ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの初期メンバーとして知られる音楽業界の大御所、ノーマン・ドルフ氏が死去しました。83歳でした。




Planetary Groupは、金曜日に発表した声明の中で、ドルフが癌との闘病の末、5月11日にコネチカット州ニューヘイブンで亡くなったことを明らかにしました。ドルフの親友であるInvisible Hands MusicのオーナーCharles Kennedyは、「ほとんどのアーティストを個人的に知っている人物とギャラリーを回ることは、幸運にも経験できる人が少ない特権だった」と付け加えています。「ノーマンがいなくなるのはとても寂しいことですが、彼の友情と、彼が教えてくれた知恵は、永遠に大切にしたい無限のインスピレーションそのものです」。


ノーマン・ドルフは、1939年5月11日、オクラホマ州タルサに生まれました。1960年にイェール大学を電気工学の学位で卒業した後、ニューヨークに移り、コロンビア・レコードのカスタム・レーベル部門でセールスマンとして働きながら、アイズレー・ブラザーズやディオンヌ・ワーウィックなどが在籍した初期のインディ・レーベル、セプター・レコードなどの第三者のクライアントにレコードをプレスしていました。


レコード会社でキャリアを積み始めたドルフは、アメリカ初のモバイルディスコの1つを運営し、夜のアートイベントでもよく演奏を行なっていました。その中で、アンディ・ウォーホルなど、象徴的なビジュアルアーティストと出会い、ウォーホルはドルフに当時無名だったバンド、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドを紹介しました。


ノーマンは、ニューヨーク・マンハッタンのミッドタウンにあるセプターのスタジオを使って、1967年のベルベット・アンダーグラウンドのデビュー作『The Velvet Underground & Nico』の完成版に収録されることになる、"All Tomorrow's Parties", "European Son", "Femme Fatale", "Run Run Run", "I'll Be Your Mirror", "The Black Angel's Death Song" 等、多くの楽曲を制作しています。


ヴェルヴェット・アンダーグラウンド&ニコをリリースしてくれるレーベルを探そうと躍起になっていたドルフは、録音のアセテートをコロンビアの上司に渡したが、コロンビアのA&Rからメモが届き、あっけなく断られた。ワーナーブラザーズとエレクトラも。このアルバムのリリースを見送り、最終的には、MGMのジャズ専門レーベル、ヴァーヴからリリースされることになった。このオリジナル・アセテートは、後にeBayで25,000ドルで販売され、レコード盤につけられた最高値の1つとなった。


1970年代に入り、ドルフは、ソロアーティストとして活動し、ソングライティングに専念する。その後、1974年のヒット曲「Life Is a Rock (But the Radio Rolled Me)」の共同作曲を行う。「Reunion」という名のスタジオグループがレコーディングしたこの曲は、後にマクドナルドのスーパーボウルのコマーシャル用に手を加えられたものだった。


60年代から70年代にかけて、ニューヨークのアートシーンに密着していたドルフは、並外れた絵画のコレクションを増やし、自らも絵を描き始めた。また、80年代から90年代にかけては、『サクセス』誌のコラムでソフトウェアや起業家の関心事について執筆を行い、さらに、同時に保険会社の重役としても活躍しました。1995年には、2番目の妻、イブ・ドルフと結婚しています。

 Lucy Liyou 「Welfare/Practice」

 


Label: American Dreams

Release Date: 2022年5月20日


 

 "私は特定の出来事や思い出よりも、感情を記録しようとしている。つまり...私の音楽は結局のところ、それに尽きる。


 

アメリカ/フィラデルフィアを拠点に活動する実験音楽家、Lucy Liyouは、前作の姉妹アルバム「Welfare/Practice」を今週末に発表しています。このアルバムで、ルーシー・リヨーは、韓国系アメリカ人の血筋を受け継ぎ、幼少期の思い出を元に、パンソリ(韓国民俗オペラ)や韓国ドラマのサウンドトラックからインスピレーションを受け、声、フィールドレコーディング、ミーム、Tumblr、YouTubeビデオからのオーディオ・サンプル、シンセサイザー、そして、アコースティック・ピアノによるTTS(テキスト・トゥ・スピーチ)のコラージュにより、独自の複雑な物語を作り上げていく。


「Welfare/Practice 」の作曲は、2019年末に始まり、ルーシー・リヨーは彼らの祖父が演奏していたパンソリの録音に触発されたアルバムを書こうとしました。音楽を通してのストーリーテリングとは何か、声だけでどれだけパワフルで世界を構築できるかを考えさせられました」と、リヨーは言う。「それを”TTS”でやってみようと思ったんです」


