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ドレイクとケンドリック・ラマーが先日、誰がビック3なのかという不毛な闘争を繰り広げたばかり。すでにラップを通じての場外乱闘に近い様相を呈してきている気がするが、今回、この確執に、カニエ・ウェストとして知られていた”Ye”が飛び込むのは時間の問題だったのである。


Yeezyは、週末、フューチャーとメトロ・ブーミンのNo.1ヒット「Like That」のリミックスを非公式にリリースし、ドレイクに狙いを定めた。ウェストはアフィリエイトのジャスティン・ラボイのポッドキャスト「The Download」に出演している。そのクリップが今月22日(月)に公開された。その中で、ヘイトスピーチで批判にさらされているシカゴのモーグルは、ドレイクがラップに照準を合わせている中、スタジオに立つことに「活気」を感じた理由を説明した。


「フューチャーから電話がかかってきて、スタジオに行ってレコーディングした。コードを追加するクリエイティブなプロセスを経て、ロンドンにいるフーリガンズを呼んでジョイントした」とウェスト。「ドレイクがいなくなったことで、みんなとてもとても元気になっていたよ」


Yeはユニバーサル・ミュージック・グループのCEOであるLucian Grainge(ルシアン・グレンジ)と、ドレイクが2022年に画期的な "レブロン・サイズ "の契約でUMGと再契約した際の巨額契約の話を持ち出した。「ルシアンはどこにいるんだ?ご主人様に仕えるんだ、N-A/ご主人様のために小袋を獲ったんだろ?/一生ものの契約、N-Aはかわいそうだぜ/お前たちは、視界から消えたし、心からも消えた/ドレイクのセリフも思いつかない」とラップしている。


LaBoyのインタビューでは、カニエ・ウェストはルシアン・グレンジをドレイクの "Rich Baby Daddy "と呼んでいる。直訳すると、お金持ちのお付きという、ちょっと揶揄的な意味がある。


「"リッチ・ベイビー・ダディ "って言うのは、ドレイクにルシアンやユニバーサルっていうリッチ・ベイビー・ダディがいるみたいなものさ。"パパが手に入れた。パパがスピンをコントロールしてる。パパがDSPを手に入れた。ドレイクにはルシアンという金持ちのベイビー・ダディがいるわけさ」


ドレイクと "Carnival "ラッパーは長年に渡って確執を続けている。2021年のフリー・ラリー・フーヴァー・ベネフィット・コンサートでの一時的な和解さえも水泡に帰したようだ。「Like That」は、ビルボード・ホット100で3週連続首位を獲得しており、ラップ曲としてはドレイクの「Nice For What」以来のヒット・ソング。カニエの「Like That」のリミックスはストリーミング・サービスにはないが、Yeezyのウェブサイトで購入することができる。


 

Kanye West, Future, Metro Boomin- 「Like That(Remix)」

 


Label: YSM Sound.

Release: 2024/03/29


Listen/Stream


Review:


イギリス/レスターから登場したローカルラップのヒーロー、Sainteのアルバム『Still Local』は今年最初のヒップホップの注目作である。

 

レスターの地域性、そこから生まれたローカルな人間的な仲睦まじいつながり、フレンドシップは、サンテの場合、彼のグループがこよなく愛する、カスタマイズされたスポーツカーのようにスタイリッシュかつクールなヒップホップとしてアウトプットされる。2000年代以降、メインカルチャーに押し上げられたヒップホップは、かつての地域性を失いつつあり、また、人間的なつながりも以前に比べると、遠くになっているような感じもある。そして、グローバルな音楽やアートとして一般的にみなされるようになったヒップホップ。しかし、それらが稀に、宣伝やプロパガンダのようになっていることを気が付くことはないだろうか。確かに以前とは異なり、アメリカの場合は、ニューヨーク出身のラッパーと、そうでない地域のラッパーとの間にあるライバル関係から開放されつつあるようで、これは良い側面かもしれない。しかし、それはある意味では、ヒップホップが一般化され、無個性なものとなりつつあり、その土地や、アーティストの持つ個性やユニークさが削ぎ落とされつつある要因ともなっているようだ。これは、N.W.A、ICE CUBEの時代のラッパーと比べると、かなり顕著であるかもしれない。ヒップホップのワールドワイド化は、ローカル性の消失という弊害も生じさせつつあるのだ。


そんな中、ヒップホップそのものが持つ地域性やローカル性、そして、その土地のコミュニティーを重視しようとしているのが、サンテというラッパーなのである。彼のラップは地方都市から生み出されたがゆえに、ロンドンのような主要都市に対するライバル心や反骨精神のようなものも見え隠れするが、少なくとも、それは単なる嫉妬とは言いがたいものである。サンテの音楽は、レスターの夜の若いグループから生み出される無尽蔵のエナジーを持ち合わせている。しかし、それは一般的なラッパーとは少し異なり、内側から静かに表出されるエナジーなのである。サンテのラップは、UKラップの英雄で、アディダスとのコラボレーションで知られるストームジー(Stormzy)のような、いわばスタイリッシュで洗練された印象を兼ね備えるUKラップの系譜に位置するように感じられる。しかし、メインストリームの存在に対し、サンテの音楽が主張性が乏しいのかと言えば、そうではない。彼は、主要な都市圏の文化に対し、何か言うべきことをいくつか持っているのである。確かに、ロンドンやマンチェスターといった主要都市の音楽に目を向けながらも、そのなかでレスター特有のカルチャーや音楽性を汲み取ろうとしている。その都市にしか存在しえないもの、それはつまり、「土地の空気感」とも称すべきものであるが、今作には、確かに真夜中のレスターの奇妙な落ち着きや静寂がこだましている。それにフットボールチームの試合の勝利の後に訪れる例の充実感のようなものもある。

 

これまでサンテは少なくとも、実際的な地域のフレンドシップを何よりも重視してきたという印象を受けるし、他方ではソーシャルメディア等での繋がりも大切にしてきた。つまり、彼は表向きの功名心や名誉よりも、そういった人間的な関係性に重点を置いてきた。そして彼のアートの感覚には、コラボレーターや彼を支えるグループと足並みを揃えながら、DIYの姿勢でクールな音楽を作り上げようという意図も見いだせる。このアルバムには、ロンドンの国立劇場やバービカン・センターで上演される有名ミュージカルのような大掛かりな仕掛けはない。しかし、彼の音楽やアートは、手作りのような感覚で緻密に構築されていく。これが感動的とはいわないまでも、サンテのフロウが心に響く理由なのである。それは見え透いた偽物の感覚ではなく、ハートフルな感情がアルバム全体に貫流している。そして、ミュージカルを比較対象に置くのは、何も一時の気まぐれによるものではない。オープナー「Too Much」は、ベンジャミン・クレメンタイン(Benjamin Clementine)のような劇伴的なサウンドで始まり、アルバムのインタリュード代わりとなっている。華やかなピアノのイントロに続いて繰り出されるサンテのスポークンワードは、舞台袖から中央に演劇の主人公が登場するようなユニークな印象をもたらす。


年明けにリリースされたアルバムの先行シングル「Tea Over Henny」は、BNTとしてご紹介している。ミュージックビデオも素晴らしかった。スポーツカーの周りに、サンテとそのグループがスポーツカーでドリフトをかけながら、火花を散らす。少なくとも、UKドリルの属するヒップホップは、単なる宣伝材料になるのではなく、リアルな音楽として昇華されている。彼のリリックには精細感があり、内的な落ち着きがある。ヒップホップをモンスターのように捉えるのではなく、身近な表現手段、あるいはリベラルアーツの一貫としてサンテは体現しようと試みる。それをかつてのヴァンダリズムのような手段で、シンプルに、そして誰よりもダイナミックに表現する。この曲のサンテのリリック/フロウには、ニュアンスがあり、節回しも絶妙だ。 

