©Nicole Ngai

ローザ・ウォルトン(Rosa Walton)は新曲及び、ミュージックビデオ「Halfway Round The World」をリリースした。2026年6月5日にTransgressive Recordsより発売されるデビューソロアルバム『Tell Me It’s A Dream』の2曲目のシングルである。(アルバムのプレセーブはこちら)リードシングルに続いて、甘酸っぱいインディーポップソングとなっている。


純真で心温まる「Halfway Round The World」は、芽生えつつある関係性を「地面すれすれを縫う光のようなもの」として描いています。「光が大きなテーマです。私はこれらの曲を、高台にある平原の上にあるものだと捉えています」とウォルトンは続けます。「私の現実の多くは、頭の中が雲の上にあるような状態で過ごしていることなので、私にとってはそれが普通なんです。」


「Halfway Round The World」は、彼女のブレイク作となったソロシングル「Sorry Anyway」に続く楽曲。この明るくキャッチーなアンセムは、徹底的な自己受容と恐れを知らない個性をテーマにしており、BBC Radio 6 Musicのヒュー・スティーブンスによって初公開された。


『ガーディアン』紙もこの曲をF&Mプレイリストに選出し、「テガン&サラの最もパンチの効いた側面を血肉に宿した、混沌とした愛へのパワーポップの賛歌」と評した。一方、『クラッシュ』誌は「過激な自己受容と恐れを知らない個性をテーマにした、鮮やかな色彩とキャッチーなメロディーが際立つアンセム」と絶賛した。


『Tell Me It’s A Dream』の原型は、サム・E・ヤマハとのロックダウン中のセッションで初めて形作られ、その後ウォルトンは自身の歌声とソングライティングの進化に合わせて楽曲を見直し、再構築していった。アルバムは、ローザとデヴィッド・レンチ(フランク・オーシャン、ジェイミー・XX、FKAツイッグス)が共同プロデュースを手掛け、信頼できるクリエイティブなパートナーシップを継続している。  


本作にはギタリストのジョン・ヴィクター、ベーシストのカム・カーン、ドラマーのエレナ・コスタが参加しており、ハイライト曲「Prettier Things」にはジェニー・ホリングワースがゲストとして登場している。

 

ウェールズのStudiOwzでの創造性に満ちた滞在中にレコーディングされたこのアルバムは、温かさ、つながり、そして楽観的な雰囲気を捉えている。ウォルトンの人生において複雑な時期に生まれた作品ではあるが、このアルバムは最終的に愛、友情、そして創造的な自由を称賛するものだ。

 

輝かしく、情感豊かな楽曲の数々において、ウォルトンは光、色彩、そして広大な空といったイメージを多用している。「Heart To Heartbreak」の陶酔感と煌めくような悲しみから、「Halfway Round The World」のロマンチックな輝きに至るまで、このアルバムはウォルトンの直感的で視覚的なソングライティング・スタイルを反映している。


ウォルトンは13歳の時にホリングワースと共に「レッツ・イート・グランマ」を結成して頭角を現し、17歳でデビュー作『I, Gemini』をリリース。その後、アイヴァー・ノヴェロ賞にノミネートされたブレイクスルー作『I’m All Ears』(SOPHIEとWrenchが共同プロデュース)、2022年に高評価を得た『Two Ribbons』を発表した。バンド活動以外でも、ウォルトンはソロとして成功を収めている。


特に注目すべきは、アニメシリーズおよびビデオゲーム『サイバーパンク2077』のために2023年に書き下ろした楽曲「I Really Want To Stay At Your House」で、これは4億回以上のストリーミング再生回数を記録した。また、画期的な自然保護イニシアチブの一環として、昨年NATUREとコラボレーションし「This Isn’t It」をリリースした。


「『Tell Me It’s A Dream』は、野心を抱き、世界の中にある美しさをより深く見出すことについての作品です」とウォルトンはアルバムについて語る。「究極の自由を求めて奮闘することについての作品です。これらの曲に込められた姿勢の多くは、自分の夢を追いかけることについてであり、まさにそれが私の目指すところです」

 


「Halfway Round The World」

Photo:Olive Jolly

ニューヨークを拠点とするシンガーソングライター兼ミュージシャンのROREYは、ありのままの告白を、癒やしをもたらすと同時に聴く者の心を揺さぶるアートへと昇華させる。


2025年8月にリリースされた2作目のEP『Dysphoria』は、精神の矛盾へと果敢に飛び込んだ作品であり、心に響くメロディーと幽玄なボーカルが、催眠的な渦巻くインストゥルメンタルと融合している。長年のコラボレーターであるスコット・エフマンと共に2021年に共同制作・プロデュースされた本作は、躁状態の最中に意味を見出そうともがく若きアーティストの混沌、美しさ、そして方向感覚の喪失を捉えている。


ROREYの2026年リリースシングル「Temporary Tragedy」は、力強く、生々しく、そして心に響く作品だ。彼女はこう打ち明ける。「この曲は、親密さを求めすぎた時に自らを犠牲にする代償と、自分自身を選ぶことの意味について歌ったものです。」  


この楽曲には、関係の終焉後に生じうる内省と悪循環を描いた、映画のようなミュージックビデオが制作された。「このビデオは私の初めてのクィアな関係に基づいているけど、そのメッセージは普遍的なものよ。相手がそこにいてくれない時、希望と現実の間の溝を埋めるには、愛だけでは足りないこともあるの」と彼女は語る。


彼女の最新シングル「Dying Fire」は、ほろ苦いメロディーと豊かなアレンジが特徴の、カタルシス的なドリームポップだ。ROREYはこう説明する。


「『Dying Fire』は、愛と不可能性の狭間に位置する曲です。この曲は非難も弁解もせず、かつてあったものは二度と戻らないという事実を、徹底的な受容をもってただ述べています。『Temporary Tragedy』と同様に、片方が一人で愛を背負い続ける限り、愛には限界があるのです」 


両シングルは待望のニューアルバム『Temporary Tragedy』からの先行リリースだ。アーティストはこう打ち明ける。「このアルバムは、本質的に、互いにどれほど愛し合っていたとしても、望むものと必要とするものが相反していたために、関係を続けられなかった二人の物語です。結局、二人は、完全には実現しなかった愛という現実の前に、傷ついてしまいました。このアルバムは、まるで共有された痛みのように、二人の経験のすべてを受け止める空間となっています」


ROREYの音楽は単に心に響くだけでなく、口に出すのを恐れていた真実を言葉にし、その感情を抱えているのは自分だけではないと気づかせてくれる。



「Dying Fire」




▪︎EN

New York–based singer-songwriter and musician ROREY transforms raw confession into art that unsettles as much as it heals.

Her sophomore EP, Dysphoria, released August 15th, 2025 is a fearless plunge into the contradictions of mental illness, where haunting melodies and ethereal vocals merge with hypnotic, swirling instrumentals. Co-written and produced in 2021 with longtime collaborator Scott Effman, the project captures the chaos, beauty, and disorientation of a young artist clawing her way toward meaning in the midst of a manic episode. 

ROREY's 2026 single release "Temporary Tragedy" is powerful, raw and poignant.  She confides, "The song is about the cost of self abandonment when you grip intimacy and what it means to choose yourself."  The track was accompanied by a cinematic music video chronicling the rumination and spiraling that can follow the end of a relationship. "The video is rooted in my first queer relationship, its message is universal: sometimes love isn’t enough to bridge the gap between hope and reality, when the other person can't meet you there," she shares. 

Her latest single "Dying Fire" is cathartic dream pop with bittersweet melodies and lush arrangements. ROREY explains, " 'Dying Fire' sits in this space between love and impossibility. The song doesn't blame or excuse it simply states with radical acceptance that what once was can never be again. Similar to 'Temporary Tragedy' love can only go so far when one person is left carrying it alone" 

Both singles are off of her highly anticipated forthcoming album Temporary Tragedy.  The artist confides, "The album is essentially about two people who couldn't make it work no matter how much they loved each other because what they wanted and they needed were at odds. In the end they both got hurt in the face of love never fully realized. It holds space for both peoples' experience, almost as a shared ache."
ROREY’s music doesn’t just resonate, it names the truths you’re afraid to speak and reminds you that you’re not alone in feeling them.

