キャプチャード・トラックスの新たな看板アーティスト、girlpuppy(ガール・パピー)がアルバム『Sweetness』(3月28日発売)から最新シングル「Since April」がリリースされた。楽曲のストリーミングはこちら


この曲は、デヴィッド・リンチにインスパイアされた。同監督に捧げられたマイルズ・ロビンス監督によるミュージック・ビデオが添えられている。


girlpuppyはニューシングルについて次のように語っている。


この曲は、別れて間もない頃、毎日のように悲嘆に暮れていた時に書いたの。この曲のデモは、アレックスが私と一緒に作ってくれたものとは全く違うけど、悲しい歌詞と悲しいコードだけでなく、曲にアティテュードをもたらしてくれたので、とても気に入っているわ。


ニューアルバム「Sweetness」は3月28日にキャプチャード・トラックスからリリースされる。本作は彼女のソフトで魅惑的なヴォーカルと、ダイナミックでロック・テイストのインストゥルメンタルが融合した、これまでで最も広がりのある作品となっている。


個人的なニックネームからつけられたタイトルは穏やかな温もりを体現しているが、曲そのものはほろ苦く複雑な失恋の現実を掘り下げている。


プロデューサーのアレックス・ファーラー、共作者のトム・シンクレアとホールデン・フィンチャーとのコラボレーションにより、ハーヴェイはシューゲイザー、ドリーム・ポップ、2000年代初期のポップ・ロックを融合させ、ホース・ジャンパー・オブ・ラブ、ザ・ウォー・オン・ドラッグス、ビーチ・フォッシルズのメンバーも参加している。


「Since April」


メリル・ガーバスとネイト・ブレナーによる実験的インディーロックデュオ、Tune-Yardsが新譜を正式に発表した。バンドにとって6枚目となるスタジオ・アルバム『Better Dreaming』は4ADから5月16日にリリースされる。

 

このニュースと共に、Jayla Smith監督によるビデオ「Limelight」が公開された。視聴は以下から。この新時代の幕開けとして、チューンヤードは感染力のあるシングル 「Limelight」を発表した。

 

『Better Dreaming』の曲は、ガーバスとブレナーにとって非常に簡単な方法で生まれた。最初に考えたこと、最善の方法で考えたこと、好きなように曲を作っていったらどうなるだろう……と。

 

動きたい、耳から入ってすぐに関節を緩め、全身をくねらせるような音楽を作りたいという強い欲求があった。COVID-19に隔離され、ツアーやライブから遠ざかった後、音楽で感動したいという欲求は否定できないものだった。実際の人間を成長させるという非常識な経験も、これに影響した。

 

 

「Limelight」は、ジョージ・クリントンに合わせて家族で踊ることから生まれた。ガーバスとブレナーの3歳の子供が歌っているのを聴くことができる。 ガーバスは新曲についてこう振り返っている。

 

この曲は、特に世界中で起こった大量虐殺と、子供たちへの特別な影響(子供たちは 「大丈夫 」ではない)を考えると、陳腐に感じられたので、ほとんどアルバムには収録されなかった。

 

しかし、人々がこの曲に好意的な反応を示し続けたため、この曲はアルバムに収録されることになった。自由になること、私たち全員が自由になることについて、私は誰に話しているのだろう? ファニー・ルー・ハマーは、「みんなが自由になるまでは、誰も自由にはなれない 」と言う。

 

プレスリリースによると、この曲は、ガーバスとブレナーがジョージ・クリントン(パーラメント/ファンカデリック)の音楽に合わせて幼い子供と踊るところから始まった。彼らの子供の声もこの曲で聴くことができる。

 

2021年の『sketchy- 』は、余分なミュージシャンを招くのではなく、ほとんどデュオだけで制作された。例えば、ガーバスがTYの旧作で多用していたループ奏法を、最近のプロジェクトではエレクトロニクスや生ドラムに置き換えている。

 

このアルバムを記念して、チューン・ヤードは "親密な "ライヴ・セットをイギリス国内で開催する。この短い旅は、デュオを次のような場所に連れて行く予定だ。

 

 

「Limelight」

 

 

 

 Tune-Yards 『Better Dreaming』



Label: 4AD

Release: 2025年5月16日

Tracklist:


1. Heartbreak
2. Swarm
3. Never Look Back
4. Suspended
5. Limelight
6. Get Through
7. Better Dreaming
8. How Big Is The Rainbow
9. See You There
10. Perpetual Motion
11. Sanctuary

 

TUNE-YARDS TOUR DATES:

 
May
7th - Johnny Brenda's, Philadelphia, PA
9th - Assembly, Kingston, NY
10th - Space 538, Portland, ME
12th - The Stone Church, Brattleboro, VT
13th - Iron Horse Music Hall, Northampton, MA
15th - 101 Club, New York, NY

 


ブルックリンのシンガーソングライター/ギタリストのMei Semonesがニューシングル「I Can Do What I Want」を配信リリースした。アーティストのインディーロックへの親しみが演奏の中に込められている。同時にバンド形式のミュージックビデオが公開されている。下記より御覧ください。

 

この曲はデビューアルバム『Animaru』に収録される。すでに2曲の先行シングル「Dangomushi」、「Dumb Feeling」が配信されている。アルバムの先行予約はこちらから。

 

また、新曲のリリースと合わせて、追加のライブ日程が公表された。 3月下旬からはアーティストの初のEUツアーが開催される。このライブには、Tanukichan、Allison's Haloとのツアーを行ったUKのカルト的なオルトロックバンド、Panchikoが帯同する。ツアースケジュールは以下の通り。

 

 

 「I Can Do What I Want」

 

 

Mei Semonesのデビューアルバム『Animaru』はBayonet Recordsから5月2日に発売予定。

 

 

2025 TOUR DATES:


Mar. 25 - Dublin, IR @ Button Factory ~
Mar. 26 - Glasgow, UK @ Saint Luke's ~
Mar. 27 - Leeds, UK @ Brudenell Social Club ~
Mar. 28 - Manchester, UK @ Academy 2 ~
Mar. 29 - London, UK @ Electric Ballroom ~
Apr. 1 - London, UK @ Camden Assembly
Apr. 3 - Amsterdam, NL @ Tolhuistuin ~
Apr. 4 - Antwerp, BL @ Trix ~
Apr. 5 - Paris, FR @ Petit Bain ~

May 7 - Brooklyn, NY - Music Hall of Williamsburg *
May 29 - Philadelphia, PA - World Cafe Live *
May 30 - Washington, DC - The Atlantis *
May 31 - Carrboro, NC - Cat's Cradle - Back Room *
June 2 - Atlanta, GA - Aisle 5 *
June 3 - Nashville, TN - DRKMTTR *
June 4 - Louisville, KY - Zanzabar *
June 6 - Columbus, OH - Ace of Cups *
June 7 - Chicago, IL - Lincoln Hall *
June 8 - Milwaukee, WI - Cactus Club *
June 9 - Minneapolis, MN - 7th St Entry *
June 11 - Ferndale, MI - The Loving Touch *
June 12 - Toronto, ON - Longboat Hall *
June 13 - Montreal, QC - Bar Le Ritz PDB *
June 14 - Boston, MA - The Red Room at Cafe 939 *

July 11 - Dallas, TX - Club Dada
July 12 - Austin, TX - Parish
July 15 - Phoenix, AZ - Valley Bar
July 16 - San Diego, CA - Quartyard
July 18 - Los Angeles, CA - Lodge Room
July 19 - San Francisco, CA - The Independent
July 21 - Portland, OR - Polaris Hall
July 22 - Vancouver, BC - Biltmore Cabaret
July 23 - Seattle, WA - Barboza

~ supporting Panchiko
* with John Roseboro

 

©︎Melissa Sepulveda

 ニューイングランドを拠点に活動するシンガー・ソングライター、Grace Morrison(グレース・モリソン)の遊び心溢れる新曲「Beer in a Teacup」をリリースした。

 

 「Beer in a Teacup」はアメリカのローカルラジオでは日常的にオンエアされるような曲。しかし、一方、日本では滅多にこういった曲を聞くことは出来ない。商業性とは異なる音楽的な良さが凝縮されている。音楽の多層性ーーそこにアメリカの音楽の最大の魅力が含まれている。


 この曲は、不完全さを受け入れ、自己疑念を肩の荷から降ろすことを歌ったツァングに満ちたアンセムだ。 この曲は、ビクトリア調のソーサー付きティーカップでビールを飲み、人にどう思われようと気にしなかった彼女の祖母への頌歌である。 


 このシングルは、彼女の故郷ケープコッド(マサチューセッツ)とクランベリーを栽培する家族への頌歌であり、待望の次作『Saltwater Country』からのものだ。 フォーク、カントリー、ポップをカリスマ的にブレンドした音楽で、プロデュースはジョン・エヴァンス(トリ・エイモス、サラ・マクラクラン)。 グレース・モリソンは、ヒット・ソングライターのロリ・マッケンナとコラボレートし、アメリカン・ソングライター誌などから賞賛を受けている。 

 

 

「Beer in a Teacup」

 

New England-based singer/songwriter Grace Morrison has released a playful new song, "Beer in a Teacup".  Check out the music video for the song below.