 

 

「Tea Over Henny」


 

メインストリームを踏襲し、それをきわめてシンプルで安らいだ感じを持つリリックに落とし込む力がある。「Route 64」は、同じくロンドンのドリルに属する音楽性が魅力だが、その中に夜のドライブに見出される奇妙な安らぎが表現されている。人が寝静まった夜中、都市の郊外を駆け回るときのあの爽快な感じつながる。そして、もうひとつ、音楽そのものがプリ音楽の効果を持つ。つまり、車のBGMとしての最良の効果を見込んで制作されたような感じがある。

 

アルバムの序盤は明らかにUKドリルの音楽性に重点が置かれているが、続く「Stop Crying」ではどちらかと言えば、アトランタのJIDのようなラップが展開される。都会的なラップではなく米国南部の巻き舌のリリックのようなニュアンスを踏まえ、それをチルウェイブのような音楽として濾過している。そして、JIDの場合は比較的古典的なソウルに踏み込む場合があるが、サンテの場合はUKソウル(ネオソウル)に近いニュアンスが含まれている。これらは最終的に、JIDのようなニュアンスをどこかに残しつつ、洗練されたラップとしてブラッシュアップされる。サンテが必ずしもUKラップだけを意識しているわけではないことが、なんとなく理解出来る。

 

「Currency」でも同じくアトランタサウンドとも言えるトラップの影響下にあるトラックが続く。EDMやグリッチをベースにした心地よいビートを背後にリラックス感のあるリリックを乗せる。そしてユニークなのは、コラボレーターのDraft Dayの助力を得て、トラップの要素にソフト・ロックやAORのようなアダルト・コンテンポラリーの要素を付け加えていることである。トラックの全般的な印象としては紛れもなくトラップの範疇にあるが、そこに新しい何かを付け加えようとしている。Draft Dayとのフロウの掛け合いに関しては一体感が生み出されている。

 

その後はまるで車のラリーやドライブのあとに、クラブフロアに立ち寄るかのようである。同じくEDMを間奏曲として解釈した「Changing Me Interlude」、「Fancy」はアルバムの中盤になだらかな起伏を作る。チルウェイブ/EDMの寛いだトラックはクラブフロア的な心地良さがある。アルバムの序盤のトラックと同様に上記もまたラッパーの日常的な生活が反映されているように感じられる。またそれは自分だけではなく、レスターの若者の日常の代弁する声でもある。この曲の後、再びトラップを基調としたグリッチのヒップホップに舞い戻り、都会的な感覚を表す。この曲もまたストームジーのようなトラックとして楽しめること請け合いである。

 

「Y2K」にはオールドスクールのヒップホップの影響が反映されている。まったりとした寛いだサウンドは、JIDのサイドトラックのニュアンスにも近いが、古典的な音楽の中にアブストラクトヒップホップの影響も曲の後半で垣間見ることが出来る。しかし、サンテの場合は、ニューヨークのラッパーほどには先鋭的にならず、曲のメロウなムードを最重視し、リリックやフロウのクールさにポイントが絞られている。サンテのフロウは、稀にアッパーな表情を見せることもあるが、全体的には、ミドルの感覚やダウナーな感覚をリリックに絶妙に織り交ぜている。

 

当初は地方都市の音楽にも思えたサンテのサウンドは、アルバムの中盤でより都会的で洗練された空気感を漂わせる。これらの肩で風を切るかのような感覚は、その後の収録曲でも受け継がれている。そしてアルバムの中では、歌詞の中で言及されているかは分からないが、アーティスト自身とグループ、そしてレスターの若者たちの日常的な生活が描かれているように思える。それは自分が主役になったかと思えば、彼らが主役にもなりえる。「They'll See」は他者を主役に置き、彼らが何を見たのかを第三者的な視点を通じて見定めようとする。そしてカーライフにまつわるグループとのやりとり、さらに、ドリフトを華麗に決めたときの言いしれない恍惚と快感、また、それに付随する、ちょっと虚脱するような空白の時間を的確にグリッチサウンドを元にしたヒップホップで表現していく。丹念で作り込まれたカスタムカーのようなサウンドにはこのジャンルにそれほど詳しくないリスナーの心を惹きつける力があるように思える。

 

サンテのラップはそれほどUKのメインストリームの音楽とはかけ離れていない。そしてかつてのブリストルサウンドのように、なぜか夜のシーンが音楽そのものから浮かんでくることがある。そして、その後の収録曲では得難いほどに深淵な音楽へと迫る瞬間がある。「Love Is Deep」は、かなりピクチャレスクな瞬間が立ち表れ、サンテのなめらかで流麗なリリック、フロウ捌きの連続......、それはやがて都会的なビル、その合間に走るレスターの曲がりくねった国道、夜の闇にまみれた通りを疾走していくスポーツカーのイメージに変化していく。サンテが表現しようとするもの、それは人間的な情愛に限らず、フレンドシップにまつわる友情に近いものもありそうだ。そして、それを彼はナイーブでディープなラップによって表現している。泣かせるものはないように思える。ところが、そこには奇妙なペーソスがある。リズム的にもドラムンベースの影響を付加し、ローエンドが強く出るエレクトロサウンドを生み出す。メインストリームのラップとは一線を画しており、このあたりに"ローカルラップ"の醍醐味がありそうだ。


サンテのラップは一貫してローカルラップというテーマの元に構築されている。しかし、ロンドンの音楽への親近感が示される瞬間もある。Lil Silvaをフィーチャーした「Safe」はジョーダン・ラケイのようなレゲエ/レゲトンとEDMの中間のあるサウンドを追求している。これらはサンテの音楽が単なるマニア性だけに支えられたものではないことを示している。もちろん、メインストリームに引き上げられる可能性をどこかに秘めていることの証ともなるだろう。続く「Milwaukee」ではUKのドリルを離れ、どちらかと言えばシカゴドリルに近いニュアンスを探る。車を揺らすような分厚いベースライン、そして、広い可動域を持つリズムの上げ下げをシンセのフレーズを通じて装飾的なサウンドを組み上げている。派手さと深さを兼ね備えたドリル、そして、その中に展開される痛快なフロウは、今作の中で最も鮮烈な瞬間を呼び起こす。

 

表向きには大きな仕掛けがないように思える。しかし、聴き応えがある理由は、トラックの入魂の作り込みがあり、アーティスト自身が表現したいものを内側に秘めていることだ。これらの二つの要素は、リスニングに強いインパクトを及ぼし、そして実際、洗練されたラップとしてアウトプットされている。アルバムの最後でも、ドラマティックなトラックが収録されていて聴き逃がせない。クローズ「G's Reign」は、流行りのアルバムの全体的な構造として連関した役割をもたせようという流れに準じている。オープニングと対になっているが、アルバムの最初と最後では、まったく音楽の印象が異なるのが面白い。このクローズは、ダークでありながらクールな印象を最後の余韻として残す。 2024年度の最初のUKラップの収穫と言えるだろう。

 

 


85/100
 
 

