デトロイトのヒップホップアーティスト、Danny Brown(ダニー・ブラウン)は待望のニューアルバム『Stardust』を発表した。前作アルバムの制作期間中、ブラウンは治療に専念していたが、最近は大幅な肉体改造を施し、すさまじい肉体美を誇っている。音楽的にもこの一件と無関係ではないようだ。


2023年のヒップホップのベストアルバム『Quaranta』に続く『Stardust』は、豪華なコラボレーションが特徴だ。ダニー・ブラウンは『Stardust』を、ジェーン・リムーバー、フロスト・チルドレン、アンダースコアズ、クアデカ、フェムタニル、JOHNNASCU、8485、イッスブロキー、ンナムディ、タ・ウクライカ、ゼアニといった魅力的な精鋭チームと共に制作した。

 

アルバムの最初の先行シングル「Starburst」では、ブラウンが恐れを知らずのライムスターぶりを披露している。この曲は、ポルトガル人プロデューサーのホリーと共同制作されたという。ホリーは以前、ブラウンのアルバム『Quaranta』のタイトルトラックにも参加している。 

 

音楽的には、ドラムンベースの低音がブンブン唸り、シカゴドリルのようなグルーヴを作り出す中、混沌としたブラウンの独特なラップやリリックが重なる。ミニマル・ミュージックのような実験音楽の要素があるのも注目すべき点だろう。 相変わらずの前衛主義で、一般的なヒップホップリスナーの度肝を抜く。どうやら、ブラウン氏の奇抜なもの好きは相変わらずのようだ。


フロスト・チルドレンのエンジェル・プロストが曲の終盤に登場。共同作曲者としてもクレジットされている。ミュージックビデオではダンベルを手に肉体改造に励むブラウンの姿が撮影されている。

 

 

「Starburst」


 

 Danny Brown 『Stardust』

Label: Warp

Release: 2025年11月7日 

 

Tracklist:
    
1.Danny Brown & Quadeca - Book of Daniel
2.Starburst 04:58
3.Danny Brown & underscores - Copycats
4.Danny Brown & JOHNNASCUS - 1999
5.Danny Brown & 8485 - Flowers
6.Lift You Up
7.Danny Brown & Frost Children - Green Light
8.Danny Brown & Quadeca - What You See
9.Danny Brown & underscores - Baby
10.Danny Brown & IssBrokie - Whatever The Case
11.Danny Brown & Femtanyl - 1L0v3myL1f3!
12.Danny Brown & NNAMDI - RIGHT FROM WRONG
13.Danny Brown, Ta Ukrainka, Zheani, & Quadeca & Cynthoni - The End
14.Danny Brown & Jane Remover - All4U 


イリノイ/シカゴのアルトロックバンド、Ratboys(ラットボーイズ)が待望の復帰を果たした。彼らはジョージア集のレーベル、New Westと新しい契約を交わした。ニューウエストはベン・フォールズなどが所属する渋いレーベル。

 

同時に、クリス・ワラがプロデュースした6分間の楽曲「Light Night Mountains All That」をリリースしました。アルトロック・バンドの都会化が進む中、ラットボーイズは土地柄や田舎性を重視している。


スタインは、このシングルについて次のように述べています。「私の当初のアイデアは、ドドスの『Visiter』のようなスタイルで、ヘルゴーツのクリス・オテプカがトリップで思い描くような、不気味で神秘的な牧歌的な歌詞を擁するハイエネルギーのフォークソングを書くことでした」

 

「この曲は、昨年 3 月にウィスコンシン州のドリフトレス・キャビンで行われた最初の作曲セッションで、実際的な形になった。メンバーと私は、アレンジと奇妙なタイミングを一緒に練り上げることに狂気じみたくらいに没頭した。 歌詞は最初のデモ制作旅行中に書かれた。昼と夜が溶け合い、何もかもが表面上とは異なる幻想的なカントリーのビジョンを核に据えている」

 


「Light Night Mountains All That」

SUDS

イースト・アングリア出身の4人組のエモコアバンド、SUDSの2ndアルバム『Tell me about your day again.』が、今年11月にBig Scary Monstersからリリースされる。


このアルバムは、2023年のデビュー作『The Great Overgrowth』に続く作品で、鮮やかなリリシズムと中西部の温かみのあるエモ調フォークが融合した、これまでで最も告白的な作品となる。


この発表と同時に、バンドはアルバムからのファースト・シングル『Quietly feeling』をリリースした。

 

この曲についてドラマーのジャック・エイムズは次のように説明する。”「Quietly feeling」は2枚目のアルバムのターニングポイントだった。この曲は、自分の気持ちを伝えることができないほど、頭の中にいることを歌っていて、アルバム全体を通して比較的大きなテーマになっている。この曲は、イアン・サドラーのウィットステーブルにあるスタジオでレコーディングされたんだ。”

