire」

 

・Vol.3に続く 

▪2025年のTransgressive Recordsの魅力的なアーティスト、リリースをご紹介


ロンドンに本拠を置くインディペンデントレーベル、 Transgressive Recordsは、今年創設から20周年を迎えました。本レーベルは英国内に留まらず、世界各国の気鋭のグループ/アーティストを率先して紹介し、インターナショナルな音楽を開拓し、良質なリリースを手掛けてきました。 いずれのアルバムも聴き応えがあり、本当に素晴らしかったです。Matador、Dominoと並んで、今年のベスト・レーベルの一つでした。


MUSIC TRIBUNEでは、光栄にも、Transgressiveからのリリース提供を頂戴し、複数のアーティストをご紹介してまいりました。今年度の終わりを迎えるにあたって、レーベルの魅力的なルースター、リリースをぜひ確認してみてください。トランスグレッシブレコードのメッセージは以下の通りです。


今年は、Beverly Glenn-Copeland、Greg Freeman、Nadia Kadek、Rocket、Sparks、The New Eves、The Antlers、Jenny On Holidayに加え、Moonchild Sanelly、Songhoy Blues、University、Miso Extra、The Moonlandingzの新作をお届けできたことを誇りに思います!


皆様のアーティストへのご支援、ご視聴、そしてシェアは私たちにとってかけがえのないものです。音楽と繋がり、創造性に満ちたこの一年に対し、私たちは限りない感謝を捧げるとともに、次なる展開を皆様にお届けできる日を心待ちにしております。



 ▪Beverly Glenn-Copeland




グレン・コープランドは1960年代に音楽キャリアを開始し、モントリオールのマギル大学でクラシック歌唱を学び、万国博覧会(エキスポ67)で演奏した。1970年代初頭にリリースされた2枚のセルフタイトル・アルバムは、彼の力強い歌声と作曲才能を多ジャンルの楽曲で披露した。 1986年、オンタリオ州の田舎で暮らす中、グレン=コープランドは独学でデジタルシンセサイザーを習得し、自身のキャリアの全方向性を変えることになるアルバムを録音した。


当時、彼は『Keyboard Fantasies』を200本限定のカセットテープで自主リリースしたが、わずかな枚数しか売れず、残りは倉庫で眠ったままとなった。 2015年、日本のレコード収集家がグレン=コープランドに残りの在庫を買い取るようメールで連絡してきた。新たな世代が彼の芸術を発見したのだ。音楽は世界中に広がり、数年後、70代となったグレン=コープランドは初めてヨーロッパツアーに赴き、ライブ観客に自身の楽曲を届けた。この旅はポージー・ディクソン監督の2019年ドキュメンタリー『キーボード・ファンタジーズ』に収められている。


グレン・コープランドは2026年2月6日にニューアルバム『Laughter In Summer』をリリースする予定です。
 







▪Greg Freeman 


 
メリーランド州生まれでバーモント州バーリントンを拠点とするシンガーソングライター、グレッグ・フリーマンは、過去の風変わりな醜さの中に感情のカタルシスと現代的な共鳴を見出すことに生き甲斐を感じている。彼の楽曲はすべて、切迫した歌唱と歴史から暴力、喪失、啓示といった人物中心の物語を掘り起こす喚起力ある歌詞によって、確かな場所の感覚を帯びている。



2022年にデビューアルバム『I Looked Out』をリリースした時、PRキャンペーンもレーベルも音楽業界のプロモも行われなかったが、著名な批評家から賞賛を集めた。UPROXXのスティーヴン・ハイデンは''2023年に発見した2022年のお気に入りアルバム''と評した。Paste Magazineは「2020年代のベスト・デビュー・アルバム25選」にこの作品を選んだ。 このリリースの口コミでの成功により、フリーマンは容赦ないツアースケジュールをこなすようになった。



 8月22日にキャンバスバック/トランスグレッシブよりリリースされたセカンドアルバム『Burnover』では、アーティストが、北東部の複雑な背景を舞台に、悲嘆、疎外感、愛に心を開くことで得られる明晰さを歌い上げる。 爆発的で不安を掻き立る10曲は、エネルギッシュなインディーロックとゆったりしたトワンクを融合させている。フリーマンにとって最も冒険的で個人的な作品であり、彼を唯一無二のソングライティングの才能として確固たるものにした。 
 
 
 
 
 
 




▪Jenny On Holiday




批評家から高い評価を受けるオルタナティブポップ・デュオ、Let's Eat Gramma、の一員として知られるジェニー・ホリングワース。今や親しみやすくも驚くほど新たな声で自らを再提示する。 その結果生まれた音楽は、親密でありながら広がりを感じさせるもの。存在の軽やかさの中に新たな喜びを見出した根幹にある。ジェニーは再び好奇心に満ち、人生に恋をしている。


デビューシングル「Every Ounce Of Me」に続き、ジェニー・ホリングワースは新たな明晰さによって推進される、芸術家としての力強い新章をソロデビューアルバム『Quicksand Heart』で完全に展開する。 印象的なイメージである「流砂の心臓」とは、渦巻く感情の渦、脈打つ感情の深淵。ジェニー・オン・ホリデーが愛を与え、受け取る方法を表現した言葉だ。 ニューアルバム『Quicksand Heart』は2026年1月9日にTransgressiveからリリースされます。
 
 
 
 
 
 




