このアルバムはナタリー・メリングの出世作であり、三部作の第一作に位置づけられる。その後、アーティストは2022年、二作目の『And In The Darkness,Hearts Glow』を発表した。以後、フジロックで来日公演を行い、苗場ではニューヨークのシンガー、キャロライン・ポラチェックと交流していた。今年に入り、両者はコラボレーションを行い、「Butterfly Net」をリリースした。
Apple Musicのプレスリリースの声明を通じて、ニューヨークのマギー・ロジャースは、できるだけ音楽を楽しむようにしたと述べている。その楽しさがリスナーに届けば理想的であるというメッセージなのだろうか? レビューを行うに際し、世界屈指の名門レーベル、ポリドールから発売された本作は、1986年のマドンナの傑作『True Blue』の雰囲気によく似ている。マドンナのアルバムは、クラブチューンとポップスをどこまで融合出来るかにポイントが置かれていたが、マギー・ロジャースのアルバムも同様にダンサンブルなポピュラーテイストが漂う。いわゆる楽しみや商業性を重視した作品ではあるものの、聞き入らせる何かがある。マギー・ロジャースは、シンディー・ローパー、マドンナ、そして現代のセント・ヴィンセントにつながる一連のUSポップの継承者に位置づけられる。歌唱の中にはR&Bからの影響もありそうだ。
アルバムのオープナー「It Was Coming All Along」は分厚いシンセのベースラインとグルーヴィーなドラム、そして装飾的に導入されるギターラインという3つの構成にロジャースのボーカルが加わる。この一曲目を聞けば、ロジャースのシンガーとしての実力が余すところなく発揮されていることがわかる。ウィスパーボイスのようなニュアンスから、それとは対極にある伸びやかなビブラート、そして、R&Bに属するソウルフルな歌唱法等、あらゆるサングの手法を用いながら、多角的なメロディーと多次元的な楽曲構成を提供する。ハイクオリティのサウンドも名門レーベル、ポリドールの手によりダイヤモンドのような美しく高級感のある輝くを放つ。そしてアーティスト自身が述べているように、それは華やかで楽しげな空気感を生み出す。
特に驚いたのが、先行シングルとして公開された「So Sick of Dreaming」だった。ここではスティング要するThe Policeの名曲「Every Breath You Take」の80年代のニューウェイブサウンドを影響を込め、ブライアン・アダムスを彷彿とさせる爽快なロック/ポピュラー・ソングへと昇華させている。もちろん、そこにはアーティストが説明するように、米国の南部的なロマンチシズムが微かに揺曳する。
「The Kill」は不穏なワードだが、曲自体はTears For Fearsのヒット曲「Everybody Wants To Rule The World」のシンセポップの形を受け継ぎ、それをモダンな印象で彩る。しかし、MTVが24時間放映されていた音楽業界が最も華やかな時代の80’sのポップスは、ロジャースのソングライティングやボーカルの手腕にかかるやいなや、モダンな印象を持つポップソングへと変化する。ここにもポリドールのプロデュースとマギー・ロジャースの録音の魔法が見え隠れする。ミニマルな構造性を持つ楽曲だが、構成自体が単調さに陥ることはほとんどないのが驚きだ。ギターロックとシンセポップをかけあわせた作風の中で、ロジャースは曲のランタイムごとに自身の微細なボーカルのニュアンスや抑揚の変化を通して、音程やリズム、そして構成自体にもバリエーションをもたらしている。特にアウトロにかけてのギターリフとボーカルの掛け合いについては、ロック的な熱狂を巻き起こしている。単なるポピュラー・ソングだけではなく、オルタネイトな響きを持つロックへと変化する瞬間もあるのがこの曲の面白い点なのである。
その後も、アーティストの感覚的なポップサウンドがポリドールらしい重厚なベースを要する迫力のあるプロダクションと交差する。アーティストの最もナイーブな一面を表したのが続く「If Now Was Then」で、ロジャースが20代の頃の自分自身になりきったかのように歌を紡ぐ。そこには純粋な響きがあり、高いトーンを歌ったときに、少しセンチメンタルな気分になる。サビの箇所ではポピュラーシンガーから実力派のソウルシンガーへと歌唱法を変える。これらの歌唱のバリエーションは、楽曲自体にも深い影響を及ぼし、聴き応えという側面をもたらす。普通のトーンからファルセットへの切り替えも完璧で、歌手としての非凡さが体現されている。