 

「Quiet Feeling」

 

 

東イングランドを拠点とする4人組バンド、SUDSは鮮烈な詩情と温かみのあるミッドウェスト・エモ調フォークで知られている。

 

彼らは、2023年のデビューアルバム『The Great Overgrowth』に続き、これまでで最も内省的な作品を発表。感情のむき出しでありながら確信に満ちた楽曲群は、希望、魅力、物語を紡ぐ才能といったSUDSの真髄をすべて備えつつ、個人的な試練と友情の強靭さを映し出している。

 

グリニッジ・ヴィレッジ(ニューヨーク)のフォークシーンの文学的傾向からインスピレーションを得ようが、エモ・リバイバルの生々しい誠実さから影響を受けようが、SUDSは物語とコミュニティを基盤に据え続けている。彼らの音楽は、変化を乗り越え、小さな共有の瞬間に安らぎを見出すすべての人々のためのもの。アルバムタイトルが示唆するように、時に誰かに尋ねられる最も重要な言葉は、ただ「今日どうだった?」という一言に尽きる。



SUDS  『Tell me about your day again.』

Label: Big Scary Monsters

Release: 2025年11月21日 


Tracklist:

 

1,Heavy in the air

2.Until i’m fine

3.Milk and honey

4.I’ve been working on my posture

5.Holding on and giving up

6.Quietly feeling

7.Made you grow

8.Knowing you, like I do

9.From everything I ever said

10.Hook me out

11.On hold


ピアニスト/作曲家・壷阪健登と、ベーシスト/ボーカリスト・石川紅奈によるユニットsoraya。ファーストアルバムから1年半ぶりとなる6曲入りEP「Motion」を本日リリースされました。

 

ピアノ、コントラバス、ドラムの楽器構成を中心に、両者の多彩なボーカルーースキャット/コーラス、ジャズのスケールがJ-POPの伝統的なエッセンスと融合したアルバムとなっています。

 

本作のオープニングを飾る「Gravity」は必聴です。石川紅奈の伸びやかで心和ませるボーカルに注目。ま歌詞やボーカルには紅葉の季節を印象づける切ない叙情性が反映されています。ジャズのインストとしてはマティアス・エイクのような叙情的なジャズドを彷彿とさせますが、そこに伝統的な歌謡曲やJ-POPのうたの要素が加わり、鮮烈な印象を放っています。同時に、曲の抑揚に絶妙なアクセントをつけるドラムの本格派の演奏にも注目です。ジャズ・アンサンブルとしても非常にハイレベルです。下記ストリーミングリンクよりアルバムをご視聴下さい。

 

本作の核となるハイライト曲「Gravity」は、sorayaの持つモダンジャズの要素に加えて、作詞家の高橋久美子による歌詞が加わり、強い意志のある曲に仕上がっている。さらに、sorayaの演奏のみを楽しめるインストゥルメンタル盤もついた二枚組CDが10月29日に発売決定しました。

 

Sorayaのライブスケジュールが発表されていますので、こちらも合わせてご確認下さい。現時点では、 9月27日に開催される「ヨコスカ ジャズ ドリームス ライブシリーズ 2025」に出演するほか、11月16日にはJ-WAVEとの共同企画の赤坂/草月ホールで行われるライブイベント企画、Voice Insideに出演します。こちらはSorayaにとって初ホールワンマン開催となります。

 



soraya「Motion」EP 


 

Digital | 2025.09.24 Release
Released by B.J.L. X AWDR/LR2

LISTEN: [ https://ssm.lnk.to/soraya_motion ]

 

収録曲:


1. Gravity
Lyrics: Kumiko Takahashi
Music: Kento Tsubosaka
Bass & Vocal: Kurena Ishikawa
Piano & Arrangement: Kento Tsubosaka
Guitar: Gensuke Kanki
Drums: Tomoaki Kanno
Percussion: Kan
Vocal recording: Takuma Kase
Recording & Mixing: Toshihiko Kasai

2. ひらめきを待っている / Intuition
Lyrics: Kuro
Music: Kento Tsubosaka
Bass & Vocal: Kurena Ishikawa
Piano, Keyboards & Arrangement: Kento Tsubosaka
Guitar: Daijob Takagi
Drums: Naoki Takahashi
Vocal recording: Takuma Kase
Recording & Mixing: Toshihiko Kasai

3. Peace
Lyrics: Uta
Music: Kento Tsubosaka
Bass & Vocal: Kurena Ishikawa
Piano & Arrangement: Kento Tsubosaka
Guitar: Daijob Takagi
Drums: Naoki Takahashi
Vocal recording: Takuma Kase
Recording & Mixing: Toshihiko Kasai