リヨーの新作は、電子音楽、ピアノ、オルゴールといった新旧の楽器、語りといった多次元的な要素をまじえ、それを一つらなりのスターリングテリングのような方式で展開していく。しかし、この作品にはそういった皮層に鳴り響いている音楽の中に、その裏側にはかなり奥深い意味が内在しています。


ルーシー・リヨーは、この作品を生み出すにあたって、韓国の民族楽器「パンソリ」の研究を行っています。パンソリは、18世紀に生まれ、一人の歌い手に合わせて鼓手が太鼓を叩くという形式の韓国の民族音楽です。アメリカの移民の家庭に生まれたリヨーは、祖父の時代、そのまたおうこの世代の暮らしにごくごく当たり前のように存在していた、その「パンソリ」にまつわる記憶を呼び覚ますため、はてないようにおもえる記憶の旅を企てる。それは基本的に、現代的な電子音楽やピアノをモチーフとし、往古の韓国で歌われていたかもしれないモノローグ方式のストーリーテリングという形を交えてくりひろげられていくのです。


リヨーの新作「Welfare/Practice」は、綿密な技法、サンプリング、フィールドレコーディング、そして、自身の声の録音という複数のマテリアルを多次元的にくみあわせることにより、シネマティックな視覚性をよびさまそうというものです。それは、この音楽家が音楽を感情表現と考えている証とも言えるのかもしれない。リヨーは、繊細で叙情性あふれる生きた音楽を通し、民族の感情の記憶をたどります。それらは、彼が生きる人生において直に聞いたかどうか定かではないものの、先祖たちが聴いたもの、接したものが、触れたものが、その際に生じた内的感覚が彼の遺伝子にしみついているのかもしれません。それは、ときには、喜んだ経験でもあり、傷ついた経験でもあり、また、楽しんだ経験でもある。その他、様々な先祖が体験したであろう感情を、リヨーはこのレコードで再現しようと試みる。それはすべての移民の心に共鳴する何かが込められ、韓民族にそれほどゆかりのない人の魂を捉えるものがあるはずです。


モダンで実験的な作風でありながら、リヨーは、ーーパンソリーーそれにまつわる祖国の民衆の暮らしというテーマを通して韓民族の深い感情の記憶をこのアルバムでたどり、歴史の錯綜により複雑化した定からなぬ謎を解きほぐしていこうと試みていきます。それは、アルバムジャケットにあらわされているように、バラバラに散らばったパズルをかき集めるような途方も無い企て。彼自身が人生において実際に見たのかどうかさえ定かではない、遠い時代を生きたリヨーの祖先のアメリカへの移民としてのおぼろげな記憶にはじまり、それよりもさらに古い、それよりももっと古い、韓民族としての原初の記憶に定着した日常的な暮らしに至るまで、ルーシー・リヨーは、自分自身のルーツをひたむきに追い求めていきます。真摯さのようなものが宿ることによって、このアルバムは表向きの静けさとは裏腹に強い芯のようなものが通い、圧倒的なパワーが与えられる。時に、サンプリングによって重層的に組合わせるアコースティックとエレクトリックの両側面の性格が絶妙に引き出された生き生きとしたサウンドは、さながら生きた有機物のように蠢き、純粋な美麗さを持って、稀に、強い痛みのようなものを伴って胸にグッと迫ってくる。また、それは何らかの癒しや共鳴のような気分を私たちに与えてくれます。


本来、感情表現をするのには、文章や詩が一番最適かと思われますが、それは人によって様々のようです。ある人にとってはそれは文章や絵であり、写真であり、ある人にとっては演劇であるもの、それはリヨーにとって、レコードという音楽の形式だったのであり、さらには、アルバムの中に内在するモノローグや対話をおりなしてくりひろげられていく、ささやかでありながら壮大な物語でもあったのです。ルーシー・リヨーの紡ぎ出す精神的に凛としたはかなさを持つ音楽は、多種多様な実験的な試みを介して、民族の歴史や源泉を遡行しながらたどっていく。果たして、それはあらかじめ何らかのかたちで約束されていたものであったのだろうか・・・。このレコードーーひとつの記録は、様々なルーツを持つ人に静かな共鳴を与え、感情のもつ現実的な側面を提示し、奥深い情感を与え、さらに、人間の感情というものがどれほど多彩であるのかを教えさとしてくれる。様々な記憶の感情を丹念に辿るリヨーの音楽を通しての試みは、せつなげな情感を滲ませています。



