The Antlersがニューシングル「I Was Not There」をリリースしました。以下よりお聴きください。

 

「おそらく直感に反して、”I Was Not There」は完全な存在感という捉えどころのない経験について歌っている"とPeter Silbermanは声明で述べている。「3つのシーンに渡って、この曲は、透明性と全体性のつかの間の瞬間と、それに伴う自分自身を離れる感覚を描写しています」


昨年、アントラーズはシルバーマンのソロ・トラック「Ahimsa」の再編集版をシェアした。彼らの最後のアルバムは2021年の『Green to Gold』である。

 

©︎Frances  Carter

Tiny Ruinsは、次作アルバム『Ceremony』の最新予告となるニューシングル「Dogs Dreaming」を公開しました。この曲は、「The Crab / Waterbaby」、「Dorothy Bay」に続くニュートラックです。以下よりお聴きください。


ニュージーランドのインディーフォークバンドが2019年にリリースした『Olympic Girls』に続く『Ceremony』は、Marathon Artistsから4月28日にリリースされる予定です。

 


フローレンス・アンド・ザ・マシーンが、ノー・ダウトの1995年のアルバム『Tragic Kingdom』のリードシングル「Just a Girl」のカバーを公開しました。


この曲は、Showtimeのシリーズ「Yellowjackets」の第2シーズンの新しい予告編で紹介されています。Florence WelchとIDLESのMark Bowenがプロデュースしたこのカバーは、以下でお聴きください。


「私はYellowjacketsとこの時代の音楽の大ファンで、特にこの曲は私が成長する上で大きな影響を与えたので、この番組のために深く不安にさせる方法で再解釈を依頼されたことに感激しました」とフローレンス・ウェルチはプレスリリースでこう語っています。「ショーのトーンに合うように、この象徴的な曲にホラー的な要素を加えようとした。そして、最初の音楽的な愛がポップパンクとグウェン・ステファニーであった者として、それは夢のような仕事でした」


 

Number Girl

 

2019年の再結成後の3年間の苛烈なライブスケジュールを終了し、昨年12月22日に解散した福岡のオルタナティヴロックバンド、Number Girlがラストライブの全セットリストを収録したブルーレイ・ディスク『無常の日』をユニバーサル・ミュージックから4月26日に発売します。

 

この日、ナンバーガールはセットリストの最後に彼らの代表曲「透明少女」の無限ループの演奏を行い、観客を沸かせ、解散を発表しました。

 

ユニバーサルミュージックストアではステッカーの特典が付きます。2002年の札幌の伝説的な解散ライブの映像『サッポロ Omoide In My Head 状態』に続く、彼らのもう一つのマスターピースとなりそうです。


2019年2月15日に再結成を発表し、ライブ活動を行ってきたNUMBER GIRLが、2022年12月11日をもって再び解散した。


その活動最後の日に、1日のみ行われた解散ライブ@ぴあアリーナMM(約1万人動員)の模様を完全収録した映像パッケージ。


映像はこのパッケージのために再編集、音はドルビーアトモス仕様によって蘇る。


特典ディスクに、再結成の大きな目的のひとつであった「RISING SUN ROCK FESTIVAL」のライヴ&オフショット映像『ライジングでのNUMBER GIRL』と、再結成活動約4年間のドキュメンタリー映像を収録。


「初回限定スペシャルパッケージ」(UIXZ-9008)は、NUMBER GIRLのデザイナー三栖一明氏デザインによるオリジナルTシャツを同梱する。

 

 

「透明少女」 MV  (*実際のブルーレイに収録される音源ではございません)


 

 

Number Girl 『無常の日』

 

 

Label : Universal Music 

Release Date:2023年4月26日

 

【初回限定スペシャルパッケージ】
●2Blu-ray
●三栖一明氏デザインによるオリジナルTシャツ
※オリジナルTシャツはフリーサイズ(1種)です。

 

収録曲:

Blu-ray

01.
大当たりの季節
02.
透明少女
03.
Omoide in my head
04.
ZEGEN VS UNDERCOVER
05.
鉄風鋭くなって
06.
EIGHT BEATER
07.
Destruction Baby
08.
NUM AMI DABUTZ
09.
CIBICCOさん
10.
桜のダンス
11.
水色革命
12.
Trampoline Girl
13.
Young Girl Seventeen Sexually Knowing
14.
Delayed Brain
15.
Manga Sick
16.
U-REI
17.
透明少女
18.
BRUTAL NUMBER GIRL
19.
裸足の季節
20.
ウェイ?
21.
排水管
22.
転校生
23.
日常に生きる少女
24.
透明少女
25.
TATTOOあり
26.
タッチ
27.
I Don't Know
 
ENCORE
 
28.
はいから狂い
29.
IGGY POP FANCLUB
30.
トランポリンガール
31.
透明少女

 

Universal Music Store:

https://store.universal-music.co.jp/product/uixz9008/ 

 

©︎Patrick O'brien Smith

シアトル出身で、現在、ブリックリンを拠点に活動するドラマー、プロデューサー、ラッパーであるKassa Overall(カッサ・オーバーオール)がWarp Recordsとの契約を発表し、ニューシングル「Ready to Ball」を公開しました。カッサ・オーバーオールはNYジャズシーンの最前線を行く才能とも称される。

 

「感情的なレベルで、この曲は本当に嫉妬の感情を扱っているんだ」とKassa Overallは声明の中で「Ready to Ball」について述べています。

 

「それはまた、上昇志向のハッスルに迷わないための、肯定でもあるんだ。私たちは、どれくらいの確率で光り輝くものを欲しがるのでしょう。それを手に入れるために、どれだけ自分を曲げられるか? 時には、「このままでは、自分の精神的な健康や魂の状態を確認する時間がない」と感じることがあります。それが基本的に両極端なんだよね」


ドラマーのビリー・ハートとピアニストのジェリ・アレンの弟子であるオーバーオールは、2019年の『Go Get Ice Cream and Listen to Jazz』と2020年の『I Think I'm Good』という2枚のスタジオ・アルバムをリリースしています。また、これまでにオノ・ヨーコ、ジョン・バティスト、フランシス・アンド・ザ・ライツらとコラボレートしている。

 

 「Ready to Ball」

 

©Anton Corbijn

Depeche Modeは、近日発売のアルバム『Memento Mori』から新曲を発表しました。この曲は「My Cosmos Is Mine」と呼ばれ、以前にリリースされた「Ghosts Again」に続くものです。以下よりお聴きください。


2017年の『Spirit』に続く『Momento Mori』は、3月24日にColumbiaからリリースされる予定です。


 

©Phobymo

米国のシンガーソングライター、Lucy Dacus(ルーシー・デイカス)が、2018年の2ndアルバム『Historian』からのシングル「Night Shift」の公式ミュージック・ビデオを公開しました。

 

先日、初公開されたビデオクリップは、Jane Schoenbrun (We're All Going to the World's Fair)が監督し、Lucy Dacus、Jasmin Savoy Brown (Yellowjackets), E.R. Fightmaster, Liza Anneらが出演しています。撮影はペンシルバニア州のイーストストラウドバーグの”Poconos Palace”で行われました。以下からご覧ください。

 

Matador Recordsは『Historian』の5周年を記念し、5月26日に発売予定のヴァイナル・リイシューで、Dacusが最初に書いたオリジナルのアルバム・アートワークのドラフトを掲載する予定です。その次のサードアルバム『Home Video』は2021年に発売済みです。 

 

さらに、今年、ルーシー・デイカスは、フィービー・ブリジャーズ、ジュリアン・ベイカーとのスーパーグループ、boygeniusのデビュー作をリリースします。こちらもまた今年の注目作の一つで、3者のこれまでとは異なるインディーロックやオルタナティヴ・ロックへの強い意外な愛着を感じさせる作品となりそうです。boygeniusの『the record』は3月31日に発売されます。