 

 "Beer in a Teacup” is a song that is routinely played on American local radio. On the other hand, however, one rarely hears songs like this in Japan. It is a condensation of musical quality that is different from commerciality.  The multi-layered nature of music - this is where the greatest appeal of American music lies.


 The song is a twang-filled anthem about embracing imperfections and letting self doubt roll off your shoulders. It is an ode to her grandma who sipped beer out of a Victorian teacup with a saucer and didn't give a damn about what people thought about her. 


 The single is off of her highly anticipated forthcoming album Saltwater Country, an ode to her hometown of Cape Cod and her cranberry growing family. The music is a charismatic blend of folk, country and pop and is produced by Jon Evans (Tori Amos, Sarah McLachlan). Grace Morrison has collaborated with hit songwriter Lori McKenna and has received praise from American Songwriter, and more. 




 ナーディチュードに正式な名前があるとすれば、それはグレース・モリソンだろう。彼女は職業という概念にとらわれないで、自由な生き方をしている。ピアニスト、アコーディオン奏者、ルネッサンス・フェアー出演者、クランベリー栽培家、歴史ノンフィクションの読書家、コーヒー愛好家(彼女は自身のブレンド・コーヒーを販売している)、そしてニューイングランドのあらゆることに関する無類の専門家。 そしてどういうわけか、これらすべての奇癖が彼女の音楽の布地にシームレスに織り込まれ、彼女を最もユニークで愛すべきソングライターにしている。


 ケープ・コッドの海岸で生まれ育ったグレース・モリソンは、彼女がソルトウォーター・カントリーと呼ぶサウンドをトレードマークにしている。 

 

「私はいつも、フォークにはポップすぎ、カントリーにはフォークすぎた。 やがて私は、自分の音楽を本当に自分のものにしているものを見つけるために、自分の音楽のレイヤーを剥がし始めた。 その核心は、ケープ・コッドの海岸線との否定できない深いつながりだった。 私の音楽は、カントリーのストーリーテリングやトワング、そしてスワンプ・ヤンキーの生々しく揺るぎないスピリットを受け継いでいる。 それがソルトウォーター・カントリーだ」


型にはまらないことを誇りに思っている彼女は、いわゆる "まともな仕事 "に就いたことがない。 それを何にも代えられない。 彼女のキャリアは、彼女が高校生の時にコーヒーショップで演奏していた時に始まり、そこでチップをもらうために歌っていた。 「彼が残してくれた20ドルはまだ持っているわ」と彼女は笑う。


それから間もなく、彼女はRock 4 Xmasのツアーに参加し、エディ・マネー、ジョーイ・モーランド(バッドフィンガー)、カーマイン・アピス(ヴァニラ・ファッジ、『Da Ya Think I'm Sexy』の作者)、グレッグ・ダグラス(スティーヴ・ミラー・バンド、『Jungle Love』の共同作者)といった伝説的なミュージシャンたちとステージを共にした。


「私は17歳で、ロック・アイコンとツアーバスに乗っていた。 あれ以上のロックンロールの勉強はないだろう。 私はあなたにいくつかの話をすることができます "と彼女は知っている笑みを浮かべて言う。 「文字通り、スパイナル・タップが現実になったのよ。 でも、私にとって一番大きかったのは、この人生、つまりツアーやパフォーマンスが可能なのだと気づいたこと。 それ以来、私が望んだのは、あのバスに戻ることだった」。


初期の頃、彼女は自分のサウンドを定義するのに苦労した。 「父は私がブルース・シンガーになるべきだと確信していた。 「時間はかかったけど、ようやくアーティストとしての自分がわかった。 それがソルトウォーター・カントリーなの」


彼女の旅路を決定づけた瞬間のひとつは、ヒット・ソングライターのロリ・マッケンナとのコラボレーションだった。 

 

「妊娠8ヶ月のとき、ロリが一緒に曲を書かないかと誘ってくれた。 Just Loving You "を書いたんだけど、今まで書いた中で一番個人的な曲だった。 この曲が観客とつながったのは、それまで経験したことのないことだった。 私は、自分の歌がより個人的で具体的であればあるほど、より心に響くことを学んだ。 自分の知っていることを書くんだ」。 アルバム『ソルトウォーター・カントリー』はその証だ。


ソルトウォーター・カントリー』は、"3つのコードと真実 "や "退屈させないで、コーラスを "といった古くからの格言を、90年代のポップスで包み込み、リスナーに新しさと親しみやすさを同時に感じさせるサウンドを残している。


ジョン・エヴァンス(トーリ・エイモス、サラ・マクラクラン)のプロデュースによるこのアルバムは、何も持たずに育ったことを生々しく反映した、硬質で湿った「Poor Man's Daughter」から、不完全さを受け入れ、自己への疑念を肩の荷から降ろすことを歌った、楽しげでトワングに満ちた「Beer in a Teacup」まで幅広い。 このリード・シングルは、ビクトリア調のソーサー付きティーカップでビールを飲み、人にどう思われようと気にしなかった彼女の祖母への頌歌だ。 


この曲は、自信を見つけ、自分の癖を受け入れ、人生が面倒になったら、ただティーカップにビールを注いで前に進めばいいのだと学んだアーティストのサウンドだ。



 
 
If nerditude had a formal name, it would be Grace Morrison. She lives a life of freedom, free from the concept of a profession.
 
 
 She’s a little bit of everything—pianist, accordion player, Renaissance Faire performer, cranberry grower, reader of historical nonfiction, coffee devotee (she sells her own coffee blend), and an unapologetic expert on all things New England. And somehow, all these quirks weave seamlessly into the fabric of her music, making her one of the most unique and endearing songwriters around.
 

 Born and raised on the shores of Cape Cod, Grace Morrison has trademarked a sound she calls Saltwater Country. “I was always too pop for folk and too folk for country. Eventually, I started peeling back the layers of my music to find out what truly made it mine. At the heart of it all was my deep, undeniable connection to the Cape Cod coastline—it’s in my blood, in my voice, in every lyric I write. My music carries the storytelling of country, the twang, but also the raw, unshakable spirit of a Swamp Yankee. That’s Saltwater Country.”
 

 Proudly unconventional, she’s never held what some would call a "real job",She says “it’s always been music and how lucky am I that music has given me this wild, unpredictable journey through the human experience. I wouldn’t trade that for anything.”
 

 Her career started when she was in high school playing at coffee shops, where she sang for tips—one of which came from none other than actor James Spader. “I still have the $20 he left me,” she laughs.
 

 Not long after, she hit the road with Rock 4 Xmas, sharing the stage with legends like Eddie Money, Joey Molland (Badfinger), Carmine Appice (Vanilla Fudge, writer of Da Ya Think I’m Sexy), and Greg Douglass (Steve Miller Band, co-writer of Jungle Love).
 

 “I was 17, on a tour bus with rock icons. You can’t ask for a better crash course in rock ‘n’ roll than that. I could tell you some stories,” she says with a knowing grin. “It was Spinal Tap in real life—literally, someone from that movie was on the tour. But for me, the biggest thing was realizing that this life—touring, performing—was possible. All I’ve wanted since then was to get back on that bus.”
 

 In those early years, she struggled to define her own sound. “My dad was convinced I should be a blues singer—like he hadn’t even heard my voice,” she jokes. “It took time, but I finally figured out who I am as an artist. And that’s Saltwater Country.”
 

 One of the defining moments in her journey came when she collaborated with hit songwriter Lori McKenna. “I was eight months pregnant when Lori invited me to write with her. We wrote "Just Loving You", and it was the most personal thing I had ever written. The way it connected with audiences—it was something I had never experienced before. I learned that the more personal and specific my songs are, the more they seem to resonate. You’ve got to write what you know.” Saltwater Country, the album, is a testament to that.
 

 Saltwater Country takes the old adages of “3 chords and the truth” and “don’t bore us, get to the chorus”, wraps them up with a 90’s pop bow, and leaves the listener with a sound that is at once new and familiar.
 

 Produced by Jon Evans (Tori Amos, Sarah McLachlan), the album ranges from the gritty, swampy "Poor Man’s Daughter"—a raw reflection on growing up with nothing—to the fun, twang filled "Beer in a Teacup", an anthem about embracing imperfections and letting self doubt roll off your shoulders. The leading single is an ode to her grandma who sipped beer out of a Victorian teacup with a saucer and didn't give a damn about what people thought about her. 
 

