Shai Maestro

シャイ・マエストロ(Shai Maestro)は、同世代で最も創造的かつ影響力のあるピアニストの一人だ。2011年に自身のトリオでデビューして以来、流動的で表現力豊か、そして深く叙情的な独自の音楽的声を築き上げてきた。その芸術性は、即興演奏、作曲、そして世界各地の音楽的影響を融合させた、シネマティックでありながら非常に個人的なサウンドを生み出し、現代ジャズの象徴的存在となっている。


シャイは5歳でクラシックピアノを始め、8歳のときにキース・ジャレットやオスカー・ピーターソンの録音を通じてジャズに出会った。19歳でベーシストのアヴィシャイ・コーエンのトリオに参加し、名盤『Gently Disturbed』の共作や世界中での演奏を経験した。2011年には自身のトリオを結成し、これまでに6枚のアルバムを発表。現代ジャズにおける唯一無二の存在としての評価を確立した。


2025年、シャイは、naïveレーベルと契約し、芸術的キャリアにおける新たな章を切り開いた。同年6月には移籍後第1弾となる初のソロ・ピアノ・アルバム『ソロ:ミニチュアズ&テイルス』を発表、世界中で高評価を得ている。


そんな彼が、更なる新作『ザ・ゲストハウス』を2026年3月にリリースすることが発表された。今作はMARO、イマニュエル・ウィルキンス、マイケル・メイヨーといった傑出したアーティストをフィーチャーした、モダン・ジャズとフラメンコの影響を融合させた作品であり、シャイがスペインで過ごした年月を反映している。


今作についてシャイは次のように話している。


「アルバム・タイトルは、ルーミー(ペルシア文学史上最高の神秘主義詩人/ジャラール・ウッディーン・ルーミー)の詩に由来しています。その詩は自己を歓迎の場として描き、喜びであれ悲しみであれ、あらゆる訪問者を無条件に受け入れる場所として表現している。分断が刻まれたこの世界で、感情的・物理的なもてなしの精神こそが、このアルバムの核心にあるものです」


「『ザ・ゲストハウス』は共同制作作品であり、スペインとニューヨークのミュージシャン、友人、協力者、パートナーのグロリア、家族、チーム、第二の家族である、カサ・ヴィルパの仲間たち、サウンド・ミキシングエンジニア、そしてシャニ・ニツァンの素晴らしいアートワークが結集しています」


「また、毎晩自宅に留まり、最高のメロディを探求することを許してくれた、全ての人々の賜物でもある。このアルバムは、新たなアイデアや音の多様性への私の開放性を反映し、音楽をつなぐ誠実で自然な糸を包み込む。それは僕の創造的な精神から生まれた、秩序ある呼吸する混沌のようなものです」


アルバムのゲストに招いたのは、いずれも現代の音楽シーンを牽引する超注目アーティストたち。マイケル・マヨはアメリカの歌手で今年のグラミー賞2部門にノミネートを果たしている「最先端ジャズ・ヴォーカリスト」とも称される注目の存在だ。


サックス奏者/コンポーザーのイマニュエル・ウィルキンスは、22歳の若さで名門ブルーノートからデビューし、ファースト・アルバム『Omega』がニューヨーク・タイムズ誌の「2020年No.1ジャズ・アルバム」に選出された新世代を代表する存在である。


''MARO''ことリスボン出身のマリアナ・セッカ(Mariana Secca)は、1994年生まれの27歳。2019年、ジェイコブ・コリアーのツアー・バンドに参加。ジャンルを超越した音楽性でクインシー・ジョーンズらに認められる最注目シンガーソングライターにしてマルチ・ミュージシャンである。


また、アロン・ロトリンガーは歌手、ソングライター、マルチ器楽奏者にしてプロデューサーでもあり、古き良きR&Bとフォークからアート・ロック、アンビエントなどからの影響を見事に融合した音楽スタイルが魅力である。


すでに公開されていたファースト・シングル「The Time Bender」に続き、この度イマニュエル・ウィルキンスが参加したセカンド・シングル「Nature Boy」が配信スタートしている。

 

「Nature Boy」は、ベース、ピアノ、ドラムのパーカッションを通じ、複合的なポリフォニックなリズムが複数の楽器で構築される。流動的なリズム構成の中、ユニゾンを中心とするジャーレット風の華麗なピアノのフレーズがきらびやかな印象をもたらす。曲の最初のモチーフが次のセクションで変奏を交えて緩やかに再現される時、独特な哀愁のある空気感をもたらす。

 

間奏ではシャイのソロピアノが高音部の華麗なパッセージを描き、ペルシア音楽のエキゾチックな雰囲気を形成する。本格派のジャズ曲であるが、民族音楽の要素も添えられていることに注目。

 


収録曲『The Time Bender』のライヴ・セッション:

 

 

・セカンド・シングル「Nature Boy - ft. Immanuel Wilkins」配信中!

https://shaimaestro.bfan.link/natureboy



 

 

【アルバム情報】



アーティスト名:Shai Maestro(シャイ・マエストロ)

タイトル名:The Guesthouse(ザ・ゲストハウス)

発売日:2026年3月6日(金)

品番:BLV9177F (CD) / BLV9178F (LP)

レーベル:naïve records


<トラックリスト> 

1. The Time Bender 

2. The Guesthouse 

3. Nature Boy - ft. Immanuel Wilkins

4. Gloria - ft. MARO 

5. Moon of Knives 

6. Strange Magic ft. Michael Mayo 

7. Refuge 

8. GGiʼs Metamorphosis 

9. Sleepwalking Roses 

10. A Little Thank You Note 

11. The Lion And Me ft. Alon Lotringer

12. The Guesthouse’s Old Piano


・アルバム配信予約受付中!

https://shaimaestro.bfan.link/theguesthouse


・ファースト・シングル「The Time Bender」配信中!

https://shaimaestro.bfan.link/thetimebender


・セカンド・シングル「Nature Boy - ft. Immanuel Wilkins」配信中!

https://shaimaestro.bfan.link/natureboy



【バイオグラフィー】

1987年、イスラエル生まれのジャズ・ピアニスト。5歳からクラシック・ピアノ、8歳からジャズの演奏をスタートさせ、テルマ・イェリン国立芸術高等学校でジャズとクラシックを学び、その後ボストンのバークリー音楽大学へ入学。2006年からはイスラエル・ジャズ・シーン確立の立役者の一人であるベーシストのアヴィシャイ・コーエン(b)のグループに参加し注目を浴びる。2017年には自身のバンドで東京JAZZのメイン・ステージで演奏した他、これまでに度々来日公演を行なっている。2026年3月には最新アルバム『ザ・ゲストハウス』をリリース予定。

2025年 大型リニューアル後の6周年アニバーサリー企画 SHIBUYA PARCO 6th Anniversary 開催  

11月21日(金)~24日(月祝)の4日間 初日夜は全館を使ったOpening Partyで多彩に約100種類の限定/先行販売アイテム、6周年のための特別なイベント



渋谷PARCOでは、2025年11月21日(金)~11月24日(月・祝)の4日間、6周年記念企画「SHIBUYA PARCO 6th Anniversary」を開催します。2025年は、2019年の新生・渋谷PARCOオープン来、初となる約80区画の大型 改装を実施、Global Niche(グローバルニッチ)をキーワードとした世界で唯一無二のファッションセンター へ進化しました。 


新しいショップラインナップで迎える周年企画では、各ショップで100種を超える限定アニバーサリーアイテム・先行販売商品をご用意。


10F PBOXでは、PARCO × Rainbow Disco Clubによるプロジェクト第二弾 「field friends」、never young beachのボーカル&ギター、ソロとしても幅広く活動する「安部勇磨」による SPECIAL LIVE、ポルトガル出身のアーティスト、Ema Gasperの展覧会開催を記念した「Ema Gaspar Exhibition “きのせい” Party」を3夜連続のスペシャルイベントを開催します。 

 

キービジュアルには、ブランド設立35周年を迎えるUNDERCOVER 高橋盾を起用。渋谷PARCOやGlobal Nicheを想起する作品を高橋氏自身がセレクト、館内各所にビジュアルは掲出され、周年を彩ります。UNDERCOVERのグラフィックを使ったオリジナルキーホルダーもお買上プレゼントとしてご用意しました。 


POPUP SHOPでは、〈オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー〉のヘアアイテムを使ったヘアスタイリン グが楽しめる「美髪俱楽部」、〈エルメス・イン・カラー〉のホリデーアイテムを紹介する「Fête En Hermès」、”PARCOのおみやげ”をテーマとしたオリジナルアイテムが集う「OMIYAGE KIOSK」など多彩に展開します。


特設Website:https://shibuya.parco.jp/page/6th_anniversary/


SHIBUYA PARCO 6th Anniversary:

 

期間:2025年11月21日(金)~11月24日(月・祝)

会場:渋谷PARCO 館内外

住所:〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町15-1


SHIBUYA PARCO 6th Anniversary Opening Party 




館内各所でイベント開催

   【日時】11月21日(金) 18:00~21:00

【場所】 渋谷PARCO 館内各所

【入場料】無料 ※一部条件あり 

イベント情報:https://shibuya.parco.jp/event/detail/?id=8306


また、企画の初日となる11/21(金)の夜は、館内各所で音楽・DJイベントやケータリングをお楽しみいただける、スペシャルな一夜のイベントを開催。


STONE ISLAND SOUNDが手掛ける音楽イベントを1F スペイン坂前広場にて開催するほか、MARCO JACOBS、GANNI、EYETHINK、OMIYAGE KIOSKではDJイベント、地下1F CHAOS KITCHENではクラフトビールと音楽を楽しめるイベント「醸音祭」を開催、各アーティストが初日の夜を盛り上げます。





▪@B1F/1F SHIBUYA PARCO6th 醸音祭


「クラフトビール(醸)」と「音楽」をテーマにしたSPECIAL EVENT。参加ショップ
にて今夜のために用意したクラフトビールの提供とビールを片手に盛り上がれる音楽
イベントです。




【参加店舗】B1F CARNICERIA・Good Luck Curry・ikushika・ON THE CORNER・QUATTRO LABO・ユニオンレコード・渋谷串カツあらた・立飲みビールボーイ / 1F Discover Japan Lab

 

 

▪「GLOBAL NICHE」をテーマに掲げた本年は、キービジュアルに高橋 盾を起用



 本企画のキービジュアルは、ブランド設立から35周年を迎えるUNDERCOVERデザイナーの高橋盾を起用。油絵作品は高橋氏自身によりセレクトされました。

 

 COMMENT:


▪︎今回のキービジュアルにこの作品を選んだ理由は? どの点が「周年」にフィットしたと思われましたか? 


