イスラエルに対する厳しく冷ややかな視線が注がれ、世界各地でフリーパレスチナの運動が加速している。反イスラエル運動や停戦に向けた国際世論は日に日に高まっている。


今回、この動きに同調をしめしたのが、アート・ミュージックの巨匠ブライアン・イーノだった。ブライアン・イーノ氏は、マイクロソフト社の開発したウィンドウズ95の起動音(PCを起動するたびに鳴る7秒間の音)を制作したことにより、環境音楽の世界でも有名になった。2025年初め、イーノの起動音は米国議会図書館のナショナル・レコーディング・レジストリに登録された。


すでに大手メディアで報じられているようにブライアン・イーノはマイクロソフト社にイスラエルとの提携を解消するよう呼びかけている。また、ウィンドウズ95の環境音の使用料を、イスラエルによるガザでのジェノサイドの犠牲者に寄付することも約束している。


今朝、ブライアン・イーノはマイクロソフトへの公開書簡「Not In My Name」をインスタグラムに投稿した。 彼のソーシャルメディアを通じて明らかにされた声明は以下の通りです。


ーー1990年代半ば、私はマイクロソフトのウィンドウズ95オペレーティング・システムのために短い音楽を作曲するよう依頼されたんだ。以来、何百万、いや何十億という人々が、この短い起動チャイムを耳にしたことだろう。 私は創造的な挑戦としてこのプロジェクトを喜んで引き受け、会社の人々との交流を楽しんだ。 しかし、同じ会社が、ある日突然、抑圧と戦争の機械に関与していたとは信じられなかっただろう。


今日、私は作曲家としてではなく、マイクロソフトがパレスチナにおける監視、暴力、破壊につながる、まったく異なる種類の作曲に果たしている役割に警鐘を鳴らす一市民として、語らざるを得ない。


2025年5月15日付けのブログ投稿で、マイクロソフトはイスラエル国防省に「ソフトウェア、プロフェッショナルサービス、Azureクラウドサービス、言語翻訳を含むAzure AIサービス」を提供していることを認めた。そのうえで、"マイクロソフトは、顧客が自社のサーバーやその他のデバイスで当社のソフトウェアをどのように使用しているかを可視化していないことを認識することが重要である "と述べている。 


 これらの "サービス "は、一流の法学者や人権団体、国連の専門家、そして世界中の多くの政府によってジェノサイドと評される行為に従事している政権を支援している。 つまり、マイクロソフトとイスラエル政府・軍との協力関係は秘密ではなく、同社のソフトウェアがパレスチナ人を追跡し、自宅で爆破するための誘導システムなんだ。


組織的な民族浄化(イスラエル側のガザに対する攻撃)を行っている政府に高度なAIやクラウドサービスを販売し、促進することは、「通常のビジネス」とはいえない。 それはもはや共犯なのだ。 戦争犯罪を可能にするシステムを故意に構築すれば、必然的にその犯罪に加担することになるんだ。


私たちは今、マイクロソフトのような企業が、政府よりも大きな影響力を持つ時代に生きている。 私は、そのような力には絶対的な倫理的責任が伴うだろうと信じている。 従って、私は、マイクロソフト社に対し、国際法違反に加担する活動を支援するすべてのサービスを停止するよう求める。


真に破壊的なことを行い、沈黙を拒否した、勇敢なマイクロソフトの従業員と連帯すること。 彼らは、これまで命を失い、これからも命を失い続けるだろう人々のために、自分たちの生活を危険にさらしている。


私は、アーティスト、技術者、音楽家、そして良心を持つすべての人々に、ぜひこの呼びかけに参加してもらいたいと思います。


そして、私がウィンドウズ95の起動音で受け取った使用料は、ガザ攻撃の犠牲者を支援するために使われることを、ここに誓います。 ひとつの音が真の変化をもたらすとしたら、それはこの音になるはずだ。ーー




 Billy Nomates 『Metal Horse』


 

Label: Invada

Release: 2025年5月16日

 

 

Review

 

ビリー・ノメイツ(Billy Nomates)はイギリス/レスター出身のシンガーソングライター。 元はバンドで活動していたが、なかなか芽が出なかった。しかし、スリーフォード・モッズのライブギグを見た後、ボーンマスに転居し、再びシンガーソングライターとしての道を歩むようになった。そして再起までの数年間が彼女の音楽に不屈の精神をもたらすことになった。2023年には『CACTI』をリリースし、話題を呼んだ。

 

前回のアルバムは、当サイトではリリース情報を扱うのみだったが、今回は素晴らしいのでレビューでご紹介します。『Metal Horse』はビリー・ノメイツの代表的なカタログが登場したと言って良いかもしれない。『CACTI』よりも遥かにパワフルで、そしてセンチメンタルなアルバム。

 

『Metal Horse』は、ソロアルバムとしては初めてフル・バンドでスタジオ制作された。ベース奏者のマンディ・クラーク(KTタンストール、ザ・ゴー!チーム)とドラマーのリアム・チャップマン(ロジ・プレイン、BMXバンディッツ)が参加、さらにストラングラーズのフロントマン、ヒュー・コーンウェルが「Dark Horse Friend」で特別参加している。共同制作者も豪華なメンバーで占められている。

 

ビリー・ノメイツのサウンドはニューウェイブとポストパンク、そして全般的なポピュラーの中間に位置付けられる。そして力強い華やかな歌声を前作アルバムでは聴くことが出来た。もちろん、シンガーとしての従来から培われた性質は維持した上で、『Metal Horse』では、彼女の良質なメロディーメイカーとしての才覚が遺憾なく発揮されている。前作『CACTI』では、商業的な音楽が中心だったが、今作はビリー・ノメイツが本当に好きな音楽を追求したという気がする。それがゆえ、なにかしら心を揺さぶられるものがある。

 

このアルバムは、ニューウェイブ史上最も静けさを感じさせる。それは音量的なものではなく、耳を澄ました時、その向こうに浮かんでくる瞑想的な静けさ。そしてなぜ、静かな印象があるのかといえば、それは極力楽器や音符を絞り、音の要素を削ぎ落としたことに理由がある。

 

ボーカルもコーラスが入っているとはいえ、非常に洗練されている。そしてニューウェイブ風の作品でありながら、フォーク、ブルース、AOR(現代風に言えば、ソフィスティポップ)を織り交ぜ、個性的なアルバムが作り出された。そして、全般的にはシンディ・ローパーのポップソングに近い雰囲気に満ちている。もちろん、ローパーほどにはエキセントリックではないのだが、ノメイツの歌手としての個性が80年代のスターシンガーに劣っているとはいいがたい。

 

 

アルバムにはシンセサイザー、ギター、ドラム、ベースを中心にシンガーのパワフルなボーカルをバンドセクションで支えている。アルバムの冒頭を飾る「Metal Horse」ではノメイツのブルースを意識したボーカルに、ジョン・スクワイアを彷彿とさせる渋いギターリフが戯れるようにコールアンドレスポンスを重ねる。うねるようなグルーブを作り出し、オルガンのシンセにより三拍子のリズムを強調させたり、ボーカルの録音をいくつか入念に重ねたり、そして抽象的な旋律のラインを描きながら、見事な構造のポップソングを作り上げている。この曲の音楽は上がったり下がったりを繰り返しながら、徐々に余韻を残しながらフェードアウトしていく。

 

アルバムの曲を聴いていると、なぜかスタイリッシュなイメージを感じさせる。まるでノメイツは肩で風を切って歩くような勇壮なイメージをボーカルで表現している。「Nothin Worth Winnin」では規則的なマシンビートを背景に、シンセサイザーのメロディーと呼応するような形でノメイツは美しいハーモニーを作り出す。曲全体が波のようにうねり、グルーブを作り上げ、そして聞き手の心を和ませたり、時には勇気づけてくれたりもする。この瞬間、ビリー・ノメイツのソングライティングは個人的な感覚から離れ、共有される感覚という強固な意義を持つ。

 

 

今回のアルバムでは、前回よりもAORの性質が強く、それがニューウェイブやポスト・パンクの音楽に干渉し、聴きやすい曲が生み出された。続く二曲はその好例となりえる。「The Test」、「Override」ではいずれも80年代のドン・ヘンリーのような爽やかな音楽をヒントにし、それらを現代的なポップソングに置き換えている。これらは2020年代の感覚で聴くと、ややバブリーな印象を覚えるが、オーバードライヴのかかったベースやそれほど世間ずれしないノメイツの現実的なボーカルは、むしろ、ザ・1975、The Japanese House以降のロックやポップに慣れ親しんだリスナーにも共感を覚えるなにがあるかもしれない。音楽的には80年代やMTVの商業的なポップスのリバイバルであるが、ノメイツの歌は誰の真似にもならない。まるで自らの生き方を示すかのようなクールな歌声で、バックバンドと楽曲全体をリードする。