 

 「Night Shift」

 

©︎Berwn

トリニダード・トバゴ出身、現在はイースト・ロンドンを拠点にするヒップホップ・アーティスト、Berwynが2023年最初のニューシングル「Bulletproof」をリリースしました。

 

「Bulletproof」は、2022年12月にリリースされた「3450」と「Chasing Lights (Demo)」に続いて、2023年最初のニューシングルとなります。

 

Berwynは新曲について、「"Bulletproof "は自分のことよりも、自分の周りの人たちのことを考えているんだ。私の性格のもう一つの部分です。私は周りの人のために何でもするつもりです。また、私の仕事の危険性を浮き彫りにし、悩みを抱えた一人の人間であることを露呈しています。人間関係はギブアンドテイク。私の背中を押してくれたら、私もあなたの背中を押してあげる」

 

昨年10月、バーウィンはシングル「Path To Satisfaction」を発表し、続く11月にはFred again.の「Berwyn (all that i got is you)」に出演しました。また、昨年12月にはDebbieの 「Cousin's Car」にも参加しました。

 

©︎Simon Mercer


Nina Cristante、Jezmi Tarik Fehmi、Sam Fentonによるロンドンのトリオ、bar italiaがMatador Recordsと契約を正式に交わしたことを発表。さらにバンドはセンス抜群のニューシングル「Nurse」を公開しました。ミュージックビデオは下記よりご覧下さい。各種ストリーミングはこちら


バンドは5月25日にロンドンのICAを含むイギリスとヨーロッパのヘッドライン・ショーを行い、Primavera Sound Barcelona & Madrid、Latitude、Midi Festival、End Of The Roadといった今夏のフェスティバルに出演する予定です。今後のバンドのライブ日程の一覧は下記よりご覧いただけます。


「Nurse」

 


ここ数年、bar italiaはWorld Musicレーベルから2枚のアルバムと1枚のEP、そしていくつかのシングルをリリースしています。


新作アルバム『Tracy Denim』から「punkt」「changer」「nurse」が先行シングルとして先行配信されています。後日掲載されたレビューはこちらよりお読みください。


bar italia  Tour Schedule


Wednesday, May 10 Kazimier Stockroom, Liverpool UK

Thursday, May 11 Sneaky Pete’s, Edinburgh UK

Friday, May 12 Hare and Hounds, Birmingham UK

Saturday, May 13 Sidney & Matilda, Sheffield UK

Sunday, May 14 Jericho Tavern, Oxford UK

Tuesday, May 16 Jaki, Cologne DE

Wednesday, May 17 Meetfactory, Prague CZ

Thursday, May 18 Urban Spree, Berlin DE

Saturday, May 20 Cinetol, Amsterdam NE

Monday, May 22 Boule Noire, Paris FR

Tuesday, May 23 Aeronef Club, Lille FR

Wednesday, May 24 Green Door Store, Brighton UK

Thursday, May 25 ICA, London UK

Saturday, June 3 Primavera, Barcelona ES

Sunday, June 4 ZDB, Lisbon PT

Monday, June 5 Primavera, Madrid ES


 

©︎Trevor Naud

ミシガンのオルタナティヴ・ロックバンド、Protomartyr(プロトマーター)が次のアルバムを発表しました。『Formal Growth in the Desert』は、6月2日にDominoから発売されます。


本日の発表では、ニューシングル「Make Way」と、ディレクターのTrevor Naudによるビデオが公開されました。アルバムのカバー・アートワークとトラックリストは、下にスクロールしてご覧ください。


このビジュアルについて、Naudはプレスリリースで次のように語っています。Make Way」と2020年の「Worm in Heaven」のビデオの間には、意図的な貫通線があるんだ。この2曲は互いにパートナー関係にあると感じています。だから、ビデオも同じ世界に存在しているように感じさせたかったんだ。何層もの実験が行われていて、そのすべてが閉ざされた環境の中にある。外の世界に何が起こったのかはわからないが、物事がうまくいっていないような雰囲気がある」。