高橋盾: 過去と未来の交差する私独自の特異な世界観がPARCOの歴史と未来に合うのではないかと思い選びました。


▪︎6周年を迎えた渋谷パルコへのメッセージをお願いします。


高橋盾: 6周年おめでとうございます。 これからも日本発のカルチャー発信地として君臨し続けてください。


期間中対象店舗にて、ポケパル払いまたはPARCOカードで税込10,000円 以上のお買い上げレシート(画面)をご提示かつ、渋谷PARCO 公式 Instagramフォローいただいた先着300名様にUNDERCOVERオリジナル キーアクセサリーをプレゼント。


【会期】11月21日(金)~11月24日(月祝)


【対象店舗】渋谷PARCO全店 一部対象外店舗がございます。 【引換会場】5F サービスカウンター


 ※期間にかかわらず、用意数無くなり次第配布終了。 ※複数店舗での合算可。※企画内容は予告なく変更となる場合がございます。


高橋盾:



1969年、群馬県桐生市生まれ。 文化服装学院在学中の1990年にUNDERCOVERを設立。1994年に東京コレクションでデビューし、1997年に 毎日ファッション大賞新人賞、2001年には毎日ファッション大賞を受賞。

 

2002年はパリファッションウィークでコレクションを発表し、2009年には第76回ピッティ・イマージネ・ウ オモに特別ゲストとして参加。2013年には2度目の毎日ファッション大賞を受賞。また、2019-20年秋冬の ヴァレンティノ メンズ&ウィメンズ コレクションのグラフィックデザインも手がける。 

 

2024年5月にはUNDERCOVERの24春夏ウィメンズコレクションの作品が、メトロポリタン美術館コスチューム・インスティテュートの2024年展覧会に展示、メインビジュアルに採用される。

 

▪SHIBUYA PARCO 6th ANNIVERSARY NOVELTY


UNDERCOVER original acrylic keychain


期間中対象店舗にて、ポケパル払いまたはPARCOカードで税込10,000円以上のお買い上げレシート(画面)をご提示かつ、渋谷PARCO 公式Instagramフォローいただいた先着300名様にUNDERCOVERオリジナルキーアクセサリーをプレゼント。


【会期】11月21日(金)~11月24日(月祝)
【対象店舗】渋谷PARCO全店 一部対象外店舗がございます。
【引換会場】5F サービスカウンター


※期間にかかわらず、用意数無くなり次第配布終了。
※複数店舗での合算可。※企画内容は予告なく変更となる場合がございます

 

▪10F PBOX 3夜連続のスペシャルイベント

 

 field friends


 

PARCO × Rainbow Disco Club によるプロジェクト「field」による第2弾企画「field friends」を開催。 世界中のダンスミュージックファンから高い信頼を得る野外フェス「Rainbow Disco Club (以下RDC)」との共同制作によるプロジェクト「field」によるイベント「field friends」を渋谷PARCO 6周年に開催。


第2回となる今回のテーマは「With A Little Help From My Friends」。まだ知られぬクリエイターの東京進出のきっかけとコミュニティ単位の繋がりを創り出し、分断され整理されてしまったカルチャーにカオスを取り戻し、世界中の国々との共創共栄を目指します。


DJ/ライブ/パフォーマンス/マーケットイベントが一体となり、1日を通して多様な楽しみ方を表現する都市型カルチャーイベントです。

 

【日時】2025年11月22日(土)START 15:00 / CLOSE 23:00
【会場】10F PBOX 【入場料】無料
※事前のご予約、入場券等は不要となります。
※当日の混雑状況によっては、ご案内時間や方法が変更になる場合がございます。


【DJ】Sisi (Rainbow Disco Club) / DNG (CYK / Lighthouse Records) / Sam Fitzgerald (wow! signal)
Taka -60s Jamaica set- / 鏡民 Kyomi / KEiTA (Ho!Me!, 06S, BASSm8, JDNBA)


【LIVE】切腹ピストルズRyosuke Kiyasu【Standup Comedy】宰務翔太/YO


【STORE】TANG DENG/JUNKiD/bed/Lighthouse/Records/soli/SPLURGE TOKYO/清水屋熊手/本格焼酎処 伊藤商店



安部勇磨 SPECIAL LIVE



never young beach のボーカル&ギターとして活動し、近年はソロ・ワークにも軸を置く安部勇磨。今年は2度のU.S.ツアーを行うなど、その活動の幅を世界に広げている安部勇磨の特別ライブを開催。


【日時】11月23日(日) OPEN:17:00 / START:18:00
【会場】10F PBOX 【入場条件】ご招待者様限定


<応募方法>
➀渋谷PARCO Instagram公式アカウント「@parco_shibuya_official」をフォロー
②11月4日に投稿された対象投稿に「いいね!」&「コメント」(11月12日〆切)
 

ご応募いただいた皆さまの中から、抽選で100組200名様をご招待


 Ema Gaspar Exhibition "きのせい" Party




ポルトガル出身のアーティストEma Gasparによる展覧会「きのせい」開催を記念したパーティーを開催。


【出演】 Live: Mei Semones / MIZ ・Live Drawing : Ema Gaspar
・ DJ:Ryota Senō / hikari yamazaki ・VJ:onnacodomo

 

会期】11月24日(月・祝) OPEN:17:00 / START:18:00
【会場】10F PBOX 【入場条件】ご招待者様限定


<応募方法>

➀渋谷PARCO Instagram公式アカウント「@parco_shibuya_official」をフォロー
②11月3日に投稿された対象投稿に「いいね!」「コメント」(11月12日〆切)


ご応募いただいた皆さまの中から、抽選で75組150名様をご招待。

 

 Ema Gaspar Exhibition 「きのせい」



【会期】11月14日(金)~12月1日(月)
【会場】B1F GALLERY X BY PARCO 【入場料】無料


https://art.parco.jp/galleryx/detail/?id=1834

 

Ema Gaspar(エマ・ガスパール)の展覧会を渋谷パルコで開催決定! ライブペイント&DJの豪華イベントや、ブレインデッドとのコラボグッズにも注目。


Emaは、パステルな色調と繊細なタッチで、未知の生き物にも見えるような不思議なモチーフを描きます。夢の世界と自然が交わったような、ドリーミーな彼女の作風は、多くの人々を魅了してやみません。 

 

▪6周年を記念して渋谷PARCO限定商品・先行販売商品が登場

 





 「kolor」 「C.P.COMPANY」 「EYETHINK」「KIJIMA TAKAYUKI」「CAMPER」「OSOI」をはじめ、約70ショップ100を超える渋谷PARCO6周年記念の限定商品や先行販売商品が登場します。


*上記画像はサンプルの一例でございます。商品ラインナップの詳細につきましては、下記のPARCO公式ホームページをご覧下さいませ。

https://shibuya.parco.jp/page/6th_anniversary/) 

 

“PARCOのおみやげ”がテーマの期間限定ショップ 






PARCOのおみやげ”がテーマの期間限定ショップ。パルコ出版による書籍やグッズ、PARCO PRINT CENTERのポスターをはじめ、SHIBUYA PARCO 2025 NEW & RENEWAL「解体を主張する」を記念して制作されたアパレルなど多彩なアイテムが揃います。


さらに、札幌PARCOからは〈PARCO × 五十嵐威暢〉企画展の限定グッズ、海外からは上海・BANANAFISHとPARCOのコラボポスターも登場。また、小池アイ子による「OMIYAGE」ビジュアルを使用した限定アパレルもリリース予定。


建築コレクティブ・GROUPが渋谷PARCOの店内をリサーチして生み出した空間デザインとともにお楽しみください。

 

【会期】2025年11月21日(金)~24(月祝)
【会場】 4F 特設会場

 

 ★11月21日(金)18:00-
Opening DJ 小山田米呂/Chappo

 

TENDRE

10月01日に5年ぶり、5枚目となる待望のニューアルバム「TENDRE」をリリースした【TENDRE】。「TENDRE」より「GRATEFUL」のミュージックビデオが公開された。マルチインストウルメンタリストとして活躍するアーティストは先月セルフタイトルアルバムをリリースしました。


今回公開された「Grateful」は、ヒップホップ、ソウル、ポップのテイストを織り交ぜたアーバンで爽快な一曲。サビの箇所での「新しい喜びを探そうか」という歌詞には明るい響きが込められています。ミュージックビデオでは、この曲の持つ華やかな雰囲気がオシャレに引き出されています。映像でのグレーのスーツ姿で花束を持つながら歩くTENDREの姿もスタイリッシュだ。

 


▪TENDRE - GRATEFUL (Official Music Video)



 

MUSIC VIDEO CREDITS:

Direction : GROUPN

Assistant Director : Natsumi Someya

Florist : uwa (DILIGENCE PARLOUR)


Hair & Make up : Riku Murata

Stylist : Kan Fuchigami

Styling Assistant : Lisa Asai, Sora Ashida, Asa Kobayashi


Production Assistant : MAMO

Producer : Kaishu Kamotani



Kroi、Ryohuをゲストに迎えた初の対バンツアー”ASSEMBLE!”や、人見記念講堂、LINE CUBE SHIBUYAでのホール・ワンマン・ライブを経て、キユーピーのCMナレーションや、J-WAVE “LINKSCAPE”の番組ナビゲーターを担当するなど益々その活動の幅を多岐に広げるTENDREの3年ぶり5枚目となる待望のニューアルバムが完成!先行配信された「HAPPY END」「RUNWAY」を含む全8曲を収録したセルフ・タイトル・アルバム!


▪TENDRE「TENDRE」

 

Digital | DDCR-7123 | 2025.10.01 Release

Released by RALLYE LABEL / SPACE SHOWER MUSIC

Listen(ストリーミング): [ https://ssm.lnk.to/tendre_tendre ]


収録曲:

1. GRATEFUL

2. RUNWAY

3. LULLABY

4. WINNER

5. HAPPY END

6. 情けない日々、私

7. AUBE

8. SOUL



また、今回のアルバム「TENDRE」のリリースに伴う、全国ツアーE「ONE-MAN TOUR 2025 “GRATEFUL DAYS”」も11月26日の名古屋からスタート。3年ぶりとなるニュー・アルバムの発売を記念したワンマンツアー決定が決定しました。イベントの詳細はsmash-jpnの公式にでご覧ください。

 

▪TENDRE「ONE-MAN TOUR 2025 “GRATEFUL DAYS”」


・ツアー日程:

 

名古屋

2025.11.26 (Wed)

JAMMIN'

Open 18:00 / Start 19:00

ADV. 7,000 Yen [+1D]


大阪

2025.11.27 (Thu)

UMEDA CLUB QUATTRO

Open 18:00 / Start 19:00

ADV. 7,000 Yen [+1D]


北海道

2025.11.30 (Sun)

小樽 GOLDSTONE

Open 17:00 / Start 18:00

Adv. 7,000 Yen [+1D]


福岡

2025.12.04 (Thu)

FUKUOKA BEAT STATION

Open 18:00 / Start 19:00

Adv. 7,000 Yen [+1D]


東京

2025.12.09 (Tue)

The Garden Hall

Open 18:00 / Start 19:00

Ad. 7,000 Yen [+1D]



イベント詳細:[ https://smash-jpn.com/live/?id=4538 ]

 

TENDRE:


ベースに加え、ギターや鍵盤、サックスなども演奏するマルチプレイヤー、河原太朗のソロ・プロジェクト。2017年にTENDRE名義での6曲⼊りデビューEP『Red Focus』をリリース。同作はタワーレコード”タワレコメン”、HMV”エイチオシ”、iTunes”NEW ARTIST”、スペースシャワーTVミドルローテーション”it”に選ばれるなど、各⽅⾯より高い評価を獲得。

 

2018年には、tofubeatsによるリミックスも話題となった配信シングル『RIDE』を含む1stフル・アルバム『NOT IN ALMIGHTY』をリリース。2019年4⽉・5⽉と連続して配信シングル『SIGN』『CHOICE』をリリース。

 

前者はオーストリアのスポーツサンダル・ブランドTevaとコラボレーションしたMVも話題を集め、その楽曲はJ-WAVE”TOKIO HOT100”で最高位4位を記録。また、Hondaが手がける旅とバイクの新プロジェクト「Honda GO」のテーマソングとして新曲『ANYWAY』が起⽤。

 

ARABAKI ROCK FES、VIVA LA ROCK、GREENROOM、FUJIROCK FES、RISING SUN ROCK FES、SWEET LOVE SHOWER、Local Green Room、sunset live、CDJなど国内の主要フェスにも軒並み出演を果たした他、同年6⽉に開催された東名阪のワンマン・ツアーは追加公演を含む全公演がソールドアウト。続く『IN SIGHT ‒ EP』のリリース・ツアーも同じく追加公演を含む全公演がソールドアウト。

 

