©Dennis Larance

リッチモンド出身で、現在シカゴを拠点に活動するヒップホップ・ミュージシャン、Mckinley Dixon(マッキンリー・ディクソン)は、6月6日にシティ・スラングからリリースされる5枚目のアルバム『Magic, Alive!』を発表をアナウンスした。 2023年の『Beloved』に続く作品となる。

 

『Beloved!  Paradise! Jazz!!!』に続くこのアルバムは、プロデューサー、ラッパー、ソングライターのクエル・クリス、そして4ADのインディー・フォーク・ミュージシャンのアンジマイル(Anjimile)をフィーチャーしたシングル「Sugar Water」がリード曲となっている。


マッキンリー・ディクソンは、躍動的で説得力のある「Sugar Water」でラップしている。 この曲は、「つかの間の瞬間を永遠に持続させる方法と、ここにいない人たちを時空を超えて連れて行く方法についての議論だ。 この曲は、"他人の思い出を通して生きる永遠の人生に支払う代償は何か?"という問いを提起している」と彼は説明している。


ディクソンは2024年7月、生まれ故郷のヴァージニア州リッチモンドに戻り、シャミア、ピンク・シーフー、テラー・バンク$らが参加したこのレコードを制作した。 「リッチモンドに戻ってレコードを作ると、まるでお祝いのような気分になる」とディクソンは語った。 「みんな成長した」


「Sugar Water」

 

 

 

 

 

McKinly Dixon 『Magic, Alive!』


 Label: City Slang

 Release: 2025年6月6日

 

 Tracklist:


1. Watch My Hands

2. Sugar Water [feat. Quelle Chris & Anjimile]

3. A Crooked Stick [feat. Ghais Guevara & Alfred.]

4. Recitatif [feat. Teller Bank$]

5. Run, Run, Run Part II

6. We’re Outside, Rejoice!

7. All The Loved Ones (What Would We Do???) [feat. ICECOLDBISHOP & Pink Siifu]

8. F.F.O.L. [feat. Teller Bank$]

9. Listen Gentle

10. Magic, Alive!

11. Could’ve Been Different [feat. Blu & Shamir]

 

Murder Capital(マーダー・キャピタル)は、サード・アルバム『Blindness』リリース前の最後のプレビューとして、新曲「A Distant Life」を公開した。


この曲の歌詞は、UKツアーで立ち寄った多くの感動的なサービスのひとつに向かう移動中に書いたんだ。 ポエトリー・アンバウンドというポッドキャストで、マーガレット・アトウッドの詩 "All Bread "を聴いていて、書きたいという衝動に駆られたんだ。 その夜、私とアーヴはリバプールの会場の裏に立った。 私は彼に2つのコードを前後に弾くように頼んだ。 アーヴのセンスも加わって、すべてがあっという間にまとまり、その瞬間、僕とガールフレンドの距離がほんの一瞬だけど縮まったんだ。



マーダー・キャピタルは最近、Medical Aid For Palestiniansを支援するためにトラック "Love Of Country "をリリースした。 この曲は、"A Distant Life"、"Words Lost Meaning"、"Can't Pretend To Know "と共に、近日発売のアルバムに収録される。


『Blindness』は、絶賛された『Gigi's Recovery』、そして2019年にリリースされたデビュー・アルバム『When I Have Fears』に続く作品である。






マサチューセッツを拠点に活動するシンガーソングライター、4オクターブの声域を持つヴォーカリスト、Jordan Duffy(ジョーダン・ダフィー)がニューシングルとミュージックビデオ「Not Your Dream Girl」をリリースした。ミュージックビデオと合わせてチェックしてみよう。

 

この曲は、映画『シックスティーン・キャンドルズ』を見ている時に書かれた。もしジョン・ヒューズの映画がハッピーエンドじゃなかったら、こんな曲はどんな風に聞こえるだろう? ビデオのストーリーは、ジョーダンが高校時代の片思いの相手に拒否されるのをスパイしていた宇宙人が、後にその宇宙人がジョーダンを振り向かせるために高校時代の片思いの相手になりすますというもの。プロデューサーのパーティー・ネイルズとジョーダン・ダフィーは、モダンな80年代のシンセ・サッド・ポップ・ソングを作り上げた。この曲は、私が想いを寄せていた友人のことを書いたの。

 

「私はいつも彼を私のジェイク・ライアンと思っていた。彼はこの曲が彼のために書かれたものだとは知らないし、これからも知ることはないだろう。でも、今まで書いた曲の中で一番好きな曲になった」

 

 

 「Not Your Dream Girl」


 

 

Massachusetts singer Jordan Duffy, who has an incredible four-octave vocal range, has released her new single ‘Not Your Dream Girl’ with a music video. Check it out below.

 The song was written while watching the movie Sixteen Candles. Jordan Duffy thought, ‘what if these John Hughes movies didn’t have a happy ending, what would a song like that sound like?’. 

The video's storyline, showcases an alien spying on Jordan being denied by her high school crush, later that alien pretends to be the high school crush to win Jordan over! Producer Party Nails and Jordan Duffy create a modern ‘80s synth sad pop song that you can’t stop dancing to. She shares, "This song is written about a friend that I had feelings for, but I knew it would not go any further.

--I always saw him as my Jake Ryan. He does not and will never know this was written about him. But it has become one of my favorite songs I’ve ever written.--

 

 

 【Jordan Duffy】

 

ジョーダン・ダフィーは、ダイブ・バーでの失恋、女性のエンパワーメント、一夜限りの恋、ゾンビの恋人など、題材に触れた楽しくも重要な音楽のリリースで知られている。このソングライターは、ウィアード・アル・ヤンコビックのために歌い、「Just Between Us」のポッドキャストのテーマ曲のヴォーカリストでもある 。

 

ジョーダン・ダフィーは、シンガー、ソングライター、プロデューサー、シニア・オーディオ・エンジニアであり、そのサウンドはインディーズ、ジャズ、ポップスなど様々なジャンルに及んでいる。


アデル、レイク・ストリート・ダイブ、ヨーラ、チャーリーXCXなどから影響を受けている。

 

マサチューセッツ州ウースター出身の彼女は、ダイブ・バーでの失恋、女性のエンパワーメント、爆発するヒキガエル、一夜限りの恋、ゾンビの恋人をテーマにした曲を書き、音楽キャリアをスタートさせた。18歳のとき、オールマン・ブラザーズ・バンドのギタリスト、ディッキー・ベッツのオープニングを務めたのが、彼女のプロとしての最初のショーだった。大学でオペラを学び、演奏しているうちに4オクターブの音域を発見した。

 

その後も勉強を続け、Earwolf/Stitcher Podcastsで初の女性オーディオ・エンジニアとして活躍している。そこで彼女は、ウィアード・アル・ヤンコヴィックと歌ったり、『The Office Ladies』で 「Total Eclipse of the Fart 」を自ら演奏したり、「Just Between Us 」ポッドキャストのテーマ曲のヴォーカリストを務めたりする機会を得た。

 

 Jordan Duffy is a singer, songwriter, producer, and senior audio engineer whose sound stretches across a multitude of genres such as indie, pop, americana, and alternative. The artist is influenced by the likes of Adele, Lake Street Dive, Yola, and Charlie XCX, to name a few. Originally from Worcester, Massachusetts, she began her music career writing songs about heart breaks in dive bars, female empowerment, exploding toads, one night stands, and zombie lovers. 