メイ・シモネス(Mei Semones)のニューEP『Kurage』が、デジタル配信でリリースされました。父のドン・シモネス、リアナ・フローレス、ジョン・ローズボロという特別なゲストを迎えた3曲入りのミニアルバム。


EPのリリースに合わせてタイトル曲「Kurage」のアニメーションビデオが公開されました。シモネスらしい涼し気なボサノバ風の楽曲で、ホーンの温かな演奏がフィーチャーされています。小野リサを始めとする渋谷系のサウンドを彷彿とさせます。下記より聴いてみてください。

 

リリースに関するメイ・シモネスのメッセージは以下の通りです。


「こんなにも刺激を与えてくれる友人や家族に恵まれて、本当に幸せです♪ 特に父と曲を作れたことは私にとって大きな意味があります。父は私のギター演奏や音楽活動を最も支えてくれた存在で、父がいなければ今の私はありません」


今後、アメリカ西海岸の公演でAmerican Footballとの共演を控えているほか、ソルトレイクシティの公演ではSnail Mailのサポートを務める予定。カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、ヨーロッパへ向かう前に、アメリカ国内でのヘッドライン・ツアーがあと数公演残されています。

 

 

「Kurage」  

    



Mei Semones 「Kurage」- EP 



1. Koneko (ft. Liana Flores)
2.Tooth Fairy (ft. John Roseboro) 
3.Kurage (ft. Don Semones)

 

 

アルバムの視聴はこちらから。今後の海外ツアーの日程は以下の通りです。

 

UPCOMING TOUR DATES


Fri. Apr. 10 - Oxford, MS @ Proud Larry’s

Sat. Apr. 11 - New Orleans, LA @ Tipitina’s

Mon. Apr. 13 - Birmingham, AL @ Saturn

Tue. Apr. 14 - Durham, NC @ Motorco Music Hall

Wed. Apr. 15 - Baltimore, MD @ Ottobar

Thu. Apr. 16 - Philadelphia, PA @ The Foundry

Sun. Apr. 19 - Mexico City, MX @ Foro La Paz

Fri. May 15 - Denver, CO @ Summit ^

Sat. May 16 - Salt Lake City, UT @ Metro Music Hall *

Mon. May 18 - Boise, ID @ Treefort Music Hall ^

Tue. May 19 - Seattle, WA @ The Moore Theatre ^

Wed. May 20 - Portland, OR @ Crystal Ballroom ^

Fri. May 22 - San Francisco, CA @ Regency Ballroom ^

Sat. May 23 - Los Angeles, CA @ The Wiltern ^

Sun. May 24 - San Diego, CA @ The Observatory North Park ^

Thu. Jun. 11 - Sydney, NSW @ Lansdowne Hotel

Jun. 13 - Adelaide, SA @ Porch & Recreation

Sun. Jun. 14 - Melbourne, VIC @ Corner Hotel

Tue. Jun 16 - Auckland, NZ @ The Tuning Fork

Wed. Jun. 17 - Wellington, NZ @ Meow

Sun. Jun. 28 - Toronto, ON @ Toronto Jazz Festival

Mon. Jun. 29 - Ottawa, ON @ Club Saw

Tue. Jun. 30 - Montreal, QC @ Montreal Jazz Festival

Wed. Jul. 8 - London, UK @ The O2 ~

Thu. Jul. 9 - Paris, FR @ Accor Arena ~

Sun. Jul. 12 - Rotterdam, NL @ North Sea Jazz Festival

Fri. Jul. 17 - Ghent, BE @ Gent Jazz Festival

Sat. Jul. 18 - Lucerne, CH @ Luzern Live


^ supporting American Football

* supporting Snail Mail

~ supporting Vulfpeck


Mei Semones:

ブルックリンを拠点とする25歳のギタリスト兼ソングライター、メイ・シモネスは、ジャズ、ボサノヴァ、インディー・ポップを融合させた独自のスタイルで、他に類を見ない存在感を放っている。


『Pigeons & Planes』や『The FADER』、『ニューヨーク・タイムズ』などから「注目のアーティスト」と称されるシモネスは、多作で急成長中のスターだ。


2025年5月にデビューアルバム『Animaru』をリリースし、その年の秋には「Kurayami」と「Get used to it」を続々と発表した。彼女の楽曲には、独特で際立った軽やかさがあり、複雑に絡み合った構成にもかかわらず、どこか気楽な雰囲気が漂っている。


彼女の音楽がこれほど知性的でありながら、浮遊感と親しみやすさを兼ね備えているのは、シモネスがギター演奏という芸術に対して示す鍛錬と献身の証だ。ジャズからボサノヴァ、マスマティックな要素、グランジ調のフックへと揺れ動くギター・ラインと、英語と日本語を行き来する歌詞が融合している。


メイ・シモネスの楽曲を聴くことは、喜びに満ち、その一曲一曲に驚きを覚える体験だ。それは、真に独自のメロディックな視点を持つアーティストに出会ったという感覚をもたらしてくれる。

Photo: Pierre Anton

登録有形文化財・九段ハウスにて、アーティストとして活動するMartin Margiela(マルタン・マルジェラ)の日本初となる大規模個展「MARTIN MARGIELA AT KUDAN HOUSE」を開催いたします。

 

1927年竣工の歴史的な邸宅という空間に、現代美術作品を展示するというコントラストに、Margielaは強い関心を寄せています。本展では、邸宅全体を舞台に、数多くの作品が儚くも一時的なインスタレーションとして展開されます。


 

ABOUT THE EXHIBITION

Kudan House Exterior


Martin Margielaは、再利用、分解、変容といったテーマへの探究を継続しており、その創作において人間の身体は今なお重要なインスピレーションの源であり続けています。

Margielaの作品は、日常の中にありながら見過ごされがちな物や状況への鋭い観察から生まれ、平凡なものが非凡なものへと転化していきます。

本展では、コラージュ、絵画、ドローイング、彫刻、アッサンブラージュ、映像作品など、多様な技法による作品を紹介します。

生活の痕跡が残る古い邸宅に作品を設えるという選択は、Margielaにとって大切な「私的な空気感」を反映するものです。

来場者は、邸宅全体に広がるさまざまな部屋を巡りながら、極めて親密な距離感の中で作品と向き合う体験へと招かれます。

なお、展示構成およびキュレーションは、すべてアーティスト自身によって手がけられています。

 

FROM THE ARTIST


「匿名性は、私の創造の自由にとって不可欠なプライバシーを守るために必要なものです。

ファッションの時代と同じ興味や強迫観念を、私は今も持ち続けていますが、人間の身体はもはや唯一の表現媒体ではありません。」

「私は常に観察者であり、日常的な物や状況から強いインスピレーションを受けています。今日ではさまざまな技術的サポートを用いることが当たり前になっていますが、私は可能な限り、手仕事のプロセスを見せることにこだわっています。それが、不完全さやパティナ、未完成の美に対する私の深い愛情につながっています。」「私は答えを示すよりも、問いを投げかけたいのです。」




ABOUT THE EXHIBITION VENUE



本展の会場となる九段ハウスは、1927年に竣工したスペイン様式の洋館を改修した、会員制ビジネス・イノベーション拠点です。旧山口萬吉邸として知られ、現在は登録有形文化財に指定されています。

本年4月、Martin Margielaはこの場所において、かつての家族邸宅が持つ私的で親密な空気感を蘇らせることを選びました。


九段ハウスを訪れたMargiela自身もその佇まいや空気感に強い共鳴を覚えています。


2000年、彼は東京・恵比寿の歴史ある邸宅に、世界初となる「Maison Martin Margiela(メゾン マルタン マルジェラ)」の店舗をオープンし、浴室やキッチンを含む邸宅全体にコレクションを展示しました。


そして四半世紀を経た2026年、再び東京へと戻り、同じく歴史的な邸宅である九段ハウスで作品を発表することを選びました。


「再び東京に戻り、1927年に建てられたこの家で作品を見せられることを嬉しく思います。2000年のときと同じように、来場者が各部屋の親密な空間の中で作品と出会い、驚きを感じてもらえることを願っています。」 Martin Margiela 


EXHIBITION DETAILS

会期:2026年4月11日(土)- 2026年4月29日(水)

開館時間:10:00〜19:00(最終入場18:00)

※2026年4月29日(水・祝)のみ最終入場16:00、閉館時間17:00

会場:九段ハウス

〒1020073 東京都千代田区九段北1-15-9

観覧料:一般 2,500円(税込)