また、Charaや堀込泰行、Original Love、SIRUP、冨田ラボ、ベニー・シングスといったアーティストへの楽曲提供・プロデュース、コラボレーションなどを行う他、キユーピーのCMナレーション、J-WAVE”LINKSCAPE”の番組ナビゲーターを務めるなど、その活動は多岐に渡る。

 

2020年9⽉、先行配信されたシングル「LIFE」「HOPE」「JOKE」を含む2枚目となるフル・アルバム『LIFE LESS LONELY』をリリース。「

 

HOPE」は、今年1⽉に放送されたテレビ朝日系列「関ジャム 完全燃SHOW」で、年間ベスト10 に選出され、サウンドデザインのセンスやメロディーのキャッチーさが高く評価された。

 

2021年にアルバム『IMAGINE』をリリースし、収録曲「AIM」は、ダイハツ「アトレー」TVCMに起⽤。2022年3⽉に配信された池田智⼦ × TENDREが歌うサントリーほろよいCMソング「水星 × 今夜はブギー・バック nice vocal」、NHK「あさイチ」2022年度テーマ曲を担当したほか、さらに、ディズニープラス「スター」の日本発オリジナルドラマシリーズ『すべて忘れてしまうから』で、自身初となる実写ドラマの劇伴を手掛け、話題を呼んでいる。

 

同年9月にアルバム『PRISMATICS』発売。そして、2023年4⽉に配信EP『BEGINNING - EP』、9⽉に配信EP『IN WONDER - EP』をリリース、4⽉16日(日) には、自身初となるホール(人見記念講堂)でのワンマン・ライブを開催。

 


プラチナセールスを記録したウェールズ出身のスーパースター、Donna Lewis(「アイ・ラブ・ユー・オールウェイズ・フォーエバー」)とDavid Lowe(「タッチ・アンド・ゴー」、BBCテーマ曲)による新曲「Coming Home」をお届けできることを大変嬉しく思います。 


「Burning Man」と「Where Is The Love」でリスナーを炎と内省の世界へ誘ったアーティストたちが、待望のコラボレーションアルバム『Wanderlust』の情感の核へと輝くように帰還する心温まる楽曲「Coming Home」で、温もり、平穏、そして人間同士の絆へと私たちを導きます。


「Coming Home」は穏やかな息遣い。ペースを落とし、再び繋がり、愛する人々を大切にすることを歌った楽曲です。 


ソフトなエレクトロニカとノスタルジックな質感に根ざしたこの楽曲は、映画的でありながら深く個人的な作品だ。ドナ・ルイスは新曲について、「この曲は、私たちが愛する人々、伝統、親しみのある笑い声、そして、あるものは決して変わらないという静かな安らぎ、つまり、私たちが誰であるかを思い出させてくれるものへの回帰について歌いたかった」と打ち明けています。


優しいシンセ、重なり合うハーモニー、そして脈打つようなリズムは、雪道に照らされたヘッドライトのように、リスナーを安らぎと愛へと導いてくれます。 デイヴィッドはこう付け加える。「ドナの素晴らしい歌声と歌詞を引き立てるため、離れていた大切な人々の元へ帰ってきた時に感じる、あの温かく心地よい懐かしさの奔流を表現したかった」


デイヴィッド・ロウはこの曲の制作について、こう付け加えている。「ドナの素晴らしいボーカルと歌詞を引き立てるため、離れていた大切な人々の元へ帰ってきた時に感じる、あの温かく心地よい懐かしさの奔流を表現したかった」

 

『Coming Home』は、絆と内省、人間関係の不変の美しさを讃えるアルバム『Wanderlust』の情感的な中心となる楽曲となる。



▪️Donna Lewis


ドナ・ルイスは常に個性という灯台であり、25年以上にわたり優雅さと確信をもって自らの道を切り拓いてきた。彼女の象徴的なラブバラード『アイ・ラブ・ユー、オールウェイズ・フォーエバー』は世代を超えて共鳴し続けている——米国と英国の両チャートで1位を獲得した不朽のアンセムであり、今もなお史上最も愛される楽曲の一つとしての地位を保っている。 


最近、英国の新星ーーROMY(The XX)がフレッド・アゲインと共にドナのクラシックヒットをサンプリングし、この魔法を再び呼び起こしたことで、『アイ・ラブ・ユー、オールウェイズ・フォーエバー』は世界の注目を集め続けている。


しかし、今日のドナの物語は、かつてないほど力強い。乳がんとの闘病を乗り越えたばかりの彼女の強さと回復力は、一音一音に滲んでいる。英紙ザ・サンが「年齢を超越した美しさ」と称賛した彼女は、揺るぎない精神で人々を鼓舞し続けている。最新アルバム『Rooms With a View』(ホームズ・アイヴスとの共同プロデュース)は、人生最大の試練を乗り越える勇気を、親密で生々しい描写で聴き手に届ける。


同様の健康上の問題と闘ってきた何百万人もの人々にとって、ドナの物語は単なる物語ではなく、希望の灯であり、最も脆弱な瞬間にも力を見出すことができることを思い出させてくれるものです。世界がこれまで以上に回復力と美の物語を必要としている今、ドナ・ルイスはかつてないほど輝いています。 


ドナは、全米最大かつ最も影響力のある乳がん運動「Making Strides Against Breast Cancer」のアンバサダーを務めています。(* 当活動への寄付をご希望の方は、https://www.roomswithaview.info/acsをご覧ください)


デヴィッド・ロウとのコラボレーションによる彼女のニューシングル「Coming Home」は、穏やかな息吹のような曲です。この曲は、ペースを落とし、再びつながり、愛する人々を大切にするという内容です。 ソフトなエレクトロニカとノスタルジックな質感に根ざしたこの曲は、映画的であると同時に、深く個人的なものです。『Coming Home』は、絆と内省、そして人間関係の不変の美しさを讃えるアルバム『Wanderlust』の情感的な中心となる楽曲となる。


「Coming Home」




▪️EN

Donna Lewis has always been a beacon of individuality, crafting her own path with grace and conviction for over 25 years. Her iconic love ballad I Love You, Always Forever continues to resonate across generations—an enduring anthem that topped both US and UK charts and still holds its place as one of the most beloved songs in history. 


Recently, UK sensation ROMY of The xx reignited that magic by sampling Donna’s classic hit, alongside Fred Again, bringing I Love You, Always Forever back into the global spotlight.


But Donna’s story today is more powerful than ever. Having recently emerged from a battle with breast cancer, her strength and resilience radiate through every note. Just named an “Ageless Beauty” by The Sun, she continues to inspire with her unwavering spirit. 


Her most recent album Rooms With a View, produced in collaboration with Holmes Ives, offers listeners an intimate and raw portrayal of the courage it takes to overcome life’s greatest challenges.


For millions who have faced similar health battles, Donna’s story isn’t just a narrative—it’s a beacon of hope, a reminder that strength can be found even in our most vulnerable moments. At a time when the world needs stories of resilience and beauty more than ever, Donna Lewis shines brighter than ever before. 
Donna is an ambassador for Making Strides Against Breast Cancer, the nation's largest and most impactful breast cancer movement. To donate this worthy cause visit: (https://www.roomswithaview.info/acs)


Her new single “Coming Home” in collaboration with David Lowe is a gentle exhale. It's a song about slowing down, reconnecting, and cherishing the people you love. Rooted in soft electronica and nostalgic textures, the song is both cinematic and deeply personal. 


Donna confides, "I wanted this song to be about returning to the people we love, the traditions, the familiar laughter and the quiet comfort knowing some things never change, reminding us of who we are." Gentle synths, layered harmonies and pulsing rhythms feel like headlights on a snowy road, guiding the listener toward comfort and love. 


David adds, "To underscore Donna’s wonderful vocals and lyrics for this track, I wanted to evoke that warm comforting familiar rush of feeling you get when you’ve come home to people close to you after time away." 


"Coming Home" will serve as the emotional centerpiece of Wanderlust, a record that celebrates connection, reflection and the enduring beauty of human relationships.





ブリージング・レコードより発売予定の新コンピレーション・アルバム『Inhale Vol. I』。全10曲収録の本アルバムには11組のアーティストが参加し、インダストリアル、アヴァンギャルド、アンダーグラウンド、ダーク・エレクトロニック・シーンにおける境界を押し広げるアーティストたちを称える作品となっています。コンピレーションは現在デジタル配信中、ヴァイナル盤は12月発売予定です。個人的には、まったく知らないアーティストばかりで、正真正銘のアンダーグランドなエレクトリックコンピレーションとなっている。ぜひ下記よりストリーミングを確認してもらいたい。


先週末にリリースされたコンピレーション・アルバム『Inhale Vol. I』は、前衛・アンダーグラウンド・インダストリアル・ダークエレクトロニックシーンにおいて境界を押し広げるアーティストたちを称えるとともに、Breathing Recordsの立ち上げを記念して制作された。このコンピレーションはレーベルの第一印象となる作品であり、私たちが愛し支援したいと願うシーンへの奉仕行為ほど、アーティスト中心のレーベルの基調を定めるのにふさわしい方法があるでしょうか? 


『Inhale Vol. I』には11組のアーティストによる10トラックを収録。140グラムのダークチェリー・ヴァイナルにプレスされ、アーティスト紹介ブックレットが付属する。デジタル版は2025年11月14日発売、ヴァイナル版は12月発売予定。 海外盤の販売の詳細はこちらからご覧になれます。


今回公開されたMaelstrom(& Louisahhh)による新曲は、ドラムンベースとブレイクビーツ、グリッチ、フューチャーステップを融合させたハードコアな一曲となっている。変則的なビートがサンプリングボーカルとノイズと絡み合い、未来志向のエレクトロニックサウンドを作り上げている。

 


「Razor」

・『Inhale Vol. I』への参加アーティスト


God Is War

King Yosef

Maelstrom & Louisahhh

Matte Blvck

Moon 17

Pictureplane

SO MUCH BLOOD

Street Fever

VCRHEADCLEANER

William Bleak


▪️EN

 

It's a New compilation album Inhale Vol. I via Breathing Records. The 10 track album features 11 artists and is a both a celebration of boundary-pushing artists across the industrial, avant-garde, underground, and dark electronic scene, The compilation is out now digitally, with vinyl ready in December.


Inhale Vol. I was created as both a celebration of boundary-pushing artists across the avant-garde, underground, industrial, and dark electronic scene, as well as the launch of Breathing Records. This compilation is the label’s first impression, and what better way to set the tone for an artist-centered label than an act of service for the scene we love and hope to support? 


Inhale Vol. I contains 10 tracks from 11 artists, and is being pressed to 140 gram dark cherry vinyl with an accompanying artist booklet. The compilation is out now digitally November 14th, 2025, with vinyl ready in December. 