 Best Track−「G's Reign」


挑発的なリリックが最近息を吹き返してきている。ケンドリック・ラマーは、ドレイクとJ.コールの最近のサブリミナル的なディスをし、駆け引きに終止符を打った。フューチャーとメトロ・ブーミンの新曲 "Like That "へのゲスト・ヴァースで、ラッパーは敵対する友人たちを追従する。


このトラックのバースの冒頭で "n****s talkin' out of their neckks "と呼びかけた後、ケンドリックはドレイクとコールのアルバム『For All the Dogs』からのヒット曲 "First Person Shooter "を引き合いに出し、"Fuck sneak dissin', 'First Person Shooter', I hope they come with three switches "と語っている。


このセリフは、コールが "First Person Shooter "の中で、いわゆる同世代のビッグ3ラッパーの中で「最もハードなMC」と自慢したことに対する直接的な返答。「Kドットか?オーブリーなのか?それとも俺か?"俺たちビッグ3はリーグを始めたようなもんだが、今はモハメド・アリみたいな感じだわな」


コールはまた、ケンドリックの最新アルバム『Mr. Morale & the Big Steppers』にも言及し、"Everybody steppers, well, fuck it, then everybody breakfast and I'm 'bout to clear up my plate "と歌っている。


同じトラックで、ドレイクはケンドリック・ラマーをビッグ3の議論から完全に外している。「誰がG.O.A.T.だって?誰がG.O.A.T.?誰がG.O.A.T.なんだ?/お前らビッチが本当に応援しているのは誰なんだ?/1月から11月まで悪さをする子供みてえに、お前とコールだけだぜ」


ケンドリックはコールの2曲を引用して続ける。"Stick "と "PTSD "だ。「もし彼がその棒を持って歩き回ったら、それはアンドレ3000みたいじゃないな/俺がその場所を落とさないと思う?」と彼は言う。「ビッグ3なんてクソ食らえ、ビッグな俺だけで十分だわ」


ケンドリックは、マイケル・ジャクソンを自らと比較するドレイクを徹底的にやりこめる。同時に、LA/コンプトンのラッパーは、自身の長寿と音楽への貢献をプリンスのそれと比較している。


「よお、N****a、プリンスはマイク・ジャックより長生きしたんだぜ」とケンドリックは嘲笑する。「N****a、"お前の犬が埋葬される前に、全部埋葬されるだろう/この9人全員がKだ、じきに『ペット・セマタリー』を見るだろうな」


ケンドリックとドレイクが10年近くもサブリミナル的なディスり合いを続けている。一方で、ケンドリックとJコールは時折コラボレートしており、ジョイント・アルバムの噂が何年も噂されていることは注目に値する。結局のところ、ヒップホップは闘争であり、トップの座を争うMCは同世代のMCに言葉をかけるものだという。仲が悪ければデイスもないということなのか。



 

UKで最も人気のあるエレクトリックプロデューサー、Fred Again...(フレッド・アゲイン...)が最新シングル「stayinit」を発表した。

 

今回、フレッド・アゲインは、アトランタのラッパー、Lil Yachty(リル・ヨッティー)と昨年デビュー作を発表したスコットランドのエレクトロニックデュオ、Overmono(オーバーモノ)とタッグを組む。

 

ミュージックビデオは、Lil Yachty(リル・ヨッティー)が初めてサウンドシステムからこの曲を聴いた瞬間をリアルに捉えている。「彼が、この曲を聴く前は、携帯電話を通してしか聴いていなかったかもしれないね(笑) 」とプロデューサーはジョーク交じりに説明文に書いている。「そして、この曲は、明らかにこのようなアナログな空間と音のために作られたものなんだ」


ニューシングル「stayinit」は、12月にカルフォルニアのラッパー、Baby Keem(ベイビー・キーム)がアシストした「leavemealone」、ジョジーとの「ten」、オボンジャヤールをフィーチャーした「adore u」に続く、Fred Again...のコラボレーション・シリーズの最新作。


「stayinit」




アーマンド・ハマーがベンジャミン・ブッカーと組んだ「Doves」は、ラップ・デュオの最新アルバム『We Buy Diabetic Test Strips』のボーナス・トラックとしてリリースされた。ケニー・シーガルのプロデュースによる没入感は、まさにトリップそのものであり、ソングライターのベンジャミン・ブッカーによるゲスト・ヴォーカルは異なるエネルギー感覚を注入する。


今回のアブストラクトヒップホップのトラックはブッカーとケニー・シーガルの共同プロデュースで、丹澤遼介監督のショート・フィルムが付属している。9分間のトラックを以下でチェック。


ショートフィルムの映像監督を努めた丹澤はこのミュージックビデオについて次のように語っている。


「ネイビー・ブルーとして知られるセイジ・エルシーザーが昨年、woodsを紹介してくれて、アーマンド・ハマー(「Tabula Rasa」と「Stone Fruit」は私にとって大切な曲)のビデオを作るのをとても楽しみにしていました」


「私は最初、この曲のスケールの大きさに少し怖気づいてしまい、このプロジェクトに私が監督としてふさわしいかどうか考える時間をくれるようにウッズに頼みました。自分のモノクロ写真のアーカイブを調べ、トラックの歌の部分に重ねてテストし始めたとき、よし、これはいけるぞと感じた」


「それでウッズに電話し、やってみようと伝えた。彼とElucidをどこでどのように撮影するかについては、同じ考えを持っていたことがわかった。結局、僕とプロデューサーのショーンは、スーパー8からiphoneまで様々なカメラを持っていき、1月の雪の降る週に3日間かけてニューヨークで撮影で行いました」



「Doves」

 

 

先日、新作アルバム『Daydream Marker』のリリースを発表した神戸のラップデュオ、Neibiss。

 

本日、彼らはCampanellaをフィーチャーした先行曲「4 Season」を配信リリースした。さらに、アルバムの発売を記念し、東京/大阪でリリースパーティーの開催が決定。先行予約も受付中。先行シングル「4 Season」の情報と合わせて、下記よりイベント情報をチェックしてみよう。



・Neibiss「4 season feat. Campanella」-New Single


2024.01.31 Release | NSP010

Released by SPACE SHOWER MUSIC

 

 

配信リンク:

https://neibiss.lnk.to/DaydreamMarker

 

 

 

Events:



アルバム・リリース・パーティーが東京・大阪で決定。東京は、4月23日にWWW+WWWβにて豪華ゲストを迎えたパーティーとなり、大阪は、5月06日にCONPASSにてNeibiss初のワンマン公演となる。現在チケット発売中。(東京公演は、先着早割で販売中!!)

