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アメリカの人気カントリーシンガーのマーゴ・プライスがニューアルバム『Hard Headed Woman』を発表。シングル「Don't Let the Bastards Get You Down」とビデオを公開した。 アルバムは8月29日にLoma Vistaからリリースされる。
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アメリカの人気カントリーシンガーのマーゴ・プライスがニューアルバム『Hard Headed Woman』を発表。シングル「Don't Let the Bastards Get You Down」とビデオを公開した。 アルバムは8月29日にLoma Vistaからリリースされる。
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Hayden Pedigo 『I'll Be Waving As You Drive Away』
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Label: Mexican Summer
Release: 2025年6月6日
Review
テキサスのギタリスト、ヘイデン・ペディゴ(Hayden Pedigo)は、基本的にはフィンガースタイルのアコースティックギターを奏でる。ペディゴのギターの演奏力は卓越しています。ヤスミン・ウィリアムズと併んで、アメリカの現代アコースティックギタリストの中でも最高峰に位置します。
2023年以来のニューアルバムは前作に続いて、『The Motor Trilogy(モーター三部作)』の一環として制作された。三部作の最終作品です。前作『The Happiest Times I Ever Ignored』 のレビューは時間の関係で飛ばしてしまいました。一般的には今作の方が聴きやすいアルバムだろうと思います。
ジェニー・ルイス、デヴェンドラ・バンハート、ヒス・ゴールデン・メッセンジャーらとの2年間にわたるノンストップ・ツアーを経て、制作された最終作には、「本当に人間的な何かがある」とヘイデンは公言する。「フェイスペイントもせず、青い肌もなく、表のキャラクターはキャラクターではない。私は観客に、実際に私に会ってほしい、私が誰なのかを知ってほしいと伝えようとしている」「このレコードの中には、たくさんのレコードが埋もれている...。ラップ・アルバムのように、たくさんのマイクロ・サンプリングが行われている」と彼は結論づける。
どうやらヘイデン・ペディゴは、幻想的な情景をギターミュージックで表現したかったようです。その中にはサイケデリックなギターミュージックを制作したいという目論見もあったという。しかしながら、全般的には広大な雰囲気を持つカントリー・ミュージックが複数のギターの録音を通じて体現されているといえるかもしれません。
このアルバムにはアメリカーナというジャンルが、ワールドミュージックの一環として聞かれることを推奨させる何かが存在している。ペディゴはギタリストとして傑出していることはもちろんですが、作曲家としても非凡なセンスに恵まれたようです。彼はアメリカ的な概念を実際の経験を通じて作曲の中に織り交ぜ、それらを的確に印象的な音楽として落とし込む力を持つ。
アルバムの音楽には、イメージの換気力があり、なおかつ聞き手が自由に想像をふくらませるための懐深さもある。そして、今回のカントリーやフォークといったスタンダードな音楽に補足として加えられたのが、レッド・ツェッペリン、キング・クリムゾンなどのUKハードロック、プログレッシヴ・ロックバンドの持つサイケデリアの要素でした。
レッド・ツェッペリンといえば、基本的なハードロックサウンドにインドのカシミール地方のエキゾチックな民族音楽の影響を付け加え、それをバンドのベンチマークのように見立てたことがありました。その影響は、例えば、このアルバムの冒頭に収録されている「Long Pond Lily」に発見することができるでしょう。
ギターはパット・メセニー的なカントリージャズと呼応するようにし、緩やかで広大な音楽的な世界を構築している。イントロはカントリーであった印象が徐々に情景的な変遷を描きつつ、民族音楽のエキゾチズムや彼自身のプレイを通じ、曲のテンポを緩やかにしていき、休符を設けた後、再び、トロットのような軽快なリズムを通じて、この曲は駆け足のように早まると、山岳地帯や草原のような純朴な風景を思わせる雄大なイメージを持つ素晴らしい音楽へと変わっていきます。