ペイプメントはすでに、今年に入ってから、「Terror Twilght」「Slanted and Enchanted」の30周年記念のレコード盤、そして「Brighten and Corners」の25周年記念レコード盤の再発を発表しています。また、さらに再結成ツアーの日程を公表し、来年には日本公演も決定しています。

 

これらの告知に加え、ペイブメントは、1993年に原盤がリリースされた「Westing(By Musket And Sextant)」をレコード盤として再発、デビューEP、及び、「Slay Tracks」を含む初期のシングルとEPの再編集を行うと発表しました。これらのリイシュー作品は、マタドールレコードのの「Revisionst History」シリーズの一貫として7月15日に発売される予定。


Pavement 「Westing(By Musket And Sextant)」


 


RELEASE: 2022.07.15

LABELS:  Matador


Tracklisting


1.You're Killing Me
2.Box Elder
3.Maybe Maybe
4.She Believes
5.Price Yeah!
6.Forklift
7.Spizzle Trunk
8.Recorder Grot
9.Internal K-Dart
10.Perfect Depth
11. Recorder Grot (Rally)
12. Heckler Spray
13. From Now On
14. Angel Carver Blues/Mellow Jazz Docent
15. Drive-By-Fader
16. Debris Slide
17. Home
18. Krell Vid-User
19. Summer Babe
20. Mercy Snack: The Laundromat
21. Baptist Blacktick
22. My First Mine
23. My Radio





 

 


 先日、Dirty Hitから新作アルバムの発表の告知したリナ・サワヤマは併せて「This Hell」と呼ばれる先行シングルを公開しています。

 

新潟県出身、ケンブリッジ大学出身というひときわ異質な経歴を持ち、現在、英国を拠点とし、世界的に活動の領域を広げつつあるサワヤマは、以前、日本のテレビ番組「情熱大陸」でも特集されており、「次世代のレディー・ガガ」と目される今後注目すべきアーティストのひとり。


リナ・サワヤマは、今週、木曜日に放映されたジミー・ファロン主演でおなじみのアメリカの番組「ザ・トゥナイト・ショー」でリリースしたばかりの新曲を取り上げ、刺激的なライブパフォーマンスを披露しています。「This Hell」は、今年9月にリリース予定の2ndフルアルバム「Hold The Girl」に収録されるトラックです。

 

昨年、リナ・サワヤマは、エルトン・ジョンとコラボレートを行い、ジョン・ウィックの映画での配役を確保しています。さらに、今年に入って勢いが止まらず、ラフ・トレードが劇的にプッシュした英国のシンガーソングライター、”チャーリーXCX”と「Follow Me」で共演を果たしています。新作フルアルバム「Hold The Girl」についてはメガセールスが見込まれる話題作となります。

 

カート・コバーンが「Smells Like Teen Spirit」のミュージック・ビデオで使用したFender Mustangギターが、今週末の3日間にわたって、ニルヴァーナの記念品を出品するイベントを開催する「Julien's」というサイトを通じて、本日からインターネットオークションに出品されるという。

 


 


コンペティション・レイクラシッド・ブルー仕上げの1969年製フェンダー・ムスタング・ギターの控えめな推定落札価格は60万ドルから80万ドルだが、オークションが始まる前に入札は200万ドルに達しており、かなり高い値段で落札される気配がある。コバーンのギターのもう1本(『アンプラグド』で使用したマーティンD-18E)は、オークション史上最高額の記録を保持しており、2020年に601万ドルで落札されている。


1991年の「Guitar World」のインタビューで、コバーンは現在オークションに出品されているギターについてこう話している。


私は左利きで、リーズナブルで高品質な左利き用ギターを見つけるのはとても簡単なことではない。でも、全世界のギターの中で、Fender Mustangが一番好きなんだ。まだ2本しか持っていないんだ。


また、今週末開催されるインターネットオークションには、他にも、カート・コバーンが所有し運転した現存する唯一の車として知られる1965年式ダッジ・ダート170 4ドアセダンも出品される。

 

この車は、コートニー・ラブから購入したコバーンの妹キムが28年間所有していた。この車には、オリジナルのナンバープレートと、コバーンとラブが所有していたことを示す所有権が付属する予定です。その額は40万ドルから60万ドルと推定される。