 At 18 years old, her first professional show was opening for The Allman Brothers Band guitarist Dickie Betts. It was in college when she discovered her 4 octave range while studying and performing Opera. 

 She continued her education and landed her role as the first female audio engineer at Earwolf/Stitcher Podcasts. There she has had the opportunity to sing to Weird Al Yankovic, do her own rendition of “Total Eclipse of the Fart” on “The Office Ladies”, and is the vocalist for the “Just Between Us” Podcast theme song. You may even recognize her (and her laugh) as Engineer Jordan from the “Best Friends” podcast.

 Her new single "Not Your Dream Girl" was written while watching the movie Sixteen Candles. Jordan Duffy thought, ‘what if these John Hughes movies didn’t have a happy ending, what would a song like that sound like?’. 

 The video's storyline, thought up by the Painfully Creative Production team, showcases an alien spying on Jordan being denied by her high school crush, later that alien pretends to be the high school crush to win Jordan over! Using "If You Were Here" by the Thompson Twins as their inspiration, producer Party Nails and Jordan Duffy create a modern ‘80s synth sad pop song that you can’t stop dancing to. She shares, "This song is written about a friend that I had feelings for, but I knew it would not go any further. I always saw him as my Jake Ryan. He does not and will never know this was written about him. But it has become one of my favorite songs I’ve ever written."

 


ニューヨーク州北部を拠点に活動するシンガーソングライター、Hanna Cohen(ハンナ・コーエン)が、3月28日にベラ・ユニオン/コングラッツ・レコードからニューアルバム『Earthstar Mountain』をリリースします。今回、彼女はセカンド・シングル「Draggin'」を公開した。バロックポップとインディーロックを取り巻く心地よいポピュラーシングルとなっている。

 

コーエンはプレスリリースでこの曲についてこう語っている。 「普遍的な真実がある。水は濡れている、太陽は東から昇る、そしてあなたの家族はあなたを瀬戸際まで駆り立てるだろう」

 

仲間のシンガー・ソングライター、サム・エヴィアン(別名サム・オーウェンズ、コーエンの恋愛パートナーでもある)がアーススター・マウンテンをプロデュースし、ニューヨーク州キャッツキルズにあるフライング・クラウド・レコーディングスでレコーディングした。

 

このアルバムには、Sufjan Stevens、Clairo、Liam Kazar、Oliver Hill、Sean Mullinsらが参加している。ハンナ・コーエンのニューアルバム『Earthstar Mountain』は3月28日にベラ・ユニオン/コングラッツ・レコードから発売されます。 

 

「Draggin'」



▪️HANNAH COHEN(ハンナ・コーエン)、ニューアルバム『EARTHSTAR MOUNTAIN』の制作を発表  ベラ・ユニオンから3月28日に発売 

 Bartees Strange 『Horror』


Label: 4AD

Release: 2025年2月14日

 

 

Review

 

前作では「Hold The Line」という曲を中心に、黒人社会の団結を描いたバーティーズ・ストレンジ。2作目は過激なアルバムになるだろうと予想していたが、意外とそうでもなかった。しかしやはり、バーティーズ・ストレンジは、ブラックミュージックの重要な継承者だと思う。どうやら、バーティーズ・ストレンジは幼い頃、家でホラー映画を見たりして、恐怖という感覚を共有していたという。どうやら精神を鍛え上げるための訓練だったということらしい。

 

ということで、この2ndアルバムは「Horror」というタイトルがつけられたが、さほど「ホラー」を感じさせない。つまり、このアルバムは、Misfitsのようでもなければ、White Zombieのようでもないということである。アルバムの序盤は、ラジオからふと流れてくるような懐かしい感じの音楽が多い。その中には、インディーロック、ソウル、ファンク、ヒップホップ、むしろ、そういった未知なるものの恐怖の中にある''癒やし''のような瞬間を感じさせる。もしかすると、映画のワンシーンに流れているような、ホッと息をつける音楽に幼い頃に癒やされたのだろうか。そして、それが実現者となった今では、バーティーズがそういった次の世代に伝えるための曲を制作する順番になったというわけだ。ホラーの要素が全くないとは言えないかもしれない。それはブレイクビーツやチョップといったサンプルの技法の中に、偶発的にそれらの怖〜い感覚を感じさせる。しかしながら、たとえ、表面的な怖さがあるとしても、その内側に偏在するのは、デラソウルのような慈しみに溢れる人間的な温かさ、博愛主義者の精神の発露である。これはむしろ、ソングライターの幼少期の思い出を音楽として象ったものなのかもしれない。

 

バーティーズ・ストレンジは、オペラ歌手と軍人という特異な家庭に育ったミュージシャンであるが、結局、彼はギタリストとしての印象が強い。例えば、数年前にはロンドンにあるカムデンのマーケットでギターを選んでいる様子をドキュメント映像として残している。ギターに対する愛情は、アルバムの始めから溢れ出ている。そして、彼の家でかかっていたというパーラメント、ファンカデリック、フリートウッド・マック、テディ・ペンダーグラス、ニール・ヤング、そういった懐かしのR&B、そしてロック、さらにコンテンポラリーフォークまでもがこのアルバム全体を横断する。

 