エレクトリックギターを積極的に取り入れた前曲とは対象的に、二曲目「All The Way Across」はアコースティックギターの華麗なアルペジオがイントロに配されている。これらの色彩的な和声に関しては前の曲と同じように、パット・メセニーの最初期のカントリージャズを彷彿とさせる。 しかしながら、今回のアルバムは依然として、かのギタリストの牧歌的なイメージを維持していますが、他楽器のボイシングや対旋律に音楽的な面白さが込められています。
例えば、ギターの演奏にちょっとしたピアノのユニゾンを重ねるだけで驚くほど楽曲の印象は様変わりし、どことなくきらびやかでエレガントな雰囲気が漂いはじめる。そしてもちろん、そのピアノの演奏に関しては、ヘイデン・ペディゴの演奏の叙情性を引き出すような働きを担っている。
この曲を聴くとわかる通り、ペディゴは”ギターの魔術師”とも呼ぶべき演奏力を披露しています。変幻自在にテンポを操り、そして休符やアクセントやクレッシェンド/デクレッシェンドをギターの細かなニュアンスの違いだけで表現します。
実際に、音符を弾けているだけにとどまらず、ギターひとつで音楽的な世界観を完結させるという作曲の魅力については、他の一般的なギタリストの演奏では容易に味わい難いものがある。
この三部作を部分的に聴いてきた者の印象として、ヘイデン・ペディゴはアルバムの制作を通して、ギタリストとしての腕を磨いただけにとどまらず、ソングライターとしても著しく成長しているように思えました。
そんな中、感覚的で、心理的な奥深い領域に入り込んだ曲もある。「Smoked」はペディゴとして珍しくマイナー調の一曲で、おそらく彼があまり書いてこなかったタイプの楽曲といえる。哀感のあるフレーズをモチーフにして、副次的なテーマであるサイケデリアと結びつけています。これらの幻惑的な感覚は、ボーカルをあしらったシンセにより神秘的な音楽性を獲得するに至る。
推察するところ、深妙な感覚を擁する音楽を制作したいという作曲家の意図が的確に顕われた楽曲なのでしょうか。そしてそれらは、現代アメリカの音楽において、懐古的な印象を持つ音楽を制作するミュージシャンとは対象的に、彼はサイケデリックな側面からアメリカ人の理想主義を描き出す。
つまり、ペディゴの音楽は、現代アメリカの切実かつ切迫した社会性を鏡のように照合したとき、鋭い説得力を持つにいたる。彼の平和な幻想性こそ、一般的な人々を癒やすパワーがある。これらの幻想性は、ボーカルのようなインストゥルメンタル、そして慟哭のように響き渡る弦楽器の長く伸びやかなレガートにより、今までになく心を揺さぶられるような神妙な瞬間を迎えます。
さて、もう一つのこのアルバムの魅力は、彼の旧来から培われたカントリー/フォークの牧歌的な感覚、そして広大な国土の情景を反映させたかのような音楽性にある。アルバムのタイトルと呼応するように、さながらツアー時の窓から見えるそれぞれの土地の風景の変化をそのままサウンドトラックにしたような雰囲気を持つ「Houndtooth」こそ、ヘイデン・ペディゴの代名詞とも呼ぶべき楽曲です。
いくつもアルペジオのシークエンスをギターによって丹念に重ねていくだけなのに、これほどまでに音楽的な印象が変化していくのは驚愕である。特に、和声進行が巧みな曲で、自在に短調と長調の平行和音を行き来しながら、その中で、弦楽器とギターがユニゾンを描きます。ボーカルがないのに少し物足りなさを覚えるリスナーですら、これらの和声的な構成が、音楽的な枠組みの中で、どれほど大きな役割を担っているのかを確認できるでしょう。
ヘイデン・ペディゴのギタープレイが最も輝かしい印象を持つのは、ミュート(詳しくはハーモニクスと呼ぶ)、ほとんど音が消え入るような澄んだ響きを放つピアニッシモ、ないしはプリズムさながらに美しいフィンガー・ピッキングの調和的な響きののち、不意に水を打ったような密かな静寂が訪れるような瞬間にある。
「Hermes」では、ギターミュージックのサイレンスの美しさの結晶が、それと対象的なダイナミックなストロークによるアコースティックギターとコントラストを描く時、アルバムのハイライトが訪れます。
このアルバムでは、先に述べたように、ギターの演奏はもちろん、弦楽器が大活躍しています。それらは「Small Torch」のように、ギターの繊細な響きを持つアルペジオとユニゾンを描く時、楽曲の印象が驚くほど壮大になり、アメリカのカントリーミュージックらしい勇ましい印象に縁取られる。