 It’s the sound of an artist who’s found her confidence, embraced her quirks, and learned that sometimes, when life gets messy, you just pour your beer in a teacup and move on.

 


 コロラドを拠点に活動するシンガーソングライター、Sarah Banker(サラ・バンカー)がシングル「FRIENDS」をリリースした。インディーフォークとヨットロックを結びつけ、自己受容を表現している。ミュージックビデオが公開されていますので、お茶のお供に下記よりこの映像をご覧ください。


 「FRIENDS」でサラは、生涯を共にする人を見つけるという親近感のわく物語を、楽しく、軽快で、時代を超えた歌に仕上げている。 この曲は、コミュニケーションの重要性や試行錯誤についても触れている。 繊細でありながら力強い歌声で、サラは正直でありのままの弱さを表現している。 プロダクションは親しみやすく控えめで、歌詞と彼女のソウルフルな表現が主役となる。


 この曲は、彼女がリリースを予定しているEP『Into the Heart』からの最新曲である。 プロデューサー/ミュージシャンのジェフ・フランカ(Thievery Corporation)と彼女の新曲のためにチームを組んだ。 彼女はTedXのスピーカーとして成功を収め、その魅惑的なサウンドとソングライティングで、分かち合うべき愛というユニークな贈り物を解き放つ鍵として、自己を慈しみ、受け入れるという感動的なメッセージを紡ぎ出した。 

 

 「FRIENDS」

  



Colorado-based singer/songwriter Sarah Bunker has released her single "FRIENDS". It expresses self-acceptance by combining indie folk and yacht rock. The music video has been released and can be viewed below.


 With the single "FRIENDS," Sarah creates a fun, flirty, and timeless song about the relatable narrative of finding someone to spend a lifetime with. The song also touches on the importance of communication and trial and error. With her delicate yet powerful voice, Sarah conjures an honest, unfiltered sense of vulnerability that resonates throughout. The production is intimate and understated, allowing the lyrics and her soulful delivery to take center stage.


 The song is the latest off of her upcoming EP Into the Heart, a collection of authentic and transformative songs centered around resilience. The artist teamed up with producer/musician Jeff Franca (Thievery Corporation) for her new music. She has found success as a speaker on TedX where she weaved her captivating sound and songwriting with her inspirational message of self-compassion and acceptance as the key to unlocking our unique gifts of love to share. 

 

 

 サラ・バンカーはコロラドの山奥を拠点に活動するハートフルなシンガー・ソングライター。 幼少期に演劇作品に出演した経験からインスピレーションを得たサラは、文化人類学の学位取得後、ギターを学び、ソングライティングを通して自分の本当の声を見つけた。 

 

 ギターを始めてわずか3ヶ月で、初めてのギター・パフォーマンスを経験した。 すぐに夢中になった彼女は、18ヵ月後、持ち物のほとんどを売り払い、バックパックとギターだけを持って旅に出た。 探検と好奇心の旅は、ハワイのジャングルから太平洋岸北西部の森、ユタ州南部の砂漠、コロラド州の山頂へと彼女を連れて行った。


 今度のEP『Into the Heart』は、レジリエンス(回復力)を中心とした、本物で変容的な曲のコレクションである。 生き生きとした4曲入りのフォーク・ポップEPは、コロラド州インディアンピークス荒野の標高9,000フィート(約3,000メートル)にあるジェフ・フランカ(Thievery Corporation)のスタジオでレコーディングされ、プロデュースされた。 その結果、感動的で、音に遊び心があり、有機的な音楽の旅が生まれた。


 シングル「FRIENDS」でサラは、生涯を共に過ごす相手を見つけるという親近感のわく物語を、楽しく、軽快で、時代を超えた歌に仕上げた。 この曲は、コミュニケーションの重要性や試行錯誤についても触れている。 繊細でありながら力強い歌声で、サラは正直でありのままの弱さを表現している。 プロダクションは親しみやすく控えめで、歌詞と彼女のソウルフルな表現が主役となる。


 サラ・バンカーの能力は、シンプルでありながら表現力豊かな歌詞で複雑な感情をとらえることで、彼女の音楽全体に一貫した強みを生み出している。 彼女の曲は普遍的でありながら、深く個人的なものであるように感じられ、リスナーを内省させ、癒し、これから起こることを受け入れるように誘う。


 最終的に彼女の音楽的な意図は、音を通して光と愛の源となることだ。 彼女はまた、自分の音楽が、他の人たちが自分自身のベスト・バージョンになるよう鼓舞することを願っている。 ーーあなたは自分の人生を切り開くために必要なものをすべて自分の中に持っているのですーー

 




Sarah Banker is a heartfelt singer/songwriter based in the mountains of Colorado. Drawing inspiration from her childhood experiences performing in theatrical productions, Sarah found her true voice through songwriting after learning guitar, following her degree in Cultural Anthropology. 

 

 After only three months of playing, she had her first guitar performance. Instantly hooked, 18 months later, she sold most of her belongings and set out on the road with just a backpack and her guitar. Her journey of exploration and curiosity has taken her from the jungles of Hawaii to the forests of the Pacific Northwest, down to the deserts of southern Utah, and up to the peaks of Colorado—each place influencing her musical releases and touching others along the way.


 Her upcoming EP, Into the Heart, is a collection of authentic and transformative songs centered around resilience. The vibrant four-song folk-pop EP was recorded and produced by Jeff Franca (Thievery Corporation) in his studio, at 9,000' feet elevation in the Indian Peaks Wilderness in Colorado. The result is a musical journey that is touching, sonically playful, and organic.


 With the single “FRIENDS,” Sarah creates a fun, flirty, and timeless song about the relatable narrative of finding someone to spend a lifetime with. The song also touches on the importance of communication and trial and error. With her delicate yet powerful voice, Sarah conjures an honest, unfiltered sense of vulnerability that resonates throughout. The production is intimate and understated, allowing the lyrics and her soulful delivery to take center stage.


 Sarah Banker's ability to capture the complexity of emotions in simple yet expressive lyrics is a consistent strength across her music. Her songs feel both universal and deeply personal, inviting listeners to reflect, heal, and embrace what’s to come.


 Ultimately, her musical intention is to be a source of light and love through sound. She also hopes her music inspires others to be the best version of themselves, sharing, "You are the ONE, the one who has the potential to make the changes that lead to a fulfilling life experience. You have everything you need within you to take charge of your life."

 



サンタクルーズのニュースクール・ハードコアバンド、Scowl。この五人組はターンスタイルに続く、今最もホットなパンクアウトフィットとして名乗りを上げている。すでに北米の大規模なパンクフェスにも出演済みであるが、知名度という側面で懸念があった。しかし、彼等は名門レーベル、デッド・オーシャンズとの契約を経て、世界規模のバンドへと成長しつつある。

 

先月、Scowlはニューアルバム『Are We All Angels』を発表したのに続いて、本日、最新曲 「Tonight (I'm Afraid) 」を配信した。ボーカリストのモスのボーカルとスクリームが混在した次世代のハードコアナンバー。彼等の音楽的なアプローチには90年代のミクスチャーロックやヘヴィーロックも含まれているが、現代的なハードコア/メタルの要素がそれらにアンセミックな要素をもたらしている。この先行シングルは従来の中で最も重力を持ったトラックである。

 

「Tonight (I'm Afraid) "は、アンセミックなコーラスとパンチの効いたベースライン、そしてキャット・モスの直感的なスクリームによってドライブされる、スカウルの最も繊細な一面を垣間見ることができる。この曲は、AdultSwim.comのクリエイティブ・ディレクターであるアダム・フックスがイラストを手掛けたフリップブックのMVと同時に到着した。この曲は、これまでのシングル 「B.A.B.E」、「Not Heaven, Not Hell」、「Special」 に続いて配信された。


最新プロジェクト『Psychic Dance Routine EP』を手掛けたウィル・イップ(Turnstile、Title Fight、Mannequin Pussyなど現代のUSパンクハードコアの錚々たるバンド)がプロデュースした『Are We All Angels』は、毒舌で拮抗的なバンドが、自分たちの攻撃性をより拡大した形で表現している。

 

アルバムのミックスはリッチ・コスティ(フィオナ・アップル、マイ・ケミカル・ロマンス、ヴァンパイア・ウィークエンドなど)が担当。 このアルバムは、疎外感、悲嘆、そしてコントロールの喪失が特徴的で、その多くは、過去数年間バンドを受け入れ、彼らを避雷針のような存在にしたコミュニティであるハードコア・シーンにおける彼らの新たな居場所と格闘している。


Are We All Angels』では、バンドはあらゆる場面で野心的な新しい方向性を模索し、ジャンルの常識を曲げている。モスの進化が最も顕著に表れているのは、バンドの前作にあった唸らせるようなサウンドをやめ、より質感のある、時には繊細なアプローチに変えていることだ。彼女は、熱心なスカウルファンをも驚かせるハーモニーとメロディックな感性を発揮している。