 



/// Tokyo ///

Neibiss 'Daydream Marker' & hyunis1000 'KUPTYTH' W Release Party

 


 
2024.04.23 (Tue)


Open/Start 18:00


WWW & WWWβ, Shibuya, Tokyo


Neibiss, hyunis1000 and Special Guests

 

 

チケット予約はこちら:

https://t.livepocket.jp/e/neibiss_hyunis1000 

 


[ 早割 / Early Bird ] 3,000 Yen [+1D] *枚数限定(販売期間 2.13 (Tue) 23:59まで/規定枚数に達し次第終了)


[ 前売 / ADV. ] 3,500 Yen [+1D]

 

イベント詳細:


https://www-shibuya.jp/schedule/017478.php

 



/// Osaka ///

Neibies 1st One Man Show

 


2024.05.06 (Mon)

Open 17:00 / Start 17:30

CONPASS, Shinsaibashi, Osaka


ADV. 3,800 Yen [+1D]


チケット予約はこちら:

https://eplus.jp/neibiss   *最速オフィシャル先行(先着)

 




Neibiss「Daydream Marker」



2024.02.14 Release | NSP011
Released by SPACE SHOWER MUSIC

 

Pre-add/Pre-save

https://neibiss.lnk.to/DaydreamMarker



2022年10月にリリースしたEP「Space Cowboy」、2023年5月にリリースしたどんぐりずとの「DOMBIESS」で更に注目を集める二人組Neibiss。


2023年7月SG「SURF'S UP」からスタートし、8月「BOSSA TIME」、12月「FLASH」にリリースした3曲を含む12曲収録のアルバムが完成。


全トラックを手掛けたのは、Neibissのratiff。ミックス・マスタリングは、得能直也。アートワークは、wackwack。ゲストで、Campanellaが参加している。


Neibissでの活動での充実に加え、ratiff、hyunis1000それぞれのソロの活動にも注目が高まっている最中のアルバム・リリースとなり、更なる盛り上がりが期待される。

 


Tracklist(収録曲):


1. Daydream Marker
2. FAMILY RESTAURANT
3. Take It Easy
4. SURF'S UP
5. BUBBLE FACTORY
6. FLASH
7. Soulful World
8. BOSSA TIME (interlude)
9. BOSSA TIME
10. dig up dig down
11. 4 season feat. Campanella
12. Looking 4u

 

 



・hyunis1000「KUPTYTH」

 
Released by EPOCH

 

リリースの詳細:

 https://hyunis1000.base.shop/items/8131178



Tracklist(収録曲):

1. やり直し #妖怪人間 (prod by hyunis1000)
2. 曲がりくねった道 (prod by hyunis1000 )
3. KOBE YOUNG ZOMBIE (RAMZA Remix)
4. TOYOTA COROLLA (prod by RAMZA)
5. EarthGear (prod by E.O.U)
6. 森林に行こう(prod by E.O.U)
7. Big No Bang2023 (prod by E.O.U)
8. TANSAN (prod by caroline)
9. コース外
10. Kubozuka feat.anddy toy store (prod by caroline)
11. going up (prod by DJ HIGHSCHOOL)
12. Be all right
13. in earth (poivre Remix)
14. ONE (prod by D.M.C)




Neibiss:

 

ビートメイカー/DJ/ラッパーのratiff(ラティフ)とラッパーのhyunis1000(ヒョンイズセン)の二人組。共に2000年生まれ、兵庫県神戸市出身。Nerd Space Program。2018年に結成、2020年01月「Heaven」でデビューを果たした。


2022年10月にtofubeats、パソコン音楽クラブ、E.O.Uが参加したEP「Space Cowboy」をリリース。11月には、Campanellaとパソコン音楽クラブを迎え、WWWにてリリース・パーティー「Neibiss Space Cowboy Release Party」を開催した。


2023年5月17日に”どんぐりず”と「DOMBIESS」をリリース。二組が出演するMVも公開され、話題となっている。また、自らの所属するクルー”Nerd Space Program”での活動やソロとしてのリリースも活発に行い、あらゆるカルチャーを巻き込み注目を集める。2024年2月14日アルバム「Daydream Marker」をリリースした。



hyunis1000:

 

2000年生まれ、神戸を中心に活動するラッパー。トラックメイカー/DJ/ラッパー・Ratiffとのユニット・Neibiss、同世代のコレクティブ・Nerd Space Program、どんぐりずとのユニット・DOMBIESSのメンバーとしても活動中。

 

SPACE SHOWER TV『BLACK FILE』でのインタビュー動画の公開やRed Bullが企画するマイクリレー『RASEN』への抜擢され、ロンドンを拠点とするパーティー『Keep Hush』の日本公演に出演するなど躍進を続ける。

 

2022年1月にファーストアルバム『NERD SPACE PROGRAM』、2023年1月にビートメイカー/DJ・carolineとの共作『SNOWDOME』を発表。その持ち前のラップスキルの高さから、全国各地のヘッズや音楽評論家の間で話題となり、一躍注目を集める。2023年11月には神戸のセレクトショップ・EPOCHからセカンドアルバム『KUPTYTH』を発表。全国5都市でのリリースツアーを予定しており、今最も注目すべき若手ラッパーの1人であることは間違いない。



Campanella:


Rapper (MdM)


1987年愛知県生まれ。 音楽と言葉を変幻自在に操るRapper。
 

2011年、RCSLUM RECORDINGSのV.A.『the method』 に参加。その後、C.O.S.A.とのユニットであるコサパネルラ名義の作品、 フリーミックステープ、CAMPANELLA&TOSHI MAMUSHI名義の作品などを立て続けにリリース。


2014年、ファースト・アルバム『vivid』をリリースし脚光を浴びる。2016年、セカンド・アルバム『PEASTA』をリリース。


2017年、中納良恵(EGO-WRAPPIN’)とのコラボレーション楽曲『PELNOD』、2019年に坂本龍一の楽曲”ZURE”をサンプリングした楽曲『Douglas fir』をシングルカット。2020年、サード・アルバム 『AMULUE』をリリース。


2021年、KID FRESINOを客演に迎えた『Puedo』、2022年には鎮座DOPENESSを客演に迎えた『RAGA』をシングルカット。2023年12月、最新EP『Mi Yama』をリリースし高評価を得た。


今年、チャンス・ザ・ラッパーが復帰を果たし、2ndアルバム『Star Line Gallery』をドロップする可能性が高い。彼はクリスマスの頃にインスタグラム・ライブで新作アルバムについて明かし、このアルバムを「作曲と芸術的ヴィジョンの面で最も誇れるプロジェクト」のひとつと呼んでいる。


チャンスはツイッターで、新曲 「I Will Be Your (Black Star Line Freestyle) 」を「いくつかの小節と、タイムライン用のソウル・サンプルだけ」と説明している。ソウルのサンプルの素材はわからないが、チャンスに2分42秒間ラップする機会を与えた。彼は曲の冒頭で "Death Cab For Cutie "を "Let's grab a smoothie "と韻を踏む。リリックにはハリー・ポッターへの言及もあるという。


 

 

2022年10月にリリースしたEP「Space Cowboy」、翌年5月にリリースしたどんぐりずとの「DOBINESS」で注目を集めるatiffとhyunis1000によるデュオ、Neibiss。神戸が生んだラップ界のニューライザーだ。


デュオは2023年7月のシングル「SURF'S UP」をリリース、8月に、「BOSSA TIME」、12月に、「FLASH」をリリースした。Neibissは、これら3曲を含む12曲収録のアルバムの完成を発表した。全トラックを手掛けたのは、Neibissのratiff。ミックスとマスタリングは、特能直也が担当した。アートワークはwackwack。さらに、Campanellaもゲストで参加している。


アルバムは、「Daydream Maker」と銘打たれたドリーミーなイントロで始まる。2曲目の「FAMILY RESTAURANT」はオープニングにふさわしいアッパーなラップで、ファミレスをテーマにしている。

 

3曲目の「Take It Easy」は、スロウテンポなレゲエ・トラックであり、歌詞は日常をラップしている。4曲目の「SURF'S UP」は、アルバムのリードシングルで、 2023年夏に発表された。MVも制作されており、「いい波が来てる」という予感を感じさせるサイケなサマーチューンだ。


