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テネシー/ナッシュビルのハードコアバンド、Snõõperが新曲「Company Car」をbandcamp限定でリリースした。

 

Snõõperは今年7月に、Third Manからデビュー作『Super Snõper』をリリースしている。ライオット・ガールの系譜に属するパンクサウンドをガレージ・ロックと結びつけ、コアなパンクファンの間で一躍有望視されるようになった。デビューアルバムの収録曲「Investory」では、オレンジカウンティの最初のパンクバンド、Middle ClassやワシントンDCのストレイト・エッジに近いハードコア・ナンバーを披露している。ライオット・ガール・パンクがバンドの最大の持ち味であるが、一方で、ガレージ・ロックのような荒削りな質感も彼らのサウンドの醍醐味の一つだ。

 

今回発表されたニューシングル「Company Car」では、Circle Jerks,Xを始めとするカルフォルニアのパンクのカルト性を継承している。

 

ナッシュビルの新世代のパンクバンドは新曲で新たにトリッピーなシンセを飛び道具として追加し、ノイズというフィルターを通じてポスト・パンク的なサウンドに挑戦している。ボーカルやコーラス前のめりな勢いがあるため、彼らの持ち味であるスピード感満載のシングルとなっている。


 

©︎Alex Cihanowic

シカゴのエモ・バンド、Dowsing(ダウジング)の5枚目のアルバム『No One Said This Would Be Easy』がAsian Man Records/Storm Chasers LTDから12月1日に発売される。


アルバムのリードカット「Simple Productions」と他の収録曲は、他の多くのレコードと同様、不確実な時期にレコーディングされた。

 

「エリックがCOVID-19を発症し、彼の祖父が他界し、それからバンドはショーに出演することになった。リリックの「Simple Projections」は、人生の不確実性とレコードの全体的なトーンの多くを要約している。5枚目のアルバムのタイトルのように、"No One Said This Would Be Easy"(誰もこれが簡単だとは言わなかった)。もちろんそうだったんだけれど、バンドはそれを実現させたんだ」


「Simple Projections」は、その不確実性を、中毒性のあるニュー・シングルに変貌させた。正真正銘の"ミッドウエスト・エモ "で、フックのあるアンセミックな曲。以下からチェックしてみよう。 

 

 

「Simple Projections」



Dowsing 『No One Said This Would Be Easy』



 

要チェックのエモコアバンドがニューヨーク/ロチェスターから登場する。SideOneDummyと契約したばかりのCarpoolがデビューアルバム『My Life In Subtitles』の制作を発表した。本作はジェイ・ズブリッキー(Every Time I Die、Save Faceなど)がレコーディングを担当した。

 

Carparkのフロントマン、ボーカル/ギターのストッフ・コラサントはこの曲に関して以下のように述べた。

 

この曲が何を意味するかは、この曲自身が語っていると信じたいが、純粋に、表面的に見えるものよりもニュアンスがある。

 

いろいろな意味で、私はこの曲を "Salty Song "の精神的な後継者として見ている。私はこの曲を書きたくはなかった。大小を問わず、どんなバンドにも、自分たちの "ヒット曲 "を毎晩演奏しなければならないことをどう思うか聞いてみてほしい。彼らの10人中9人は、大変だ、この曲に幻滅した、かつてのような意味はないと答えるだろう。私はこの曲を書きたくはなかった。


ある晩、弟のアダムが電話してきて、"アルバムに『Salty Song』風のバンガーが必要だ。彼は間違っていなかった(めったにそんなことはない)。

 

私はその夜、25分でこの曲を書いた。歌詞は、言葉が多く、皮肉っぽく、パニック発作のようにごちゃごちゃしているつもりだ。日常の "ありふれたこと "に対する不安や恐怖をどう扱うか、それが健康的かどうかは別として。私は状況に直面したときの考え方、脳が情報を取り込む方法を綴る。


好きでも嫌いでもいい。とにかくハイになろう "というのが、すべてに対する私の率直な気持ちなんだ。私たちは生まれながらのライバルであり、宿命的な敵同士である可能性もある。私たちは恋人同士かもしれないし、ただ一緒に横になってハイになることが最も親密な瞬間かもしれない。

 

ドライな目で人生を生きる方がいいのかもしれない。霞んだフィルターで物事を見る方がいいのかもしれない。そうじゃないかもしれない。そんなこと誰にわかるって言うんだ?

 

このアルバムは、2018年以降の僕の人生を皆さんに読んでもらうための記録だ。これが最も正しい始め方だと思う。私がどれだけクソなバスケットケースなのかを紹介することによって。

 

 

 「Can We Just Get High?」




Carpark 『My Life In Subtitles』


 

Label: SideOneDummy

Release: 2024/3/22

 

Tracklist:

1. My Life In Subtitles

2. Can We Just Get High?

3. Open Container Blues

4. Crocodile Tears

5. Done Paying Taxes

6. Kid Icarus

7. Me Vs. The Windmill

8. No News Is Good News

9. I Hate Music

10. Car

11. Thom Yorke New City

12. Everytime I Think Of You I Smile

 

 

Pre-order:

 

https://carpool.lnk.to/cwjgh


 

DCハードコアの祖、Minor Threatの未発表曲を収録したEPが、唯一のフルレングス『Out Of Step』の40周年記念に合わせて発売される。

 

『Out of Step Outtakes』と名付けられたこの3曲入りEPには、1983年のオリジナル『Out of Step』セッションで録音された音源が収録されている。シンガーのイアン・マッケイが経営するディスコード・レコードから12月1日にリリースされる。


1983年1月、マイナー・スレットは5人編成でインナー・イヤ・スタジオに入った(ブライアン・ベイカーはベースからセカンド・ギターに、スティーヴ・ハンスゲンはベースを弾いていた)。


彼らは6曲の新曲があり、結局、「Out of Step 12 EP」の中心となった。  バンドは歌詞を明確にするため、リリックを追加した「Out of Step」とDCのパンク・シーンを皮肉った「Cashing In」を再レコーディングすることに決定。 多くの議論の末、「Cashing In」はオリジナル盤のジャケットやレーベルには記載されていなかったが、隠しトラックとして追加された。