・The featured artists for Inhale Vol. I are:

God Is War

King Yosef

Maelstrom & Louisahhh

Matte Blvck

Moon 17

Pictureplane

SO MUCH BLOOD

Street Fever

VCRHEADCLEANER

William Bleak


Interview: Helena Silva デビューアルバム『Celste』の制作/ Netflixシリーズ「 The Empress」のサントラへの参加を語る


 

 Helena Silva(ヘレナ・シルヴァ)は、ポルトガル/バルセロス出身のヴァイオリニスト兼作曲家。現在はリスボンを拠点に活動。クラシック音楽の専門的な訓練を受け、スコットランド王立音楽院で演奏の修士号を取得。以来、クラシックと実験音楽の世界を橋渡しするキャリアを築いています。

 

 国内外のオーケストラやアンサンブルと定期的に共演し、Cícero、St. James Park、Grutera、The Partisan Seedなどのアーティストのアルバムに参加。演劇の分野では、指揮者のマルティン・ソウザ・タヴァレスや演出家のリカルド・ネヴェス・ネヴェスらと仕事をしてきました。


 映画では、Netflixシリーズ『皇后陛下』のサウンドトラック制作に貢献し、また、"シネ・アマドーラ 2025"よりシュルレアリスム映画『貝殻と僧侶』の作曲を依頼されている。


 2023年3月には初のEP『Manta』をリリース。収録曲「Tropico」はBBCラジオで紹介されました。続いて、先月リリースされたデビューアルバム『Celeste』は、バリ島での芸術家滞在中にリサ・モーゲンシュテルン、ルービン・ポロックらと共に芸術家滞在プログラムに参加した際に構想が練られました。

 

 ヘレナは現在、新作アルバムの発表と新たな創造的プロジェクトの模索に注力しています。特に映画と新たなコラボレーションに注力しつつ、新作アルバムの発表と新たな創造的プロジェクトの模索を続けています。

 

 今回、デビューアルバム『Celeste』の制作について、作曲家にいくつかの質問を投げかけてみました。また、弦楽器奏者としてのアピールポイントや映像音楽を作る時のコツなどを伺うことができました。下記よりエピソードを読み下さい。

  

ーー『Celeste』の制作は、2023年に、バリ島で行われたレジデンシー期間中に始まりました。このアーティスト・レジデンシーの経験は新しい作品にどのような影響を与えたのでしょうか?


Helena Silva:  振り返ってみると、場所が私の音楽に与える影響の多様さが明らかになりました。時に現実の場所であり、時に想像上の場所、あるいは特定の場所の概念そのものでさえ影響を与えます。

 

 例えば、前作『Manta』EP収録の「Bairut '65」は、私が実際に訪れたことのない場所(ましてや60年代の)ですが、ある時『LIFE』誌に掲載された写真に出会い、強く惹きつけられました。それらの写真は、私が知らなかったレバノンの全く新しい側面を示し、それが何らかの形でこの楽曲の起源となったのです。


 しかし、バリとセレステに焦点を当てると、このレジデンシーが新たな創作を始める時間と空間を与えてくれたことに加え、現地到着直後の時差ぼけから回復しつつあった時期に見た日の出が、このアルバムの中心的存在となったと言えます。

 

 意図したわけではありませんが、完成した今、光と闇が全編にわたり共存し、互いに競い合っていることに気づく。最初の4曲はこの薄明かりの雰囲気を表していると言えるでしょう。一方『Alva』と『Celeste』が最も輝きを放ち、『A Conversation Overheard』と『Figurado』が夜の一面を表現しています。


 そして『Figurado』で使用されたガムランのフィールド・レコーディングは、バリと私の故郷を結ぶ架け橋として機能しました。異教的な像が文化に根付く土地(興味があれば「フィグラード・デ・バルセロス」を検索してほしい)出身の私にとって、それらを融合させることは極めて自然な選択でした。

 

 ーーアルバムのいくつかの楽曲では、トレモロやドローン奏法など特徴的な弦楽器の技法が用いられています。弦楽器奏者として、この作品を通じてどのような探求と表現を目指したのでしょうか?


Silva: クラシックの訓練と並行して、私は活気あるインディペンデント・ミュージック・シーンに囲まれて育ちました。友人たちの多くはバンドで演奏したり、DIYスタイルでライブを企画したりしていました。


 そこで演奏され消費されていた音楽のほとんどはギター中心で、おそらくそれが、効果として音をモデル化したり歪ませたりできるという考えを、クラシック訓練を受けた私でも早い段階で受け入れさせたのでしょう。


 こうしたバンドや環境が教えてくれたのは、技巧以上に「意図」と「質感」が自己表現の強力な手段だということでした。例えば、クラシック音楽では、長い音符を用いビブラートなどの技法で感情を伝える印象派やロマン派の作曲に惹かれました。その後にドローンやアンビエント音楽に出会い、その魅力に夢中になりました。

 

 羊毛の糸を引くように展開されるアイデアの穏やかな流れ。そこには非常にリラックスでき、居心地の良さを感じさせる何かがあります。


 その結果、『Celeste』で描かれた音楽は、こうした経験の全てが混ざり合ったものとなった。ヴァイオリンの純粋な音色と荒々しいテクスチャーの並置、そして保守的なクラシック音楽の世界がより進歩的なアプローチによって挑戦される構図がそこにあるはずです。

 


ーー作曲に関して、フィリップ・グラスの影響を感じました。あなたの音楽に影響を与えた作曲家やアーティストを挙げるとしたら、誰になりますか?


Silva:真っ先に思い浮かぶのは、ティム・ヘッカー、フェネズ、カリ・マローン、ブライアン・イーノです。彼らは皆、それぞれ独自の方法でアンビエントやドローンを探求しています。ティム・ヘッカーがピアノや合唱を録音し、それをほぼ破壊するまで加工する手法には驚かされます。

 

 特に、ブライアン・イーノはアンビエント音楽の紛れもない巨匠であり、芸術全般に関する驚くべき思想家でもあるため、私にとって非常に大きな影響を与えています。クラシックピアノとエレクトロニクスを橋渡しし探求するニルス・フラームと坂本龍一も、特筆すべきインスピレーション源です。

 


ーー「Celeste」を聴くと、様々なタイプの音楽に出会います。厳かな音楽、苦悩を表現する音楽、喚起力のある音楽。さらに「Alva」からは、音楽がより天界的な性質を帯びていきます。これらの音楽的要素は経験から生まれたのでしょう? それとも内面の感覚の表現だったのでしょうか?


Silva: 「Alva」は間違いなくアルバムで最も天界的で旋律的な作品であり、ある意味では私が以前探求していた作品に近い。私にとって『セレステ』は、その幽玄で旋律的な側面と、アルバムの残りを構成するよりアンビエントな楽曲との融合点、接点のように感じられます。個人的なレベルでは、私はノスタルジックな人間と言えるでしょう。離れた場所や、しばらく会っていない人々を懐かしんだりすることがあり、それが私の作品を通して表れているんだと思います。

 

 
ーーアルバムの最後になぜガムランを取り入れたのでしょうか? この楽曲で表現しようとしたことは何でしょう?

 

 Silva:  レジデンシーのプロモーターは、私たちに十分な自由と遊びの余地を与えてくれた一方で、現地の文化を体験してほしいとも思っていました。そうでなければ意味がありませんからね。私たちは、バリ舞踊のクラスやバリ料理のワークショップ、その他の文化活動に参加しました。今でも時々、バリ料理を再現しようと試みています。とても美味しいんですよ。


 また、ある夜、地元のコミュニティによる公演を観に行きました。ガムランを奏で、伝統的な仮面と衣装をまとって踊る姿に、その場で「この雰囲気を音楽に取り入れたい」と強く思いました。

 

 先ほども話したように、私の故郷ポルトガルでは異教文化が色濃く残っています。表現様式は大きく異なりますが、両者の間に繋がりを感じました。人間の経験には、''どこへ行っても共通の基盤がある''のです。そこに意図的な意味はありませんでした。ただ、遠く離れた世界をつなぎ、知らず知らずのうちに私たちを閉じ込める境界線をなくす、という考えに惹かれたのだと思います。

 


ーー映画やNetflix作品への楽曲提供もなさっていると伺っています。映像のための音楽制作において、特に重視される要素を教えてください。

 

Silva: Netflixの『The Empress(邦題: 皇后陛下)』については、実際にサウンドトラックを作曲したリサ・モーゲンシュテルンから、あるトラックのヴァイオリンの録音に参加するよう招待されました。リサがトラックや特定のシーンに思い描いた音を探求し、共に創作できたのは素晴らしい経験でした。

 

 最近は演劇にも定期的に携わっており、即興演奏やエフェクトペダルを多用しています。これは私のソロ音楽での演奏とも何らかの形で繋がっています。短編映画の音楽制作も準備中ですが、まだ進行中です。

 

 さらに、近頃、1928年の実験映画『The Seashell and the Clergyman(邦題: 貝殻と僧侶)』の上映中に、即興演奏と作曲を行う、という挑戦を受けました。実際に、ヴァイオリンを手に取る前に、この映画を何度も観ました。感覚を正確に捉えたい、感情を表現したい。それが私の主眼でした。

 

 この場面で主人公は何を経験しているのだろう?  舞踏会のシーン全体の雰囲気はどうだろう? そんなふうに自らに問いかけつづけた。各シーンの解釈にようやく確信が持てた時、初めてヴァイオリンを手に取った。その後、即興性を重視し、映像が導く直感に従うことを心がけました。



 

 


▪EN

 

 Helena Silva is a violinist and composer from Barcelos, currently based in Lisbon, Portugal. Having received professional training in classical music, she obtained a Master's degree in performance from the Royal Conservatoire of Scotland. Since then, she has built a career bridging the worlds of classical and experimental music.
 
 She regularly performs with orchestras and ensembles both nationally and internationally, and has contributed to albums by artists such as Cícero, St. James Park, Grutera, and The Partisan Seed. In theatre, she has worked with conductor Martin Sousa Tavares and director Ricardo Neves Neves. In film, she contributed to the soundtrack for the Netflix series “The Empress” and was invited  by Cine Amadora 2025 to compose  music for the surrealist film “La Conquille et le Clergyman”.

 Helena Silva is a violinist and composer from Barcelos, currently based in Lisbon, Portugal. Having received professional training in classical music, she obtained a Master's degree in performance from the Royal Conservatoire of Scotland. Since then, she has built a career bridging the worlds of classical and experimental music.


 She regularly performs with orchestras and ensembles both nationally and internationally, and has contributed to albums by artists such as Cícero, St. James Park, Grutera, and The Partisan Seed. In theatre, she has worked with conductor Martin Sousa Tavares and director Ricardo Neves Neves. In film, he contributed to the soundtrack for the Netflix series “The Empress” and was invited  by Cine Amadora 2025 to compose  music for the surrealist film “La Conquille et le Clergyman”.



 In March 2023, he released his debut EP “Manta”. The track “Tropico” was featured on BBC Radio. Following this, her debut album “Celeste”, released last month, was conceived during an artist residency programme in Bali, where she participated alongside artists such as Lisa Morgenstern and Rubin Pollock. 

 Helena is currently focused on releasing her new album and exploring fresh creative projects. She continues to release her new album and pursue new creative endeavours, with a particular focus on film and new collaborations. 

 This time, we posed several questions to the composer regarding the creation of his new album, “Celeste”. We also had the opportunity to ask about his appeal as a string instrumentalist and his tips for creating visual music. 

 

 

ーーThe creation of 'Celeste' began during your 2023 residency in Bali. How did the experience of this artistic residency influence the work?


Helena Silva: Looking backwards it has become clear to me how different places influence my music. Sometimes real, sometimes imagined or even the idea of a certain place. 

 

Taking Beirut ’65 (from the previous Manta EP) as an example, I have never been there - let alone in the 60s - but at some point I came across some photos published by LIFE magazine and became obsessed about them. These photos showed me a whole new side of Lebanon that I was unaware of and that somehow gave origin to this piece.


But focusing on Bali and Celeste, and besides the time and space this residency gave me to begin working on something new, I would say that sunrises during the first days there, while I was still recovering from jet lag, ended up taking a center seat on this album. It was not premeditated, but now that it is done, I realise how light and darkness coexist and contend one another all over it. 

 

The first four pieces refer to this low light ambiences, I would say, while Alva and Celeste are the most luminous ones, and with A Conversation Overheard and Figurado being the nocturnal side of it.


Then there is the gamelan field-recording used in Figurado which was used as a bridge between Bali and my hometown. Coming from somewhere where pagan figures are embedded in our culture - search “figurado de Barcelos” if you are curious about it - , it made total sense to mash these two worlds, so far apart and yet so alike in their essence, together.


In Outra Terra there is also a field-recording captured at sunrise looking over endless rice fields. Its title refers to a distant and unknown land, once again playing around with geography as a source of inspiration.

