Syounen Knife

大阪のパンク/インディー界の伝説、(カート・コヴァーンも影響の大きさを公言したことのある)少年ナイフがニューアルバム『Our Best Place』を2月15日にP-VINE/Good Charamel Recordsからリリースします。4年ぶりのアルバムとなる本作は、彼らのホームである大阪で制作されたそうです。またP-VINEから発売となる国内盤にはボーナス・トラックが三曲収録されます。

少年ナイフは、ラモーンズとザ・ジャムの中間的を行く少年ナイフらしさが満載のオープニング・トラック「MUJINTO Rock(無人島ロック)」を初公開しました。Rocco Canvasが監督したストップモーション・アニメーションビデオは、無人島での生活における楽しいパーティーが描かれています。

 

 

新作アルバム『Our Best Place』のプレスリリースの説明は以下の通りです。

 

本作においては、初期4作品にも通じるちょっぴりストレンジなポップ・パンク風味が復活!原点回帰とも言える、とりわけ長年のファンにはたまらない仕上がりになっています。 


ザ・ジャム+バスコックスなリード・トラック「Nice Day」や「MUJINTO Rock」といったポップ・パンク・チューン。



 

まさに原点回帰なストレンジ・ポップ「バウムクーヘンの話」、とはいえ、やはり外せないハード・ロック・ナンバー「Ocean Sunfish」といった新曲に加え、2003年にロフト・レコードのコンピレーション『Girls L.T.D - Girls Like To Dance』に提供・収録され、ガールズ・バンドのアンセムともなっていた「Girl's Rock」の再録ヴァージョン。

 



なおこが敬愛するバンド、パイロット(初期ベイ・シティ・ローラーズのメンバー二人によって結成されたスコットランドのバンド)の「Just A Smile」のカヴァーの全10曲!

 さらに、「Girl's Rock」の新たな英語ヴァージョン、「Nice Day」の60’sミックス、「バウムクーヘンの話」の英語ヴァージョン「The Story Of Baumkuchen」の3曲をCDのみのボーナス・トラックとして収録しています。


 

 

「MUJINTO Rock」



少年ナイフ 『Our Best Place』

 


 
Label:P-Vine/Good Charamel Records

Release: 2023/2/15


Tracklist:

1. MUJINTO Rock
2. Nice Day
3. The Story of Baumkuchen
4. Vamos Taquitos
5. Spicy Veggie Curry
6. Girl's Rock (2023 Version)
7. Afternoon Tea
8. Ocean Sunfish
9. Better
10. Just a Smile
 
+
 
11. Nice Day (60's Mix)*
12. The Story Of Baumkuchen*
13. Girl's Rock (English Version)*
 

*Bonus Tracks for CD(国内盤のみボーナストラックが収録)
 
 


 



©Ian Laidlaw

米国の実力派シンガーソングライター、Sharon Van Etten(シャロン・ヴァン・エッテン)はデビュー・アルバムの11周年を記念するリイシューのリリースを発表し、「Serpents」の未発表のミュージック・ビデオを公開しています。下記よりご覧ください。

 

『Tramp (Anniversary Edition)』Jagjaguwarから3月24日にリリースされ、オリジナル収録曲に加えてには未発表曲「This Is Too Right」が収録されます。


今回の未発表MVでは、USオルタナティヴ・ロックバンド、Galaxie 500のNaomi Yangが、「Serpents」の監督を務めています。これは2012年に撮影されたものの公開されなかったものなのだそうです。


ナオミ・ヤンはプレスリリースを通じて、次のように語っています。「"Serpents "を聴いたとき、曲の中の感情、生の怒りに衝撃を受けました。曲の中に表現されているシャロンの怒りが、物理的な空間に現れているのです」、さらに付け加えた。「2012年1月の寒い日に、友人から借りたイーストビレッジのロフトでミュージックビデオを作りました。私が撮影し、スザンヌ・サジックがプロジェクターを操作し、シャロンが演奏しました。このたび、『トランプ』の11周年を記念して、『サーペント』の映像がようやく見られることになり、嬉しく思っています」


さらにシャロン・ヴァン・エッテンはこのミュージックビデオについて「このアルバムを作ったとき、私はちょうど30歳だったかもしれないが、迷って、壊れて、傷つきやすい子供だった。このアルバムに参加している全てのミュージシャンは、私がこれまでにない方法で命を吹き込み、パフォーマンスをするのを助けてくれた」とプレスリリースで語っています。


『Tramp』はヴァン・エッテンにとってJagujaguwarからの記念すべきファーストアルバムであり、出世作ともなった。そして、米国の人気トーク番組”Late Night with Jimmy Fallon”で「Serpents」を披露し、初めてテレビ出演しています。同じく米国のロックバンド、The NationalのAaron Dessner(アーロン・デスナー)が『Tramp』をプロデュースしている。その後、Taylor Swiftなど大物アーティストとの仕事で有名になった。

 

「Serpents」では、ヴァン・エッテンに印象的なバックバンドをフィーチャーしている。アーロン・デスナー(スライド、ギター、ベース)、ブライス・デスナー(エボ・ギター)、ウォークメンのマット・バリック(ドラム)、ダブマンのトーマス・バートレット(キー)、ワイ・オークのジェン・ワズナー(ボーカル)である。



「Serpents」


 

また、Van Ettenは今回のリイシューについて、次のような長い声明を発表していますのでお読みください。


「親愛なる読者の皆様へ。


1、2年前、ナオミ・ヤン(Galaxie 500)が、2011年の『Tramp』制作中に、アルバム発売直前に一緒に作ったビデオを再発見して、私に連絡してきました。それは「サーペント」という曲のためのものでした。当時、私はミュージックビデオの経験があまりありませんでした。自分がビデオの中心になることにとても不安を感じていたんです。自分の悪魔に立ち向かう準備ができていなかったのかもしれない。おかしな話だけどね。書くことや演じることはできても、それに向き合い、カメラの前で魂をさらけ出すことは、まったく別のことのように感じたし、自分を見つめたとき、自分の肌に違和感を覚えたんだ。私は、このビデオを公開しないことにした。


パンデミック時のナオミのメールを読みながら、この若い頃の自分を見ていると、私が曲やビデオという形で表現しようとしている感情に共感を覚えました。自分の魂を共有し、同じように答えや解決を切望している人たちとつながりたいという気持ちが、自分の中にあったのです。


そして、『Tramp』の発売記念日を迎えるという、不思議なタイミングになりました。ロサンゼルスや故郷のバブルの中にいながら、ニューヨークで過ごした日々を考えていました。落ち着きのなかった自分が、今は落ち着いて安定していることを考える。アーロン・デスナーは、私が猛烈な勢いでデモを送った後、私にチャンスを与えてくれたことを考えます。彼は、私のGarageBandのデモのヒスノイズと下手くそなボーカルを見抜き、私が何か言いたいことがあるのだとわかってくれたのです。彼は、僕が指で叩いたクソみたいなドラムのビートを聴いて、僕の中にあるロック小僧ぶりを知っていたんだ。オリジナルのデモを聴いた後、彼がFender Jagを私に渡し、「Serpents」を演奏するように言ったときのことを思い出します。彼は私に大きな声で怒りを叫び、自分自身の痛みに根拠と正当性を感じる自信を与えてくれたのです。彼は私に、自分の作品にカタルシスを見出すためのツールを与えてくれたのです。それ以来、私はそれをずっと持ち続けています。


この2年間、西海岸にいた私は、ニューヨークのコミュニティを振り返り、永遠に感謝しています。多くの友人や仲間たちが、このデモをアルバムに仕上げるために手を貸してくれました。私のオリジナル・ツアー・バンドのダグ・キースとベン・ロード、ローガン・コール、アントラーズのピーター・シルバーマン、シー・キープス・ビーズのジェシカ・ララビー、ダブマンのトーマス・バートレット、yMusicのロブ・ムース、ワイオークのジェン・ワーサー、ジュリアナ・バーウィック、ベイルートのザック・コンドン、ザ・ウォークメンのマット・バリック、クラリス・イエンセン、ベン・ランツ、ブライスデスナー、ザ・ナショナルのブリアン・ディベンドルフなどなどです。


レコードに収録されなかった「This Is Too Right」という曲のことは、ほとんど忘れていた。この曲は私が初めて書いたギターリフのひとつで、Jenn Wasnerが一緒に歌ってくれた。この曲は、自分がどれだけ恵まれているかを信じていないことを歌っている。もう片方の靴が落ちてくるような。私は今でも自分が経験し、達成できたことにとても幸運を感じていますし、皆さんと一緒にこの記念日を祝うことができてとても幸せだと感じています。素晴らしいミュージシャンたちが私の周りに集まって、私が自分の声を見つける手助けをしてくれたことは、とても意味のあることだと思います。人生においても仕事においても、まだまだ解明しなければならないことがたくさんあるけれど、みんなバラバラになっても、今日までサポートとコミュニティを感じている。このレコードの制作を手伝ってくれた人たち、そしてサポートしてくれた人たちに、私が抱き続けている愛と賞賛を感じてもらえたらと思います。新しいビデオとこの忘れ去られた曲で、このレコードを再び共有することで、新しいリスナーがこのアルバムに出会い、今日の意味と関連性を見出してくれればと願っています。このアルバムを作ったとき、私はちょうど30歳だったかもしれない。でも、私は迷子で、壊れて、傷つきやすい子供だった。このアルバムに参加しているすべてのミュージシャンは、私がこれまでにない方法で息を吹き返し、パフォーマンスをするのを助けてくれました。


この曲たちがあなたを元気にしてくれますように。私の愛をすべて送ります。


- シャロン・ヴァン・エッテン"

 