 

モスは、ビリー・アイリッシュからレディオヘッド、カー・シート・ヘッドレストからジュリアン・ベイカーまで、ハードロック以外の幅広い影響を受けている。「このバンドが始まったとき、私たちの大半は本当にミュージシャンとして熟練していなかった」と彼女は認めている。

 

赤ちゃんの最初のハードコアバンドのようなものだった。でも今は、自分たちが何をやっているのかまだわからないけれど、自分たちが何をしたいのかよくわかるようになった。

 

ツアー経験を経て、演奏面でも洗練され、原石がダイヤモンドになりつつある。インストゥルメンタルの面では、Negative Approach、Bad Brains、Hole、Mudhoney Garbage、Ramones、Pixies、Sonic Youth、Rocket From The Cryptなどからの影響を挙げている。ベーシストのベイリー・ルポは、「新譜の曲作りは、これまでのスカウルの歴史の中で最も協力的だった。

 

みんながたくさんのアイデアを持ち寄ってくれて、それをじっくり分析することができた。私たちは皆、折衷的な嗜好、影響、個性を持っていて、このアルバムの隅々までそれを感じることができるはずだ。


「Tonight(I'm Afraind)」

 


yeuleは、5月30日にNinja Tuneからリリースされるニューアルバム『Evangelic Girl is a Gun」を発表した。 この発表と同時に、ニュー・シングル「Skullcrusher」を発表した。このシングルは、yeule、クラムス・カジノ、フィットネスの共同プロデュースによるものだ。


このニュー・アルバムは、ポスト・モダンの中で自己破壊的なアイデンティティをテーマにした、これまでで最も感情的で直接的な作品である。 このプロジェクトには、A.G.クック、クリス・グレートティ、ムラ・マサ、クラムス・カジノ、フィットネス、キン・レオンが参加しており、後者は2023年の「softscars」に続いて共同エグゼクティブ・プロデューサーを務めている。


「このアルバムで、自分の画家としての人生にオマージュを捧げたかった」とユールは説明する。 「私にとって、ベクシンスキーは、彼のディストピア的で静謐な風景の中を這い回る存在を、細心の注意を払って美しく描いている。 絵画というメディアの性質は、暴力的でもあり穏やかでもある私の感情の反映でもある。 私の人生における一瞬の時間を絵の具で転写し、時間の中に閉じ込める。


「Skullcrusher」




yeule  「Evangelic Girl is a Gun」

Label: Ninja Tune
Release : 2025年5月30日


Tracklist:

1. Tequila Coma
2. The Girl Who Sold Her Face
3. Eko
4. 1967
5. VV
6. Dudu
7. What3vr
8. Saiko
9. Evangelic Girl is a Gun
10. Skullcrusher



YEULE: 2025 TOUR DATES
7/1 – Manchester, UK @ Academy 2
7/2 – London, UK @ O2 Forum Kentish Town
7/5 – Roskilde, Denmark @ Roskilde Festival
7/7 – Berlin, Germany @ Columbia Theatre
7/9 – Amsterdam, Netherlands @ Melkweg
7/11 – Paris, France @ Le Trabendo
7/10 – 12 – Slovakia @ Pohoda Festival

 

©Eddie Whelan

今年初め、BC,NR(ブラックカントリー、ニューロード)は3作目のアルバム『Forever Howlong』をアナウンスした。続いて、彼らは最初のリードシングル「Besties」に直接インスパイアされたという「Happy Birthday」を配信した。「『Happy Birthday』を書いた時、頭の中にはジョージアの曲『Besties』があったんだ。だから、この曲の構成はその曲の影響を強く受けているんだ」

 

この曲は、レスリー=アン・ローズが監督したストップモーションのビデオと同時公開された。発表されたばかりのUKでのライブを含む、バンドの今後のツアー日程とともに、以下でチェックしてほしい。


ブラックカントリー、ニューロードのニューアルバム『Forever Howlong』は4月4日にNinja Tuneからリリースされる。

 

「Happy Birthday」





Black Country, New Road 2025 Tour Dates:


Mon 7 Apr – Plaza – Stockport, UK
Tue 8 Apr – Queens Hall – Edinburgh, UK
Wed 9 Apr – Leeds Project House – Leeds, UK
Fri 11 Apr – Town Hall – Birmingham, UK
Sat 12 Apr – Engine Rooms – Southampton, UK
Sun 13 Apr – Epic Studios – Norwich, UK
Sat 3 May – Pitchfork Music Festival CDMX – Ciudad De México, MX
Tue 13 May – Salt Shed – Chicago, IL, US ☼ ☆
Wed 14 May – Slowdown – Omaha, NE, US ☼
Fri 16 May – Mission Ballroom – Denver, CO, US ♢
Sat 17 May – Kilby Block Party – Salt Lake City, UT, US
Mon 19 May – The Observatory – Santa Ana, CA, US ☆
Tue 20 May – The Wiltern – Los Angeles, CA, US ☆
Thu 22 May – The Warfield – San Francisco, CA, US ☆
Fri 23 May – Roseland Theater – Portland, OR, US ☆
Sat 24 May – Moore Theater – Seattle, WA, US ☆
Fri 23 May – Roseland Theater – Portland, OR, US
Sat 24 May – Moore Theater – Seattle, WA, US
Sat 7 Jun – Primavera Sound Festival – Barcelona, ES
Wed 13-Sat 16 Aug – Paredes de Coura Festival – Porto, PT
Thu 28 Aug – End of the Road 2025 – Dorset, UK
Thu 11 Sep – Rock City – Nottingham, UK
Fri 12 Sep – Albert Hall – Manchester, UK
Sat 13 Sep – Albert Hall – Manchester, UK
Mon 15 Sep – Olympia – Dublin, IE
Tue 16 Sep – Olympia – Dublin, IE
Thu 18 Sep – Barrowlands – Glasgow, UK
Sat 20 Sep – Sage – Gateshead, UK
Mon 22 Sep – Beacon – Bristol, UK
Wed 24 Sep – Corn Exchange – Cambridge, UK
Thu 9 Oct – Casino de Paris – Paris, FR
Fri 10 Oct – Stereolux – Nantes, FR
Sun 12 Oct – Paradiso – Amsterdam, NL
Mon 13 Oct – Paradiso – Amsterdam, NL
Tue 14 Oct – Gloria – Cologne, DE
Wed 15 Oct – Astra – Berlin, DE
Fri 17 Oct – Vega – Copenhagen, DK
Sat 18 Oct – Fallan – Stockholm, SE
Sun 19 Oct – Sentrum Scene – Oslo, NO
Tue 21 Oct – Mojo – Hamburg, DE
Wed 22 Oct – Roxy – Prague, CZ
Thu 23 Oct – Les Docks – Lausanne, CH
Sat 25 Oct – Magazzini Generali – Milan, IT
Sun 26 Oct – Epicerie Moderne – Lyon, FR
Tue 28 Oct – AB – Brussels, BE
Thu 30 Oct – The Dome – Brighton, UK
Fri 31 Oct – O2 Academy Brixton – London, UK

☼ support from Friko
☆ support from Nora Brown with Stephanie Coleman
♢ supporting St. Vincent

  brdmm 『Microtonic』

Label: Rock Action

Release: 2025年2月28日

 

 

Review

 

 

ハルのロックバンド、bdrmm(ベッドルーム)はその名の通り、 ベッドルームレコーディングを行うグループとして出発したが、ライブツアーでMOGWAIにその才覚を認められ、バンドの独立レーベル、Rock Actionの看板バンドになった。2ndアルバム『I Don’t Know』のリリースをきっかけにメキメキと力をつけ、英国内にとどまらず、世界的な知名度を持つようになった。以前はシューゲイズバンドと紹介されることもあったbdrmmではあるが、まさかこの3作目を聴いて彼等のことをそうのように呼ぶ人はいないものと思われる。90年代のモグワイやNew Orderの血筋を受け継ぎながら、それらを奥深いロックソングに昇華している。このアルバムは、即効性というよりも、聴いていくうちにその音楽の真価が徐々に浸透してくるような作品である。

 

このアルバムは単なる音源という意味以上のものが込められている。bdrmmは医療/科学分野の巨大ハイテク企業、マイクロテック社と提携し、実際的にこの企業の施設内でこのアルバムをレコーディングしている。KeepItLiveによると、全容こそ明かされていないものの、このアルバムの音楽は最新のテクノロジーを反映させ、マイクロテック社の最新製品「Microtonic」にも関連がある。 AIテクノロジーの最新鋭の技術を活用している。デジタル/フィジカルの側面にマイクロテックが組み込まれ、周波数を放ち、リスナーの五感を刺激するという最新鋭の技術が組み込まれているという。