 

特に、素晴らしいのが続く「Dark Horse Friend」である。この曲は、ニューウェイブ・リバイバルの名曲と言っても過言ではない。このあたりは音楽的な蓄積が並み居るシンガーとの格の違いを見せつけている感じである。特に、このシンガーは繊細な脆さ、言い換えれば、センチメンタルでブルーな感覚をメロディーに昇華する術に長けている。イントロからニューウェイブ風の淡い雰囲気を持つシンセに馴染むようなムードを持つ巧みなボーカルを披露している。


しかもフレーズの繰り返しのあと、パーカッションだけでサビに持っていく。力技とも言えるが、この単純さがむしろ軽快さをもたらす。そして、そのサビに力強い印象を及ぼすのが、ヒュー・コーンウェルの渋いボーカルだ。彼のボーカルは、ノメイツと見事なコントラスを描き、「You're Dark Horse Friend」というフレーズを心地よくしている。その後のボーカルのやりとり、コーラスも息がぴったり取れている。コラボレーションのお手本を彼らは示している。

 

ノメイツはこのアルバムの録音において、強い決意を表明するかのように、勇敢なボーカルを披露している。それらが見事なバラードソングとして昇華されたのが「Life's Under」である。オルガンの演奏を背景に、エルトン・ジョン級の堂々たるソングライティングの腕前を披露している。その中で、ゴスペル、ブルースといった渋い音楽のテイストを添えて、いよいよビリー・ノメイツの音楽の世界は盤石となる。この曲は、徐々に精妙な雰囲気を増し、一分後半の箇所でのコーラスを交えたフレーズで最高潮に達する。非常に大掛かりな曲想を精緻に組み上げている。曲の後半では、三拍子のリズムが浮かび上がり、幻想的な雰囲気に縁取られフェードアウトしていく。かと思えば、一転して、軽快な楽曲「Plans」が続いている。曲の収録順にアップダウンやメリハリがある。まるで軽快にドライヴをするようなアップテンポで陽気で直情的なロックソングが紡がれる。80年代に流行したブライアン・アダムスのような軽快なロックソングを見事に受けつぐ。

 

 

 

アルバムの後半は、ビリー・ノメイツの趣味が満載で、とてもファニーだ。「Gas」はニューウェイブ/ニューロマンティック風の曲で、レトロなドリーム・ポップともいうべき曲である。ただ、やはり、ベースラインの強固さが際立ち、オーバードライヴの効いたファジーなベースがノメイツのボーカルと鋭いコントラストを形作る。そしてサビでは、むしろ典型的なメタル/ハードロック風のシンガーに変化する。EUROPEのような熱血な雰囲気を帯びた80年代のメタル/ロックソングへと曲の印象が移り変わる。かと思えば、「Comedic Timing」では精神的に円熟したシンガーとしての気配を見せる。一作の中で歌手としての性格を絶えず様変わりさせるのは、ムービースターさながらといえるかもしれない。この曲では、心あたたまるようなハートウォーミングな音楽性を垣間見させる。

 

 アルバムの後半でも、個性派のシンガーとしての性質が影を潜めることはまったくない。「Strande Gift」では、ブルースを下地にし、美しいポピュラーソングを作り上げている。しかし、あらためて、美しさとは何かといえば、丹念に制作に取り組んでいること、自分の真心から制作に情熱を注ぐこと、それ以外には存在しないのではないか。それがミニチュアや織物のように精細であるほど、あるいは、それとは対照的に、広大でダイナミックであるほど、人は大きな感動を覚える。それほど複雑な楽曲構成ではないし、難解な音楽理論も用いていないと思われるが、琴線に触れるエモーションが随所に出現する。過去を振り返るように、あるいは、現在を踏みしめるかのように、シンガーの人生のワンシーンが脳裏をよぎる。本作の最後の楽曲「Moon Explode」では、ノメイツが生粋のロックシンガーであることを暗にほのめかしている。

 

どうやら、このアルバムの真価は、理論や理知では語り尽くせないらしい。いや、果たして、良い音楽が単純な言葉や理論だけで解き明かせたことがこれまで一度でもあったろうか。良い音楽は、常に理知を超越し、我々の常識を塗り替えるような力を持つ。


ビリー・ノメイツの『Metal Horse』を聴くと、シンガーソングライターというのは、ある種の生き方そのものであるということがよくわかる。その姿を見ると、頼もしくなる。有為転変.......、苦しみや喜び、悩みとそれからの解放、優しさや労り、そのほか、人生にまつわる様々な感情を体験した歌手や音楽家にしか表現しえないものがこの世には実在する。それこそが『Metal Horse』の本質、あるいは魅力なのであろう。

 

 

 

85/100

 

 

Best Track- 「Dark Horse Friend」


グランジ、ローファイ、シューゲーズまでもオルタナティブに取り込んで真向からロックを体現するSAGOSAID。

 

爽快に駆け抜ける全6曲本日配信リリース!オルタナティブロック、インディーロックを基調にバンドスタイルで楽曲をリリースするソロアーティストSAGOSAIDが本日新作「itsumademo shinu noha kowai ?」をリリースした。

 

前作からよりソリッドさを増したギターサウンド、投げっ放すメッセージは爽快でありながら親しみや温かみをも感じさせる。

 

カウンターを超えた真向から鳴らされたロックサウンドは清々しく心に響く。レコーディングはライブサポートも務めるVINCE;NT、ベランダ等のメンバーを迎え行われ、マスタリングをDavid Bowie、BECK、Vampire Weekendなども手掛けたグラミー賞受賞者でもあるエミリー・ラザールが担当。

 

今作は6月18日にはCDでもリリース。CDは6月5日(木)渋谷WWWでの新作リリースパーティ(ゲスト:ラブリーサマーちゃん)にて先行販売を予定。


東京公演を皮切りに広島、名古屋、大阪でのリリースツアーも決定している。代表曲「Am I afraid of dying?」のミュージックビデオが、2025年5月21日(火)20:00に公開予定。

 

ディレクションは、映像作家のRachel Chie Millerが担当。EPの世界観をより深く映像で表現した作品となっている。

 

 「Am I afraid of dying?」

 

 

 

 


SAGOSAID Mini Album


「itsumademo shinu noha kowai?」


 Tracklist:

 

1.Am I afraid of dying?
2.Morning Boy
3.inside your eyes
4.the shore, you
5.iimmaaggee
6.dance / wings



Digital:2025.5.21 Release


https://big-up.style/ndQK3RJWGm

CD:2025.6.18 Release


SRCD-074 / ¥2,000(税抜価格1,818円) 

 

 



■SAGOSAID(サゴセッド)


オルタナティブロック、インディーロックを基調にした楽曲をバンド形式で発表するソロアーティスト。ライブもバンド形態でパフォーマンスを行う。

 

2021年『REIMEI』、2023年『Tough Love Therapy』とコンスタントに作品を発表しつつ、東京・西調布で音楽スタジオ"Studio REIMEI"を運営。同スタジオでのライブセッション企画『REIMEI SESSION』をYouTube動画と音楽配信サービスにてシリーズ公開している。 



■LIVE SCHEDULE   


SAGOSAID“itsumademo shinu noha kowai ?”Release show
2025/6/5(木)


会場:渋谷WWW


with ラブリーサマーちゃん


DJ:alien.melissa / 1797071


OPEN/DJ START 18:30


前売:3,500円+1Drink / U-23:2,500円+1 Drink


e+:https://eplus.jp/sagosaid250605/



■SAGOSAID“itsumademo shinu noha kowai ?” Release Tour


7/6(日) 広島 CONQUEST
8/2(土) 名古屋CLUB ROCK'N'ROLL
8/3(日) 大阪NOON+CAFE

 


Laura Stevenson(ローラ・スティーヴンソン)が7枚目のアルバム『Late Great』を6月27日にReally Recordsからリリースすると発表した。 

 

このアルバムは2021年のセルフタイトルアルバムに続くもので、ジョン・アグネロと共にレコーディングとプロデュースを行い、ローゼンストック、サミ・ニス、ジェームス・リチャードソン、ショーン・アルペイ、ケイリー・ゴールズワージー、クリス・ファーレン、ケリー・・・。プラット、マイク・ブレナーが参加している。 アートカバーとトラックリストは以下を参照。


スティーヴンソンは、このアルバムを「喪失の記録であることは確かだ」とし、「しかし、私が立っているこのエキサイティングな崖っぷちの地図も描いている。 私は今、自分の人生を作っている。 このアルバムで、すべてにおいて、私はすべてのショットを決めることができる」


「ローラはいつも、心にストレートに突き刺さるような抽象的な歌詞を書く超自然的な才能を持っているが、このアルバムで描かれている永遠の失恋の感覚は、彼女がこれまでに手がけたどの作品よりも先鋭的で、普遍的で傷つきやすく、強く胸を打つ」とローゼンストックは言う。


リード・シングルは「ハニー」。 「アグネロへの)ミックスノートには、千の天使が泣き叫ぶようなサウンドにしたいと書いたんだ」スティーヴンソン。 クリス・ファーレンが編集したビデオは以下からご覧ください。






Laura Stevenson 『Late Grate』


Label: Really Records

Release: 2025年6月27日

 

Tracklist:

1. #1

2. I Want to Remember It All

3. Honey

4. Not Us

5. I Couldn’t Sleep

6.Short and Sweet

7.Can I Fly for Free?