ピンク・フロイドのギタリスト、デイヴィッド・ギルモアと、元ベーシストで現在はソロ活動を中心に活動するロジャー・ウォーターズの両者の関係に難しい問題が生じています。発端となったのは、昨年報じられたロジャー・ウォーターズの反ウクライナ的な発言にあり、ウォーターズはライブにおいて反ユダヤ的な思想を交えたパフォーマンスを行っている。

 

昨日、デイヴィッド・ギルモアの妻であり、作家で、ピンク・フロイドの作品の歌詞を書いたことでも知られるポリー・サムソン氏は、ロジャー・ウォーターズに「根っからの反ユダヤ主義者」とソーシャル・メディアを通じて烙印を押し、公然と批判を行ったのです。


最近、ロジャー・ウォーターズはイスラエルに関するコメントやウクライナ戦争に対する姿勢で強い批判を受けています。

 

その発端となったのは昨年、彼は、ローリング・ストーン誌のインタビュー内でジョー・バイデン大統領を「戦争犯罪人」と呼び、同時に「イスラエル人は大量虐殺を犯している」と批判を行った出来事に因る。また、同インタビューの中で、彼は自らがウクライナ政府の支援する暗殺リストに挙がっていると公言しています。


ポリー・サムソンは、この件について、昨日、ソーシャルメディアに投稿し、ロジャー・ウォーターズを「反ユダヤ主義者」と非難した。さらに、「ウラジミール・プーチンの擁護者」と批判を繰り広げたのです。

 

一方のロジャー・ウォーターズ側は、その主張を真っ向から否定し、法的助言を求めていることを示唆しています。「彼についてなされた扇動的で不正確なコメント」と認識していると述べており、さらにミュージシャンは「現在、自分の立場についてアドバイスを受けている」と述べています。

 

 



そして、この動きに変化がありました。九時間前にロイター通信が報じたところによれば、ロシア政府は、水曜日の国連安全保障理事会で、表向きはウクライナへの兵器搬入について話すように、ロジャー・ウォーターズに依頼したというのです。

 

プログレッシヴ・ロックの伝説的な存在であるピンク・フロイドの共同創設者は、公然と反ウクライナを掲げており、ロシアが隣国を侵略したのはNATOの侵略と非難している。また、ウクライナの大統領夫人、オレナ・ゼレンスカに昨年9月に公開書簡を書き、彼女の夫であるヴォロディミル・ゼレンスキー大統領に和平を訴えるように勧め、欧米によるキエフへの武器供与に反対を唱えた。昨年のローリング・ストーンのインタビューで、ロジャー・ウォーターズは自分が "ウクライナ政府が支援する殺害リスト "に載っていると発言しています。


ロシアのヴァシリー・ネベンジア国連大使はロイター通信の取材に応じ、次のように付け加えた。「彼が何を言うか見てみよう。彼にはポジションがあり、明日それを聞くことになるだろう」「おそらく彼はロシアのために歌ってくれるだろう」

 

翌日、ロジャー・ウォーターズは国連の会議に出席し、リモートで発言を行い、武器供与について改めて反対意見を表明しています。


追記: 当記事に事実とは異なる内容がございましたので、後日、訂正いたしました。深くお詫び申し上げます。(2月21日)




昨日、ジャック・アントノフが提起したコンサート問題は今後、さらに多方面に波及していく気配があります。アントノフはアーティストに対する正当な報酬が支払われないことを是正してほしいとグラミー賞でメディアに対して訴えたわけですが、どうやらテキサスの大規模なミュージックフェスティバル、サウスバイサウスウエストも同様の根深い問題を抱えているようです。


ローリング・ストーンの親会社ペンスキー・メディア・コーポレーションが2021年にMCRエンターテインメント(ビルボード、ハリウッド・レポーターなど)と共同で株式の過半数を取得したSXSWは、近年同額のアーティスト報酬を提供しています。


SXSW: 3日10から19日にかけてテキサス州オースティンで開催される


しかし、報酬の内約は国内のアーティストには250ドルの支払い(ソロアーティストとデュオは100ドル)、またフェスティバルのリストバンドの選択肢しかなく、海外のアーティストには支払いが提供されていないようです。この点について国内および海外のアーティストに対して同等の報酬があって然るべきとの指摘がなされています。


ミュージシャンのための支援団体、UMAWの主催者、Joey La Neve DeFrancesco氏は声明を公式サイトで発表しています。彼は次のように述べています。「過去10年間でツアーにかかる費用全般が高騰していますが、SXSWはアーティストに対して同様の取引を続けてきました。このテキサスのフェスティバルは年々拡大成長を続けており、オースティンに何億ドルもの利益をもたらしていることを公にしています。ところが、フェスティバルの屋台骨であるアーティストたちは不当に扱われ続けているのです」と批判しています。さらに同ホームページには以下のような公式書簡が掲載されています。



UMAWからSXSWへの公開書簡の全文


1987年にSXSWが始まって以来、ミュージシャンはフェスティバルの屋台骨であり、主要な呼び物となってきました。しかし、SXSWが過去30年以上にわたって常に利益を上げ、プログラムを拡大し続けてきたにもかかわらず、フェスティバルで演奏するミュージシャンは、低賃金、高い申請料、その他の侮辱によって搾取されてきたのです。


少なくともこの10年間、SXSWは出演アーティストに、リストバンドでフェスティバルに参加するか、250ドル(ソロアーティストの場合は100ドル)の一時金を受け取るかという、不当な報酬の選択肢を提示してきました。国際的なアーティストにはこの選択肢すら与えられることはなく、リストバンドが提供されるだけで、報酬はない。


SXSWは、2012年以降、このような低賃金を維持する一方で、申請料を定期的に値上げしてきました。例えば、2012年は40ドルだったが、現在は55ドルであり、37.5%の値上げとなっている。高騰するインフレを考慮せずとも、こうした賃金の停滞及び料金の上昇は、過去10年間におけるSXSW出演者の賃金の実質的な減少を意味している。


もうこれで十分です。SXSWを築き上げてきたのはアーティストなのですから、自らの仕事に対して公正な報酬を受けとらなければなりません。署名アーティストは、SXSWに対して以下の事項を要求します。


1. ショーケースの出演料を250ドルから最低でも750ドルに引き上げること。(これは、フェスティバルに参加するためのミュージック・バッジ1枚分の料金よりもまだ安い金額です)。


2. 金銭的な報酬に加えて、フェスティバルのリストバンドを付けること。出演料と出演するフェスティバルへの参加のどちらかを選択するようアーティストに強いることはやめてください。


3. 海外のアーティストとアメリカ国内のアーティストに同じ報酬+リストバンドを提供すること。


4. 参加費を無料にすること。



SXSWは、オースティン経済に数億ドルをもたらすと公言しており、現在、ローリングストーン、ビルボード、バラエティ、ハリウッドの業界紙を所有するペンスキー・メディアの傘下に入っています。当該企業のCEOであるジェイ・ペンスキーは、億万長者ロジャー・ペンスキーの息子で2億5000万ドルの資産家であるとも言われています。同フェスティバルには世界中から著名な政治家や企業家が集い、ハイレベルなスピーチやパネルディスカッション、ネットワーキングを行う。しかしながらSXSWは、企業の屋台骨を支えるアーティストを不当に扱い続けています。私たちは改めてミュージシャンに公正な報酬を要求します。

The Waeve 『The Waeve』 

 

 

Label: Transgressive/PIAS

 

Release: 2023/2/3



Review

 

 

ご存知のとおり、Blurのギタリスト、グラハム・コクソンと、 ザ・ピペッツのメンバー、ローズ・ピペットのデュオの最新作。

 

このリリースの情報を聞いた時、ブラーの再結成の可能性はないように思えた。同時期にドラマー/法律家のデイヴ・ロウントゥリーも同じようにソロ・アルバムのリリースを間近に控えていた。ところが、ブラーはその直後、オリジナル・メンバーで再結成し、今年多くのヘッドライナー級の公演にこぎ着けた。本国では、ウェンブリー・スタジアムでの公演を控えているほか、フジ・ロックでも久しぶりの来日を果たします。


グラハム・コクソンとローズ・ピペットによるこのデビュー作品には、ミュージシャンとして豊富な経験を持つ両者の音楽的なバックグラウンドをなんとなく窺い知ることが出来る。ほどよいミドルテンポのエレクトロ・ポップは、ブラーの音楽性を引き継いでいるように思えるが、時にサックスのフリージャズ風のフレーズを交えており、UKの最初期のポスト・パンクの前衛性の断片をファンは捉えるかもしれません。しかし、そのアヴァンギャルド性はあくまで掴みやすいUKポップスの範疇に収められています。”良い音楽に触れたい”というファンの期待をグラハム・コクソンは知悉していて、今作では豊富な知識と経験に裏打ちされた作曲能力を遺憾なく発揮している。ファンの期待を裏切らず、見事にそれ以上の高い要求に応えてみせています。

 

このデビュー・アルバムは、その他にもジャズやR&Bの影響を取り入れ、ブリット・ポップの黎明期の音楽や、ビートルズ世代のアートポップ性を巧みに織り交ぜています。時々、キャッチーなフレーズの合間に導入されるご機嫌なギター・ソロ、甘い陶酔を誘うメロウなホーン・セクション、さらにそれと合わさる2人の息の取れた絶妙なコーラスワークは聴き応え十分。この点はポール・マッカトニーやジョン・レノンの普遍的なソングライティングに相通じるものがある。

 

『The Waeve』の楽曲では、両者の音楽家としての役割分担が整然としているように思える。グラハム・コクソンがメインボーカルを取り、一方のローズ・ピペットはバックボーカルの役割に徹しています。これは全体を聴き通したとき、強い芯のようなものが通うかのような印象をリスナーに与える。つまり、このレコードの最初から最後まで、2人のミュージシャンが目指す方向性がぶれずに貫かれているという印象を覚えます。さらに、これまでのブラーの音楽性にはなかった奇妙な甘美性、ニュー・ロマンティックの性質が前面に押し出されているのです。