 

その他、コバーンが描いたアイアン・メイデンのイラストが入ったスケートボードデッキ、コバーンが描いたマイケル・ジャクソン、コバーンが所有し、側面に「Nirvana」と書かれたガンビー・ポーキーのおもちゃ、コバーンが使用したオールアクセス・パスなどがオークションに出品されるという。

 

 

オークションに出品されるカート・コバーン愛用のフェンダームスタングの写真は、以下の通り。


カート・コバーンが生前愛用したfender mustang


https://www.julienslive.com/search?key=fender%20mustang



また、続報としては、先週の金曜日(5月20日)、ニルヴァーナの「Smells Like Teen Spirit」のビデオで使われたコバーンの左利き用ギター、1969 Fender Mustangがオークションに出品され、結果的には、60万ドルから80万ドルの売却予定価格を上回った。


Julien's Auctionsは週末、この伝説のギターをインディアナポリス・コルツのオーナーであるジム・アーセイに455万ドル(350万円以上)で落札した。


Spinによると、アーセイは「(世界の)見方を変えたアメリカ文化のひとつを保存し、保護することができて感激している」と述べている。収益の一部が精神衛生を取り巻く偏見を払拭するための我々の努力に使われるという事実は、この買収をさらに特別なものにしています 」と述べています。


Julien's Auctionsの社長兼最高経営責任者であるDarren Julienは、「この伝説的なギター、カート・コバーンやロック音楽の歴史の中で最も文化的、歴史的に重要なギターの一つが、私の地元であるインディアナ州に戻り、Jim Irsayの有名な記念品コレクションの一部になることは、大変光栄で私の人生のハイライトでもあります」と付け加えた。「この一生に一度のオークションは、私のプロとしてのキャリアの中で最も素晴らしい特権の一つであり、その収益が精神衛生への意識向上に必要な注目を集めることになることを心から嬉しく思っています。

 


 NY、ブルックリンを拠点に活動するシンガーソングライター、グレース・アイヴスは、次作アルバム「Janky Star」のプレビューシングル「Angel Of Buiness」を発表しました。新曲は前作の「Lullaby」に続くものとなります。このシングルについて、グレース・アイヴスは以下のように説明しています。

 

私はミュージシャンのキャリアを始めた時、(それほど昔のことではありませんが)厳しい時期を過ごしながら、この曲を書いています。不快な会議、過剰に作成されたアカウント、及び卑劣なスーツについての私の考えが反映されています。これは、将来に信頼をおいてほしいという私なりのメッセージが込められています。


新作アルバム「Janky Star」は6月10日にTrue Panther/Harvestからリリースされる予定です。

 

 


アメリカ/ボルチモア出身のロックバンド”Beach House”は、スティーブン・コルベア主演でおなじみのアメリカの深夜トーク番組「Late Show」に出演し、「Superstar」をオーディエンスの前で披露しました。

 

このアルバムは、インディペントレーベルのリリースであったにも関わらず、アメリカ国内で好調な売上を記録し、年末から年明けにかけて大きな話題をよんだアルバムです。彼らは、このアルバムの二曲目に収録されている「Superstar」をピックアップし、スタジオでライブパフォーマンスを行いました。

 

この夜のスティーヴン・コルベアのステージでの演奏は、アルバムのレコーディングよりも壮大な世界観が引き出され、このバンドサウンドの主な特徴である夢見がちな雰囲気そのままに、以前よりも大きな風格を持ったロックバンドの雰囲気が感じられるパフォーマンスとなっています。


 

The Wedding Present


前身となる”Lost Pandas”を母体として1985年、デイヴィッド・ルイス・ゲッジを中心にリーズ大学で結成されたロックバンド、ザ・ウェディング・プレゼントは、1989年の「Brassneck」を代表作に持ち、カミソリのようなソリッドなギターを特徴としたギターロックを主体とするバンドです。また、近年では落ち着いた渋いロックバンドに様変わりしています。デビュー当初、レーベル側としては、ザ・スミスの後の世代のニュースターとしてこのバンドに只ならぬ期待をかけていましたが、俗に言うところのマッドチェスター全盛期において、ストーン・ローゼズやダンスロック勢のメガヒットの影に隠れてしまい、華々しい脚光をこれまで浴びて来なかったバンドです。しかし、その後も、2021年の「Locked Down and Stripped Black」を中心に、渋く、まったりとしたギターロックの作品をコンスタントにリリースしています。

 