8.Domino

9.Instant Comfort

10.Middle Love

11.Late Great

12.#1 (

 


スウェードがニューアルバム『Antidepressants』を発表した。同時にファーストシングル「Disintegrate」のミュージックビデオを公開した。『Antidepressants』はBMGから9月5日にリリースされる。先週、バンドは、昨年ロンドンのアレクサンドラ・パレスで行われたライヴで収録されたアルバム・タイトル曲のライヴ・ビデオも公開した。こちらも以下で視聴できる。


アンダーソンはプレス・リリースでアルバムについてこう語っている: Autofiction』が僕らのパンク・レコードだとしたら、『Antidepressants』はポスト・パンク・レコードだ。現代生活の緊張感、パラノイア、不安、ノイローゼを描いている。

 

私たちは皆、切り離された世界でつながりを求めて努力している。そういう雰囲気の曲にしたかったんだ。アルバムのタイトルは『Antidepressants』。これは壊れた人々のための壊れた音楽なんだ」


スウェードは、1992年のデビュー・シングル "The Drowners "で初めて一緒に仕事をした長年のプロデューサー、エド・ブラーとスタジオでライブ・レコーディングを行った。バンドはベルギーのICPスタジオ、ロンドンのRAKとスリーパー・サウンズ、そしてスウェーデンのRMVでレコーディングを行った。


「このバンドにいるのは本当にエキサイティングだ。このバンドにいるのは本当にエキサイティングだ」とアンダーソンは言う。 「これはワイドスクリーンで野心的なアルバムだ。大きなステージのアルバムで、さらにギアを上げているんだ」


スウェードはまた、ロンドンのサウスバンク・センターでの4公演をスウェード・テイクオーバーとして発表した。それは今年の9月に行われる。

 

 

9月13日と14日には、ロイヤル・フェスティバル・ホールでヒット曲と新曲を披露する。9月17日にはパーセル・ルームでショーを行い、"スウェードとの異例で親密なオフマイクの夕べ "と説明されている。そして9月19日、スウェードはクイーン・エリザベス・ホールでパラオーケストラと共演し、"スウェード初のフルオーケストラによるヘッドライン・ショー "を行う。


アンダーソンは、スウェード・テイクオーバーのショーについてこう語っている。「古い曲、新しい曲、借りた曲、青い曲、ドラマ、メロディー、ノイズ、汗、そしていくつかのサプライズを期待してほしい」


 


 

スウェードは、ブレット・アンダーソン(ヴォーカル)、マット・オスマン(ベース)、サイモン・ギルバート(ドラム)、リチャード・オークス(ギター)、ニール・コドリング(キーボード)で構成されている。

 

Suede 『Antidepressants』

 

Label: BMG

Release: 2025年

Tracklsit:

1. Disintegrate

2. Dancing With The Europeans

3. Antidepressants

4. Sweet Kid

5. The Sound And The Summer

6. Somewhere Between An Atom And A Star

7. Broken Music For Broken People

8. Trance State

9. Criminal Ways

10. June Rain

11. Life Is Endless, Life Is A Moment


Antidepressants Deluxe CD Tracklisting Also Includes:

12. Dirty Looks

13. Sharpening Knives

14. Overload 


DIIVが新曲「Return of Youth」を、1月のロサンゼルスの火災で全焼したフロントマン、ザカリー・コール・スミスの自宅跡で撮影されたミュージックビデオで公開した。


DIIVは2024年5月にFantasyからニューアルバム『Frog in Boiling Water』をリリース。今年1月には、自宅が全焼したスミスと彼の家族のためにGoFundMeが立ち上げられた。


スミスはプレスリリースの中で、新曲について次のように語っている。「DIIVは今日、新曲『Return of Youth』をリリースした。長い文章で申し訳なく思っている。『Frog』は、私たちを取り巻く世界に視線を向けたアルバムだった。混乱と嫌悪と畏怖の中で、我々の状態の一連のスナップショットを捉えた」


「このアルバムのための作曲期間は、私の人生における美しい時期の一部だった。その美しさは、深い実存的ジレンマと切り離されていた。アルバムの断片的な世界を貫く共通項は希望だった。それについては少し話したことがある。本当の希望、偽りの希望、人生に意味を与えるもの。それは個々の旅なんだ。私は親になることでそれを見つけたけど、どこでだって見つけることができる」


「"Return of Youth "は息子が生まれる前に書かれたもので、より大きな実存的ジレンマがフレームからはみ出るまでズームインした投影だった。Fender on the Freeway」が巨大なマクロのパターンの中に平和を見出したのに対し、この曲は平凡でシンプルなミクロの中に平和を見出した。子供の目を通して自分自身を見ることを想像した。恐怖と不安が入り混じった、ある種の再生であり、最も単純な場所で美と平穏を共に発見する」


「今年の初めに、私たち家族はカリフォルニア州アルタデナの山火事で家と所有するものすべてを失いました。私たちは次男の誕生に備えていた。私たちは、この歌で想像していたような美しい世界の中で暮らしていたのに、その世界は一瞬にして消えてしまった」


「最終的にこの曲をリリースするために再アプローチしたとき、私はその余波でこの曲が違うように聴こえずにはいられなかった。家とは何だろう? 外の世界から逃れることはできるのか? 希望はただの妄想なのか? 親になる準備はできているのだろうか?」


「大きな疑問はどうでも良かった。ただ生き続けるだけだ。人生は人生の条件で起こる。とにかく、この曲とビデオをどう評価しようと、それは単なるスナップショットであり、今回はより個人的なものだ。楽しんでほしい」

 

「Return of Youth」

スポティファイのグローバルエディターチームが、スポティファイの2025年「ソングス・オブ・サマー」予測を発表した。 今年の夏はどのアーティストの曲が流行るのか、Spotifyチームが早くも予想している。


アレックス・ウォーレンのチャート上位シングル『Ordinary』、チャーリー・XCXの『Party 4 U』、ウィズ・ザ・マックとビーズ&ハニーの『Show Me Love (With Tyla)』、ロードの『What Was That』など、DSPが今年の夏に流行すると予測する様々なサウンドとトレンドを表している。


候補曲の中には、すでにヒットした曲も含まれている。 Alex Warrenの 「Ordinary」、Drakeの「Nokia」、BigXthaPlugとBailey Zimmermanの「All the Way」が選ばれている。


その他、Charli xcxの「Party 4 U」、Bad Bunnyの「NUEVAYol」、Lady Gagaの「How Bad Do U Want Me」、Leon Thomasの「MUTT」、Lordeの「What Was That」がランクインしている。 

 

スポティファイの予測は、ベンソン・ブーンやロール・モデルのようなポップ・アーティストから、ジェニーやダビドのようなグローバル・アーティストまで、ムードとジャンルに及んでいる。


ポップ、アフロ・フュージョンからガレージ、ハウス・トラックまで、様々なジャンルを網羅している。 





UK/リバプールの三人組オルタナティヴロックバンド、Bonk!が曲入りのニューシングル「Say Kwah」をリリースした。


A/Bの両面のシングルで発売。二曲目はデモバージョンを収録。どちらの曲もニューウェイブ/ポスト・パンクのシングルとなっているが、一曲目はダンスロック、そして二曲目は実験的なポストパンク/ニューウェイヴというように、それぞれ異なるタイプの音楽性を楽しむことが可能だ。

 

バンドは元々はサイケデリックなロックソングを書いていたというが、今回の新曲はニューウェイブ/ファンクの要素が色濃く、トーキング・ヘッズのようなウィットがある。Bonk!の楽曲はシリアスになったかと思えばユニークにもなる。