「Too Much」のイントロはツインギターの録音で始まり、その後、まったりとしたR&Bへと移り変わる。それは、通勤電車やバスの向こうに見える人生の景色の変化のようである。そしてバーティーズはデビューの頃から培われたソウルフルなヴォーカルで聞き手を魅了する。ラフな感じで始まったこのアルバムだが、続く「Hit It Quit It」ではヒップホップとR&Bの融合というブラックミュージックの重要な主題を受け継いでいる。しかし、バーティーズのリリックは、それほど思想的にはならない。音楽的な響きや表現性が重要視されているので、言葉が耳にすんなり入ってくる。ファンカデリック、パーラメント好きにはたまらないナンバーとなるだろう。バーティーズはまた、哀愁のあるR&Bやソウルのバラードの系譜を受け継いでいる。「Sober」は、デビュー作に収録されている「Hold The Line」と同じ系統にある楽曲だが、しんみりしすぎず、リズムの軽やかさを感じさせる。エレクトリック・ピアノ(ローズピアノ)とセンチメンタルなボーカルが融合する。この曲は、ジャック・アントノフ&ブリーチャーズが志向するようなAOR、ソフィスティポップといった80年代のUSポップを下地にした切ないナンバーだ。


米国のトレンドに準じた形でアメリカーナを取り入れた曲が続く。「Baltimore」は、もしかすると、この土地に対するアーティストの何らかの繋がりのようなもの描いているのかもしれない。しかし、それほど、バーティーズの音楽はモダンにならず、70年代のUSロックの懐かしさに留まっている。これは彼の音楽観のようなものが幼い頃に出発しており、それらを現代のアーティストとして再現するのが理想だと考えるからなのだろうか。そして、アメリカーナ(カントリー)の要素は、バーティーズ・ストレンジが子供の頃に聴いていたニール・ヤングの世界観と結びつき、普遍的な響きのあるポップスとして蘇る。そして、それらは、南部のブルースの影響下にある渋いギターや曲調と繋がっている。むしろ、前作では、黒人社会について誰よりも真摯に考えていたシンガーであるが、この二作目では、人種的な枠組みを超えるような良質な曲を書いている。これは、明らかにシンガーソングライターとしての大きな成長といえる。なぜなら、この世界に住んでいるのは一つや二つの人種だけではないのだから。

 

「Lie 95」は、たぶんマイケル・ジャクソンのようなナンバーにすることも出来たかもしれない。しかし、この曲は少し控えめな感覚が維持されている。見え透いたようなきらびやかなポップスからは距離を置いているのが分かる。それが、渋さや深みのような奥深い感覚を漂わせている。もちろん、ポップソングとしての分かりやすさや聞きやすさという点はしっかりと維持した上で、深い感覚がしっかりと宿っている。従来のポピュラーソングの聞き方が少し変わるような面白い音楽である。結果的に、この曲は80年代のディスコとYves Tumorのハイパーポップのセンスを巧みに結びつけて、古さと新しさを瞬時にクロスオーバーするようなユニークな感じに仕上がっている。

 

中盤にもハイライト曲がある。最もロックソングの性質を前面に押し出した「Wants Need」は、ブリーチャーズとも共通点のあるナンバーである。 この曲はスプリングスティーンから受け継がれる定番のようなロックソング。しかし、それほどマッチョイズムにそまらず、中性的な感じが生かされているのが新しい。この曲でも、古典的な観念に染まりきらず、現代的な考えを共有しようという、ソングライターの心意気のようなものが伝わってくる。歌詞に関しても、無駄な言葉を削ぎ落としたような洗練性があり、耳にすんなり入ってくることが多い。「Love」は、アーティストがこれまでに作ったことが少ないタイプの曲ではないかと推測される。EDMに依拠したダンストラックで、この曲の全体に漂うダブステップの感覚に注目してもらいたい。

 

『Horror』は単なる懐古主義のアルバムではないらしく、温故知新ともいうべき作品である。例えば、エレクトロニックのベースとなる曲調の中には、ダブステップの次世代に当たる''フューチャーステップ''の要素が取り入れられている。こういった次世代の音楽が過去のファンクやヒップホップ、そしてインディーロックなどを通過し、フランク・オーシャン、イヴ・トゥモールで止まりかけていたブラックミュージックの時計の針を未来へと進めている。おそらくバーティーズ・ストレンジが今後目指すのは"次世代のR&B"なのかもしれない。


終盤のハイライト曲「Loop Defenders」「Norf Gun」には、未知なるジャンルの萌芽を見出すことが出来るはずだ。後者の曲については、Nilfer Yanyaが2022年のアルバム『Painless』で行ったR&Bの前衛性を受け継いだということになるだろうか。こういったフレッシュな音楽が次の作品ではどのように変容していくのかとても楽しみだ。

 


 

85/100 

 


 

 Best Track-「Norf Gun」


Youth Lagoon(ユース・ラグーン)は、今週金曜日に発売予定の新作アルバム『Rarely Do I Dream』から、きらびやかで推進力のある「Gumshoe (Dracula From Arkansas)」を発表した。 このシングルは、「Speed Freak」、「Football」、「Lucy Takes a Picture」、「My Beautiful Girl」に続く。 インディーロック風のナンバーであるが、声のサンプリングを散りばめた遊び心満載のシングルとなっている。ぜひ以下の自主制作のミュージックビデオをチェックしてみて下さい。


ユースラグーンこと、トレヴァー・パワーズは声明の中でこのニューシングルについて、「誰かが僕の音楽を聴くと森で死んだような気分になると言ってくれた。 『Gumshoe』ほどその表現が似合う曲はないと思う。 僕は普段、純粋な愛、錯乱、あるいはただ悪魔を追い払うために書いているんだけど、この曲はその3つの条件をすべて満たしている」と述べている。

 


「Gumshoe (Dracula From Arkansas)」




UK/ロンドンを拠点に活動するDJ、プロデューサー、マルチ・インストゥルメンタリストのLawrence Hart(ローレンス・ハート)が、待望のデビューアルバム『Come In Out of the Rain』を4月4日にリリースする。テックハウスやディープ・ハウスを得意とするプロデューサーだ。 

 

アルバムの発表と合わせて、リードシングル「Love U Bring」が公開された。爽快感のあるEDMのナンバー、オートチューンをかけたヴォーカルトラックで、今夏のダンスフロアを揺るがす。

 

”Love U Bring"は、ハートの使命に忠実で、神経質なエネルギーに満ちたアップビートなトラックで、スキットでブレイクなビートと、チョップされピッチシフトされたヴォーカルサンプルが、伸びやかなベースと落ち着いたメロディックなシンセ・コードによって重みを増している。テックの魔術師であるハートは、幼少期にクラシック音楽の訓練を受けた。 

 

15歳でニューヨークの名門音楽学校のオーディションを受け、SUNYパーチェイスでジャズ・トランペットを学び、ボブ・ムーヴァー(チャーリー・ミンガスやチェット・ベイカーのコラボレーターだった)のような偉大なミュージシャンとともにニューヨークで最も尊敬されるジャズ・クラブで演奏した。