ペディゴは、本作について「微量投与のサイケデリック・アルバム」と面白おかしく振り返っていますが、これは彼らしいリップサービスなのではないかと推測されます。本作には、格式高い音楽が通底しており、それはヘイデンによるギターミュージックの様式美とも呼ぶべきもの。本作の最後を飾るタイトル曲でも、ペディゴのカントリーの幻想性は無限回廊のように続く。彼の音楽はきっと、忙しない日常にささやかな治癒と平穏をもたらしてくれることでしょう。
84/100
「I'll Be Waving As You Drive Away」
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ボストンを拠点に活動するシンガーソングライター、Staci Gruber(ステイシー・グルーバー)はニューシングル「Be Kind With My Heart」において、アメリカーナとは何かを世に問う。ステイシー・グルーバーはすでに一度ご紹介していますが、ハーバード大学で医学研究を行う傍ら、音楽活動を展開している。
このカントリー・ミーツ・アメリカーナ・チューンはナッシュヴィルでレコーディングされ、エリック・ハルビッグ(タイ・ハーンドン、ジェイミー・オニール)がプロデュースした。 このエモーショナルでゴージャスなバラード曲は、裏切りや不倫の余波と、それに伴う感情的な感情をテーマにしている。 グルーバーはこの新曲について次のように教えてくれた。
「喜び、悲しみ、愛、喪失感。 それらは私たちを定義し、進化させるのに役立ちます。 私たちは皆、失恋したり、裏切られたと感じたりしたことがある。 Be Kind With My Heart』は、失われた愛の中でどんな役割を演じようとも、優しさが鍵なのだ、という気持ちを響かせています」
ステイシー・グルーバーは、ボストンを拠点に活動する変幻自在のアーティストで、その類まれなる音楽的才能、及び、ストーリー性のあるソングライティング、そして感情的な深みは、リスナーの心に深く響きわたる。 彼女の作品は、個人的な体験と他者の感情的な物語をシームレスに絡め、孤独、寂しさ、希望といったテーマを探求する深い音楽的つながりを生み出している。
音楽は幼い頃からステイシーの人生の本質的な部分であった。 内気で内向的な情熱から始まり、クローゼットの中で個人的に歌っていた音楽は、小学校で初めてソロ曲「クリスマスの12日間」を披露したとき、力強い歌声へと急速に開花した。 その時、ステイシーは自分の本当の声を発見し、それ以来一度も振り返ったことはなかった。
幼少期を通じて、ステイシーはフレンチ・ウッズ・フェスティバル・オブ・ザ・パフォーミング・アーツで夏を過ごし、音楽への深い愛をさらに確かなものにした。
タフツ大学とニューイングランド音楽院の先駆的な5年間のデュアル・ディグリー・プログラムで、クラシック声楽科からジャズ研究科に移行した最初の人物となったとき、ステイシーの旅はユニークで野心的な方向へと進む。 この独特な教育的背景は、彼女の多面的な芸術性を形成し、演奏家としても作詞家としても多才な才能を磨いた。
アン・マレーからバーブラ・ストライサンド、カレン・カーペンター、KDラング、ビリー・エイリッシュ、ピンク・ナンシー・ウィルソン、ジョン・コルトレーンなど、彼女の影響を受けた音楽は多岐にわたり、さまざまなジャンルが彼女独自の音楽の背景に浸透している。 その結果、彼女は様々な音楽スタイルやテイストを演奏するGBの人気バンドのリード・ヴォーカルとなった。
ボーカリストとして音楽キャリアを花開かせる一方で、ステイシーはハーバード大学医学部の有名な教授として、また、マクリーン病院の先駆的な神経科学者として、まったく別の分野でも卓越した業績を残している。 大麻に関する画期的な研究において、彼女は幅広い症状におけるカンナビノイドの長期的影響の理解に焦点を当てている。
ステイシーの研究は、臨床試験に影響を与え、様々な病状に対する大麻の潜在的な利益について重要な洞察を提供する実データを生み出し、ゲームチェンジャーとなっている。
ステイシーは、ダン・エイクロイドとブルース・ブラザーズとの共演、ビリー・ジーン・キングのための賛歌の作詞、マイケル・オーランドとのコラボレーションによる大規模なイベントでの演奏などで成功を収めている。
音楽と研究を通して、ステイシーは、音楽の変容力であれ、医学的解決法の科学的探求であれ、つながりの力を例証している。
「音楽は、人々が感じるべきことを感じる手助けをすることができるのかもしれません......。私はいつも、音楽によって人々が他の誰かの視点を理解できるようになることを願っています」と彼女は語った。
「Be Kind With Your Heart」