チケット購入オンラインサイト:

https://artsticker.app/events/103820


SELECTED WORKS





ABOUT THE ARTIST 

1957年 ベルギー・ルーヴェン生まれ

1980年 アントワープ王立芸術学院卒業

1984–1987年 Jean-Paul Gaultier(ジャン=ポール・ゴルチエ)(パリ)のアトリエでデザインアシスタントをスタート

1988年 Jenny Meiren(ジェニー・メレンズ)とともにパリで「Maison Martin Margiela(メゾン マルタン マルジェラ)」を設立、初のショーを発表

1997–2003年 「Hermès(エルメス)」(パリ)ウィメンズ クリエイティブ・ディレクター

2008年 20周年ショーを機にファッション界を離れ、ビジュアルアートに専念

2019年 Bielefeld Kunsthalle(ビーレフェルト美術館)にて初のグループ展

2021年 パリのLafayette Anticipations(ラファイエット・アンティシパシオン)にて初の個展

2022年 同展が北京・MWoods(エムウッズ)に巡回

2023年 同展がソウル・Lotte Museum of Art(ロッテ美術館)に巡回

2023年 アムステルダム・Eenwerk Galleryにて個展

2024年 ブリュッセルおよびアテネのBernier / Eliades Galleryにて個展



【クレジット】

主催:原田 崇人(rin art association)

共催:kudan house

協力:Bernier / Eliades Gallery

 Gallery NAO MASAKI

Taka Ishii Gallery

協賛:株式会社ジンズホールディングス

制作:黒瀧 紀代士

Kornieieva Varvara

黒瀧 保士

   

制作協力:

株式会社 エム・ジー・エス

株式会社 原人社

ハイロックデザインオフィス

粕谷 健三

Artifact株式会社

 

ウェブデザイン・制作:

Thought. / SA . NA


【WEBSITE】

http://martinmargielaatkudanhouse.jp/

【INSTAGRAM】

https://www.instagram.com/martin_margiela_at_kudan_house/


2024年に11カ国を巡るツアーを成功させた、日本を代表するソウルシンガーNao Yoshioka。世界各地での公演を通して進化を遂げながら、音楽の本質と向き合ってきました。


その歩みの先に生まれた最新アルバム『self』。そして今、「“self” World Tour」が始動します。


日本公演ではUSバンドとともにその世界観を体現します。舞台は、東京・LIQUIDROOM、そして地元・大阪のYogibo META VALLEY、その他の都市も今後アナウンス予定です。


繊細さと内側から溢れる強さを併せ持つヴォーカル、バンドが生み出す有機的なサウンド、そして“今のNao Yoshioka”だからこそ辿り着いた表現。彼女の表現とフィラデルフィアサウンドが融合し、ひとつの完成系として立ち上がります。


アルバム『self』からはすでに先行シングルが2曲リリースされ、今月にはネオソウル・レジェンドBilalとのコラボレーション曲のリリースが予定されています。進化を続けるNao Yoshiokaと最新アルバム『self』の現在地を、ぜひ体感してください。



You Got to Feel It feat. Bnnyhunna & Braxton Cook (Short Visualizer)



Love is What We Find (Philly Soul Sessions Ver.) 

 

▪︎Nao Yoshioka “self” World Tour

[出演]

Nao Yoshioka (Vo)

+ USバンド(メンバー後日発表予定)


東京公演

□日程:2026年10月21日(水)

□時間:OPEN 18:00 / START 19:00

□会場:LIQUIDROOM(東京都渋谷区東3-16-6)

□料金(全自由/オールスタンディング ):

・[前売券] 6,900円 + 1 drink

・[当日券] 7,400円 + 1 drink

□チケット販売:

・UTOPIA(Nao Yoshioka Membership)会員先行

 受付期間:4/1(水)18:00 ~ 4/30(木)正午12:00

・一般発売

 5/9(土)10:00〜 受付開始

 SWEET SOUL RECORDSオフィシャル販売サイト

※プレイガイド受付詳細は、近日公開いたします


▪︎東京公演チケットURL


大阪公演

□日程:2026年10月22日(木)

□時間:OPEN 18:00 / START 19:00

□会場:Yogibo META VALLEY(⼤阪府⼤阪市浪速区難波中2-11-1)

□料金(全自由/オールスタンディング ):

・[前売券] 6,500円 + 1 drink

・[当日券] 7,000円 + 1 drink

□チケット販売:

・UTOPIA(Nao Yoshioka Membership)会員先行

 受付期間:4/10(金)18:00 ~ 4/30(木)正午12:00

・一般発売

 5/9(土)10:00〜 受付開始

 SWEET SOUL RECORDSオフィシャル販売サイト

※プレイガイド受付詳細は、近日公開いたします。


▪︎大阪公演チケットURL


両公演共通

※入場順については、下記の順番で行われます。各券種ともに整理番号順でのご入場となります。

 UTOPIA(Nao Yoshioka Membership)会員先行

2. SWEET SOUL RECORDSオフィシャルサイト先行

3. eplus先行

4. SWEET SOUL RECORDSオフィシャルサイト一般販売

5. 各種プレイガイド


▪︎UTOPIA会員ページ


□主催

・SMASH

・問い合わせ : 03-3444-6751

□企画・制作

・SWEET SOUL RECORDS / LIFESOUND, INC. 

・問い合わせ:03-6416-8691(平日11:00~18:00)


海外公演情報

5月28日(木)Rams Head On Stage (US)

5月29日(金)Nublu (US)

5月30日(土)BlackRock Center for the Arts (US)


Nao Yoshioka:


単一文化が根づく日本で育ちながらその枠を越え、ニューヨークでソウルの核心に出会った。

深く響く歌声はYouTubeで500万回再生を記録し、Blue Note New York や London Jazz Cafe、Java Jazz Festival など国際的な舞台で観客を魅了してきた。

日本人として初めてBillboard UACチャート32位を獲得し、2024年には5枚目のアルバム『Flow』を携えた11カ国ツアーを成功。現在は次作の制作を進め、ソウルミュージックの新たな章へ向かっている。


キット・グリル(Kit Grill)はロンドンを拠点とするミュージシャン/作曲家。彼の音楽はアンビエント、現代クラシック、実験音楽、ドローン、テクノなど多岐にわたり、映画や映像作品のための作曲と録音も手掛けている。サウンドの領域を超えて、グリルは自身のリリース作品のビジュアル・アイデンティティを自ら手掛け、アートディレクション、デザイン、写真撮影を統括している。彼はもともとチェルシー・カレッジ・オブ・アートでグラフィックデザインを学んでいた。その後、音楽の道へ転向、現在も音楽活動と並行して写真や絵画の制作を続けている。


10年以上にわたるリリースの歴史の中で、キット・グリルは構造、雰囲気、それから即興性のバランスを取りながら、感情を抑えつつも表現力豊かなエレクトロニック・ミュージックを創り出すことで定評を得てきた。『Expressions』(2013年)や『Mirror Image』といった初期のリリースが彼の独特なアプローチを確立し、その後、自身のセルフレーベル「Primary Colours」からリリースされた『Opal』、『Heat』、『Red Dances』などの作品では、アンビエントやポストパンクからテクノに至るまでの影響を受けつつ、テクスチャー、空間、リズムを探求している。


キット・グリルは、DJ/リミックスのプロデューサーとしても活躍している。ジャック・グリーンやジェブ・ロイ・ニコルズなどのアーティストのリミックスを手がけており、彼の楽曲『Velodrome』は、ドラマー兼作曲家のトム・スキナー(The Smile、Hello Skinny)やシャバカ・ハッチングスによってカバーされている。また、プラスチック・ピープル、ヴィレッジ・アンダーグラウンド、テート・モダン - ザ・タンクス、ナショナル・ギャラリー、バービカン・センター、フリーズ・ギャラリー、ドーバー・ストリート・マーケット・ロンドンなどの会場や施設でDJやライブパフォーマンスを行っている。彼はリアルなUKダンスミュージックを追求してきた。


レコーディングやパフォーマンスの諸般の活動に加え、グリルは2013年より「NTSラジオ」で月1回の番組をホストし、先見性のある番組をキュレーションしている。ゲストには、ハニア・ラニ、カール・ストーン、ヒナコ・オオモリ、エレイン・ハウリー、カール・D・シルヴァ、オーウェン・プラットなどが名を連ねている。2009年から2011年にかけては、クリス・カーター(スロービング・グリスタル)、ヴェロニカ・ヴァシッカ、ハンス・ヨアヒム・レーデリウス、モグワイ、フューチャー・アイランズといったアーティストとのミックスやインタビューを扱うインディペンデント・プラットフォーム「ヴェッセル・ミュージック」を運営していた。