プロトマーティアのフロントマン、ジョー・ケーシーは、2020年の『Ultimate Success Today』に続く『Formal Growth in the Desert』を、ジェイク・アロン(Snail Mail、L'Rain)と共同プロデュースしています。「砂漠は、どちらかというとメタファーやシンボルなんだ。"ケイシーは、"感情の砂漠、あるいは生命がないように見える場所や時間 」と説明した。






Protomartyr 『Formal Growth in the Desert』


Label:  Domino

Release Date: 2023年6月2日

 

Tracklist: 

1. Make Way


2. For Tomorrow


3. Elimination Dances


4. Fun In Hi Skool


5. Let’s Tip the Creator


6. Graft Vs. Host


7. 3800 Tigers


8. Polacrilex Kid


9. Fulfillment Center


10. We Know the Rats


11. The Author


12. Rain Garden

 


 

Christine and The Queensは、6月9日にニューアルバム「PARANOÏA, ANGELS, TRUE LOVE」をリリースします。

 

フランスのスター、本名Héloïse Letissierは、2枚の素晴らしいアルバムで国際的な称賛を受け、2022年にフルレングスプロジェクトでRedcarという名前を採用した。そのリリース後には、ロンドンのロイヤル・フェスティバル・ホールで行われたシュールでカタルシスあふれる夜を含む、注目のライブが行われました。

 

現在、クリスティン&ザ・クイーンズは、マイク・ディーン(ラナ・デル・レイ、ビヨンセ)が共同制作し、070シェイクとマドンナがゲスト参加するニューアルバムの計画を確認しました。

 

この新譜は、2022年の『Redcar les adorables étoiles』を含むオペラ的ジェスチャーの第2部である。トニー・クシュナーの象徴的な戯曲『エンジェルス・イン・アメリカ』の輝かしいドラマツルギーからインスピレーションを得た『Redcar』は、プライアが狂気の夢空間に送られたような色彩豊かで不条理な印象を受けました。

 

続く『PARANOÏA』『ANGELS』『TRUE LOVE』は、心を開く変容への鍵であり、自己への祈りである-すべての愛の中で呼吸するものだ。エンジェルズ・イン・アメリカ』におけるプライヤーの真の苦悩は、深く、痛みを伴うようになること、すべての水と記憶を捨てることであり、それによって天使も深く浸り、深い、物語を変えるような愛、真の愛における休息を提供することができるのです。

 

この発表と同時に、クリスティン&ザ・クイーンズはマンチェスターで開催される6Music Festivalのヘッドライナーを務める予定です。

 

ニューシングル「To be honest」は現在発売中。息の長いシンセサイザーのサウンドスケープに、クリス自身が監督した瞑想的なクリップが添えられています。イギリスの海岸で撮影されたこの映像は下記よりご覧いただけます。

 

 「To be honest」




Christine and The Queens『PARANOÏA, ANGELS, TRUE LOVE』


 

Label: Because Music 

Release Date: 2023年6月9日



Tracklist:

 

1. Overture
2. Tears can be so soft
3. Marvin descending
4. A day in the water
5. Full Of Life
6. Angels crying in my bed (feat. Madonna)
7. Track 10
8. Overture (feat. Mike Dean)
9. He’s been shining for ever, your son
10. Flowery days
11. I met an angel (feat. Madonna)
12. True love (feat. 070 Shake)
13. Let me touch you once (feat. 070 Shake)
14. Aimer, puis vivre
15. Shine
16. We have to be friends
17. Lick the light out (feat. Madonna)
18. To be honest
19. I feel like an angel
20. Big eye

 Kate NV  『Wow』

 

Label: RVNG Intl.