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現役最年長のビートルズのメンバーであるRingo Starr(リンゴ・スター)は、T・ボーン・バーネットと共作したニューアルバム『Look Up』を発表した。
本作は2025年1月10日に海外盤がリリースされる。アルバムのリードシングル「Time On My Hands」のリリースと共にこの知らせは明らかになった。(楽曲のストリーミングはこちら)
本作には、アリソン・クラウス、ビリー・ストリングス、ラーキン・ポー、ルシアス、モリー・タトルなど、アメリカーナやブルーグラス方面の豪華なゲストが参加。ポール・ケネリーとダニエル・タシアンが共作したリードシングル「Time On My Hands」もストレートなカントリーソング。(LPには、タシアンとブルース・シュガーが共同プロデューサーとして参加)
リンゴ・スターは、2022年に米国の著名なシンガーソングライター、T・ボーン・バーネットに偶然会った後、『Look Up』がどのようにまとめられたかについて次のように明らかにしている。
「実は、僕はずっとカントリー・ミュージックが好きだった。T・ボーンに曲を書いてもらったとき、それがカントリー・ソングになるとはそのときは思ってもみなかったよ。当時私はEPを作っていたので、カントリーEPを作ろうと思っていた」
「でも、彼が9曲も持ってきてくれたとき、アルバムを作るべきだと思った! それができて本当にうれしく思う。T・ボーンをはじめ、アルバムの制作に協力してくれた素晴らしいミュージシャンたちに感謝し、ピース&ラヴを送りたい。制作はとても楽しかったし、聴くのも楽しいと思うよ!!」
『Look Up』はリンゴ・スターにとって6年ぶりのニューアルバムとなり、カントリーを中心に構成されている。
「Time On My Hands」
■『Look Up』の輸入盤の詳細についてはユニバーサルミュージックストアでご確認ください。
Ringo Starr 『Look Up』
Label: A Lost Highway Records (Roccabella/ UMG Recordings)
Release; 2025年1月10日
Tracklist:
1. Breathless (featuring Billy Strings)
2. Look Up (featuring Molly Tuttle)
3. Time On My Hands
4. Never Let Me Go (featuring Billy Strings)
5. I Live For Your Love (featuring Molly Tuttle)
6. Come Back (featuring Lucius)
7. Can You Hear Me Call (featuring Molly Tuttle)
8. Rosetta (featuring Billy Strings and Larkin Poe)
9. You Want Some
10. String Theory (featuring Molly Tuttle and Larkin Poe)
11. Thankful (featuring Alison Krauss)
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©Marta Bevacrua |
テキサス州出身のカントリーシンガー、Kacey Musgraves(ケーシー・マスグレイヴス)は、最新アルバム『Deeper Well』のデラックス・エディションを発表した。
この拡張盤には、オリジナルの14曲に、7曲の未発表曲が追加収録される。シンガーソングライターはこの発表に合わせて新曲「Irish Goodbye」を発表した。『Deeper Into the Well』のエクステンドバージョンはInterscope/MCAナッシュビルから8月2日にリリースされる。
「Irish Goodbye」
ケーシー・マスグレイヴスは、4月にアイルランドのダブリンで開催された「Deeper Well」の宣伝を兼ねたワールド・ツアーのキックオフで、「Irish Goodbye」のパフォーマンスをファンの目の前で披露した。
『Deeper into the Well』には「Superbloom」でレオン・ブリッジス、「Perfection」にはタイニー・ハビッツとコラボレーションを行った。
今年初め、ケーシーはロンドン、ダブリン、アムステルダム、ブリュッセル、ケルン、グラスゴーなどでソールドアウト公演を行い、ヨーロッパ公演を終えたばかりである。