ソロ活動と並行して、キット・グリルは著名なファッションブランドとのタイアップも行ってきた。カルバン・クライン、イソップ、アークテリクス、ヴァレンティノなどをクライアントに、映画・映像作品の音楽制作も手掛けている。ロンドンを拠点とするミュージシャン、作曲家であり、NTSのレジデントでもあるキット・グリルが、同名のノルウェーの島でのソロ・レジデンシーからインスピレーションを得た、傑作の新アルバム『Andøya』を発表する。アンドヤ島は、北極圏内にあるヴェステローレン諸島に位置する、極めてドラマチックな土地である。


グリルは、情感豊かで響きのあるアンビエント、ドローン、ミニマリズム、実験音楽、そして現代クラシックを織り交ぜ、この特異な地域の環境的本質を捉えている。それは、小さな海岸沿いの村々、荒々しい泥炭地、そして崇高な山脈が広がる、孤立した北欧の風景だ。島を巡る孤独な旅――ハイキング、探検、地元の人々との出会い――から生まれたという『Andøya』は、音響現象、自然の中での孤独、独特な景観が持つ表現力を、美しくも、厳しく、そして心を揺さぶるように探求した作品である。


グリルにとって、この旅は超現実的な昼夜のサイクルを伴うものであり、その経験は彼の創作活動と世界観の両方に、広範かつ実存的な影響を与えた。


「2025年1月8日、私は北極圏にあるノルウェーのアンドヤ島へ、3週間のソロ・レジデンシーのために旅立った。海、雪、そして静寂に囲まれ、私は独りで暮らし、島中を旅して訪れた場所を記録した。太陽が地平線から顔を出したのは3週目になってからだった。午前10時になると、地平線の下から差し込む太陽の光が、その日を照らし出した。午後2時に暗闇が訪れるまでの4時間の光の間に、私は車に乗りこんで、山へハイキングに出かけ、荒野を探索し、地元の人々と出会い、その日を最大限に活用しました。それは困難でありながらも、深遠な体験であり、音や孤独、そして自然の中で一人であることの意味について、私の考え方を変えるものでした」


アンドヤ島での経験が大きなパラダイムシフトをもたらしたグリルは、その後、これらの印象を作品に注ぎ込み、独特の気候や地形を映し出すと同時に、その体験の現実に対する自身の感情的な反応を作品に込めることを目指した。


「帰国後、私は8ヶ月をかけて、あの時期にインスピレーションを得た一連の音楽作品を制作した。それは、北極圏の風景の広大さと予測不可能性を捉えた、アンビエント、現代クラシック、実験音楽の作品でした。この作品は、氷が割れる音、嵐の発生と消滅、地殻プレートの轟音、波の砕ける音、激しい風、雪の中を踏みしめる足音、凍てつく空気の鋭さといった、その環境がもたらす感覚的な極限を巡る内容です。また、風景そのものと、孤立した生活や北極の環境の中で生じた移ろいゆく感情の双方を反映することを目指してます。作品にまつわる音楽と写真は、現地での日々を記録した日記のようなものであり、その体験を一日一日と綴っています」

 


Kit Grill 『Andøya』- Primary Colours

 



キット・グリルのアルバムを紹介するのはこれが初めてとなる。ロンドンの作曲家/プロデューサー。グリルは昨年に行われたソロレジデンシーの一貫として、ノルウェーのアンドヤ島に滞在することになった。アンドヤ島は、ツンドラの地形が特徴で、わずかに自生する植物はあるが、農作物がほとんど育たない、北極の典型的な地勢を思わせる場所である。


キット・グリルが撮影した写真を見ると、美しさもあるが、まるで地球の最果てのような地域である。雪、海、山岳に覆われたアンドヤ島の周囲には小型船やタンカーのような船舶しか航行していない。このような地域に3週間も滞在するというのは、かなり気合いと根気のいることであったと思われるが、また、このような冒険心に満ち溢れた体験はなかなか出来るものではない。そのため、ミュージシャン/アーティストとしては有意義な活動であったに違いない。正確には帰国後の制作されたアルバムというが、彼は滞在時にいくつかの印象的な写真を撮影している。

 

一昨年にはイタリアのエレクトロニックプロデューサー/シンセ開発者で、Passepartout Duoとして活動するニコレッタ・パヴァーリ、昨年、ポルトガルの弦楽器奏者ヘレナ・シウバの二人に聞いたところでは、アーティストレジデンシーというプログラムが存在し、主催者側がアーティストをある地域に一定期間滞在させて、音楽制作を行わせることがあるという。実際の経験者の2人が語ったところでは、レジデンシーで最も重要視されるのは、それまで得られなかった体験をして、音楽的なクリエイティビティを掻き立て、実際に制作に向かうという趣旨である。

 

『Andøya』は、自主的なソロレジデンシー期間に制作され、未知なる体験がテクノ/アンビエント/ドローン/モダンクラシカルとして盛り込まれている。特に、キットは、これまでのキャリアの中で映画や映像音楽の制作を手掛けていることもあってか、SE/効果音の生成に関しては、超一流である。昨今では、お手軽な効果音のバンドルがソフトウェア会社から販売されていたり、無料で使用することも可能なので、ゼロから効果音を制作する人も少なくなってきている印象だが、キット・グリルはあろうことか、それらの原初的な作業をみずから行おうとしている。効果音の生成における卓越性は実際の作品に触れれば理解出来ると思う。彼は優れた作曲家/エレクトロニックプロデューサーであるのみならず、傑出した音の開発者/技術者でもあるのだ。

 

全般的なアーティストはいざ知らず、音楽家というのは、結局、何らかの目的意識が芽生えないかぎり、潜在才能を引き出すことが難しい。目的というゴールを定めることによって、その過程や道筋を決定することが出来るようになるからである。結局、それらは委嘱作品とか、何らかの映像作品のために制作されたサウンドトラックのような端緒が見つかったとたん、アーティストに内在する潜在的な才能が輝きはじめ、そして本来の創造性が発揮されるようになる。

 

このことを明確に反映しているのが、「コンセプトアルバム」という形態である。一般的なコンセプトアルバムとしては、『A Night At The Opera』(Queen)、『Who’s Next』/『Tommy』(The Who)、『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』(The Beatles)、『The Dark Side of The Moon』(Pink Floyd)、『Their Satanic Majesties Request』(The Rolling Stones)、『Pet Sounds』(Beach Boys)などが挙げられる。これらは明確なテーマのもとに制作されたアルバムである。いずれもため息の出そうな歴史的な傑作ばかりだ。

 

特定の場所や地域を題材に選んだ音楽作品は、近年ではハニヤ・ラニによるジャコメッティの映画に関するサウンドトラック『On Giacometti』(2023)、トーマス・マンの『魔の山』の舞台であるポーランド/ソコウォフスコに滞在して書かれた、Sofie Birch/Antonina Nowckaによる『Hiraeth』(2025)がある。二つの作品はともに、モダンクラシカル/実験音楽の名作である。聴いたことがないという方はぜひ聴いてみてほしい。

 

実際の土地に滞在して書かれた音楽作品は、独特な空気感が存在し、ミステリアスな魅力を擁している。どうやら、その土地にしかない空気感のようなものが存在し、制作者はそれらを自らの体験を通じて掴み、作品に昇華させる。その営為自体がドキュメンタリー映画の登場人物さながらである。キット・グリルは、『Andøya』を介して、彼自身の人生を相応しい音楽により縁取っている。このアルバムは、Aphex Twin、Squarepusherに次ぐ象徴的な電子音楽のミュージシャンがようやく、ロンドンから出てきたことを示唆している。活動拠点はコーンウォールではないものの、キット・グリルの電子音楽は間違いなく、コーンウォール一派に属している。

 

『Andøya』は、何度も口酸っぱく言ってきたアンビエント/ドローンの王道の作品だ。しかし、本作は他の並み居る作品とは決定的に何かが異なる。Tho Whoのアルバムジャケットに描かれているモノリスのような音楽的支柱があり、それを中心に展開していく。一般的には、ノルウェーの滞在記をもとにしたテクノ作品として捉えられるかもしれないが、その内実はもっと奥深く、工業的なインダストリアルミュージック、ノイズ、ドローンを組み合わせた内容である。