 

今回のデビュー・アルバムに関しては、蓋を開けるまでは単なるサイド・リリースなのではないかと考えていたが、実際はそうではありませんでした。ここには、グラハム・コクソンのソングライティングの卓越性とUKポップスの重要な継承者としての姿を捉えることができ、ブリット・ポップという枠組みに収まりきらない才覚の輝きが全編に迸る。もちろん、ローズ・ピペットもバックコーラスにおいて素晴らしい仕事をしていることにも注目しておきたいところです。 


 

84/100

 


 


UK/ハルのシューゲイザー・バンド、bdrmmが、Mogwaiのレーベル”Rock Action Records”と契約を結び、セカンド・アルバム『I Don't Know』をリリースすると発表。この新作は6月30日に発売となります。 

 

bdrmmは、UKのシューゲイザー・シーンの要注目のバンドです。トム・ヨークを彷彿とさせる内省的なボーカル、轟音オルタナティヴ・サウンドの画期的な融合、それは近年のNu-gazeの革新性を持ち合わすとともに、Jesus And Mary Chainsの時代のシューゲイズの復刻の象徴でもある。

 

 この次作アルバムの最初のテースターとして公開された「It's Just A Bit Of Blood」は、2021年のシングル「Three」以来の新曲で、Chris Tomsettが監督したミュージックビデオも同時に公開されています。この曲はすでにバンドのライブの重要なレパートリーとなっているようです。 

 

「僕らのツアーを見た人のほとんどがこの曲を知っているはずです」とbdrmmは言っている。「この曲を演奏すればするほど、この曲が特別なもので、僕らのセットに欠かせないものになりつつあることに気付いたんだ。この曲の歌詞は、私が最近、精神的な健康を意識したことに由来している。私はうつ病になり、社会的な不安を抱え、自分が変わってしまったような、自分が何者なのかわからなくなったような気がしていた。でも、幸運なことに、このバンドでは3人の兄弟に囲まれていて(1人は文字通り血縁者)、彼らとはいつも自分らしくいられるんだ。自分が持っているものに気づき、それが見えなくなったときにそれを思い出すということなんだ」

 

彼らは、”Rock Action Records"と契約したことについて、「ロック・アクションと契約できたことにとても興奮している」と付け加えている。「モグワイとツアーを行い、彼らと親密な関係を築いた後、彼らや彼らのチームと一緒に仕事をするように誘われたことに、私たちは恵まれていると感じています。Arab Strapと同じレーベルになるなんて。つまり、これ以上言うことはない...」 

 

『I Don't Know』は、2020年のデビュー・アルバム『Bedroom』に続く作品となり、再びリーズのThe NaveスタジオでプロデューサーのAlex Greaves(Working Men's Club、Bo Ningen)と共にレコーディングされた。 シンガー兼ギタリストのライアン・スミスは「全てはおそらくまだ自分に起こったことがベースになっているけれど、他の人がどんな状況にあっても理解できるように、より曖昧な書き方をしている。最初のレコードは一人の人間の関係のように感じられるといつも思うんだけど、今回はもっと広くて、いろいろな解釈ができるんだ」と説明している。

 

 


brdmm  『I Don’t Know』

 


 

Label: Rock Action Records

Release : 2023年6月30日


Tracklist: 


1.Alps Be 
2.Careful 
3.It's Just A Bit Of Blood 
4.We Fall 
5.Apart Advertisement 
6.One Hidden Cinema
7. Pulling Stitches 
8.A Final Movement
 
 

 

©︎Katie Silvester


ロンドンを拠点とするシンガーソングライター、Billie Marten(ビリー・マーティン)は新曲「Nothing But Mine」を発表した。リード・カット「This Is How We Move」に続く、彼女の4枚目のアルバム『Drop Cherries』からのセカンド・シングルとなる。下記よりご覧ください。


Billie Martenは、「この曲は、夕食の後すぐにやった曲で、みんながリラックスしている時に、角にあるホンキートンクで曲をかけ始めたんだ」と声明の中で説明しています。「この曲は、流動性と潜在意識の中で自分を見失うことをテーマにしている。口を洗って、見つけた汚れを全部吐き出す、というラインは、前作(ジャケット)から持ち越した汚れ、判断や闇を根絶することに言及している。本当に楽しい作品になったよ」


2021年の『Flora Fauna』に続く『Drop Cherries』は、Fiction Recordsから4月7日にリリースされる。

 

「Nothing But Mine」

 

©︎Caroline Tompkins


Barrieは、3月31日にWinspearからリリースされるEP『5K』を発表した。この発表と同時に、ブルックリンを拠点とするこのアーティストはニューシングル「Races」を公開した。シングル「Races」を公開した。


「この音楽は走るための良い弧を描くように感じた。この音楽が良い仲間であって欲しい。安定していて、十分に軽い」と、2022年のフルレングス・バーバラに続くEPについて、バリーは声明で述べている。「このEPは、あなたがやっている5kmのどんな形であれ、あなたのランニング・パートナーになることを意味している」


「"Races "の音楽は歌詞の前に完成させていて、何を言うべきか考えていたんだ」とバリーは説明する。「そして、ミュージシャンがそのように人々の頭の中に直接入り込む機会を持つことがいかにクレイジーであるかということについて考えたんだ。どんなフレーズを埋め込むか考えていたんです。そして、その特権を生かすにはどうしたらいいか。もちろん、そのようにはいかないんだけど、この曲にはそれを実験する要素があったんだ」


「Races」




Barrie 『5K』
 
 

Label: Winspear
 
Release: 2023/3/31 


Tracklist:

1. Nocturne Interlude
2. Races
3. Unholy Appetite
4. Ghost World
5. Empty



 

©︎Brian Ziff


ブライトンを拠点とするインディーポップ・トリオ、Yonakaがニューシングル「PANIC」を発表しました。



「PANIC はパニック発作に襲われ、体が別の存在に乗っ取られてしまう様子を歌ったもの」とボーカルのTheresa Jarvisは説明する。"天使と悪魔を肩に乗せて、どちらの道を進むべきか常に議論している。"そして、精神衛生がいかに重く、外部の危険から影響を受けていると感じにくいか。でも、この曲の軽さを感じてほしいし、文字通り自分自身と議論しているから、笑ってほしい」


Jack Antonoff


プロデューサーのジャック・アントノフは第65回グラミー賞の授賞式に出席し、Producer Of The Year, Non-Classicalの栄冠に二年連続で輝きました。この受賞は昨年のテイラー・スウィフトの『Midnight』のプロデューサーとしての仕事が高く評価されたことによると推測されます。


アントノフは受賞後に報道陣の取材に応じ、先日のチケットマスター上院公聴会や、テイラー・スウィフトのErasツアーのチケット販売騒動を受け、現在最前線にあるコンサートチケットの問題について言及しました。アントノフはブルース・スプリングスティーンとも仕事をしたことがあるそうで、彼のショーに「ダイナミック・プライシング」を使用したことで非難を浴びた人物ですが、彼は声明の中で特定の名前を挙げず、人々に「アーティストを冷静に見る」よう求めています。


全体として、信じられないほど現状は厳しい。オンラインで車を買って、家に配達してもらうことができる時代になっているのに、なぜアーティストが未だ望む価格でチケットを買うことができないのでしょう? 

というわけで、私が言いたいことはとてもシンプルなんです。その理由はわかっているはずです。アーティストが原因ではないんです。だから、マイクを持ちながらひとつだけ言いたいのは、みんなアーティストを冷静に見ようってこと。なぜなら、誰もがそれを理解しようとしているからです。誰がそれを不可能にしているかは分かりきっている。


私は、音楽業界全体的に対して非常にシンプルなことを要求してきました。アーティストがダイナミック・プライシングを選択できるようにすることです。マーチャンダイズへの課税をやめて、アーティストが実際に信じる価格でチケットを販売できるようにする。ライブを決して自由市場にしないでください。それは本当に穢らわしいことです。あなたが公平だと思う価格を設定してください。でも、ある人が50ドルなんて何でもない、ある人が50ドルなんて使い切れないくらいとしたら、違うグループが一つの値段で集まれるような状況を作っていることになる。すべてが変動した瞬間、すべてがK型になり、奇妙な自由市場に変わってしまうのです。それは、我々のすべきことではありません。



ジャック・アントノフは、音楽業界における報酬に関する諸般の問題についても次のように語っています。彼の言葉は非常に重みがあり、示唆に富み、ジャンルや国籍を問わず全てのミュージッシャンに共通する提言です。


一文無しのアーティストが何人いると思ってるんだろう? 音楽業界で働いている人で、一文無しになった人を何人知っているかい? だから、この業界にはあちこちに問題があるわけなんだ。

私はツアーで育ったので、実はツアー業界の内情を一番よく知っているのですが、何が間違っているのか、興味深い例です。ショーに出るときは、自分がアーティストになることを決めたという恥ずかしさを背負っていて、みんなに「あなたはラッキーよ」と言われるから喜んでやっているだけなんです。部屋に入れば、その部屋にいる全員が自分以外にまともな給料をもらっている。だから成功しないと生活していけない。プロデューサーもそうだし、作家もそうだし、アーティストもそうだし、みんな同じです。


他の国でも、さまざまな方法で取り組みをやっていますよ。例えばカナダは、政府がアーティストに大きな敬意を払っていて、助成金やその他のものを得ることができます。ただ、今後、文化として、「そこにいるのはラッキーだから、黙っていろ」という旧来の弊害を乗り越えていく必要があります。というのも、あらゆるものがそうであるように、ツアーや作曲やプロデュースや演奏を無条件に期待されるのは、自分がとても幸運だから-それはたしかにそうですが、それ相応の報酬を得て然るべきです。あるいは目の前に果てしない世界が広がっているから、というような考え方なのです。だから、そこに大きな問題があるわけですが、でもみんなの顔に浮かぶ奇妙な微笑みを見ればそれがどういうことかよくわかるでしょう。


