▪︎水面下に広がる自由と静けさ 抑制されたグルーヴが導く、Joya Mooi「Only Water」


オランダ系南アフリカ人のシンガーソングライターJoya Mooiが、ニューシングル「Only Water ft. Lady Donli」を2026年3月6日(金)にリリース。


オランダ系南アフリカ人のシンガーソングライター、Joya Mooiによるニューシングル「Only Water」は、オリンピック飛び込み競技のレジェンド、グレッグ・ローガニスの人生に着想を得た、静かな強さを宿す楽曲となっている。


輝かしい実績の裏で、彼は虐待、養子としてのトラウマ、HIVをめぐる偏見、そして過剰な注目にさらされながら生きてきた。そんな彼にとって水は、競技の場である以前に、外の世界から距離を取り、自分自身に戻れる場所でもあった。


「Only Water」では、その感覚が丁寧にすくい取られている。水に身を沈めることは、何かから逃げるためではなく、自分を守るための行為として描かれる。


音が遠のき、視線や言葉から解放されることで、ようやく呼吸が整っていく。沈黙は空白ではなく、力を蓄える時間としてそこにあり、水面下の静けさの中で、ありのままの自分が保たれていく。

 

本作にはナイジェリア系アメリカ人のシンガーソングライター、Lady Donliがフォーチャリングで参加。アフロビート、ジャズ、ヒップホップ、ファンク、ソウルを横断する彼女の表現が、楽曲に現実味と深みを与えている。


異なる文化や環境の中で生きてきた経験がそのまま声ににじみ、「耐えながら生きること」や「自分を見失わないこと」という楽曲のテーマを、より身近なものとして響かせている。


 

ソウルやR&Bを軸に、ヒップホップの質感を重ねたサウンドには、アムステルダム、ヨハネスブルグ、シカゴ、東京といった土地を行き来する中で育まれてきた、Joya Mooiならではのクロスコンチネンタルな感覚が息づいている。


2026年4月にニューEPのリリースも予定される中、「Only Water」は、世界が騒がしく感じられるときに、人がそっと身を引き、力を取り戻す場所の存在を静かに示す一曲となっている。



Joya Mooi   「Only Water ft. Lady Donli」-New Single


アーティスト:Joya Mooi

タイトル:Only Water ft. Lady Donli

ジャンル:R&B/Soul

発売元・レーベル:SWEET SOUL RECORDS 


ストリーミングURL: https://lnk.to/joya-mooi-only-water

▪︎R&B、ポップ、ファンクが溶け合うグルーヴ 緊張感とともに響く、Marlinのエレガントなヴォーカル


スイス出身のシンガーソングライター、Marlin(マーリン)によるニューシングル「Don’t Let Him Go」は、関係が崩れてしまう前の“分かれ道”で、自分自身と向き合うことの大切さを描いたソウルフルな一曲。不安や迷いを美化せず、愛を守るために変わる覚悟と、その切実な感情を率直に表現している。


ライブ感のあるベースラインと、空気を満たすようなパッドが楽曲の土台を支え、R&B、ポップ、ファンクが自然に溶け合ったグルーヴ主導のサウンドが広がる。同じくスイス拠点のGabigaがプロデュースを手がけ、推進力のあるビートと表情豊かなヴォーカルが、楽曲全体に高い緊張感をもたらしている。Anderson .PaakやBruno Mars、Remi Wolfを思わせるエネルギーを感じさせつつも、あくまで中心にあるのはMarlinならではのソウルフルでエレガントな存在感。大胆さと親密さを併せ持つ仕上がりとなっている。


「Don’t Let Him Go」は、Marlinの率直な感情とエネルギーがまっすぐに表れた一曲。ソウルフルな温かさの中に切迫した感情を宿し、愛が人を甘やかすものではなく、前に進ませる力になり得ることを描いている。


 

Marlin:

 

スイスで生まれ育ち、ギニアとハンガリーのルーツを持つMarlinは、父の影響で’90〜2000年代のR&B、ヒップホップ、レゲエに親しんできた。プロデューサーGabigaとのユニットOzyahとして2019年にEP『688』を発表後、ソロ名義での活動を本格的にスタートさせた。


2022年のシングル「More」以降、SRF 3、SRF Virus、Couleur 3、RTS La 1ère、Global SoulRadioなどでエアプレイを獲得。さらに、Zermatt UnpluggedのMountain Academy、Montreux Jazz Residency(2024年)への選出など、ヨーロッパを中心に確かな評価を積み重ねている。



Marlin 「Don’t Let Him Go」-New Single



アーティスト:Marlin

タイトル:Don’t Let Him Go

ジャンル:R&B, Pop, Funk

発売元・レーベル:SWEET SOUL RECORDS 


ストリーミングURL: https://lnk.to/marlin-dont-let-him-go



ニュージーランドのシンガーソングライター、Aldous Harding(アルダス・ハーディング)が5枚目のスタジオ・アルバム『Train On The Island』を発表した。本作は5月8日に4ADからリリースされる。先行曲「One Step」がミュージックビデオと合わせて公開された。


10曲入りアルバム『Train On The Island』は、長年の共同制作者であるジョン・パリッシュ(PJ Harvey、Dry Cleaning)が、ウェールズ、モンマスにあるロックフィールド・スタジオで共同プロデュースした。


このスタジオでは、ニュージーランド出身のハーディングが、前作『Party』(2017年)、『Designer』(2019年)、『Warm Chris』(2022年)を録音している。 『Train On The Island』では、ハーディングとパリッシュに加え、ペダル・スチール・ギタリストのジョー・ハーヴェイ=ホワイト、ハープ奏者のマリ・リウェリン、シンセサイザー奏者のトーマス・ポリ、ドラマーのセバスチャン・ロックフォード(Polar Bear)、そしてベース、ボーカル、アコースティック/エレクトリック・ギター、オルガンを担当するヒュー・エヴァンス(H. Hawkline)が参加している。


「One Step」


Aldous Harding  『Train On The Island』




Label: 4AD
Release: 2026年5月8日

Tracklist:

1.I Ate The Most 

2.One Stop 

3.Train On The Island 

4.Worms 

5.Venus In The Zinnia 

6.If Lady Does It 

7.San Francisco 

8.What Am I Gonna Do? 