 

Merzbowのような苛烈なノイズは出てこないけれども、空調音のような微細なノイズが通じている。一般的には不快であるはずのノイズが心地よさに変化するポイントがある。また、本作は風景的なサウンドスケープを的確に描いた印象派のピクチャレスクな音楽作品でもある。しかし、ハニア・ラニの『On Giacometti』のように、北欧地域の滞在を日記やドキュメンタリーとして縁取った作品であるとしても、実際の作風は驚くほど対照的である。ここでは、女性の視点と、男性が視点が異なり、その差異が驚くほど明確に音楽に表れ出ているというわけなのだ。

 

ロンドン/マンチェスターの音楽にはある時期、工業的なサウンドが反映されていた。(Factory Recordsを参照)グリルの音楽はその系譜を受け継いでいる。「Cottongrass」ではミニマリズムを用い、ダウンテンポのような電子音楽の手法を選び、工業的なテクノサウンドを抽出している。しかし、元々グラフィックデザイナーであるためか、音による風景描写の方法が的確で、断続的に繰り返されるパルスビートは物資を輸送するタンカーや船舶のような音のイメージを作り出す。グリルはまるで暗闇のプロジェクターに、象徴的なシーンを映し出し、そのシーンを少しずつ動かしていくかのようだ。

 

パルス状のビートは、一定のシークエンスを経て、音の波形のグラディエーションが変化し、異なる音域のウェイブを描く波長を次々に作り上げていく。カナダのロスシルやティム・ヘッカーのような主要なアンビエントプロデューサーが用いる手法を駆使しながら、文字通り特異な波長の揺れを生み出す。今回、アルバムの各所では、ドローンがある種のモチーフのように鳴り響き、ドビュッシーの海のテーマのように、音階的なモチーフのような働きをなしている。

 

キット・グリルは、楽曲内のSE/効果音として、工業的なアンビエンスを積極的に使用している。例えば、工場内で響く空調音のような独特なシークエンスを発生させる。「Tundra」では比較的高い音域にある工業音のシークエンスとともに、何らかの実際的なシーンが呼び覚まされ、神秘的なドローンが作り出される。しかし、ツンドラの光景を描いたと思われるシークエンスは、日頃、都市部に生活する人間にとっては、驚異的とも呼ぶべきものであったことを想起させる。ドローンミュージックは、どことなく不気味な質感を帯びる。遠くの方で、海鳴りが聞こえたり、氷塊が崩れる音がしたり、それらがミステリアスな感じで、SE/効果音で描写される。

 

なんだか恐ろしくもあり、神秘的でもある。ここには、実際に制作者が体験した自然の凄まじい驚異が見事なほど克明に記録されている。そして現実とはかけ離れたミステリアスな瞬間を制作者が直覚したことを思い起こさせる。続いて、「Cold Blow」では、Autechre、Burialのような象徴的なイギリスのプロデューサーが体現していた工業的なアンビエンスを再現し、前の曲と同じように、パンフルートのような金属的なシークエンスを使用し、広がりのある音像を作り出し、そしてノルウェーの島に訪れた吹雪の情景をテクノ音楽によって描写しようとする。描写音楽の世界は奥行きがあり、クリークが割れ、氷塊が引き裂かれたり、上空で激しい嵐が吹き荒ぶような過酷な自然環境の記憶を、目の向こうに浮かばせるかのように鮮明に描き出す。

 

「Desolation」は、80~90年代のロンドンやマンチェスターを中心とする文化活動、Joy Divisionのようなポストパンクの文脈から始まり、その後のNew Orderのようなグループの音楽が21世紀を経てから、どのような音楽に推移していったかという結末でもある。結局、Joy Divisionにしろ、その後のNew Orderにしろ、ロックやパンクの文脈に工業的な音楽を組み込もうとしていた。


公共施設の工事現場で聞こえるようなハンマーで金属を打ち付けるようなパーカッションや無機質なマシンビートを用いたテクノとロックの融合は、結局、都市部の若者の生活を、破壊と再生という隠れたテーマを織り交ぜながら現実的な形で反映していたのだった。さらに、2000年代以降には、極端に形が変化していき、ゴアトランスのような苛烈なビートを用いる一派、ノイズとグリッチを用いた理数系のプログラムのサウンドを組み上げる一派、それとは対象的に、Autechreのようなデュオが「ノンビート」という概念をもたらすようになった。ジャンルが無数に枝分かれしていく中で、生み出されたアンビエント、その先にあるドローンという形式。


ここで、キット・グリルはこれらを総括するように、およそ半世紀にも及ぶ電子音楽のクロニクルのような集大成を作り上げた。「Desolation(荒廃)」という曲のタイトルに相応しい、近代以降の文明の崩壊や瓦解のような瞬間を感じさせる。ドローンミュージックとしても最高峰に位置するが、独特な不気味な音楽性には、社会情勢に対する暗示も込められているように感じる。


不気味で恐ろしい電子音楽もあるが、安らかな癒しの瞬間も存在する。「Ascending」は、ピアノを用いた雪の結晶のような曲である。ハロルド・バッドや最初期のジョン・ケージの調性音楽を彷彿とさせるサウンドがアンビエントやドローン音楽と相性が良いのは証明済みである。自然味を感じさせる優しげな表情に満ちた曲であるが、ここには工業デザインのような音楽性が内在し、アンビエントを聴くときにも似た安らぎが込められている。こういった曲では、北極圏の風景の夜明けの安らぎ、人々との繋がりのような情景が音楽を通じて物語られることになる。

 

それに続く「Voices」、「Metamorphosis」は、強固なドローン音楽の形式で紡がれている。一曲目は金属的なパーカッションを用いたインダストリアルなアンビエント、二曲目は、ホラー映画やゲームサウンドを思い起こさせる効果音を中心とする存在感の希薄なアンビエント。二つの曲ともにオウテカが示したノンビートの最終形態でもある。しかし、二曲を聴く上で重要視すべきは、音楽に備わるべきロゴスとも呼ぶべき概念が備わっていること。単に感情に訴えかえるような性質だけにとどまらず、その向こうにある深遠な領域に及んでいる。それはまた、音楽における一般的な共鳴を飛び越えて、人間の理性に響く一面を兼ね備えている。すなわち、音楽の表向きの印象だけではなく、その向こうにある何かしら奥深い領域が存在する。ここで、本来は組み立てられない概念や感覚のようなものを、制作者は秩序立てて構築していく。

 

制作者が言う通り、北極圏の滞在の自然環境において、人間にとって過酷な瞬間もあったことが想起される。しかし、アルバムには、感情と理性というクラフトワークやノイ!が探求した音楽の主眼がバランス良く配置されている。二つの領域を繋ぐ架け橋となるのがピアノ曲「Ascending」「First Light」である。これらは、前衛的で難解になりがちな作風に近寄りやすさをもたらしている。それは結局、Aphex Twinがハードな感覚を持つテクノを追求した傍ら、「April 14th」で現代音楽のようなアプローチから安らぎのあるピアノ曲を制作したようなものだろう。そして、アルバムの所々に訪れる癒しの瞬間は、全般的な人の一生の要約のようでもある。山登りの後に見える壮大な風景のような凛とした安らぎが上記の二つのピアノ曲に宿っている。このアルバムには、結局のところ、自然の厳しさと優しさという両側面が垣間見られる。

 

『Andøya』は、現実的な性質を保ちつつも、霊妙な空気感に満ちている。 それが先に言った、分子/原子レベルのエーテルのようなものである。「Kaleidoscope」には北極圏のオーロラに見出されるような神秘性が込められている。効果音のスペシャリストとしてのグリルの手腕が遺憾なく発揮され、現世と異世界を繋ぐ入口や扉がドローンで作り上げられる。そこには、地上的な音楽表現を離れ、神秘的な空間への接近が巧みなサウンドスケープによって描かれる。じつは、こういった効果音は、日本のゲームのBGMではありふれた手法(光田康典の『クロノ・トリガー』/鳥山明が原画)なのだが、それらを電子音楽のイディオムとして確立させたことは意義深い。

 