▪Rocket


タトル(ボーカル、ベース)、バロン・リンズラー(ギター)、クーパー・ラドメイド(ドラム)、デシ・スカグリオーネ(ギター)からなるロケットは、ここ数年多忙な日々を送っている。 

幼少期からの友情を持つロサンゼルスのクルーは、2021年に結成され、無名の小屋でデビューEPを録音した。彼ら全員が「バンド」というアイデアに真剣に取り組んだのは初めてのことだった。それにもかかわらず、燃え上がるような気密性の高い曲で完全な形になった。 


4人組の注目すべきデビューアルバム『R is for Rocket』は、華やかでラウド、アンセミック、爆音、美しいサウンドの地形を駆け抜ける歓喜の旅である。まったく新しいサウンドでありながらノスタルジーを呼び起こすという稀有な偉業を達成しており、一瞬で人を魅了する曲で構成されている。  


ギザギザでファジーなサウンドは、ソニック・ユースやマイ・ブラッディ・ヴァレンタインのような90年代のギター・バンドを祖先に持つが、ロケットはそれらの試金石を使って彼ら独自のサウンドを打ち立てようとする。彼らが同世代で最も有望なギター・バンドの一つと広く認められているのも不思議ではない。

このアルバムは、絶賛された『Versions of You EP』のエネルギーをベースにしていたが、『R is for Rocket』ではバンドの技術が目覚ましく進化している。2024年初頭にアルバム制作を開始するまでに、彼らはほぼ途切れることのないツアースケジュールをこなしてきた。彼らのヒーロー、ライド、サニー・デイ・リアル・エステート、シルヴァーサン・ピックアップスの前座として数えきれないほどの時間をストリートで過ごす中、四人組はデビュー・アルバムの制作に取り組み、ドラムのクーパー・ラドマデの実家の庭にあるささやかなスタジオで作曲を行った。スマッシング・パンプキンズのツアーにも帯同した注目すべきロックバンドの一つ。
 
 
 
 
 




▪Sparks


1970年にロン、ラッセル・メイル兄弟によって始まったスパークス。もはや説明不要の音楽シーンの伝説的な存在。
 
 
バンドは、最近AIMアワードでOutstanding Contribution to Music Awardを受賞し、伝説的な映画監督ジョン・ウーとのコラボレーションを明らかにするなど、これまで以上に多忙を極めている。2025年、スパークスはトランスグレッシヴと新契約を交わし、新しい挑戦を始めています。


今年、メイル兄弟は歴代の作品の中でイギリスチャート最高位を獲得した『Mad!』をリリースし、快進撃を始めている。続いて、スパークスはEP「Madder!」をリリース。ベテランデュオと侮ることなかれ。デビュー50年を経ても、スパークスのパワーは今なお止まることを知りません。
 

 
 
 
 



 

▪Nadia Kadek



英国/ノーフォークの静かな田園地帯で育ったナディアは、自分自身を "フェスティバル・ベイビー "だと言ってのける。フローレンス+ザ・マシーン、ジェフ・バックリーなどのサウンドトラックを聴きながら、キャンプ場までの長い車中泊の旅の中で、初期の音楽的記憶を形成していった。 


フェスティバルを楽しむ仲間たちの肩の上でヒーローを見守り、グラストンベリー2024の''エマージング・タレント・コンペティション''で準優勝し演奏するまでになった彼女の物語は、すでに一周した瞬間と静かな並外れた決意を示唆する。


現在、ロンドンを拠点に活動するカデックは、ライブ・パフォーマンスの力で着実に熱狂的なファンを増やしている。 生の才能と粘り強さを見せつけるセルフ・ブッキング・ライブの後、カデックは、今日最も尊敬され、境界を押し広げるアーティストを育てることで有名なレーベル、Transgressiveの目に留まった。


今年、グラストンベリー、BSTハイド・パーク、ラティテュード、ピッチフォーク・フェスティバルなど大型フェスティバルに出演。10月7日にはデビューEP『Green Car』をリリースしました。
 
 
 





▪The New Eves



The New Eves(ザ・ニュー・イヴス)は、ヴァイオレット・ファラー(ギター、ヴァイオリン、ヴォーカル)、ニーナ・ウィンダー・リンド(チェロ、ギター、ヴォーカル)、ケイト・メイガー(ベース、ヴォーカル)、エラ・オーナ・ラッセル(ドラムス、フルート、ヴォーカル)の四人からなる。おどろくべきは、全てのメンバーがボーカルを歌う。ソロシンガーという固定概念はない。

パティ・スミスやルー・リードのような文学性、英国の古典的な民族音楽を組み合わせたグループである。その瞑想的な音楽性は、BC,NR、Last Dinner Partyといった現代的なバンドのシアトリカルな性質もあるが、それと同時に70年代のUKロックと呼応する側面もある。彼女たちの音楽にはLed Zeppelinのような民族音楽のフォークミュージックの影響をとらえることも難しくない。


バンドは5月から国内ツアーを出発させ、冬にはピッチフォーク・フェスティバル(パリ)に出演予定。複数のツアー日程では、Ninja Tuneの人気バンドで新作アルバムをリリースした、BC, NR(Black  Country, New Road)と共演している。今後の活躍に期待したい実力派のグループ。

 

 

 

▪Listen/Stream 

 

 

▪The Antlers



2010年代のインディーロックシーンの最重要ユニット、ザ・アントラーズの7作目となるアルバム『ブライト』をリリースした。

 

