今年6月にnaïveレーベル移籍後第1弾となる初のソロ・ピアノ・アルバム『ソロ:ミニチュアズ&テイルス』を発表したばかりのシャイ・マエストロ。リリース・タイミングには4都市、全5公演に及ぶジャパン・ツアーを開催したことも記憶に新しい。そんな彼が、早くも来年3月に更なる新作『ザ・ゲストハウス』をリリースする。この度、アルバムからのサードシングル「Moon of Knives」が配信スタートした。
『Moon of Knives』は古きと新しきをつなぐ架け橋となる1曲。スペインに移住後間もないころに作曲したんだけど、作り出すというより受け継がれたかのようなメロディから生まれたんだ。僕のフラメンコへの長年の愛と敬意から、パルマス(このジャンルを駆動する打楽器的な手拍子)が序奏部のリズムの核となった。ハーモニー的には中東の色彩を取り入れており、以前のより広がりのある作品とは一線を画している。
ブリュアンは、生々しいスラングを積極的に使用し、ストリートミュージックのような音楽を生み出した。歌手としてのデビューは良い評判を呼び、ル・シャ・ノワールの名物的な歌手の地位を獲得。恩返しとばかりに、この店の名にあやかる曲も作った。ほどなくして、ブリュアンは「A La Mie Du Chat Noir(黒猫の周辺)」を作曲し、この店の公式アンセムとなる。しかし、歌手は、そういった宣伝的な音楽のほか、鋭い社会風刺も展開させた。貧しい人々や追放された人々のいきいきとした暮らしを歌い、社会的な分裂を痛烈に批判し、身近な貧困問題について我が身のことのように歌った。その他にも、彼は、ゾラの自然主義文学に触発され、娼婦、やくざ者、誤ったフランス語などを使い、独自のリアリズムの音楽形式を確立させた。ブリュアンの文化形態は、それ以降のピカレスク文学やフィルム・ノワールへの影響も指摘出来る。
2008年にリリースしたシングル「New Soul」がApple MacBook AirのCMに起用され、ビルボード・ソング・チャート9位をはじめ、世界的で大きなヒットを記録し、一躍スターとなったパリ在住のシンガー、ヤエル・ナイム。これまでのアコースティックなサウンドから一転、エレクトロニックでありながら「電子と感情」が共鳴するサウンドを追求した「La fille pas cool」をシングルリリースした。同楽曲は日本の発売元がイチオシのトラック。新作への期待感を盛り上げている。
「La fille pas cool=ダサい女の子(The uncool girl)」と題された本作は、ミニマルなエレクトロニック・ソウルを土台にしながら、途中で一気に広がりを見せるメロディックなバラード。ヤエルの内面で起きた変化、そしてこれまで以上にパーソナルで深い作品世界の新たな一面を映し出している。
また日本国内でもその活躍は広く知られており、2009年「PICNIC」が NISSAN cube のCMソングに起用。2012年にはTVドラマ「最後から二番目の恋」の劇中で「Go to the River」(アルバム『She was a boy』収録)が使用され、大きな話題となった。
音楽だけでなく映像や絵画でも活動し、自身のドキュメンタリー映画『A New Soul』や自伝『Une chambre à moi(私の部屋)』を通じて「女性」「自由」「平和」をテーマに表現を続けている。その存在は、音楽シーンにおいて25年以上にわたり“光”を放ち続ける、現代を代表するアーティストのひとりである。
Taylor Dupree ・ Zimoun 『Wind Dynamic Organ, Deviations』
待望のニューアルバム『Liminal』は2026年3月20日、エコ・ヴァイナル版(2枚組LP)を含む全フォーマットでリリースされる。先行曲「We are here but to make music and dance with all the obtaining forces」は2025年12月5日よりデジタルで配信済み。
また、『Wild Renaissance』は1月23日にビデオ付きでリリースされ、『When humans do algorythms』は2月20日に、『Ida』(こちらもビデオ付き)はアルバムと同日にリリースされる。ヨープ・ベビングは2026年5月にヨーロッパツアーで『Liminal』をライブ演奏する予定だ。
【Album Of The Year 2025】 Best Album 50 2025年のベストアルバムセレクション Vol.3
21.Richard Dawson 『End of the Middle』- Domino
Richard Dawson(リチャード・ドーソン)はニューカッスルのミュージシャンで、まさしくいぶし銀とも言えるミュージシャン。アヴァンギャルドなフォーク・ミュージックを制作しつつも、決して難解な音楽ではなく、どことなく親しみやすさがある。
リチャード・ドーソンのアコースティックギターは、ジム・オルークや彼のプロジェクトの出発であるGastr Del Solに近い。しかし、単なるアヴァンフォークなのかといえばそうとも言いがたい。彼の音楽にはセリエリズムは登場せず、明確な構成と和音の進行をもとに作られる。しかし、彼の演奏に前衛的な響きを感じる。ドーソンの音楽はカウンターに属し、ニューヨークパンクの源流に近く、The Fugsのようなアート志向のフォーク音楽の原点に近い。それは、以降のパティ・スミスのような詩的な感覚と現実感に満ちている。 彼の作品にひとたび触れれば、音楽という媒体が単なる絵空事とは言えないことが何となく理解してもらえるでしょう。