リールにはブランク・テープが残っていたので、「Addams Family 」というインストゥルメンタルを録音することにし、2本のギターでどんなサウンドになるかを聴くために "In My Eyes "と "Filler "の新ヴァージョンを録音した。


「Addams Family」は、「Cashing In」のコーダとして使われたが、他の2曲はミックスされなかった。2021年にマルチトラックテープがデジタル化されるまで、35年以上忘れ去られていた。この発見に驚いたイアンとドン・ジエンタラは、この2曲と「アダムス・ファミリー」の全テイクをミックスした。


『Out of Step Outtakes』は、DSPでストリーミング配信されるほか、7インチのクリア・ヴァイナルも発売される。海外盤のフィジカルはDiscordで予約受付中



Minor Threat 『Out of Step Outtakes』 EP

 

Tracklist:

1. In My Eyes

2. Filler

3. Addams Family


Mannequin Pussy/ ©Epitaph


今後ブレイク必至のフィラデルフィアのインディーロックバンド、Mannequin Pussyが新作アルバム『I Got Heaven』の制作を発表。USパンクのメッカ、Epitaphから3月1日にリリースされます。先行シングルを聴く限りでは、スマッシュ・ヒット以上を打ち立てる可能性も??

 

2019年の『Patience』に続くこの作品は、ジョン・コングルトン(セイント・ヴィンセント、アンナ・カルヴィ、エンジェル・オルセン等の作品を手掛けたヒット作請負人、ハイ・コンプレッサーによるダイナミックなサウンドを生み出すことで知られる)がプロデュースを手掛けた。先行リリースされたタイトル・トラックとニュー・シングル「I Don't Know You」が収録される。メイソン・マーサーとアンソニー・ミラレスが監督した付属ビデオをチェックしてみよう。


「これは単純に片想いについての歌だ。フェスで、道で、スーパーの行列で、思いがけず誰かに出会ったときの興奮と遊び心について。次にいつ会えるかはわからないけど、その可能性の高揚感が残り、その人についてもっと知りたいと切望させる」バンドのマリサ・ダビセは声明の中で説明しています。

 

さらに、アルバムのテーマについて、ダビチェはこう語っている。「この社会で若者であることの意味があるとするなら、私たちに課せられたシステムに挑戦する自由だ。私は何のために生きているのか? 何が私を生きたいと思わせるのか?」 

 

「I Don't Know」




Mannequin Pussy 『I Got Heaven』


Label: Epitaph

Release: 2024/3/1

 

Tracklist:


1. I Got Heaven

2. Loud Bark

3. Nothing Like

4. I Don’t Know You

5. Sometimes

6. OK? OK! OK? OK!

7. Tell Me Softly

8. Of Her

9. Aching

10. Split Me Open


 



DCハードコアのレジェンド、スクリームが2011年以来、1993年以来の新曲となるフルアルバム『DC Special』を発表した。

 

イアン・マッケイ、元ドラマーのデイヴ・グロールなどが参加したこのアルバムは、パンクの名門、ディスコード・レコードから11月10日にリリースされる。このニュースと共に、スクリームは2023年のツアー日程を発表し、新曲「DC Special Sha La La"「を公開した。試聴は以下から。


スクリームのオリジナル・メンバー、シンガーのピート・スタール、ギタリストのフランツ・スタール、ベーシストのスキーター・トンプソン、ドラマーのケント・スタックスは、ワシントンDCのパンク・スタジオ、インナー・イヤーで、創設者のドン・ジエンタラとともにDCスペシャルをレコーディングし、マイナー・スレット/フガジのフロントマン、イアン・マッケイがプロデュースを担当した。

 

バンドの新作は1993年の『Fumble』以来、全体としては2011年のEP『Complete Control Recording Sessions』以来となる。2021年、スクリームはキックスターターを立ち上げ、このプロジェクトに資金を提供したが、それは結局、ジエンタラが歴史的な場所から追い出される前にインナー・イヤーでレコーディングした最後の作品のひとつ。


マッケイ、ジェリー・バッシャー、エイミー・ピッカリング、マーク・シスネロス、オナーム・エメット、ジョー・ラリー、ボブ・バーベリッチ、ジョン・ゲーチウスらと同様に、80年代後半にスタックスの後任としてドラムを担当し、1990年にニルヴァーナに移籍したデイヴ・グロールも『DC Special』に参加している。ワシントンDCの音楽シーンの象徴的なアーティストが再集結した。

 

 


Discordの名盤特集もぜひご一読ください。


Scream 『DC Special』


Label: Discord

Release: 2023/11/10

 

Tracklist:

01. DC Special Sha La La

02. Bored to Life

03. Somebody Love

04. Hel Nah

05. Tum Tum

06. Represent

07. Dead Cities

08. Last of the Soft

09. Vanishing Commissars

10. The Flam

11. Lifeline

12. Call it a Night



もし、Johnny Cashがパンク・ロックと出会ったら? Social Distortionに変化する。今回、Craft Recordingsは、Social Distortionの影響力あるデビュー作『Mommy's Little Monster』の40周年を記念し、ヴァイナルとデジタル・リイシューを11月10日にリリースする。オリジナルのアナログ・テープからリマスターされ、180グラム・レコードにプレスされた。

 

ゲートフォールド・ジャケットに収められた『Mommy's Little Monster』には、「The Creeps (I Just Wanna Give You)」、「Another State of Mind」、象徴的なタイトル・トラックなどの名曲が収録されている。


カリフォルニア州オレンジ・カウンティの伝説的なパンクシーンのパイオニア的存在であるSocial Distortionは、シンガー、ソングライター、ギタリストのマイク・ネスが、高校時代の友人であるギタリストのデニス・ダネルとともに70年代後半に結成。ネスはブルース、カントリー、ロカビリーで育ったが、それは後にSocial Distortionの楽曲に浸透することになる影響である。