「私たちは退屈している。同じ日の繰り返しに飽きている。何が起こっているのか、それが何を意味するのか、見当もつかないふりをするのもうんざりなんだ」


「この曲は、これ以上の人生があるのだろうかと考える、通勤者のための美しき賛歌だ。心の中の明るく美しい世界と、灰色の舗装された、灰色の顔をした、灰色の空の現実を結びつける方法があるのだろうかって......。そして、少なくとも、私たちは一緒にいる。そこには底知れぬ美しさがある。正確には言えないが、ある種の "je ne sais quoi(フランス語: 何が何だか分からない)"だ」

 

 

 

シカゴのロックバンド、Smutが2022年のアルバム『How The Light Felt』以来の新作アルバム『Tomorrow Comes Crashing』を発表した。本作は、Bayonetから6月27日にリリースされる。

 

世界的には、ソロシンガーがミュージック・シーンを席巻する中、バンドがやや時代遅れとされるような時代にグループの威信を復活させることは出来るのだろうか。

 

米国のアルトロックの現状は、90/00年代頃の音楽性に回帰しようというグループが存在する。Smutの場合は、90年代から00年代のロックソング、ミレニアム以降のメロディックパンクの要素を結びつけたメロディアスなオルタナティヴロックソングを主な特徴としている。前作では、兄妹の死をテーマに取り上げ、エモーショナルなロックアルバムを作り上げた。その成果は、アルバムのハイライトのひとつ「Supersolar」のようなメロディアスな曲に表れていた。

 

Smut(スマット)は、歌手/作詞家のTay Roebuck(テイ・ローバック)、ギタリストのAndie Min(アンディ・ミン)、Sam Ruschman(サム・ラッシュマン)、ドラマーのAidan O'Connor(アイダン・オコナー)、ベーシストのJohn Steiner(ジョン・スタイナー)のプロジェクト。

 

Roebuck、Ruschman、Minは2014年頃にオハイオ州シンシナティでバンドを結成。それ以来、彼らは、Bully、Wavves、Nothingとステージを共にしてきた。シンシナティのDIYシーンで何年も過ごした後、彼らはBayonet Recordsからフルアルバム「How the Light Felt」をデビューさせた。 



『How the Light Felt』のリリースを期にバンドはオハイオから音楽が比較的盛んな都市、シカゴに活動拠点を移した。しかし、彼らはプロ・ミュージシャンの現代の闘争に直面しました。不安定、客観化、財政的不安定さなど・・・。バンドはツアー期間の個人的な激変を最新のオファー「Tomorrow Comes Crashing」に盛り込んだ。

 

『Tomorrow Comes Crashing』は、スマットのメンバーやバンドの人生そのものをひとつの大きな原動力とし、誰もが未来が不透明な世界で生きていることを示そうとする。そこに何らかの共感が存在する。そして、バンドという存在が再び活性化し、愛する人と音楽を作ることに伴う無限の可能性を主要なテーマにしている。Smutは新しいラインナップで肩慣らしをしたあと、デビュー作と同じ程度の強度を持つレコードを作成することに集中した。アルバムに収録された10曲の制作を通じて、甘い復讐のための3つの乾杯、コマンドの関係などを探求した。

 

レコードを作るため、Smutはニューヨークの足を伸ばした。ブルックリンのレッドフックのスタジオで現在のオルタナティヴロックの主要なプロデューサー、そして、MOMMAのベーシスト、アーロン・・コバヤシ・リッチと一緒に10日間にわたってライブに焦点を絞り録音を行った。「今、私たちにはたくさんのエネルギーがあるんだ」とシンガーのローバックは言います。ニューヨークに行く直前に、ローバックとミンは結婚し、残りのメンバーは彼らと一緒に時間を過ごした。

 

『レコーディングは真の愛の労働』とスマットは明かす。シカゴからすべての機材を持ってバンを運転し、12時間の作業を行うスタジオから移動し、友人のソファや床で眠りに戻り、ローバックは最後まで彼女の声を完全に吹き飛ばしました。スマットはずっとDIYだった。彼らはそれを愛している。

 

『Tomorrow Comes Crashing』は、そのDIYスピリットの集大成である。これまでの人生の激しさ、不機嫌さ、感情を完全に包含するレコードを作る。どのような大きな成果も集中や熱狂なしにはなしえない。プロフェッショナルな姿勢で挑んだセカンドアルバム『Tomorrow Comes Crashing』は、果たしてスマットを取り巻く世界を一変させるような力を持ちえるのか??

 

 

「Touch & Go」

 

 

Smut  『Tomorrow Comes Crashing』

 


 

Label: Bayonet

Release: 2025年6月27日

 

 

Tracklist:

 

1. Godhead

2. Syd Sweeney

3. Dead Air

4. Waste Me

5. Ghosts (Cataclysm, Cover Me)

6. Burn Like Violet

7. Touch & Go

8. Crashing in the Coil

9. Spit

10. Sunset Hymnal

 

 

 

 「Dead Air」

 

©︎Driely Carter

シンガーソングライター/プロデューサーのペク・ファンによるプロジェクト、Nosoが2ndアルバム『When Are You Leaving?』を発表した。本作は10月10日にPartisanからリリースされる。

 

この発表に合わせてリードシングル「Sugar」がミュージックビデオと合わせて公開された。西海岸のソフィスティポップ/ヨットロックの雰囲気に満ちたナンバーでアルバムの期待を盛り上げている。ディスコ風の簡素なビートを生かしたポピュラーソングだが、ソウルフルなボーカルが存在感を発揮する。ソングライティングには日本のシティポップとの親和性も含まれている。前作アルバムの軽快さと爽快感を併せ持つ楽曲のイメージは依然として維持されている。


デビュー作『Stay Proud of Me』は、トランスマスであることを完全に受け入れるとはどういうことなのか、その白昼夢をアルバムにしたもので、ほとんどが隔離された制約の下で書かれたものだった。 


NPRの『All Songs Considered』、Paste、The Guardian、Notion、タイニーデスクでのパフォーマンスなど、多くのメディアから賞賛を受けた。 しかし、移行を切望することと、実際にそれを実行することは別のことだった。


その後どうなるのか? ずっと望んでいたものを手に入れたとき、それが新しい問題をはらんでいたらどうなるだろう? 自分の肌にもっと馴染むために全力を尽くしても、誰があなたを見ていて、誰が見ていないかを見分けるのは難しい。 いつ旅立つ?』は、ウィットに富んだ成熟したレンズで、そうした人間関係の内的影響を優しく、直接的に探る。 彼らの過去の作品にあった痛みは、思慮深く慎重なものへと変化し、その過程でより完全で複雑なホォンを見せている。


シカゴ出身で、ソーントン・スクール・オブ・ミュージックでギターと作曲を学び、現在はロサンゼルスを拠点に活動するノソの音楽は、異なるアイデンティティが交差することで生まれる疎外感を扱っている。 NoSoという芸名自体、彼が主に白人居住区で育ったときに受けた質問(「北か南か? このアルバムは、ソングライターが作った他の作品と同じくらい個人的なものだ)


このアルバムについて彼は語っている。 「歌詞の内容は時に強烈だが、それでも勝利に満ちている。 その喜びは空想からもたらされるものではなく、有害な人間関係や辛い状況から離れるような、具体的で小さな喜びから来るものなのだ。 ''When Are You Leaving? "というタイトルは、そのような力学に対処する、あるいは、その力学から完全に離れるために必要な精神的な不屈の精神からきている。 音楽は、そうした小さな成功にふさわしいスケールを与えてくれる。 

 

このアルバムは、時折サックスやストリングスを伴う広々としたアレンジで輝いている。 Nara "のような曲は、80年代のニューウェーブ・ボールにもなり得ただろう。ファウォンがその名前をリズミカルなチャントに変換するコーラスは、観客が一緒に歌うのを待っているようなもの。

 

「Sugar」

 


NoSo 『When Are You Leaving?』


Label: Partisan

Release: 2025年10月10日

 

Tracklist: 


1.A Believable Boy 

2 Sugar 

3 You're No Man 

4 Don't Hurt Me, I'm Trying 

5 DAD MADE TOAST! 

6 My Fault My Fault 

7 Who Made You This Sweet? 

8 But You Want Him 

9 Nara 

10 Let It Die

 

 

Pre-save:https://noso.lnk.to/sugar

【Joe Cupertino】「RE:」「DE:」のリリースを記念した初のワンマンライブ「DE:CIDE TODAY RE:GRET TOMORROW」を6月06日(金)東京・代官山のORD.にて開催決定!