5曲目「BUBBLE FACTORY」は、遊び心満載のフリースタイルで制作された楽曲だ。6曲目の「FLASH」は夜にぴったりなジャングル・トラップ。8曲目は次の9曲目の導入となるインタリュード。「BOSSA TIME」を再構築し、90年代のオールドスクールのブレイクビーツに変化させている。 

 

「BOSSA TIME」は軽快なボサノヴァギターとブラジル音楽を雰囲気を感じさせるユニークなブレイクビーツに、日常を綴ったラップが融合した楽園のようなチューン。10曲目「dig up dig down」はレトロゲームを思わせるトラックに「DIG」をテーマに縁取ったラップソング。11曲目「4 Season」にはCampanellaをフィーチャー、四季をテーマにしている。最後を飾るのは「lookinf 4u」。Neibissの初のラブソングで、アルバムの中でも幅広い層に聴いてほしい。

 

Neibissの活動における充実感は言わずもがな、各々のソロ活動にも注目が高まっている中、リリースされるアルバムだ。リリース後、全国でリリースパーティーも開催予定である。2024年、さらなる盛り上がりが予想される。全国のラップファンは、2月14日のアルバムの到着を期待せよ。



Neibiss  『Daydream Maker』ーNew Album



Neibiss「Daydream Marker」
2024.02.14 Release | NSP011
Released by SPACE SHOWER MUSIC

 

Pre-add/Pre-save:


https://neibiss.lnk.to/DaydreamMarker 

 

Tracklist:



1. Daydream Marker
2. FAMILY RESTAURANT
3. Take It Easy
4. SURF'S UP
5. BUBBLE FACTORY
6. FLASH
7. Soulful World
8. BOSSA TIME (interlude)
9. BOSSA TIME
10. dig up dig down
11. 4 season feat. Campanella
12. Looking 4u



Neibiss「4 season feat. Campanella」-Single

 
2024.01.31 Release | NSP010
Released by SPACE SHOWER MUSIC

 

Pre-add/Pre-save:


https://neibiss.lnk.to/DaydreamMarker

 

 

Neibiss:

ビートメイカー/DJ/ラッパーのratiff(ラティフ)とラッパーのhyunis1000(ヒョンイズセン)の二人組。共に2000年生まれ、兵庫県神戸市出身。Nerd Space Program。
2018年に結成、2020年01月「Heaven」でデビュー。


2022年10月にtofubeats、パソコン音楽クラブ、E.O.Uが参加したEP「Space Cowboy」をリリース。11月には、Campanellaとパソコン音楽クラブを迎え、WWWにてリリース・パーティー「Neibiss Space Cowboy Release Party」を行った。


2023年5月17日にどんぐりずと「DOMBIESS」をリリース。二組が出演するMVも公開され、話題となっている。


また、自らの所属するクルーNerd Space Programでの活動やソロとしてのリリースも活発に行うなどあらゆるカルチャーを巻き込み注目を集めている。2024年2月14日アルバム「Daydream Marker」をリリース。

 

Campanella: Rapper (MdM)


1987年愛知県生まれ。 音楽と言葉を変幻自在に操るRapper。2011年、RCSLUM RECORDINGSのV.A.『the method』 に参加。その後、C.O.S.A.とのユニットであるコサパネルラ名義の作品、 フリーミックステープ、CAMPANELLA&TOSHI MAMUSHI名義の作品などを立て続けにリリース。


2014年、ファースト・アルバム『vivid』をリリースし脚光を浴びる。2016年、セカンド・アルバム『PEASTA』をリリース。


2017年、中納良恵(EGO-WRAPPIN’)とのコラボ楽曲『PELNOD』、2019年に坂本龍一の楽曲”ZURE”をサンプリングした楽曲『Douglas fir』をシングルカット。2020年、サード・アルバム 『AMULUE』をリリース。


2021年、KID FRESINOを客演に迎えた『Puedo』、2022年には鎮座DOPENESSを客演に迎えた『RAGA』をシングルカット。2023年12月、最新EP『Mi Yama』をリリースし高い評価を得た。 

 



レスターのローカルラップの体現者、Saintéがニューシングル「Tea Over Henny」をミュージックビデオとともに公開した。


グリッチ・サウンドとお馴染みの清涼感のあるフロウが融合を果たし、唯一無二のUKラップが登場した。サンテの曲を紹介するのは「Sade」以来のことだ。ストリーミングはこちらから。


Saintéの音楽は、彼の故郷、レスターを世界の中心のように感じさせてくれる。レスターは、多民族国家であること、レスター・シティ・フットボール・クラブの本拠地でもあり、さらに1967年に開局した英国で初めて独自のローカルラジオ局BBCラジオ・レスターの都市としても有名である。しかし、レスターがサンテのような才能を輩出することは、この街の文化の背景を見てみれば納得出来る。



2019年にデビュー・シングル「Envy Me」をリリースして以来、Saintéの名前はアンダーグランドで話題を呼び、今日、彼はUKラップシーンの超有望アーティストとして見なされているという。年明けに発表したLocal MVPプロジェクトで注目を集めたこのラッパーは、現在も量と質という両側面で高い水準を保持している。
 

ラッパー、サンテは、「Champagne Shots」で自身初のバイラルヒットを記録した。流麗かつ率直な語り口で、Saintéは二面性のある音楽プリズムを構築している。生意気なワンライナーとリリックの間に、サンテの創造的原動力の源泉が求められる。



Saintéの音楽は、UKのドリル、トラップ、同世代のラッパーとは共通点が少なく、Dom KennedyやIsaiah Rashadといったアメリカ国内の曇ったラッパーと類似点が多い。


Dave MeyersとHype Williamsにインスパイアされた "No Love "のビジュアルから、The SourceやXXL Magazineのバックナンバーに掲載されているような未来志向のワード・ローブに至るまで、Saintéは現在のイギリスの音楽シーンで他の誰とも明らかに一線を画しているのが特徴である。


デトロイト出身のラッパー、ダニー・ブラウンが最新作『Quaranta』の収録曲「Y.B.P」のミュージックビデオを公開した。(Reviewを読む)


「YBP」は、ブルーザー・ウルフをコラボレーターとして迎えている。ブラウンの幼少期や家族の一人称のシーンが鮮やかに登場する。アルバムの中では、ファンク色が強いナンバーだ。


ミュージックビデオではダニー・ブラウンがハンドクラフトの人形のようになり、ユニークなラップを披露するという手の込んだ映像となっている。『Quaranta』は昨年、ワープレコードから11月に発売された。このアルバムは当サイトの昨年度のアルバムオプザイヤーとしてもご紹介しています。



アトランタのラッパー、JIDは 「30 Freestyle」と銘打たれたニューシングルで新年のスタートを切った。この曲は、グリセルダ所属のコンダクター・ウィリアムス、クリスト、タネ・ルノがプロデュースした。この曲でJIDは、彼の唯一無二のフリースタイルのフローを披露し、ラップしている。ソウルミュージックのサンプリング/チョップを配したバックトラックに合わせて、JIDが挑発的なフロウを披露する。


アルバムの前にテープを落とすんだ、お前らのほとんどは味覚を失っている/しかし、俺は猟犬のように失われた偉人たちの匂いを嗅ぎまわっているところ/俺が本当に誰なのか、詐欺師なのか、それとも偽物なのかを見極めようとしている/そいつはゲームか神の門のどちらかで道を見つけるだろう。