9.Riding That Symbol 

10.Coats 


Pre-save: https://aldousharding.ffm.to/trainontheisland


UK/ブライトンのピアニスト/アーティスト、The Vernon Spring(ヴァーノン・スプリング)の新たなリワークシリーズの第三弾が配信開始となった。昨年リリースされた『Under a Familiar Sun』は、個性的なアーティストの再構成によって新しい音楽に生まれ変わり続けている。


2025年に発売され、高評価を得た最新アルバム『Under a Familiar Sun』収録「Other Tongues」を、RVNG Intl.からのリリースで知られるロンドンの作曲家/チェリストOliver Coatesがリワーク。新曲の配信開始と同時にオーディオヴィジュアルが公開。下記よりご覧ください。

 

「Other Tongues」


 

「Other Tongues」は、アンビエントを中心に、ボーカルをサンプリングし、エレクトロニックの新しい地平を開拓する。そのサウンドの幽玄な雰囲気は、ジェイムス・ブレイクやトム・ヨークに近い。アビストラクトなIDMであるが、同時にその響きからは異教的な音楽が立ち上ってくる。

 

同楽曲は、昨年11月に発売された『ESREVER NI REHTAF (ROSIE LOWE REWORK) / SAY HER NAME (REQUIEM FOR REEM - LOA REWORK)』、さらに今年一月にリリースされた『THE BL II (THE BREADLINE)』に続く、ヴァーノンのリワークシリーズの第三弾となる。

 

 

▪︎The Vernon Spring 「Other Tongues (Oliver Coates Rework)」




アーティスト:The Vernon Spring (ザ・ヴァーノン・スプリング)

タイトル: Other Tongues (Oliver Coates Rework)

発売日:2026年3月4日(水)

フォーマット:デジタルダウンロード/ストリーミング

ジャンル: ポスト・クラシカル / ジャズ / アンビエント

レーベル:p*dis


1.⁠ ⁠Other Tongues (Oliver Coates Rework)

2.⁠ ⁠The BL II - feat. Max Porter & Confucius MC (The Breadline - Iko Niche Rework)

3.⁠ ⁠Esrever Ni Rehtaf (Rosie Lowe Rework)

4.⁠ ⁠Say Her Name (Requiem for Reem - Loa Rework)

 


▪ストリーミングURL:

https://opia.lnk.to/OtherTonguesOliverCoatesRework 



The Vernon Springの『Under a Familiar Sun』のリワークプロジェクト第3弾。UKの著名なチェリスト/映画音楽作曲家Oliver Coatesが「Other Tongues」を再構築し、自身の代名詞とも言える幽玄なタッチを加えることで、この楽曲を神聖で瞑想的な領域へと導いています。

 

渦巻くチェロの波が、adenのヴォーカルの崩壊する断片と半音階的な対話を交わし、次第に焦点がぼやけたり鮮明になったりする夢のように、意味と記憶の断片をほんの一瞬だけ垣間見せます。


ギタリスト兼作曲家のロビン・カッツが、今年5月27日に新作アルバム『Hypnos』をロンドンのレーベル、Gearboxからリリースします。この発表に合わせて、最初の先行シングル「The Moon」が配信開始。


ロビン・カッツはジプシー・ジャズ、ノマド・フォーク、フラメンコ、ロック、ブルース、新古典派音楽の狭間に位置するスタイルが特徴で、そのサウンドは叙情的で魂に響き、唯一無二の認識性を備えている。


ロビンはアルバムについて次のように述べている。
 
 
「『今作では、削ぎ落とされた超シンプルなものを創りたかった。これらの楽曲は当初、ソロ・ギターのための練習曲として書かれたもので、ジャンゴ・ラインハルトとフィリップ・グラスを聴き続けてきた僕が愛してやまない音楽からインスパイアされた幅広い影響を反映している」
 
 
「ナイロン弦のギターと普段一緒に聴かない楽器を組み合わせたかったからハモンド・オルガンを組み込んだ。ハモンドは僕にとってゴスペルやウェス・モンゴメリーのクラシックなオルガン・トリオを想起させるソウルフルでファンキーな響き、そして非常にスピリチュアルな音なんだ」
 
 
「ナサニエル(・レドウィッジ)にハモンドを演奏してもらい、この象徴的な楽器の柔らかい側面を表現できたのは本当に恵まれたことだった。”ヒプノス”とはギリシャ神話の眠りの神であり、夢の神モルペウスの父のことを示す。このアルバムは夢幻的で催眠的で外の世界の狂気から逃れる、短い眠りのような逃避行なのか? そうであることを願っています」
 

幼い頃からフラメンコの情感豊かな音色に影響を受け、ロマ音楽とスウィング・ジャズを融合させたジプシー・スウィング(マヌーシュ・スウィング)の創始者、ジャンゴ・ラインハルトの卓越した技に感化されたロビン。
 
 
幼少期をスペインで過ごした彼は、5歳の頃から母親に連れられて、フラメンコのコンサートに通った。中でも印象的だったのが、スペインのギタリストでフラメンコやジャズの分野で活躍するパコ・デ・ルシア。その後、13歳の時にはガンズ・アンド・ローゼズのギタリスト、スラッシュに夢中になった。誕生日に母親がギターをプレゼントしたことから自らも演奏するように。
 

今年5月にリリース予定の最新アルバム『ヒプノス』は、一聴すると単純そうだが、実に複雑なギター・ラインにゲスト・ミュージシャンのナサニエル・レドウィッジが演奏するハモンド・オルガンが絡み合った、表現力豊かな1枚に仕上がっている。オルガンの演奏は大気的で異世界的でありながら、ロビンの繊細で切ない楽曲に魂のこもった親密な対位法をもたらしている。
 
 
その最初の味わいは収録曲「The Moon」に表れている。満ち引きする月の潮汐を思わせる同楽曲では、うねるような瞑想的なナイロン弦のフィンガー・ピッキングが、幽玄なオルガンのうねりを巡って踊るように響いている。ジプシー音楽とクラシックギターをかけあわせた物悲しくも深みのある一曲。同楽曲のオーディオビデオが公開されている。ぜひチェックしてみよう。
 

「The Moon」
 
 
ロビン・カッツは昨年のクリスマスに、坂本龍一の代表曲で、大島渚監督の映画『戦場のメリー・クリスマス』のテーマ曲「Merry Christmas, Mr. Lawrence」のカバーをリリースした。
 
 
Robin Katz 『Hypnos』



アーティスト名:Robin Katz(ロビン・カッツ)
タイトル名:Hypnos(ヒプノス)
品番:GB4013CD (CD) / GB4013 (LP)
発売日:2026年5月27日(水)
レーベル:Gearbox Records

Credits:
Robin Katz: Guitar
Nathaniel Ledwidge: Hammond Organ
Compositions by Robin Katz
Produced by Robin Katz and FREEMONK
Recorded and Mixed by FREEMONK at The Friary Studios
Mastered by Caspar Sutton-Jones at Gearbox Productions



▪アルバム『Hypnos』プレオーダー受付中! 
 