 

去年、今年にかけて「RE:」「DE:」と2枚のアルバムをリリースしたJoe Cupertino。リリースを記念した初のワンマンライブを東京・代官山にオープンするORD.(オード)にて開催する。


Joe Cupertinoのバンドセットを含むロング・ライブセットには作品への客演アーティストであるCalli Stephus、Daichi Yamamoto、Lil' Leise But Gold、Ole、環ROYの参加が決定。


Fried Banana Shop(w.a.u)のオープニングアクトに出演に加え、作品内でJoeのプロデュースなどを担当したSakepnkのビートライブのパフォーマンスも予定している。


また、同日深夜、ORD.にてワンマンライブのアフターイベントも開催。ゲストライブにCampanella、ライブ出演陣にはJoe作品への客演参加したアーティスト達やJoeにゆかりのあるアーティストたちが出演する。


ラウンジフロアではJoe自身も以前出演した「MONKWORKBASE」がキュレーションしたアーティストたちの出演も決定。


 

■「DE:CIDE TODAY RE:GRET TOMORROW」



Joe Cupertino 「RE:」「DE:」Release Party


2025.06.06 [Fri] at ORD.

Open 19:00 - 22:30 End

Adv. 3,000 Yen [+1D]

Door 3,500 Yen [+1D]


Ticket [ https://t.livepocket.jp/e/5dcnw ]


Live :

Joe Cupertino


Featuring Artists :

Calli Stephus

Daichi Yamamoto

Lil' Leise But Gold

Ole

環ROY


Opening Acts :

Fried Banana Shop


Beat Live :

Sakepnk


Food :

NAWOD CURRY



■Joe Cupertino Presents & MONKWORKBASE Curated 「DE:CIDE TODAY RE:GRET TOMORROW」After Party



2025.06.06 [Fri] at ORD.

Open 23:00 - 5:00 End

Door 1,500 Yen [+2D] ※ワンマン来場者(リストバンドあり)は [+1D]


Guest Live :

Campanella


Live :

Calli Stephus

Ole

Leviryi


DJ (Joe Side) :

Appreciate the Love

Nano dia

shakke


DJ (MONKWORKBASE Side) :

Bungo

Daz

MICO

Yohei Tsushima

YU

半蔵


ORD.(オード)

渋谷区恵比寿西1-34-17 za HOUSE 2F

[ https://www.instagram.com/ord_d_tfo ]



Joe Cupertino(ジョー クパチーノ):

 

カリフォルニア州クパチーノ出身の日本人ラッパー/トラックメイカー。

 

2019年より活動を開始し、2021年には自身のファーストアルバム「CUPETOWN」、2022年にはセカンドアルバム「SAD JOE AID Ö」をリリース。

 

同作品の先行リリース楽曲である「DOOR」は楽曲のクオリティと共にジャケット・デザインを「ひゃくえむ。」、「チ。-地球の運動について-」などで知られる漫画家 魚豊が手掛け話題となる。

 

音楽番組での活躍を期待される注目ラッパーとして特集されるなど、その勢いは止まらず、2023年4ヶ月連続配信シングルをリリース。

 

幼い頃から音楽に対しての愛が深く、それを還元するために自ら制作を始めた。海外での生活の経験も経て、人一倍いろんな文化に触れている分、様々な観点から日本語と英語を駆使した独特なフロウでラップをする。

 

2024年6月に、「再生」をテーマにLil’ Leise But Gold, Ole, Chelmicoの鈴木真海子、環Royなどの客演陣を迎えたミニアルバム「RE:」をリリース。2025年2月にはCalli Stephus、Daichi Yamamotoをゲストに迎えたミニアルバム「DE:」を発表。サブスクリプションサービスなどでの多数のプレイリスト入りに加え、ラジオの音楽番組などで紹介される中、ライブ活動など精力的に活動中。

 【JFDR Japan Tour 2025】





Pascal Pinon、Samarisなど多数のユニットで活躍し、ビョークからも称賛を受ける、アイスランド人シンガーソングライターJFDR(ジェイエフディーアール)が6年ぶりとなる待望の再来日ツアーを神戸、東京の2都市で開催!神戸では、kimpomme、東京ではmiaouと共演します。



最新アルバム『Museum』が2024年アイスランド・ミュージック・アワードで年間最優秀アルバム賞を受賞するなど、アーティストとして大きな飛躍を遂げたJFDRの幻想美溢れる音の世界を是非お見逃しなく!

 

(* 5/29は大阪関西万博「アイスランド・ナショナルデー」でのミニライブ、5/30は東京 "Taste of Iceland" 出演(応募終了)があります)

 

■JFDRによる最新作『MUSEUM』のMUSIC TRIBUNEのアルバムレビューはこちらからご一読下さい。

 



【神戸公演】 JFDR / kimpomme Live in Kobe 2025


■日時:2025年5月26日(月)開場 19:00 / 開演 19:30


■会場:旧グッゲンハイム邸 (兵庫県神戸市垂水区塩屋町3丁目5-17)


■料金:前売 ¥5,000 / 当日 ¥6,000


■出演:JFDR (アイスランド)/ kimpomme(韓国)feat. Bibo Kang (from Four Pens)
 
■チケット予約・問い合わせ:

 

旧グッゲンハイム邸: https://nedogu.com/


予約受付フォーム


TEL : 078-220-3924
 


■制作・企画・招聘:fastcut records


 
【東京公演】 JFDR Live in Tokyo 2025

 
■日時:2024年6月2日(月)開場 19:00 / 開演 19:30


■会場:新代田FEVER(東京都世田谷区羽根木1-1-14 新代田ビル1F)


■料金:
一般 前売 ¥5,000 / 当日 ¥5,500(要別途ドリンク代)
学生 ¥3,000 (要別途ドリンク代)※学生チケットは要学生証提示


■出演:JFDR / miaou


 
■チケット販売 


イープラス: https://eplus.jp/sf/detail/4310790001-P0030001
 
■主催・お問い合わせ:Teto Records


Email:hellotetoteto@gmail.com




【JFDR(ジェイエフディーアール)】

 

アイスランド人アーティストJófríður Ákadóttir(ヨフリヅル・アウカドッティル)のソロ・プロジェクト。レイキャビクで14歳の時に音楽活動をスタート。エクスペリメンタル・ミュージックの広大な宇宙を探求しながらも、そのコアには巨大なハートを持ち続けている。


Samaris、Pascal Pinon、Ganglyなどバンドで活動のほか、著名なアーティストであるÓlafur ArnaldsやDamien Riceとのコラボレーション、受賞歴のあるアイスランド映画『Backyard Village』の音楽も担当した。Björkをはじめとする世界中のファンを魅了している。

 

最新アルバム『Museum』(2023年)は、2024年アイスランド・ミュージック・アワードで年間最優秀アルバム賞を受賞。

Ali J. Hassan

 

ミュージシャン、シンガーソングライター、エンジニア、Ali J. Hassan(アリ・J・ハッサン)がデビューシングル「Into the Winds」をリリースした。 ロックソングの真髄ともいうべき痛快なトラックだ。


インディー・ロックとルーツ・ロックが融合したこの曲は、宇宙への信頼という希望に満ちたメッセージだ。 「『あなたはいるべき場所にいる』というセリフは、良きにつけ悪しきにつけ、自分が正しい道を歩んでいることを肯定するものだ。人生に辛いことがあるとき、大局を見るのは難しい。でも、その辛いことが教訓になり、チャンスになることもあるんだ」


アリ・J・ハッサンは、アリシア・キーズ、ジョン・レジェンド、スティング、エルトン・ジョン、ベンソン・ブーンらと仕事をしている。 


アリ・J・ハッサンの音楽キャリアは、その人脈と同様に多岐にわたる。


 アナーカオス、ワイルドストリート、アウェイクン・ザ・シャドウのベース奏者、リズム・ギター奏者として数年を過ごした。そのほか、ヴァンズ・ワープド・ツアー、ロックスター・エナジー・ドリンク・アップロア・フェスティバル、ロックラホマ、バド・ライトのロック・フェスなどの魅力的なフェスティバルでツアー/演奏してきた。 


彼はレコーディング・エンジニアとしての顔も持つ。その中で、エディ・クレイマー、ニール・ドーフスマン、テッド・ハット、シェップ・グッドマン、アーロン・アクセッタといったプロデューサーや、アリシア・キーズ、セバスチャン・バッハ、ジョン・レジェンド、ザ・バウンシング・ソウルズ、エスケイプ・ザ・フェイト、シルバー・トゥーム、ザ・ラブド・ワンズといったアーティストと仕事をする機会に恵まれた。 