私はアーティストであり、プロデューサーであり、ツアー・アーティストであり、ソングライターでもあります。ストリーミング配信の業界がどうなっているかなんて知らない。ブラックボックスの中身は知らない。私たちはみな同じものを扱っているんだ。そもそも私たちは金のことを考えるのが嫌な連中でもある。スタジオに帰れば、またツアーに出ていく必要がある。だからとても大変なんだ。また私たちはとても利用されやすいグループでもある--歴史的に見ても、あまり変わっていないんだけど--お金のために音楽活動を始めたわけじゃない。今夜ここにいる人びとは--ある時点で、無一文になることを覚悟した人たちでもあるんです...。

 


ブルース・スプリングスティーンの専門ファンジン「Backstreets」が43年の時を経て廃刊されることが決定しました。これはミュージシャン現在のツアーチケット料金の高騰が主な原因のようです。


アメリカンロックのボスは昨年、ヴィンテージ・ソウルへの敬意を示した「Only The Strong Survive」というニューアルバムを発表し、2023年に再びツアーに出ることが決まっていますが、「ダイナミック・プライシング」の採用が決定したことで、一部のファンから賛否両論が巻き起こっています。なぜなら、これまでスプリングスティーンは常に労働者をはじめとする民衆の永遠のロックヒーローであり続けてきたからです。


今回、彼の公演の一部で価格が高騰し、長年のマネージャーであるジョン・ランドウが介入せざるを得なくなり、この決定を公に擁護しようとしたわけですが、しかし、長年のスプリングスティーンの熱烈なファンであるBackstreetsは、この件に大きな反感を示しており、43年の歴史を経て廃刊を決定するという苦渋の決断を下した。"Backstreetsが道の終わりに達したことを発表するのは、複雑な心境です"と声明の中で述べています。さらに、ファンジンの編集長を務めるChristopher Phillips(クリストファー・フィリップス)は、「我々はBackstreetsが行ってきた仕事を誇りに思っており、長年我々の努力に貢献し協力してくれた世界中のファンのコミュニティーに永遠に感謝するとともに、我々の時代の終焉が到来したことを痛感している」と書いています。


彼はさらに「Backstreetsのようなゴンゾ的なものが、1980年以来、これほど長きにわたり存続することができた重要な理由は、この媒体が一貫して、彼と彼の音楽に対する心からの信念に根ざした真の情熱の場から生まれてきたものだからです」と書いています。「これで終わりとするのはきわめて難しいけれど、心がこもっていない状態で続けることを想像するのはさらに難しいのです」そして、「これらのコンサートのチケット代金は、私たちにはとても買うことは出来ず、また同時に読者の多くが買えないものでもある。その結果、読者の多くが興味を失いかけています」と言うのです。


「昨年夏、米国でのチケット販売直後にBackstreetsが発表した論説を読んでいただければ、私たちの気持ちがどこにあるのかを感じていただけると思います。落胆し、落ち込み、そして、そう、まさに幻滅しています。ブルース・スプリングスティーン・アンド・ザ・エ・ストリート・バンドの新ツアーを期待しながら、このような気持ちになるのは、まったくもって残念です」


「もし、あなたがまだ我々のファンジンの社説(「フリーズ・アウト」2022年7月24日)や、11月にローリングストーン誌に寄せられたスプリングスティーンの回答の核心を読んでいないなら、ぜひ目を通してみてみてください。私たちは、この大きな変化に苦しんでいるのは、私たちにとどまらりません。ここ数カ月に届いた手紙や、友人や古くからのファンとの連絡、そして編集部への反応から総合的に判断すると、失望はBackstreetsのコミュニティのハードコアなファンの共通の感情でもあるのです」

 

ロンドン特別区に本拠を置く教育機関、BRIT School

アデルなどスター歌手を多数輩出するブリット・スクールの系列校が開設されるかもしれません。


BPIは、本日、イングランド北部にクリエイティブ専門学校「BRIT School North」(仮称)を設立する計画を発表しました。BPIは、ブラッドフォードに16歳から19歳を対象とした専門学校を開設するため、教育省のフリースクール資金調達プロセス「Wave-15」に入札を行いました。


同校は、西ヨークシャー州および、より広地域の学生に、クリエイティブな学習を目的とした環境で学ぶ機会を提供する。クリエイティブな分野でのキャリアを目指す若者を対象に、音楽、演劇、デジタルデザイン、プロダクションアートなど、パフォーマンスとスキルベースの科目をカリキュラムに盛り込む予定です。


この度の計画が正式に承認されれば、同校は今回のラウンドで資金援助を受けた15校のうちの1校となり、2026年の開校を目指します。


BRIT School Northは、クロイドンのBRIT Schoolをモデルに、音楽業界や幅広いクリエイティブ業界をより包括的に、誰もがアクセスできるようにすることを目的に、無料で通うことができる。このプロジェクトでは、BPI、BRITスクール、ソニーミュージック、ユニバーサルミュージック、ワーナーミュージック、そしてクリエイティブ専門学校--East London Arts & MusicとLondon Screen Academyを運営するDay One Trustが共同で取り組んでいます。


また、ソニー、ユニバーサル、ワーナーの3社は、同校に対し、当初は追加資金を拠出、その資金は機材の購入に充てられる予定です。


ブラッドフォードは、2025年の文化都市に選ばれており、BRIT School Northが承認されれば、ブラッドフォードの10年間の文化戦略に貢献することが期待され、経済の中心はクリエイティブ産業であると位置づけられています。


BPIの会長であるYolanDa Brown OBE DLは、「私たちは、専門的なクリエイティブ教育を推進し、資金援助を行ってきた実績を大変誇りに思っています」と述べています。「クリエイティブ産業は、能力や才能に応じた機会を提供し、社会の流動性を高める強力な力を持っています。私たちは、このモデルの実証済みの成功に基づき、イングランド北部のより多くの若者に、舞台と舞台裏の両方で、クリエイティブ産業でのキャリアを追求する機会を提供することを楽しみにしています」


ウェスト・ヨークシャー市のトレイシー・ブラビン市長は、次のように述べています。「私たちの地域は、創造的で文化的なホット・スポットとして、世界の舞台でその地位を確固たるものにしているのです。最近、EMI Northがウェスト・ヨークシャーに投資することを決定しましたが、これは、私たちがすでに文化的な重みを十分に発揮していることを示すものです。ですから、当然のことではありますが、ブラッドフォードがこの新しい学校の望ましい場所として選ばれたことに感激しています。この地域やそれ以外の地域の才能ある若者たちに、なんと素晴らしい機会を提供することでしょう!」


Bradford Producing HubのディレクターであるLisa Mallaghan(リサ・マラガン)は、「ブラッドフォードにおける主要な才能開発を行う組織の1つとして、またBradford City of Cultureの文化能力パートナーとして、BRIT Schoolをモデルにした新しいクリエイティブ専門学校がブラッドフォードにオープンするかもしれないというニュースを聞いて喜んでいます」と付け加えました。


また、The Unitのプログラミング&エンゲージメント・プロデューサーであるJordon Scott Kennedy(ジョーダン・スコット・ケネディ)も次のように語っています。「The Unitは、大成功を収めたBRITスクールをベースにしたこの新しい専門学校が、私たちのコミュニティに新しい才能をもたらし、さらに彼らのスキルを伸ばし、ブラッドフォードの文化を世界と共有するためにふさわしい実践的な機会を提供できると信じています」

 

©︎Nadav Kander


ピーター・ガブリエルが、今月の満月の日に合わせて新曲「The Court (Dark-Side Mix)」を発表した。ガブリエルが作曲、プロデュースしたこの曲には、ブライアン・イーノ、トニー・レヴィン、デヴィッド・ローズ、マヌ・カッチェが参加し、彼の娘メラニーもバッキング・ヴォーカルを務めている。「Panopticom」に続く、Gabrielの次作「i/o」からのセカンド・シングルとなります。以下、チェックしてみてください。


"「the court will rise」のコーラスのアイデアがあったから、正義につながる自由な印象の歌詞になったけど、そこには切迫感がある "とガブリエルは声明で述べている。


「人生の多くは秩序と混沌の間の闘いであり、ある意味、司法や法制度は、混沌に何らかの秩序をもたらそうとするために私たちが課すものです。しかし同時に、文明社会にとって不可欠なものでもあります。しかし、それが実際にどのように実現され、採用されるかについては、時々考える必要があります」


「Panopticom」と同様に、「The Court」にもマーク'スパイク'ステントのブライトサイドミックスとハンス-マーティン・バフのアトモスインサイドミックスという異なるミックスが用意されている。このことについては、「というのも、ほとんどのアーティストにとって最も重要なのは製品ではなくプロセスだからです。ある意味、私は興味を持ってくれた人たちにもう少しプロセスを開放しようとしているのです」とガブリエルは述べている。



第65回グラミー賞は、ロサンゼルスのCrypto.comアリーナで開催されている。昨年はパンデミックにより日程と会場が変更となったが、今年は例年の日程、会場に戻って開催された。

 

米国で絶大な人気を誇る歌手、ビヨンセは今年のノミネーションで9部門をリードしており、今日少なくとも4部門で受賞すれば、グラミー賞史上最多受賞アーティストとなる可能性がある。


さらにコンプトンのラッパー、今年サマーソニックのヘッドライナーを務めるケンドリック・ラマーは『Mr. Morale and the Big Steppers』で8部門でノミネート。アデルとブランディ・カーライルはアルバム『30』と『In These Silent Days』で7ノミネートされて同点となっています。