かしこまりすぎず、開けたような感覚、それがMamalarkyの一番の魅力である。これは、1960~70年代のヒッピームーブメントやフラワームーブメントのリバイバルのようでもある。ロックソングとしては抽象的。ソウルとしては軽やか。そして、チェルウェイブやローファイとしては本格的だ……。ある意味では、ママラーキーは、これまでにありそうでなかった音楽に、アルバム全体を介して挑戦している。新しいカルチャーを生み出そうという、ママラーキーの独自の精神を読み取ることが出来る。これらは、異なる地域から集まった秀逸なミュージシャンたちのインスタントな音楽の結晶とも言える。バンドサウンドと合わせて、ソロシンガーとしての個性を押し出したネオソウルのバラードソング「Nothing
Last Forever」もある。
また、ドリルの音楽に加えて、シネマティックなSEの効果が追加され、それらが持ち前の巧みなスポークンワードと融合している。ミュージシャンとしての覚悟を示唆したような「I Stand In The Line」は強烈な印象を放つ。ジェンダーのテーマを織り交ぜながら強固な自己意識をもとにしたリリックをテンペストは同じように強烈に繰り出す。テンペストのラップは、アルバムの冒頭を聞くと分かる通り、余興やお遊びではない。自己の存在と周りの世界との激しい軋轢を歌う。
この曲では、ハリウッドのアクション映画等で用いられるSEの効果がダイナミックなパーカッションのような働きをなす。シネマティックでハードボイルドなイメージを持つヒップホップという側面では、ケンドリック・ラマーの『GNX』と地続きにあるようなサウンドと言えるかもしれない。ドリルの系譜にある「Statue In The Square」でも同じような作風が維持され、エレクトリック・ピアノでリズムを縁取り、独特な緊張感を持つサウンドを構築する。同じようにテンペストの繰り出すスポークンワードもそれに呼応するかのような緊迫感を持つニュアンスを持つ。追記としては、未来を感じさせるヒップホップが収録されており、現在の他のアーティストとは一線を画している。このあたりは、やはりロンドンのハイセンスな音楽性といえるだろう。
グーンの進化は前作『Hour of Green Evening』でひとまず結実した。 今作は、ベッカーの青春時代の夜の郊外の世界を思い起こさせ、コンクリート打ちっぱなしの住宅とカリフォルニアの緑豊かな美しい風景が混在している。グーンはサウンド・タレント・グループとブッキング契約を結び、バンドは最近、フィリーを拠点とするレコード・レーベル、ボーン・ロサーズと契約し、LAのホライズンスタジオで2025年リリース予定の新作アルバムの制作に取り掛かった。
Tommy WÁの人生観は、様々な価値観が錯綜する現代社会とは対象的に、シンプルに人の生き様に焦点が当てられている。個人が成長し、友人や家族を作り、そして、老いて死んでいく。そして、それらを本質的に縁取るものは一体なんなのだろう。この本質的な事実から目を背けさせるため、あまりに多くの物事が実相を曇らせている。そして、もちろん、自己という観点からしばし離れてみて、トミーが言うように、大きな家族という視点から物事を見れば、その実相はもっとよくはっきりと見えてくるかもしれない。家族という考えを持てば、戦争はおろか侵略など起きようはずもない。なぜなら、それらはすべて同じ源から発生しているからである。
このミニアルバムは、音楽的な天才性に恵まれた詩人がガーナから登場したことを印象づける。「God Loves When You're Dancing」は、大きな地球的な視点から人間社会を見つめている。どのような階級の人も喜ばしく踊ることこそ、大いなる存在が望むことだろう。それはもちろん、どのような小さな存在も軽視されるべきではなく、すべての存在が平らなのである。そのことを象徴するかのように、圧巻のエンディングを成している。音楽的には、ボブ・ディラン、トム・ウェイツ、ジプシー・キングスの作風を想起させ、ミュージカルのように楽しく動きのある音楽に支えられている。ボーカルは全体的に淡々としているが、愛に包まれている。すごく好きな曲だ。もちろん、彼の音楽が時代を超えた普遍性を持つことは言うまでもない。こういった素晴らしいシンガーソングライターが発掘されたことに大きな感動を覚えた。
Asian hip-hop / pop artist Star2 just dropped his new album Lessons, a powerful new project written as a personal letter to his younger self. A Thai refugee and a driving force in the Ka-ren music community, this collection of tracks rings with an international heartbeat. The album features a dynamic lineup of collaborators including Eh La, Lil BK, heartbreaka, Shadow, RayRay, Lian2x, and more. Each voice brings a new emotional layer - from smooth melodies to street grit to culturally rich textures - making the project both deeply personal and globally resonant.