ザ・ウェディング・プレゼンツは、2022年に入り、毎月、7インチシングルをリリースするという試みを継続していますが、今回、ニューシングル「X Marks The Spot」をリリースしています。今回のレコーディングでは、新たに、ギタリストとして、スリーパーのジョン・スティワートが参加したことにより、新鮮な息吹が注ぎ込まれている。さらにこのニューシングルは、ベーシストのメラニー・ハワードのボーカルのカウンターポイントのボーカルを特徴とする。

 

シングルリリースに併せて12時間前に公開されたライブビデオについては、英国/ブライトンのオールドマーケットでのライブを撮影したものです。こちらも併せて是非チェックしてみて下さい。

 

 

KH

 

電子音楽、ポストロックと幅広い音楽性を掲げて活動を行う英国の音楽家、フォー・テットは、彼自身の主宰するレーベル”Text"から本名のKH(Kieran Hebden)名義のニューシングル「Look At Your Pager」をリリースしました。 KH名義でリリースされた2019年の「Only Human」以来のシングルとなります。「Look At Your Pager」アメリカのガールズグループ、”3LW”の2000年のヒット曲「No More(Baby I'Ma Do Right)」をサンプリングとして導入しています。 



 

 「このトラックは、私の関わっている最初のフェスティバルが久しぶりに開催される直前の昨年夏に制作されたました」と、キーラン・ヘブデンは説明しています。

 

普遍的で前向きで未来を感じさせる新曲を書きたかったんですが、ちょうどそのときこの曲を思いついた。

 

それ以来、私がこれまでに作ったどのトラックよりも多くの人が、この曲について尋ねてきたのを覚えています。 その後、私は、最高のオーディエンスの前で新曲の演奏を行う機会を得ました。ボーカルサンプリングの承認を得るのにはかなりの時間を必要としたものの、最終的に、この音楽を世に送り出せたことを嬉しく思ってます。

 

 

 



 


大ヒットしたデビュー作の20周年記念盤の国内盤が5月20日に発売されたノラ・ジョーンズ(Norah Jones)が、4都市6公演のジャパン・ツアーを開催します。


公演日程は、10月11日(火)北海道・札幌文化芸術劇場hitaru、10月13日(木)宮城・ゼビオアリーナ仙台、10月14日(金)、16日(日)、18日(火)東京・日本武道館、10月17日(水)大阪・大阪城ホール。


ノラ・ジョーンズは2020年に最新アルバムを発表し、同年に行われる予定だった公演はパンデミックによりキャンセルとなりました。今回の来日公演は5年ぶりとなります。




ウドー音楽事務所

 

Vangelis

アメリカの名アクション映画「炎のランナー」「ブレイドランナー」のサウンドトラックの作曲者として知られるギリシャの作曲家、ヴァンゲリスが昨日に亡くなりました。

 

代理のスポークスマンは、ヴァンゲリスが近年、難病の治療を受けていたことを明らかにし、 さらに、フランスの病院で79歳で死去したことをザ・ガーディアンに対して知らせました。


ギリシャの海岸沿いの町、アグリアで生まれたヴァンゲリスはアテネで育ち、4歳で音楽の学習を始めました。両親は、彼の才能にいち早く気がついた後、彼にレッスンを習わせはじめましたが、彼は早い時代にレッスンを拒絶しています。ヴァンゲリスは学問的な音楽プログラムは創造性を阻害すると信じていました。


1963年、二十歳で彼はロックバンドForminxを結成、彼の最初の映画「My Borther,The Traffic Policeman」の音楽を手掛けています。その後、ヴァンゲリスは、1960年代を通じてギリシャ映画の音楽を数多く担当するようになります。その後、ギリシャ国内の軍事クーデターから逃れるために母国を離れ、1968年にパリに移住。他のギリシャ人の駐在員と共に”アフロディテ・チャイルド”と呼ばれる新たなバンドを率いました。

 

彼らはすぐに「Rain And Tears」で成功を収め、1961年に「666」なるプロジェクトに取り組んでいる間、解散するまでに旧約聖書の黙示録にインスパイアされた二枚組アルバムを残しています。

 

アフロディテ・チャイルドの解散後、ヴァルゲリスはソロアルバムのリリースを開始、同時に映画のスコアリングを続け、伝説的なプログレッシブ・ロックバンドのYESのキーボードプレイヤーとしてリック・ウェイクマンの代役として加入以来を受けるものの、この要請を拒否しました。

 