1981年にシングル「Mainliner」を発表した後、Social Distortionが、KROQのDJロドニー・ビンゲンハイマーの耳に留まり、彼は影響力のあるラジオ番組でバンドを宣伝し、彼のコンピレーション・アルバム数枚に「1945」を収録した。1984年の映画『Another State Of Mind』に収録されたユース・ブリゲイドとの北米ツアーは、この注目のおかげで実現した。帰国後、彼らはデビュー・アルバムのレコーディングに取り掛かった。


Mommy's Little Monster』は、カリフォルニア州フラートンの象徴的なCasbah Studioでのマラソン・セッションでレコーディングされた。バンドは、オーナー兼プロデューサー兼エンジニアのチャズ・ラミレスと密接に仕事をし、後にネスがロサンゼルス・タイムズ紙に語ったところによると、彼は 「自分たちを形作り、自分たちのサウンドを実現し、自分たちのキャラクターを実現する手助けをしてくれた」影響力のある人物だった。速く、生々しく、虚無的なアティテュードに溢れた9曲入りのアルバムは28分弱で、「Telling Them」、「Anti-Fashion」、「Moral Threat」といった曲を通して、初期のパンク・シーンを象徴している。


その他のハイライトとしては、バンドが批評家を愚弄する激しいオープニング曲 「The Creeps (I Just Want to Give You) 」や、社会規範を拒絶する2人のティーンエイジャーの物語を歌ったアンセム 「Mommy's Little Monster」などがある。シングル曲「Another State of Mind」は、1982年のツアーにインスパイアされ、ネスがツアー生活の浮き沈みと故郷のガールフレンドを恋しく思う気持ちを歌っている。この曲はすぐにライブの定番曲となり、ファンの人気曲となった。


1983年に、バンド自身の13th Floor Recordsからリリースされた『Mommy's Little Monster』は、Social Distortionをより広いパンク・シーンに押し上げると同時に、マスコミの注目を集めた。1984年、このアルバムをレビューしたトラウザー・プレスは、このアルバムを「インスタント・クラシック」と呼びならわし、「このキャッチーで皮膚病みたいなパンク・ポップは、LAアンダーグラウンドの驚くほど洗練された産物となった。ネスは現在のパンクの優れたソングライターの一人である」と回想している。マキシマム・ロックンロールも、「あの特徴的なヴォーカル、ハーモニー、ロックなギター、そしてメロディックなフックの数々。. . .最近、エキサイティングなパンキーポップはほとんどないが、これはその稀有な例のひとつだ」と自信たっぷりだ。


その後数年間、ソーシャル・ディストーションは、ハード・パンク、カントリー、ブルース・ロックンロールという彼らの特徴的なブランドを発展させ、このジャンルで最も売れているバンドのひとつに上り詰め、ブルース・スプリングスティーン、ザ・オフスプリング、ランシド、スライス、グリーン・デイ、ブリンク182といったアーティストをファンに数えた。

 

今日、バンドの影響力のあるカタログには、『Prison Bound』(1988年)、ゴールド認定を受けた『Social Distortion』(1990年)、『Somewhere Between Heaven and Hell』(1992年)、そして、最近の『Hard Times and Nursery Rhymes』(2011年)を含む7枚のスタジオ・アルバムがある。

 

現在、マイク・ネス、長年のギタリストであるジョニー・"2バッグス"・ウィッカーシャム、ベーシストのブレント・ハーディング、ドラマーのデイヴ・ヒダルゴ・ジュニアを擁するソーシャル・ディストーションのメンバーは、パンクのゴッドファーザーとしての地位を享受し続けている。


この40周期年盤からタイトル曲の映像がYoutubeで公開されている。こちらからご視聴できます。

 






 Koyoがニューシングル「Life's A Pill」をリリースした。シングル「Anthem」と「You're On The List (Minus One)」に続くこの曲は、9月29日にPure Noise Recordsからリリースされるバンドのデビュー・フル・アルバム『Would You Miss It?'』からの最新カットだ。


ヴォーカルのジョーイ・キアラモンテが新曲とビデオについて語った。


"Life's A Pill "はKoyoのお手本のような曲だ。TJはドライブ・アウト・イースト時代にこの曲を書いていた。マサチューセッツ州ローウェルに少し滞在していたときに、Fleshwaterのマリッサの助けを借りてデモ・バージョンのヴォーカルを録音したんだけど、その曲を完成させたときに、言いようのないカタルシスを感じたのを覚えているよ。この曲は、私が初めてのアメリカ・フル・ツアーに参加している間に家族が亡くなり、そのことで私が苦しんだことについて書いたものだ。


重い題材なので、ビデオにどうアプローチするかという点では、少し怖かった。とてつもなく才能のあるエリック・リヒターは、私がどう感じたかを表現するビデオを作るのにうってつけだった。抽象的なものを作りたかったので、物語は少し後回しにした。視覚的に美しく、しかし見づらいもの。呪術的で、でも怖くはない。彼の才能と友情に感謝している。


 


 

ロサンゼルスのパンクロックバンド、Militarie Gun(ミリタリー・ガン)は、今年リリースされた『Life Under The Gun』{レビューはこちら)のハイライトのひとつである「Never Fucked Up Once」のビデオを公開した。監督はオードリ・ミルザイで、バンド・リーダーのイアン・シェルトンが蹴飛ばされるシーンが収められている。以下よりご視聴下さい。


Militarie Gunは、MSPAINTとのスプリット7″『Paint Gun』も発表している。昨年の『All Roads Lead To The Gun (Deluxe)』からMSPAINTのコラボソング「Can't Get None」と、MSPAINTの2023年のデビューアルバム『Post-American』からMilitarie Gunのコラボ曲「Delete It」が収録。Loma VistaとConvulseのスプリット・リリース。


Militarie GunとMSPAINTは、9月29日のMeadowsと9月30日のSaint Vitusでのブルックリン公演を含むScowlツアーのサポートを務める。