近年はライブ・サウンドに重点を置き、活動を行なっている。ジョン・バティスト、ベンソン・ブーン、モーションレス・イン・ホワイト、ジェミニ・シンドローム、デイヴ・ホーズ、ヴァレリー・ジューン、ソーシャル・ディストーション、ジョン・ボン・ジョヴィ、スティング、エルトン・ジョン、ファレル・ウィリアムス、ブルーノ・マーズ、パラモアなどのアーティストのFOH/モニター/テックを担当している。


そして今、彼はシネマティック・ルーツ・ロックのデビュー・シングル「Into the Winds」でソロ・プロジェクトを始動させた。


「 ソロ・アーティストとしての最初のシングルは、自分が影響を受けてきたものを存分に発揮し、希望と宇宙への信頼のメッセージを込めた曲にしたかった。 『You're where you're supposed to be』というセリフは、良くも悪くも、自分が正しい道を歩んでいることを肯定するものなんだ。 人生に辛いことがあるとき、大局を見るのはかなり難しいよね。それでも、その辛いことが教訓やチャンスになることもあるんだ」


「Into the Winds」



Ali J. Hassan's  musical career has been as diverse as his clientele. He has spent years as a bass player and rhythm guitar player in Anarchaos, Wildstreet, and Awaken The Shadow, touring/playing at festivals like the Van's Warped Tour, Rockstar Energy Drink Uproar Festival, Rocklahoma, and Bud Light's Rock Fest. 

 

As a recording engineer he's had the privilege of working with producers Eddie Kramer, Neil Dorfsman, Ted Hutt, Shep Goodman, Aaron Accetta, and artists like Alicia Keys, Sebastian Bach, John Legend, The Bouncing Souls, Escape The Fate, SilverTomb, and The Loved Ones. In the more recent years Ali's focus has shifted to live sound, doing FOH/Monitors/Tech for artists like Jon Batiste, Benson Boone, Motionless In White, Gemini Syndrome, Dave Hause, Valerie June, Social Distortion, Jon Bon Jovi, Sting, Elton John, Pharell Williams, Bruno Mars, Paramore, and many more.


Now he launches his solo project with his debut cinematic roots rock single "Into the Winds". He shares, "I wanted my first single as a solo artist to be a song that has my influences on full display, and a message of hope and trust in the universe. The line, 'You're where you're supposed to be' is an affirmation that, for good or bad, you're on the right path. It's hard to see the bigger picture when life is throwing hard times, but those hard times can be lessons and opportunities if you let them." 

 


Levi Robin

Livi Robin(リーヴァイ・ロビン)のニューシングル「When the Walls Fall」を聴いてみよう。このシネマティックなトラックは、ムードたっぷりのサウンドにアンセミックなフックをフィーチャーしている。


 「このシングルは良心の叫びを歌っている。 壁が崩れ落ち、すべてが壊れたように見えるとき、それは魂の深い眠りから目覚めるためのアラームだ」とリーバイは宣言している。 


リーバイ・ロビンの探求と好奇心の旅は、彼を様々な道へと導いてきた。 魂を剥き出しにしたフォーク・アーティストの独特な音楽スタイルは、深く個人的で変容的な歌詞と感情を揺さぶるヴォーカルを組み合わせ、意味とつながりに満ちたサウンドを生み出している。


カリフォルニア州オレンジ郡で育ったリーヴァイは、10代の頃、彼や多くの人が "ベルトコンベアー式の学校システム "と表現するものに深い不満を抱くようになった。 

 

背中のシャツとギターしかなかった彼は、別の道、つまり音楽の道に踏み出した。 「家出から東洋のスピリチュアリティとの出会い、サイケデリアから自分自身の古代ユダヤ教的ルーツの発掘まで、ソングライティングはユニークに統合する不変のものだった」とリーヴァイは打ち明ける。  


ソングライティングは、彼の心の奥底にある感情をメロディと詩へと変換するパワフルな方法となった。 バッハ、ストラヴィンスキー、ミンガス、ヘンドリックス、ディラン、ベック、ゲイ、ディアンジェロ、レディオヘッドなど、多彩なアーティストからインスピレーションを得て、リーバイ・ロビンは独自のマインドフルでジャンルを超えた音楽作品を生み出している。 


このアーティストが最初に注目を集めたのは2014年、セルフタイトルのデビューEPのリリースと、それに続くマティスヤフとのツアーだった。 以来、シングルやアルバムを次々と発表し、100万回以上のストリーミングを記録、世界中にファンを獲得した。 


2023年、LeviはあるコンサートでプロデューサーのYoel Kreisler、通称'FRAYMES'と出会い、セレンディピティな瞬間を経験した。 すぐにクリエイティブなつながりと友情が生まれ、ふたりはスタジオに入った。


彼らは音楽と影響を交換し始め、この新しい音楽をレコーディングするための新しい方法を構想し始めた。 この新しいコラボレーションの結果であり、最初の試みがシングル「Whole As A Broken Heart」である。 

 

「When the Wall Falls」


Levi Robin's journey of exploration and curiosity has taken him down many roads. The soul-baring folk artist’s distinctive musical style combines deeply personal and transformative lyrics with emotive stirring vocals, creating a sound that is filled with meaning and connection.


Growing up in Orange County, California, as a teenager Levi became deeply dissatisfied with what he and many describe as “the conveyor belt trajectory of the school system.” With nothing but a shirt on his back and guitar in hand, he took a chance on a different path - a musical one. Levi confides, “From being a runaway to encountering eastern spirituality, from psychedelia to unearthing my own ancient Judaic roots, songwriting has been a uniquely integrating constant.”  

 

Songwriting became a powerful way to translate his deepest feelings into melody and verse. Taking inspiration from an eclectic array of artists including Bach, Stravinski, Mingus, Hendrix, Dylan, Beck, Gaye, D'Angelo and Radiohead, and more, Levi Robin creates his own mindful and genre-defying musical releases. 


The artist first attracted attention in 2014, with the release of his debut self-titled EP as well as his subsequent tour with Matisyahu. Since then, he has shared a series of singles and albums, racking up over a million streams, garnering him a fanbase worldwide. In 2023, Levi experienced a serendipitous moment when he met producer Yoel Kreisler, aka 'FRAYMES', at one of his concerts. 

 

Sparking up an instant and immediate creative connection and friendship, the duo entered the studio. He shares, “We started trading music and influences, and began conceptualizing new ways of approaching recording this new music.” The result and first taste of this new collaboration is the single “Whole As A Broken Heart”. 


His single "Healing Is Coming", "is a song of surrender and courage, to face all obstacles, to face the ineffable truth of life, to face the darkness, to bring forth the light of our unique souls and look the serpent in the eyes," shares Levi. 


The track "When the Walls Fall" features an anthemic hook over mood-drenched sonics. "The single sings of an uproaring from the voice of conscience. When the walls fall and all seems broken, it's an alarm to wake up from the deep slumber of the soul," proclaims Levi. 

 


Alexandra Savior

パートナーのドリュー・エリクソンとパンデミックの最中に始めた『Beneath the Lily Pad』は、過去半世紀にわたるアレクサンドラ・サヴィアーのありようを通じた幽玄な旅である。それはまた、自分が何者であるかを探る、果てしないアイデンティティの確立への道のりでもあった。

 

「自分自身と自分の音楽の、ソフトで、感情的で、フェミニンな面が弱いかなと何年も感じてきた後、自分が何者で、何を望んでいるのかを見極めるために、はてしない靄の中を彷徨っているような、ほとんど夢のような時間だった」


2020年のアルバム「The Archer」をリリースしたあと、次の作品をリリースするレーベルもないからと思っていたところへ、伝説的な名門レーベルからコンタクトがあった。それは彼女の果てなき逡巡からの脱出するための契機となった。


以前、Paper Rocksとのインタビューで彼女はいかに次のアルバムの見通しが立たないかを笑いを交えて話していた。


「私は長い間曲を書いてきましたが、アルバムの最終的な形をまだ頭の中で見つけていません。しかも、またリリースするレーベルがない(笑) 前のアルバムとは違う音楽となりそう。この一年が私たちを停滞の段階に導いたので、それは映画的ではなく、遅くて穏やかになるかもしれない。正直言うと、このアルバムがいつリリースされるかさえわかりません。レーベル契約がなければ、お金がありません。運が良ければ、今年末に発売されるかもしれませんね(笑)」


しかし、他者との関係、彼女を取り巻く世界の中で、アレクサンドラ・サヴィアーはそういったシュールレアリズムのような不確かな時間を生きながら、本能こそ自分の頭の中にあるどんな疑念よりも強力であることを学んだ。 「今回は音楽がどう受け止められるかをあんまり考えていなかった。 他の人がどう思うかではなく、ただ自分のために自分の好きなように作ることができた」