1974年にフランス・パリからイギリス・ロンドンに移住し、彼は独自のスタジオを設立し、RCAと署名を交わし、ソロアーティストとして一連の伝説的な電子音楽を発表しています。その間も、映画音楽のスコアリングを続行し、イエスのボーカリストであるジョン・アンダーソンとともにジョン・アンド・ヴァンゲリスという名でパートナーシップを結んでいます。彼の音楽は、1980年にカールセーガンの影響力のあるTVシリーズ「Cosmos:A Personal Voyage」で使用されている。同年、ヴァンゲリスは、自分に関係する「謙虚な人々」に感謝をし、敬意を表するというアイディアを好み、低予算の「Chariots Of Fire」を獲得することに同意をしました。

 

ヴァルゲリスの代表作である「炎のランナー」のスコアは、ピアノを積極的にサウンドトラックに取り入れ、この映画に良い効果をもたらしました。オスカーを受賞したことでも知られるこのヒットシングルは、1984年のオリンピックで使用されました。


その後、ヴェンゲリスは、リドリー・スコットと協力し、1982年のもうひとつの代表作「ブレードランナー」のスコアを作成しています。これは「炎のランナー」よりもシンセサイザーを積極的に取り入れたSFアクション映画を象徴するような楽曲でした。


ヴェンゲリスは生前、「映画音楽の工場」のような役割を果たすことは拒絶していたものの、積極的にレコードを生み出し、演劇やスポーツイベントのために多くの作曲を手掛け、世界の音楽シーン全体に新鮮な息吹を与え、大きな貢献を果たしています。他の主要なヴァンゲリスの音楽作品には、「Missing」「Antarctica」「The Bounty」「Consequence Paradise」等が挙げられます。

 

Interpole

7月15日に新作アルバム「The Other Side Of Make-Believe」のリリースを控えているアメリカのインディーロックバンド、インターポールは、「Fables」に続く2ndニューシングル「Fables」をリリースしました。

 

「Fables」は、ダニエルの最もホットなリリックを特徴としている、とフロントマンのポール・バンクスは述べています。


楽観的な歌詞の爽やかなヴォーカル、ヒップホップの黄金時代に基づいた古典的なR&Bを思わせる弾力のあるドラムビートが特徴だ。なんとも夏らしいジャムであり、私たちが誇りに思っている楽曲なんだ。

 

 

 

 

 

新作アルバム「The Other Side of Make-Believe」は、牧歌的な憧れと新発見された優雅さを染み込ませた作風で、2020年にCOVIDのためにバンドがリモートとしてソングライティングとレコーディングを行うところから始まった。

 

今回の作業を行うに際して、Interpolのメンバーは、賃貸住宅を借り入れ、デモテープに肉付けを行い、アルバム作品としてより完成度を高めようと努めています。

 

もちろん、新作アルバム「The Other Side of Make-Believe」のレコーディングやミキシングに参加した共同プロデューサーも豪華なアーティストが招かれており、フラッド(スマッシング・パンプキンズ)、ニュー・オーダー、U2,PJハーヴェイ、ニック・ケイブ&バッドシード、ザ・キラーズ、アラン・モルダー(NIN)とともにインタポールのメンバーはノースロンドンで、このアルバムを完成させました。他にも、デペッシュ・モード、MBV,ライド、ザ・キュアー、ヤー・ヤー・ヤーズと、イギリスやアメリカの数多くの秀逸なコレボレーターが見いだされます。

 

ギタリストのダニエル・ケスラーは、新作アルバムについて、プレスリリースを通じて以下のように話しています。

 

「最初はひとりで仕事を行うなんて、なんだか大それたことのように思えました。しかし、そのことで新たな道が切り開かれたことも事実だ」さらに、バンクスは話しています。

 

「世界的なパンデミックの流行によりエジンバラに九ヶ月ほど過ごしている間、彼(ダニエル)がどのような作曲に取り組んだのかを思い出しました。私達は通常ライブに向けた楽曲を書くんんだけれど、今回はそれほどドラムがスクリームするようなことはなかった」

 

「パンデミックによって一緒に楽曲を作るという点では弊害があったにせよ、元来、ダニエルと私は十分強い相性を持っているので、彼がメールを通じて転送してきたスクラッチデモを聴けば、それがどのようにレコーディングの中で補完されるのか、また、再現されるのかを想像することはそれほど難しい相談ではなかったんだ。それからラップトップを通じて原曲から色彩的な旋律を見出し、さらに比較的控えめな表現で新たなメッセージを音を介して伝えられた、というように思っているよ」