 

 

「Never Fucked Up Once」



マネキン・プッシーがニューシングル『アイ・ガット・ヘブン』を発表した。コリンズ・'ベア'・レジスフォード、カリーン・レディング、マキシン・スティーン、マリサ・ダビセの4人からなるバンドは、2021年のEP『Perfect』以来となる新曲をファンに捧げている。


この新曲について、マリサは説明している。「I Got Heavenは、神聖なものと俗悪なものを融合させることを意図した曲で、私たちは皆、作られたとおりの完璧な存在であり、人生をどう生きるべきか、あるいはどう生きるべきでないかを決める権利は誰にもないということを思い出させる役割を果たす」

 

「天国は、私たちが生きていくために必要なものすべてを与えてくれたこの惑星にある。天国は植物や水の中、そしてこの世界を共有する動物たちの中にある。天国は私の中にも、あなたの中にもある。政治的な手段、個人の利益や権力のためにキリスト教を武器化し、意図的に私たちを分断する道具とすることは、現代世界にとって最大の脅威のひとつであり、愛によって連帯を見出す私たちの能力を脅かすものです。憎しみや暴力や雑音を増長させることは、個人としての神聖な目的を拒絶することである」

 

 

「I Got Heaven」

©Danielle Dubois

 

アメリカ/ペンシルバニア発のパンクロックバンド、ザ・メンジンガーズ(The Menzingers)が7枚目のアルバム『Some of It Was True』をEpitaphから10月13日にリリースすると発表しました。Social Distortion、Samiamあたりの渋いメロディック・パンクが好きな人におすすめのバンド。

 

このアルバムは、テキサスのソニック・ランチ・スタジオでブラッド・クックがプロデュースし、過去にコラボレートしたジョン・ロウがミックスを担当。最近のシングル「There's No Place In This World for Me」と新曲「Hope Is a Dangerous Little Thing」が収録されている。以下のビデオをチェック。


「アルバムは、ホテル、楽屋、地下室、リハーサル室で2年半かけて書かれた。南部にある人生を変えるような隠れ家でレコーディングされた『Some Of It Was True』は、17年前にバンドを始めたときに目指したこと、つまり、楽しみながら自分らしくいることを最も実現したものだ」と、The Menzingersのヴォーカル兼ギタリストのグレッグ・バーネットは声明で述べている。


「ザ・メンジンガーズは本物だよ。彼らと仕事をするのはとても楽しかったし、何度も感動して泣いたね。彼らは芸術的な成長、そして互いに対して、私が新鮮で美しいと感じた方法で、本当に献身的だよ。私はもうライヴァーなんだ」

 

 

「Hope is a Dangerous Little Thing」

 



ザ・メンジンガーズがニューシングル「There's No Place In This World For Me」をリリースした。

 

彼らはこの曲を "今いる場所となりたい場所の間で行き詰まっている人たちのためのアンセム "と呼んでおり、彼らのトレードマークであるパンク・サウンドを、もう少し荒々しいアメリカーナの方向へと押し進めたものとなっている。

 

過去2枚のアルバムはペンシルバニアにあるウィル・イップのスタジオ4で制作されたが、今作はテキサスの有名なソニック・ランチ・スタジオでブラッド・クック(ワクサハッチー、ケヴィン・モービー)のプロデュースにより制作された。ミックスはジョン・ロウ(2014年の『Rented World』をプロデュース)が担当した。モノクロのビデオもソニック・ランチ周辺で撮影され、ブラッド・クックがかなり大きくフィーチャーされている。以下からチェックしてほしい。



10月18日に掲載されたMUSIC TRIBUNEのレビューはこちらよりお読み下さい。



The Menzingers 『Some Of It Was True』


Label: Epitaph

Releae: 2023/ 10/13

 


Tracklist:


1. Hope is a Dangerous Little Thing


2. There’s No Place in This World for Me

3. Nobody Stays

4. Some of It Was True

05. Try


6. Come on Heartache

7. Ultraviolet

8. Take It to Heart

9. Love at the End

10. Alone in Dublin

11. High Low

12. I Didn’t Miss You (Until You Were Gone)

13. Running in the Roar of the Wind 



©Pooneh Ghana

 

今週金曜日(8月18日)にリリースされるニュー・アルバム『Death Is Nothing to Us』に先駆けて、ボストンのハードコアバンド、フィドルヘッド(Fiddlehead)が最終シングルをドロップした。

 

「Fifteen to Infinity」は、ギタリストのアレックス・ヘネリーが監督し、シンガーのパトリック・フリンと現在の妻との関係にインスパイアされたミュージック・ビデオが公開されている。視聴は以下から。


ビデオについて、監督のアレックス・ヘネリーはこう説明している。


「この曲がラブソングであることは分かっていたので、パトリックに彼と今の奥さんとの具体的な昔の思い出があるかどうか聞いてみたんだ。10代の頃、廃墟に忍び込んだり、崖から飛び降りたりして楽しんでいたそうだ。そこには、ボニーとクライドのような夫婦のビデオを作りたいという私の興味をかき立てる何かがあった。それは、一緒にテレビを見ているような単純な関係の瞬間でさえ、特別で『天国』のようなものだという曲の原案とは対照的だ。私はこの2つの瞬間を両立させたかった。一方が他方より特別なわけではないんだよ」


「このミュージック・ビデオはロサンゼルスの郊外で撮影したんだけど、めちゃくちゃ暑くて、使った車にはエアコンがなかったんだ。私の役者であるジャックとケイリンは素晴らしく、完全にキャラクターになりきっていて、全体がとても自然に感じられた。彼らとは一日中一緒に仕事をした後、帰り道で話をしたんだけど、彼らはビデオの監督や撮影もやっているんだ。彼らは僕らのセカンド・シングル「Sleepyhead」のビデオを作ることになったんだ。また、不思議なことにビデオが完成した日、友人のレミーにカットを見せたんだ。そしてその夜、実はその車は盗まれていて、警察が回収していた。ロシアのパスポートが無造作に金属類と一緒に後ろから見つかったんだ。なぜ、こんな話をしたのかわからないけど、適切だと思ったんだ」