全9曲にわたり、ボーカル兼メインソングライターのピーター・シルバーマンは、私たちの受動的な破壊的傾向——無頓着な汚染、無自覚な浪費、そして自然界への不注意による破壊——と向き合う。しかし重いテーマにもかかわらず、『ブライト』は決して聴き手を苛む作品ではない。冒険的なアレンジと持続的な推進力により、それはむしろ虹色の冒険譚のように響く。


アルバムは数年かけてレコーディングされ、その大部分はニューヨーク州北部にあるシルバーマンの自宅スタジオで制作された。 「このアルバムの大部分は、この広大な畑を歩きながら構想された。廃墟の惑星をさまよっているような気分だった」


『Blight』はSFのようでもあり、近未来から届けられたかのようでもある。 このアルバムは、綿密な世界構築の作品であり、耳の保養と驚くようなスタイルの変化で溢れている。 指弾きのギター、催眠術のようなオルガンのスタブ、軽快なピアノのメロディーなど、多くの曲がまばらな要素から始まるが、その土台に縛られ続けることはほとんどない。 曲の途中で穏やかなバラードからドキドキするようなエレクトロニカへと変化し、最後にはまったく別の地点に着地する。    


 

 

▪Listen/Stream 



柴田聡子がElle Teresaを迎えたドラマプレミア23「シナントロープ」オープニングテーマ曲「ときめき探偵」。Le Makeupによるリミックスのリリースが12月17日にリリース、PINK VINYLの12INCHレコードが2026年3月07日にリリース決定。


Elle Teresaを迎えたドラマプレミア23「シナントロープ」オープニングテーマ曲「ときめき探偵」。オリジナルの共同プロデュース・ミックスを担当したLe Makeupによるリミックスが12月17日に、PINK VINYLの12INCHレコードが2026年3月07日にリリース決定しました。マスタリング、Dave Cooley。アートディレクション、デザイン、坂脇慶。イラストレーションは、anccoが担当。


2026.03.28には、LIQUIDROOMで柴田聡子 presents「ありがとう」vol.3で(柴田聡子(BAND SET) × Elle Teresa × Le Makeup)、「ときめき探偵」の三者が集うライブも控えている。



▪️柴田聡子 & Elle Teresa「ときめき探偵 feat. Le Makeup (Le Makeup Remix)」



Digital (4580789745041) | DDJB-91265_DIGITAL_2 | 2025.12.17 Release | Released by AWDR/LR2

[ https://ssm.lnk.to/TokimekiTanteiRemix ] PRE-ADD/PRE-SAVE

柴田聡子 & Elle Teresa | Satoko Shibata & Elle Teresa - ときめき探偵 feat. Le Makeup (Le Makeup Remix) (Short)

[ https://youtu.be/TcX6rkON2y0 ]


 

 

▪️柴田聡子 & Elle Teresa「ときめき探偵 feat. Le Makeup [PINK VINYL 12INCH]」



PINK VINYL 12INCH | DDJB-91265 | 2026.03.07 Release | Released by AWDR/LR2 | 3,000円+Tax

[ https://ssm.lnk.to/TokimekiTantei12INCH ]

A. 柴田聡子 & Elle Teresa / ときめき探偵 feat. Le Makeup

B. 柴田聡子 & Elle Teresa / ときめき探偵 feat. Le Makeup (Le Makeup Remix)



▪️柴田聡子 & Elle Teresa「ときめき探偵 feat. Le Makeup」(デジタルバージョン)

Digital (4580789734687) | DDJB-91265_DIGITAL | 2025.10.08 Release | Released by AWDR/LR2

[ https://ssm.lnk.to/tokimekitantei ]

[ https://youtu.be/DM9BwB9Gvi4 ]



作詞:柴田聡子、Elle Teresa Lyrics by Satoko Shibata, Elle Teresa

作曲:柴田聡子 Music by Satoko Shibata

アレンジ:柴田聡子、Le Makeup Arranged by Satoko Shibata & Le Makeup

リミックス:Le Makeup Remixed by Le Makeup


柴田聡子:ボーカル、プログラミング、ベース Satoko Shibata: Vocals & Programming, Bass

Elle Teresa:ボーカル Elle Teresa: Vocals

Le Makeup:プログラミング、ギター、シンセサイザー Le Makeup: Programming, Guitar, Synthesizer


レコーディング・エンジニア:柴田聡子、Le Makeup Recording Engineer: Satoko Shibata, Le Makeup

Elle Teresaレコーディング・エンジニア:EGL Elle Teresa Recording Engineer: EGL

レコーディング・サポート:宮﨑洋一 Recording Support: Yoichi Miyazaki

レコーディング・スタジオ:IDEAL MUSIC FABRIK Recording Studio: IDEAL MUSIC FABRIK

Elle Teresaレコーディング・スタジオ:CANTEEN Studio Elle Teresa Recording Studio: CANTEEN Studio

ミキシング・エンジニア:Le Makeup Mixing Engineer: Le Makeup

マスタリング・エンジニア:Dave Cooley (Elysian Masters, LA) Mastering Engineer: Dave Cooley (Elysian Masters, LA)


アートディレクション、デザイン:坂脇慶 Art Direction, Design: Kei Sakawaki

イラストレーション:ancco Illustration: ancco



柴田聡子:

シンガー・ソングライター/詩人。北海道札幌市出身。武蔵野美術大学卒業、東京藝術大学大学院修了。2010年、大学時代の恩師の一言をきっかけに活動を始める。

 