ワールド・ツアーの北米公演は、9月4日(水)にペンシルベニア州ステート・カレッジのブライス・ジョーダン・センターで始まる。12月7日(日)のテネシー州ナッシュビル、ブリヂストン・アリーナでの2公演がソールドアウト。ケーシーは、9月28日に開催される歴史的で象徴的なオースティン・シティ・リミッツの50thシーズンのプレミア・パフォーマーに選ばれている。
Kacey Musgraves 『Deeper Into The Well』
Deeper into the Well track list:
* new track
1. ‘Cardinal’
2. ‘Deeper Well’
3. ‘Too Goodto be True’
4. ‘Moving Out’
5. ‘Giver/Taker’
6. ‘Sway’
7. ‘Dinner with Friends’
8. ‘Heart of the Woods’
9. ‘Jade Green’
10. ‘The Architect’
11. ‘Lonely Millionaire’
12. ‘Heaven Is’
13. ‘Anime Eyes’
14. ‘Nothing To be Scared Of’
15. *’Ruthless’
16. *’Little Sister’
17. *’Flower Child’
18. *’Superbloom feat. Leon Bridges’
19. *’Perfection feat. Tiny Habits’
20. *’Arm’s Length’
21. *’Irish Goodbye’
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ジェイソン・ライトル率いる米国のインディー・ロック・バンド、Grandaddyが、近日発売のアルバム『Blu Wav』のニューシングル「Cabin in My Mind」を公開した。『Blu Wav』は2024年2月16日にDangerbird Recordsよりリリースされる。ニューアルバムの予約はこちら。
ジェイソン・ライトルは次のように説明する。「しばらく前、友人と一緒に旅をしていて、ライヴをしながらただリフを弾いていたら、彼がこのフレーズを思いついた。
「私にとってとても意味のある言葉だったし、タイトル自体にたくさんの意味が込められていた。文字通り、心の中の小屋を想像するのは楽しいよ。玄関に入ってドアを閉め、しばらく姿を消すんだ。タイトルがすべてを物語っている古いカントリー・ソングのように完璧だった。私はこのフレーズを覚えていたし、それを拾い上げて仕事にするのは簡単だった」
近日発売予定のアルバム『Blu Wav』は、グランダディの巨匠、ジェイソン・ライトルがネバダ州の砂漠をドライブ中に、ラジオのクラシック・カントリー・ステーションから流れてきたパティ・ペイジの「Tennessee Waltz」を聴いて思いついた。このアルバムには、グランダディが得意とするローファイな瑞々しさと、時にサイケデリックなオーケストレーションが、ライトルが初めて本格的なカントリー・ミュージックに挑戦した作品として組み込まれている。全13曲中7曲がワルツで、「ペダル・スティールを使用した曲が非常に多い」とライトルは書いている。
Grandaddyは最近、Sumday Twunnyのボックス・セットを含む一連の20周年記念リイシューを行っている。ライトルはまた、友人でありサイケデリック・ポップの作家であるマーク・リンカスの遺族の要望により、スパークル・ホースの遺作アルバムにヴォーカルで参加している。
ナッシュビルを拠点にするカントリー・シンガー、マーゴ・プライス(Margo Price)は、2023年リリースのアルバム『Strays』9曲の新曲を加えて『StraysⅡ』として再構成することを発表した。このリメイクは10月13日にLoma VIsta Recordingsよりリリースされる予定だ。
『Strays II』は、それぞれが愛、悲しみ、そして受容のユニークな物語を綴った3部構成となっている。『Act I: Topanga Canyon』では、プライスは『Strays』のプロデューサーであるジョナサン・ウィルソン、そしてビッグ・シーフのバック・ミーク、ソングライター/マルチ・インストゥルメンタリストのナイ・オーといった新たなコラボレーターと共に参加している。
ウィルソンのトパンガ・スタジオで『Strays』の他の収録曲と同じセッションで録音され、マーゴ・プライスと夫のジェレミー・アイヴィーがその前年の夏に行った6日間のシロシビン・トリップの中で書かれた箇所もある。