▪ニューシングル「The Moon』のストリーミングが開始
 
 

<トラックリスト>
(CD)
1. Floating World
2. Kingdom
3. The Moon
4. My Friend Kushi
5.  Stargazer
6. Silent Forest
7. Ukiyo
8. Hypnos

(LP)
Side-A

1. Floating World
2. Kingdom
3. The Moon
4. My Friend Kushi
Side-B

1. Stargazer
2. Silent Forest
3. Ukiyo
4. Hypnos
 


バイオグラフィー:
 
ジャズの伝統に根ざし、フラメンコ、ボサノヴァからネオクラシック、ソウルに至る多様な影響を受けながら形成されたギタリスト兼作曲家のロビン・カッツは、ディスクロージャー、ルーベン・ジェームス、ザ・ロンドン・ジャンゴ・コレクティブ、ジョセフ・ローレンスらとイギリス各地で幅広く共演。
 
2024年にリリースした、トランペッターのガイ・バーカーとの共作によるデビューEP『オーシャンズ・フォー・エロス』で彼の広大な音楽的表現が披露され、その後、Freemonkがプロデュースしたセカンド・アルバム『ロック・ミュー ジック』を2025年にリリース。
 
 
同年12月には、坂本龍一の楽曲のカヴァー「Merry Christmas Mr.Lawrence」を配信リリースしている。2026年、アルバム『ヒプノス』を発表。



南カリフォルニア発のインディーポップとロックを融合させたシンガーソングライター、Kiki Holli + The Remedy(キキ・ホリ&ザ・レメディ)の新曲「Running Out of Time」をチェックしてみよう。新曲はグラミー賞ノミネートプロデューサー、イーサン・アレンがプロデュース。ポップソングとしての主体性を維持しつつ、ミュージカルのような質感を持った壮大な楽曲だ。

 

インディーポップを基盤としつつ、ドリームポップ、バロック風の華やかさ、ダークウェーブの雰囲気を重ねた本作は、完全に没入できる音響世界を創り出しています。 豊かなシンセと壮大なオーケストレーションがホリの歌声の下で脈動し、親密でありながら広がりを感じる切迫感を醸し出します。彼女のボーカルは抑制された脆さから高揚する激しさへと移り変わり、聴き手を「時間は脆く、かつ不可欠なもの」と感じさせる空間へと誘います。これは聴くだけでなく、感じるべき音響体験なのです。

 

本作はホリの進化を刻む。追加収録曲「& The Remedy」は、彼女のライブバンドが放つ磁気的なエネルギーと、グラミー賞ノミネート歴2回を誇るプロデューサー、イーサン・アレン(ベン・ハーパー、ブラック・レベル・モーターサイクル・クラブ、トリッキー)との継続的な創造的パートナーシップを反映している。両者が紡ぎ出すサウンドは、映画的なスケール感と感情の精密さを融合させ——没入感と没入体験をもたらしつつ、ソングクラフトに根差した作品となっている。

 

2025年12月にKiKi Holli & The Remedy名義で初リリースしたシングル「Wish」は広く称賛され、Atwood Magazineの「2025年年間ベストソング」リストに選出された。 レディガン誌は「初聴きから…感情と強さを融合させるアーティスト」と称賛し、EARMILK誌は広大な深みと魅惑的な雰囲気を強調。希望と憧憬、過去と未来の緊張感を探求した楽曲と評した。 

 

ホリの作品群は、表現の幅を恐れないアーティスト像を映し出す。ビルボード誌が称賛したニューディスコのアンセム「WIN U OVER」からLGBTQ+コミュニティに支持される「Pretty Boys」まで、彼女の音楽は陶酔的なダンスフロア・エナジーと内省的なストーリーテリングを横断する。「Running Out of Time」では、インディーポップの基盤を保ちつつ、その情感と音響的可能性を拡張し、さらに深みのある世界観を構築している。

 

ペンシルベニア州ピッツバーグ出身のホリは声楽と演劇の美術学士号を取得。オフ・ブロードウェイで初演され、ニューヨーク・タイムズ、ヴィレッジ・ヴォイス、ロイター、アウト・マガジンから絶賛されたミュージカル『フォーエバー・ダスティ:ザ・ダスティ・スプリングフィールド・ミュージカル』の共同脚本・主演を務め、全国的な注目を集めた。この演劇的基盤は今も彼女の作品に影響を与え続けている——各楽曲はまるで一つのシーンのように展開し、各ボーカルパフォーマンスは意図と深みを込めて届けられる。 キキ・ホリ&ザ・レメディにおいて、ホリは自らを再発明しているのではない——増幅させているのだ。

 

「ランニング・アウト・オブ・タイム」は大胆で共鳴する新たな章の始まりを告げる。没入感があり、切迫感に満ち、感情的に広がりを見せ、彼女の今後のアルバムリリースへと導く。 

 

 

 

 

 

 

▪EN 


“KiKi Holli… delivers here a performance of great beauty.” – Rolling Stone

Los Angeles–based indie-pop vocalist and songwriter KiKi Holli returns with her cinematic new single "Running Out of Time", under her expanded artist name KiKi Holli & The Remedy. It's a grand piece with a musical-like texture, while maintaining its identity as a pop song.


Rooted in indie-pop but layered with dream pop, baroque flourishes, and dark wave atmosphere, "Running Out of Time" creates a fully immersive sonic world. Lush synths and sweeping orchestration pulse beneath Holli’s voice, building a sense of urgency that feels both intimate and expansive. Her vocals move from restrained vulnerability to soaring intensity, drawing listeners into a space where time feels fragile and essential, a sonic experience meant to be felt as much as heard.