この曲と共に、フィドル・ヘッドはUKデビューとなるMSPAINTのサポートによるUKツアー日程を発表しました。明日、8月16日には新宿ACBで来日公演を行う予定です。


「Fifteen to Infinity」

Public Image Ltd  『End Of The World』

 

 

Label: PIL Official Ltd

Release: 2023/8/11

 


 

 

Review

 

ニューウェイブ/ポスト・パンクの先鋒として70年代後半から活躍してきたジョン・ライドン率いる、パブリップ・イメージ・リミテッド。おそらく、ライブ・アルバム、リイシューを除けば、92年ぶりの復帰作となるだろうか。結成から数年、当時、飛ぶ鳥を落とす勢いだったセックス・ピストルズの解散後、ライドンは、その後の十年間、ポスト・パンクの旗手としてイギリス国内のシーンを牽引した。PILの実験的なポスト・パンク、そして、セックス・ピストルズの全盛期に劣らぬシニカルで風刺的な歌詞は、セルフ・タイトルのデビュー作『Public Image』を見れば分かる通り、バンドの代名詞でもあった。


最初期は、ポスト・パンクらしいひねりを特徴としていたが、その後、実験音楽、シンセ・ポップの影響を織り交ぜていた。PILは、いつも形骸化した音楽に取り組むことを忌避し、一瞬たりとも、その時代の気風に迎合をすることはなかったが、他方、さり気なく当代の流行の音楽のスタイルを「ポスト・パンク」という型に落とし込んでいた。特に、彼らの代表曲「Rise」は現在でも鮮烈な印象を残し続けている。

 

ジョン・ライドンのボーカルは、甲高く透き通った声質が特徴だった。そして上手くはないが、無限に伸びていくようなビブラートには、神々しさというか感動的なものがあった。パンクという表向きには非音楽を装うジャンルであろうとも、ライドンのボーカルにはいかなる活動期においても、確かに音楽的な何かが通底していたのだった。それでも、やはり年齢には勝てないというべきか、この数十年ぶりのアルバム『End Of The World』の録音では、昔に比べて声がかなり低くなってしまったことは、往年のファンであればすぐにお気づきになられることだろう。しかし、落胆することはない。ライドンらしさはいまだに残っている。また、ボーカルには、以前と同じように、シニカルなニュアンスが織り交ぜられ、そのシラブルには唯一無二の圧倒的な存在感が感じられる。やはり、年月を経ても、ライドンはライドンであることに変わりない。そして、他のボーカリストとは比較出来ないほどの神々しさだ。

 

アルバムのタイトルは、全世界に対する警告である。ただ、それが、具体的に何を示唆するものなのかは断定しかねる。表向きの気候変動や金融経済の不均衡、また、その背後にある様々な暗躍、2021年から始まった悲劇的な社会情勢、管理社会、デジタル一元化による人権の破壊、戦争、それらすべてに対するパンクの御大からの警告だ。ある意味では、70年代に始まったライドンの英国風の政治風刺の集大成を形成している。そのテーゼは奇しくも、批評的なロックの金字塔を確立したヨ・ラ・テンゴの『This Stupid World』と重なるものがある。しかし、テーマこそ、現代社会に内在する負の側面に焦点が絞られているが、このアルバムの音楽はブライアン・イーノの最新のボーカル・アルバムほどには重々しくはない。奇妙なほど勇ましく、晴れやかな雰囲気に彩られている。PILは、ポスト・パンクはおろか、パンクというジャンルを超越し、普遍的なロックへと足取りを進めている。そう、本作はパンクに加えてスタンダードなロックを想定し制作されたと言えよう。そのことは、オープニングに顕著に現れている。ロック・オペラ風の壮大なスケールを描いた「Penge」は、UKロックの歴史を俯瞰し、それをチェンバー・ポップ風の型へ落とし込んでいる。軍神マルスが目の前を行進していくような勇ましさを、このオープニングにおいて読みとっていただくことができるはずである。

 

続く、タイトル曲「End Of The World」では、PILの原点にある、ひねりのきいたポスト・パンク・サウンドに立ち返っている。クランチなギターに折り重なるようにして、例のある種の高揚状態にあるジョン・ライドンのボーカルが入り込む。この曲には懐かしさを覚えるとともに、ポスト・パンクの後追い世代としては、ようやくこれらのサウンドにリアルタイムで接することが出来たという伝えがたい感動がある。この中には、ポスト・パンクという彼らの代名詞にとどまらず、クイーンの「We Will Rock You」のようなスタンダードなロックの影響が織り交ぜられている。シンプルなロックを五十年目にして演奏するというのは、感慨深いものがある。先にも述べたように、UKロックの長きに渡る歴史と文化性を改めてお浚いするような内容だ。


三曲目の「Car Chase」では、PILが80年代のディスコ・ポップやシンセ・ポップに触発された時代を復刻しようとしている。ライドンのボーカルには、若干の衰えこそ見られるが、一方で、真摯さについては他の追随を許さない。その瞬間の自らの本性を見せようという彼の姿勢は、パンク・スピリットの核心を突いている。それに加え、ダブとファンクの影響を織り交ぜながら、新鮮味を探求している。サビではアンセミックな瞬間が現れ、これまでキャッチーな音楽を誰よりも追求して来たバンド、ソングライターとしての真骨頂を垣間見ることができよう。 

 

不敵なシンセのイントロで始まる「Being Stupid Again」では、 ドイツのクラウト・ロックの影響を取り入れ、ワイアードなポスト・パンク・サウンドへと移行する。現行のロンドンのポストパンクバンドのような一気呵成の勢いこそないが、ここには、どっしりとした安定感すら感じられ、さらに、Kraftwerk風のレトロなシンセ・リードが威風堂々たる印象をもたらす。

 