過去に自己が決めつけていた水準を越え、なんでも出来るという自信に満ち溢れた感覚、心理学的に言えば、エフィカシー(自己肯定感)の影響は、リスナーが最初に耳にする "Unforgivable "のように、アルバム全体に波及している。 「この曲は、私がエゴの外に生きることを学んだ最初の例のひとつ。誰か他の人(この場合はパートナーのドリュー)を心から信頼することにより、私と曲を私の頭の中でしっかり聴こえるようなところまで導いてくれたの」と彼女は言う。 この曲は、セラピストとのフェイス・タイム・セッションの後に生まれた。


人生は映画や物語のシナリオのように入り組んでいる。果たして、筋書き通りに進む、曲がりくねったり入り組んでいないものが人生と言えるのだろうか。そして、そのメガホンを取るのは、制作者である”自分自身”である。アルバムの奥深くでは、"The Mothership "や "Goodbye Old Friend "といったシングルがアレクサンドラ・サヴィアーの次章のページを埋め尽くしている。また、それは自己紹介以上の人生のシナリオを解き明かすような働きをなすのである。


前者は、彼女がメンタルヘルスと双極性障害の診断と闘う中、パートナーのドリュー・エリクソンとの絆と人間的な優しさを解き明かす。後者は、彼女自身がその終結に果たした役割を見つめ直すことで、人間関係の再構築を迫られた。 「All of the Girls」は、アレクサンドラが "ローズマリーの赤ちゃん "に夢中になっていた時期に生まれ、ソーシャルメディア上で他の女性と比較することが大流行した、きわめて破滅的な出来事から生まれた。 「Let Me Out」には過去のデモへのリンクもある。この曲は、彼女が最初のツアー以来、何らかの形で温めてきた。このアルバムのために再アプローチし、ストリップバックするのがようやく適切だと感じた。


このアルバムは、直線的な道筋をたどるとはかぎらない。言い換えれば、その音楽的なストーリーの弧は、アーティストが困難な時期から癒されるまでの期間をなぞるのではなく、単純には解き明かしがたい。そう、だからこそ音楽を作る必要があった。「人生とはそういう簡単なものではないし、私のメンタルヘルスの旅もけしてそうではなかったから」と彼女は述べている。 


「このアルバムのトラッキングには、複雑な過程をそのままのかたちで反映させたかったの。 人生には浮き沈みがつきものでしょう。生きていれば、物事は良くなることもあれば、落ち込むようなことだってあるでしょう。たぶん、それ以外の方法で、この物語を語ることは、私という人間や私がいる場所に対して誠実とはいえなかったでしょう」



『Beneath the Lilypad』は奔放な創造的自由から生み出された。「そのおかげで、アルバムの制作のプロセスを通じて、ミュージシャンとして、ソングライターとしての自分により自信が持つことができた」サヴィアーは述べている。

 

「私はこれまで自分にかなりのプレッシャーをかけてきた。 正直に言えば、"難しい "と思われることを気にするのはうんざりしている。 今回、私は、パートナーのドリュー・エリクソンと一緒に仕事をしていて、彼は私の頭の中にあるネガティブな声に耳を傾けないように、よく励ましてくれた。 そのおかげで曲に何を求めているかを主張することに不安を感じなかったし、音楽はその恩恵を大いに受けたでしょう。 できれば、その教訓を10年前に学んでいればよかった」


このアルバムはマン・レイやマヤ・デレンのようなシュールレアリズムの超現実主義的な映画作家へのオマージュとなっているという。サヴィアーはこのことについてくわしく説明している。


「マヤ・デレンの短編映画『At Land』には触発を受けることが多いわ。私にとっては、夢のシーンの中を歩いている女性を表しているんだけど、私の精神衛生上、ここ数年の多くは夢の中(あるいは悪夢の中)を歩いているような不思議な気分だった。 私の視点から、ダークで神秘的な要素を伝えたかったし、このようなことを追いかけることは、いつもその中で生き続ける助けになるの」


アウトサイド・ランドを含む今夏のフェスティバルを控えたサヴィアーは、クールな一世代前の才能として名を馳せてきた。最新の新曲ではノワール映画やヴィンテージのシュルレアリスム映画、そして予言的なイメージメーカーのマン・レイ、ジャン・コクトー、マヤ・デレンに敬意を表している。


アメリカの伝説的な名門レーベル、RCAから、次世代のラナ・デル・レイやミツキとして、とびきり個性的な実力派シンガーが登場する。その名はアレクサンドラ・サヴィアー。ポップ界のニュースターの誕生。

 

 


 Alexandra Savior 『Beneath The Lilypad』- RCA

 

 

 

『The Archer』を聴いたことのある音楽ファンは、このアルバムを聴いて、同じシンガーソングライターによる作品であるとは思わないかもしれない。それほどまでに『Beneath The Lilipad』はシンガーとしての劇的な転身ぶりを伺わせる。

 

ロサンゼルスの歌手、アレクサンドラ・サヴィアーは、まるでその人が生まれ変わったかのように、作風に大きな衝撃的な変化を及ぼした。前作までは、現代的な音楽という観念に振り回されていた。


今回は、古典的であると言われるのを恐れず、ポピュラースタンダード、ジャズ、そしてミュージカルの影響を交えて、リバイバル的なポピュラーソングの魅惑的な世界を構築している。しかし、『Beneath The Lilypad』を聞けばわかるとおり、フォロワー的ではない。ダークでアンビバレントな感情が、アレクサンドラ・サヴィアーのこよなく愛する20世紀のシュールレアリストの世界観と見事に結びついた。

 

このアルバムの中に内包される、モノクロの世界の反映、それはとりも直さず、シンガーの精神世界の反映の意味を持つ。サヴィアーは、その鏡をのぞきこみ、そして歌をうたうごとに自己が様々な姿に変身するかを見届ける。サヴィアーは気がつく、自分の意外な姿がどこかにあったということを。そして、音楽の世界をつなげるアーティストとファンとの関係が続くシナリオを完成させる。音楽ファンは、「アリス・イン・ワンダーランド」のような音楽世界をおそるおそる覗き込む。そして、恐ろしく不気味なように思える、その世界の中に足を踏み入れると、不思議なほど精妙で高らかな感覚を発見することが出来る。これは単なる音楽世界ではない。パートナーのドリューとの信頼関係の中で構築された”人間的な愛情の再発見”である。

 

アレクサンドラ・サヴィアーの音楽観は完成されている。20世紀のミュージカルのような音楽を下地に、カントリー、フォーク、ポピュラー、ジャズ、シャンソンのような音楽性が一緒くたとなっている。これは、サヴィアーの2020年以降の複雑な心理状態の写し身のようになっている。しかし、それが制作者の志向するソフトで感情的、そしてフェミニンという感覚が上手く音楽を中和させ、マイルドにしている。それほど音楽自体は重苦しくはならない。その証だてとしてオープニングを飾る「Unforgivable」は、カントリーをベースにしたポピュラースタンダードである。イントロの後の歌い出しは軽やかで、ボーカルの抑揚と平行して、華やかなホーンの演奏が音楽を陽気にしている。サビの最後の部分で曲のタイトルが歌われると、音楽の深い余韻が表れ、そしてコーラスが加わり、音楽全体がより華やかさを増していく。

 

 

 「Unforgivable」

 

 

映画的ではないと説明されているが、音楽的に言えば、そのかぎりではないかもしれない。アルバムの冒頭では、マカロニ・ウェスタンやヘンリー・マンシーニの音楽が登場する。例えば、「The Mothership」は西部劇の映画風のギターのイントロの後、 グロッケンシュピールのようなオーケストラの金管楽器を交えて、魅惑的なオーケストラポップの世界を敷衍させていく。普通、こういった曲は恐れ多い感じがし、わざとらしい歌い方になることが多いが、背景のトラックや演奏にまったく気後れしていないのが見事である。ただ現代的なイディオムがないわけではない。サビの部分では、2020年頃のポップネスを活かしてモダンな印象を形作る。

 

サヴィアーのペシミスティックな音楽性は続く「Goodbye, Old Friend」に見出される。ここではマンシーニのような映画音楽や、ロネッツのような最初のガールズグループのR&Bを吸収し、鋭い立ち上がりを見せるスネアのドラムの演奏を中心に、魅惑的なバラードを提供している。弦楽器の組み合わせが芳醇なハーモニーを形成し、過去の友人、そして自らに別れを告げるという内容だ。そこには過去の自己の姿を少し憐れむような視点で見る現在のシンガーの姿が見いだせる。時間的な経過を上手く反映させたコケティッシュな魅力を放つポップソングである。美麗なストリングスのハーモニーは、日本の歌謡曲にも比する独特な音響空間を作り上げる。