 

やがてハートはエレクトロニック・ミュージックとクラブに出会い、インスピレーションを得る。ダブル・シックス/ドミノ・アーティストのジョージ・フィッツジェラルド(George FitzGerald)とは長年の親交がある。

 

また、Hotflush、Attack Decay Sweet Release、LG105、そして自身のレーベルSSEMからソロ・シングル、EP、リミックスをリリースしている。このアルバムのリリースを記念して、ローレンス・ハートは4月23日にロンドンのコルシカ・スタジオで、まだ発表されていない友人やタレントと共にライブを行う。

 

「Love U Bring」 

 




Lawrence Hart 『Come In Out of the Rain』



Label: Domino Recordings

Release: 2025年4月4日


Tracklist: 


1Lotus Bloom

2NoMoreLuv4u

3Closer To You

4Out Of The Rain

5Just Belong

6Still But Still Moving

7Love U Bring

8Hear Ur Heartbeat

9The Wind Cry

10Fucking Mega

11Daydreamers

12The Wave Cry


 



世界的に有名なDJ兼プロデューサーのAvalon Emerson(アヴァロン・エマーソン)が、インディアナ州のレーベル、Dead Oceansとの契約を発表した。

 

さらに新プロジェクト「『Perpetual Emotion Machine』と、その第1弾リリースであるオッペンハイマー・アナリシスのカルトクラシック「Don't Be Seen With Me」のカバーを発表した。


『Perpetual Emotion Machine』は、ダンスフロアで人と人とがつながるための生きた進化するプロジェクトであり、エマーソンが様々な年代の様々なジャンルから曲を選び、ダンスミュージックの過去と未来のモザイクに手を伸ばして、私たちが今、互いにつながる手助けをする。アヴァロン・エマーソンはリリースについて以下のように語っている。


「これらの曲は、私のDJセットのために作られた。完全なオリジナルであれ、昔のお気に入りを再文脈化するためのエディットであれ、インストゥルメンタルであれ、私が歌っているものであれ、それらはすべて私の永久エモーション・マシーンの一部である。そして、マシンは走り続ける」


『パーペチュアル・エモーション・マシーン』は、2023年のドリーム・ポップ・アルバム『アヴァロン・エマーソン&ザ・チャーム』に続く、エマーソンのダンス・ミュージックへの復帰作となる。


「Don't Be Seen With Me」

 

 ▪️REVIEW: AVALON EMERSON(アヴァロン・エマーソン)  「& THE CHARM」  ヨーロッパのクラブカルチャーを反映したダンス・ポップ



Tour Dates:

Feb 21 – Avalon Emerson presents 9000 Dreams – Catch One, Los Angeles, CA

Feb 28 – Avalon Emerson presents 9000 Dreams – Panorama Bar, Berlin, DE

Mar 02 – Avalon Emerson presents 9000 Dreams – La Gaîté Lyrique, Paris, FR

Mar 07 – Avalon Emerson presents 9000 Dreams – Club Raum, Amsterdam, NL

Mar 08-09 – Avalon Emerson presents 9000 Dreams – Horst Club, Brussels, BE

Mar 21 – Vent – Tokyo, JP

Mar 22 – Circus Osaka – Osaka, JP

Mar 28 – Avalon Emerson presents 9000 Dreams – LuxFrágil, Lisbon, PT

Mar 29 – Avalon Emerson presents 9000 Dreams – HERE at Outernet, London, UK

Apr 17 – Paraiso Party @ Onium – Santiago, CL

Apr 18 – Rave3000 @ Club de Pescadores – Buenos Aires, AR

Apr 20 – Gop Tun Festival – São Paulo, BR

May 03 – Avalon Emerson presents 9000 Dreams – Knockdown Center, New York, NY

May 16 – Avalon Emerson presents 9000 Dreams – Concord Music Hall, Chicago, IL

May 17 – Avalon Emerson presents 9000 Dreams – Gingerbread Warehouse, San Francisco, CA

May 24 – Gala Festival – London, UK

May 25 – Movement Music Festival – Detroit, MI

Jun 08 – We Love Green Festival – Paris, FR

Jul 19 – Soundit Festival – Barcelona, ES

Aug 01 – 0 Days Festival – Copenhagen, DK

Aug 03 – Dekmantel Festival – Amstelveen, NL

Aug 09 – Flow Festival – Helsinki, FI

 


テキサス出身のソングライター、Will Johnson(ウィル・ジョンソン)が10枚目のソロ・アルバム『Diamond City』を発表した。本作は同地の独立レーベル、Keeled Scalesから4月4日に発売予定。この発表に合わせて、ジョンソンはリードシングル 「Floodway Fall」を公開した。

 

セントロマティックのフロントマンであり、現在はジェイソン・イズベルのバンド、ザ・400・ユニットのメンバーでもあるウィル・ジョンソンは、新作について次のように説明している。

 

"Floodway Fall"のアイデアは、スコット・ダンボムとの2022年の夏のリハーサルの前に浮かんだんだ。私たちはまだセッティング中で、音やレベルを調整していた。彼は窓の外を眺めながら、フィドルでゆるく演奏していたのを覚えている。私はすぐにそのことを忘れてしまったが、数ヵ月後に偶然この曲を見つけ、最後まで聴くことにした。大部分は、緊張、旅、そして最終的には永遠の愛についての小さな町の記録だ。

 


このアルバムのリードトラックは、ジョンソン独特のシネマティックなサウンドで展開され、長年のコラボレーターであるブリットン・ベイゼンハーズのプロデュースによって強化されている。


ウィル・ジョンソンは昨年、ガイデッド・バイ・ヴォイス、アレハンドロ・エスコヴェド、リトル・マザーン、ルネ・リードらとステージを共にしている。3月12日(水)にはテキサス州オースティンのC-Boy'sで彼のフルバンド、ウィル・ジョンソン&ワイヤー・マウンテンのSoCo Stomp公演が予定されている。 

 

 

 「Floodway Fall」

 

 

 

 Will Johnson 『Diamond City』



Label: Keeled Scales

Release: 2025年4月4日

 

Tracklist:

 

1 Floodway Fall 

2 Unfamiliar Ghost 

3 Diamond City 

4 All Dragged Out 

5 Clem Witkins

6 Cairo 

7 Sylvarena 

8 Rabbit Run 

9 Requiem High / Road Plume 

 



アメリカ生まれでロンドンを拠点に活動するソングライター、Joni(ジョニ)は、デビューアルバム『Things I Left Behind』を発表した。北米ではKeeled Scalesから、イギリス/ヨーロッパではHand In Hiveから4月11日にリリースすることを発表した。 