後半の収録曲では、イギリスのプロデューサーらしく、工業的なアンビエンスを用いた音楽が圧倒的な存在感を放ってやまない。そして、それらは終盤で、英国のコーンウォール一派のスタイルを受け継ぐ形で現れ、『Ambient Works Ⅰ/Ⅱ』をドローン音楽の形式で未来へと推し進めようとしている。

 

「Adrift」は工業的なアンビエント、続く「White Fields」では、エイフェックス・ツイン/スクエアプッシャーを彷彿とさせるメロディアスなダウンテンポが続く。「Adrift」の工業的なノイズのかっこよさというのは例えようがなく、他の作曲家には見出しがたい。男性的な電子音楽の領域に属するといえる。対象的に、ツンドラの荒涼とした光景に見出される自然のピクチャレスクな美しさを反映した「White Fields」もまた、昨今の電子音楽では傑出した内容。さらに後者に見出される、音楽における安やぎや癒しが、アルバムの副次的なハイライトになりえる。

 

近年、Loraine James、Andy Stottのようなプロデューサーを除いては、イギリスの電子音楽の工業的な響きが失われつつある。 それは結局のところ、第二次産業革命の中心地であったイギリスの産業が近代以降の役割を終え、次のテーマであるITテクノロジーの音楽に移ろいつつあることを伺わせる。しかしながら、今回、キット・グリルの音楽には、Killing Joke、Throbbing Gristle、Crassのようなポストパンクの前衛的なグループに内在した、''インダストリアルなアンビエンス''が見事なまでに蘇っている。ポストパンクというのは、アートの未知の領域や可能性を探るものである。ここには、詩や言葉による前衛性やリズムの創意工夫こそ目に見える形で存在しないが、「工業の音楽」としての響きが多分に含まれる。この点に大きな感動を覚えた。


結局、北極圏の島に滞在したことにより、タンカーや船舶の航行やクレーンが積荷を下ろすような光景がキット・グリルの心の底に工業性を呼び起こしたのだろうか。これは今回の自主的なソロレジデンシー自体が、予想以上の効能をもたらした証だ。しかし、少なくとも、精神的にタフな人でなければ、過酷な環境に耐えきれず、早々に現地から引き揚げたかもしれない。清濁併せ呑むというべきか、ノイズとサイレンスが共存する稀有な作品である。こういったアルバムを聴くと、P.I.L(ジョン・ライドン)の『Metal Box』(1979)には、時代を先駆ける予見性があったことが分かる。本作は電子音楽や現代音楽が中心だが、メタルやパンクとも陸続きにある。

 

 

95/100

 

 

 

 

・キュー!!!!! 今年も BABY Q 金沢場所の開催が決定!

 

2019年に神戸・ワールド記念ホールと東京・両国国技館で初開催したインドア・フェス「Q(キュー)」から派生した、弾き語り形式の回遊イベント「BABY Q」。一昨年、昨年に続き、今年も金沢での開催が決定しました。会場は金沢400年記念事業として1982年に開館し『公共建築100選』にも選ばれている金沢市文化ホール。金沢市民が誇る最高のホールで、最高の弾き語りコンサートをお楽しみください。

 

※令和6年能登半島地震・豪雨により被害を受けられた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。本公演の売上金の一部は被災地への義援金として寄付させていただきます。

 



矢野顕子

 

青葉市子

長岡亮介

■公演概要

公演名:BABY Q 金沢場所 <ベイビー・キュー・カナザワバショ>

 

日程:2026年8月9日(日)

会場:石川・金沢市文化ホール

開場16:30 / 開演17:30

 

出演:

青葉市子

長岡亮介

矢野顕子

 

入場券:全席指定¥8,000(税込)

※未就学児童入場不可。

 

■チケット先行受付

受付期間:4/9(木)19:00〜4/19(日)23:59

受付URL:https://eplus.jp/babyq-kanazawa/

※抽選受付。

 

チケット一般発売日:未定

 

■お問い合わせ:

FOB金沢【http://www.fobkikaku.co.jp】 076-232-2424

 

■主催:Q実行委員会

企画制作:TONE / FOB企画

 

■オフィシャルサイト

https://day-off.today(今日はお休み!)

 

■これまでの「Q」

□BABY Q 金沢場所(2025)※完売御礼!

8/2(土)@石川・金沢市文化ホール

出演:折坂悠太 / 岸田繁(くるり)/ 向井秀徳アコースティック&エレクトリック

https://day-off.today/kanazawa2025/

 

□BABY Q 金沢場所(2024)※完売御礼!

8/3(土)@石川・金沢市文化ホール

出演:EGO-WRAPPIN’ (Acoustic Set) / TENDRE / ハナレグミ

https://day-off.today/kanazawa2024/

 

□BABY Q 沖縄場所(2024)

6/1(土),2(日)@沖縄・ミュージックタウン音市場

第一夜 出演:折坂悠太 / 向井秀徳アコースティック&エレクトリック

第二夜 出演:青葉市子 / 岸田繁 (くるり)

https://day-off.today/okinawa2024/

 

□BABY Q 名古屋場所(2024)

3/29(金)@東京・名古屋市公会堂 大ホール

出演:青葉市子 / 岸田繁 (くるり) / 君島大空 / 曽我部恵一

https://day-off.today/nagoya2024/

 

□忘年Q(2023)

12/27(水)@東京・恵比寿ザ・ガーデンホール

出演:ASOUND / cero / Ovall / SPECIAL OTHERS

https://day-off.today/yearendq2023/

 

□BABY Q 東京場所(2023)※両公演とも完売御礼!

7/12(水),13(木)@東京・浅草公会堂 大ホール

第一夜 出演:岸田繁 (くるり) / 曽我部恵一

第二夜 出演:EGO-WRAPPIN’ (Acoustic Set) / 向井秀徳アコースティック&エレクトリック

https://day-off.today/tokyo2023/

 

□BABY Q 九州場所(2022)

12/23(金)@福岡・福岡市民会館

出演:岸田繁 (くるり) / ハナレグミ / 向井秀徳アコースティック&エレクトリック

https://day-off.today/kyushu2022/

 

□BABY Q(2022)※両公演とも完売御礼!

<横浜場所> 8/12(金)@神奈川・神奈川県民ホール 大ホール

出演:大橋トリオ / ハナレグミ / 矢野顕子

<大阪場所> 9/3(土)@大阪・大阪市中央公会堂 大集会室

出演:大橋トリオ / KIRINJI / 矢野顕子

https://day-off.today/babyq2022/

 

□BETA Q(2022)

5/20(金),21(土)@中野サンプラザホール

FRIDAY NIGHT 出演:D.A.N. / Tempalay

SATURDAY NIGHT 出演:TESTSET(砂原良徳×LEO今井×白根賢一×永井聖一) / ZAZEN BOYS

https://day-off.today/betaq2022/

 

□BABY Q in EZO(2022)※完売御礼!

1/9(日)@札幌ペニーレーン24

出演:加藤修平 / 長岡亮介 / 向井秀徳アコースティック&エレクトリック

https://day-off.today/sapporo2022/

 

□BABY Q 広島場所(2021)

12/15(水),16(木)@広島クラブクアトロ

第一夜 出演:Kan Sano / 塩塚モエカ / 田島貴男(Original Love) / TENDRE

第二夜 出演:安部勇磨 / 中納良恵 / 原田郁子 / 向井秀徳アコースティック&エレクトリック

https://day-off.today/hiroshima2021/

 

□BABY Q 納涼祭(2021)

<東京場所> 8/12(木),13(金)@東京・恵比寿ザ・ガーデンホール

第一夜 出演:塩塚モエカ / TENDRE / 長岡亮介 / 向井秀徳アコースティック&エレクトリック

第二夜 出演:安部勇磨 / Kan Sano / 中納良恵 / 原田郁子

<大阪場所> 8/26(木),27(金)@大阪・なんばHatch

第一夜 出演:安部勇磨 / 塩塚モエカ / 長岡亮介 / 向井秀徳アコースティック&エレクトリック

第二夜 出演:Kan Sano / TENDRE / ハナレグミ / 堀込泰行

https://day-off.today/babyq2021/

 

□COUNTDOWN Q(2019)

12/31(火)@東京・恵比寿ザ・ガーデンホール

出演:EYE(DJ) / OOIOO / OL Killer(DJ) / グッドラックヘイワ / 砂原良徳(DJ) / cero / toe / LITTLE CREATURES

https://day-off.today/cdq1920/

 