昔、セックス・ピストルズ以降のライドンのボーカルには、ゲルマン的なドイツ語のシラブルの影響が込められている、という話をどこかで読んだ覚えがある。つまり、それは、イギリス人から見たドイツ性であり、さらにいえば、イングランドの歴史の源流にあるアイルランドとゲルマンの混淆における文化性に対するシニカルな眼差しが、パンクというフィルターを通じて注がれていたのだった。 そういった、これまで表向きに解き明かされなかったジョン・ライドンの音楽的なバックグラウンドとルーツを伺い知れる。曲の後半では、現代的なスポークン・ワードにライドンは挑み、最新の文化に敏感であり続けるという姿勢は今も貫かれている。 

 

ジョン・ライドンは「Walls」でも現代的なスポークンワードに挑戦している。それはセルフ・タイトル・アルバムの時代の紳士性と皮肉を織り交ぜた、かつての70年代のスポークンワードのスタイルとは似て非なるものである。彼は、英国的な文化性に身を起きつつも、よりグローバルな視点を交えようとしている。その中には、レイシズムに対する提言も含まれている。そして、ファンクの要素が強いGang Of Fourの楽曲のスタイルはもちろん、後のRHCP(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)の『Mother’s Milk』の重要なインスピレーションともなったわけだが、コアなファンクに根ざしたパンクの影響をスポークンワードという形で消化している。聞けばわかる通り、決して、古びた曲調ではない。いや、それどころか、人格的に円熟した渋みは、体系化した現行のポスト・パンクを凌駕する瞬間もある。本曲のタイトルがピンク・フロイドの1979年のアルバム『The Wall』に因むのかどうかは分からない。

 

PILの楽曲の面白さというのは、斜に構えたようなスタイルにあったと思うが、「Pretty Awful」では、その魅力が余さず示されている。声をひっくり返したような歌い方は、シニカルであり、”Monty Python”のような英国のコメディーのような面白さを感じてしまう。

 

もしかすると、ここでは、シリアスになりがちな出来事をよりコメディーの視点を交えて見る事の重要性が示唆されているのか。もちろん、曲調は、ダンスミュージックを意識したパブリック・イメージ・リミテッドらしいポスト・パンクの形で展開されていく。それと同時に80年代のMTV全盛期のマイケル・ジャクソンに象徴されるダンスミュージックに対する親和性も感じ取ることができよう。PILのメンバーは何よりこのセッションを心から楽しんでいる。近年になく、ミュージシャン及び、バンドとしての充実した瞬間をこの曲に発見することができる。

 

PILは風変わりな存在であることを恐れない。「Strange」は、渋さのある後期のピンク・フロイドを彷彿とさせる楽曲に取り組んでいる。ライドンは、これまでの甲高いパンク的なボーカルから距離を取り、バラードを歌うため従来とは異なるボーカルのスタイルに挑んでいる。そして、シンセ・ポップを基調にしたこの曲には奇妙な哀愁が滲んでいることにお気づきになられるはずだ。ボーカルとベースは途中で奇妙な和音を形成し、雰囲気を上手く盛り立てている。特にベースラインの巧みさが光り、従来のPILとは違った雰囲気を楽しむことができる。

 

続く「Down On The Clown」は、イギー・ポップの名曲「Down On The Dirt」を思わせる曲名であるが、ここでもまた、シンセ・ポップやディスコ・ポップ風の楽曲が展開される。ただこの曲を油断ならないものとしているのは、やはりベース・ラインとドラムのバスの巧みさである。この2つのパートの掛け合いは、ファンクの鋭いパンク的な音響性として耳に迫ってくる場合もある。その上に搭載されるジョン・ライドンのボーカルは、ポスト・パンク的なひねりがあるが、やはり、いくら押しても動かぬというような安定感に満ちあふれている。これをボーカリストとしての貫禄ともいうべきなのかはわからない。だが、それらのバンドの演奏は、特にギターラインが中盤のソロで加わったとき、懐古的な感慨を超越した現代的な親しみの瞬間へと近づく。何ひとつも新しいことはやっていないのに、古びているわけでもない。これらの二律背反の意味合いは、曲をじっくり聴き込めば聴きこむほど強まっていくようにも思える。

 

同じく、「Dirty Murkey Delight」はスポークワードを基調としている。ただし、ポスト・パンク的なアプローチではなく、ミュージカルのような音楽性を吸収している。ここでは、バックバンドを背後に、舞台俳優として踊りを交えながら歌うライドンの姿が目に浮かぶ。これはロック・オペラに続くミュージカル・ロックが誕生した瞬間とも取れる。ともあれ、エンターテインメントの内奥を知るボーカリスト、バンドの演奏はとても楽しげであり、リスナーを釣り込む力を持っている。ブロードウェイなのか、それとも英国の由緒あるシェイクスピアの演劇なのか、そこまでは分からないにしても、華やかな劇場の建物、俳優、観客、舞台、奈落、ステージ背後の書き割りのような演出装置に至るまでの情景が脳裏に呼び覚まされそうである。 

 

「The Do That」では、イギー・ポップの「Lust For Life」を思わせるイントロから、ドイツ語的なシラブルの影響を受けたPILの最初期のライドンのボーカルのニュアンスが見事に復活している。いや、もしかすると、それ以前のピストルズの時代のボーカルに近い鮮烈な印象が蘇っている。ライドンのスポークンワードは、奇妙なピッチ/トーンの変化を辿りながら、ワイアードな畝りを形作っている。えてして、言葉というのは、単体では大きな意味を持たぬときもあるが、それが一連の表現となると、強固な印象のあるウェイブを形成する瞬間がある。パンクのレジェンド、ライドンのボーカルを聴いていると、そのことがよく分かるのではないだろうか。リリックをまくしたてるスタイルでこそないが、ライドンの文学的な表現が複合的に組み合わされると、その意味が変化し、ラップに近い意義を帯びはじめる。これは、非常に不思議なことであり、彼のボーカルの最もミステリアスな部分と言えるだろう。そして、PILのバンドサウンドは曲の途中で、デトロイトのプロト・パンクを形成したThe Stoogesの最初期のブギーに触発されたフックの効いた尖ったロックへと変遷していく。しかし、これはロックではなくロックンロールなのか。PILはダンスと密接に結びついたロックをやろうとしているのだ。