また、新曲「Strays」について、マーゴ・プライスは次のように書いている。「タイトル曲は、20年前に夫のジェレミーと私がナッシュビルで出会い、恋に落ちるまでの物語です。私がほとんどの歌詞を書き、ジェレミーがコードとメロディーを書いた。また、この曲は私たちが常に自分たちという人間に忠実であろうとしてきたことを反映している。"愛と痛みは波のようにやってくるけれど、あの頃の私たちは狼のようにワイルドで、ダーリン、私たちは迷子だった"。
ジョナサン・ウィルソンとバック・ミークがフィーチャーされた「Malibu」は以下からチェック。
ユニークなカバーソングを毎週のように公開しつづけるロバート・フリップ夫妻を尻目に、UKロックの伝説、The WhoのPete Townshend(ピート・タウンゼント)が30年ぶりのカントリー調の軽快なソロシングル「Can't Outrun the Truth」でカムバックを果たしている。
この曲は、タウンゼントのパートナーであるレイチェル・フラーがチャーリー・ペッパー名義で作曲・プロデュースしたアコースティックギター主体の曲で、この曲の収益はすべてティーンエイジ・キャンサー・トラストに寄付されることになっています。
「私たちは家を引っ越したばかりで、ピートは自分のスタジオでラリーのように幸せそうに毎日仕事をしていたんだけど、私は背中を丸めて、ただ壁を登っているだけで、クリエイティブな仕事ができなくて、明らかにどこにも行けなかったの」とレイチェルは言う。
そして、この時期が多くの人々にとってどれほど信じられないほど困難なものになるのか、本当に考え始めたんです。歌詞を書いて、ピアノの前に座って曲を書いて、ああ、本当にレコーディングしたいなと思った。それで、ピートにデモの録音を依頼したんだ。
ピートは、「レイチェルが演劇のプロジェクトでデモを作るのを何度か手伝ったことがある。彼女は本当に仕事が早いので、2週間スタジオに入ってこのプロジェクトに取り組もう、と言われても無理なんです。2時間後、あるいは1時間後には完成しているのですから、彼女と仕事をするのは簡単です。
「パンデミックの年は、チャリティ団体にとって最悪の時だった」と彼は続けます。
ティーンエイジ・キャンサー・トラストは、毎年アルバート・ホールで行われる一連のコンサートやその他さまざまなものから資金を得るために作られたのですが、それがすべてなくなってしまったのです。
ロックダウンから生まれた精神疾患に関するものですが、この特別なチャリティーのために、このような活動を行うことを思いつきました。もし、あなたの家族やティーンエイジャーが癌にかかり、治療を受けているときに、ロックダウンが起こり、見舞いに行くことも許されないというシナリオがあったとします。この曲には、全体的に痛切な思いが込められているんだ。
ニール・ヤングは、4枚目のスタジオ・アルバム『ハーヴェスト』の50周年を記念して、12月2日にRepriseからデラックス盤のリイシューをリリースする。
3xLPまたは3xCDのボックスセットには、オリジナル・アルバム、3つのスタジオ・アウトテイク、1971年2月23日に収録された未発表のBBCソロ・パフォーマンス、そしてドキュメンタリー「Harvest Time」が収録される予定である。また、ハードカバーの写真集、ポスター、写真家ジョエル・バーンスタインによるライナーノーツも収録されています。
再発盤に収録されているアウトテイクは、"Bad Fog of Loneliness", "Journey Through the Past", "Dance Dance Dance "である。一方、『ハーヴェスト・タイム』では、ヤングが北カリフォルニアで行った「ハーヴェスト・バーン」のセッションに加え、ナッシュビルとロンドンでのレコーディング・セッションの映像が収録されている。
プレビューとして、YoungはBBCのコンサートから抜粋した「Heart of Gold」のライブバージョンを公開しています。ミュージック・ビデオは以下よりご覧ください。
ヤングは先日、クレイジー・ホースとのニューアルバム『World Record』を発表した。マリブにあるリック・ルービンの有名なシャングリ・ラ・スタジオで録音されたこのアルバムは、11月18日にリリースされる予定となっています。
Harvest (50th Anniversary Edition)
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Tracklist:
01. Out on the Weekend
02. Harvest
03. A Man Needs a Maid
04. Heart of Gold
05. Are You Ready for the Country?
06. Old Man
07. There’s a World
08. Alabama
09. The Needle and the Damage Done
10. Words (Between the Lines of Age)
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©︎Mickie Winters |
テネシー州のカントリーバンドLambchopが、9月30日に”City Slang”からリリースされるアルバム『The Bible』からのサード・シングル「Little Black Boxes」を公開しました。「Police Dog Blues」「So There」に続き、Isaac Gale監督によるCGビデオ付きです。下記よりご覧ください。
Lambchopのフロントマンであるカート・ワグナーは「Little Black Boxes」について次のように語っています。「この曲は、7月中旬の夜、暑くて汗ばんでいてスモークの多い部屋で作られたんだ」
「6、7人の汗臭いミネソタ人と、4、5台のラップトップ、ピアノ、スモークマシーン、レーザー光線で満たされ、紛れもなくドキドキしてたよ。しかし、我々はここにいる。ビール瓶の中の稲妻なのさ」
「3Dアセットとデジタルフィルターだけを使用し、このビデオで "映画的 "なものに近づけるか試行錯誤してみたかった」と監督を務めたアイザック・ゲイルはこのビジュアルについて付け加えた。
「まあ、そこで、まず、不可能を可能にするゴールを設定し、史上最高のコンサートフィルムである「Shake! ”オーティス・ライブ・アット・モンテレー "をある種の目標として定めてみたんだ。この映像はパフォーマンスとカメラワークの両方で最高のエネルギーを持っているはずだよ」
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Wilcoは、2001年にリリースされたアルバム「Yankee Hotel Foxtrot」のリイシュー第4弾として、「Ashes Of American Flags」のスタジオ・ライブを公開し、同時にアイスランドでの初ライヴの開催を発表しました。
今回、発掘された音源は、WXRTのSound Opinionsシリーズで、2001年9月18日にウィルコが「Yankee Hotel Foxtrot」5曲を演奏した際に録音された。このセッションには、6つのインタビュー・トラックが含まれ、9月16日にNonesuchから発売される「Yankee Hotel Foxtrot Super Deluxe」のリイシューのCD8枚(またはレコード11枚)として発表される予定となっている。
「Ashes Of American Flags (Live In The Studio)」は、「Reservations」と「Pot Kettle Black」のライブ音源、"Unified Theory Of Everything Version"と呼ばれる「Kamera」に続く、「Yankee Hotel Foxtrot Super Deluxe」のリイシューから公開された4曲目の先行シングルです。
このデラックバージョンには全11曲のオリジナル・アルバムのリマスターバージョンを含む、全102曲が収録。残りのトラックは、デモ、ドラフト、インストゥルメンタル、2002年に行われた22曲のコンサート録音が組み込まれる。リマスター盤と18曲のボーナストラックを収録した「Yankee Hotel Foxtrot」のリイシューもCDで発売。レコードでは、11枚組の「スーパー・デラックス」リイシューに加えて、リマスター・アルバム単体の2枚組プレス盤も発売が予定されている。
「Ashes Of American Falgs」
さらに、ジェフ・トゥイーディー擁するウィルコは、アイスランドの首都・レイキャビクで3日間の公演を発表しており、これはバンドにとってアイスランドでの初の公演となる。このライブは2023年4月6日から8日にかけて行われる予定で、HARPA Concert and Conference Centre内の”Eldborg Hall”で開催される。ドラムのGlenn Kotche(グレン・コッチェ)は、「ついにアイスランドで初めて演奏することになってとても興奮している」とコメントを添えている。「多くの素晴らしい音楽と芸術の源であるアイスランドの文化と人々を体験するのが今から待ちきれない。世界中のファンと一緒に、素晴らしい思い出を作ることを楽しみにしているよ」
ウィルコは、今年、5月に12枚目のスタジオ・アルバム『Cruel Country』を”dBpm Records”からリリースしている。その中で、ジェフ・トゥイーディーは、「仮に、最高のカントリー・ミュージックが、ストーリーテリングによってもたらされるものとするならば、まさに『Cruel Country』において、Wilcoは最も純粋な形でそれを提供しているはずだ」と説明している。
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Kurt Wagner |