 


--Several tracks on this album feature distinctive string techniques, including tremolo and drone playing. As a string player, what did you want to explore and convey through this work?


Silva: Parallel to classical training I grew up surrounded by a lively independent music scene. A major part of my friends were playing in bands or promoting gigs in a diy fashion. Most of the music played and consumed there was guitar centered and I guess that made me accept quite early that sounds can be modeled and distorted as an effect, which my classical trained self would not dare to think of.


What this bands and context also showed me was that intention and texture were powerful tools to express yourself, more so than virtuosity.


As for classical music, I grew fond of impressionism and romantic compositions, which feature long notes and rely heavily on techniques like vibrato to convey emotion.


Later on I discovered drone and ambient music and fell in love with it. The gentle flow of an idea being developed like pulling a wool thread. There is something so relaxing and homey about it.


As a result, the music portrayed in Celeste became the mixing pot of all these experiences. The juxtaposition of the pure sound of the violin and the abrasive textures, as well as the more conservative world of classical music being challenged by a more progressive approach.

 


--Regarding composition, I could sense an influence from Philip Glass. If you were to name composers or artists who have influenced your music, who would they be?


The first ones to pop into my mind are Tim Hecker, Fennesz, Kali Malone and Brian Eno. All of them explore ambient and drones in their own way. The way Tim Hecker composes and records pianos and choirs to then almost destroy them awes me. 

 

Especially, Brian Eno being the undisputed master of ambient music and such an amazing thinker regarding art in general, also comes as a huge influence to me.
Nils Frahm and Ryuichi Sakamoto, bridging and exploring classical piano and electronics are also inspirations worth noting.

 

--Listening to "Celeste" one encounters various types of music: solemn music, music expressing anguish, and music that is highly evocative. Furthermore, starting with "Alva," the music takes on a more celestial quality. Did these musical elements emerge from experience? Or were they expressions of internal sensations?


Silva:  "Alva" is definitely the most celestial and melodic piece on the album, and in some ways, closer to the kind of work I was exploring before. Celeste, for me, feels like a meeting point - a mix and a connection between that ethereal and melodic side, and the more ambient pieces that make the rest of the album.


On a more personal level, I would say I am quite a nostalgic person. I am constantly longing for places I have left or people I have not seen in a while, and I believe that comes forth through my music. I do not know what comes next but Celeste and Manta are both quite spontaneous works. There were not many ideas settled beforehand, resulting in a quite honest album, rooted on past experiences and inner sensations.

 

--The final track on the album features Indonesian gamelan percussion instruments. It feels like quite an adventurous piece. Why did you incorporate gamelan? What did you aim to express with this track?  

 

Silva: The residency promoters gave us enough space to breathe and play but they also wanted us to experience the local culture. It would not make sense otherwise. We attended balinese dance classes, balinese cuisine workshops and other cultural activities. I still try to recreate some balinese dishes once in a while. It is delicious.


One night we went to a show by the local community in which they were playing the gamelan and dancing in traditional masks and costumes. Right away I new I wanted to incorporate all that atmosphere in my music. As I was saying before, pagan culture is quite present where I come from in Portugal, and although depicted in quite a different fashion, I could sense a connection between both ways. Human experiences have a communal ground to them wherever you go.


There was not a premeditated meaning behind it. I guess I just love this idea of bringing distant worlds together, abolishing boarders that so many times unknowingly trap us.


--I understand you also compose music for films and Netflix. When creating music for visuals, could you tell us what aspects you prioritize?


Silva: As for The Empress on Netflix, I was invited by Lisa Morgenstern, who actually composed the soundtrack, to record some violins on one track. It was an amazing experience to collaborate and explore with Lisa the kind of sounds she envisioned for the track and that specific scene.


Lately, I’ve also been working regularly with theater, often improvising and using effect pedals, which connects in some ways to what I play on my solo music.
I’ve been preparing music for a short film as well, thought that is still in process.
Recently I was challenged to compose and play live during the screening of The Seashell and the Clergyman, a 1928 experimental film. I watched the movie a few times before even picking up the violin. I wanted to make sure I got the sensations right. I wanted to capture emotions. That was my focus.

”What is the main character going through this scene? What’s the whole atmosphere during the ball scene?” Those were the questions I was posing myself.


When I got comfortable with my interpretation of each scene, that was when I picked up the violin. Then I wanted to be spontaneous and let the images guide my intuition.


Runo Plum(ルノ・プラム)は単に癒そうとするのではなく、変容している。ミネソタを拠点とするシンガーソングライターの親密なデビューアルバム『patching』は、柔らかなエッジの放つインディーロックで、激しい感情の修復期の収縮、拡張、解放を優雅に捉えている。別れとその後の癒しのプロセスに触発されたこのアルバムは、感情的な旅であると同時に音響的な旅でもある。 


友情への渇望、社会不安、病弱妄想の渦、元恋人からの荷物が届く自宅――アルバムはこうした複雑な感情を、反芻から小さな喜びのきらめき、決着、それから再び恋に落ちる瞬間へと揺れ動く。


各楽曲は同じ繊細な核心を揺さぶりつつ、失恋や不安の痛みを巧みに癒す。ルノの温かな歌声と率直な歌詞が導く、この穏やかな自己認識と再生の瞬間こそが『patching』の軸であり、手作りの薬のように作用する。 


こうした癒しの瞬間に訪れるのは、透き通るような明快さだ——自らを修復する行為は単なる修復ではなく、創造を触発する行為であり、アルバムカバーに描かれたルノの蝶の誕生とさほど変わらない。


ルノ・プラムにとって、この奔放な誠実さは決して新しいものではない。彼女は半世紀にわたり、複雑なフォークソングを書き続け、寝室から静かに発信してきた。パンデミックの年々、彼女の音楽は次第に多くのリスナーの耳に届き、シングルやEPを自主リリースするようになった。その傍らで、 Searows、Angel Orsen、Hovvdyのサポートアクトとしてライブ経験を積んでいた。


このミュージシャンの成功の波の真っ只中に、予期せぬ失恋が訪れたため、アルバム制作は最優先事項ではなくなった。しかし、その断絶の後、5ヶ月間にわたる激しい創造性の爆発で大量の楽曲を書き上げた時、ルノは1枚どころか2枚のアルバムがいよいよ形になりつつあることに気づいた。 「かつてないほど書き続け、全てがこれまで以上に意味深く感じられた」と彼女は語る。


作曲の合間には絵を描き、地元のリサイクルショップで小物を探し、森で春から夏にかけての草花を眺めて過ごした。こうした生活のあらゆる側面が、彼女の音楽に素朴な魅力を吹き込んでいる。 緑豊かな数ヶ月間、ルノは『patching』のデモを制作し、初期音源を送り、最終的にロサンゼルス拠点のレーベル、Winspear(Slow Pulp, Wishy, Teetheなどが所属している)と契約した。


シンクロニシティと成長、そして巡り巡る瞬間が彩るプロセスの中で、ルノは『パッチング』のレコーディングに着手することになった。新たな協力者を数名迎え入れ、スタジオ録音の演奏と寝室でのボーカルオーバーダブを融合させ、ルノの音楽の初期時代を彷彿とさせる作品を作り上げた。 


ミネソタ生まれでバーモントを拠点とするミュージシャン兼プロデューサー、ルタロ・ジョーンズは、絶賛されたデビュー作『The Academy』をリリースしたばかりだったが、ほぼ10年前にルノと出会ったことを契機に、本作のプロデュースを引き受けることになった。二人の初期のコラボレーションは、ルノの2021年シングル「yin to yang」の歌詞の中核を生み出したものであり、ルタロをプロジェクトに迎えることは、ルノにとって再びの調和と自然な拡大の瞬間となった。


共同制作者であり楽器奏者、恋人でもあるノア・フランシスと共に、ルノとルタロはバーモント州の田舎にある小屋で2週間にわたりアルバムを録音した。樹齢百年のアコースティックギターの蜜のように甘く時を経た音色と、ルノの声の穏やかな温かさを核に、トリオは一つひとつ楽曲を組み立てていった。


「ただ流れに身を任せていた」とルノは語る。 「どの曲も、私の癒しの過程における感情の断片を一つに縫い合わせたプロジェクト。同時に、私はリアルタイムで自分自身を縫い合わせていた。傷つきを感じつつも、修復も感じ取れる。前進するために速度を落とし、ついに恐怖から解放される時を夢見る」


修復において、変容の営みは、緻密な修復作業と同等の役割を担う。 全12曲にわたり、ルノは鋭いダイナミクス感覚で旋律の弧を描き、世界を回すあらゆる自然の循環がもたらす霞んだ高揚と紺碧の沈みを捉えた楽曲を紡ぎ出す。


彼女の創作の核心には、ある種の儚い魔法が宿っている。それは人生の深く形成的な一章を鮮やかな楽曲のスクラップブックへと錬成する能力から生まれ、経験の輪郭をきらめく細部まで捉えているのだ。


会話的で推進力のあるメロディに支えられたアルバムの幕開け「Sickness」は、不健全な循環と日常の凡庸さを扱う。不安を底流に、それは舞い上がり、焼き尽くすように、ルノの内省的な才能で日々の情景を繋ぎ合わせる。 「Lemon Garland」の豊かでかき鳴らすような朦朧感の中で、ルノは倦怠感への解毒剤を紡ぎ出す。


12弦ギターの広々とした響きと繊細に重ねられたボーカルで彩られた、共同体と交わりの白昼夢を呼び起こす。 「Halfway Up The Lawn」は別れに伴う混沌とした人間的な絶望期を綴り、執拗で催眠的な楽器演奏に乗せて切望と精神的な葛藤を解きほぐす。「君が青ざめるのを見たくない、でも見続ける」と彼女は歌っている。受容を弄びつつも、戦いを完全に諦めてはいない。


先行トラックが昼間だとすれば、「Elephant(エレファント)」や「 Lockt(ロケット)」は夜、あるいは繭の中の幼虫が孕む肥沃な闇を構成する。


「Alley Cat(アレイ・キャット)」の甘美な簡素さは、うっとりするようなトワン音と共に社交不安の渦へと広がり、ルノの高音域が放つきらめく輝きに聴き手を宙吊りにするアウトロへと展開する。 


「Quiet One」はルノの漠然とした脆弱性にポイントを当て、「Be Gentle With Me」は初期のJulia JacklinやBig Thiefのアルバムに見られるような、恥じらいのない率直さで、痛みを伴うインディーロックの自由落下の中で新たな愛の諸刃の剣を詳細に描く。


「Gathering the Pieces」の反響するうねりの中で、ルノはアルバムの繊細な感情の核心を巡り、不安に苛まれながらタイトルを冠した歌詞を歌う——「かつての私から残された破片を集めて/継ぎはぎする時が来た/どうやら私は足りなかったようだ」 少し落ち込みながら、ルーノは哲学的になる。「この空虚は永遠に空虚なままなのか?/この孤独は永遠に続くのか?」と問いかけ、楽器の音が虚無を埋め尽くすように膨らんでいく。


端的に言えば、それが『patching』の役割となる。虚無を埋めるために膨らむ。不安定さと不確実性から生まれた豊かなデビュー作は、こうした芸術的な転換に満ちている——感情の空白を補う豊かな音響的瞬間が、終焉から拡張を生み出す。 


ルノ・プラムの新たな章の始まりに過ぎない。デビューアルバム''パッチング''は、彼女のパフォーマー兼ソングライターとしての芽吹く声が、この広がりを見せる新たな章へと踏み出す中で確実に開花し、明晰な筆致と優しい心で心の痛みと再生を探求し続けることを約束している。 

 


Runo Plum 『patching』- Winspear

 

失恋という、つらい経験を経たルノ・プラムは、傷跡を自身の音楽で癒す。しかし、それらをパッチで縫い合わせる過程で、これまで知らなかった自分に出会う。また、別の人間になっていることに気がつく。もしくは、自分がそうであったことに今まで気がつかなかっただけなのか。