 

フレンチ・ポップやイエイエの系譜に属するヨーロッパ的な音楽が続く。「All Of The Girls」はフランソワーズ・アルディ、シルヴィ・バルタンのようなフランスのポップシンガーの音楽を復刻させる。しかもアメリカ的な方法によってである。

 

これらはクラシックとポップ、そしてジャズの次世代の音楽として、20世紀のフランスのヌーヴェル・ヴァーグの運動の一環として発生したのだったが、この曲は同時に、20世紀のシュールレアリストの巨匠のモノクロの世界観とぴたりと重なり合う。つまり、未だ女性的な権利が確立されていなかった時代への共感性のようなものが紡がれている。

 

そして、それは、悲しき女性のスターへの憧れ、という20世紀の女性の社会通念のメタファーのような働きを持つ。それらの古典性がチェンバロ(シンセ)の伴奏、そして弦楽器やピアノの録音によって紡がれ、短調のバラードソングという全体的なイメージを形作っていく。現代的な女性の地位、実はそれは、20世紀にはほとんど確立されていなかったのである。制作者は、その報われないような恋愛や感情をペシミスティックな音楽に上手く乗せている。現代的な自己主張のような行動は、男性側から見ると、ラディカルな印象を受けるかもしれない。しかし、考え方によってはそれらの未然の時代に対する強い反抗を意味しているのだ。

 

 

同じく、「Hark!」はマイナー調のフォークソングで、前の曲の流れを受け継いでいる。しかし、前の曲が心情的な悲しみを歌ったものであるとするなら、この曲はそこから少し立ち上がる瞬間を描いている。 こういった曲は、WW2の後、結構流行ったという印象があり、”ムード歌謡”のような雰囲気で始まり、その後、次第に幻想的な雰囲気が強くなっていく。妖精的な雰囲気を持つサヴィアー歌声は、ある意味では、この曲が作られた時点の制作者の姿と理想の姿との乖離を暗示していると思われるが、なぜか、心地よい空気感に満ちあふれている。陶然としているようで、どこか冷然としており、また冷たいようでいて、うっとりとした感覚がある。直線的ではないという音楽的な流れのようなものが、以上の二曲には分かりやすく表れている。

 

 

「Unforgivable」と並んで、「Venus」はハイライト曲である。同時にジャズ・スタンダードを意識した曲で、ジュディ・ガーランドから出発するディズニー音楽にも通じるものがある。他の曲に比べて、ヴォーカルの録音がクリアな音像を持つ。「RCAの録音のレガシーの精華」ともいうべき曲である。シンセとピアノを組み合わせ、その後、弦楽器のトレモロで夢想的な雰囲気を盛り上げるというガーランドの録音の系譜を受け継ぎ、ノラ・ジョーンズ以降のモダンジャズのエッセンスを盛り込み、古典的だが新鮮な味わいを持つ音楽が生み出された。


器楽的な効果も重視されている。メロウなムードを盛り上げるエレクトリック・ピアノ、そして雰囲気をゴージャスにするチェロやバイオリン(もしくはビオラ)のユニゾンが美麗な雰囲気を放つ。特に二番目の変奏は素晴らしく、ピアノがグロッケンシュピール、そして新しくデューク・エリントンやカウント・ベイシーに象徴されるビッグ・バンドを彷彿とさせるホーンが加わっている。

 

 

「Venus」

 



アルバムの終盤に至ると、表向きの曲の派手さは薄れるが、その一方で、音楽そのものの求心力が強まる。それは、サヴィアーの持つ音楽世界に惹き込まれたということである。ギターとサヴィアーのコケッティッシュな歌声はブルージーな印象を放つ。しかし、渋い曲であるが、メロディーメイカーとしての性質は依然として薄れず、強固な音楽性を維持している。

 

この曲もまたボーカルの録音、そしてミックス/マスタリングが傑出している。特に、大きな音像を持つウージーなギターが歌声の持つブルースの魅力を盛り上げていき、それは悲しみから勇壮さという印象へと移り変わっていく。この曲でも、ヘンリー・マンシーニのような哀愁のある音楽性が、アレクサンドラ・サヴィアーの持つ世界と混ざりあい、特異な音楽性を作り上げる。後半部では、大掛かりなストリングスのレガート/トレモロの演奏が、ウインドチャイムのアルペジオ、そしてサヴィアーの催眠的なボーカルの広がりと合わせて、その音楽の世界を完全にしていく。フィル・スペクター級のきわめてハイレベルな録音と楽器編成が敷かれている。

 

 

そして、表面的な印象はさておき、本当の凄さはアルバムの最終盤に訪れる。歌手としての圧巻の才能を感じさせることもある。「Old Oregon」は王道のピアノバラードのスタイルを踏襲し、メロとサビの箇所を行き来しながら、特にサビの箇所で精妙な感覚をボーカルで表現している。こういった曲を聞く限り、MAGAとは、それぞれの人々の心の中にしか存在しないと思わせるほどだ。しかし、少なくとも、カントリーやフォーク・ミュージックといった楽曲、つまり米国の遺産は、現代的な歌手に受け継がれ、それが新しい形式に生まれ変わったことを伺わせる。そしてこの曲でも、アルバム全体の一つのテーマやモチーフのような役目を果たす夢の中を歩いているような感覚が上手く音楽に浸透し、聞き手を同じような陶酔的な領域に誘う。もちろん、それは録音の水準の高さはもちろん、聞き惚れるような歌声があるから為しうる。

 

 

ビートルズの「Strawberry Fields Forever」に見出されるようなバロックポップは、チェンバロのような楽器と組み合わされ、独特な音響効果を形作る。タイトル曲「Beneath The Lilypad」は、明らかにイエイエとチェンバーポップの影響下にあり、同時に、ポピュラーソングのリバイバル運動の一環に属する。この曲では、悲しみと暗さの間を行き来しながら、感情の落とし所を探る、という局面が反映されている。それは制作者の浮き沈みの多い感情を映し出すように、上がったり下がったりを繰り返す。そして素晴らしいのは、音楽全体が感情や心情の流れを形作る機能を果たし、機械的になることはあまりない。機械的なものであれば、AIでも制作出来る。とすれば、人間にしか出来ないことをするのが今後のアーティストの急務ともいうべき点だろう。そしてこの曲の場合は、プロデューサーの遊び心が色濃く反映されていて面白い。

 

 

去年あたりに、西海岸のある有名シンガーが「今後の米国の商業音楽の主流はカントリーになるかもしれない」と言った。このアルバムを聴くと、それはある部分では当たったと言える。少なくとも、古い時代から良いものを学び、次の世代に活かすというのは、有益なことではないかと思う。 

 

「The Harvest is Thoughtless」は、カントリーとオーケストラ、ジャズの融合を通じて、ニール・ヤングの音楽的な土壌の豊かさを受け継いで、見事に現代的なイディオムに置き換えている。曲の間奏の弦楽器の演奏には、アジアのヨナ抜き音階も登場し、エキゾチズムが表現されることもある。何より、この曲はまだ他の地域の音楽が一般的に知られていなかった時代の未知の期待感に満ちあふれている。 それが壮大なスケールを持つクラシックのオーケストラで真摯に表現されるとあらば、さらっと聞き流すというわけにもいかない。それだけ念入りに音楽が作り込まれているので、心を惹きつけたり、しっかりと集中させる何かが存在するのである。そして、素人ではなしえないことをするのが、プロフェッショナルな人々の仕事なのだ。

 

「You Make It Easier」は、過去を見ながら未来を見つめるともいうべき、驚くべき希望に満ち溢れた一曲である。この曲では、オーケストラの編成を通じて繰り広げられるポピュラーソングの大まかな歴史の変遷が含まれている。このクローズ曲は、アメリカ音楽の偉大な遺産とその系譜の集大成とも言える。いかなる音楽も、外的な文化干渉なしには完成しえない。つまり、外的な干渉なしに確立された音楽は完全には完成されていない。という側面を見ると、アメリカの音楽が、外国の音楽文化との交流により、どのような結末を迎えつつあるかの道筋である。

 

同時に、このアルバムや、その制作者のアレクサンドラ・サヴィアーに関して言えば、シンガー”ソングライターとしてのアイデンティティの確立”という付属的なテイクバックがもたらされたというわけである。他地域の様々な文化の外的な干渉を受け、古典性と新規性の間を揺れ動きながら、2025年のアメリカの音楽は、重要な分岐点に差し掛かっていることを痛感する。

 

 

 

98/100

 

 

 

 

「Old Oregon」