スタンダードなバラードソングが年々少なくなっているが、ロジャースは普遍的な音楽へと真っ向から勝負を挑んでいる。「I Still Do」は、ビリー・ジョエルを彷彿とさせる良質なバラードソングである。この曲では、一般的なバラードソングとは異なり、音程の駆け上がりや跳躍ではなく、最も鎮静した瞬間に、あっと息を飲むような美しさが表れる。それはやはりロジャースの多角的な歌唱法という点に理由が求められ、微細なビブラートと中音域を揺れ動く繊細なボーカルが背後のピアノと劇的な合致を果たすのである。歌そのものの鮮明さも、ポリドールの録音の醍醐味の一つだ。取り分け、最後に登場する高い音程のビブラートは本当に素晴らしい。
「I Still Go」
アルバムは二部構成のような形で構成されており、ほとんど捨て曲であったり、間に合せの収録曲は一つも見当たらない。続く「On & On & On」では2つ目のオープニングトラックのような感じで楽しめる。ここでは冒頭に述べたようにマドンナの作風を踏襲し、それらを現代的なクラブチューンへと変化させている。特にロジャースのダイナミックなボーカルはいわずもがな、ファンクの印象を突き出したしなやかなベースラインがこの曲に華やかさをもたらしている。 続く「Never Going Home」もサム・フェンダーの新しいフォーク・ロックの形を女性ボーカリストとして再現する。そしてこの曲には最もアメリカの南部的なロマンチシズムが漂う。
続く「All The Time」では、エンジェル・オルセンやレンカーのような形で、フォークミュージックというフィルターを通じて、質の高いポピュラー・ソングを提供している。ここにもプレスリリースで示された通り、南部的なロマンが漂う。それがアコースティックギターとピアノ、そしてボーカルという3つの要素で、親しみやすく落ち着いたバラードへと昇華されている。
SUB POPの一押しシンガー、Suki Waterhouse(スキ・ウォーターハウス)が2作のシングル「My Fun」と「Faded」を同時配信した。両曲とも、カラム・スコット=ダイソンによるアニメーション・ヴィジュアル付きで公開された。アーティストはコーチェラフェスティバルへの出演を目前に控えている。
マッカラの5枚目のスタジオ録音となるニュー・アルバム『サン・ウィズアウト・ザ・ヒート』(ANTIから4月12日発売)は、変容の痛みと緊張を抱えながらも、遊び心に溢れ、喜びに満ちている。『Sun Without the Heat』の10曲を通して、マッカラは、アフロビート、エチオピアの様式、ブラジルのトロピカリズム、アメリカのフォークやブルースなど、さまざまな形態のアフロ・ディアスポラ音楽に由来するメロディーとリズムで、重さと軽さのバランスを実現している。
彼女の2022年のアルバム『Breaking the Thermometer』(ANTI-)は、デューク・パフォーマンスズの依頼による音楽、ダンス、演劇の複合的な作品のアルバム・コンパニオンである。命がけでハイチのクレヨル語のニュースを報道したラジオ・ハイチの勇敢なジャーナリストの物語を通して、『Breaking the Thermometer』は、自己と社会の解放を促進する自由で独立した報道の重要性を明らかにしている。
『Breaking the Thermometer』は、『The Guardian』、『Variety』、『Mojo』、『NPR Music』によって今年のベスト・アルバムのひとつに選ばれ、彼女の曲「Dodinin」は、バラク・オバマのお気に入りリストに入った。マッカラは、フォーク・アライアンス・インターナショナルから2022年度の''ピープルズ・ヴォイス・アワード''を受賞した。この賞は、創作活動に臆することなく社会変革を取り入れたアーティストに贈られる賞である。
このスピーチと、スーザン・ラフォの著書『Liberated to the Bone』(2022年)に心を動かされたマッカラは、歌詞を付け加えてこの考えを全面的に主張する。"暑さなくして、太陽はない"。この歌は、社会変革のための継続的な取り組みと、私たちが今も背負っている闘いを思い起こさせる役割を果たす。"この傷はとても古い "とマッカラは私たちに思い起こさせる。
『Sun Without the Heat』はANTI- Recordsからリリースされる。マッカラは現在、リッチモンド大学のアーティスト・イン・レジデンスでもある。このアルバムに寄せられた賛辞は以下の通り。
「一度レイラにのめり込んだら、もう手離すことは難しい」-Iggy Pop、BBC Radio 6 Music
「高揚感と力強さ.このアルバムはまさしく彼女の音楽的遺産を祝福するものである」- UNCUT