ビヨンセは、アデルが「25」と「Hello」で3部門を独占した2017年以来、初めてレコード、アルバム、ソング・オブ・ザ・イヤーの部門でアデルと競い合うことになった。また、ビヨンセはジェイ・Zと並んで、アワード史上最も多くのミュージシャンがノミネートを受けており、2人で合計88ノミネートを獲得していることになります。


また、レコーディング・アカデミーは、今年、新たな部門を増設した。ソングライター・オブ・ザ・イヤー(ノン・クラシック)、ベスト・オルタナティブ・ミュージック・パフォーマンス、ベスト・アメリカーナ・パフォーマンス、ベスト・スコア・サウンドトラック・フォー・ビデオゲーム・アンド・アザー・インタラクティブメディア、ベスト・スポークン・ワード・ポエトリー・アルバムなどのカテゴリーも導入している。


2023年グラミー賞の大半はプレミア・セレモニーで授与され、受賞者にはビヨンセ(ダンス/エレクトロニック・レコーディング、トラディショナルR&Bパフォーマンス)、オジー・オズボーン(ロックアルバム、メタルパフォーマンス)、ブランディ・カーライル(ロックパフォーマンス、ロックソング、アメリカーナ・アルバム)、ウェット・レッグ(オルタナティブミュージックアルバム、オルタナティブミュージックパフォーマンス)、ケンドリック・ラマー(ラップパフォーマンス、ラップソング)、ボニー・レイト(アメリカーナパフォーマンス、アメリカンルーツソング)、トビアス・ジェッソーJr, とジャック・アントノフ(プロデューサー・オブ・ザ・イヤー、ノン・クラシック)が選ばれた。


ヴィオラ・デイヴィスは、最優秀オーディオブック、ナレーション、ストーリーテリングレコーディング賞を受賞し、EGOTの称号を手に入れました。



グラミー賞の全受賞者リストは以下の通り。



Record of the Year


ABBA – Don’t Shut Me Down

Adele – Easy on Me

Beyoncé – Break My Soul

Brandi Carlile Featuring Lucius – You and Me on the Rock

Doja Cat – Woman

Harry Styles – As It Was

Kendrick Lamar – The Heart Part 5

Lizzo – About Damn Time

Mary J. Blige – Good Morning Gorgeous

Steve Lacy – Bad Habit


Album of the Year


ABBA – Voyage

Adele – 30

Bad Bunny – Un Verano Sin Ti

Beyoncé – Renaissance

Brandi Carlile – In These Silent Days

Coldplay – Music of the Spheres

Harry Styles – Harry’s House

Kendrick Lamar – Mr. Morale & the Big Steppers

Lizzo – Special

Mary J. Blige – Good Morning Gorgeous (Deluxe)


Song of the Year


Adele – Easy on Me

Beyoncé – Break My Soul

Bonnie Raitt – Just Like That

DJ Khaled Featuring Rick Ross, Lil Wayne, Jay-Z, John Legend & Fridayy – God Did

Gayle – ABCDEFU

Harry Styles – As It Was

Kendrick Lamar – The Heart Part 5

Lizzo – About Damn Time

Steve Lacy – Bad Habit

Taylor Swift – All Too Well (10 Minute Version) (The Short Film)


Best New Artist


Anitta

Domi & JD Beck

Latto

Måneskin

Molly Tuttle

Muni Long

Omar Apollo

Samara Joy

Tobe Nwigwe

Wet Leg


Best Pop Solo Performance


Adele – Easy on Me

Bad Bunny – Moscow Mule

Doja Cat – Woman

Harry Styles – As It Was

Lizzo – About Damn Time

Steve Lacy – Bad Habit


Best Pop Duo/Group Performance


ABBA – Don’t Shut Me Down

Camila Cabello Featuring Ed Sheeran – Bam Bam

Coldplay & BTS – My Universe

Post Malone & Doja Cat – I Like You (A Happier Song)

Sam Smith & Kim Petras – Unholy


Best Traditional Pop Vocal Album


Diana Ross – Thank You

Kelly Clarkson – When Christmas Comes Around…

Michael Bublé – Higher

Norah Jones – I Dream of Christmas (Extended)

Pentatonix – Evergreen


Best Pop Vocal Album


ABBA – Voyage

Adele – 30

Coldplay – Music of the Spheres

Harry Styles – Harry’s House

Lizzo – Special


Best Dance/Electronic Recording


Beyoncé – Break My Soul

Bonobo – Rosewood

David Guetta & Bebe Rexha – I’m Good (Blue)

Diplo & Miguel – Don’t Forget My Love

Kaytranada Featuring H.E.R. – Intimidated

Rüfüs Du Sol – On My Knees


Best Dance/Electronic Music Album


Beyoncé – Renaissance

Bonobo – Fragments

Diplo – Diplo

Odesza – The Last Goodbye

Rüfüs Du Sol – Surrender


Best Contemporary Instrumental Album


Brad Mehldau – Jacob’s Ladder

Domi & JD Beck – Not Tight

Grant Geissman – Blooz

Jeff Coffin – Between Dreaming and Joy

Snarky Puppy – Empire Central


Best Rock Performance


Beck – Old Man

The Black Keys – Wild Child

Brandi Carlile – Broken Horses

Bryan Adams – So Happy It Hurts

Idles – Crawl!

Ozzy Osbourne Featuring Jeff Beck – Patient Number 9

Turnstile – Holiday


Best Metal Performance


Ghost – Call Me Little Sunshine

Megadeth – We’ll Be Back

Muse – Kill or Be Killed

Ozzy Osbourne Featuring Tony Iommi – Degradation Rules

Turnstile – Blackout


Best Rock Song


Brandi Carlile – Broken Horses

Ozzy Osbourne Featuring Jeff Beck – Patient Number 9

Red Hot Chili Peppers – Black Summer

Turnstile – Blackout

The War on Drugs – Harmonia’s Dream


Best Rock Album


The Black Keys – Dropout Boogie

Elvis Costello & The Imposters – The Boy Named If

Idles – Crawler

Machine Gun Kelly – Mainstream Sellout

Ozzy Osbourne – Patient Number 9

Spoon – Lucifer on the Sofa


Best Alternative Music Performance


Arctic Monkeys – There’d Better Be a Mirrorball

Big Thief – Certainty

Florence and the Machine – King

Wet Leg – Chaise Longue

Yeah Yeah Yeahs Featuring Perfume Genius – Spitting Off the Edge of the World


Best Alternative Music Album


Arcade Fire – WE

Big Thief – Dragon New Warm Mountain I Believe in You

Björk – Fossora

Wet Leg – Wet Leg

Yeah Yeah Yeahs – Cool It Down


Best R&B Performance


Beyoncé – Virgo’s Groove

Jazmine Sullivan – Hurt Me So Good

Lucky Daye – Over

Mary J. Blige Featuring Anderson .Paak – Here With Me

Muni Long – Hrs & Hrs


Best Traditional R&B Performance


Adam Blackstone Featuring Jazmine Sullivan – ’Round Midnight

Babyface Featuring Ella Mai – Keeps on Fallin’

Beyoncé – Plastic Off the Sofa

Mary J. Blige – Good Morning Gorgeous

Snoh Aalegra – Do 4 Love


Best R&B Song


Beyoncé – Cuff It

Jazmine Sullivan – Hurt Me So Good

Mary J. Blige – Good Morning Gorgeous

Muni Long – Hrs & Hrs

PJ Morton – Please Don’t Walk Away


Best Progressive R&B Album


Cory Henry – Operation Funk

Moonchild – Starfuit

Steve Lacy – Gemini Rights

Tank and the Bangas – Red Balloon

Terrace Martin – Drones


Best R&B Album


Chris Brown – Breezy (Deluxe)

Lucky Daye – Candy Drip

Mary J. Blige – Good Morning Gorgeous (Deluxe)

PJ Morton – Watch the Sun

Robert Glasper – Black Radio III


Best Rap Performance


DJ Khaled Featuring Rick Ross, Lil Wayne, Jay-Z, John Legend & Fridayy – God Did

Doja Cat – Vegas

Gunna & Future Featuring Young Thug – Pushin P

Hitkidd & Glorilla – F.N.F. (Let’s Go)

Kendrick Lamar – The Heart Part 5


Best Melodic Rap Performance


DJ Khaled Featuring Future & SZA – Beautiful

Future Featuring Drake & Tems – Wait for U

Jack Harlow – First Class

Kendrick Lamar Featuring Blxst & Amanda Reifer – Die Hard

Latto – Big Energy (Live)


Best Rap Song


DJ Khaled Featuring Rick Ross, Lil Wayne, Jay-Z, John Legend & Fridayy – God Did

Future Featuring Drake & Tems – Wait for U

Gunna & Future Featuring Young Thug – Pushin P

Jack Harlow Featuring Drake – Churchill Downs

Kendrick Lamar – The Heart Part 5


Best Rap Album


DJ Khaled – God Did

Future – I Never Liked You

Jack Harlow – Come Home the Kids Miss You

Kendrick Lamar – Mr. Morale & the Big Steppers

Pusha T – It’s Almost Dry


Best Country Solo Performance


Kelsea Ballerini – Heartfirst

Maren Morris – Circles Around This Town

Miranda Lambert – In His Arms

Willie Nelson – Live Forever

Zach Bryan – Something in the Orange


Best Country Duo/Group Performance


Brothers Osborne – Midnight Rider’s Prayer

Carly Pearce & Ashley McBryde – Never Wanted to Be That Girl

Ingrid Andress & Sam Hunt – Wishful Drinking

Luke Combs & Miranda Lambert – Outrunnin’ Your Memory

Reba McEntire & Dolly Parton – Does He Love You (Revisited)