このニュースとともに、彼女はアルバムの魅力的なタイトル・トラックを紹介する。この曲は、成長することの多くがいかに人や場所やものを失うことに集中しているか、私たちが前進する際にいかに絶えず自分自身の一部を置き去りにしているかを語る魅惑的な曲だ。 

 

シャッフルするようなドラム・ビートに支えられ、曲は永遠に前進を続け、ジョニの歌声は、微妙に渦巻くギターと様々な音色の変化に対して適切に魅力的に感じられ、トラックに妖艶なエッジを与えている。 この曲はジャクソン・ファーリク(B. マイルズ、グレート・バリアー)がプロデュースした。


先行シングル「Things I Left Behind」について、「私たちは皆、失って置き去りにしてきたものからできている。 人。 場所。 経験。 歌詞を書いているとき、自分の過去からの鮮明なイメージが、まるでトンネルを走っているときのライトのように押し寄せてきた。 小さなことから大きなことまで。 子供の頃に膝を擦りむいたこと。 初めての恋。 失恋。 キノコを取って幼なじみの親友に電話したこと。 夜の芝生に寝そべること。 これらのものを物理的に持ち続けることができないことに気づくのは辛いことだが、それらがある種自分自身となり、何らかの形でそれらを持ち続けていることを知るのは、最終的には慰めになる」とジョニは述べている。

 

 

 「Things I Left Behind」




Joni 『Things I Left Behind』



Label: Keeled Scale/Hand In Hive

Release: 2024年4月11日

 

Tracklist

 

1 Your Girl 

2 Strawberry Lane 

3 Avalanches 

4 Things I Left Behind 

5 Castles

6 Birthday

7 Bucket List

8 The Tide 

9 Still Young

10 PS

Horsegirl 『Phonetics On and On』

 

Label: Matador

Release: 2025年2月14日

 

Review

 

シカゴの三人組ロックバンド、ホースガールは正真正銘のハイスクールバンドとして始まり、同時にシカゴのDIYコミュニティから台頭したバンドである。

 

ファーストアルバムで彼女たちは予想以上に大きな成功を掴み、そしてコーチェラなどの大規模なフェスティバルにも出演した。現時点ではバンドは大成功を収めたと言えるが、問題は、そういった大きなイベントに出演しても当初のローファイなギターロックサウンドを維持出来るのかがポイントであった。それはなぜかと言えば、他のバンドやアーティストの音楽に目移りしてしまい、ホースガールらしさのようなものが失われるのではないかという一抹の懸念があったのである。大きなフェスティバルに出演した後でもホースガールは自分たちの音楽に自負を維持出来るのか。まだ若いので色々やってみたくなることはありえる。しかし、結果的には、周囲に全く揺さぶられることがなかった。ホースガールは、周りに影響されるのではなく、自分たちのリアルな経験や手応えを信じた。ファースト・アルバムほどの鮮烈さはないかもしれないが、本作の全編にはホースガールらしさが満載となっている。荒削りなサウンド、温和なコーラス、ラモーンズからヨ・ラ・テンゴまで新旧のパンク/オルタナ性を吸収し、的確なサウンドが生み出された。そして、今回はシカゴ的な気鋭の雰囲気だけではなく、西海岸のバーバンク、ウェスト・コーストやヨットロックを通過した渋さのある2ndアルバムが誕生した。

 

特に、コーラスの側面ではデビュー当時よりも磨きがかけられており、これらはホースガールのチームワークの良さを伺わせるもので、同時に現在のバンドとしての大きなストロングポイントとなっていると思われる。それらがノンエフェクトなギターサウンドと合致し、 心地良いサウンドを生み出す。ローファイなロックサウンドはマタドールが得意とするところで、Yo La Tengoの最新作と地続きにある。しかし、同じようなロックスタイルを選んだとしても、実際のサウンドはまったく異なるものになる。もっと言えば、ホースガールの主要なサウンドは、ヨ・ラ・テンゴやダイナソー・Jr.の90年代のサウンドに近いテイストを放つ。カレッジロックやグランジ的なサウンドを通過した後のカラリとした乾いたギターロックで、簡素であるがゆえに胸に迫るものがある。そして、適度に力の抜けたサウンドというのは作り出すのが意外に難しいけれど、それを難なくやっているのも素晴らしい。「Where'd You Go?」はラモーンズの系譜にあるガレージロック性を踏襲し、ラモーンズの重要な音楽性を形成しているビーチ・ボーイズ的なコーラスを交え、ホースガールらしいバンドサウンドが組み上がる。特にドラムの細かいスネアの刻みがつづくと、サーフロックのようなサウンドに近づくこともある。これは例えば、ニューヨークのBeach Fossilsのデビュー当時のサウンドと呼応するものがある。

 

最近では、インディーポップ界隈でもアナログの録音の質感を押し出したサウンドが流行っていることは再三再四述べているが、ホースガールもこの流れに上手く乗っている。厳密に言えば、アナログ風のデジタルサウンドということになるが、そういった現代のアナログ・リヴァイヴァルの運動を象徴付けるのが続く「Rock City」である。イントロを聴けば分かると思うが、ざらざらとして乾いた質感を持つカッティングギターの音色を強調させ、ピックアップのコイルが直に録音用のマイクに繋がるようなサウンドを作り上げている。これが結果的には、ブライアン・イーノがプロデュースしたTalking Heads(トーキング・ヘッズ)の『Remain In Light』のオープニングトラック「Born Under The Punches」のようなコアでマニアックなサウンドを構築する要因となった。しかし、ホースガールの場合は、基本的には、ほとんどリバーブやディレイを使わない。拡張するサウンドではなく、収束するサウンドを強調し、これらが、聴いていて心地よいギターのカッティングの録音を作り出している。いわば、ガレージロックやそのリバイバルの系譜にあるストレートなロックソングとしてアウトプットされている。そしてトーキング・ヘッズと同様にベースラインをギターの反復的なサウンドに呼応させ、さらにコーラスワークを交えながら、音楽的な世界を徐々に押し広げていく。まさしく彼女たちがデビュー当時から志向していたDIYのロックサウンドの進化系を捉えられることが出来る。 


「In Twos」では、デビュー当時から培われた神秘的なメロディーセンスが依然として効力を失っていないことを印象付ける。ゆったりとしたリズムで繰り広げられるサウンドは、温和なメロディーとニューヨークパンクの原点であるパティ・スミスのようなフォークサウンドと絡み合い、個性的なサウンドが生み出される。この曲でも、トラック全体の印象を華やかにしたり、もしくは脚色を設けず、原始的なガレージロック風のサウンドが、それらの温和な雰囲気と絡み合い、独特なテイストを放つ。