新曲を宣伝するインスタグラムの投稿で、JIDは今年を通じて新曲をドロップすることを確認した。アトランタを拠点に活動するラッパーは、X/Twitterの別の投稿を介して「練習のためにフリースタイルを始めたんだ。普段はペンでリリックを書くことが多いんだけど、この曲では一行一行書くのをやめて、自分を試すためにあまり時間をかけずに書いたんだ」とコメントしている。


JIDは昨年8月に待望の来日公演を行っている。最新作は2022年の最新アルバム『Forever Story』。さらにコラボレーターとしてミック・ジェンキンスの最新作『Patience』に参加している。本作は2023年のMusic Tribuneのアルバム・オブ・ザ・イヤーに滑り込みで選ばれている。






J.I.D   最新アルバム『The Forever Story





試聴/購入はこちら:


https://umj.lnk.to/JID_TheForeverStory

 

発売元:ユニバーサル ミュージック合同会社 


 

 
アーティストHP  

 

https://www.jidsv.com/#/

 
 

レーベルHP 

 

 https://www.universal-music.co.jp/jid/ 


テキサス/ヒューストンの伝説的なラップ・アーティスト、Scarface(スカーフェイス)によるNPRのタイニー・デスク・コンサートが12月18日(月)に行われ、6曲のメドレーを披露した。


フェイスモブは、彼のバンドと長年のプロデューサーであるマイク・ディーンと共に、「My Block」から「Smile」、ゲトー・ボーイズの「Mind Playing Tricks on Me」まで、6曲の名曲を披露した。彼は、ゲトー・ボーイズの同胞である故ブッシュウィック・ビルの名曲「Mind Playing Tricks Me」にオマージュを捧げた。フェイスの語り口と語り口も同様に痛烈であり、特に彼の代表作 "Mary Jane "など、ほとんどの曲を影響下でレコーディングしたことを口にしていた。  


最近、フェイスはフェンダーとのインタビューで、ギターへの親しみを語った。「僕のおじさんたちはみんな左利きだったけど、ギターをひっくり返して右利きで弾いていたんだ。僕は弾き方を知らなかったから、ギターを逆さまにして弾いたんだ。だから、彼が作っていたコードは彼にとっては正しいんだけど、僕にとっては逆さまだった。何も知らなかったから、簡単だったんだと思う。初めてギターで覚えた曲は、テン・イヤーズ・アフターの「I'd Love to Change the World」だった。それからZZトップの「La Grange」を弾き始めた」


タイニーデスクのプロデューサーであるDJカズンBは、Xでのフェイスのパフォーマンスを絶賛し、「これまで出したタイニーデスクの中で最高のヒップホップ」と評した。



 


ヒップホップ・デュオ、ラン・ザ・ジュエルズの片割れとして知られるキラー・マイクが、ダミアン・マーリーとのコラボレーションをフィーチャーしたトラック "Run "の新バージョンを公開した。

 

「Run」のオリジナル・バージョンはアルバム『Michael』からのリード・シングルとして2022年7月にリリースされた。忍耐への頌歌であるこの曲は、制度的な逆境に直面する黒人の卓越性と、黒人がアメリカの文化と経済を形成してきた本質的な役割にインスパイアされている。


「Run」の新たな姿は、ボブ・マーリーの息子でレゲエ界の王族であるダミアン・マーリーをフィーチャーし、プロデュースしている。付属のミュージックビデオはマイアミで撮影された。


 

 

 

Mckinly Dickson ©City Slang

 

今年6月にCity Slangから『Beloved! Paradise! Jazz!?』をリリースした後、現在、シカゴを拠点に活動するラッパー、McKinly Dickson(マッキンリー・ディクソン)は、ヒット・シングル「Run Run Run」で、同じアメリカ出身のラッパー、ブルーをコラボレーションに招いた。この作品はオリジナル・バージョンと合わせて2曲収録EPとして発売中である。ストリーミングはこちら



マッキンリーとブルーはともに、リリックの深みとパワフルな表現で知られている。このコンビはオリジナル・トラックの陽気でありながら物悲しい衝動と完璧にマッチしている。オリジナル・トラックの楽しげでありながら地味な緊迫感にぴったりであり、ニューシングルの発売についてもマッキンリーが11月2日にイギリスとヨーロッパで公演を行う前の絶好のタイミングとなった。



このコラボレーションシングルについて、マッキンリー・ディクソンは次のように語っている。

 

”Below The Heavens”は私の人生において極めて重要なポイントだったんだ。ラップ・ミュージックが表現方法として使えることを発見した瞬間だった!

 

あれから何年も経って、Bluが僕の曲でハングリーなサウンドを聴かせてくれるなんて光栄だよ。聴かせてくれたことを光栄に思う。



 

Atomosphere

 

ミネアポリスのラップ・デュオ、米国中西部のアンダーグランドヒップホップの担い手であるAtmosphereが新作『Talk Talk』EPを12月1日にリリース。Ant/Slugは、デュオとして長い期間活動し、これまで20作ものアルバムをリリースしている。デュオは今年、『So Many Other Realities Exist Simultaneously』を発表後、リイシュー「Sad Clown,Bad Dub」をリリースした。


最新作『Talk Talk EP』では、ミネアポリスのレジェンドが時空の糸を飛び越え、スラッグとアントが彼らの青春の礎となったエレクトロ・ラップの巨人となった場所を掴んでいる。クラフトワークやエジプシャン・ラヴァーのようなアーティストを呼び起こすことで、アトモスフィアは40年前の未来のヴィジョンを再び新しいものに見せている。


『Talk Talk EP』の始まりは、『So Many Other Realities Exist Simultaneously』に収録された同名の曲のセッションだった。リフター・プラー出身のバット・フラワーとのコラボレーション曲「Talk Talk」は、エレクトロ・クラシックと並んで、不気味の峡谷に存在し、そこはかとなく異質でありながら深く人間的な、ナイトクラブへと直結している。


この曲の仕上がりに魅了されたスラッグとアントが、このサウンドをより長く探求するために再び訪れ、魅惑的な結果をもたらした。脈打つ「Rotary Telephone」では、テレビのアンテナが私たちの世界とは少しずれた世界に向いているようで、スラッグの奔放なヴォーカルと曲の教えられた構成との間の緊張感が、曲の内容と完璧にマッチしている。そして "Hear Hear "では、人間的なつながりを作ろうと奮闘する姿を垣間見れる。


 

 

Atomsphere 『Talk Talk』EP

Tracklist: 

 

1.Wetter
     
2.Attachings
   
3.Rotary Telephone
    
4.Don't Mind Me

5.Where I'm/You're At
   
6.Talk Talk (feat. Bat Flower)
   
7.Hear Hear (feat. Bat Flower)
  
8.Hello Pete (feat. Buck 65 and Kool Keith)
    
9.Make Party Politics

10.Travelling Forever

 


 

Def.foが、フレッシュなトリップポップ・バンガー「Godly」を本日リリースします。(CD/Vinyleの予約等はこちらから)同時公開されたミュージック・ビデオを下記よりチェックしてみて下さい。

 

このニューシングルは、ソリッドなトリップホップ 、ストンプ・グルーヴ、Gファンク・アナログ、そして霞んだヴォーカルにより繰り広げられる、自己認識と宇宙的な繋がりの幽玄の旅である。

 

「Godly」は、人生の旅路を大切にし、自らを受け入れることを思い出させる。私たちを取り巻く環境に対する畏敬を込めたこの曲は、宇宙の中に一体感を見出し、神への深い感覚を得るべくリスナーを誘う。



プロダクションの指揮を執るのは、トム・パウエルとスティーヴ・パウエル(ザ・ストランズ、ジョン・パワー、ザ・ステアーズ)の共同親子チーム。

 

ミックスはロイ・マーチャント(Cold Cut、M.I.A、Kano)が担当。マスタリングは、ヒップホップ・クラシックの数々を手掛けた伝説的人物、ハウィー・ワインバーグ(De La Soul、Beastie Boys、Public Enemy)が担当している。

 

レコーディングでは、トム・パウエルがヴォーカル、ギター/ベースを担当し、ジェイク・ウッドワード(ノヴァ・ツインズ、ピーター・ペレット)のヘヴィなドラム・ビートも加わっている。



「Godly」

 

 

Def.fo is releasing the fresh trip-pop banger "Godly" today. (Click here to pre-order the CD/Vinyle, etc.) Check out the simultaneously released music video below.
 