The release marks a continuing evolution for Holli. The addition of “& The Remedy” reflects the magnetic energy of her live band and her ongoing creative partnership with two‑time Grammy‑nominated producer Ethan Allen (Ben Harper, Black Rebel Motorcycle Club, Tricky). Together, they shape a sound that blends cinematic scale with emotional precision — immersive, transportive, and grounded in songcraft.

Her December 2025 single "Wish", the first release under KiKi Holli & The Remedy, earned widespread acclaim, landing on Atwood Magazine’s Songs of the Year 2025 list. Ladygunn praised how “from the very first listen… the artist blends emotion and strength,” and EARMILK highlighted the track’s spacious depth and captivating atmosphere, noting its exploration of hope, longing, and the tension between past and future. 



Holli’s catalog reflects an artist unafraid of range. From the Billboard‑praised Nu Disco anthem "WIN U OVER" to the LGBTQ+ favorite "Pretty Boys", her music spans euphoric dancefloor energy and introspective storytelling. With "Running Out of Time", she deepens the atmosphere — not leaving indie‑pop behind but expanding its emotional and sonic possibilities.



Originally from Pittsburgh, PA, Holli holds a BFA in voice and theater and first captured national attention co‑writing and starring in Forever Dusty: The Dusty Springfield Musical, which opened off‑Broadway to acclaim from The New York Times, The Village Voice, Reuters, and Out Magazine. That theatrical foundation continues to shape her work — each song unfolding like a scene, each vocal performance delivered with intention and depth. With KiKi Holli & The Remedy, Holli is not reinventing herself — she is amplifying.



"Running Out of Time" signals a bold and resonant new chapter: immersive, urgent, and emotionally expansive, leading toward her forthcoming album release. 



Fabiano do Nascimento & Vittor Santos e Orquestra 『Vila』


 

Label: Far Out Recordings

Release: 2026年2月27日

 

Review

 

ファビアーノ・ド・ナシメントはブラジル出身のギタリスト/作曲家/プロデューサーで、広がりのある独自のサウンドを確立している。

 

幼い頃にクラシックピアノを学び、リオデジャネイロで10歳からギターを始めた。最終的に、ナシメントは故郷ブラジルを離れ、ロサンゼルスにわたり、時々、東京を往復しながら、音楽制作を続けている。これまでに、ナシメントは、サム・ゲンデル、カロス・ニーノ、笹久保伸と共同制作を行っている。彼の主な作風は、ブラジルの伝統的な音楽、ショーロ(Choro)、サンバ、ジャズ、エレクトロニックなどを呼応させる、新鮮味あふれるスタイルを特徴としている。

 

先週末発売された『Vila』はファビアーノ・ド・ナシメントのギター音楽を中心に(時々ピアノやエレクトリック・ピアノも入る)、トロンボーン奏者のヴィットー・サントスが率いるオーケストラとの豪華な共演作品である。『Vila』の舞台となったのは、リオのカテテ地区にある鋳鉄製の門の裏にある小さな路地。この終点には、バイロ・サアペドラがあり、ネオコロニアル様式の建物が並ぶ。ナシメントは彼が子供時代に過ごした地区にちなむ音楽作品を作り上げた。

 

『Vila』の全体的な音楽は、形骸化したシーンに一石を投じるような驚きに満ちている。ブラジル音楽の伝統であるショーロを中心に、流麗なオーケストレーションが繰り広げられる。インストゥルメンタル曲が主体となっているが、一曲目に収録されている「O Tempo」だけはボーカルが後半に登場し、ブラジル音楽のスタイリッシュでおしゃれな感覚、情熱的な雰囲気を体感できる。

 

ファビアーノ・ナシメントは、現代のギタリストとして最高峰にあるといっても過言ではない。南米音楽の転調の多い和声進行、矢継ぎ早に変化する和声など、スリリングさと落ち着きを兼ね備えた素晴らしい演奏を聴ける。作曲としては、転調の巧みさも卓越しているが、変拍子によって驚くようなシークエンスを登場させることもある。ボサノバやサンバを吸収したリズミカルなサウンドは、他地域の音楽には見つからず、南米音楽の高水準の音楽性を象徴している。また、オーケストラのなめらかなストリングスがアコースティックギターの周りを取り巻き、開放感のある音楽を形成している。そこにジャズの響きが加わり、ワールドミュージックとしても、モダンジャズとしても、クラシックとしても存分に楽しめる作品に仕上がっている。

 

全般的には、『Vila』はブラジル音楽のおしゃれさを堪能するのに最適な一枚と言える。しかし、このアルバムの魅力は表面性な印象だけにとどまらない。広やかで開放的な感覚を持つVitter Santos Orchestraの演奏は、アルバムの舞台であるカテテ地区の路地裏の風景を想起させ、石畳の街路、石造りの住居から差し込む陽の光、また、アルバムのアートワークに表されるような子どもたちの歓声が音楽の向こうから立ち上ってきそうだ。ナシメントは、この音楽を通じて、自分の幼少期に、この路地裏で遊んだ経験を回想し、そこに淡い抒情性を卒なく添える。


「Spring Theme」のようなボサノバの音楽性を活かしたオーケストラ音楽は、この土地の安らいだ雰囲気や陽だまりのような穏やかさと温かさを持ち、どことなくセンチメンタルな気風に縁取られている。ド・ナシメントのギターは生きているかのように空間を揺れ動き、粒子を振動させる。その背後には美麗なストリングスが配され、スムーズなレガートからトレモロに至るまで微細な空気感を作り上げている。また、コンガのような打楽器が後から加わり、心地よいリズムを作り上げる。アンサンブル全体が水の流れや春の風のよう雰囲気を見事に呼び覚ます。

 

「Teme Em Harmonics」は音のハーモニーの美しさやギター音楽の素晴らしさを体験できる。ショーロやサンバのアグレッシヴなリズムを活用しながら、 そしてトロンボーンの華やかな音色を引き立てるかのように、リズムギターでハーモニクスの演奏を巧みに表現し、バリエーションに富んだ色彩的な音楽性を発露させている。この曲ではジャズ風の遊び心のある即興性がリズムの中に組み込まれ、それらが最初のモチーフを中心として面白いように転がっていく。