2012年、1stアルバム『しばたさとこ島』でデビュー。以来、歌うことを中心に活動の幅を広げ、現在までに7枚のオリジナル・アルバムを発表。

 

2016年、第一詩集『さばーく』を上梓。同年、第5回エルスール財団新人賞<現代詩部門>を受賞。2023年、エッセイ集『きれぎれのダイアリー』、2024年、第二詩集『ダイブ・イン・シアター』を上梓。寄稿も多数で、「しずおか連詩の会」への参加など、詩人・文筆家としても注目を集めている。

 

2024年リリースのアルバム『Your Favorite Things』がCDショップ大賞2025<赤>大賞を受賞。2025年、シングル『Passing』をリリース。文を手がけた初の絵本『きょうはやまに』(絵・ハダタカヒト)の単行本を上梓。

 

弾き語りとバンド編成により縦横無尽のライブ活動を展開。RISING SUN ROCK FESTIVAL 2025 in EZOなど、大型フェスへの出演も果たしている。客演や曲提供なども多数で、その創作・表現はとどまるところを知らない。


Elle Teresa:


個性的なフローと遊び心のあるリリック、独自のファッションセンスで同性から圧倒的な人気を誇るラッパー、Elle Teresa。

 

1997年、静岡県沼津市生まれ。2015年からラッパーとして本格的な活動を始め、2016年1stミックステープ『Ignorant Tape』を発表。2018年には2023年まで続く3部作となるアルバム『KAWAII BUBBLY LOVELY』をリリースし、着実にアーティストとして不動の地位を獲得。その後も大型の作品を立て続けに発表し、客演にはTohjiやChoppa Caponeなど国内で人気のラッパーだけでなく、Lil Keedなど海外アーティストとの共同制作も積極的に手がけている。

 

等身大のキャラクターから生まれる大胆かつ繊細なリリックは、同年代やティーンの同性ファンの共感を呼び、日本各地で行われるライブは同性ファンを中心に大きな盛り上がりをみせている。2023年からはPOPYOURSなど大型フェスへの出演に加えて、YoutubeやTikTokなどでの活動も積極的になり、他の女性アーティストとは一線を画した独自の地位を確立している。


Le Makeup:


シンガー/プロデューサー。関西学院大学在学中に作曲へと本格的に取り組みはじめ、以降国内外の様々なレーベルから作品を発表する。2020年にアルバム「微熱」をリリース。中国・韓国・オランダ・デンマーク・ドイツでもパフォーマンスを行う。

2023年2月にDove、gummyboy、JUMADIBA、Tohji、環Royが参加したアルバム「Odorata」をリリース。Pitchforkで取り上げられた。2024年5月15日にアルバム「予感」をリリース。5月21日にWWW(東京)、6月09日にCONPASS(大阪)にて初のワンマン「予感」を行った。


 

著名なアーティスト、瞑想ガイドのRina Rain(リナ・レイン)による新マントラ楽曲&ビデオ「Om Tare Tuttare Ture Soha(オーム・ターレ・トゥッテ・トゥレ・ソーハ)」は苦しみからの解放と恐怖からの保護を祈る。サンスクリット語の仏教マントラは、行動する慈悲の化身である女性的な緑のターラを呼び起こします。内なる恐怖、外なる恐怖からの保護と自由への道を求めるときに実践するのに適しています。


リナ・レインは、音楽を通じて、平和、献身、癒しを伝えるガイドです。魂のこもった歌声と古代のマントラ、現代的なサウンドスケープを融合させ、内なる静寂と繋がりを促す楽曲を創り出します。彼女の声は静寂の本質を運び、それぞれの詠唱は柔らかな祈りのように広がり、今この瞬間に戻ることを導きます。本トラックはアルバム『雨のささやき』からの第二弾試聴曲です。 ヒーリングミュージックがお好きな方におすすめ。


リナ・レインはベイエリアを拠点とする瞑想トレーナーであり、マインドフルネス、キャリア開発、自己啓発の分野で20年以上の経験を持つ。また、マントラアーティスト(Rina Rain)として、音楽を通じて、平和、献身、癒しを伝える瞑想ガイドでもある。


魂のこもった歌声と古代のマントラ、現代的なサウンドスケープを融合させ、内なる静寂と繋がりを促す楽曲を創り出す。彼女の声は静寂の本質を運び、それぞれの詠唱は柔らかな祈りのように広がり、今この瞬間に戻る道となる。


 神聖な反復と音と音の間の沈黙に根ざしたリナの歌声は、聴く者をゆっくりと歩み、呼吸し、自分自身へと帰るよう誘います。シンプルで広々とした音と導きを通して、彼女は平和、記憶、静かな変容の周波数を伝えます。彼女の音は、単なるパフォーマンスではなく、それらの境界線といえます。


デビュー曲「Lokah Samastah Sukhino Bhavantu(ロカ・サマスタ・スッキーノ・バヴァントゥ)」は、瞑想と深い平安のために創られたアルバム『Wispers of Rain(雨のささやき)』の第一弾となる。彼女は語る。


「『ロカ・サマスタ・スッキーノ・バヴァントゥ』は私の声と心を開いたマントラです。この曲は、私たちの心と魂の苦しみを和らげ、あらゆる時、あらゆる場所の全ての存在のために捧げる私の祈りです。 このマントラが、重く感じるものを和らげ、聴くすべての人に深い帰属意識を目覚めさせることを願ってます。私たちは皆つながっており、この旅路を独りで歩んでいる者はいないことを、どうか思い出せますように」