「このアルバムの他、この夏、フェスティバルの観客の上を転がり落ちるような良い音はほとんどないだろう」 - The Guardian
「レイラ・マッカラは、恐怖なくして希望は持てないことを知っており、変身という行為自体がトラウマになりうることを決して度外視しない。この強烈なエッジ、そして彼女の信仰によるメッセージの背後にある利害関係の認識は、これらの曲を空虚なセンチメンタリズムのリスクを超えて押し上げ、「Sun Without the Heat」を真に高揚させる」- MOJO
アルバムの音楽の世界に踏み入ると、そこには驚嘆すべきユートピアが広がっている。オープニングを飾る「Open The Road」にはマッカラの開放的な音の響きを容易に見いだすことが出来る。この曲では、ハワイアンやアロハの音楽性を踏まえて、古典的なジャズやサルサを始めとするワールド・ミュージックのリズムとスケールを駆使して展開される。複雑な変拍子を背景に演奏されるマッカラのテクニカルなエレクトリック・ギターは、シカゴ/ルイヴィル/ピッツバーグのポスト・ロックのような形で体現される場合もある。しかしながら、音楽そのものが神経質になったり、強張ったりすることはほとんどない。レイラ・マッカラの20世紀はじめのR&Bシンガーのようなナチュラルなボーカルは、メロウな空気感を生み出し、リゾート地のコテージの向こうに広がるエメラルドの海、その果てに境界線を形作る雲ひとつない青空のような爽快さがある。マッカラは、ジャズに加え、Dick Daleのようなサーフミュージックの影響を絡めながら、トロピカルな気風を反映したギターリフにより、この曲を面白いようにリードしていく。
続く「Scaled To Survive」でも”ロハス”な気風が続く。ハワイアン・ミュージックを反映させ、鳥の声をシンセのシークエンスで表現し、それをヒップホップのビートのように見立て、Buddy Hollyの「Everyday」のような古典的なロックンロールの影響を交えながら、蠱惑的なポピュラーソングを展開させる。レイラ・マッカラのボーカルは背景のサウンドプロダクションと絶妙に合致し、それは南国的な雰囲気にとどまらず、いわくいいがたい天国的な空気感を作り出す場合もある。ギターの演奏はミュージック・コンクレートのように配置される。その間にボーカルが入ると、トリニダード・ドバゴのカリプソ(レゲエのルーツ)のようなトロピカルな印象を形作る。
三曲目「Take Me Away」は、端的に言えば、世界のカーニバルの音楽である。聞き方によっては、リオのサンバのようでもあり、スペインのサルサのようでもあり、また、フラメンコのような陽気さもある。また、アフロ・ビートからの影響を指摘するリスナーもいるかもしれない。しかし、この曲はどちらかと言えば、日本の「囃子」のような音楽性がギターロックの形で表現されていてとてもおもしろい。これらの囃子という民族音楽は、日本の地方のお祭りに見出され、大阪の岸和田のだんじりであったり、他にも東北のお祭り等で、神輿を担ぎながら、民衆が掛け声を掛けながら、やんややんやと騒ぎ立てながら町中を陽気に練り歩くのだ。リズムに関しては、ハイチの民族音楽の影響がありそうだが、実際にアウトプットされるサウンドは驚くほど自由で開放的である。このトラックに満ち溢れる崇高性や完璧性とは対極にある別の意味の音楽の楽しみは、タイトルにあるようにリスナーを別の場所に誘う力とイメージの換気力を兼ね備えている。しかし、音楽的にはカーニバルのような陽気さがあるが、マッカラのボーカルはR&Bのようにしっとりとしており、そして落ち着いた雰囲気に縁取られている。
続く「Tree」は二部構成のアルバムの序章のような感じで始まる。古典的なR&Bに依拠したバラードだが、マッカラはそれを普遍的な歌声で奏でる。アコースティックギターでの弾き語りは、ブルージャズに近いニュアンスで展開されるが、その中には往年のR&Bシンガーのような開放的な感覚と奥行きのある歌声が披露される。イントロのモチーフが終わった後、サルサやタンゴ、フラメンコを彷彿とさせる南米的な気風を携えたポピュラーソングが続く。また、曲の進行ごとに、面白いように表情が変わり、稀にキューバの”Buena Vista Social Club”に象徴づけられるジャズのビックバンドの音楽に近づく瞬間もある。少なくとも、南米的な哀愁が感情的に織り交ぜられ、それが巧みなギターの演奏やボーカルのニュアンスの変化により、聴き応えのあるナンバーに昇華される。ここにも、JFKの時代、南米とアメリカの国家的な関係性に歪みが生じさせることになった政治的な事変が、ナラティヴなテーマとして機能している。それらは古き日へのララバイなのであり、それらの政治的な運命に翻弄された民衆への哀悼を意味する。