 

全体的に、南米音楽らしい陽気な音楽が中心となっているが、ハッと目が覚めるような曲もある。「Uirapuru」は印象的なアコースティックギターのイントロから、モダンジャズの演奏へと移行していく。曲の後半では見事なアンサンブルが構築され、サンバのような音楽性へと繋がる。その中で登場するヴィットー・サントスのトロンボーンの味のあるソロにも注目しておきたい。

 

イントロの主題はスペインの作曲家、フェデリコ・モンポウのような淡い叙情性があり、ナシメントのギターはモンポウのピアノ曲集『Impresiones』の収録曲「La Barca」のような哀愁溢れる空気感を生み、高音部にピアノの即興的な遊び心のある演奏が加わり、ドラムのスネアやハイハット、シンバルを中心に、モダンジャズのしなやかな演奏が華麗な印象を携えて続いていく。 

 

中盤では、オーケストラストリングスのレガートが際立っているが、アンサンブルとしても豪華で、フルート、エレクトリック・ピアノ(ローズ・ピアノ)など多角的な器楽を交えて重層的な音楽が構築される。このアルバムは、単なる回想やリオの風景の描写にとどまらず、ポストコロニアル様式の建築を想起させる、堅牢かつ優美な音楽のイメージが生かされている。中盤でのアコースティックギターに対して、コールアンドレスポンスのように、ストリングスやピアノが見事に呼応するカノンの形式は、『Vila』の音楽的なハイライトとなるかもしれない。また、ジャズアンサンブルの枠組みを超越して、ビックバンドのような華やかな演奏が終盤に登場する。ここでは、色彩的な和音や対旋律の組み合わせが広大な音楽世界を作り上げている。制作者が子供の頃体験したブラジルの風景はこれほどまでに壮大であったのかと頷かせる。

 

 

「Valsa」は感動的である。ここでは、 ベースのような重低音を活かしたエレクトリックの弦楽器を使用し、ピチカート/ハーモニクスを中心にモード奏法が展開される。そのサウンドの風味は伝説的なジャズベーシスト、ジャコ・パストリアスにも似た感覚がある。従来のジャズアンサンブルのモード奏法では、トランペット、コントラバスがそれに呼応する形だったが、「Valsa」では、 オーケストラストリングスが中心的な役割を担う。背後にはブラシを用いたドラム、コントラバスが心地よく鳴り響き、芳醇な室内楽の音楽が醸成される。ここでは、昼下がりのゆったりとした安らぎのひとときや癒やされるような瞬間がジャズとして縁取られている。この曲では他曲よりも映画音楽のような雰囲気があり、映像的な印象を捉える事もできる。 

 

「Floresta Dos Sonhos」ではブラジル音楽の「ソン」のようなスタイルを感じさせるが、ギターの作法としてはスペイン音楽やフラメンコのような情熱的な哀愁をどこかに留めている。曲は落ち着いた印象のあるアルペジオを中心に組み立てられ、ストリングスのアーティキュレーションを通してダイナミックな変遷を辿っていく。南米的な情熱は落ち着きのあるどっしりとした街路にある塑像のようなイメージをなし、このアルバムの音楽的なストーリーの中核を担う。


アルバムの始めは、散歩やスキップのように緩やかな速度を形成していた音楽がにわかに走り始め、全般的なストーリーの核心とも言えるシークエンスを作り上げる。この曲では、インストゥルメンタル曲としてのストーリテリングやブラジルの街の歴史を感じさせる。少し大げさにいうなら、そこには開拓の歴史や人類史におけるロマンチシズムが反映されているのである。

 

音楽というのは、一連の長大な文化史でもある。アルバム『Vila』を聴けば、ヴィラ・ロボスのような象徴的な作曲家を中心に発展してきたブラジル音楽が、クラシックの影響を多大に受けており、なおかつまた、ジャズの要素を吸収してきたことを確認できるのではないか。もちろん、それは、ブラジルのサンバのリズミカルな要素や哀愁の気風と共に、南米の重要な文化性を担ってきた。ようするに、本作は見方を変えれば、南米音楽の文化史の発現のようなものではないか。本作の終盤も優れた曲が多いので聴き逃さないで頂きたい。「Plateau」、「Vittor e Fabi」のような曲は、ファビアーノ・ド・ナシメントの新しいスタンダード曲が誕生した瞬間だろう。この曲集を聞くと、実際にブラジルの街を歩いたような優雅な気分に浸ることができる。

 

 

90/100

 

 



▪︎南米音楽の記事:


・CHORO(ショーロ) ~リオのカーニバルの核心を担うブラジル音楽の原点~

ロサンゼルスのオルタナティヴロックバンド、Goonが昨年のフルアルバム『Dream 3』に続いて、ニューシングル「Atrium」を早くもリリースした。

 

本作には、GOONの絶賛された『Dream 3』からB面2曲が収録される。7インチ・ヴァイナルで初リリースとなる。アコースティックギターをメインにしたメロディアスなロックソングだが、ヘヴィーな質感が滲む。そこにはポスト・ハードコア的なニュアンスがわだかまっている。


『アトリウム』という曲は『ドリーム3』のレコーディング中に生まれた。スタジオにクレアと僕だけが残った日のことだった」

 

「録音を始めるまで全くリハーサルはしていなかった。 私が持っていたのは、ロブ・クロウ(Pinbackに在籍)の『ヘヴィ・ベジタブル』や『シングイ』のスタイルに触発された、ドロップDチューニングのメインギターリフだけだった」

 

「歌詞はすぐに浮かび、ほとんど編集されなかった。そこには、恨み、失恋の感情、そして他人を心から愛する前に、まず自分自身に対する確固たる愛が必要だという考えが込められていた」

 

Goonは今後、イギリスのを中心にツアーを開催予定。ブライトン、ノーウィッチ、マンチェスターでのステージをこなす予定だ。



フィラデルフィアのシンガーソングライター、グレッグ・メンデスがDead Oceansから初のフルアルバム『Beauty Land』を5月29日にリリースすることを明らかにした。本作の大部分は自宅スタジオで直接テープに録音された。