 

しかし、いずれにせよ、憂愁ともアンニュイとも形容しがたい、このインディーフォーク集は、デビューアルバムらしからぬ印象を帯びている。大人びている、もしくは、円熟しているというべきか、収録曲を経るごとに、音楽そのものは深度を増していき、アルバムの終盤の収録曲では、圧倒的なシンガーソングライターの雰囲気すら感じさせる。ダブルアルバムの収録曲をあらかじめ用意した上で、1つのフルレングスに落とし込んだという点では、十二分の内容で、一気呵成に聞かせる。本作は、Winspearが紹介するように、ジュリア・ジャックリンや、アドリアン・レンカー、ソフィー・アリソンの初期のソロアルバムのような雰囲気をもっている。

 

また、ソングライターの脆弱性を、上質なインディーフォーク/トゥイーポップに反映させたという点で、大きな期待値を感じさせる。ただ、ニール・ヤングやディランのような古典的な曲は多くはない。一般的に言えば、現代的なモダンフォーク集と解釈出来る。しかしながら、同時に、その幻想性は、単なる架空の物語だとも言いがたい。現実から引き出された一連の幻想である。現実と平行して、もう一つの現実が存在すること......、それは創作性のことを示すが、これをもう一つの現実として並置することにより、ある種の癒やしが見出される。音楽を制作することは、もしかすると、もう一つのリアリティを作り出すことなのかもしれない。フィクションの持つ強みは、現実とは異なるもうひとつのリアリズムを生み出すことにあるのだろう。

 

それでは、フィクションというのは、まったくの架空の出来事から始まるのだろうか。もしくは、まったくの絵空事を何らかの形あるものにすることなのか。たぶん、そうではあるまい。それはやはり、どのようなタイプのフィクション作品においても、制作者の人生や人生観が反映され、その中に、リアリティが包含されている。そして、鑑賞者がじっと目を凝らしたときに向こうに浮かんでくる、その真実らしきものーーそれは時には、現実よりも圧倒的に真実性を持つーーに触れた時、共鳴反応が起き、琴線に触れる瞬間が訪れるということである。いわゆるピンときたとか、腑に落ちたとか、心に響いたという、不可思議な現象が発生するのである。これがつまり、諸般のすべての芸術ーー文学、映像、絵画、音楽ーーの持つ最大の魅力なのである。


今回紹介するミネソタのシンガーソングライターは、上記の要素を持ち合わせている。幻想的な作風、抽象的な印象を帯びるインディーフォーク/ギター・ポップソングの中で、リアリズムを喚起することに成功している。本作は、歌詞にせよ、音楽にせよ、フィクションでありつつも、フィクションではない。つまり、見知らぬ人間の感情的な経験がつぶさに織り込まれている。

 

 

アルバムは「Sickness」で始まる。アコースティックギターを多重録音し、リバーヴを配した、重厚な音像を強調するギターポップという感じである。しかし、ドラムのテイクが加わると、少しずつ活気づいてきて、インディーロックへと変化する。少しルーズな感覚で歌われるボーカル、裏拍を強調するスネア、和音と拍動、対旋律の役割を司る。アーティストの作曲の中心部分であるアコースティックギターを通じて、モダンな印象を持つフォークロックが続いている。


ボーカルは、制作者の感情領域を示唆するかのように、中間域ではじまり、その後、シンセサイザーのアレンジメントを通じて、ダイナミックな印象を帯び、まるで、このアルバムのメタファーである、さなぎから蝶へと変化する過程を表すかのように、鮮やかな印象を帯びることがある。その中で、個人的な回想や追憶を表すかのように、レトロなメロトロンのような音色がボーカルの周囲を取り巻き、曲の持つセンチメンタルでナイーブな感覚を徐々に引き上げていく。


おのずと制作者の提示するキャンバスーー音楽の骨格ーーのなかに、何らかの追憶が映し出されて、その中に少しずつ引き込まれていくような不思議な感覚が捉えられる。表面的に聞くと、ギターポップに属していると思うが、全体的なアレンジの中にエレクトリックギターのロック風のフレーズが配されており、これがある種のフックをもたらす瞬間が込められている。

 

2曲目「Lemon Garland」は、カントリー/フォークを始めとするアメリカーナの印象が色濃い。前曲の気風を受け継いで、ウージーなギターがイントロに配されている。幻想的な雰囲気を呼び覚まし、カントリー/フォークとロックの融合の中で、最初期のSoccer Mommyのようなインディーポップとの融合性を探っている。ざっくりとした乾いた質感を持つドラムが心地良く響き、アコースティック/エレクトリックを組み合わせたギターの演奏が、夢想的な感覚を呼び覚ます。ミネソタの自然味溢れる情景を思い起こさせ、それと同時に、制作者の若い時代や多感な時期を回想するかのような、ノスタルジックな雰囲気のあるロックソングが続いている。録音の面でも、アコースティックギターやエレクトリックギターの艷やかな音の質感が美麗な印象がある。また、ルノ・プラムの伸びやかで夢想的な雰囲気を帯びるボーカルに注目したい。この曲はカントリー/フォークとしての開放的な空気感を持ち、ほんわかとした雰囲気に満ち溢れている。

 

「Alley Cat」は静かな印象を持つフォークバラードに一転する。現代的なインディーポップ/インディーフォークの気怠いボーカルを維持しつつ、水晶のように澄んだボーカルを歌い、サビ/コーラスの箇所では最初の部分に戻るというような構成である。サビの箇所でアンセミックで盛り上がるフレーズを持ってくるのとは対照的に、最初のモチーフに戻るという、A-B-Aのバラードの基本的な構成を継承している。この曲では、愛猫に語りかけるように、どうしていいのかわからないという逡巡の感覚を、美麗なフォークソングで縁取っている。それほど大掛かりな構成が用意されているわけではないが、本作のハイライトの一つとなりそうだ。こういった、なだらかな展開を持つアルトポップソングこそ、ルノ・プラムの音楽の一番の魅力となりそうだ。特に、間奏のスキャットは、このアルバムの核となる夢想的/幻想的な感覚を巧みに導き出す。アウトロの歌唱では、フォークミュージックにおけるオペラの歌唱でフェードアウトする。個人的にも共感を覚えさせるにとどまらず、壮大なインスピレーションに満ちた一曲である。

 

「Halfway Up The Lawn」では、インディーポップ風のシンガーの歌唱に変化する。音楽的には、Soccer Mommyの最初期の曲のような甘酸っぱい感覚を捉えることも出来る。 特にアルバムの序盤の曲では、最もセンチメンタルな感覚(英語で言えば、脆弱性)を体現している。この曲の良い点は、パワーポップのように切ない雰囲気を帯びるアコースティックギターが、他の曲と同様に夢想的なボーカルと混在していることだろう。和音進行も巧みであり、半音階進行の和音を長調の中に織り交ぜながら、調性の揺れーー長調と単調の並置ーーを淡い感情の暗喩として機能させている。こういった中で、ほっと息をつかせるような温かいボーカルフレーズが登場することがある。メインボーカルとユニゾンを描くエレクトリックギターの単旋律など、細部にわたって精妙に作り込まれている。この点が聴きごたえをもたらしている要因なのだろうか。


 

 「Halfway Up The Lawn」

 

 

 

「Be Gentle With Me」は、90年代のオルタナティヴロックのクロマティックスケールを用い、Pixiesのような不思議な感覚を持つアルトフォークソングを作り上げている。この曲に登場する「Where Is My Mind?」に近しいスケールの進行は、バンドとしてのロック的な感覚ではなく、ソロシンガーとしての内省的な感覚に置き換えられているようだ。

 

続いて、バンジョーの音色を生かした「Elephant」が、ほっとするような安堵感をもたらす。 この曲は、Guided By Voicesのようなアメリカの名物的なカレッジロックや、Superchunkの代表曲「1000 Pounds」のようなオルタナティヴロックの源流の音楽を、明朗なカントリーソングとして抽出した一曲である。しかし、懐古主義というわけでもなく、モダンなインディーポップソングの切ないボーカルのフレーズを織り交ぜることによって、この曲は新鮮味溢れる音楽性に置き換えられている。ルノ・プラムの亜流と主流を混在させる作曲の手腕を見出すことが出来る。

 

その後、アルバムの音楽は、フォークの性質が本格的に強まる。それはやはり現代的なアルトポップソングとの融合という観点で行われる。その中で、「Locket」では、このソングライターの持ち味である幻想的な音楽性を通じて、 憂いに満ちた感覚を表し、切ない感覚を呼び覚ます。この曲では、外側には容易に吐き出せない痛みを、フォークミュージックの癒やしにより優しく包み込もうとする。ゆったりとしたアコースティックギターのストロークの中で、やはり言葉にならない、スキャットの歌唱を織り交ぜ、言語的ではない部分を巧みに表現しようと試みる。そして、この瞬間、何かしら琴線に触れる感覚や切ない感覚を感じとることが出来る。しかし、曲の後半からは、悲しみを乗り越えた先にあるなにかがぼんやりと立ち上ってくる。

 

その音楽的な気風を受け継ぎ、「Pond」はムードたっぷりの幻想的なフォークソングが紡がれる。音程をぼかしたボーカルがアコースティックギターの伴奏を背景に、夢想的に打ち広がり、そして同じように、サビ/コーラスの直前に、半音階進行を配し、その後に聞かせどころがおとずれる。この時、この曲は、悲しみの向こうにあるロマンスを巧みに体現させるのである。制作者の示そうとするロマンチシズムを垣間見るとき、圧倒されるような崇高な感覚が出て来る。この曲は、じっくりと作り込んだ末に出てきた、必然的な名曲の1つと言えるだろう。

 

エリオット・スミスのような、2000年代以前のアルトフォークからの影響も全般的には感じられる。しかし、本作はスノビズムの領域から普遍的な場所に落着する。楽曲自体は、ビートルズライクなものも出てくる。さらに言えば、ポール・マッカートニーの楽曲「Dear Prudence」 のような古典的な憂いのあるアルトフォークソングへと傾倒する。これがアルバム全体に、現代的なインディーズアルバムの魅力に加え、何らかの普遍性を添えているように思える。

 

「Gathering The Pieces」では、やはり現代的なモダンフォークが紡がれ、それはビックシーフやニューヨークのフローリスト、あるいは、このアルバムの影の立役者であるルタロ・ジョーンズ(Lutalo)の音楽と近い場所にある。しかし、それは都会から見た民謡ではなく、とりも直さず、ミネソタのローカルなフォークミュージックを体現させようというのである。この独特な穏やかで牧歌的な空気感や、思春期の時代を思わせるようなアメリカ文学の香りが、このアルバムの全体にある種のムードとして漂い、そして聞き手を魅了してやまないのである。誰しも体験した覚えのある青春期の時代の追憶……、それが、現在の時代の体験と連動するようにして動いていき、いわば、このアルバムのナラティヴの要素ーーストーリーテリングーーを喚起する。

 

アルバムの最初にはロックタイプの楽曲もあるが、終盤に向けて、音楽自体はどんどん静謐になり、澄んでいき、そして精妙な感覚を持つに至る。これこそがソングライターが自己に触れた瞬間ではないかと推測され、それらは聞き手にとっても何らかの意味や示唆を持ちうるのである。 


それを象徴づけるのが、「Quiet One」である。ささやかなアコースティックギター一本による弾き語りであるが、この曲は間違いなく、アスピリンのような効果を発する。心のさざなみを平かにするような瞑想的な効果を持つフォークソングである。あるいは、タイトルの印象とは対象的に、「Darkness」では、どことなく天国的なユートピアの世界が描き出される。しかし、それは、やはり先述したように、ビートルズやポール・マッカートニーの系譜にある古典的なポップソングの手法や、憂いに満ちたアンニュイなフォークソングという形で表側に現れる。 ボーカルの声には影があるが、アトモスフェリックなシンセがそれと対比的な印象を与える。少なくとも、アルバムを聴いたとき、核心に至ったという気持ちにさせてくれるのではないか。