Lessons is about transforming the chaos, heartbreak, and temptations of his teenage years into a blueprint for growth, focus, and self-love. Across the project, he confronts past mistakes with raw honesty and hard-earned confidence, inviting listeners into a journey from distraction to purpose, from instant highs to long-term vision. The standout focus track, “Ohhhh!” with Lil BK, pairs hypnotic production and cinematic visuals with a message that shines through the flex: success and luxury mean nothing without real love and the people who truly stay by your side.
Star2 confides, “As you get older you learn to focus and prioritize and to sacrifice. You learn to love yourself first and stop chasing love and stop chasing people who are not for you. I would tell my younger self, ‘Never give up on your dreams. Stop chasing: love, people, quick money. Instead, chase your dreams and your best life.’ Finally, love is a process. Sometimes we have to move on. Sometimes love comes later. Life teaches us to be patient. Which is possibly the biggest lesson of all.”
Star2’s story is one of survival and triumph. After the Burmese Army destroyed his village, he and his grandmother came to San Diego through a lottery, confronting extreme poverty while starting over. Music became his anchor, a way to channel grief into purpose. Today, that resilience has led to collaborations with Soulja Boy, $tupid Young, Mozzy, MBNel, Luh Kel, Lil Poppa, HoodTrophy Bino, YSN Flow, and MarMar Oso, and more than 15 million views on TikTok.
ツアーの合間には、YouTubeの人気シリーズ『Adventures of Star2』で自身の軌跡を記録している。アジア系アメリカン音楽界の重要人物として、Star2は心揺さぶる物語と魅惑的な映像を織り交ぜ、不屈の精神と上昇志向の物語を綴る。ハーパーズ・バザー・ベトナム、GQ、HotNewHipHop、Ones to Watch、BET、Lyrical Lemonadeなど、数々の著名メディアが彼の功績を称えている。
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Star2 began his life in a Thai refugee camp where he was forced to flee genocide from the Burmese army in Myanmar who burned his village to the ground. A lottery in the camp brought him to San Diego with his grandmother and her four children, where he began a new life.
Under the mentorship of esteemed producer Chico Bennett, his collaborations with acclaimed rappers include Soulja Boy, $tupid Young, Mozzy, MBNel, Luh Kel, Lil Poppa, HoodTrophy Bino, YSN Flow, and MarMar Oso to name a few.
While not on tour, he documents his journey in the popular 'Adventures of Star2' series on YouTube. As an influential figure in Asian-American music, Star2 entwines heartfelt stories with captivating visuals, chronicling a tale of resilience and ascent. Esteemed platforms like Harper’s Bazaar Vietnam, GQ, HotNewHipHop, Ones to Watch, BET, and Lyrical Lemonade, among others, have celebrated his contributions.