Release Date:2023/3/3

  

 

Review

 

ロシア/モスクワ出身のシンガー、ケイティ・シロノソヴァの四作目のアルバム『Wow』は、日本語のボーカルトラックを収録した作品として注目です。アルバムの収益はWar Childに寄付される予定です。


元々、ソニック・ユースやダイナソーJr.に影響を受けたオルトロックバンド、Glintshakeとして活動していたKate NVはこのアルバムで、日本のプロデューサー、食品祭りa.k.aを作詞担当に迎えて、ユニークなエレクトロ・ポップ、そしてエクスペリメンタルポップの奥深さを提示している。

 

Kate NVの生み出すエレクトロは、レトロな音色のシンセに加え、グリッチ的なビートを生み出しており、たとえば、カナダのI am robot and proudの生み出すミニマル・テクノに近いアプローチとなっています。それに加えて、Kate NVのユニークな雰囲気と可愛らしい印象を持つボーカルが奇異な印象を与える。今回の新作アルバムでは、Kate NVはトラックに対して戯れるように日本語を歌っていますが、しかし、もちろん遊び心を感じさせる作品ではありながら、オルタナティヴのようなひねりの聞いたメロディー、フレーズが新鮮な感覚をもたらしているのです。

 

一曲目に収録されている「oni(they)」では、日本の童謡の世界を彷彿とさせるテクノミュージックを展開している。MVでも見受けられるように、このボーカリストのいくらかエキセントリックなボーカルがレトロなテクノに乗せられるが、それほど真面目にならず、肩肘をはらずに等身大の姿勢で日本語ボーカルが歌われる。それは何かしら、おとぎ話のような可愛らしい世界と現代的なテクノロジー、一見すると相容れないような概念性の合体とも称することができるかもしれません。


続く、二曲目は、I am robot and proudのエレクトロニカに近いチップチューンの雰囲気を持つ。ゲームセンターのプリクラのBGMに近い親しみやすい電子音楽を基調としたテクノミュージックではありながら、曲の終盤ではサックスのアレンジが導入されると、チープなエレクトロニカは様相が変化し、ジャズトロニカ/ニュージャズに近い大人びた音楽へと変貌を遂げる。これらの変わり身の早さともいうべき性質がこのアルバムの持つ音楽性の原動力となっている。Kate NVは常に同じ場所にいることを避けて、そして音楽の変化や変容の過程を楽しんでいるのです。

 

アルバムの序盤は、摩訶不思議な印象を聞き手に与えるものと思われますが、中盤にかけては比較的落ち着いたテクノ/チップチューンが軽やかに展開されていきます。これらの音楽の最大の魅力は、大掛かりなものではなく、その音楽を最小化し、そして高価なものを避けて、そしてチープなものを探求するという点にある。その効果を踏まえ、Kate NVはテーマというものをあえて遠ざけるかのように、シンプルにその瞬間のエレクトロニカを提示している。ミニマリズムに根ざした「asleep」は、それほどチップチューンに馴染みのないリスナーにも親しめるものがあると思う。さらに、ロシア語のタイトル「nochonoi zvonok」もまた、Mumのような可愛らしい童謡のような雰囲気を擁している。この曲では、ガラスを叩くサンプリングを交え、ミニマル・ミュージックとポピュラー・ミュージックを融合させ、実験的でありながら涼やかなトイトロニカに昇華している。Kate NVのボーカルは背景ニアルビートに対して、アンビエントのような伸びやかなボーカルを提供することによって、まさにこのアーティストの独自の音楽性を確立するのです。それらはドリーミーではありながら、少しシュールな雰囲気を併せ持っている。まさに一定のジャンルや概念に収まりきらないような多彩さを持ち合わせているわけです。

 