さらにバンクスは以下のように補足を付け加えています。


バーフライのミッキー・ロークがテーブルトップの端っこで常連客に向かって歌をうたっているようなものだ。

 

リハーサルや録音に関してその煙がかった親密さをより大掛かりな雰囲気に変えていく必要を感じたことはなかったように思える。それで、私は、それと真逆の方向へアプローチを進めるところから、新作アルバム制作の足がかりを付けていったんだ」

 

 

 Interpol 「The Other Side Of Make-Believe」 

 

・Release:7/5 2022 
 
 
・Rebel:Matador
 



Tracklist

 

1.Toni

2.Fables

3.Into The Night

4.My Credit

5.Something Changed

6.Renegade Hearts

7.Passenger

8.Greenwich

9.Gran Hotel

10.Big Shot City

11.Go Easy(Palermo)

 

 

 

今年、7月29日(金)から三日間にわたって、新潟県湯沢町苗場スキー場で開催される日本最大級のミュージックフェスティバル、Fuji Rock Festival ’22の第三弾アーティストが決定しました。

 

新たに出演が決定したのは、日本のミュージックシーンで圧倒的な存在感を持つYOASOBI、Doping Panda,さらに今年、結成20周年を迎えるOrange Range。海外勢としては注目すべきは、スコットランドのポストロックシーンの偉大な存在、モグワイの11年ぶりの出演も決定しました。

 

Fuji Rock Festival'22 特設サイトのニュース欄で告知された第三弾ラインナップ発表の紹介文は以下の通りです。  

 

7/29 金曜日、初日にはコンポーザーのAyase、ボーカルのikuraからなる、「小説を音楽にするユニット」YOASOBIのフジロック初出演が決定!2019年11月に公開された第一弾楽曲「夜に駆ける」はBillboard Japan 総合ソングチャート"HOT100"にて2020年年間1位を獲得し、2021年12月に史上初のストリーミング累計7億回再生を突破するなど、止まることのない躍進を続けるYOASOBIお見逃しなく!

 

更に、今年3月に武道館公演を見事完遂し、日本のフィメール・ラッパーの中でも向かうところ敵なしのAWICH、解散発表から10年の時を経て、3月にフルアルバム「Doping Panda」のリリースと共に再結成を発表し話題沸騰中のDOPING PANDA、日本代表ブルースマン木村充揮率いる木村充揮 ロックンロールバンド、鈴木茂(g)、小原礼(b)、林立夫(ds)らで結成された伝説のバンドに松任谷正隆(key)も加わったスーパーバンドSKYEの出演が決定!No Buses、THE NOVEMBERS、踊ってばかりの国と日本のインディ・ロック・シーンを代表するアーティストも続々と決定しました。

 

7/30土曜日、2日目は、ウィットにあふれるグルーヴとディープなサウンドで中毒者を続出させているどんぐりず、昨年記念すべき20周年を迎えたORANGE RANGE、DTMの新時代が到来する!"をテーマに掲げるユニット、パソコン音楽クラブと苗場初登場組に加え、カンヌ国際映画祭で日本映画としては史上初となる脚本賞、国際映画批評家連盟賞などを受賞し、4冠獲得の偉業を果たした映画『ドライブ・マイ・カー』の音楽も担当し、その名を更に世界に知らしめた石橋英子、ブルースやフォーク、ロックンロールを飲み込みつつ、ジャンルの壁を超える完成度の高いパフォーマンスで定評のT字路sがフジロックに再登場します。

 

7/31 日曜日、3日目には、昨年リリースされた最新作はマーキュリー・プライズにもノミネートされ、UKチャート1位も記録した、今もなお世界を代表するロック・バンドの地位を見事に提示したMOGWAIが11年ぶりフジロックに帰還!

 

フジロックが誇る正真正銘のRock‘n‘Roll ORCHESTRA、今年のROUTE 17のパフォーマンスには、UA、中納良恵、トータス松本と豪華ゲストが決定!さらに初年度のフジロックに電気グルーヴで出演して以来、個人名義も合わせると今年で18回の出演となるTAKKYU ISHINOが、フジロック25周年の今年を大いに盛り上げてくれます。

 

加えてFake Creators(LITE、DÉ DÉ MOUSE)、奇妙礼太郎、七尾旅人と実力派揃いのジャンルを超えたアクトの出演も決定しました。

強靭なラインナップが揃った第三弾発表からは全19組の追加!