アルバムのオープニングトラックとなる「I Wanna Feel Pretty」が公開された。この曲は、オーケストレーションが加わる前は、彼の『ファースト・タイム/アローン』の素朴な楽曲とよく似た始まり方をしている。

 

ライアン・スカラボジオがミュージックビデオを監督し、メンデスはこう語っている。「私は幼少期の大半を郊外で過ごし、アメリカン・ドリームに囲まれて育った。壮大で孤独な、ストリップモールと住宅開発地。消費主義と大衆文化の再構築の聖堂。 店は町のために建てられたのではなく、町は店のために建てられた。誰も本当の意味で属していない。夢は匂い立つほど近くにあるが、手を伸ばせばすぐ通り抜けてしまう——約束のホログラム。この映像にそんな感覚を込めたかった」と語っている。


「I Wanna Feel Pretty」

 

 

Greg Mendez  『Beauty  Land』

Label: Dead Oceans

Release:  2026年5月29日

 

Tracklist:

1. I Wanna Feel Pretty

2. Looking Out Your Window

3. Mary / Dreaming

4. Everybody Wants To Be Your Friend (Except Me)

5. Gentle Love

6. Frog

7. It Breaks My Heart

8. Sunsick

9. No Evil

10. Geranium

11. Interlude in D Minor

12. Serving Drinks

13. So Mean

14. Concussion

 

▪Pre-order: https://greg-mendez.lnk.to/i-wanna-feel-pretty

 


daisuke tanabe(ダイスケ タナベ)は、2026年2月25日(水)より3月10日(火)まで、阪急メンズ大阪5階 GARAGE D.EDITにてポップアップイベントを開催する。本イベントは伊勢丹新宿に続く開催となる。大阪は京都と並び、新しい関西のファッションの中心地として認知されつつある。



本イベントでは、最新コレクション season 03 "x" のほぼ全てのアイテムを関西エリアで初めてフルラインナップで展開する。高級感のある黒を基調とするレザージャケット、ヴィンテージデニムなどを中心に展開され、当ブランドのコンセプトが遺憾なく発揮されている。


ダイスケ・タナベは、今シーズンは「二面性」と「対称性」をベースに、高度な素材開発と構造的な実験を試みた。シルバー染色を施したゴートレザーと最軽量のVentile®コットンを組み合わせたリバーシブルアウターや、ヴィンテージデニムの経年変化を織り組織によって再構築したジャカードテキスタイルなど、独自の哲学を投影したワードローブを構築している。西陣織を学んだデザイナー、ダイスケ・タナベは日本と西洋のファッションの伝統を見事に掛け合わせた。


新作コレクションの全容を、直接ご覧いただける機会となります。皆様のご来場を心よりお待ちしております。


 
▪︎daisuke tanabe season 03 pop-up at Hankyu Men’s Osaka


会期:2026年2月14日(水)〜 3月10日(火)
会場:阪急メンズ大阪5階 GARAGE D.EDIT
住所:〒530-0017 大阪府大阪市北区角田町7-10



▪︎about daisuke tanabe:


daisuke tanabeは2024年に設立されたウィメンズ・メンズウェアブランド。
映画や小説、写真を元に創作したフィクションをベースに、世界各地の伝統的な職人技術と、前衛的なテクノロジーをミックスしたコレクションを展開する。実験的なクリエイションはファッションという概念の軽やかさと、ものづくりの厳かさの両面性を表現し、ハイエンドな素材と独創的なパターンを織り交ぜて体現する。


about designer:

田邉大祐(Daisuke Tanabe)
2021年に京都大学経済学部を卒業後、株式会社細尾に入社。
2023年に独立し、ファッションブランド「daisuke tanabe」を立ち上げる。
2024年2月にファーストコレクションを発表し、国内外での展開を始める

▪︎柴田聡子が待望のバンドセットでのツアー開催決定!柴田聡子が2026年6月よりバンドセットで巡る全国ツアー「柴田聡子TOUR“夏’26”」を開催



柴田聡子が2026年6月よりバンドセットで巡る全国ツアー「柴田聡子TOUR“夏’26”」の開催を発表した。ツアーは6月03日(水)東京・EX THEATER ROPPONGIを皮切りにスタートします。


全国9都市を巡り、ツアーファイナルは7月12日(日)自身最大キャパシティとなる昭和女子大学 人見記念講堂にて開催される。


柴田聡子は今夏開催の「FUJI ROCK FESTIVAL '26」への出演も決定しており、本ツアーは現在の柴田聡子の充実した活動を体現する内容となりそうだ。なおツアーのチケット、オフィシャル先行受付を3月29日(日)まで実施中。


▪︎LIVE INFORMATION 柴田聡子TOUR"夏’26"


・2026年6月03日(水)

東京都・六本木 EX THEATER ROPPONGI open 18:00/start 19:00

問い合わせ DISK GARAGE [ https://info.diskgarage.com ]


・2026年6月05日(金)

愛知県・名古屋 BOTTOM LINE open 18:00/start 19:00

問い合わせ ジェイルハウス [ 052-936-6041 ]


・2026年6月13日(土)

広島県・広島 LIVE VANQUISH open 16:00/start 17:00

問い合わせ YUMEBANCHI (広島) [ 082-249-3571 ]


・2026年6月14日(日)

福岡県・福岡 UnitedLAB open 16:00/start 17:00

問い合わせ BEA [ 092-712-4221 ]


・2026年6月19日(金)

宮城県・仙台 darwin open 18:30/start 19:00

問い合わせ GIP [ 022-222-9999 ]


・2026年6月20日(土)

新潟県・新潟 GOLDEN PIGS RED open 16:30/start 17:00

問い合わせ FOB新潟 [ 025-229-5000 ]


・2026年6月28日(日)

北海道・札幌 近松 open 16:30/start 17:00

問い合わせ WESS [ info@wess.co.jp ]


・2026年7月04日(土)

石川県・金沢 AZ open 16:30/start 17:00

問い合わせ FOB金沢 [ 076-232-2424 ]


・2026年7月07日(火)

大阪府・大阪 BIG CAT open 18:15/start 19:00

問い合わせ 清水音泉 [ 06-6357-3666 ]


・2026年7月12日(日)

東京都 昭和女子大学 人見記念講堂 open 16:00/start 17:00

問い合わせ DISK GARAGE [ https://info.diskgarage.com ]