他にも「d d don't」では、シリアスになるのを避けて、ある種のユニークさを擁する楽曲を展開させている。この曲でのKate NVのボーカルはポップスというよりも、スポークワードに近いもので、それは前衛的な印象を聞き手にもたらすだろうと思われる。そして、ボーカルに関しても、J-Popや近年のK-Popの流行性を巧みに捉えた上で、個性的な電子音楽として昇華させている。さらに、「razmishienie」は、ボーカルのサンプリングをブレイクビーツとして解釈することによって、清新なエクスペリメンタル・ポップの領域を開拓しているのに注目しておきたい。また、その他にも、「flu」では、スティーヴ・ライヒの「Music For A Large Ensenble」のミニマリズムとビョークのポピュラー・ミュージックの観点からみた現代音楽性を巧みに組みわせている。アルバムの最後を飾る「meow chat」は、レトロゲームやチップチューンの核心にあるユニークさやチープさを感覚的に捉えなおしたトラックとして楽しむことが出来るかも知れません。

 

この四作目のフルアルバム『Wow』において、Kate NVは、ミニマル・ミュージックやチップチューン、トイトロニカ/ジャズトロニカを作風の中心においているように思えますが、それは一括にすることは出来ない広範な多様性を持って繰り広げられる。全体的な作品としては、いくらか混沌とした印象を持ち、取り止めのない印象もあるものの、アーティストはみずからの長所である遊び心により、これらのコアな電子音楽に可愛らしさとキャッチーさをもたらしている。


現在、NYでも公演を行うKate NVは、海外でも注目度を高めています。今後、ワールドワイドな存在となっても不思議ではないかもしれません。

 

 

76/100 

 

 

aus
 

東京のレーベル”FLAU”を主宰する電子音楽家、ausが新作アルバム『Everis』のリリースを発表しました。ニューアルバム『Everis』はイギリスのLo Recordings/FLAUから4月26日に発売されます。(レビューはこちらからお読み下さい)

 

新作の発表に合わせて、最初のプレビュー・シングル「Landia」とティーザー・トラック「Swim」が公開されています。アルバムのアートワークと収録曲と合わせて下記よりご視聴下さい。


 

日本人アーティストausがSusumu Yokota(横田進)やRed Snapper、Grimesなどで知られるイギリスの老舗レコードレーベルLo Recordingsより、4/26にニューアルバムをリリースします。

 

アルバム「Everis」はausの15年ぶりとなるオリジナル・アルバム。本作には、昨年北欧最大級の音楽賞”Noric Music Prize”を受賞し、ECMからもリリースするハルダンゲル・フィドル奏者Benedicte Maursethなど多彩なゲストが参加しています。

 

異質なジャンルから抜き出したアイデアを生楽器とエレクトロニクス、親密なフィールドレコーディングでまとめあげ、失われた記憶、忘れられた出来事、心のアーカイブからの映像を、ノスタルジックで甘美なサウンドコラージュへと昇華した作品となっています。ミニマリズムの反転と絵描き歌のようなレイヤリングというアイデアによって、パレットの中で混ぜ合わせられた大量の音の破片〜駅の改札、商店街、空港の滑走路、校舎から聴こえる吹奏楽、旅先で出会った民謡など〜、個人的な記憶に関連する日常の断片が古いアナログ機材を通して有機的に絡み合い、全編アトモスフェリックな美しさを讃えています。


 

「Swim」

 


「Landia」




aus 『Everis』  New Album


レーベル:Lo Recordings x FLAU 

アルバム発売日:2023年4月26日

フォーマット:LP/CD/DIGITAL



Tracklist(収録曲):


1. Halsar Weiter
2. Landia
3. Past From
4. Steps
5. Make Me Me
6. Flo
7. Swim
8. Memories
9. Further
10. Neanic


配信リンク/予約:

 

https://aus.lnk.to/Everis 



aus

 

東京出身。10代の頃から実験映像作品の音楽を手がけ、NYのインディーズ・レーベルよりデビュー。

 

レコード・レーベルFLAUを主宰、海外アーティストの招聘も積極的に行っており、Julia Holter、Julianna Barwick、Grouper、Rachel Grimesらの来日公演を手がけ、静謐でユニークな音楽を紹介するショーケースFOUNDLANDを継続的にオーガナイズしている。長らく自身の音楽活動は休止していたが、 昨年イギリスBBC RADIO3でOlafur Arnaldsがアルバム収録曲「neanic」をオンエアー。