 

苗場の夏まであと2ヶ月、今年はアルコールの販売もいたします。いつものフジロック、今年は「苗場で乾杯!」しましょう!

 

 

出演アーティストの詳細につきましてはフジロック公式ホームページにてご確認下さい

 

https://fujirockfestival.com/news/detail/4292 

 

John Peel
 

ザ・ガーディアンが報じたところによると、英国の伝説的なDJ、BBCラジオで「ピール・セッションズ」を立ち上げ、長年この番組のパーソナリティーを務めたことで知られるジョン・ピールの個人的な所蔵コレクション、レコードと音楽の記念品が、今年6月にオークションにかけられることが判明しました。この事実を受け、ピールの家族は、以下のようなコメントを添えています。

 

ジョン/パパ(John Peel)は、ポピュラー・ミュージックの歴史の中で、最も有名な人々や、イベントに簡単に接する環境にありました。これは彼が長年蒐集してきたコレクションに反映されています。40年間のポップミュージックの奇跡的な瞬間の集積を経て、私達家族は彼の番組「Peel Sessions」のファンや番組内で演奏を行ったアーティストの熱烈なファンが望むような興味深いアイテムが家の中で見つかるかもしれないと思い、今回、これらのコレクションを競売にかけることを決定しました。


上記のオークションにかけられるアイテムの中には、ジョン・ピールにしか所蔵しえないコレクションがずらり。

 

ジョン・レノンとオノ・ヨーコの1968年のアルバム「Two Virgins」の直筆サイン入りのモノプレス、シングル「ビッグ・チーズ」、1968年のピンク・フロイドのコンサートポスター、ジョイ・デイヴィジョンの1978年にリリースした「理想の生活」、バンドが署名したローリング・ストーンズのプロモーションアルバム、クイーンの「Queen 2」のマスターテープのコピー、さらに、クイーンのフレーディー・マーキュリー直筆の書簡等が含まれています。





こちらの記事もあわせてお読み下さい:


JOHN PEEL(ジョン・ピール) イギリスBBCのラジオDJのパイオニア


 ロンドンを拠点に活動する日本人の声楽アーティスト、ハチス・ノイトは新作アルバムのリリースを先日発表。


Photo: Özge C


今回、さらに、先行シングル「Angelus Novos」を公開しています。このタイトルは、ラテン語で「新しい天使」を意味し、ドイツの哲学者ヴァルター・ベンヤミンのエッセイ「天使」に登場する芸術家パウル・クレーのモノプリントから引用されています。ハチス・ノイトは、前作シングルに引き続き力強いボーカルが生かされたニューシングルについて以下のように説明しています。


この曲を書いた時、(ベンヤミンの著作に登場する)歴史の荒れ狂う風にさからって飛んでいる天使のイメージを思い出しました。それは個人的、及び社会的闘争の双方に関して非常に深い共鳴を覚えました。この曲を癒やしの空間として完結させたかったので、エンディングは親密であり内向的な雰囲気を重視しました。

 

ハチス・ノイトは、教会をはじめとする天上の高い空間性を利用し、天使のような声楽の表現を行うことで知られていますが、ここに彼女は喉音の低い音域をかぶせています。「歴史の荒い風に逆らって飛ぶ」かのような緊張感をこの独特な歌唱法によって体現し、「新たな天使」を表現していきます。やがて、胸郭を押し広げ、戦争の叫びにも似た何かを表現しようと試みる。

 

これらのノイトの声の表現は、美しく、また畏怖があり、さらに、強い説得力が込められています。ハチス・ノイトのオペラティックでなボーカルはすぐに明瞭となり、やがて、ボーカルのレイヤーを重ね合わすことにより、重厚な音響空間を生み出します。これらの重層的な声の組み合わせによって、ノイトは人間の生活における鮮やかな印象を聞き手の脳裏に喚起させていく。人生の無数の複雑におりなす綾により、私たちの足が地にしっかり繋がれていることを思い至らせる。

 

今回のシングルリリースに併せて、以前、教会内の建物の中で撮影を行ったライブ映像とは別の新たなMVが公開されています。AIの生成技術が取り入れられた革新的な映像であり、それは、視覚的な体験を押し広げる意味を持つ。斬新かつ前衛的なミュージックビデオを以下で御覧ください。

 



新作アルバム「Aura」は6月24日にErased Tapesからリリースされる。