 

圧倒的なのは、本作の最後に収録されている「Outro(Angel)」である。この曲は、フォークソングの名曲といっても差し支えないかもしれない。憂いや悲しみの向こうに何が浮かびあがるのか、実際に聴いて確かめてみてもらいたい。ルノ・プラムが「Golden Hour〜」と巧みに歌い上げる時、美しい雫のようなものがこぼれおち、遠くからの夕焼けの向こうに淡く美しい光が滲む。

 

 

 

94/100 

 

 

 

「Outro(Angel)」 

  

 

▪️Runo Plum 『patching』は本日、Winspearより発売されました。ストリーミングはこちら

 



アンセミックなポップソングのスペシャリスト、Gina Zo(ジーナ・ゾー)は来月のクリスマスに向けて、誰もが抱く疑問を投げかけている。

 

「Santa, Do You Know?」はきらびやかなシンセと鈴の音に包まれた、クリスマス・ツリーの下に「運命の人」を願う、すべての人への、甘く心地よいラブソング。甘く、きらめきに満ち、抗いがたいほどロマンチックなこの曲は、あなたの新たなホリデーシーズンのお気に入りになること間違いなし。


ロックポップのシンガーソングライター、ジーナ・ゾーは圧倒的な歌唱力で知られる。恐れを知らない本物の姿と、生々しく感情的なストーリーテリングで称賛されている。フィラデルフィア郊外出身で現在はロサンゼルスを拠点とし、現代ロック・ポップ界で最も魅力的な歌声の一つとして独自の地位を築きつつある。


最新シングル『Dirty Habits』(2025年)は、彼女のソロキャリアにおける大胆な新章の幕開けとなった。グラミー賞受賞プロデューサー、ジャスティン・ミラー(ジャズミン・サリヴァン、ザック・ブライアン)とティム・ソンネフェルド(アッシャー)が手掛けたこの楽曲は、時に夢が現実よりもリアルに、そしてより安らぎを感じさせるという概念を探求する、心に響くロックポップ・バラードである。

 

この楽曲はかなりの絶賛を浴び、リリースの初週で3万回以上のストリーミング再生を記録している。LADYGUNN誌は、「『Dirty Habits』において、ジーナ・ゾーは、常識に縛られないキャリアの礎を築いた。大胆で混沌とし、深く心に響く——それがまさに本質である」と評した。

 

2025年9月下旬、ジーナは待望のデビューアルバム『Burn Me Into Something Better』をリリース。変容、失恋、再生を痛烈かつ繊細に描いた本作は、EARMILKで特集され、9/10の評価と共に「フィルターのかかっていない正直さ」が称賛された。 

 

「しかし、『Burn Me Into Something Better』が際立つのは、その『美化を拒む姿勢』である。これらの楽曲は、整然とパッケージされたポップスではない。ギザギザで生々しく、誇らしげに混沌としている。それは彼女を形作った現実の変容を映し出している。この作品は、登攀の過程におけるあらゆるつまずきや傷跡を全て成長の一部として許容するレコードでもあるのだ」

 

今回のシングルでは、80年代のシンセ・ポップ/エレクトロ・ポップのサウンドがバンドセクションで追求されている。

 

Pet Shop Boysのバブリーなサウンド、Wham!の有名なクリスマスソングを彷彿とさせなくもない。しかし、ここには、ジーナ・ゾーらしい明るいエナジーに満ちており、未知の聞き手にはつらつとしたパワーを与える。そしてそれこそがポップシンガーとして最も大切なことなのだ。 

 

 「Santa, Do You Know?」

 



▪Gina Zo:


ジーナ・ゾーはロック・ポップのシンガーソングライターであり、圧倒的な歌唱力で知られる。その恐れを知らない本物の姿と、生々しく感情的なストーリーテリングで称賛されている。フィラデルフィア郊外出身で現在はロサンゼルスを拠点とし、現代ロック・ポップ界で最も魅力的な歌声の一つとして独自の地位を築きつつある。


最新シングル『Dirty Habits』(2025年)は、彼女のソロキャリアにおける大胆な新章の幕開けとなった。グラミー賞受賞プロデューサー、ジャスティン・ミラー(ジャズミン・サリヴァン、ザック・ブライアン)とティム・ソンネフェルド(アッシャー)が手掛けたこの楽曲は、時に夢が現実よりもリアルに、そしてより安らぎを感じさせるという概念を探求する、心に響くロックポップ・バラードである。 この楽曲は絶賛を浴び、リリース初週で3万回以上のストリーミング再生を記録。LADYGUNN誌は「『ダーティ・ハビッツ』でジーナ・ゾーは、常識に縛られないキャリアの礎を築いた。大胆で混沌とし、深く心に響く——それがまさに本質だ」と評した。


2025年9月下旬、ジーナは待望のデビューアルバム『Burn Me Into Something Better』をリリース。変容、失恋、再生を燃えるような切実さで描いた本作はEARMILKで特集され、9/10の評価と共に「フィルターのかかっていない正直さ」が称賛された: 「しかし『Burn Me Into Something Better』が際立つのは、その『美化を拒む姿勢』だ。これらの楽曲は整然とパッケージされたポップスではない。ギザギザで生々しく、誇らしげに混沌としている。それは彼女を形作った現実の変容を映し出している。この作品は、登攀の過程におけるあらゆる躓きを、物語の一部である傷跡を、すべて正当化する一枚なのだ」


ジーナが全国的に注目を集めたのは『The Voice』の出場者としてで、ブレイク・シェルトンチームに所属した。 しかし、グウェン・ステファニーの指導こそが彼女を変容させた——ステージ上でも私生活でも、脆弱さと真実性を受け入れるよう促したのだ。この教訓が彼女の芸術的アイデンティティを形作り、LGBTQIA+コミュニティの代弁者となる原動力となった。2023年のシングル『Faking It』は自身のバイセクシュアリティを大胆に宣言した作品であり、自己受容のアンセムとして世界中のファンに深く共鳴した。


業界の厳しい現実を早期に経験したジーナは、創造的な独立性を取り戻し、反抗心・自由・魂を体現するロックバンド「Velvet Rouge」を結成。ブライアン・マクトアとエイミー・モリッシー(The War on Drugs、シャロン・ヴァン・エッテン)がプロデュースした2024年のデビューEPは、2000年代初頭のロックの荒削りな質感と揺るぎない感情を融合させた。 『Lonely Since The Day We Met』や『I Don’t Know Why』といった傑出した楽曲は、彼女の生々しい歌唱力と物語を紡ぐ力量を際立たせている。


ヴェルヴェット・ルージュは瞬く間に「フィラデルフィア最高のロックバンド(2022年)」として認知され、『フィリー・スタイル・マガジン』で「フィラデルフィアで最も熱いロックバンド」と紹介された。XPoNential Fest、MusikFest、Beardfestに出演し、NPRの「National Public Radio Day」やWXPNの「Free At Noon」シリーズで特集された。


今、ジーナはその特徴的な力強さと温かみを融合させたスタイルを、2つの新たなクリスマス作品でホリデーシーズンに届けている。オリジナル曲「サンタ、知ってる?」と、ロネッツの「Sleigh Ride」とエラ・フィッツジェラルドのホリデークラシックを融合させた独創的な作品だ。ウィーザーを彷彿とさせる90年代ロックのエッジで再構築されている。


「サンタさん、知ってる?」でジーナ・ゾーは誰もが抱く疑問を投げかける。きらめくシンセと鈴の音に包まれたこの曲は、クリスマスツリーの下に「運命の人」を願うすべての人への、甘く軽やかで心地よいラブソング。甘く、きらめきに満ち、抗いがたいほどロマンチックな、この季節の新たな定番となるだろう。


幼少期の懐中電灯のストロボを使ったパフォーマンスから、全国放送のテレビ出演、批評家絶賛のレコードまで、ジーナのキャリアは「型にはまらない」姿勢で定義されてきた。ステージでパフォーマンスする時も、ローレン・シューラーの特注ドレスでレッドカーペットを歩く時も、新進アーティストを指導する時も、彼女はあらゆる創造的領域で女性やマイノリティの声を擁護し続けている。


現在はロサンゼルスを拠点とし、手作り料理、推理小説の読書、シルバーレイク貯水池周辺の散歩でバランスを保っている。『Burn Me Into Something Better』が彼女の新たな時代を切り開き、『Dirty Habits』がその基調を定め、ホリデーソングが彼女の多様性を示す中、ジーナ・ゾーは大胆で奔放、そしてありのままの姿を貫く新世代ロックポップアーティストの最前線に立っている。


 

 

▪EN

 

Gina Zo is a rock-pop singer-songwriter and powerhouse vocalist celebrated for her fearless authenticity and raw, emotional storytelling. Originally from the suburbs of Philadelphia and now based in Los Angeles, she is carving out a distinct place as one of the most compelling voices in modern rock-pop.

Her latest single, Dirty Habits (2025), marked the beginning of a bold new chapter in her solo career. Produced by Grammy-winners Justin Miller (Jazmine Sullivan, Zach Bryan) and Tim Sonnefeld (Usher), the track is a haunting rock-pop ballad exploring the idea that sometimes our dreams feel more real—and more comforting—than reality itself. The song garnered rave reviews and surpassed 30,000 streams in its first week. As LADYGUNN wrote, “With Dirty Habits, Gina Zo lays the foundation for a career that doesn’t play by the rules. It’s bold, messy, deeply felt—and that’s the point.”

In late September 2025, Gina released her highly anticipated debut album, Burn Me Into Something Better—a searing, vulnerable exploration of transformation, heartbreak, and rebirth. The record was featured on EARMILK, which awarded it a 9/10 review and praised its unfiltered honesty: “What makes Burn Me Into Something Better stand out, though, is its refusal to sanitize. These songs aren’t neatly packaged pop; they’re jagged, raw, and proudly messy, mirroring the real-life transformations that shaped them. It’s a record that validates every stumble as part of the climb, every scar as part of the story.”

Gina first captured national attention as a contestant on The Voice, where she joined Team Blake. It was Gwen Stefani’s mentorship, however, that became transformative—encouraging Gina to embrace vulnerability and authenticity both on and off stage. That lesson shaped her artistic identity and inspired her to become a voice for the LGBTQIA+ community. Her 2023 single Faking It was a bold declaration of her bisexuality and an anthem of self-acceptance that resonated deeply with fans around the world.

After early experiences in the industry that exposed its challenges, Gina reclaimed her creative independence and formed Velvet Rouge—a rock band embodying defiance, freedom, and soul. Their 2024 debut EP, produced by Brian McTear and Amy Morrissey (The War on Drugs, Sharon Van Etten), fused early 2000s rock grit with unflinching emotion. Standout tracks like Lonely Since The Day We Met and I Don’t Know Why highlight her raw vocal power and storytelling prowess.

Velvet Rouge quickly gained recognition as Philly’s Best Rock Band (2022) and was featured in Philly Style Magazine as “Philly’s Hottest Rock Band.” They’ve performed at XPoNential Fest, MusikFest, and Beardfest, and were spotlighted on NPR’s National Public Radio Day and WXPN’s Free At Noon series.

Now, Gina is spreading her signature blend of grit and warmth into the holiday season with two new Christmas releases: one original song "Santa, do you know?" and one inventive fusion of The Ronettes’ “Sleigh Ride” and Ella Fitzgerald’s holiday classics—reimagined with a Weezer-inspired, ’90s rock edge.