Robert Plant & Alison Krauss – Going Where the Lonely Go


Best Country Song


Cody Johnson – ’Til You Can’t

Luke Combs – Doin’ This

Maren Morris – Circles Around This Town

Miranda Lambert – If I Was a Cowboy

Taylor Swift – I Bet You Think About Me (Taylor’s Version) (From the Vault)

Willie Nelson – I’ll Love You Till the Day I Die


Best Country Album


Ashley McBryde – Ashley McBryde Presents: Lindeville

Luke Combs – Growin’ Up

Maren Morris – Humble Quest

Miranda Lambert – Palomino

Willie Nelson – A Beautiful Time


Best New Age, Ambient, or Chant Album


Cheryl B. Engelhardt – The Passenger

Madi Das, Dave Stringer & Bhakti Without Borders – Mantra Americana

Mystic Mirror – White Sun

Paul Avgerinos – Joy

Will Ackerman – Positano Songs


Best Improvised Jazz Solo


Ambrose Akinmusire – Rounds (Live)

Gerald Albright – Keep Holding On

John Beasley – Cherokee/Koko

Marcus Baylor – Call of the Drum

Melissa Aldana – Falling

Wayne Shorter & Leo Genovese – Endangered Species


Best Jazz Vocal Album


The Baylor Project – The Evening : Live At Apparatus

Carmen Lundy – Fade to Black

Cécile McLorin Salvant – Ghost Song

The Manhattan Transfer & The WDR Funkhausorchester – Fifty

Samara Joy – Linger Awhile


Best Jazz Instrumental Album


Joshua Redman, Brad Mehldau, Christian McBride & Brian Blade – LongGone

Peter Erskine Trio – Live in Italy

Terri Lyne Carrington, Kris Davis, Linda May Han Oh, Nicholas Payton & Matthew Stevens – New Standards, Vol. 1

Wayne Shorter, Terri Lyne Carrington, Leo Genovese & Esperanza Spalding – Live at the Detroit Jazz Festival

Yellowjackets – Parallel Motion


Best Large Jazz Ensemble Album


John Beasley, Magnus Lindgren & SWR Big Band – Bird Lives

Remy Le Boeuf’s Assembly of Shadows – Architecture of Storms

Ron Carter & The Jazzaar Festival Big Band Directed by Christian Jacob – Remembering Bob Freedman

Steve Gadd, Eddie Gomez, Ronnie Cuber & WDR Big Band Conducted by Michael Abene – Center Stage

Steven Feifke, Bijon Watson & Generation Gap Jazz Orchestra – Generation Gap Jazz Orchestra


Best Latin Jazz Album


Arturo O’Farrill & The Afro Latin Jazz Orchestra Featuring The Congra Patria Son Jarocho Collective – Fandango at the Wall in New York

Arturo Sandoval – Rhythm & Soul

Danilo Pérez Featuring The Global Messengers – Crisálida

Flora Purim – If You Will

Miguel Zenón – Música de las Américas


Best Gospel Performance/Song


Doe – When I Pray

Erica Campbell – Positive

Maverick City Music & Kirk Franklin – Kingdom

PJ Morton Featuring Zacardi Cortez, Gene Moore, Samoht, Tim Rogers & Darrel Walls – The Better Benediction

Tye Tribbett – Get Up


Best Contemporary Christian Music Performance/Song


Chris Tomlin – Holy Forever

Crowder & Dante Bowe Featuring Maverick City Music – God Really Loves Us (Radio Version)

Doe – So Good

For King & Country & Hillary Scott – For God Is With Us

Maverick City Music & Kirk Franklin – Fear Is Not My Future

Phil Wickham – Hymn of Heaven (Radio Version)


Best Gospel Album


Doe – Clarity

Maranda Curtis – Die to Live

Maverick City Music & Kirk Franklin – Kingdom Book One (Deluxe)

Ricky Dillard – Breakthrough: The Exodus (Live)

Tye Tribbett – All Things New


Best Contemporary Christian Music Album


Anne Wilson – My Jesus

Chris Tomlin – Always

Elevation Worship – Lion

Maverick City Music – Breathe

TobyMac – Life After Death


Best Roots Gospel Album


Gaither Vocal Band – Let’s Just Praise the Lord

Karen Peck & New River – 2:22

Keith & Kristyn Getty – Confessio – Irish American Roots

Tennessee State University – The Urban Hymnal

Willie Nelson – The Willie Nelson Family


Best Latin Pop Album


Camilo – De Adentro Pa Afuera

Christina Aguilera – Aguilera

Fonseca – Viajante

Rubén Blades & Boca Livre – Pasieros

Sebastián Yatra – Dharma +


Best Música Urbana Album


Bad Bunny – Un Verano Sin Ti

Daddy Yankee – Legendaddy

Farruko – La 167

Maluma – The Love & Sex Tape

Rauw Alejandro – Trap Cake, Vol. 2


Best Latin Rock or Alternative Album


Cimafunk – El Alimento

Fito Paez – Los Años Salvajes

Gaby Moreno – Alegoría

Jorge Drexler – Tinta y Tiempo

Mon Laferte – 1940 Carmen

Rosalía – Motomami


Best Regional Mexican Music Album (Including Tejano)


Chiquis – Abeja Reina

Christian Nodal – EP #1 Forajido

Marco Antonio Solís – Qué Ganas de Verte (Deluxe)

Natalia Lafourcade – Un Canto por México – El Musical

Los Tigres del Norte – La Reunión (Deluxe)


Best Tropical Latin Album


Carlos Vives – Cumbiana II

Marc Anthony – Pa’lla Voy

La Santa Cecilia – Quiero Verte Feliz

Spanish Harlem Orchestra – Imágenes Latinas

Tito Nieves – Legendario


Best American Roots Performance


Aaron Neville & The Dirty Dozen Brass Band – Stompin’ Ground

Aoife O’Donovan & Allison Russell – Prodigal Daughter

Bill Anderson Featuring Dolly Parton – Someday It’ll All Make Sense (Bluegrass Version)

Fantastic Negrito – Oh Betty

Madison Cunningham – Life According to Raechel


Best Americana Performance


Asleep at the Wheel Featuring Lyle Lovett – There You Go Again

Blind Boys of Alabama Featuring Black Violin – The Message

Bonnie Raitt – Made Up Mind

Brandi Carlile Featuring Lucius – You and Me on the Rock

Eric Alexandrakis – Silver Moon [A Tribute to Michael Nesmith]


Best American Roots Song


Anaïs Mitchell – Bright Star

Aoife O’Donovan & Allison Russell – Prodigal Daughter

Bonnie Raitt – Just Like That

Brandi Carlile Featuring Lucius – You and Me on the Rock

Robert Plant & Alison Krauss – High and Lonesome

Sheryl Crow – Forever


Best Americana Album


Bonnie Raitt – Just Like That…

Brandi Carlile – In These Silent Days

Dr. John – Things Happen That Way

Keb’ Mo’ – Good to Be…

Robert Plant & Alison Krauss – Raise the Roof


Best Bluegrass Album


The Del McCoury Band – Almost Proud

The Infamous Stringdusters – Toward the Fray

Molly Tuttle & Golden Highway – Crooked Tree

Peter Rowan – Calling You From My Mountain

Yonder Mountain String Band – Get Yourself Outside


Best Traditional Blues Album


Buddy Guy – The Blues Don’t Lie

Charlie Musselwhite – Mississippi Son

Gov’t Mule – Heavy Load Blues

John Mayall – The Sun Is Shining Down

Taj Mahal & Ry Cooder – Get on Board


Best Contemporary Blues Album


Ben Harper – Bloodline Maintenance

Edgar Winter – Brother Johnny

Eric Gales – Crown

North Mississippi Allstars – Set Sail

Shemekia Copeland – Done Come Too Far


Best Folk Album


Aoife O’Donovan – Age of Apathy

Janis Ian – The Light at the End of the Line

Judy Collins – Spellbound

Madison Cunningham – Revealer

Punch Brothers – Hell on Church Street


Best Regional Roots Music Album


Halau Hula Keali’i o Nalani – Halau Hula Keali’i o Nalani (Live at the Getty Center)

Natalie Ai Kamauu – Natalie Noelani

Nathan & The Zydeco Cha-Chas – Lucky Man

Ranky Tanky – Live at the 2022 New Orleans Jazz & Heritage Festival

Sean Ardoin & Kreole Rock and Soul Featuring The Golden Band From Tigerland – Full Circle


Best Reggae Album


Kabaka Pyramid – The Kalling

Koffee – Gifted

Protoje – Third Time’s the Charm

Sean Paul – Scorcha

Shaggy – Com Fly Wid Mi


Best Global Music Performance


Arooj Aftab & Anoushka Shankar – Udhero Na

Burna Boy – Last Last

Matt B & Eddy Kenzo – Gimme Love

Rocky Dawuni Featuring Blvk H3ro – Neva Bow Down

Wouter Kellerman, Zakes Bantwini & Nomcebo Zikode – Bayethe


Best Global Music Album


Angélique Kidjo & Ibrahim Maalouf – Queen of Sheba

Anoushka Shankar, Metropole Orkest & Jules Buckley Featuring Manu Delago – Between Us… (Live)

Berklee Indian Ensemble – Shuruaat

Burna Boy – Love, Damini

Masa Takumi – Sakura


Best Children’s Music Album


Alphabet Rockers – The Movement

Divinity Roxx – Ready Set Go!