こういった点を踏まえると、驚くほど曲のタイトルと制作者の考えがスムーズに合致していることに気づく。マッカラが伝えたいのは普遍的な愛であり、以外の何物でもない。それは性愛を越えた万物に注がれるべき本質的な光を意味する。これがゆえに、レフ・トルストイは、かつて「光あるうちに光の中を歩め」と言った。「Love We Had」は、ANTI-らしいシンプルなロックンロールナンバーで、世の中に愛を忘れた人々がたくさんいることの証明代わりである。しかし、それでも思い出してみてほしい。愛が存在せずにして何者も存在しえない。そして昨年、マッキンリー・ディクソンが語ったように、どのような人も、愛されているということなのである。それがワールド・ミュージックやサーフミュージックのような楽しげな響きで繰り広げられるとあらば、このトラックに耳を澄まさずにはいられないというのも道理なのである。
レイラ・マッカラは、みずからのハイチ出身という出自を踏まえ、歴史的なテーマや真摯なメッセージ性を内在させながらも、どこまでも純粋で親しみやすい音楽を作り出す。そして優れたミュージシャンというのは、自分から与えるということを厭わないものである。ぜひ、目をゆっくりとつぶり、「Giive A Break」に耳を澄ませ、思い出してほしい。自らの心がこの世に蔓延する本質とは対極に位置するーー憎しみ、恨み、悲しみーーこういったものに毒され、美しい心の鏡を曇らせていたということを。そして、じっくり思いを馳せてみてほしい、それとは対極にあるーー愛、安らぎ、優しさーーそういったものも人々の心のどこかに存在するということを。
アルバムの最後でも、マッカラの音楽的表現は、どこまでも透徹しており、一貫性があり、何も注文をつける点はない。講釈や評言を付け加えるのが無粋なくらい。「I Want To Believe」は、レイラ・マッカラのチェロの演奏を通じて繰り広げられる「自分を信じることができなくなった人々に捧げられるささやかな応援ソング」だ。この曲は普遍的な音楽の美しさをどこかに留めている。今年のポピュラーミュージックの名盤の登場といっても過言ではないかもしれない。
98/100
「I Want To Believe」
マディ・ディアス(Madi Diaz)がレノン・ステラ(Lennon Stella)と新曲「One Less Question」でタッグを組んだ。両者は、昨夜に放映された”Jimmy Kimmel Live!”で、この曲をファンの前にお目見えした。彼らのパフォーマンスとスタジオ・バージョンの試聴は以下から。
「One Less Question」は、マディ・ディアスによれば、「本当の愛がいかにあなたを迷わせないか、その人があなたの人生にとどまることを全身で知ったとき、どのように感じるか」について歌っているという。「それは無条件。それは信頼。それは真実だ。その人が答えなのだから。その感覚を味わうことができるなんて、なんと美しいことだろう」
UKの有力メディアに注目を浴びる"Imogen and The Knife"(イモージェン・アンド・ザ・ナイフ)は、弱さとコントロールの共存を表現し、デビュー・シングル「Mother Of God」で創造的なヴィジョンを描き出す。ソングライターとしての性質はもちろん、ロックテイスト溢れるパンチのあるナンバーによって今後、ロンドンのミュージック・シーンで注目を浴びる可能性が出てきた。
Imogen and The Knife(イモージェン・アンド・ザ・ナイフ)は、音楽表現におけるメタファーの達人である。シンガーソングライターは、"ザ・ナイフ "を反抗的な権力の奪還として用い、その名を通してきわめて説得力のある声明を打ち出している。彼女、そして歌手の人生を通じて重要なモチーフとして作用してきた”手術用のナイフ”は、今やイモージェンの芸術的表現を意味するものに生まれ変わった。その象徴は、歌詞にも実際の音楽性にも体現されている。
「Mother Of God」は、彼女の旅の始まりである。複雑なレイヤーを重ねたインストゥルメンテーションにテーマ性を融合させ、詩の一行一行が彼女のプロジェクトに関する意図を的確に反映している。個人的であり奥行きのあるこの曲は、新人のサウンドをニュアンス豊かに表現している。以下の歌詞を見れば、その文学的な才能がいかほどのものかご理解いただけるだろう。
破綻した人間関係を内面的に見つめたこの曲は、Imogen and The Knife(イモージェン・アンド・ザ・ナイフ)の世界に没入させてくれる。ギターが多用された陰鬱なヴァースと、コーラス中の奔放なホーン・セクションが織り成すダイナミックかつエクストリームな激しさは、アルバム全体の共通事項だ。オーケストラ・インストゥルメントとモダンなプロダクションの間で、ネオ・ソウル、R&B、ポップの要素がインパクトのある折衷的なアレンジに結実している。