 

音楽的にはロックソングのポップネス、そして、エレクトロニクスの近未来的な感覚、さらにはマニック・ストリート・プリーチャーズの最初のブリット・ポップはもちろん、ヴァーヴのようなブリットポップのポスト世代の音楽の系譜を受け継ぎ、抽象的で催眠的なロックソングを特徴としている。90年代から00年代初頭のマンチェスターのFacrotyからの雰囲気を受け継いだダンスロックソング「John on the Ceiling」、そして、ザ・スミスからオアシス、そして、ザ・ヴェーヴへと受け継がれるブリット・ポップの系譜を継承した「Infinite Peaking」を筆頭に、UKロック・バンドらしいダンスとロックの中間にある霧がかったサウンドワークが光る。特に、中盤の注目曲「Snare」はクラブ・ハシエンダを中心とする80年代後半のダンスムーブメント魅力をかたどり、Warpの最初期の7インチレコードなどを彷彿とさせるものがある。

 

 

そういった中で、モグワイが音響派やポストロックのオリジネーターとして活躍したように、ロック・バンドとして先鋭的な試みがなされている。アグレッシヴでアンセミックな趣を持つアルバムの序盤の収録曲とはきわめて対象的に、「In The Electric Field」、そしてタイトル曲「Microtonic」といった曲はロックバンドとしてアンビエントとサイレンスを探求した記念的な瞬間である。そして上記の要素はアルバム全体のサウンドに抑揚とメリハリをもたらしている。また、それは従来よりも音楽のディープな領域に達したともいえ、bdrmmの成長を感じさせる。またタイトルからも分かるように、Clarkの90年代、00年代のレイブやアシッド・ハウスを受け継いだ「Clarkycat」もロックバンドとしてはかなり新鮮な試みが取り入れられている。 従来のフランツ・フェルディナンド、ブロック・パーティ、キラーズなどのダンスロックというジャンルが取りざたされた時代の音楽をモダンにかっこよく鳴らすことを重視している。これらは少し陳腐化しつつあるこのジャンルに新しい風を呼び入れようという試みでもある。

 

このアルバムは従来のシューゲイズというニッチの領域から脱却し、エレクトロニックロックの新鋭へと突き進んでいこうとするbdrmmの旅の過程をかたどったアルバムである。またロックバンドでありながら、IDMの作曲のセンスがあり、「Sat In The Heat」を聴けば、そのことが分かると思う。Yard Actが呼び込んだポストパンクの流れを受け継ぎ、そこに彼等の持ち味であるドリーム・ポップやアートポップの要素を付け加え、魅力的なサウンドを作り上げている。この曲では、従来にはなかった近未来的な要素とSFの雰囲気が上手く融合している。アルバムの終盤の収録曲も聴き逃がせない。「Lake Disappointment」ではアシッドハウスとロックの融合という形式によって、ポストパンクの新しい音楽の流れを呼び込もうとしている。 こういった曲はもしかすると、何度も繰り返し聴きたくなるような中毒性があるかもしれない。

 

アルバムのクローズを飾る「Noose」は次の作品への期待を感じさせる、ひとつの枠組みの収まらない、壮大な趣を持ったトラックである。Underworldの系譜にあるUKロックサウンドをどのように調理するのかの実験の過程である。もちろん、Mogwaiの音響派へのオマージュがアンビエントのようなチルウェイブの要素と重なり合い、 清涼感のあるエンディングを形成している。

 

 

 

80/100

 

 

「John On The Ceiling」

・XLの舞台は東京へ

 

ロンドンのダンスミュージック専門のインディペンデントレーベルとして発足したXL Recordingsは設立当初の80年代こそクラブ系アーティストのリリースに特化していたが、90年代にレディオヘッドなどを輩出し、イギリスのインディーズロックの代表的なレーベルとして大きな貢献を果たしてきた。特に昨年度のカタログは非常に力が入っており、Smile,Peggy Gou、そしてブリット賞を受賞したFountains D.C.の新譜など注目の作品が目白押しだった。

 

2025年に入り、ロンドンのレーベルは原点回帰を果たし、クラブ系のイベントを東京/渋谷で開催することを発表した。小規模のアンダーグラウンドのイベントで、サーカストウキョウのスペースは収容人数も少なめとなっている。出演者の多くは無名のDJ/プロデューサーで占められている。

 

しかし、80年代以降、Warp,Ninja Tuneとともに代名詞的なレコードを多数輩出してきたレーベルのイベントということで、クラバーとしては注目のイベントとなるだろう。無名ながら実力派のプロデューサーを自力で探すというおもしろい企画となっている。



【XL play takes a trip to Tokyo】



LINE UP:

B1  curated by XL

1F curated by pon pon


Special Guest

anu

Bryce’s Brother

E wata

DJ Healthy


Nina.Offline

seiyade+

Lil C

Chiki Chiki Rambo

5harpy

凸凹。

Hibi Bliss


OPEN 22:00

ADV: ¥2,000


 イベントの詳細はCircus Tokyoの公式ページをご覧ください。

シカゴのバンド、ケイシー・ゴメス・ウォーカー率いるCase Oatsがマージ・レコードとの契約を発表した。

 

ゴメス・ウォーカー(リード・ヴォーカル、アコースティック・ギター)、スペンサー・トゥイーディー(ドラムス)、マックス・スバー(ギター、ペダル・スティール)、スコット・ダニエル(フィドル)、ジェイソン・アシュワース(ベース)のバンドは、デビューアルバムの仕上げに取り掛かっている。本日、ロバート・サラザール監督による「Seventeen」のビデオを公開した。素朴な感覚に満ちた心がほんわかするようなインディーロックソングとなっている。

 

ケース・オーツは7年前、作家/詩人のゴメス・ウォーカーが、ベテラン・ドラマーのトゥイーディーと出会ったことから始まった。結成以来、Case Oatsは、ゴメス・ウォーカーの辛辣で告白的な歌詞を完璧に引き立てる、生活感のあるサウンドを追求してきた。

 

「Seventeen」はバンドからの完璧な 「こんにちは」の挨拶代わり。陰鬱で遊び心があり、カントリーロックの揺りかごの左側に位置する。ケイシー・ゴメスはこの曲について次のように説明する。

 

17歳になると、自分も含めてすべてが世界で一番大切なことのように感じられる。小さな町(ミズーリ州ユーリカ)で育つと、地平線の向こうが見えにくくなる。すべての感情が大きく感じられる。この曲は、そんな気持ちを乗り越えていこうという歌なんだ。

 



「Seventeen」

 


異分野のリベラルアーツの融合。ロンドン/テルアビブの実験音楽グループ、Staraya derevnya(スタラヤ・デレヴニャ)は1994年からスタジオ・プロジェクトとして、2017年からはミュージシャンと画家の大規模なアートグループとして活動を行っている。 

 

2025年のラインナップは、Gosha Hnlu(ボーカル、カズー、パーカッション)、Maya Pik(フルート、シンセ、フルート)、Ran Nahmias(サイレント・チェロ、サントゥール、ウード、ボーカル)、Grundik Kasyansky(フィードバックシンセサイザー)、Miguel Perez(ギター)、Yoni Silver(バスクラリネット)、Andrea Serafino(ドラム)となっている。

 

Staraya derevnyaというグループ名はサンクト・ペテルブルグの地名に因む。このプロジェクトは、暗闇の中でパフォーマンスを行い、詩と音楽と映像を同期させ、独特なアート活動を行うことで知られている。音楽的には、ボーカルアート、エレクトロニクスと東欧やアラビアの民族楽器、オーケストラ楽器などを鋭く融合させ、前衛音楽の新たな道筋を切り開こうとしている。

 

新作アルバム『Garden Window Escape』は2022年8月から制作が始まり、ロンドンのBonaflide Studio、2023-2024年には、イスラエル、ロンドン、メキシコ、ブルガリアの4つの拠点で録音された。このアルバムは、プリペイドする楽器という現代音楽の形式を踏襲し、それらを詩を含めたドローン音楽の系譜にあるアヴァンギャルドに昇華させている。異文化が渦巻く、ロンドンやイスラエルの気風を吸収させたこの世で最も奇妙なレコードの一つ。

 

Staraya derevnyaの音楽には多数の民族から構成される混合の歴史とグロテスクな音楽が偏在している。改造または自作の楽器を使って録音され、本物と作り物の言語の両方で歌われる。 グループはレコードはRambleRecordsとAuris Mediaの共同リリースとして5月2日に発売される。




Staraya derevnya『Garden Window Escape』


Tracklist:

 