 

「LFLC」は、ミュートとカッティングを織り交ぜたギターラインは既視感がある。多分、マーク・ボラン擁する、T-Rexの名曲「Get It On」をヒントにしていると思われる。少なくとも、70、80年代のディスコ・ロック、グリッター・ロックを下地にした、軽やかなソフト・ロックの普遍的な魅力を示している。ライドンの声がよれているのは・・・、ご愛嬌と言える。しかし、ここでもシニカルというより、ファニーな印象のあるボーカルスタイルが貫かれている。

 

「North West Passage」では、「Metal Box」、「Flowers Of Romance」時代のインダストリアルの影響を絡めたロックに回帰している。クラウト・ロックへの憧憬が含まれたポスト・パンク・サウンドだが、ここではライドンのボーカルの前衛性が示されている。世間が言うところの「普通に歌う」ことを彼が拒絶するのは理由があり、彼の眼力(眼圧)が子供の頃に変わってしまったこと、そのことが原因で学生時代にいじめられたことに起因している。その頃、石を投げつけられることもあった。しかし、ライドンは、それ以後の時代に、自分らしく歌うことを一度も固辞したことはない。また、パンクであることを一度もやめたこともない。そして、ブティック『SEX』の時代から五十年近くが経過した今でも、そして、最新作『End Of The World』でも、それは不変である。現在のアーティスト写真には、考えられる限りにおいて、最もかっこよく年を重ねた四人の男たちの姿が写されている。アルバムの最後の楽曲「Hawaii」では、トロピカル風の楽曲を収録することで、世の中が暗い方向ではなく、安らいだ方向へ向かってほしいという、いかにも彼ららしい晴れやかなメッセージが込められている。 

 

最後に、このレビューを通して言っておきたいのは、ジョン・ライドンがこれまで国家を憎んだことは一度もなかったということである。70年代からずっと、風刺的な意見、及び苛烈な皮肉を込めた意見を示してきたのは、彼がイギリスという国家を愛しているがゆえであり、同じように世界を愛しているがゆえなのだろう。パンクの伝説の集大成、ここに極まれり……。PILの最高傑作とは言いがたいが、彼らはこの作品を通じて、建設的な意見を示そうとしている。

 

 

76/100

 

 

 

©Kelsey Ayres


ニュージャージー州のパンクロックバンド、The Gaslight Anthem(ザ・ガスライト・アンセム)が、9年ぶりとなる6枚目のアルバムを発表した。

 

『History Books』は10月27日にThirty Tigers/Rich Mahogany Recordingsからリリースされる。ブルース・スプリングスティーンが参加したリードシングル/タイトル曲は本日リリース済み。以下よりチェックしてほしい。


「ブルース・スプリングスティーンが僕らのためにデュエットを書くべき、なんて言ったとき、僕の頭はほとんど爆発しかけてたと思う」とフロントマンのブライアン・ファロンは声明で語った。

 

「紛うことなき、世界で最も偉大なソングライターの一人であり、僕のヒーローの一人であるブルース・スプリングスティーンの歌声が、僕が10月にニュージャージーで小さな木の机に向かって書いた曲の中に永遠に収められているということは、僕にとって決して飽きることはないだろうね」


ガスライト・アンセムは、前作『Get Hurt』を引っ提げたツアーの後、2015年に活動休止を発表した。

 

「バンドがどんなレベルの成功や人気にも達するとき、それは贈り物なんだ」とファロンはコメントした。

 

「芸術を生業にできるのは本当に奇跡的なことだよ。バンドがここまでやってきて、いまだに僕らの音楽にインスピレーションやつながりを見出すことができるのは宝物だ。再結成の時間を与えてくれたファンに感謝しているよ」


「僕らの誰もが、僕らがどれだけ成長したかを示すような、とても地味でシリアスなアルバムを作りたくなかった。でも、全体的なムードは、また一緒に活動できることに興奮している感じだった」


「History Books」


 


The Gaslight Anthemが、次作アルバム『History Books』に収録される「Little Fires」を公開した。このシングルは以下より。


この騒々しい新曲は、ブライアン・ファロンがリプレイスメンツ風のギターのメロディーに乗せて若い恋の物語を語り、ニュージャージーのバンドが最高のパンク・ポップであることを物語っている。ブライアン・ファロンは、リプレイスメンツ風のギターのメロディーに乗せて、若き日の恋の物語を吠える。「わかってる、わかってる、君が永遠に僕の一部であることはわかってる」と彼は歌う。


2014年の『Get Hurt』以来となるガスライト・アンセムのアルバム『History Books』は10月27日発売で、既発曲「Positive Charge」とブルース・スプリングスティーンのデュエット曲「History Books 」が収録されている。

 

 

「Little Fires」



The Gaslight Anthem 『History Books』

 

Label: Thirty Tigers/Rich Mahogany

Release: 2023/10/27

 

Tracklist:

 
1. Spider Bites


2. History Books [feat. Bruce Springsteen]


3. Autumn


4. Positive Charge


5. Michigan, 1975


6. Little Fires


7. The Weatherman


8. Empires


9. I Live In The Room Above Her


10. A Lifetime Of Preludes




2022年の多忙な時期を終えたばかりのトロントのパンクバンド、PUPが、早くも新曲を携えて帰ってきた。彼らのニューシングルは「How to Live with Yourself」というタイトルである。

 

「How to Live with Yourself」について、ボーカルのStefan Babcockは、「この曲は、前作に取り掛かった時に最初に書いた曲だ」と語っています。

 