「But I Do」と銘打たれたこの楽曲は、内省的で夢見心地なインディーポップの幻想曲である。マディソンの蜜のように甘い歌声がカタルシスをもたらすメロディを紡ぐ。
マディソン・マーゴットはこのニューシングルについて、「『But I Do』は感情的な再発について書いた曲です。 気分が最高で完全に癒えたと思ったのに、何かが起こって、自分が乗り越えたと思っていた場所に引き戻されてしまう。この曲はその脆弱さを受け入れ、全てを完全に感じさせることの美しさを見出しています」と語っている。
デビュー作『The Chronicles of Lovers』(プロデューサー:カイル・シアラー/Tove Lo、キャロライン・ポラチェック、カーリー・レイ・ジェプセン)では、彼女の独特な歌声と感情豊かなスタイルが披露された。 「God Laughs」、「If We Fall」、そして最新曲「TOO MUCH!」といったシングルは、彼女の持つ脆弱性と雰囲気を醸し出す才能を存分に発揮している。
数年間イギリスで生活したマディソンは、その音楽シーンから深いインスピレーションを得て、彼女のサウンドとストーリーテリングに永続的な影響を与えています。 彼女の作品は『ワンダーランド』、『LADYGUNN』、『Rolling Stone India』、『EARMILK』、『Ones to Watch』などで特集された。
Madison Margot is a Los Angeles-based pop singer-songwriter known for blending raw emotional storytelling with lush, cinematic soundscapes. A fifth-generation Angeleno, she began writing songs and playing guitar at eleven, turning personal experiences into vivid, unforgettable songs. She holds a bachelor's degree in Gender and Women's Studies and works exclusively with female directors to embrace and uplift women through her creative process.
Her debut project The Chronicles of Lovers, produced by Kyle Shearer (Tove Lo, Caroline Polachek, Carly Rae Jepsen), introduced her unique voice and emotionally charged style. Singles like “God Laughs,” “If We Fall,” and her latest, “TOO MUCH!”—a moody, slow-burning track co- produced with Tone Def (Nat & Alex Wolff)—showcase her gift for vulnerability and atmosphere.
After living in England for several years, Madison drew deep inspiration from the music scene there, a lasting influence on her sound and storytelling. Her work has been featured by Wonderland, LADYGUNN, Rolling Stone India, EARMILK, and Ones to Watch. With performances at venues like Madame Siam, The Peppermint Club, and The Viper Room, Madison’s live show blends emotional honesty with undeniable energy—making her an emerging pop voice who creates songs that feel like your own memories.
Her new single "But I Do" is an introspective and dreamy indie pop single filled with Madison's honeyed-vocals singing cathartic melodies. She shares, "I wrote “But I Do” about emotional relapse. When you’re feeling great and think you’re fully healed, but then something happens that pulls you right back into the place you thought you outgrew. This song embraces that vulnerability and finds the beauty in letting yourself feel everything fully."
The single is shared alongside a cinematic music video shot by the iconic Hollywood sign. The t-shirt she is wearing in the cover is merch that she is selling with all the profits donated to the LA Regional Food Bank for the month of December.
The Notwistは、1989年に結成したドイツのインディーロックバンド。2002年リリースの『Neon Golden』のポップ志向のサウンドと感情豊かな作品により、世界的に名が広く知られる。
2008年にはドミノ・レコーズから『The Devil, You + Me』をリリースしている。その後サウンドトラックやサブ・ポップからの作品リリースなど活動を続け、2015年には『Close to the Glass』がIMPALAの「ヨーロピアン・インディペンデント・アルバム・オブ・ザ・イヤー」にノミネートされた。
彼らの楽曲は、Four Tet、Caribou、Grizzly Bear、Console、Loopspool、Panda Bearによってリミックスされ、多くのアーティストから強い信頼を得ている。Themselves と共に 13 & God を結成したり、マーカス・アーチャーによるソロやLali Punaのメンバーとして活動するなど幅広い活躍を見せている。
オリジナル曲の他、ニール・ヤング「Red Sun」の美しいカバーとフォーク・ポップ・グループ、Lovers の「How the Story Ends」、2曲のカバー曲を収録している。また、静かで内省的に始まる「Teeth」から一転、「X-Ray」では、バンド全員が最高潮のエネルギーで、未来のアンセムを創り出し、「Propeller」のきらめく鍵盤が石が跳ねるように湧き立つ水面をかすめる。そして、「The Turning」ではアルバムで最も心を温めるメロディを力強く創り出している。
ニューアルバムから、シングル「X-Ray」が先行公開されている。 この曲は、Yo La Tengo、Superchunkを彷彿とさせるオルタナティヴロックソングで、不協和音の中で、温かみのあるマーカスのボーカルが光る一曲となっている。イントロは、ジェロ・ビアフラ擁するパンクロックバンド、Dead Kennedysの稀代の名曲「Holiday In Cambodia」のイントロのスライドギターのごとき不穏な空気に満ちた不協和音で始まり、ジャグリーなアートロックが続く。原始的なプロトパンク、ベルリン/デュッセルドルフの古典的なテクノ、そしてタンバリンなどのパーカッションが混在しながら、ヴェルヴェット・アンダーグランド的なプロトパンクの音響を構成する。