With “Santa, Do You Know?”, Gina Zo is asking the question we’ve all wanted to ask, Wrapped in shimmering synths and sleigh bells, it’s a flirty, feel-good love song for anyone wishing for “the one” under the tree. Sweet, sparkly, and irresistibly romantic, this is your new holiday obsession.

From childhood performances with flashlight strobe lights to national television appearances and critically acclaimed records, Gina’s career has been defined by a refusal to conform. Whether performing on stage, walking a red carpet in a custom Lauren Schuler gown, or mentoring emerging artists, she continues to champion women and underrepresented voices across all creative spaces.

Now based in Los Angeles, Gina finds balance in cooking from scratch, reading murder mysteries, and walking around the Silver Lake Reservoir. With Burn Me Into Something Better ushering in her defining era, Dirty Habits setting the tone, and her holiday songs showcasing her versatility, Gina Zo stands at the forefront of a new generation of rock-pop artists—bold, untamed, and unapologetically real.

The Vernon Spring/Rosie Lowe/Loa

今年、ロンドンのシンガーソングライター、The Vernon Springは、『Under a Familiar Sun』をリリースし、来日公演を行い、好評を博した。ザ・ヴァーノン・スプリングは、リサンプリングの技法を駆使し、ヒップホップ、ネオソウル、エレクトロニック、モダンクラシカルを横断する新鮮なアルトポップの新潮流を、この最新アルバムにおいて示してみせたといえる。

 

今回、サウスロンドンのシンガー・ソングライター、Rosie Loweと、スコットランドのデュオ、Loaによるリワーク作品が配信開始となった。リリースの詳細は以下の通りとなっている。

 

Rosie Loweが、The Vernon Springの2025年リリースのアルバム『Under a Familiar Sun』収録曲「Esrever Ni Rehtaf」を再構築。 

 

808のビート、独特のピアノ奏法、静謐なボーカルが織りなす夢幻空間を瞑想的な美しさで漂う。魂を揺さぶるドラムが導く回廊には微かな陶酔が散りばめられ、Loweの解釈は「今ここ」への賛歌であり、誕生という贈り物への穏やかなセレナーデである。

 

そして、Loaは「Requiem for Reem」に詩的な魔法を加え、瞑想的なピアノ主体の楽曲をきらめくボーカルの子守唄へと変容させ、アンビエント・ジャズの旋律を感謝と平穏の波で包み込む。二人が「あなたの体を横たえよう」と歌い上げる中、静かなホーンが徐々に二人の声を包み込み、満ち足りた安らぎの境地へと導いていく。

 

 本日、2曲のリワーク作品がリリックビデオとして公開されている。下記よりご視聴下さい。

 

 

 

 



 

▪The Vernon Spring 『Esrever Ni Rehtaf (Rosie Lowe Rework) / Say Her Name (Requiem for Reem - Loa Rework)』



アーティスト:The Vernon Spring (ザ・ヴァーノン・スプリング)

タイトル: Esrever Ni Rehtaf (Rosie Lowe Rework) / Say Her Name (Requiem for Reem - Loa Rework)

発売日:2025年11月12日(水)

フォーマット:デジタルダウンロード/ストリーミング

ジャンル: ポスト・クラシカル / ジャズ / アンビエント

レーベル:p*dis

 

・Listen/Steaming: https://opia.lnk.to/TVSREWORKS 


ブリストルのポストパンクバンド、MOULDが5dB Recordsより最新シングル『Float』をリリースした。硬質な印象を持つパンクソングで、ニューウェイブ/グランジのようなマイナースケールの楽曲だ。新曲のリリースと合わせて、5dBのスタジオライブ映像が公開されている。下記よりチェックしよう。


今年初めにリリースした2nd EP『Almost Feels Like Purpose』以来となる本作は、2026年リリース予定のデビューアルバムを予感させる一曲。


フロントマンのジョー・シェリンは本作について次のようにコメントしている。「人間は恥ずべき怪物のような愚か者として登場し、気晴らしに釘付け——輝きと空虚さの前では哀れなほど無力だ。この冬、『FLOAT』で絶望と恥辱、思考停止を味わえ! 11月12日、お近くのスクリーンに絶え間なく登場!」


「Float」



フランスを代表するシンガーソングライター、Yael Naim(ヤエル・ナイム)が、一度聴いたら頭から離れない、新たな章の幕開けを告げるニューシングル「Multicolor」をリリースした。この曲は、エスニック、ポップ、ダンス・ミュージック、ヒップホップすべてが共存する新時代を告げるポップソングだ。


10月にリリースした前作「Dream」から一転、インドの古典楽器タブラとシタール、マントラのようなコーラスが重なり合った癖になるサウンドは、ボリウッドのオーケストレーションから着想を得て、オーガニックとデジタルをつなぐ。多彩な“生命の色”を讃える楽曲が完成した。


2026年にはニューアルバム『Solaire』のリリースも決定!! アルバムからの第2弾シングルとなる本作は、まさに最新アルバムが描く物語の序章ともいえる一曲となった。


2008年にリリースしたシングル「New Soul」がApple MacBook AirのCMに起用されたほか、ビルボード・ソング・チャート9位をはじめ、世界的で大ヒットを記録し一躍スターとなったパリ在住のシンガーソングライター、ヤエル・ナイム。従来のアコースティック・サウンドから、変化のアンセムとも言えるようなオーガニックとデジタル、親密さと普遍性という異なる世界をつなぐ新曲「Multicolor」をリリースした。


―マルチカラーのハート、マルチカラーのブレイン、マルチカラーのラブ。


インドのタブラのリズム、歓喜に満ちたシタールの響き、そしてマントラのように催眠的なコーラスに支えられたこの曲は、あらゆる色合いの “生” を祝福。サウンドは2000年代半ばにヤエル自身が伝説的なボリウッド作曲家デュオ、”Laxmikant–Pyarelal”と行ったレコーディングから着想を得た。そのときのオーケストレーションを呼び覚まし、時代を超え、未来を感じさせる楽曲が誕生した。


さらに2026年にはニューアルバム『Solaire』のリリースが決定。本作「Multicolor」はまさに ”再生、光、自由” をテーマにしたアルバム作品の到来を告げている。

 

「Multicolor」



Yael Naim  「Multicolor」- New Single




■ アーティスト名:Yael Naim(ヤエル・ナイム)

■ 曲名:Multicolor(マルチカラー)

■ レーベル:ASTERI ENTERTAINMENT

■ 形態:ストリーミング&ダウンロード

■ URL:https://asteri.lnk.to/yaelnaim_multicolor_jp 



Yael Naim:


フランス=イスラエル出身のシンガーソングライター/ディレクター。2001年にフランスでアルバム・デビュー。2008年に発表した「New Soul」がApple MacBook AirのCMに起用され、全米ビルボードHot 100でトップ10入り。世界各国でチャート1位を獲得し、国際的に注目を浴びる。


本国フランスでは、フランスのグラミー賞とも例えられる権威ある音楽賞 ”ヴィクトワール・ド・ラ・ミュージック” を3度受賞し、フランス芸術文化勲章オフィシエに叙任。ブラッド・メルドーやストロマエら多彩なアーティストと共演している。


また日本国内でもその活躍は広く知られており、2009年「PICNIC」が NISSAN cube のCMソングに起用。2012年にはTVドラマ「最後から二番目の恋」の劇中で「Go to the River」(アルバム『She was a boy』収録)が使用され、大きな話題となった。


音楽だけでなく映像や絵画でも活動し、自身のドキュメンタリー映画『A New Soul』や自伝『Une chambre à moi(私の部屋)』を通じて「女性」「自由」「平和」をテーマに表現を続けている。その存在は、音楽シーンにおいて25年以上にわたり“光”を放ち続ける、現代を代表するアーティストのひとりである。

ニューヨークのインディーポップの新星、Ava Franksによる新曲「Every Day」は、アヴァ・フランクスが歌声で輝くようなメロディを紡ぐ、豊かなアコースティックギターが主役の包み込むような曲。


最新シングル「Every Day」は、アヴァ・フランクスが温かな歌声で輝くメロディを紡ぐ、豊かなアコースティックギターが主役の楽曲。誰もが共感できるこの曲は、初めての恋の味を綴る。「恋に落ちる時に感じる不安や希望、神秘に満ちた関係の初期段階を探求しています。その人にずっと会いたくて、自分の気持ちを察してほしいと願う気持ちを描いています」と彼女は語る。 

  

 「Every Day」

 

 

 

Ava Franks: 

 

エイヴァ・フランクスは、ニューヨークを拠点とするインディーポップのシンガーソングライター。彼女はあらゆるものについて書くことに夢中であり、幼い頃からソングライティングへの愛情を育んできた。学校のミュージカルや地元のタレントショーで歌いながら、彼女はゆっくりと、しかし確実に、彼女のユニークなサウンドの要であるボーカル技術を磨いてきました。


彼女のインスピレーションの源は、テイラー・スウィフトのポップヒット曲からハミルトンのサウンドトラック、ジェームズ・ボールドウィンの小説から『ソウル』のようなアニメーション映画まで、多岐にわたっています。 つまり、彼女は音楽を通じて具体的な世界を創り出し、甘い逃避を実現したいと考えているのです。


彼女のディスコグラフィは、砂漠で恋に落ちることを歌ったバラード「3 Pines」を2021年にリリースしたことから始まった。その後、「Silhouette」、「Wait For You To Apologize」、「Golden Child」、「Do Or Die」、「I've Been Waiting」をリリースしている。 彼女は、時代を超越したシンセや斬新なボーカルレイヤーなど、クラシックとコンテンポラリーの両方のポッププロダクションを参考にしています。


ニューヨーク郊外で生まれ育ったアヴァは、高校から大学まで競泳選手として活躍。イェール大学では4年間、水泳部で活動し英文学を専攻した。弟のフィンとケリーとは仲が良く、ニューヨーク州アーヴィングトンに住む両親と2匹の犬のもとへ頻繁に訪れている。


楽曲制作やパフォーマンス以外の時間には、次なるお気に入り料理を探すことに没頭している。現在はニューヨークで最高のブリトーを探求中だ。さらにあらゆるおすすめ情報を募集中だという。 

 

 

 ▪EN


Ava Franks is an indie pop singer-songwriter based in New York City. She’s obsessed with all things writing, and developed a love for songwriting from an early age. Singing in school musicals and local talent shows, she slowly and surely honed her vocal craft, a staple of her unique sound. 

 

The storytelling she’s inspired by stems anywhere from Taylor Swift’s pop hits to Hamilton’s soundtrack, and from James Baldwin novels to animated movies like Soul. In short, she’s motivated to create tangible worlds through her music for the sake of sweet escape.


Her discography began in 2021, when she released “3 Pines,” a ballad about falling in love in the desert. Subsequently, she released “Silhouette,” “Wait For You To Apologize,” “Golden Child,” “Do Or Die,” and, most recently, “I’ve Been Waiting.” She leans towards both classic and contemporary pop production references, like timeless synths and novel vocal layering. 

Her latest single, “Every Day” is a lush acoustic guitar-driven embrace featuring Ava Franks' warm vocals singing luminous melodies. The relatable song narrates that first taste of love. She shares, "It explores the beginning stages of a relationship when you’re feeling all of the uncertainty, hope and mystery that goes along with falling in love. It’s about wanting to see that person all the time and hoping they can read your mind." 

Born and raised in suburban New York, Ava was a competitive swimmer throughout high school and college. She attended Yale, where she was a four-year member of the varsity swim team and majored in English. She’s close to her two younger brothers, Finn and Kelly, and often visits her mom and dad in Irvington, NY, where they live with their two dogs.

When she’s not writing songs or performing, she’s usually finding some way to discover her next favorite food. Currently on the hunt for the best burrito in New York, she’s accepting any and all recommendations.