A

Tight-lipped thief

What I keep in my closet

Half-deceased uncle

B

Cork flight operation

Virtue of standing still

Onwards, through the garden window

Myshhh

3月1日(日)夜に開催されたBRITアワードで、Charli XCX(チャーリーXCX)がアーティスト・オブ・ザ・イヤー、ブラットのアルバム・オブ・ザ・イヤー、ビリー・エイリッシュとのコラボレーションによるソング・オブ・ザ・イヤー、ダンス・アクト・オブ・ザ・イヤー、そして名誉あるソングライター・オブ・ザ・イヤーの4冠を達成した。 イギリスのグラミー賞に相当する英国音楽シーンの最大の栄誉である本賞は今年のミュージックスターにチャーリーを選んだ。


昨年度の最大の話題作「Brat」のエグゼクティブ・プロデューサーを務めたA.G.クックもプロデューサー・オブ・ザ・イヤーを同時受賞した。 「イギリスの音楽業界では、いつもアウトサイダーのように感じていたので、このアルバムで評価されるのは嬉しい」と胸中を明かしている。


2025年のブリット・アワードはロンドンのO2アリーナで開催され、コメディアンのジャック・ホワイトホールが司会を務めたこのイベントでは、故ワン・ダイレクションのボーカル、リアム・ペインへの感動的なトリビュートも行われた。


 「私たちはここBRITSでリアムとの素晴らしい思い出をたくさん持っています。だから今夜、私たちは彼の遺産を祝い、素晴らしいリアム・ペインを振り返り、思い出します」とホワイトホールは、ペインのワン・ダイレクションの "リトル・シングス "の優しいパフォーマンスに合わせて、彼のキャリアを通してのビデオクリップ、サウンドバイト、写真をフィーチャーしたビデオモンタージュを紹介し、リアムを称えた。 


BRITSはまた、チャペル・ローンをインターナショナル・アーティスト・オブ・ザ・イヤーに選出し、彼女のヒット・シングル "Good Luck, Babe!"がインターナショナル・ソング・オブ・ザ・イヤーを受賞した。


 エズラ・コレクティヴがグループ・オブ・ザ・イヤー、ラスト・ディナー・パーティーが最優秀新人賞、レイがR&Bアクト・オブ・ザ・イヤー、ジェイドがポップ・アクト・オブ・ザ・イヤー、ストームジーが最優秀ヒップホップ・アクト、サム・フェンダーがオルタナティヴ/ロック・アクト・オブ・ザ・イヤー、フォンテーヌD.C.がインターナショナル・グループ・オブ・ザ・イヤー、マイルス・スミスがBRITSライジング・スター、そして「エスプレッソ」と「ベッド・ケム」の2曲メドレーでオープニングを飾ったサブリナ・カーペンターが名誉グローバル・サクセス賞を受賞した。 


その他、テディ・スウィムス、エズラ・コレクティヴ、フェンダー、ラスト・ディナー・パーティー、ジェイド、ローラ・ヤングがライブパフォーマンスを披露した。 チャーリーの受賞の瞬間の映像は下記より。



 Mdou Moctor 『Tears of Injustice』

 


 

Label: Matador

Release: 2025年2月28日

 

 

Review  祖国ニジェールへの賛歌

 

 

『Tears of Injustice(不正義の涙)』は、Mdou Moctorが2024年に発表した『Funeral For Justice』のアコースティックバージョンによる再構成となっている。ハードロックを中心とする前作アルバムよりも音楽の旋律の叙情性とリズムの面白さが前面に押し出された作品である。このアルバムを聞くと、Mdou Moctorの音楽の旋律的な良さ、そして叙情的な側面がより明らかになるに違いない。『Funeral For Justice』の発売日前には本作の制作が決定していたというが、結局、彼等の故郷であるニジェールの国内の動乱ーー政権移行により、アルバムの制作は彼等にとってより大きな意義を持たせた。なぜなら、国境封鎖によりエムドゥー・モクターのメンバーは祖国ニジェールに帰国できなくなり、音楽によって望郷の歌を紡ぐ必要性に駆られたからである。

 

本作はブルックリンで録音されたが、遠ざかった故郷への郷愁、そして祖国への慈しみの感情が複数の民族音楽の中に渦巻いている。プロデューサー的な役割を持つコルトン、そして、ジミ・ヘンドリックスの再来とも称されるギタリストのモクターの他、四人組のメンバーの胸中はおだやかならぬものがあったはずだが、結果的に、彼等にとって象徴的なカタログが誕生したと見ても違和感がない。


ニジェールは西アフリカの砂漠地帯にある地域で、独特な民族衣装ーー古代ギリシアのチュニックのようなーー白い装束、ターバンのような帽子を着用するのが一般的である。しかし、最近では白い衣装だけではなく、他の色の衣装を身にまとうこともある。同時に、私達にとって彼等の衣装は奇異な印象を抱かせることがあるが、それはとりもなおさず、彼等の故郷の文化や風俗に対するリスペクトやスピリットを表し、それらを次世代に繋ごうという意味がある。例えば、「Takoba」を始めとする先行シングルのミュージックビデオでは原始的な情景をトヨタの車を運転して疾駆するという印象的な映像が出てくる。

 

こういったシーンを見ると、アフリカの原初的な光景を思い浮かべざるを得ないが、実際的な事実としては、ニジェール近辺の地域は2000年代以降、近代化が進み、デジタルデバイスが一般市民に普及し、市中をバスがふつうに走ったりしている。そして、エムドゥー・モクターというギタリストは、デジタルデバイスの一般的な普及を受けて登場したギタリストなのである。これらは、90年代以降の東アジアやドバイのような急速な発展を遂げた国家を彷彿とさせる。つまり、砂漠地帯というイメージだけでこの国家を語り尽くすことは難しい。それだけではなく、例えば、前作では、長らく植民地化されてきた西アフリカの代弁者として歯に衣着せぬ意見も滲んでいた。


それは領主国であったフランス(西側諸国)に対する辛辣な批評精神の表れでもあった。これらは、結局、アフリカ大陸や当該地域の国家の殆どが西側諸国に金融市場を牛耳られてきたこと、コートジボワールのような海岸地帯で象牙を過剰に乱獲したりと、生態系を破壊させる行為が行われてきたこと等、西側諸国の搾取の歴史を断片的に反映させた。無論、これはアフリカという地域がヨーロッパによって近代国家的な性質を付与されたことは相違ないが、同時に経済的な側面での搾取や文化破壊というあるまじき行為を助長させたのだった。(最近では、アフリカ諸国のBRICSへの参加により、世界情勢の均衡に変化が生じ、現在の世界は多極化している最中だという。つまり、覇権主義的な一国体制は過去の幻影へと変化しつつあるようだ)

 

結局のところ、それらがこのバンドの主要な音楽性であるエレクトリックを中心とする古典的な70年代のハードロックのアプローチによってストレートに展開されたのである。しかし、続く再構成バージョンは音楽的にも、全体に通底する文化的なメッセージにおいても、まったくその意を異にしている。これらの西アフリカの民族音楽の一つであり、アメリカのブルースやゴスペルのルーツとなった”グリオ”という祭礼で演奏される儀式音楽の要素が凝縮されている。これは、単独のメインシンガーを取り巻くようにし、複数の歌い手がコーラスの合いの手を入れる音楽形式である。日本の民謡等にもこの合唱の形式は発見することが出来る。例えば、ゴスペルは、アフリカの儀式音楽が海を越えて伝えられ、旋律的に洗練されていったものである。これらの正真正銘の伝統音楽は、アフリカの悠久の歴史を映し出すにとどまらず、大陸の国家や人々の様々な生き方や人生の一面をリアリスティックに描写する。このことにより、音楽的なエキゾチズム性はもちろんであるが、歴史や伝統性を反映させた作品に昇華された。もちろん、マタドールの現代性に重点を置いた録音技術も称賛に値するものとなっている。

 

しかし、長い時代、植民地化されてきたアフリカ、宗主国に翻弄されてきた国家、そういった複雑な歴史の流れを汲みながらも、Mdou Moctorは批判性だけに焦点を絞らず、それとは対照的にアフリカの伝統性の美しさと人類が進むべき建設的な未来に目を向ける。このアルバムは、前作では歴史の暗部に断片的に言及することのあったエムドゥー・モクターが原曲の再構成を通じて、祖国への郷愁という叙情的な感覚を基にし、世界の平和、国家の正常化、そしてまた、明るい未来への賛歌を歌うというコンセプトへと変容している。こういった音楽は、もし政権の転覆がなければ制作しえなかった。ハードロックソングが反体制的な意義を擁するとすれば、このアルバムはそれとは裏腹に保守的な表情をのぞかせる知られざるモクターの姿を映し出す。

 