 

2023年、Seb Wildblood率いるAll My Thoughtsよりシングル「Until Then」を1月にリリースしている。

 


Mogwaiのスチュアート・ブレイスウェイト、エリザベス・エレクトラを擁する新集団、Silver Mothが、デビュー・アルバム『Black Bay』のプレビュー第2弾として「The Eternal」を公開しました。


「The Eternal」は、1月の「Mother Tongue 」以来となるグループのリリースで、Elisabeth ElektraとStuart Braithwaiteの親友Alannaへのトリビュートとして書かれた作品です。


Silver Mothは、Braithwaiteのほか、Elisabeth Elektra、Evi Vine、Steven Hill、Abrasive Treesのギタリスト/ソングライター、Matthew Rochford、Nick Hudson、ドラマー、Ash Babb、チェリスト、Ben Robertsが参加しています。Twitterでのやりとりをきっかけに、Zoomでミーティングを重ね、最終的にスコットランドのルイス島にあるBlack Bay Studiosで、プロデューサーのPete Fletcherとレコーディングを行ったのが、このプロジェクトの始まりでした。


「Black Bayに行くまではお互いのことを知らなかったから、スタジオに着いた途端、すごくクリエイティブなモードになった」と、Elisabeth Elektra(エリザベス・エレクトラ)は述べています。「私たちはバブルの中にいて、集団的な悲しみが続いてたから圧力釜のようなものだった。でも、そこから真の美しさが生まれたんだと思う」


Evi Vine(エヴィ・ヴァイン)は、「私たちは一度も会ったことがないのに、パワフルで美しく、天を衝くようなものを作ることができると、心の中ではわかっていました」と言う。「私たちは、確かなものに囲まれて、繰り返しの中で人生を過ごしています。理解したと思っていることを脇に押しやることも時には重要です。予期せぬ時に変化が訪れ、私たちは迷うのですからね」

 

Silver Mothのデビュー・アルバム『Black Bay』は元コクトー・ツインズのサイモン・レイモンド氏の主宰するBella Unionから4月21日に発売されます。



「The Eternal」

 

©︎John Mackey


ブルックリンのインディーポップバンド、Nation of Languageがニューシングル「Sole Obsession」をリリースしました。John MacKayが監督し、マンハッタン最北部の小高い丘にあるFort Tryon Park周辺で16mmで撮影されたビデオが同時に公開となっています。下記よりご覧ください。


バンドのIan DevaneyとAidan Noellは、このシングルについて「最もシンプルに言えば、「Sole Obsession」は、いつ降参するか、あきらめるかを知ることについての曲なんだ」と説明している。

 

「特に、夢中になったときに、自分自身を縛り付ける結び目を解くタイミングについてです。私たちの多くは、自分を締め付けるような中毒的な感覚を経験したことがあり、願わくば、その特定の強迫観念から自分を解放することができる明瞭な瞬間が訪れればいいのですが。次のアルバム『Strange Disciple』のタイトルは、『Sole Obsession』の歌詞から取ったもので、そのような性格の人物、つまり、おそらく献身する価値のない対象に固執している自分に気づく人について言及しています」


そして、「私たちは、私たち全員の中に住んでいて、私たちがマントを着て役割を果たすのを待っている匿名のローブを着た人物でこれを表現することにし、John Mackayと協力し、ミュージックビデオで弟子に命を吹き込みました。マヤ・デレンの『午後の紅茶』(1943年)やイングマール・ベルイマンの『第七の封印』(1958年)から映画的なインスピレーションを得て、弟子は我々の一人として描かれ、我々は弟子として描かれるのです」


「Sole Obsession」は、Nation of Languageの2022年のシングル「From the Hill」に続く作品です。昨年12月には、Hot ChipのJoe Goddardによる「Across That Fine Line」のリミックスを公開している。彼らの最新アルバム『A Way Forward』は2021年に発売済みです。

 