最新曲「Om Tare Tuttare Ture Soha(オーム・ターレ・トゥッテ・トゥレ・ソーハ)」は、苦しみからの解放と恐怖からの守護を祈るマントラ。サンスクリット語の仏教マントラは、行動する慈悲の化身である女神グリーンターラを呼び起こす。内なる恐怖、外なる恐怖からの守護と、自由への道を求める際に実践すると良いでしょう。 


リナは次のように語っています。「『オーム・タレ・トゥッタレ・トゥレ・ソーハ』は、私たち全員の内なる優しい本質へと呼び戻す招待状です。録音中、私は慈悲の柔らかな波に抱かれているような感覚に包まれました——マントラの反復によって支えられ、癒され、開かれていくのです。自分の中に眠っていた柔らかさが目覚めたのです」


「この詠唱は速いリズムで進みますが、その目的は深い癒しにあります。恐怖や幻想、内なる葛藤を切り裂き、内なる自由への静かな道を明らかにするためです。この音を聴くとき、その響きがあなたの心と精神の奥深くへと導き、今この瞬間に最も必要な場所に光を照らすことを願ってます。安らぎのひとときをもたらし、感謝と愛と思いやりをもって自分自身と向き合う手助けとなりますように」


20年以上にわたり、リナはマインドフルネス、コーチング、創造的表現を通じて癒しの場を提供してきました。彼女の音楽は瞑想そのものです。それはペースを落とし、呼吸を整え、心へと戻るための招待状になりえる。

 

「Om Tare Tuttare Ture Soha」

 

 

▪️EN

Rina Rain is a Bay Area-based meditation trainer with over twenty years of experience in mindfulness, career and personal development. She is also a mantra artist (Rina Rain) and meditation guide sharing peace, devotion, and healing through music. 


Blending soulful vocals and ancient mantras and modern soundscapes, she creates songs that inspire inner stillness and connection. 


Her voice carries the essence of tranquility, each chant unfolding like a soft prayer, a return to presence. Rooted in sacred repetition and silence between the notes, Rina’s voice invites listeners to slow down, breathe, and come home to themselves. Through simple, spacious sound and guidance, she channels frequencies of peace, remembrance, and quiet transformation. Her sound is not performance, it is a threshold.


Her debut track “Lokah Samastah Sukhino Bhavantu” serves as the first glimpse of her forthcoming album Whispers of Rain, an album created for contemplation and deep peace. 


She shares, “‘Lokah Samastah Sukhino Bhavantu’ was the mantra that opened my voice and my heart. This track is my prayer to help ease suffering in our minds, in our hearts, and for all beings everywhere, at all times. My wish is for this mantra to soften what feels heavy and awaken a deeper sense of belonging in everyone who listens. May we remember that we are all connected, and none of us are walking this journey alone.”


Her latest track "Om Tare Tuttare Ture Soha" is a prayer for liberation from suffering and protection from fear. The Buddhist Mantra in Sanskrit invokes feminine Green Tara, the embodiment of compassion in action. Good to practice when seeking  protection from fears, inner or outer, and a path toward freedom. Rina shares, "'Om Tare Tuttare Ture Soha' is an invitation to return to the gentle nature within all of us. As I recorded it, I felt as though I were being carried by soft waves of compassion - held, soothed, and opened by the repetition of the mantra.  


It awakened a softness in me I didn’t know I was holding. Though the chant moves with a quicker rhythm, its purpose is deeply healing: to cut through fear, illusion, and inner struggle, and reveal the quiet path to freedom within.My hope is that, as you listen, the sound carries you to the far corners of your heart and mind, shining light where it’s needed most in the moment. May it offer a moment of ease and guide you to meet yourself with gratitude, love, and compassion.”


For over two decades, Rina has held space for healing through mindfulness, coaching, and creative expression. Her music is a meditation. It’s an invitation to slow down, breathe, and return to the heart.




ausは、東京出身の作曲家/プロデューサー。10代の頃から実験映像作品の音楽を手がける。身近に存在する音を再発見し、再構築を繰り返すことによって見出されるausの音楽は「自然に変化を加えることによって新しい自然を生み出す」と自身が語るように、テレビやラジオから零れ落ちた音、映画などのビジュアル、言葉、長く忘れ去られた記憶、内的な感情などからインスピレーションを受け、世界の細かな瞬間瞬間をイラストレートする。これまでにヨーロッパを中心に世界35都市でライブを行い、Faderなど国際的にも注目されるレコード・レーベル、FLAUを主宰している。また、自身のオリジナル作品の他、リミックスを手掛けることもある。


昨年のアルバム『Fluctor』に続く作品『Eau(オー)』は、依然としてエレクトロニックサウンドを維持しつつも、日本の楽器の中で最も特徴的な弦楽器のひとつである箏の音世界を軸に展開する、アウスの魅力的な方向転換といえるアルバムです。繊細でありながら豊かな数々の箏のフレーズと音色は、非常に才能豊かな演奏家、奥野楽(おくの・えでん)が担当。アウスは作品解説の中で、このプロジェクトにおける奥野の演奏とその芸術の重要性を称賛しています。