説得力のあるリード・ヴォーカルに導かれ、イモージェンは魅力的なビジュアルを創り上げている。
「Mother Of God」
Billie Eillish(ビリー・アイリッシュ)が3枚目のスタジオ・アルバム『Hit me Hard and Soft』の制作を発表した。Darkroom / Interscope Recordsから5月17日にリリースされる。アルバムの先行シングルは配信されないとの情報。
『Hit me Hard and Soft』は彼女のこれまでで最も大胆な作品であり、多様でありながらまとまりのある曲のコレクション。彼女の弟で、唯一のコラボレーターであるフィニアスの協力を得て、ふたりは地元ロサンゼルスでアルバムの作曲、レコーディング、プロデュースを行なった。今作は、大成功を収めた2枚のアルバム『When We All Fall Asleep, Where do We Go?"』と『Happier Than Ever』に続き、ビリー・アイリッシュの世界をさらに発展させる内容となっている。
ビリー・アイリッシュは、インスタグラムの「Close Friends」のストーリーにフォロワー全員を追加して、ティーザーとしてソーシャルに投稿した後、2019年のデビュー作『WHEN WE ALL FALL ASLEEP, WHERE DOE WE GO?"』の成功に続く、2021年の『Happier Than Ever』の続編を発表した。
そして今回、アイリッシュはインスタグラムで3枚目のスタジオ・アルバムを発表した。「so crazy to be writing this right now I'm nervyyyyy & exciteddd not doing singles I wanna give it to all at once you :PPP」( このことを皆に報告することはすごくクレイジー。先行シングルは配信されません。発売日に合わせて、全てをあなたがたの元に届けたいと思うから、とした上で、ビリー・アイリッシュは次のようにファンに書いている。フィニアスと私は本当にこのアルバムをこれ以上ないほど誇りに思っています。)
Trailor
Billie Eilish 『Hit me Hard and Soft』
Label: Darkroom / Interscope Records
Release: 2024/05/17
*収録曲は未定
Billie Eilish:
ビリー・アイリッシュ(2001年12月18日生まれ)はアメリカのシンガーソングライター。2015年、デビュー・シングル「Ocean Eyes」で世間の注目を浴びる。この曲の作詞・作曲・プロデュースは、彼女が楽曲やライブでコラボレーションしている兄のフィニアス・オコネルが担当。2017年には『Don't Smile at Me』というタイトルのデビュー・エクステンデッド・プレイ(EP)をリリースした。
アイリッシュのファースト・スタジオ・アルバム『When We All Fall Asleep, Where Do We Go?(2019年)は、USビルボード200とUKアルバム・チャートで首位デビューを果たした。5枚目のシングル「Bad Guy」の成功に後押しされ、アイリッシュにとって初の全米ビルボード・ホット100での1位を獲得し、今年最も売れたアルバムのひとつとなった。
このヒットにより、アイリッシュは21世紀生まれのアーティストとして初めてチャート1位を獲得した。翌年、アイリッシュは同名のジェームズ・ボンド映画の主題歌「No Time to Die」を披露し、全英シングル・チャートの首位を獲得、2022年度アカデミー賞オリジナル楽曲賞を受賞した。その後のシングル「Everything I Wanted」、「My Future」、「Therefore I Am」、「Your Power」は全米と全英でトップ10入りを果たした。セカンド・スタジオ・アルバム『Happier Than Ever』(2021年)は25カ国のチャートで首位を獲得。
ニュージーランドの人気ソングライター、Lorde(ロード)は、A24の『Everyone's Getting Involved』に収録予定のトーキング・ヘッズの「Stop Making Sense」へのトリビュートをリリースした。