Justin Roberts – Space Cadet

Lucky Diaz and the Family Jam Band – Los Fabulosos

Wendy and DB – Into the Little Blue House


Best Audio Book, Narration, and Storytelling Recording


Jamie Foxx – Act Like You Got Some Sense

Lin-Manuel Miranda – Aristotle and Dante Dive Into the Waters of the World

Mel Brooks – All About Me!: My Remarkable Life in Show Business

Questlove – Music Is History

Viola Davis – Finding Me


Best Spoken Word Poetry Album


Amanda Gorman – Call Us What We Carry: Poems

Amir Sulaiman – You Will Be Someone’s Ancestor. Act Accordingly.

Ethelbert Miller – Black Men Are Precious

J. Ivy – The Poet Who Sat by the Door

Malcolm-Jamal Warner – Hiding in Plain View


Best Comedy Album


Dave Chappelle – The Closer

Jim Gaffigan – Comedy Monster

Louis C.K. – Sorry

Patton Oswalt – We All Scream

Randy Rainbow – A Little Brains, a Little Talent


Best Musical Theater Album


Original Broadway Cast – A Strange Loop

New Broadway Cast – Caroline, or Change

‘Into the Woods’ 2022 Broadway Cast – Into the Woods (2022 Broadway Cast Recording)

Original Broadway Cast – MJ the Musical

‘Mr. Saturday Night’ Original Cast – Mr. Saturday Night

Original Broadway Cast – Six: Live on Opening Night


Best Compilation Soundtrack for Visual Media


Various Artists – Elvis

Various Artists – Encanto

Various Artists – Stranger Things: Soundtrack From the Netflix Series, Season 4

Lorne Balfe, Harold Faltermeyer, Lady Gaga & Hans Zimmer – Top Gun: Maverick

Various Artists – West Side Story


Best Score Soundtrack for Visual Media (Includes Film and Television)


Germaine Franco – Encanto

Hans Zimmer – No Time to Die

Jonny Greenwood – The Power of the Dog

Michael Giacchino – The Batman

Nicholas Britell – Succession: Season 3


Best Score Soundtrack for Video Games and Other Interactive Media


Austin Wintory – Aliens: Fireteam Elite

Bear McCreary – Call of Duty®: Vanguard

Christopher Tin – Old World

Richard Jacques – Marvel’s Guardians of the Galaxy

Stephanie Economou – Assassin’s Creed Valhalla: Dawn of Ragnarök


Best Song Written for Visual Media


Beyoncé – Be Alive

Carolina Gaitán – La Gaita, Mauro Castillo, Adassa, Rhenzy Feliz, Diane Guerrero, Stephanie Beatriz & Encanto – Cast – We Don’t Talk About Bruno

Jessy Wilson Featuring Angélique Kidjo – Keep Rising (The Woman King)

Lady Gaga – Hold My Hand

Taylor Swift – Carolina

4*Town, Jordan Fisher, Finneas O’Connell, Josh Levi, Topher Ngo & Grayson Villanueva – Nobody Like U


Best Instrumental Composition


Danilo Pérez Featuring The Global Messengers – Fronteras (Borders) Suite: Al-Musafir Blues

Geoffrey Keezer – Refuge

Miguel Zenón, José Antonio Zayas Cabán, Ryan Smith & Casey Rafn – El País Invisible

Tasha Warren & Dave Eggar – African Tales

Tasha Warren & Dave Eggar – Snapshots


Best Arrangement, Instrumental or A Cappella


Armand Hutton Featuring Terrell Hunt & Just 6 – As Days Go By (An Arrangement of the Family Matters Theme Song)

Danny Elfman – Main Titles

Kings Return – How Deep Is Your Love

Magnus Lindgren, John Beasley & The SWR Big Band Featuring Martin Auer – Scrapple From the Apple

Remy Le Boeuf – Minnesota, WI


Best Arrangement, Instruments and Vocals


Becca Stevens & Attacca Quartet – 2 + 2 = 5 (Arr. Nathan Schram)

Cécile McLorin Salvant – Optimistic Voices / No Love Dying

Christine McVie – Songbird (Orchestral Version)

Jacob Collier Featuring Lizzy McAlpine & John Mayer – Never Gonna Be Alone

Louis Cole – Let It Happen


Best Recording Package


Fann – Telos

Soporus – Divers

Spiritualized – Everything Was Beautiful

Tamsui-Kavalan Chinese Orchestra – Beginningless Beginning

Underoath – Voyeurist


Best Boxed or Special Limited Edition Package


Black Pumas – Black Pumas (Collector’s Edition Box Set)

Danny Elfman – Big Mess

The Grateful Dead – In and Out of the Garden: Madison Square Garden ’81, ’82, ’83

They Might Be Giants – Book

Various Artists – Artists Inspired by Music: Interscope Reimagined


Best Album Notes


Andy Irvine & Paul Brady – Andy Irvine / Paul Brady

Astor Piazzolla – The American Clavé Recordings

Doc Watson – Life’s Work: A Retrospective

Harry Partch – Harry Partch, 1942

Wilco – Yankee Hotel Foxtrot (20th Anniversary Super Deluxe Edition)


Best Historical Album


Blondie – Against the Odds: 1974 – 1982

Doc Watson – Life’s Work: A Retrospective

Freestyle Fellowship – To Whom It May Concern…

Glenn Gould – The Goldberg Variations: The Complete Unreleased 1981 Studio Sessions

Wilco – Yankee Hotel Foxtrot (20th Anniversary Super Deluxe Edition)


Songwriter of the Year, Non-Classical


Amy Allen

Laura Veltz

Nija Charles

The-Dream

Tobias Jesso Jr.


Best Engineered Album, Non-Classical


Baynk – Adolescence

Father John Misty – Chloë and the Next 20th Century

Harry Styles – Harry’s House

Robert Glasper – Black Radio III

Wet Leg – Wet Leg


Producer of the Year, Non-Classical


Boi-1da

Dahi

Dan Auerbach

Dernst “D’Mile” Emile II

Jack Antonoff


Best Remixed Recording


Beyoncé – Break My Soul (Terry Hunter Remix)

Ellie Goulding – Easy Lover (Four Tet Remix)

The Knocks & Dragonette – Slow Song (Paul Woolford Remix)

Lizzo – About Damn Time (Purple Disco Machine Remix)

Wet Leg – Too Late Now (Soulwax Remix)


Best Immersive Audio Album


Anita Brevik, Nidarosdomens Jentekor & Trondheimsolistene – Tuvayhun – Beatitudes for a Wounded World

The Chainsmokers – Memories…Do Not Open

Christina Aguilera – Aguilera

Jane Ira Bloom – Picturing the Invisible: Focus 1

Stewart Copeland & Ricky Kej – Divine Tides


Best Engineered Album, Classical


Anita Brevik, Nidarosdomens Jentekor & Trondheimsolistene – Tuvayhun – Beatitudes for a Wounded World

Anne-Sophie Mutter, Boston Symphony Orchestra & John Williams – Williams: Violin Concerto No. 2 & Selected Film Themes

Edwin Outwater & Chicago Symphony Orchestra – Mason Bates: Philharmonia Fantastique: The Making of the Orchestra

Pittsburgh Symphony Orchestra & Manfred Honeck – Beethoven & Stucky: Orchestral Works

Third Coast Percussion – Perspectives


Producer of the Year, Classical


Christoph Franke

Elaine Martone

James Ginsburg

Jonathan Allen

Judith Sherman


Best Orchestral Performance


Berlin Philharmonic & John Williams – John Williams: The Berlin Concert

Los Angeles Philharmonic & Gustavo Dudamel – Dvořák: Symphonies Nos. 7-9

New York Youth Symphony – Works by Florence Price, Jessie Montgomery, Valerie Coleman

Various Artists – Sila: The Breath of the World

Wild Up & Christopher Rountree – Stay on It


Best Opera Recording


Boston Modern Orchestra Project & Odyssey Opera Chorus – Anthony Davis: X: The Life and Times of Malcolm X

The Metropolitan Opera Orchestra & The Metropolitan Opera Chorus – Blanchard: Fire Shut Up in My Bones

The Metropolitan Opera Orchestra & The Metropolitan Opera Chorus – Eurydice


Best Choral Performance


The Crossing – Born

English Baroque Soloists & Monteverdi Choir – J.S. Bach: St. John Passion, BWV 245

The Metropolitan Opera Orchestra, The Metropolitan Opera Chorus, Yannick Nézet-Séguin, Ailyn Pérez, Michelle DeYoung, Matthew Polenzani & Eric Owens – Verdi’s Requiem: The Met Remembers 9/11


Best Chamber Music/Small Ensemble Performance


Attacca Quartet – Caroline Shaw: Evergreen

Dover Quartet – Beethoven: Complete String Quartets, Vol. 2 – The Middle Quartets

Neave Trio – Musical Remembrances

Publiquartet – What Is American

Third Coast Percussion – Perspectives


Best Classical Instrumental Solo


Daniil Trifonov – Bach: The Art of Life

Hilary Hahn – Abels: Isolation Variation

Mak Grgić – A Night in Upper Town – The Music of Zoran Krajacic

Mitsuko Uchida – Beethoven: Diabelli Variations

Time for Three, The Philadelphia Orchestra & Xian Zhang – Letters for the Future


Best Classical Solo Vocal Album


Il Pomo d’Oro – Eden

Nicholas Phan, Brooklyn Rider, The Knights & Eric Jacobsen – Stranger – Works for Tenor by Nico Muhly

Renée Fleming & Yannick Nézet-Séguin – Voice of Nature: The Anthropocene

Sasha Cooke & Kirill Kuzmin – How Do I Find You

Will Liverman, Paul Sánchez & J’Nai Bridges – Shawn E. Okpebholo: Lord, How Come Me Here?