 

弦楽器のスタッカートやピチカートのようなサウンドをアンサンブルの中に組み込もうとも、やはりそれはヴェルヴェッツやテレヴィジョンの最初期のニューヨークパンクの系譜に位置づけられるサウンドが維持され、Reed & Nicoのボーカルのようなアートロックの範疇に留まっている。これらは結局、パッケージ化されたサウンドに陥らず、商品としての音楽という現代の業界のテーゼに対して、演奏の欠点をそのまま活かしたリアリスティックなロックサウンドで反抗しているのである。言い換えれば、それは上手さとか巧みさ洗練性というものに対する拙さにおけるカウンターでもある。これは結局、実際のサウンドとしては「Marquee Moon(マーキー・ムーン)」のポエティックな表現下にあるアートロックという形に上手く収まる。改めて、商業的なロックとそうでないロックの相違点を確かめるのに最適な楽曲となっている。

 

「2468」も同様に、フィドルのようなフォークソングの楽器を取り入れて、アメリカーナの要素を強調しているが、依然としてハイスクールバンドらしさが失われることはない。この曲には、学生らしさ、そして何かレクリエーションのような楽しさと気やすさに満ちている。 これらのサウンドは超越性ではなく、親しみやすさ、リスナーとの目線が同じ位置にあるからこそなしえる業である。ホースガールのサウンドは、これなら出来るかもしれない、やってみようという思いを抱かせる。それは、パティ・スミス、テレヴィジョン、ラモーンズも同じであろう。

 

続く「Well I Know You're Shy」は、ポエティックなスポークンワードと原始的なロックの融合性がこの曲の持ち味となっている。アルバムの序盤の複数の収録曲と同様に、ニューヨークの原始的なパンクやロックのサウンドに依拠しており、それはヴェルヴェットの後期やルー・リードのソロ作のような古典的なロックサウンドの抽象的なイメージに縁取られている。意外とではあるが、自分が生きていない時代への興味を抱くのは、むしろ若い世代の場合が多い。それらは、同時に過去の人々に向けた憧憬や親しみのような感覚を通じて、音楽そのものにふいに現れ出ることがある。この曲までは、基本的にはデビューアルバムの延長線上にある内容だが、ホースガールの新しい音楽的な試みのようなものが垣間見えることもある。「Julie」は、その象徴となるハイライトで、外側に向けた若さの発露とは対象的に内省的な憂鬱を巧みに捉え、それらをアンニュイな感覚を持つギターロックに昇華させている。比較的音の数の多いガレージロックタイプの曲とは異なり、休符や間隔にポイントを当てたサウンドは、ホースガールの音楽的なストラクチャーや絵画に対する興味の表れでもある。ベースの演奏のほかは、ほとんどギターの演奏はまるでアクション・ペインティングのようでもあり、絵の具を全体的なサウンドというキャンバスに塗るというような表現性に似ている。これらはまた、ホースガールのアーティスティックな表現に対する興味を浮き彫りにしたようなトラックとして楽しめる。

 

ニューヨークの原始的なロックの向こうには、マタドールのレーベルメイトのヨ・ラ・テンゴがいるが、最もカプラン節のようなものが炸裂する瞬間が続く「Switch Over」である。ミニマルなギターの反復というのはまさしくヨ・ラ・テンゴの系譜にあり、ホースガールがポスト世代にあることを印象付ける。 同時にコーラスやボーカルも一貫して言葉遊びのような方法論を活かし、心地よいロックサウンドが組み上がる。ホースガールのメンバーは基本的に、歌詞そのものを言語的にするのではなく、音楽的な響きとして解釈する。結果、ボーカルの声は器楽的な音響に近づき、英語に馴染みのない人にも調和的な響きを形成するのである。そしてミニマリズムの構成を通じて、モチーフの演奏を続け、曲の終盤にはより多角的なサウンドや複合的なサウンドを作り上げる。これらは毛織物の編み込みのように手作りなサウンドの印象に縁取られ、聴いていて楽しい印象を抱くに違いない。最初は糸に過ぎなかったものが、ホースガールの手にかかると、最終的にはカラフルでおしゃれなセーターが作り上げられるという次第だ。

 

基本的にはこのアルバムはニューヨークの印象とシカゴのDIYの趣向性に縁取られている。しかし、稀に西海岸のサウンドが登場する。これらのサウンドは現代の北米のミュージックシーンの流れに沿ったもので、基本的にはホースガールは流行に敏感なのである。そして、それらはまだ完成したとは言えないが、次のバンドの音楽の暗示ともなっているように感じられる。「Information Sound」、「Frontrunner」はイギリスのフォークムーブメントと呼応するような形で発生したバーバンクサウンドや最初期のウェスト・コーストサウンドの系譜にあるノスタルジックなフォークサウンドである。これらは70年代初頭のカルフォルニアのファン・ダイク・パークスといったこのムーブメントの先駆的なミュージシャンと同じように、 フォークとロックの一体化というイディオムを通して、アメリカ的なロックの源流を辿ろうとしている。

 

アルバムの最後には、ホースガールらしいサウンドに回帰する。これらはニューヨーク、シカゴ、西海岸という複数の地域をまたいで行われる音楽の旅行のようで興味をひかれる部分がある。「Sports Meets Sound」では、ローファイなロックとコーラスワークの妙が光る。しかし、それはやはりハイスクールバンドの文化祭の演奏のようにロック本来の衝動的な魅力にあふれている。そして最もソングライティングの側面で真価が表れたのが、続く「I Can't Stand to See You」であり、サーフロックの系譜にあるサウンドを展開させ、海岸の向こうに昇る夕日のようなエンディングを演出する。本作を聴いた後に爽やかな余韻に浸ることが出来るはずである。

 

 

80/100 

 

 

「Julie」



ニューキャッスル出身のシンガーソングライターSam Fender(サム・フェンダー)は、リリース予定のピープル・ウォッチング』から4曲目のシングル、最後の曲として「Remember My Name」を発表した。発売日を前にチェックしてもらいたい。


"リメンバー・マイ・ネーム "は、亡き祖父母に捧げたラブソングだ。祖父母はいつも私たち家族をとても誇りに思ってくれていたから、祖父母に敬意を表し、認知症を患っていた祖母の世話をしていた祖父の視点から曲を書いたんだ。 このビデオは僕にとって本当に特別なもので、関係者の皆さんに感謝したい。