The new single is an ethereal journey of self-awareness and cosmic connection, a solid trip-hop, stomping groove, G-funk analogs, and hazy vocals.
 
”Godly" reminds us to cherish the journey of life and embrace who we are. Awe-inspiring in its reverence for our surroundings, it invites the listener to find a sense of oneness within the universe and a deeper sense of the divine.

Production is helmed by the father-son team of Tom Powell and Steve Powell (The Strands, John Power, The Stairs).
 
The mix is by Roy Merchant (Cold Cut, M.I.A., and Kano). Mastering was done by the legendary Howie Weinberg (De La Soul, Beastie Boys, The Stairs), who has worked on many hip-hop classics.
 
The recording features vocals and guitar/bass by Tom Powell, with heavy drum beats by Jake Woodward (Nova Twins, Peter Perret).

©︎Peter Beste

デトロイトのラッパー、Danny Brownは、11月17日にWarpからリリースされる4年ぶりのソロ新作アルバム『Quaranta』の詳細を明らかにしました。リード・シングル「Tantor」は、アルケミストがプロデュースし、UNCANNYが監督したビデオ付きでリリースされる。ブラウンは新曲で、SF的な近未来の世界観とヒップホップを融合させ、アブストラクト・ヒップホップの新境地を開拓しようとしている。ミュージックビデオを以下よりチェックしてみて下さい。

 

そして、ブラウンの着ているシャツに注目。JPEGMAFIAも、以前、ビリー・ウッズと共同制作を行っていた時、Slayerのカットソーを着ていましたが、ダニー・ブラウンはブラック・メタルの大御所であるMayhemのシャツを着ています。ラッパーの間でメタルが流行っているのか。


さて、ダニー・ブラウンが何年も前から予告していたこの新作には、ブルーザー・ウルフ、カッサ・オーバーオール、MIKEがゲスト参加し、クエル・クリス、ポール・ホワイト、SKYWLKRらがプロデュース。この作品は、2019年の『Uknowhatimsayin¿』と3月にリリースされたJPEGMAFIAとのコラボレーション・アルバム『Scaring the Hoes』に続く作品となる。

 

 「Tantor」

 

 

 

Danny Brown  『Quaranta』



Label: WARP

Release:2023/11/17


Tracklist:


1. Quaranta

2. Tantor

3. Ain’t My Concern

4. Dark Sword Angel

5. Y.B.P. [feat. Bruiser Wolf]

6. Jenn’s Terrific Vacation [feat. Kassa Overall]

7. Down Wit It

8. Celibate [feat. MIKE]

9. Shakedown

10. Hanami

11. Bass Jam

 OMSB 『喜愛』 


 

Label: SUMMIT.Inc

Release: 2023/10/11


Review

 

 

約一年ぶりの発売となったOMSBの新作『喜哀』。昨年のアルバム『ALONE』は、Music Magazineのベストリスト入りをしている。当サイトでもベスト・アルバムとして紹介しました。前作では、「波の歌」「大衆」等、J-POP風の音楽性を取り入れながらも、リリックの中でハーフとして生きることや、人生の中での純粋な疑問を、みずからに説くかのような、また反対にリスナー側に問いかけるかのようなリリックを披露した。OMSBというラッパーの何が素晴らしいのかというのは、人生を生きる上で自分なりの課題や疑問を持っていること。そして、それをリリックに落とし込む力量を備えていること。多分、この二点に尽きるのではないかと思う。


最新作『喜哀』については、前作よりも内面的にふつふつと煮えたぎるフラストレーションをリリックに落とし込んでいる。それは、みずからの言葉に対して遠慮がなくなった、また、言葉が鮮明になったとも考えられる。OMSBのラップのスタイルは、ニューヨークのドリルとも、シカゴの2010年代のドリルとも、Mick Jenckins、McKinly Dicksonに象徴される現行のオルタナティヴ・ヒップホップとも、ロンドンのドリルとも違う。当然のことながら、Little Simzとも、KIller Mikeとも異なり、JPEGMAFIA/Billy Woodsのアブストラクト・ヒップホップの前衛的な手法とも異なる。どちらかと言えば、OMSBのリリック・スタイルは、北海道/札幌のThe Blue Herbの系譜に属しており、90年代からめんめんと続くJ-RAPの核心を突くアプローチなのである。そう、それほどリズムの複雑性を押し出さず、シンプルなビート/トラックを背後に日本語のリリックを駆使し、ナチュラルなフロウをかましていくのが、OMSBのスタイルなのである。

 

ただ、その中に、海外のヒップホップと共通点を見出すことが難しいかと思えば、そういうわけでもない。例えば、『喜哀』のオープニングを飾る「More Round」では、疾走感のあるビートを背後に、いわば「肩で風を切るようなフロウ」を展開している。これらのドライブ感のあるラップのビートに、Mckinly Dicksonの「Run Run Run」と同じ様なニュアンスを見出したとしても、それは多分錯覚ではあるまい。表向きにはドリルの形はほとんど見えないように感じるが、ドリルのフロウで展開される節回しを駆使し、トラックメイクの強固なグルーヴを味方につけて、サンプリング/チョップの要素を織り交ぜ、目くるめく様にアグレッシヴなラップを展開する。そして、リリックの中にも「風神 雷神」といったジャポニズムの影響を込めた日本語のリリックを織り交ぜ、町中をバイクで飛ばすように、軽快に風を切っていく。前作では、日本人というアイデンティティを探し求めるかのような表現も節々に見受けられたが、今回のオープニング・トラックでは、「日本人であるということが何なのか」を自ら示そうとしており、受動的な表現から主体的な表現へと切り替わったことに大きな驚きを覚える。彼のリリックは、日本人という感覚が希薄になった日本のアーティスト達をギョッとさせるのではないか?