最初の曲はいつも一番難しく、すべてを考えすぎてしまうので、シンプルで楽しいもの、自分たちの頭の中で考えすぎないようなものから始めたかった。この曲は、僕にとってPUPのクラシックな曲のように感じられる。このアルバムの目標は、自分たちを快適な領域から押し出し、新しいことに挑戦することだったが、時には、このバンドの本質を正確に捉えていると感じられる、キャッチーで悲惨なリッパーを書くのは良い気分だ。

 

「How to Live with Yourself」

 

 

PUPは昨年4月に4枚目のスタジオ・アルバム「The Unraveling of PUPTheBand」をリリースし、2022年後半には「PUP Unravels Live in Front of Everyone They Know」EPをリリースしている。


バンドはこの夏、バルセロナ、マドリード、ポルトのプリマヴェーラ、ダウンロード、ロック・ヴェルヒターなど、ヨーロッパのさまざまなフェスティバルに出演します。

 


フロリダのエモバンド、Home Is Whereが新作アルバム「the whaler」の新たなシングル「floral organs」を公開しました。 「floral organs」は、アルバム『The Whaler』のエンディング・トラックです。

 

この曲は、そり鐘とハーモニカが鳴り響く、さわやかなインディーロックです。フロントウーマンのブランドン・マクドナルドは、この曲について「人生を過ごすことで和解すること、そして終わりはいつも始まりにフィットすること」を歌っていると説明しています。floral organs」の試聴は以下から。

 


エモ、スカ、パンクを得意とし、ツアーの中心人物、さらにはテレビ番組のスコア・コンポーザーでもあるJeff Rosenstock(ジェフ・ローゼンストック)が新曲「LIKED U BETTER」を発表しました。Laura Stevensonと作ったニール・ヤングのカバーの2022年のEP『Younger Still』以来の最新作です。

 
今年初め、Rosenstockはsupervioletと共にDim Wizardの「Ride the Vib」に参加しています。
 
 
そして今、「LIKED U BETTER」で、キャッチーでシニカルで野心的な曲と同様に、浮遊感とジャングリーな曲で我々の軌道上に戻ってきた。
 
 
ツアーと『クレイグ・オブ・ザ・クリーク』の撮影の合間にロサンゼルスで録音されたこの曲は、ローゼンストックがこれまでと同じように良い音を出しています。サビでは、"I liked you better / When you were out my mind "と何度も嘆いてから、フルボディのギターソロに突入する。
 
 
「LIKED U BETTE」は単独のリリースですが、ローゼンストックは北米での大規模なツアー日程を発表している。いずれにせよ、彼が戻ってきたことは素晴らしいことです。「LIKED U BETTER」のミュージック・ビデオは下記からご視聴ください。
 



今年初め、トロントのパンクバンド、Fucked Upは、全曲を24時間の間に書き上げたニューアルバム『One Day』をリリースしましたが、バンドは続いてサプライズリリースとなるEP『Cops』を発表した。


今週末、Fucked UpはHere's The Unityツアーに出発します。このツアーは、A Tribe Called Redとして知られていたオタワのダンスデュオ、Halluci Nationと共に共同ヘッドライナーを務めている。


Fucked Upのボーカリスト、Damian Abraham(ダミアン・アブラハム)は、Halluci Nationの片割れであるEhren "Bear Witness" Thomasと親交があり、長い間一緒に何かをしようと話し合っていたそうです。Here's The Unityのツアーでは、Halluci Nationと同じく、カナダ先住民のダンスアーティストであるCreeasianと、AbrahamとThomasが共通の情熱を持つプロレスのライブも行われます。 


 ツアーを目前にして、Fucked UpとHalluci Nationは新曲を録音するために集った。その第一弾が、メキシコのパンクバンド、Dangerous Rhythmが1980年にリリースした「Electroshock」のカヴァーである。


2つのグループは、このコラボにより「Electroshock」を90年代後半のビッグビートを思わせるエネルギッシュでご機嫌なダンスロックに仕上げています。ジョージア・ストレートのニュースレターによると、エイブラハムは「ファックド・アップのレコードにこれほど興奮したのは初めてだ」と語っています。「今までとは違うサウンドで、あらゆるレベルで僕らがやってきたことなんだ」


 

©︎Atiba jefferson

 

USパンクロックシーンの雄、Rancid(ランシド)が10枚目のスタジオアルバムを発表しました。『Tomorrow Never Comes』は、Hellcat/Epitaphから6月2日にリリースされる。

 

2017年の『Trouble Maker』に続く本作は、お馴染みのコラボレーターであるBad Religionのギタリストであり、Epitaphの創設者であるBrett Gurewitzが制作した。バンドはタイトル・トラックを公開し、それに付随するビデオが付属している。以下、チェックしてみてください。


「Tomorrow Never Comes」

 



Rancid 『Tomorrow Never Comes』


 

Label: Epitaph/Hellcat

Release: 2023年6月2日


Tracklist:


1. Tomorrow Never Comes


2. Mud, Blood, & Gold


3. Devil In Disguise


4. New American


5. The Bloody & Violent History


6. Don’t Make Me Do It


7. It’s a Road to Righteousness


8. Live Forever


9. Drop Dead Inn


10. Prisoners Song


11. Magnificent Rogue


12. One Way Ticket


13. Hellbound Train


14. Eddie the Butcher


15. Hear Us Out


16. When the Smoke Clears

 

©Kay Dargs


米国のエモコアバンド、Hot Mulligan(ホット・マリガン)が、新曲「Gans Media Retro Games」とミュージックビデオを公開しました。この曲は、「Shhh!Golf Is On」に続く作品で、5月12日に発売されるバンドのアルバム『Why Would I Watch』からのリード・シングルです。下記よりご覧ください。

 

「この曲は、自分が間違ったことをしていることだけを見ることについて歌っている」と、ボーカルのTades Sanvilleは声明の中で説明している。「この曲は、自分の悪いところばかりを見ている曲なんだ。音楽的には、この曲は、歪みと、私が熱狂している幽霊のようなリードの間のクールな小さなバランス演技を持っています。この曲は、僕らが今までやったことのないようなサウンドです」

 

「Gans Media Retro Games」