□Q(2019)

<神戸場所> 3/31(日)@神戸・ワールド記念ホール

<東京場所> 4/14(日)@東京・両国国技館

出演:クラムボン / GODIEGO / Cornelius / never young beach / ハナレグミ / ペトロールズ

https://day-off.today/2019/

【冥丁『瑪瑙』発売記念巡演 2026】


国際的評価を得るエレクトロニック・ミュージック・アーティスト冥丁が、4月17日発売の新作アルバム『瑪瑙』を携え、和歌山・和歌山城と前橋・三夜沢赤城神社にて発売記念巡演を開催いたします。


多様な場所での演奏を重ねる中で変化してきた『古風』三部作の楽曲構造や時間感覚を再編・追伸し辿り着いた『瑪瑙』。紀州徳川家の居城として知られる和歌山城、そして赤城山の山腹に鎮座する三夜沢赤城神社という由緒ある空間を舞台に、その響きへと没入する感覚をかたちにした、特別な音像体験が披露されます。ぜひこの貴重な機会にご体感ください。

  

【前橋公演】「赤城 夜神楽」

■開催日:2026年5月16日(土)

■会場:三夜沢赤城神社 境内(野外)

■住所 : 群馬県前橋市三夜沢町114

■時間 : 開場 18:00 ・御祈祷 18:30 ・開演 18:44(日の入り)(終演 20:00-20:30頃)

■初穂料:¥10,000(お守り・お茶・お茶請けの振る舞い付)※当日券の販売は未定。

■出演:冥丁

■振る舞い:RAVE ESTATE(お茶)・ヤマノタミ / yamano food labo(お茶請け)

■チケット販売:Peatix <4月11日 10:00より販売開始>

■主催・お問い合わせ:SOWA DELIGHT  (TEL 027-266-6711 担当:今井・中里)

■協力:三夜沢赤城神社


【和歌山公演】

■開催日:2026年5月24日(日)

■会場:和歌山城 天守閣 中庭(野外)※天候により天守閣室内での開催。

■住所:和歌山県和歌山市一番丁3

■時間:開場 18:00・開演 19:00(終演 20:00-20:30頃)

■料金:6000円(天守閣入場料込)※当日券の販売は未定。

■出演:冥丁

■チケット販売:Pass Market <4月11日10:00より販売開始>

※和歌山城へのお問合せはご遠慮下さい

■お問合せ:お還りなさい E-MAIL : okaeri.info@gmail.com

■主催:お還りなさい、中谷一陽


Tour Poster Design : Ricks Ang(KITCHEN. LABEL)


ツアー情報まとめウェブサイト:

https://www.inpartmaint.com/site/42601/




【冥丁『瑪瑙』アルバム情報】

Artwork © MEITEI, Traffic


発売日 : 2026年4月17日(金)

アーテ ィスト:冥丁(めいてい)

タイトル : 瑪瑙(めのう)

レーベル:KITCHEN. LABEL

流通 : Inpartmaint Inc.

 

フォーマット①国内流通盤CD

本体価格 :¥3,200(税抜)/ ¥3,520 (税込)

フォーマット②国内流通盤LP(*180g重量盤アナログ)

本体価格 : ¥5,400円(税抜)/ ¥5,940(税込)

フォーマット③ : デジタル配信

 

◼収録曲

1.覇王 (未発表新曲)

2.新花魁 (古風 2020年「花魁Ⅰ」再編成)

3.新貞奴 (古風 2020年「貞奴」再編成)

4.新和蝋燭 (古風Ⅲ 2023年「和蝋燭」再編成)

5.旧劇 (古風Ⅱ 2021年「忍」 「黒澤明」再編成)

6.新花魁Ⅱ (古風 2020年「花魁Ⅱ」再編成)

7.新江戸川乱歩 (古風Ⅲ 2023年「江戸川乱歩」再編成)

 


▪︎先行シングル第1弾「新花魁」ストリーミング配信中

https://kitchenlabel.lnk.to/52P3moDM

▪︎先行シングル第1弾「新花魁」ミュージックビデオ公開中

https://youtu.be/HE3cKoq8Q0o?si=w5tUH_T9RyHx7v_d

▪︎先行シングル第2弾「新和蝋燭」ストリーミング配信中

https://kitchenlabel.lnk.to/MUl4LF9C


国際的評価を集めるエレクトロニック・ミュージック・アーテ ィスト、冥丁 が最新アルバム『瑪瑙』を発表する。

 

2020年から2023年にかけて発表された三部作『古風』において、彼は“自明でありながらも幽微な存在として漂う日本”の印象を「失日本」と名付け、日本文化から失われつつある感覚や記憶を現代的な感性で再構築してきた。 『瑪瑙』は、 『古風』を追伸し、進化させた作品であ

る。

 

長い時間をかけて層を成し、圧力と沈殿を経て形成される鉱物・瑪瑙の生成過程を音楽的思考の比喩とし、粒子が積み重なり、層をなし、やがてひとつの質感となるように、冥丁は過去の作品と向き合い続けてきた。

 

本作には『古風』三部作の楽曲を再構築・拡張した作品群に加え、新曲も収録。日本・欧州・アジアを巡るツアーの中で、ライブハウスや文化財、歴史的建造物など多様な空間で演奏を重ねる中で変化し続けた楽曲の構造や時間感覚が、再編成され、現在の冥丁の視座から再提示さ

れている。環境によって息遣いを変え、佇まいを変え、時間の流れと共に革新してきた音。それらの堆積が本作には刻まれている。

 

20代の頃より京都に身を置き、夜の路地や寺社仏閣、池に浮かぶ月影、暮らしの奥に潜む気配を見つめてきた冥定にとって、日本とは単なる固定された様式ではなく、辺りを漂い続ける印象であった。そこで得た着想を「失日本」と名付け、誰もが感じる言葉にならない繊細な感覚を音として提示してきた。

 

『古風』三部作は、民俗、怪談、演劇、忘却された都市の記憶といった断片を素材としながら、単なる歴史の再現ではなく、現在から過去を見つめ直す行為でもあった。 『瑪瑙』では、その視線がさらに内側へと向かう。過去を参照するのではなく、過去を抱えながら今を前進する姿勢が明確になる。朽ちゆく音の層を漂う声、非伝統的に用いられる古楽器、明確な終止を持たない旋律。そこには、日本的感性を問い続けてきた冥丁の現在地がある。

 

本作のジャケット原画は、京都・西陣の唐紙工房「かみ添」による京唐紙作品を基に制作。タイトルの書は台湾人アーテ ィストBio Xieによるもの。ライナー写真は、前作『泉涌』でも撮影を手がけた岡本裕志が担当。冬の海や断崖の風景が、広島で過ごした十年間の内面的な葛藤

を象徴している。マスタリングはKelly Hibbertが担当。

 

『瑪瑙』は、「失日本」という視点を掲げ続けてきた冥丁が、さまざまな経験を重ねた先に見出す現在の姿。それは、時間の堆積の中から立ち上がる、新たな音楽の結晶である。

 

 

【冥丁(めいてい)プロフィール】

 


冥丁は、“自明でありながらも幽微な存在として漂う日本”(誰もが感じる言葉では言い表せない繊細な日本)の印象を「失日本」と名付け、日本を主題とした独自の音楽表現を展開する、広島 尾道出身・京都在住のアーティストである。現代的なサウンドテクニックと日本古来の印象を融合させた、私的でコンセプチュアルな音楽表現を特徴とする。


『怪談』『小町』『古風(Part I, II, III)』からなる三部作シリーズを発表し、その独自性は国際的に高く評価されている。The WireやPitchforkなどの海外主要音楽メディアからも注目を集め、冥丁は近年のエレクトロニック・ミュージックにおける特異な存在として確立された。音楽作品の発表だけにとどまらず、国際的ブランドや文化的プロジェクトのための楽曲制作に加え、国内外における公演活動や音楽フェスティバルへの出演、ヨーロッパやアジアでのツアーを通じて活動の幅を広げてきた。


さらに近年は、寺院や文化財、歴史的建造物といった空間での単独公演へと表現の場を拡げ、日本的感性と現代的表現の新時代を見いだし続けている。


この度、イギリスの出版社「MACK(マック)」は、東京・西亀有「SKAC(SKWAT KAMEARI ART CENTRE)」にてニューヨークを拠点に活動するアーティスト、Daniel Shea(ダニエル・シェア)のトークを開催いたします。本企画は2025年にイギリスの出版社「MACK」から刊行された氏の新刊『DISTRIBUTION』の刊行に付随するものとなります。