I, Daniel Blake』のスター、デイヴ・ジョンズがビデオの主役を演じ、愛、交友関係、そして最終的な喪失の押しつぶされそうな必然性を描いている。

 

 このビデオには、イングランド北東部出身のイージントン・コリアリー・バンドも出演しており、トラック自体にもフィーチャーされている。 デイヴ・ジョンズは、俳優のフィリッパ・ブリッグスとリードを分かち合っている。 ビデオの監督はヘクター・ドックリルが務めた。


ポリドール・レコードは、サム・フェンダーの代理として、認知症ケアに音楽を不可欠なものにするために、音楽が認知症患者にもたらす人生を変える効果に基づき、アトリー財団に寄付を行った。


サム・フェンダーのニューアルバム「People Watching』は2025年2月21日にポリドール・レコードよりリリースされる。

 

 

「Remember My Name」

 



ボン・イヴェールは、先日発表されたアルバム『SABLE, fABLE』から、昨年の『SABLE, EP』に収録された新曲を公開した。

 

「Everything Is Peaceful Love」は、HBOの「How to with John Wilson」のジョン・ウィルソンが監督したミュージック・ビデオと共に公開された。このビデオはEPのどの曲よりも生き生きとしており、暖かさと純粋な喜びを表現している。以下からチェックしてほしい。


ジャスティン・ヴァーノンは声明の中で次のように述べている。

 

『Everything Is Peaceful Love』を作った日から、どんなレコードを作りたいかは分かっていた。僕はいつも、それが最初に共有したいフィーリングになると思っていた。ビデオは、ただ人々が抑えきれずに微笑んでいるようなものにしたかったんだ。幸運なことに、エリック・ティモシー・カールソンが『How To with John Wilson』のジョン・ウィルソンと連絡を取ることを提案してくれた。


テレビ界で最も痛快で陽気な番組だ。ジョンがこのアイデアを気に入ってくれたのは非常に幸運だった。彼が出かけて行って、楽しいものをたくさん撮影し、それをすべて曲に合わせて編集してくれた。私がこのアルバムに求めているものを、1本のビデオにまとめてくれた。幸せと喜びは最高の形であり、生き残るための真の浮力であり、自分自身をあまり深刻に考えないことでさえ世界を癒すことができるという考えだ。


「Everything Is Peaceful Love」

Photo Credit: Kalpesh Lathigra


ザ・ウェイヴ(グラハム・コクソンとローズ・エリナー・ドーガル)は、2025年3月14日にトランスグレッシヴからリリースされる3曲入りEP「Eternal」を発表した。試聴はこちら、ビデオはこちらから。このアルバムは昨年の『City Lights』に続く作品です。

 

プロデュースはジェームス・フォード(フォンテーヌD.C)。推進力のあるファースト・シングル「Love Is  All Pain(ラヴ・イズ・オール・ペイン)」は、ローズとグラハムのハーモニックなデュエットのヴォーカルに加え、エレクトロ・シンセのどよめきと抗いがたいトップ・ラインをフィーチャーしている。

 

サイモン・リーダーの監督による「Love Is All Pain」のビデオは、1980年代後半のポスト・パンク・シンセ時代の美学にちなんで、全編モノクロの8ミリフィルムで撮影され、先月、ロンドン南東部の象徴的なブルータリズムの地、テムズミードにあるサウスミア湖周辺でロケを行ったバンドの姿が収められている。

 

この発表は来月3月16日にグラスゴーでスタートするバンドのUKヘッドライン・ツアーに先駆けて行われました。


バンドはマンチェスター(3月18日)、シェフィールド(3月19日)、ブリストル(3月21日)を訪れ、3月20日にはカムデンの象徴的な会場''KOKO''でヘッドライン・ライヴを行う。全日程のリストは下記より。チケットと情報はこちら




「Love Is  All Pain」



The WAEVE (Graham Coxon and Rose Elinor Dougall) have announced the release of a new 3-track EP titled 'Eternal', set for release via Transgressive on 14th March 2025, with first single 'Love Is All Pain' out now.

Produced by James Ford (Fontaines D.C., Arctic Monkeys, The Last Dinner Dinner Dinner Produced by James Ford (Fontaines D.C., Arctic Monkeys, The Last Dinner Party, blur), the three new tracks on 'Eternal' mark the follow up to the band's acclaimed two albums, The WAEVE (2023) and City Lights (2024).The propulsive first single 'Love Is All Pain' features the ever-harmonic duet of Rose and Graham on vocals, plus throbbing electro synths and irresistible top lines which come as a warning sign to hopeless romantics everywhere this Valentine's Day.

Directed by Simon Leeder, the video for 'Love Is All Pain' was shot entirely on black & white 8mm film in a nod to the post-punk synth-era aesthetic of the late 1980s, and captures the band on location around Southmere Lake at Thamesmead, South East London's iconic Brutalist estate, last month.

The announcement comes ahead of the band's upcoming UK headline tour which kicks off next month on 16th March in Glasgow and will see the band visit Manchester (18th March), Sheffield (19th March) and Bristol (21st March), as well as a headline show at the iconic Camden venue KOKO on 20th March 2025. Full list of dates below.


 

『Eternal』EP



Label: Transgressive

Release: 2025年3月14日


Tracklist


1.Love Is All Pain

2.It’s The Hope That Kills You

3.Eternal 


「Eternal」EPの予約はこちら


先月、バンドは「Live from the City Lights Sessions」と題した新しいライヴ・アルバムをリリースし、Transgressive Recordsからデジタル配信された。 試聴はこちらから。 


このアルバムには、グラハムとローズが、ロンドンのクラウチ・エンド・スタジオで、高い評価を得たセカンド・スタジオ・アルバム「City Lights」の全10曲を演奏するフル・ライヴ・バンドが参加している。 このライヴ・アルバムのリリースは、アルバムの全曲を芸術的に捉えたナタリア・ページ監督によるパフォーマンス・フィルム・シリーズ『City Lights Sessions』に続くものである。


Last month, the band released a new live album titled ‘Live from the City Lights Sessions’, available digitally on Transgressive Records. 


The record features Graham and Rose joined by a full live band as they perform all 10 tracks from their acclaimed second studio album ‘City Lights’ in London’s Crouch End Studios, a special opportunity for fans to experience the songs in a whole new dimension. The live album release follows the performance film series, City Lights Sessions, directed by Natàlia Pages, which artfully captured every song on the album.