さらに言えば、「国家」という共通概念を離れた場所から歌っていた前作のアルバムとはきわめて対象的に(地理的な録音場所はその限りではないにせよ)、ニジェールという国家に近い場所で音楽が鳴り響いているように思える。 いわば、近代以降、アフリカの諸国は国家として独立の歩みを続けてきたが、独立的な国家としての文化的な役割を探り、最終的に世界情勢に関して建設的な役割を持つ文化圏として歩むという、いかなる現代国家も通らざるを得ない役割を踏まえ、それらを代表者として演奏し、歌を紡ぎ、その伝統性を未来へと繋げる橋渡しの役割を司る。それがゆえ、このアルバムのモクターを中心とする歌声にはただならぬ覇気がこもっている。そしてアフリカの歴史に関心のない聞き手を引き付けるものが内在するのである。

 

 

無論、音楽的にも原曲とは主な印象を異にしている。70年代の古典的なハードロックをベースにしていた前作と比較すると、アコースティックギター、タブラ、ベースなどを中心に生の録音を活かし、アナログ性を最初の録音段階で重視した後、最終的には、現代的な要素であるデジタルレコーディングのプロセスを経て良質な録音作品に仕上がった。これらは伝統性と未来性という二つの文化的な精華の重なりを意味し、単なる音楽的なハイブリッドやクロスオーバーというテーマを乗り越え、本来はすべてが一つであるという神秘的な瞬間を体現している。

 

そして、それらが従来に培ってきたアフリカの民族音楽という形式を通じて、心地よくリズミカルな興趣に富んだ音楽が繰り広げられる。これらのニジェールの伝統音楽は、たしかに、西洋音楽の音階や旋法に慣れ親しんだ人々にとっては珍しい響きに聞こえる。リズム的にも変拍子が含まれ、多角的な旋律が縦横無尽に流れていく。これらは古典的な音楽の手法を通じて制作されているにもかかわらず、驚くべきことに、カウンターポイントとして非常に洗練されている。そして、本作の中には無数のアフリカの人々の営み、国家としての歴史の断片的な流れがまるで走馬灯のように流れ、一定のリズムやリフレインの多いアンセミックな響きを持つフレーズと合致し、音楽的な感覚、民俗的な感覚という二つの側面から見ても、極めて高い水準にある音楽として体現されている。そして、西アフリカに対する郷愁の感覚が複数のアコースティック楽器や歌声とぴたりと重なり合う瞬間、稀に見る美しい音楽がエキゾチズムという表向きの幕間の向こう側にたちあらわれ、本作のタイトルの冒頭に付与されている涙ーー人類全体に対する慈しみの思いーーが音楽の向こうにかすかに浮かび上がることに気づく。それは、音楽の表向きの魅力を示すにとどまらず、その向こう側にある芸術の本質的なコアの部分に肉薄したとも言えるかもしれない。彼等の音楽は一般的な評価軸から距離を置き、上や下、右や左、敵や味方、正と邪、そういった二元論における偏見的な概念を乗り越え、優れた音楽に欠かせぬ根源的な精神性を遺憾なく発揮している。だから聴いていて気持ちが癒される瞬間が込められているのかもしれない。

 

『Tears of Injustice』には、「Takoba」、「Imajighen」、前作のタイトル曲「Funeral For Justice」といった魅力的な曲が多い。そして編曲という観点から見ても、全く別の雰囲気を持つ曲に変身している。あらためてエムドゥーの魅力に触れる恰好の機会となるはずである。本作はエムドゥー・モクターというプロジェクトの編曲能力の高さを証明づけたにとどまらず、彼等が音楽的な核心を把握していることを印象付ける。本作ではエキゾチックであった音楽の印象が普遍的な感覚に変化する瞬間がある。要するに、遠くに鳴り響いていた彼等の音楽が身近に感じられる瞬間を体験することができる。そして、その音楽に耳を澄ました時、ないしは彼らの言葉を心から傾聴した時、まったく縁もゆかりもないはずのアフリカ、ニジェールという私達にとって縁遠い地域のことがなんとなく分かり、そして、人間の本質的な部分やその一端に触れることが出来るようになるのだ。

 

私達は日頃生きていて、画一的な価値観や思想に左右されることを避けられない。そういった固定概念をしばし離れて、音楽の持つ神秘性の一端に接することは、いわば未知なる扉を開くようなものである。しかし、未知の扉の先にある何かーーそれは実は、私達が物心付かない頃に持っていたのに、いつしか価値のないものとしてどこかに葬り去られてしまっただけなのかもしれない。

 

 

 

85/100 

 

 

「Takoba」

 




ボストンのフォークシンガー、Sam Robbins(サム・ロビンス)が心に染みる名曲「Piles Of Sand」をリリースした。エルトン・ジョンやジャクソン・ブラウンを彷彿とさせる繊細なフォークバラードとなっている。

 

"Piles of Sand "と題されたこの曲は、内省的できらびやか。アルバムのオープニング・トラックである 「Piles of Sand」のサウンドは、一人の男とギターのシンプルなサウンドを中心に構成されており、アルバムの幕開けにふさわしい完璧なサウンドである。

 

ジェームス・テイラーのライヴ・アルバム『One Man Band』にインスパイアされたこの曲は、曲全体を通してまばらなピアノの瞬間だけが盛り込まれ、ロビンスの見事なギターワークとフレッシュで明瞭なソングライティング・ヴォイスを披露するアルバムの舞台となっている。

 

この曲は、近日発売予定のアルバム『So Much I Still Don't See』のセカンドシングル。「過去4年間のツアー、年間45,000マイルのドライブ、ニューハンプシャー出身の20代の私とは異なる背景や考え方を持つ多くの人々との出会いを主題にしている」とアーティストは宣言している。

 

 

 「Piles Of Sand」

 

 

 


Boston folk singer Sam Robbins has released the haunting classic “Piles Of Sand”. The delicate folk ballad is reminiscent of Elton John and Jackson Browne. 

Called "Piles of Sand", the song is sparkling and introspective, written in a moment of reflection. As the opening track to the album, the sounds of “Piles of Sand” are built around the stark simplicity of a man and his guitar, the perfect sound to kick off the album. Inspired by the James Taylor live album One Man Band, only sparse piano moments are included throughout the song, setting the stage for an album that showcases Robbins’ stunning guitar work and fresh, clear songwriting voice.

The song is the second single off of the album So Much I Still Don’t See which "is based around my touring over the past four years – driving 45,000 miles per year, meeting so many people from so many different backgrounds and perspectives than me, a guy in his 20’s from New Hampshire," proclaims the artist. 


 

▪Sam Robbins 『So Much I Still Don't See』


サム・ロビンスのサード・アルバム『So Much I Still Don't See』は、シンガー・ソングライターとしての20代、年間45,000マイルに及ぶツアーとトルバドールとしてのキャリアの始まりという形成期の旅の証である。そして何よりも、ハードな旅と大冒険を通して集めた実体験の集大成を意味する。

 

リスナーにとって、これらの大冒険は、ソロのアコースティック・ギターとヴォーカルを中心に、生演奏と同じようにトラックされたサウンドを惜しみなく使用した、ソフトで内省的なサウンドスケープを通して聴くことができる。

 

マサチューセッツ州スプリングフィールドの古い教会でレコーディングされた『So Much I Still Don't See』のサウンドの中心は、旅をして自分よりはるかに大きな世界を経験することで得られる謙虚さである。アップライトベース、キーボード、オルガン、エレキギターのタッチで歌われるストーリーテリングだが、アルバムの核となるのはひとりの男、それから、数年前にナッシュビルに引っ越して1週間後に新調したばかりの使い古されたマーティン・ギターだ。



『So Much I Still Don't See』のサウンドは、ジェイムス・テイラー、ジム・クローチェ、ハリー・チャピンといったシンガーソングライターのレコーディングにインスパイアされている。ニューハンプシャーで育ったロビンズは、週末になると父親と白い山へハイキングに出かけ、古いトラックには70年代のシンガーソングライターのCDボックスセットが積まれていた。この音楽はロビンズの魂に染み込み、その結果、ロビンズの音楽家としての才能が開花したのである。

 

2018年にNBCの『The Voice』に短期間出演した後、ロビンスは2019年にバークリー音楽大学を卒業し、すぐにナッシュビルに拠点を移した。ミュージック・シティでの波乱万丈の5年間を経て、2024年初めにボストン地域に戻った後に制作された最初のレコーディングが『So Much I Still Don't See』である。週に5日、カントリーソングの共作に挑戦した後、ロビンズはツアーに活路を見出し、今では全米のリスニング・ルームやフェスティバルで年間200回以上の公演を行った。



このツアーとソングライティングの著しい成長により、ロビンスはいくつかの賞を受賞し、フェスティバルに出演するようになり、2021年にはカーヴィル・フォーク・フェスティバルのニュー・フォーク・コンテストの優勝者となり、2022年にはファルコン・リッジ・フォーク・フェスティバルの 「Most Wanted to Return」アーティストに選ばれた。その後2023年と2024年には各フェスティバルのソロ・メインステージに出演した。

 