『Eau』の収録楽曲は、箏の微妙に変化するアタック、揺らめく響きの音色と、他の楽器の音色のバランスをとるようにデザインされています。箏の繊細なディケイ(減衰)と韻律の柔軟性は、持続的なシンセサイザーの音色と対位法的に構築されたピアノの旋律に包まれ、引き込まれるような底流と、物憂げで流動的な質感を伴う、流れるようなアンビエンスを生み出しています。


今回のアルバムはダイナミックに和楽器の魅力を伝える内容となっている。楽器としての主役は、箏が担っている。箏の現代史を俯瞰したさいに、日本のコンテンポラリー音楽の愛好者は『Eau』を聴いて、沢井忠夫がリアライズした吉村弘作曲作「アルマの雲」(1979年)、あるいは、箏の演奏グループ、Koto Vortex(コト・ヴォルテックス)が同じく吉村弘の作品を取り上げたアルバム『Koto Vortex I: Works by Hiroshi Yoshimura』(1993年)を思い出すかもしれません。しかし、いずれも箏を伝統から引き剥がし、アンビエント~テクノの文脈に配置しようとした先駆的作品で、『Eau』にも影響を及ぼしている。また、諸井誠の『和楽器による空間音楽』といった70年代日本の現代音楽作品も『Eau』の重要な影響の源となっている。



aus  『eau』- FLAU/EM Records


 

これまで、エレクトロニックと和風の旋法や音楽的なテイストを交えて電子音楽を制作してきたaus。 昨年発表された前作では、サム・シェパードこと、Floating Pointの系譜にある西洋的なテクノとポストクラシカルを融合させた。本日、FLAUから発売された『Eau』では、ドラスティックな転換を図った。和楽器と独自のテクノのセンスを結びつけた一作で、日本のテクノシーンの見過ごされてきた音楽性と、ポストクラシカルの要素を織り交ぜ、新鮮な作風に転じた。

 

アルバムでは、日本の伝統芸能である能のような形式を図り、箏が主役の「シテ」を担い、aus自身は脇役の「ワキ」を演ずることがある。もっとも、サウンドデザインの才覚に恵まれたausは、舞台装置のように音楽を演出し、アトモスフェリックなシンセサイザーでアンビエント風のテクスチャーを生成したり、また、伴奏としてピアノを演奏することもある。しかし、興味を惹かれるのは、それらの役割は必ずしも一定ではなく、シテがワキになり、ワキがシテになったりして、流動的な音楽を作り出されることである。アルバムを聴いていると、音楽的にはその限りではないものの、ジャズの流動的なソロパートのやり取りや受け継ぎを感じさせる。背景にある楽器パートは、前面に出ることもあり、前面の音楽が背景に変わることもある。

 

ausの新作を楽しむ上で、箏という楽器の特性を把握しておくことが必要不可欠となるだろう。 箏は、ヨーロッパのツィターとか、ペルシアのダルシマーに似た楽器で、専用の爪で演奏する。制作に参加した奥野楽は、地歌/箏曲の専門的な演奏家であり、その演奏は一聴に値する。一般的な考えとしては、「こと」として、一括りにされる場合も多いが、琴と箏は厳密に言えば、同根にある器楽といえども異なる楽器である。柱(じ)と呼ばれる、西洋楽器でいうブリッジが備わっているのが箏の特質である。いわば、これは全般的なフレットのような働きをなす。

 

奥野楽の演奏は、和音階のスケールを作り出し、律音階の旋法的な連なりを生み出す。和音階には、民謡音階、律音階、都節音階、琉球音階の4種が存在するが、今回のいくつかの曲では、明治以降、西洋音階を踏襲した上で普及した「ヨナ抜き音階」、それ以前の「ニロ抜き音階」が中心となる。全般的に、平安の宮廷音楽である、律音階の雅やかさを現代的に明瞭に伝えるとともに、八橋検校(生八ツ橋のルーツ!)に代表される江戸時代の世襲的な箏曲文化を反映している。

 

本作には、和風の音楽観が各所に敷き詰められているが、魅力はそれだけにとどまらない。いわば伝統的な解釈の再構築が全般的な作曲の中心を占め、テクノやアンビエント/ポストクラシカルなど制作者が得意とする音楽性が凝縮されている。 ”和モダン”な作風が作り出され、新旧混合の音楽が、オスティナートを用いたミニマル音楽の形式によって繰り広げられやかと思えば、カウンターポイントを意識した西洋音楽の系譜にある二声/三声の新しい伝統音楽が展開されることも。和音階には、西洋音楽のようなハーモニーがないと言われるが、このアルバムに関してはその限りではあるまい。オスティナートの音の連続、シンセのシークエンスや雅楽の系譜にあるドローンの持続音が、音楽的な背景を担い、時折、倍音の基底からハーモニーが生じる。

 

今回のアルバムでは、全般的な制作者の着想と、実際的にアウトプットされる音楽が上手く合致している。それほど長い構成ではないものの、 時間以上の密度の濃さを感じさせ、また、同時に、これらのクラシックとモダンを兼ね備えた音楽の中には、aus自身の美学やセンスが織り交ぜられている。前作『Fluctor』に続き、水のイメージが受け継がれ、エレクトロニック、クラシック、日本の古典的なフォークミュージックなど形式を問わない音楽が、バランスよく展開される。当サイトに連絡を取ってくれた時期から、ausはエレクトロニックやポストクラシカルの方式を基に、日本的な感性を探求していたように思えるが、ようやく1つの形になったとも言える。個人的には、このアルバムを聴いて深い安堵を覚えた。それは音楽的にも同様である。