Lambchopがニューシングル「So There」とミュージックビデオを公開しました。ラムチョップの音楽は、オルタナティヴ・カントリーに属し、テネシー州ナッシュヴィルに古くから伝わるポピュラー・ミュージックをもとに、スティール・ギター、トロンボーン、オルガンなどのアレンジを加えたサウンドが魅力です。彼らの楽曲はハチャメチャなカントリーバンドとも呼ばれているらしい。
新たにリリースされたニューシングル「So There」は、前作「Police Dog Blues」に続き、彼らの次作『The Bible』からのセカンド・シングルとなります。Isaac Galeが監督したミュージックビデオも公開されていますので以下よりご覧下さい。『The Bible』はCity Slangから9月30日にリリース予定です。
Kurt Wagnerはプレスリリースで、「"So There "は、私の頭の中では、友人のために、そして私たちが正しいと信じるもののために、姿を現し、そこにいることのアイデアを扱っているんです」と述べている。
「しかし、それだけで十分なのかどうかという疑問もあります。2021年の灼熱のミネアポリスの夏に浸っている間、私はこのことについて考えていました。グレイトフル・デッドのバンパー・ステッカーを見つめながら渋滞に巻き込まれ、ポールに「Cloudy Forever」とスプレーされた高速道路のビルボード看板の下に毎日停車していた。車内には、ハエが飛び交い、街には恐怖感が漂い、太陽が朝の霞を焼き払うのを待っていた」
レナード・コーエンをトリビュートした新しいコンピレーションアルバム『Here It Is: A Tribute to Leonard Cohen』がブルーノート・レコードから発売されます。
『Here It Is: A Tribute to Leonard Cohen』は、イギー・ポップ、ピーター・ガブリエル、メイヴィス・ステイプルズ、ノラ・ジョーンズ、サラ・マクラクラン、ジェームス・テイラー、デヴィッド・グレイ、ナサニエル・レイトリフなどのカバー、Bill Frisell(ビル・フリゼール)、 Immanuel Wilkins(イマニュエル・ウィルキンス)、 Kevin Hayes(ケヴィン・ヘイズ)などのバックバンドが収録されています。アルバムはラリー・クラインがプロデュースし、ブルーノートから10月14日に発売される予定です。
同レーベルは、レナード・コーエンの1984年のアルバム『Various Positions』に収録されている「Coming Back to You」をジェームス・テイラーが演奏したものを公開しています。このジャジーでハートフルなバージョンは、アルバムバンドに加え、ベースのScott Colley、ペダルスティールのGregory Leisz、オルガンのLarry Goldingsが参加しています。これはマサチューセッツ州ワシントンの『Barn』で録音されました。試聴は以下でどうぞ。
コンピレーションへの参加について、ジェームス・テイラーはこう語る。
ラリー・クラインがレナード・コーエンのトリビュート・アルバムに参加しないかと誘ってくれたとき、すぐに引き受けたんだ。ラリーは優れたレコーディングのプロデューサーであり、良き友人であること、そして、私と同世代のほとんどすべての人と同じように、私もレナード・コーエンを崇拝しているからです。自分の音楽の好みを追求するようになってすぐに、コーエンの曲は数少ないお気に入りのひとつとなり、ソングライターとしての自分の進歩に大きな影響を与えたのです。
ラリー・クラインは、数十年にわたるコーエンとの友情に敬意を表し、このアルバムを制作することになった。「彼はおそらく、私が持っていた最も賢明で楽しい友人であり、あらゆる点で非常に、楽しかった人でした」と彼は声明で述べています。
彼が亡くなった後、私は一緒に仕事をしている他のアーティストと頻繁に彼の曲をカバーしていることに気づきました。理由のひとつは、もちろん曲がとても良いから-ある意味、レナードは最高のポップソング・ライターなんだけど、もうひとつの理由は、それが私の周りに彼の空気をとどめておくのに役立ったからだよ。
HERE IT IS: A TRIBUTE TO LEONARD COHEN TRACKLIST
1. Steer Your Way – Norah Jones
2. Here It Is – Peter Gabriel
3. Suzanne – Gregory Porter
4. Hallelujah – Sarah McLachlan
5. Avalanche – Immanuel Wilkins
6. Hey, That’s No Way To Say Goodbye – Luciana Souza
7. Coming Back To You – James Taylor
8. You Want It Darker – Iggy Pop
9. If It Be Your Will – Mavis Staples
10. Seems So Long Ago, Nancy – David Gray
11. Famous Blue Raincoat – Nathaniel Rateliff
12. Bird On The Wire – Bill Frisell
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