「森」を起点に1人のアメリカ人の女性像を経て人々の集団、都市へと展開していく様を作品集のシークエンスという形で表現している本作を、写真家でありスペース「IACK」を運営する河野幸人との対話で辿っていきます。トーク開催後には、『DISTRIBUTION』のサイン会も実施いたします。


DISTRIBUTION by Daniel Shea




¥18,700 (tax incl.)

hardcover / 392 pages / 215 x 270 mm / color, black and white

2025, MACK 

Daniel Shea & Yukihito Kono | DISTRIBUTION - Talk & Book Signing

日程:2026年4月18日(土)

時間:トーク | 14:00-16:00 / サイン会 | 16:00-17:00

会場:SKAC(SKWAT KAMEARI ART CENTRE)

住所:東京都葛飾区西亀有3-26-4

参加費:無料

トークショーチケット:予約はこちらから

*英→日 通訳あり


登壇:ダニエル・シェア(アーティスト)、河野幸人(IACK主宰、写真家)

サイン会対象書籍:『DISTRIBUTION』(2025年 MACK刊)

主催:twelvebooks

協力:MACK、SKWAT

 

・登壇者プロフィール

ダニエル・シェア | Daniel Shea


アーティスト。ニューヨークを拠点に活動。2025年に「MACK」より写真集『Distribution』を刊行。これまでに『43-35 10THE STREET』(2018, KODOJI PRESS)、『EX NIHILO』(2019, IN OTHER WORDS)などの作品集、「ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展(Venice Biennale of Architecture)」内アメリカ館や「FOAM写真美術館(FOAM Amsterdam)」、シカゴの「現代写真美術館(The Museum of Contemporary Photography, Chicago)」など、展覧会を開催、国際的に活動を行ってきた。

また、作品は『The New Yorker』、『Frieze』、『Fantastic Man』などの雑誌にも掲載されている。

ニューヨーク・シラキュースの「ライト・ワーク(Light Work)」にてアーティスト・イン・レジデンスを経験している。


河野幸人 | Yukihito Kono


1989年生まれ、石川県金沢市在住。2011年に渡英し、ロンドン芸術大学ロンドン・カレッジ・オブ・コミュニケーションのファインアート・フォトグラフィー修士課程を修了。

文学と芸術を異なる地で学んだ彼の作品は、繊細な選択と大胆な偶然性の受容の果てに形成されており、写真の伝統に根差しながらも、ジャンルや時代の垣根を超えた思索に開かれている。社会におけるイメージの機能を問い続けながら、多数のアーティストブックとインスタレーション作品を発表してきた。

2017年には「開かれた書斎」というコンセプトのもと、アトリエ兼ギャラリー&ブックショップのIACKを金沢市にオープンした。


坂本龍一が生前にその才能を見込んでいた音楽プロデューサー、avexに所属する小山絵里奈のサウンドトラックがドラマ放送開始から数日遅れで配信開始となった。


サウンドトラックに収録されている全21曲はNHK BS 4Kで4月5日から放映中のプレミアムドラマ「対決」内で使用されている。


「対決」は社会派のテーマを盛り込んだエンタメドラマ。詳細と制作者のコメント、及びドラマのシナリオは以下の通り。楽曲は配信リンクよりご視聴下さい。また、ドラマの放映も合わせて確認していただきたい。



▪︎小山絵里奈「プレミアムドラマ「対決」オリジナル・サウンドトラック」



コヤマエリナ「プレミアムドラマ タイケツ オリジナル サウンドトラック」Erina Koyama「Premium Drama Taiketsu (Original Soundtrack)」

Digital (UPC : 4580789759611) | DDCB-12802 | 2026.04.08 Release | Released by SPACE SHOWER MUSIC


配信URL:

[ https://ssm.lnk.to/Taiketsu ]


2026年4月5日(日) 放送スタート!プレミアムドラマ「対決」のサウンドトラック。音楽、小山絵里奈 。ピアノを主体に多重コーラスやユニークな組立てのチェロデュオなどリアルに鮮やかに彩った21曲を収録。


01 対決 タイケツ Confrontation

02 交差 コウサ Crossing Lines

03 冥緒 メイショ Dark Prelude

04 景濁 ケイダク Tainted Horizon (Vc : 西方正輝)

05 綴環 テイカン  Woven Circle (Vocal : Melody Chubak)

06 絲口 イトグチ First Thread (Harp : 宮本あゆみ)

07 不磨 フマ Unpolished Truth (Vn, Vla, Vc : aaaaaaaaaalmond)

08 探求 タンキュウ Seeking (Guitar : 和泉聡志)

09 波及 ハキュウ Ripple Effect

10 玄端 ゲンタン  Obscure Origin

11 灯声 トウセイ  Luminous Echo (Vocal : Melody Chubak)

12 楕円 ダエン Ellipse

13 解測 カイソク Measured Unraveling

14 鏡像 キョウゾウ Reflection

15 光風 コウフウ  Wind of Light (Guitar : 和泉聡志)

16 素顔 スガオ Bare Face

17 沈紗 チンシャ  Veil of Stillness

18 逡巡 シュンジュン Hesitation

19 迷縺 メイレン  Entangled Drift

20 心和 シンワ Inner Harmony

21 再航 サイコウ  Set Sail Again (Vn, Vla, Vc : aaaaaaaaaalmond)


Recording Engineer : 小山絵里奈

T.04 Recording Engineer : 椎葉爽

Mix Engineer : 岡部潔

T.04, 19 Mix Engineer : 小山絵里奈

Mastering Engineer : 木村健太郎


Producer(音楽監修): yamanoneko

Total Production & Programming : 小山絵里奈


・制作者のコメント

このドラマは、静かな怒りと深い祈りが交差する物語でした。

ままならない現実の中で、差別や葛藤と向き合いながら、それでも誰かの未来を守ろうとする、そんな二人の主人公の“対決”の姿に、私は、音楽で寄り添いたいと思いました。

母と娘、記者と理事、そして過去と今。それぞれの選択が交差する瞬間に、言葉にならない彼女たちの思いを、そっと音楽で伝えたい。

私自身も母であり、女性として社会と向き合ってきました。

だからこそ、この作品に込められた痛みと希望を、音楽でそっと包み込みたかった。

視聴者の皆さんが、登場人物たちの声なき声に耳を澄ませてくださることを願っています。 ーー小山絵里奈




小山絵里奈:


「小山絵里奈の音楽を初めて耳にした時、そのユニークな才能にぶっ飛んだ」──坂本龍一。

初めて制作した楽曲が坂本龍一氏の耳に留まり、 同氏のエグゼクティブ・プロデュースによりavexからデビュー。これまでに3枚のアルバムと、世界配信されたオリジナル・コンパイル作品を発表。独立後は劇伴作曲家としても多くの作品を手がけ、現在も映像作品への楽曲提供を続けている。



プレミアムドラマ「対決」



【放送予定】[BSプレミアム4K][BS] 2026年4月5日(日)スタート

毎週日曜 夜10時~10時45分(全5話)


【あらすじ】

ある医大が入試の採点過程で女子の点数を意図的に下げている。衝撃的な「噂(うわさ)」を耳にした新聞記者の檜葉菊乃(松本若菜)は、独自の調査を始め、医大の理事である神林晴海(鈴木保奈美)に目をつける。巧みに追及をかわす神林だが、突破口はそこしかないと考え、檜葉は粘り強く核心へと迫っていく。男性優位の社会で、無数の理不尽に直面してきた二人。それぞれの信念がぶつかり合い、敵対せざるをえない彼女たちの闘いの行方は、予想もしない展開を迎えるー


幸せを願い、理不尽に立ち向かう女性たちを描く社会派エンターテインメントをお届けします!


【原作】月村了衛

【脚本】渡邉真子

【音楽】小山絵里奈

【主題歌】『ひと匙』 ヒグチアイ

【演出】池田千尋 小菅規照

【出演】松本若菜 豊嶋花 大倉孝二 大原櫻子 山中崇 前野朋哉 濱尾ノリタカ

    /石坂浩二・渡辺いっけい 高畑淳子 鈴木保奈美 ほか

【制作統括】黒沢淳(テレパック) 熊野律時(NHK)