その後、サム・ロビンズは精力的にライブツアーを行った。ミシガン州のウィートランド・フェスティバル、フォックス・バレー・フォーク・ミュージック・アンド・ストーリーテリング・フェスティバルなど、全米のフェスティバルにツアーを広げ、「同世代で最も有望な新人ソングライターのひとり」(マイク・デイヴィス、Fateau Magazine誌{イギリス})の称号を得た。 


2023年初頭、ロビンスはマルクス・アウレリウスの『瞑想録』を贈られた。ストイシズムの概念を中心としたこの書籍からのアイデアは、『So Much I Still Don't See』の楽曲に浸透している。アルバムの多くは、この1年間の旅を通してこの本を読んで発見した、ストイックな哲学によって見出された内なる平和を反映している。

 

『So Much I Still Don't See』の曲作りにもうひとつ影響を与えたのは、ロビンズが音楽療法リトリートというグループで活動していることだ。この団体は、ソングライターと退役軍人のペアを組み、彼らがあまり耳慣れない感動的なストーリーを歌にする手助けをする。この人生を変え、人生を肯定する体験は、ロビンス自身の作曲と音楽に、さらに深い感情と深い物語を引き出し、幸運にも一緒に仕事をすることになった退役軍人の開かれた心と物語に触発された。



アルバムからの最初のシングル 「What a Little Love Can Do」は、あるショッキングな瞬間を捉えた曲だ。ナッシュビルで起きた銃乱射事件のニュースを聞いた後、ロビンズは一人ギターを抱えて座り、ギターを無心にかき鳴らした。ニューイングランドの故郷から遠く離れた赤い州の中心部に住んでいたロビンスは、その日の出来事によって、今まで見たこともないような亀裂がくっきりと浮かび上がった。その瞬間に現れた歌詞が、この曲の最初のヴィネットである。

 

 

 「What a Little Love Can Do」

 

 

 

「It's gonna be a long road when we look at where we started, one nation broken hearted, always running from ourselves

 

(長い道のりになりそうだ......われわれがどこから出発したかを考えるとき、ひとつの国は傷つき、いつも自分自身から逃げていた)

 

 

その歌詞から導かれたのは、フロー状態にある作曲プロセスだった。ロビンズがツアーで全米を旅し、2年間で10万マイルを超える距離を走り、何百ものショーをこなし、まったく異なる背景を持つ何千人もの人々と出会ったことから築かれた学びとつながりの物語.......。バーミンガムからデトロイト、ニューオリンズからロサンゼルス、ボストンからデンバーまで、この曲は知らず知らずのうち、これらの冒険から学んだ教訓の集大成として書かれた。互いに物理的に一緒にいるとき、話したり笑ったり、本当にお互いを見ることができるときに見出されるつながりの深さが、『What a Little Love Can Do』の核心であり、アルバム全体の主題でもある。



『So Much I Still Don't See』からのセカンド・シングルでオープニングトラックである、きらびやかで内省的な「Piles of Sand」は、このアルバムのために書かれた最初の曲だ。この曲はナッシュビルで書かれ、アルバムの多くと同様、シンプルで観察的なところから書かれている。ナッシュビルの川沿いの小道を歩いていて、刑務所の有刺鉄線のすぐ横で、向かいの高層マンションのために砂利がぶちまけられるのを見たり感じたりしたのは、とても感動的な瞬間だった。

 

さらに彼はすこし歩き、通りの向こうに高くそびえ立つ巨大な砂利の山を見た後、最初のコーラスの歌詞がすぐに書き留められて、そして今の曲になった。 「山だと思ったけど、高くそびえ立つ単なる砂の山だった。このセリフとリズムが、この曲の残りの部分の土台となったんだ」



 

   

 

Sam Robbins’ third album, So Much I Still Don’t See is a testament to a singer songwriter’s journey through his 20’s, through his formative years of 45,000 miles per year touring and the beginning of a troubadour’s career. Most of all, it is the culmination of firsthand experiences gathered through hard travel and big adventures.

For the listener, these big adventures are heard through a soft, introspective soundscape, with sounds built sparingly around solo acoustic guitar and vocals, tracked live, just as they are performed live. Recorded in an old church in Springfield, MA, the sounds of So Much I Still Don’t See center around the humility that comes with traveling and experiencing a world much larger than yourself – looking inward and reveling in the quiet of the inner mind while facing an expansive landscape of life on the road. The storytelling in the songs is draped with touches of upright bass, keyboards, organ, and electric guitar, but the core of the album is one man and his worn out Martin guitar, bought new just a few years ago a week after moving to Nashville.

The sonic landscape of So Much I Still Don’t See was largely inspired by the recordings of James Taylor, Jim Croce, Harry Chapin and singer songwriters of the like. Growing up in New Hampshire, Robbins would frequently drive up to the white mountains for weekend hiking trips with his father, accompanied in the old truck by a 70’s singer songwriter CD box set. This music seeped into Robbins’ soul, and coupled with experiencing the mountain landscape of his childhood, this “old soul singer songwriter” was shaped by these recordings and the direct, soft and exacting songwriting voices that they exemplified. The storytelling in So Much I Still Don’t See is built through small moments.

After a brief stint on NBC’s The Voice in 2018, Robbins graduated from Berklee College of Music in 2019 and quickly made his move down to Nashville. After a tumultuous five years in Music City, So Much I Still Don’t See is the first recording made after moving back to the Boston area in early 2024. After trying his hand at co-writing country songs five days a week, Robbins found his way to a home on the road, now performing over 200 shows per year in listening rooms and festivals across the country.

This touring and subsequent songwriting growth has led to several awards and festival performances, making Robbins a 2021 Kerrville Folk Festival New Folk contest winner, a 2022 Falcon Ridge Folk Festival “Most Wanted to Return” artist, and later a solo mainstage performer at each festival in 2023 and 2024. Robbins has expanded his touring to festivals nationwide, including the Wheatland Festival in Michigan, the Fox Valley Folk Music and Storytelling Festival, and has earned a title as “One of the most promising new songwriters of his generation” — Mike Davies, Fateau Magazine, UK

In early 2023, Robbins was gifted Marcus Aurelius’s “Meditations”, a collection of the Roman Emperor’s diaries in the early 100’s AD. The ideas from this book, centered around the concepts of stoicism, seeped into the songs of So Much I Still Don’t See. Much of the album reflects on the inner peace found through stoic philosophy that was discovered in reading this book throughout the past year on the road.

Another influence on the songwriting of So Much I Still Don’t See is Robbins’ work with the group Music Therapy Retreats. This is the first recording made after starting his work with the organization, which pairs songwriters with veterans to help write their often unheard and inspiring stories into songs. This life changing and life-affirming experience has drawn out deeper emotions and deeper stories in Robbins’ own writing and music, inspired by the open hearts and stories of the veterans he is lucky to work with.

The first single off the album, “What a Little Love Can Do” is a song that captured a moment. Sitting in Nashville after hearing the news of a shooting in the city, Robbins sat alone with his guitar and strummed. Living in the heart of a red state, far away from his New England home, the events of the day made the cracks appear clearer than he’d ever seen them. The first lyrics that appeared in that moment are the first lyrics in the song – “It’s gonna be a long road when we look at where we started, one nation broken hearted, always running from ourselves”. The heaviness of the news of the day, and the news of every day since, has not subsided since this song was written in 2023.

What led from that lyric was a flow-state writing process. A story of the learning and connections built from Robbins’ travels across the US on tour, driving over 100,000 miles in two years, playing hundreds of shows and meeting thousands of people from very different backgrounds. From Birmingham to Detroit, New Orleans to Los Angeles, Boston to Denver, this song was unknowingly written as the culmination of the lessons learned from these adventures. The depth of connection found when we are physically with one another, when we can talk and laugh and truly see each other, is at the heart of “What a Little Love Can Do”, and the album as a whole.

The second single and opening track from So Much I Still Don’t See, the sparkling and introspective “Piles of Sand”, was the first song written for the album. The song was written in Nashville and is, like much of the album, written from a place of simplicity and observation. He shares, "Walking down a riverside path in Nashville, next to the barbed wire of a prison, watching and feeling gravel being blasted for a high flying condo building across the street was a very inspiring moment. After walking further and seeing a huge pile of gravel soaring high across the street, the first chorus lyric was immediately written down as it appears in the song now: “I thought it was a mountain but it was just a pile of sand towering so high, a nine to five creation”. This line and rhythm was springboard for the rest of the song, steeped in Stoicism, written that afternoon."

As the opening track to the album, the sounds of “Piles of Sand” are built around the stark simplicity of a man and his guitar, the perfect sound to kick off the album. Inspired by the James Taylor live album One Man Band, only sparse piano moments are included throughout the song, setting the stage for an album that showcases Robbins’ stunning guitar work and fresh, clear songwriting voice.