 

 「Tsuyu」は、雅楽をエレクトロニックから解釈しており、箏がリードの役割を担う。単旋律だけではなく、複数旋律が同時に演奏されることもある。奈良/平安文化を感じさせるような雅やかなイントロダクションだ。奥野楽の箏は、律音階を作り出し、その背景では、ausの笙のような音響効果を持つシンセサイザーのテクスチャーが敷き詰められている。落ち着いた感覚は、このアルバム全体に、吉村弘のような環境音楽の要素をもたらしている。全体的には2つの楽器が融合し、倍音の性質が美しいハーモニーを生み出している。特に、奥野楽の演奏の特質は、同音反復を続け、余韻のある残響効果を生み出す。曲の後半では、導入部の余韻に浸らせる。


「Tsuyu」

 


序盤部では、和音楽と同時に西洋音楽の形式が強まる瞬間もある。「Uki」はその好例となり、ミニマル・ミュージックの手法を中心としている。全般的な律音階の分散和音を繰り返し、万華鏡のようなカラフルな音響世界を作り出している。ライヒやグラス、アダムスのような現代音楽のミニマル・ミュージックというよりも、ポストロックや音響派の手法の影響を感じさせる。そして複数の分散和音を辛抱強く重ねる中で、どことなく雅やかな音の響きを作り出していく。後半部では、構造的な音の流れが途切れ、水のようなシンセサイザーが現れ、静寂を作り出す。今回のアルバムでは全般的に、静寂をどう作るのかが、一つの作曲的な核心を占めている。それは同時に日本的な感性で繰り広げられ、水の波紋がポツリと出来るような瞬間がある。

 

三曲目と五曲目に収録されている変奏曲「Variation Ⅰ」「Variation Ⅱ」では、ドイツのピアニスト/作曲家、Henning Schmiedtなどのリリースを手掛けるレーベルオーナーとしての表情も垣間見える。「Ⅰ」では、ausが主体となり、アコースティックピアノで清涼感のあるフレーズを生み出す。遊び心のあるピアノのパッセージの中で、箏が落ち着いた和風のテイストを生み出す。神社仏閣の庭園に見いだせるような落ち着いた静寂を、見事な楽器パートにより作り出す。また、ピアノのほか、曲の後半では、シンセサイザーも加わり、室内楽のようなサウンドが楽しめる。一方、「Ⅱ」では箏を演奏する奥野楽がメインリードを担い、同じように律音階を使用しながら、優雅な音の流れを作り出す。その一方、ausはシンセサイザーで背景となるアンビエンスを作る。二つの変奏曲は、主役と脇役が入れ替わるという内容で、音楽的な面白さがある。

 

その間に導入される「Orientation」は、これらの二つの変奏曲を繋ぐ役割を持ち、また、独立したポストクラシカルの曲として成立している。ausによる卓越したエレクトロニックのサウンドデザインの能力が遺憾なく発揮され、きらきらした光、澄んだ水のような印象が、シュトックハウゼンのトーン・クラスター(群衆音階)で作り出される。また、アルバムの現代的な音楽性を決定づけるかのように、ボーカルのコラージュが中盤に登場する。ここには、aus独自の美学やセンスが明瞭に反映されていることに驚きをおぼえる。音をデザインするという意識は、従来の作品にはなかったもので、ausの電子音楽が新しい段階に差し掛かった瞬間を捉えられる。

 

本作の副次的なテーマは続く「Tsuzure」で明らかにされる。 曲を聞くごとに、平安時代の御簾のような帳、あるいは床の間の障子がゆっくりと開き、それぞれ別の風景が広がるような感じがある。雅楽の笙の音を模したシンセサイザーがドローンの音響効果を担う中、情景的な音楽が繰り広げられる。そこには、枯山水の庭のように洗練されたデザイン、そしてその中から、モダンな空気感が汲み出される。これらは、現代日本建築のような印象をもたらし、制作者が明かすように、伝統音楽を組み換え、再構成(リプロダクト)するーー 伝統から引き剥がし、アンビエント~テクノの文脈に配置するーーという制作者の意図が反映されているように感じる。


しかし、この曲は、単なる雰囲気だけの音楽だけではなく、ハッと目の覚めるような瞬間がある。一分前後に登場する箏の律音階の音色は、背景となる雅楽のテクスチャーを重なり、うっとりするような瞬間を作り出す。日本音楽を感覚的に捉えるという手法がこの曲の核心を担う。また、ドローン的な音の流れがアンビエントのような性質を強める。特に、そのなかから、箏の演奏は、都節音楽のような半音階(♭)を用いたスケールが日本風の優雅さを醸成する。

 

 「Shite」は、和風のミニマルミュージックとしても十分楽しめるが、同時に、ファラオ・サンダースとフローティングポインツのコラボ作「Promises」に触発された一曲としても聴かせる。箏とグロッケンシュピールのような音色を用いたシンセの融合がどのような化学反応をもたらすのかぜひ確認してみていただきたい。また、続く「Minawa」のイントロでは、再びトーン・クラスターが登場し、続いて、サウンド・デザインのような印象を持つ電子音楽が展開される。アトモスフェリックなピアノ、リサンプリング的な手法を用いたアンビエントのシークエンスが音楽的な背景を形作る中、ausが得意とするポストクラシカルのピアノが単旋律を中心に、静かに鳴り響く。この曲では、アンビエントピアノと和音楽の形式が見事に合致している。