出演:柴田聡子(BAND SET)


▪︎TICKET INFORMATION


<前売り価格>

・EX THEATER ROPPONGI公演 アリーナスタンディング6,000円(D代別)/スタンド指定席 6,000円(D代別)

・昭和女子大学 人見記念講堂公演 全席指定 6,000円

・福岡UnitedLAB公演 全自由 6,000円(D代別)

・その他公演 オールスタンディング 6,000円(D代別)


<オフィシャルサイト先行>

受付日時:2026年3月02日(月)21:00~3月29日(日)23:59

受付URL:[ https://l-tike.com/shibatasatoko ]



柴田 聡子 SATOKO SHIBATA:


シンガー・ソングライター/詩人。北海道札幌市出身。武蔵野美術大学卒業、東京藝術大学大学院修了。2010年、大学時代の恩師の一言をきっかけに音楽活動を始める。


2012年、1stアルバム『しばたさとこ島』でデビュー。以来、演劇の祭典「フェスティバル/トーキョー13」では1時間に及ぶ独白のような作品『たのもしいむすめ』を発表するなど、歌うことを中心に活動の幅を広げ、現在までに7枚のオリジナル・アルバムを発表。2024年リリースのアルバム『Your Favorite Things』がCDショップ大賞2025<赤>大賞を受賞。


2016年、第一詩集『さばーく』を上梓。同年、第5回エルスール財団新人賞<現代詩部門>を受賞。2023年、エッセイ集『きれぎれのダイアリー』を上梓。2024年に上梓した第二詩集『ダイブ・イン・シアター』が第31回中原中也賞最終選考作品に選出。寄稿も多数で、「しずおか連詩の会」への参加など、詩人・文筆家としても注目を集めている。


2025年、シングル『Passing』、『ときめき探偵』をリリース。文を手がけた初の絵本『きょうはやまに』(絵・ハダタカヒト)の単行本を上梓。客演や曲提供なども多数で、その創作・表現はとどまるところを知らない。


弾き語りとバンド編成により縦横無尽のライブ活動を展開。RISING SUN ROCK FESTIVAL 2025 in EZO や ASAGIRI JAM’25、FUJI ROCK FESTIVAL’26 など、大型フェスへの出演も果たしている。


イゴール・ストラヴィンスキーの肖像


イゴール・ストラヴィンスキーのバレエ曲『春の祭典-The Rite of Spring(仏: Le Sacre du printemps)』について触れるのは、もうすぐ春が来るからという単純な理由に過ぎない。今なお世界的な楽団や指揮者、バレエの演出家がその再現に手を焼く、難解なオーケストラの名曲だ。ストラヴィンスキーはロシアからアメリカに亡命した作曲家である。スターリン政権下で芸術が国家に対する捧げ物となり、表現における自由を求め、新天地アメリカでの活躍を夢見た。

 

フランスでバレエ文化が花開き、ルイ14世の御代の国家的な芸術として確立後、 20世紀の初頭になり、パリでバレエ音楽が再興した。新しい命を吹き込んだのがストラヴィンスキーだった。彼はそもそも、それ以前のロシア学派の音楽スタイルとは明確に異なるスタンスを選んだ。

 

チャイコフスキー、リムスキー・コルサコフ、ショスターコーヴィッチといったロシアの代表的な作曲家の多くは国民楽派の流れを汲んでいると言えるが、ストラヴィンスキーだけは「新古典派」に位置づけられ、異端的とみなされることが多い。その理由は、アマデウス・モーツァルトの前古典派の様式、および、JSバッハのバロック様式を明確に継承しているからである。

 

ストラヴィンスキーがグスタフ・マーラーなどを始めとする作曲家と明確に異なるのは、ロココ様式やギャラント様式のように全体的な音の構成を均一化したり簡略化するからで、なおかつ、主題や主旋律を驚くほどクリアに際立たせる中世の宮廷音楽に近いスタンスを選んでいるからである。また、ストラヴィンスキーはロココ/ギャラント様式に新しい芸術形式を付け加えた。

 

それが、ピカソなどに象徴される原始主義ーーフォービズム/プリミティズムーーである。フォービスムは絵画芸術の用語であり、1905年にパリで開催された展覧会「サロン・ドートンヌ」に出品された原色をふんだんに使用した強烈な色彩とタッチを持つ絵画の作品群を示唆していた。


マティス、ルオー、ゴーギャンなどがこの作風に該当し、現地の批評家ルイ・ヴォークセルが「まるで野獣(Fauve)の檻の中にいるかのようだ」と評したことに因む。ストラヴィンスキーの音楽がフォービスム派の絵画の印象と近似しているのは、音そのものが目の覚めるような色彩を擁するからである。それはまた音楽としての線やフォルムを際立たせるという作曲の技法を意味する。また、それがストラヴィンスキーの音楽をスタイリッシュにしている要因でもあろう。

 

ポール・ゴーギャン作 「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」(1897)

20世紀は、多くの音楽家にとって「再生の時代」でもあった。音楽が何のために存在するか、その意義を書き換えねばならなかった。原始主義が絵画の芸術形式として確立される中、1913年5月29日、まだこけら落としが済んでまもない、パリのシャンゼリゼ劇場にどよめきが起こった。ストラヴィンスキーが「バレエ・リュス」のために書き下ろした『春の祭典ーーThe Rite of Spring』がスキャンダラスな観客の反応を巻き起こし、音楽の歴史の一大革命となったのである。

 

シャンゼリゼ劇場で『春の祭典』が初演されたとき、ストラヴィンスキーはそれほど有名ではなかった。興行主のディアギレフが彼を起用した理由は、それ以前の数年間で制作された『The Firebird(火の鳥)』、『Petrushuka(ペトリューシカ)』でスラブ民族の共鳴と深い信頼関係が培われていたからだった。新作バレエに取り組むに際して、ストラヴィンスキーは、考古学的な研究に触発され、''春の初めに処女が犠牲になる''という着想をもとにして、これらをバレエ音楽として完成させようと試みた。実際に、ストラヴィンスキーは、考古学者、画家、衣装デザイナーのニコラス・ロエリッヒに助力を仰ぎ、スラブの伝統や儀式をバレエ音楽に盛り込もうとした。