Best Classical Compendium


Christopher Tin, Voces8, Royal Philharmonic Orchestra & Barnaby Smith – The Lost Birds

Kitt Wakeley – An Adoption Story

The Metropolitan Opera Orchestra & Yannick Nézet-Séguin – A Concert for Ukraine

Seunghee Lee, JP Jofre & London Symphony Orchestra – Aspire


Best Contemporary Classical Composition


Andris Nelsons & Gewandhausorchester – Gubaidulina: The Wrath of God

Carlos Simon, MK Zulu, Marco Pavé & Hub New Music – Simon: Requiem for the Enslaved

Ian Rosenbaum & Dover Quartet – Akiho: Ligneous Suite

Jack Quartet – Bermel: Intonations

Time for Three, The Philadelphia Orchestra & Xian Zhang – Puts: Contact


Best Music Video


Adele – Easy on Me

BTS – Yet to Come

Doja Cat – Woman

Harry Styles – As It Was

Kendrick Lamar – The Heart Part 5

Taylor Swift – All Too Well: The Short Film


Best Music Film


Adele – Adele One Night Only

Billie Eilish – Billie Eilish Live at the O2

Justin Bieber – Our World

Neil Young & Crazy Horse – A Band a Brotherhood a Barn

Rosalía – Motomami (Rosalía TikTok Live Performance)

Various Artists – Jazz Fest: A New Orleans Story


 



  スティーヴ・ライヒは、マサチューセッツのジョン・アダムス、シカゴのフィリップ・グラスと共にミニマル・ミュージックの元祖でもある。

 

ライヒはまた日本の現代音楽シーンとも非常に密接な関係を持ってきた人物である。かつて武満徹作曲賞の審査員を務め、それまでこの賞のほとんどはアカデミア、つまり音楽大学で学んだ作曲者に限られていたが、この年、ライヒは、それほど知名度のなかったテープ音楽制作者に賞を与えています。これは、アカデミアの人々からは意外に思える選考となったに違いないが、彼がもたらそうとしたのは、硬化して内輪のものと化したアカデミズムの風潮を刷新しようとする試みであったのでしょう。また、その他にも、武満賞の審査員には面白い人物が列席し、その中には、リゲティ・ジョルジュ、ジョン・アダムス、カイヤ・サーリヤホ、ハインツ・ホリガー、一柳慧、トーマス・アデスがいます。

 

スティーヴ・ライヒは、この作品以前の遊び心溢れる手拍子の音楽『Clapping Music』において、リズムの観点からミニマル・ミュージックの原型を作り上げた後、1980年の『Music For 18 Musicians』でミニマル・ミュージックというジャンルを完成形に到達した。この作品のレコーディングでは、ECMのオーナーのマンフレート・アイヒャーと、また、記憶違いでなければ、複数のジャズ・プレイヤーもレコーディングに参加していました。あまり適当なことは言えませんが、最初期のNew Seriesのカタログにおいて、オーナーのマンフレート・アイヒャーが録音前に、特に完全な名作と見込んでいたのは、エストニアのアルヴォ・ペルトの交響曲群とこのライヒの『Octet/Music for a Large Ensenble/Violin Phase』だったように思えます。フィジカル盤のライナーノーツには、実際のレコーディングの風景の写真が載せられているが、 写真からは相当な緊張した雰囲気が見て取ることができます。特に、ピアノ、ビブラフォン、シロフォン、ダブルベース、クラリネット、フルート、チェロ、バイオリン、ビオラといった演奏者レコーディングに参加したジャンルレスのプレイヤーたちは、この録音が伝説的なものとなることを確信しており、まさに後はレコーディングが終わるのを待つだけだった。そしてこの作品に参加した伝説的な奏者はそれを見事な集中力を保ち、完璧にやり遂げてみせたのです。

 

スティーヴ・ライヒが音楽学んだのは、マイルス・デイヴィスを輩出したニューヨークの名門、ジュリアード音楽院。20世紀、このアカデミアでどのような音楽教育が実践されていたかまでは定かではありませんが、ライヒの作曲技法の核心にあるものは、”変奏-Variation”であると思われます。


そして、このバリエーションが出来ないと古典音楽の作曲の世界ではお話にすらなりませんでした。なぜなら主題は常に変奏され繰り返されるからです。また、最初の楽章と対になる次の楽章はドイツ・ロマン派の時代には調性という側面でコントラストを作る必要があった。イタリアのボローニャ大学の教授を務めたウンベルト・エーコが『美の歴史』と『醜の歴史』で指摘しているように、対比というのは西洋の古くからの美学のひとつ。そこで、スティーヴ・ライヒは簡素な短いモチーフを徹底的に繰り返していきますが、徹底的にモチーフの変奏を繰り返しながら、独特なエネルギーを生み出し、また、その途上で、リズムすら複雑に変奏させることで、曲の後半には曲の始まりとまったく異なる音楽に変容させる。その幻惑に聞き手は驚異を覚えるのです。

 

『Octet/Music for a Large Ensenble/Violin Phase』の3つの楽章では、それぞれ短いモチーフを原型に、広い音域を持つオーケストラ楽器によって多彩なバリエーションが繰り広げられる。バスクラリネットのような低い音域の楽器からピッコロ・フルートのような高い音域の楽器までが幅広く網羅されています。こういった形容が妥当かはわかりませんが、音楽の歴史の中で最も色彩に富んでいると言えるのではないでしょうか。そして、ライヒがこの名作で求めたのは、旧来の古典音楽の形式で見過ごされてきた技法の拡張性にあろうかと思われます。このミニマル・ミュージックの素地は、バッハの『平均律クラヴィーア』、ベートーヴェンの『月光』の反復性に見られ、実はピアノ音楽としては中世の時代から普通に親しまれてきた技法でもあった。ライヒは管弦楽法により、20世紀の時代に即した形で新しく推進させようとしたのです。

 

但し、スティーヴ・ライヒは、これらの古典的な音楽の作風とは本作において一定の距離を置いている。それはある意味では、インテリアの家具のような洗練さを思わせ、また建築物の設計上の数学性を思わせる。かつて、フランスの近代作曲家のモーリス・ラヴェルは、アーノルト・シェーンベルクの音楽を「数学のようであり建築のようでもある」と称していたと思うが、それは、作曲者としての羨望や負け惜しみも少なからずあったかもしれませんが、12音技法を称賛しつつも音楽の本来の魅力である情感に乏しい点を指摘していたとも読み取れます。そして、この現代音楽の作曲における数学性をセンスの良い形、情感溢れる形、さらに言えば、音楽に詳しくないリスナーにも楽しめるような形でライヒは繰り広げようとしました。今作でのセンスの良さ、それはニューヨークの洗練されたジャズ・シーンに親しんできたのがひとつ、今ひとつは、アフリカの民族音楽のような前衛的なリズムの核心を上手く吸収しているからなのです。これらの三つの楽章の目的は、楽譜を忠実に再現する複数のプレイヤーの演奏から緻密に織りなされる対位法的な複数の声部の重なりが立体的な音響の集合体を生み出すことにあります。また、生命的なエネルギーの集合体を作り出そうとしたとも言えるでしょう。

 

この3つの楽章を聴いてわかるとおり、旋律の微細なバリエーションの連続によって、そして、リズムを微妙にずらしシンコペーションを多次元的に組み上げていくことにより、ダンス・ミュージックやロック・ミュージックで言われる、パワフルな”グルーブ感”を生み出される。これはまさに以前の『Clapping Music』で行われたリズムの変奏の実験性がカウンターポイントと緊密に合致することで、未曾有の現代音楽がこの世に生み出された瞬間でもあったのです。そして、このグルーブ性が、クラブ・ミュージックやダンス・ミュージックのファンがこれらの楽章を初めて聞いた時に親近感をおぼえる理由でもあります。そして、それは終盤には強拍と弱拍の境目が希薄となり、リズムレスの領域に差し掛かる。つまり、例えばストラヴィンスキーの『春の祭典』のように、強拍と弱拍が複数の次元に多数存在するようにも聴こえるのです。

 

音符のひとつひとつの配置が難解な数学のように細かいので、果たして、この中に鏡式対位法のような技法が取り入れられているのかまではわからないものの、少なくとも、これは対位法の音楽のエクストリームともいえる作品です。そして、副次的な声部と副次的なリズムを重ね、多次元的な音楽を生み出したこと。これが、スティーヴ・ライヒが歴史に残るべき偉大な作曲家であり、ジャンルを問わず後世の音楽家に触発を与えつづける要因ではないでしょうか。本来のリズム(拍動)の定義である”ビートは一定である”という概念をこの作品で覆し、既存の音楽には存在しえない作曲技法を生み出してみせた功績はあまりに偉大です。

 

近年では、ロック・ミュージックの中に、ライヒやグラス、アダムスのミニマル・ミュージックの影響を取り入れるバンドが数多く出てきました。一例では、ロンドン、マンチェスターのBlack Country,New RoadやCarolineが挙げられます。これはかつて現代音楽を一つの側面から解体し、新しいものを生み出したミニマル・ミュージックの影響が今なお大きいことを明かし立てているようです。そして、ミニマル・ミュージックといったいなんなのか、そのニュアンスを掴むための最高の作品、それがライヒの『Octet/Music for a Large Ensenble/Violin Phase』なのです。


Tower Records/disc union

 

©︎Issac Lamb


Polydorからデビューしたばかりのリバプールの注目のポストパンクバンド、STONEがニューシングル「I Let Go」を公開しました。昨年、11月、デビューEP『Punkadonk』を発表して以来の最新の作品となる。


Stoneはこの曲について次のように語っている。「Let Go」は私生活の誘惑について歌われており、共感を誘う内容となっている。

 

「"飲まない "と約束した夜に、仲間に呼び出されてそのまま出かけてしまうような、そんな夜のことを歌った曲なんだ。酔っぱらってパーティーをするのは体に良くないと分かっていても、その瞬間はとても楽しい。外出時にいかに自分をコントロールできなくなるかを歌ったものなんだ」