 

「Soko」は前曲の音楽的な気風を受け継ぎ、同じようにサウンド・デザイン的な手法を選び、水の泡のようなサウンドを作り出している。全般的なプロデュースを見てもかなり面白く、Gavin Brayersのような遠くで鳴り響く抽象的なアンビエンスを強く意識している。そんな中で、''ししおどし''のように響くピアノの音色が心地よいアンビエンスを作り出す。ここ数年のausの音楽制作の中で、最も癒やしの雰囲気に満ちたサウンドで、 それは例えば、制作者自身の気負いのようなものが抜け落ち、あるがままの音楽性が生み出された瞬間を捉えられる。先にも述べたように、ジャズのインプロバイゼーションのソロパートなどで見受けられるサウンドは、箏のリードという形で置き換えられている。何より、このアルバム全般で、制作者が意図している雅やかな律音階が自由な音楽の流れを作り、同時にくつろいだ感覚をもたらしている。同時に、和音楽では不可欠な''間''の要素もある。これらの音楽的な工夫をバランスよく配置し、このアルバムのハイライトとも呼ぶべき瞬間が、この曲では体感することが出来るはずだ。

 

しかしながら、同時に『Eau』の終盤では、無類のポストクラシカル好きのレーベルオーナーとしての色あいが強まる。そして、その個性が発揮される瞬間、本作の最大の醍醐味を感じることがある。「Strand」は、このアルバムの音楽的な主題となる''和と洋の融合''が繰りひろげられるが、ピアノと箏の室内楽的な合奏には、凛とした響きがこもる。音の持続を十分に引き伸ばしながら、音の間を作り、このアルバムに登場するトーン・クラスターとの対比を描いている。


このところ、制作者は、ライヴの開催などで忙しい日々を過ごしていたと思うが、気忙しい日常から解放されるための、安らかで優しげな響きのある理想郷を見事に作り出してみせた。この作品には、日本のミュージシャンとしての強い自負が感じられる。それはまた、制作者自身が、アイスランドのOlafur Arnold、イギリス/アメリカのアーティストとの交流を通じて、西洋文化にも親近感を感じているからなのかもしれない。近年では、日本文化という概念がますます希薄になる中、強固なアイデンティティを感じさせてくれる、素晴らしいアルバムが登場した。

 

 

 

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■ ストリーミング/ダウンロード

https://aus.lnk.to/Eau


■ リリース詳細

https://emrecords.shop-pro.jp/?pid=188331291

 


ロンドンの四人組、Dry Cleaning(ドライ・クリーニング)が「Let Me Grow and You’ll See The Fruit」をリリースした。


「Let Me Grow and You’ll See The Fruit」には、BULLYACHE が振り付けを担当した別のダンスビデオが付属しており、今回はシカゴを拠点とする実験的なジャズおよびメタルミュージシャン、ブルース・ラモントが主役を務めています。ラモントのサックスは「Let Me Grow…」の大部分で聴くことができます。


Secret Love は、フロントマンのフローレンス・ショー、ギタリストのトム・ダウズ、ドラマーのニック・バクストン、ベーシストのルイス・メイナードの深い友情をこれまでで最もよく表現した作品です。


ロンドン南部の 4 人組は、ロックの前衛的な地位を確立し、80 年代初頭のアメリカのパンクやハードコアに見られたレーガノミクス的なパラノイアを、キース・リチャーズの乾いたストゥート、ストーナー・ロック、 ディストピア的な退廃、遊び心のあるノーウェーブ、牧歌的なフィンガーピッキングを融合させた。


一方、フローレンスの歌は、バンドメイトたちのサウンドスケープに細心の注意を払って調整されており、ローリー・アンダーソンからライフ・ウィズアウト・ビルディングズのスー・トンプキンスに至る、スポークンワードアーティストの系譜に彼女を位置づけている。


「Let Me Grow and You’ll See The Fruit」は、先行リリース曲「Cruise Ship Designer」と「Hit My Head All Day」に続く、次期アルバム『Secret Love』からの3rdシングル。ボーカル兼作詞家のフローレンス・ショーは「この曲は過度の集中と孤独について。日記のような告白的で、意識の流れのスタイルで書かれた作品です」と語っている。


「Let Me Grow and You’ll See The Fruit」


新曲発表と同時に、ドライ・クリーニングが北米ツアー日程を来年へ延期せざるを得ないことが明らかになった。バンドはこの決定について声明を発表した。


「本日『Let Me Grow…』を皆様と共有できる喜びとは別に、重い心で重要な知らせをお伝えしなければなりません。2026年1月/2月の米国ツアーを5月に延期するという苦渋の決断を下さざるを得ませんでした。これは複数の要因によるもので、特に現代のツアーを支配するますます厳しい経済的要因が大きな理由です」


「幸いにも、当初の公演の大半は日程調整が可能となり、ご希望の方には全チケットを有効とさせていただきます。ご希望でない場合は払い戻しにも対応いたします。残念ながら、旅程短縮の影響で全日程の調整が叶わなかった公演もございます。払い戻しは購入場所にて承ります。私たちは可能な限り早く皆様の前で演奏できるよう全力を尽くします。皆様のご理解と変わらぬご支援に心より感謝申し上げます。愛を込めて、D.C」