 

ディアギレフも作品を完成に導くため、総合演出プロデューサーとして尽力した。ディアギレフは、ワーグナーが『オペラ・ウント・ドラマ(Opera Unt Drama)』という著書で記した「Gesamtkunstwerk(総合芸術)」に独自の解釈を施そうとした。ディアギレフは、ストラヴィンスキーと考えを共有しようと試みた。つまり、それは19世紀に西洋社会全体を支配していた芸術全般を道徳観や習慣の枠組みから開放するという思惑であった。実は、この芸術概念はフロイトがみずからの著書で紹介し、1913年頃にヨーロッパに浸透していた。彼らはパブロ・ピカソのように、現代社会への暴力的な芸術の再生が新しい生命力を呼び起こすと信じてやまなかった。 


左(男性)からディアギレフ、ニジンスキー、ストラヴィンスキー、ロシアの人々と


推測するに、ディアギレフが目指していたバレエの形式は、リヒャルト・ワーグナーが言う「総合芸術」の進化版だったのだろう。絵画に組み込まれているフォービスムの表現がキャンバスの枠組みを離れ、三次元の映像力により、最終的に鮮やかな生命を得るというものである。


『春の祭典』のバレエの動きに、コミカルなトーキー映画のような表現力が見いだせるのはこのためだろう。初演では、旧来の形式に則った優雅な動きは存在せず、ぎこちない、かくかくとした動きが特徴であった。不協和音の嵐、アフリカ発祥のポリリズムを模した複合的なリズムなどは、当時の一般的な観客にとってはあまりに前衛的で、ほとんど理解しがたいものだった。


会場の沈静化のための警官が動員され、聴衆のヤジが飛び交うといった好ましくない結果を招く。しかし、その中で、多くの観客は自分たちが歴史的な事件を目撃していることを理解していた。初演の状況について、フランスのアーティスト、ヴァレンタイ・グロス=ユゴーはこのように表現した。「劇場はほとんど地震が起こったようだった。会場全体が揺れているように思えた」

 

パリとロンドンでの公演後、ニジンスキーの振り付けの原版が長らく失われた。1913年9月、ニジンスキーは南米で興行を行った後、結婚をした。その後、ディアギレフは、ニジンスキーを解雇する。その七年後になり、ディアギレフは『春の祭典』を再演しようとしたが、振り付けを誰も覚えていなかった。しかし、これが後のバレエの再構成を活発化させる要因にもなった。

 

ご存知の通り、ニジンスキーの精神状態はその後悪化し、晩年を病院で過ごすことに。しかし、バレエ作品としての意義が薄れる中、『春の祭典』がようやく世に認められることになる。1914年、ロシア/サンクト・ペテルブルグで開かれたコンサートは、多くの批評家の賛同を獲得した。このときの演奏について、音楽史家のドナルド・ジェイ・グラウトは、こう評した。「20世紀で最も有名な作曲作品である。だが、それらが二度と以前のように再現できなくなった」

 

長らくの間、ニジンスキーの振り付けは忘れられていた。1971年、ジョフリー・バレエ団の創設者ロバート・ジョフリーが大学院生のミリセント・ホドソンと短い会話を交わした。彼らは、ニジンスキーの最初の振り付けを蘇らせられないものかと思案していた。ホドソンはおよそ16年をかけて、原版の手がかりを探し求めた。やがて、彼女は美術史家の夫とともに、古い写真、スケッチ、批評、衣装デザインなどを蒐集しはじめた。当時の初演を目撃したと思われる、あらゆる人々に聞き取り調査を行った。ホドソンはやがて、ニジンスキーの同僚マリー・ラムバートに出会い、実際に会って、インタビューを行ったが、そのときは手がかりらしきものは見つからなかった。しかし、ラムバートが死去した後、彼女のクローゼットの中にピアノ譜が見つかる。そこには、ピアノ譜の隅に、ニジンスキーの振り付けのメモ書きが残されていた。

 

新たに再生するニジンスキーの振り付け


その後、20世紀全般は、『春の祭典』のオーケストラの演奏やバレエの再構成の時代となった。音楽的にも、この音楽が真に理解されるのには、およそ一世紀を要したといえるだろう。

 

ニジンスキーの振り付けを再現し、それらに新しい解釈を付け加えながら、数々のパフォーマーが春の祭典の再構成に取り組んできた。レオニード・マシーンが1920年に古典性を確立すると、30年には、マーサー・グラハムが米国での公演を成功させる。モーリス・ベジャールは1959年に、自身の20世紀バレエ団においてニュースタンダードを確立した。ケネス・マクミランは、1962年にロイヤル・バレエ団向けに作品を作り、50年もの間、定番のプログラムとなった。

 

『春の祭典』に革新的なイメージをもたらしたのが、ピナ・バウシュで、今まで失われていた女性的な視点を付け加えた。彼女がウッパータル劇場のために用意した振り付けは、多くの人にとってセンセーショナルな印象を及ぼした。パウシュは、生贄となる少女の考えにも言及し、「生贄になるのがわかっていたらどのように踊るのか」という新しい解釈を施した。また、マーサ・グラハムは、90歳でこの作品に復帰し、自由で開放的な動きを披露した。ニューヨーク・タイムズは、「根源的で、部族の儀式のように基本的な感情を表現した」と評した。こういった数々のダンサーやパフォーマーによって、一世紀をかけて新しい解釈がなされてきた。

 

イーゴリ・ストラヴィンスキーが盟友ディアギレフと示そうとした概念は、芸術の動きを開放し、音楽に根源的な生命力を吹き込むというものであった。ストラヴィンスキーの音楽には、人生を生きる上での教訓が散りばめられているように思える。少なくとも、21世紀の私たちが『春の祭典』のコンサートを見たり聴く時、そこに音楽の偉大なパワーを感じ、生命力を感じる。それは枠組みに収まらず、生命力を奔流させるという、人間のあるべき姿が込められているように思えてならない。


現在も多くの世界的な楽団によって演奏されるバレエ音楽『春の祭典』。初演から100年余りを経ても、作品の再解釈は一向に終わる気配がない。今後のダンサーやパフォーマー、そして、指揮者や楽団の一つの命題とも言える、今なお進化し続ける奇妙なオーケストラの大作なのである。

 




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