 

同じようにまったく海外の現行のラップとはかけ離れたようでいて、「Hero Is Here」 ではギャンスタラップの影響を交えたラップが続く。例えば、Icecubeのような過激かつ激烈な表現性はそっくりそのままクライムへと直結するため、現代の米国のラッパーは、たとえそれが冗談にすぎないとしても、挑発的な表現や過激なリリックを極力控えるようになって来ている。シカゴのギャングスタの出身者でさえ、表向きにはハート・ウォーミングな内容の歌を歌うようになっているが、OMSBは、ギャングスタ・ラップに見受けられるエクストリームな表現を、ブラック・ミュージックの純粋な様式美と捉えているらしい。しかし、苛立ちやフラストレーションを込めたOMSBのリリックスタイルは、外側に対する攻撃性とはならず、「だめなやつほど、俺をありがたがる」という自虐的とも取れるシニカルな表現となっている。これが「ガキ使」等のリリックとともに、ちょっとしたコメディーのような乾いた笑いを誘う場合があるのだ。

 

OMSBは、ラッパーという表情の他に、無類のレコード・コレクターとしての一面をもつ。タイトルトラック「喜哀」は、彼のレコードへの愛着がチョップというスタイルに落とし込まれている。チルアウトらしき音源をサンプリングの元ネタとして、彼は過去の住んでいた街やダチへの愛着を歌っている。愛着は、それが過去に過ぎ去ったものであるため、そのまま悲哀に変わるというわけなのだ。しかし、前曲のギャングスタ・ラップとは対象的に、OMSBらしいマイルドなフロウが押し出され、チルアウトな雰囲気が曲全体にはわだかまっている。わだかまっているというのは、それが内面的なモヤモヤのような感じで停滞し、それが決して外側に出ていくことがないから。しかし、これが、夕暮れの新宿のゴールデン街や吉祥寺のハーモニカ横丁を歩くような寂寞感を誘い、そして不思議なノスタルジアへといざなっていく。この曲では、アーティストなりの哀愁がラップを通じて表されているとも考えられる。 曲の中からは、言葉遊びを取り入れながら、強固なウェイブを作り出し、声のサンプリングを織り交ぜながら、フロウという表現の持つ面白さを探求している。また、この曲でもギャグセンスが散りばめられ、「そろばん 習っとけ」というサンプリングが導入されるが、これはもしかすると、アーティストが過去に聴いた誰かからの言葉を「喜哀」という形で集約しているのかもしれない。

 

同じように、レゲエ、R&Bをサンプリングに落とし込んだ「Vision Quest」にもレコード愛好家の姿が垣間見える。しかし、哀愁に近い感覚を歌った前曲とは異なり、どことなく開放的な感覚を思わせる。ターンテーブルに慣れ親しんだDJのように、リアルなダンスフロアでレコードを変えていくかのように、曲調がくるくると移ろい変わっていくのが面白い。チルアウト風のイントロから、ブレイクビーツを多用したオールドスクールのヒップホップのスタイルに変化していく。そして、OMSBのフロウの背後に敷き詰められる音楽的な背景が矢継ぎ早に切り替わっていく中、彼は過去の追憶をリリックを通じてなめらかに表現する。ときには、「つまらん悩みを紙に書いたら 消えた」という表現を織り交ぜて、等身大のリアルな自己と到達すべき最高の自己を対比させたかと思えば、それとは別に、世俗的な自分をリアルに反映させ、「電車の窓から他人のセックスが見えないか」という個人的な欲望を織り交ぜる。音楽的には、レゲエのコーラスのサンプリングを取り入れ、リスナーを心地よいハーモニーの幻惑へと誘う。ブレイクビーツの手法には画期的なものがあり、しかもセンスよくフロウをかけあわせている。

 

「Tenci」は、おとぎ話のような語り口で始まる。しかし、OMSBは、これを子供向けのおとぎ話にするのではなく、大人向けの18禁のおとぎ話に仕立てている。ほとんどの語り手は、ピンサロの話から物語を膨らませていくことは至難の業であるが、彼は、独自のギャグセンスを織り交ぜて、これらの卑猥なストーリーをラップの中に上手く融解させていく。すごいと思うのは、普通のアーティストが避けるようなリアルな打ち明け話を、スムーズにリリックの中に収めこむ技術だ。しかし、イントロの赤裸々で猥雑なリリックは続いて、内的な苦悩を織り交ぜた歌詞に変化していく。むしろ前フリがセクシャルな内容であるからこそ、その内的な告白は信憑性を増す。音楽的にも、ガムランのようなインドネシアの民族音楽を背景に、しなやかに歌われるフロウは、「エスニック・ラップ」とも称すべき新鮮なスタイルを示している。ゲスト・ボーカルで参加した''赤人''のボーカルも、啓示的な雰囲気があり、歌謡とも演歌とも付かない奇妙なエキゾチズムを生み出している。二人のコラボレーターのユニークな感性の融合はラップ・ファンだけにとどまらず、一般的な音楽ファンにとっても新鮮に映るものがあるだろう。

 

アルバムの最後にも注目曲が収録されている。以後の2曲は、DJセットの後のクールダウンの時間を設けたかったというような意図を感じ取れる。「Sai」は、ロレイン・ジェイムスやトロ・イ・モアのようなエレクトロニック/チルウェイブを繊細な感覚と結びつけて、序盤の印象とは異なる切ない情感を表現している。シンプルなループ・サウンドではありながら、その中には緩急があり、夕暮れ時に感じるような詩情や切ない感情をLofi-Hopのスタイルに昇華している。「Blood」では、ソウルとヒップホップの融合というDe La Soulの古典的なスタイルを継承している。アルバムのクロージング・トラック「Mement Mori Again」は、果たして映画に触発された内容なのか。フィルム・ノワールの影響を込め、サックスのソフトウェア音源を取り入れたシネマティックなラップを示し、タイトル曲「喜哀」と同音異義語である「気合」を表現している。最後のトラックでは、OMSBのパーソナリティな決意表明とも取れる、信頼感溢れるリリックが展開される。しかし、その言葉は上滑りになることはない。ヒップホップ・ファンとしては、OMSBというJ-Rapの象徴的な存在に対して、一方ならぬ期待感を覚えてしまう。

 

 

86/100


 

 Featured Track 「喜哀」



ニューヨークのラッパー、MIKEがニュー・アルバム『Burning Desire』をサプライズ・リリースした。この新作は、Alchemist,Wikiとの共同制作名義のアルバムのリリースに続く作品である。

 

このアルバムは、24曲からなる大作であり、MIKEのアブストラクト・ラップが今なお新鮮であることを思い出させてくれる。

 

MIKE流に言えば、彼は太陽の光を浴びたジャズやソウルのサンプルに、意識の流れに沿った叫びを叩きつけ、そのすべてが渦を巻き、心を揺さぶるような作品に仕上がっている。

 

レコーディングには、アール・スウェットシャツ、ラリー・ジューン、Liv.e、Niontay、エル・クストー、ブルックリンのサイケロックバンド、クラムのライラ・ラマーニ、UKのシンガーソングライター、マーク・ウィリアム・ルイスが招かれている。MIKEはさらにアレックス・ハギンズが監督した「What U Say U Are」のビデオも公開している。下記よりご覧下さい。


MIKEは、アール・スウェットシャツ&ザ・アルケミストの秋のツアー(11/22のニューヨークのブルックリン・スティールを含む)のオープニングを務める。2024年の北米とヨーロッパでのヘッドライナー・ツアーも発表したばかり。

 

 「What U Say U Are」

 

 

 

Lucas Creighton


ブロックハンプトンの創始者、Kevin Abstract(ケヴィン・アブストラクト)が、ニュー・アルバム『Branket』を発表した。

 

2019年の『アリゾナ・ベイビー』に続くこのアルバムは、プロデューサーのロミル・ヘムナーニとマルチ・インストゥルメンタリストのジョナ・アブラハムと共に制作された。11月3日にVideo Store/RCA Recordsからリリースされる。「GUM」と呼ばれる1分間のプレビューを以下でチェックしよう。


「サニー・デイ・リアル・エステート、ニルヴァーナ、モデスト・マウスのようなレコードを作りたかった。でも、ラップ・アルバムのようにヒットさせたい思いもあった」 

 





Kevin Abstract 『Branket』