『Everyone's Getting Involved』には、マイリー・サイラス、BADBADNOTGOOD、ブロンドシェル、ガール・イン・レッド、ジーン・ドーソン、ケヴィン・アブストラクト、リンダ・リンダス、トロ・イ・モワなどのカバーも収録されている。これまでのところ、パラモアの「Burning Down the House」テイクと、ティーゾ・タッチダウンの「Making Flippy Floppy」ヴァージョンを聴いている。このプロジェクトのリリース日はまだ発表されていない。
セント・ヴィンセントのニュー・アルバム『All Born Screaming』は来月リリースされる。アルバム発売を記念し、ヘッドライナーツアーの日程が発表された。西海岸ではSpoon、Momma、Eartheater、東海岸と中西部ではYves TumorとDorian Electraのサポートアクトが予定されています。
「Flea」
ST. VINCENT: 2024 Tour Dates:
May 22 — Ventura, CA — The Majestic Ventura Theater *
May 25 — San Francisco, CA — The Masonic *
August 8 — Bend, OR — Hayden Homes Amphitheater #
August 11 — Vancouver, BC — Orpheum $
August 13 — Boise, ID — Knitting Factory $
August 14 — Ogden, UT — Twilight Concert Series $
August 16 — Los Angeles, CA — Greek Theater
September 5 — Boston, MA — MGM Music Hall at Fenway ^
September 6 — Philadelphia, PA — The Met ^
September 10 — Brooklyn, NY — Brooklyn Paramount ^
September 11 — Brooklyn, NY — Brooklyn Paramount ^
September 13 — Washington D.C. — Anthem ^
September 14 — Toronto, ON — Massey Hall %
September 16 — Ann Arbor, MI — Michigan Theater %
September 20 — St. Paul, MN — The Palace Theater %
ジョン・グラント(Joh Grant)がニューアルバム『The Art of the Lie』を発表し、ディスコポップ風の軽快なファーストシングル「It's a Bitch」をリリースし、同時にミュージック・ビデオを公開した。新作『The Art of the Lie』はベラ・ユニオンから6月14日にリリースされる。
ジョン・グラントは米国の歌手であり、かつてオルタナティヴロック・バンド、ザ・ザーズの創設メンバーでもあった。現在はリードシンガー、ピアニスト、ソングライターとして活動している。ソロシンガーとしては着実に実績を積み重ねている。ソロデビューアルバム『Queen of Denmark』(2010年)はMojo誌の年間ベストアルバムに選ばれた。続くセカンドアルバム『Pale Green Ghosts』(2013年)はRough Trade誌の年間のベストアルバムに選ばれた。
3rdアルバム『Grey Tickles, Black Pressure』(2015年)は広く批評家の称賛を受け、全英アルバム・チャートで5位を記録、4thアルバム『Love Is Magic』(2018年)は全英トップ20入りを果たした。
5枚目のアルバム『Boy from Michigan』(2021年)も絶賛された。また、ライヴ・アルバム『John Grant and the BBC Philharmonic Orchestra』をリリース: ライブ・イン・コンサート』(2014年)では、BBCフィルハーモニー管弦楽団の伴奏で、最初の2枚のアルバムからの曲を演奏した。
アルバムのタイトルとそのテーマは、現在の政治情勢にインスパイアされている。ドナルド・トランプの自伝的な著書『The Art of the Deal』は、今やMAGAの弟子たちの間では単なる聖書の一冊に過ぎず、トランプ自身は天から遣わされた救世主のようにと見なされることもある。なぜなら、神はあなたが金持ちになることを望んでいるからです」とグラントは説明する。「このアルバムは、人々が信奉する嘘と、その嘘がもたらす心の傷について描いたものでもある」