 
昨年、フジロックフェスティバルに最年長で出演したミニマル・ミュージックの音楽家、キーボード奏者、テリー・ライリー氏が水戸芸術館で88歳(米寿)のバースデーを記念するイベントを開催します。昨年のフジロック公演では、宮本沙羅とともに素晴らしいパフォーマンスを行いました。
 
 
現在、テリー・ライリー氏は山梨に在住し、定期的に小規模のワークショップを開催しています。これらのワークショップはどなたでもご参加いただけますが、定員の上限を設けて開催されます。地元のお寺などで開催される場合もあるようです。
 
 
テリー・ライリー氏は、スティーヴ・ライヒ、フィリップ・グラスと並んでミニマル・ミュージックの元祖とも称するべき音楽家。特に、上記2人の音楽家とは異なり、インドのラーガ音楽に触発されているのが特徴です。彼はパンデミック時に来日しており、ロックダウンのため帰国が困難となりましたが、以後、日本に定住しています。今年88歳の誕生日を迎えるライリー氏ですが、ボーカルを交えたキーボードの即興演奏におけるクリエイティビティは未だ衰えを見せません。
 
 
テリー・ライリー 88th バースデイ・コンサートは水戸芸術館コンサートホールATMにて6月24日(土)17:00から開催されます。ぜひ、テリー・ライリーさんのファンは演奏と共に彼の誕生日をお祝いしてみてはいかがでしょう。コンサートは16:30に開場、17:00開演、18:00に終演予定となっています。東京からの日帰りも可能です。
 
 
本イベントの詳細は下記の通りです。



マックスがあるわけではない。

始まりと終わりは、たしかにある。けれど、始まる前からすでにどこかで始まっていたようでもあり、終わってもまだどこかに漂っているような、まるで大気のように、雲や星空のように、私たちを包む音楽。コンサートのプログラムやセットリストすら決まっていないこともある。

テリー・ライリーの音楽を聴くことは、その響きのなかに身を浸し、流れのなかに自分を同化させるような体験ではないだろうか。

たとえば、ミニマル・ミュージック初期の傑作で、ライリーの代表作となった〈In C〉(1964)の、反復パターンの重なりとずれによって少しずつ変化していくハ調のヘテロフォニー――彼は星空にインスピレーションを得てこの作品を作ったという。あるいは、テープの録音/再生システムを活用して作られた〈A Rainbow in Curved Air〉(1967)などに聴かれる催眠的な反復パターン。それらの響きに包まれて、私たちは忘我の境地にいざなわれるだろう。
1970年代以降、ライリーはインド古典音楽ラーガに傾倒し、創作においてもさらに自由な即興性が開花することになった。楽譜に書き記されることなく、純正調の音律や旋法の響きをもとに、何十分も、ときには何時間も、即興で奏でられる音楽。自分以外の人や団体が演奏するための曲でさえも、基調にあるのは彼自身の即興演奏であるという。80年代以降には、親交の深い演奏団体とのコラボレーションからも充実した作品が生まれている。
なかでも、NASAの委嘱により、アメリカを代表する弦楽四重奏団クロノス・クァルテットのために作曲された〈Sun Rings〉(2002/収録アルバムがグラミー賞受賞)は、特に注目を集めた一作であろう。
 20203月、アートプロジェクトで佐渡島を訪れていたライリーは、新型コロナウイルス感染拡大にともなうニューヨークとカリフォルニアのロックダウンにより、突如、帰国不能の事態に陥った。ライリーは日本移住を決断。現在は山梨県で暮らし、今も日々キーボードを弾き、歌い、作曲する生活を送っているそうだ。

2023624日、ライリーは日本で4度目の誕生日を迎える。日本の空や風景は、彼にどんなインスピレーションを与えているのだろうか。

88歳。ライリーの米寿を言祝ごう。
 
「鍵盤の数と同じになるね」と、彼は微笑んだという。
 
 
 
 テリー・ライリー 88th バースデイ・コンサートの詳細は下記よりご確認下さい。