The WAEVE - UK Tour:


The WAEVE - UK Tour dates:
16th March - St. Luke’s, Glasgow
18th March - Academy 2, Manchester
19th March - The Leadmill, Sheffield
20th March - KOKO, London
21st March - Trinity, Bristol
22nd August - Colchester Castle Summer Series (w/ JAMES)
24th August - Victorious Festival, Portsmouth



【The WAEVE(ザ・ウェイヴ)】


2人のミュージシャンが一緒に活動することで、新たな唯一無二のサウンド・アイデンティティを形成した。 シネマティック・ブリティッシュ・フォーク・ロック、ポスト・パンク、オーガニックなソングライティング、フリーフォール・ジャムのパワフルなエリクサー。 


忘却と降伏のテーマは、希望と光の暗示と並置されている。 迫り来る終末と絶望という残酷な世界的背景の中で、グレアム・コクソンとローズ・エリナー・ドーガルは、音楽を作るという反抗的な楽観主義を通して、自分たちを解放しようと努力している。


2023年2月にリリースされた同名のデビューアルバムで、ザ・ウェイヴは注目すべきソングライティングパートナーとしての地位を確立した。 -UNCUT


 "シネマティックな広がりを持ち、しばしば甘美なアレンジが施された、唯一無二の逸品"。 -DIY


1年間のツアーとスタジオ・セッションを経て、The WAEVEはCity Lightsを発表する。この新曲は、まもなく発表されるニュースタジオアルバムから抜粋されたもので、彼らの共同作業による音楽性の進化を表しており、この音楽的精神の出会いが、個々の創造性の限界をさらに押し広げることを可能にしている。



The coming together of two musicians who, through working together have formed a new, singular, sonic identity. A powerful elixir of cinematic British folk-rock, post-punk, organic song-writing and freefall jamming. Themes of oblivion and surrender are juxtaposed with suggestions of hopefulness and light. Against a brutal global backdrop of impending apocalypse and despair, Graham Coxon and Rose Elinor Dougall strive to free themselves through the defiant optimism of making music.

 With the release of their acclaimed eponymous debut album in February 2023, The WAEVE established themselves as a songwriting partnership to watch, with a body of work that was "...ambitiously structured, lovingly arranged...unhurriedly crafted songs full of bona fide thrills, unexpected twists, and an elegant but never gratuitous grandeur." (UNCUT); a collection of tracks... "Cinematic in scope, often luscious in its arrangements, it's a singular gem." (DIY).

Now, after a year of touring and studio sessions, The WAEVE is back with City Lights, a brand new track taken from their forthcoming soon-to-be announced new studio album that illustrates the evolution of their collaborative musicianship, allowing this meeting of musical minds to further push the boundaries of their individual creativity.

 

 

日本のインディペンデントレーベル、”造園計画”が今年4月2日に『For Damage』のリリース、及び、不定形セッショングループ、”野流”の旧譜『梵楽』のリイシューを行うことを明らかにした。野流の佐々木さん、プレスリリースを送ってくれてありがとうございます。

 

『For Damage』には日本の注目のインディーズアーティスト、及び、バンドが参加した意欲作であり、岡田拓郎、池田若菜、Acid Mothers Templeの河端一、PSP Socialなど。さらに、二作目の『梵楽』は野流による旧譜の再発で、Larajiなどの影響下にあるスピリチュアルな実験音楽となっています。上記二作の詳細につきましては以下のプレスリリースを参照していただきたい。

 

 

■For Damage(Tape)・岡田拓郎、AMT河端が参加する野流2ndがカセットテープ化、フィジカルの国内初流通開始。

 

作家名:野流(ヤリュウ)
作品名:For Damage(フォー・ダメージ)
フォーマット:TAPE
発売日:4月2日(水)
情報解禁日:2月19日(水)20時
販売価格:2,000(税込)
レーベル:造園計画
型番:Zouenkeikaku-044



ストリーミング配信の予約: 

https://yaryucf.bandcamp.com/album/for-damage



<作品紹介>

 

固定メンバーを最小限に抑え、音源制作やライブ演奏のたびに参加者を入れ替え、自由奔放に即興演奏を続ける音楽集団、野流(Yaryu)の2nd Albumのカセットテープ版が造園計画よりリリース。

日本を代表するギターリスト、岡田拓郎、"んoon"で活動するボーカリストJ.C、トリプルファイヤーの新譜にも参加しているフルート奏者、池田若菜、サイケデリック・レジェンド、Acid Mothers Templeの河端一をはじめ、Dhidalah、シベールの日曜日、PSP Social、Kumagusuなど、数々のバンドからの客演を迎えながらも、スピリチュアルジャズの即興性、サイケデリックロックの熱気、純邦楽の精神性、それら全てが透明感あるアンビエントのテクスチャーを纏いながら形をなしている。『For Damage』はアンビエントであり、ジャズであり、ロックであり、ニューエイジであり、同時にそのどれでもない領域に踏み込む。



またカセットテープ版限定で、未発表音源集『記号の森の動物たち』のDLコードが付属する。本作は、USのCentripetal Force, UKのCardinal Fuzz, オーストラリアのRamble Records、3カ国共同でLP、CDがリリースさていたものの、日本での流通はほぼ存在せず、本作のフィジカル版が国内流通するのはこのカセットテープ版が初となる。


 

■梵楽(Re-Press)・レコードの日にレコード化された1st『梵楽』が新装版ジャケットでテープ再発。



 


作家名:野流/ヤリュウ
作品名:梵楽 (Re-Press)/ボンガクリプレス
フォーマット:TAPE
発売日:4月2日(水)
情報解禁日:2月19日(水)20時
販売価格:2,000(税込)
レーベル:造園計画
型番:Zouenkeikaku-045



ストリーミング配信の予約:

https://yaryu.bandcamp.com/album/bongaku


<作品紹介>

Laraajiを思わせるオートハープの音色と、山本邦山的な雅さ。サイケデリック直系のスピリチュアリティとアジア人の身体性が出会う。循環を繰り返す川のようにメンバーが入れ替わる、不定形の音楽家集団、”野流”の1stアルバム『梵楽』のカセットテープが、新装版ジャケットでリプレス。

グリッドを押し流していくオートハープの音色は、瑞々しさと野生味を兼ね備えていた70年代の電子音楽に回帰しながら、日本の住宅環境に相応しい柔らかい調度で、庭に生い茂る草木や虫と共に感光していく。

リプレス版には、『梵楽』の制作中に野流が録音していたトラックをまとめた未発表音源集『けもの道』のDLコードが付属する。『けもの道』のなかで聴くことができる、粗野であり、ピュアでもある初々しい演奏は、『梵楽』の心地よさとは別の「道」で、野流というグループのコアにつながっている。