4. Hands
Lyrics: Kento Tsubosaka & Kurena Ishikawa
Music: Kento Tsubosaka
Bass & Vocal: Kurena Ishikawa
Piano, Organ & Arrangement: Kento Tsubosaka
Guitar: Daijob Takagi
Drums: Tomoaki Kanno
Vocal recording: Takuma Kase
Recording & Mixing: Toshihiko Kasai

5. 言葉の庭 / Garden of Words
Lyric & Music: Kento Tsubosaka
Vocal: Kurena Ishikawa
Piano & Arrangement: Kento Tsubosaka
Vocal recording: Toshihiko Kasai
Recording & Mixing: Toshihiko Kasai

6. 君にも / For You, Too  -Bonus Track-
Lyric & Music: Kento Tsubosaka
Vocal, Piano & Arrangement: Kento Tsubosaka
Guitar: Daijob Takagi
Drums: Naoki Takahashi
Vocal recording: Takuma Kase
Recording & Mixing: Toshihiko Kasai

Mastering: Dave Cooley (Elysian Masters)

All tracks produced by Kento Tsubosaka

 

【作品紹介】



ソロのジャズ・アーティストとして、共に注目を浴びているピアニストで作曲家の壷阪健登、ベーシストでボーカリストの石川紅奈による国も世代も超えて分かち合うポップスをお届けするユニット【soraya】。
ロングセラーを続けるデビューアルバム「soraya」から一年半ぶりの6曲入りEP「Motion」。

本作の核となる「Gravity」は、sorayaの持つジャズの要素に加え、作詞家の高橋久美子による歌詞が加わり、清流のように透明感があって芯のある、強い意志のある曲に仕上がっている。


「ひらめきを待っている」は、これまでのsorayaにはなかった80年代のニューウェイヴ・ポップスのような8ビート・バンドサウンド。作詞はKuro。


「Peace」は、小さな思いやりや、目の前の人への愛が広がり、平和に向けたメッセージになっていくようなイメージを曲に仕上げている。シンガーソングライターUtaによる作詞曲。
「Hands」は先行で配信リリースされていた楽曲。苦しいことも含めHappyに、前向きに生きていくためのsoraya史上、最も多幸感溢れるゴスペル・ソウル。


同じく先行リリースされた「言葉の庭」は、ヴォーカルとピアノのみで創られた静粛の中にも印象派のような色彩を感じさせる。そして、最後にボーナストラックとして収録している「君にも」は、1時間ほどで書き上げたという曲。ブルージーなアレンジが施されたポップミュージックで壷阪がヴォーカルを努めている。


参加ミュージシャンは、閑喜弦介、菅野知明、Kan、高木大丈夫、高橋直希。録音・ミックスは、葛西敏彦、マスタリングは、Dave Cooley。

ジャズをベーシックとする様々な要素が加わったポピュラーミュージックが収められた全6曲。
CDは、sorayaの演奏のみを楽しめるインストゥルメンタル盤もついた二枚組で10月29日に発売する。


soraya「Motion [2CD]」
2CD [4543034053926 / 3,000Yen+Tax] | 2025.10.29 Release
Released by B.J.L. X AWDR/LR2
Disc 1 / 1. Gravity  2. ひらめきを待っている / Intuition  3. Peace  4. Hands  5. 言葉の庭 / Garden of Words  6. 君にも / For You, Too  -Bonus Track-
Disc 2 / 1. Gravity (Instrumental)  2. ひらめきを待っている / Intuition (Instrumental)  3. Peace (Instrumental)  4. Hands (Instrumental)  5. 言葉の庭 / Garden of Words (Instrumental)  6. 君にも / For You, Too  -Bonus Track- (Instrumental)


soraya:

ジャズフィールドで活躍するピアニストで作曲家の壷阪健登と、ベーシストでボーカリストの石川紅奈による、国も世代も超えて分かち合うポップスをお届けするユニット。


2022年より活動開始。2024年3月、アルバム「soraya」をリリース。リード曲「風の中で」がJ-WAVE TOKIO HOT 100で6位にランクイン。同年7月にはFUJI ROCK FES'24へも出演。今年1月にシングル「言葉の庭」リリース、4月にはトリプルファイヤーを迎えた対バン企画をVeats Shibuyaにて開催し好評を博す。

 

11月16日には自主企画として初のホール公演を草月ホールにて開催する。メンバーの壷阪、石川ともにJAZZの名門レーベルVERVEよりソロ作品もリリースしており、世界からも注目が集まるアーティスト。



▪soraya Releases


soraya「soraya [LP]」


LP [4543034053919 / 4,545Yen+Tax] | DDJB-91307 | 2025.09.24 Release
Released by B.J.L. X AWDR/LR2


A1. ひとり 

A2. 風の中で 

A3. ルーシー 

A4. ゆうとぴあ


B1. BAKU 

B2. ちいさくさよならを 

B3. レコード 

B4. 耳を澄ませて 

B5. 愛のしるし



soraya「soraya」 [ https://ssm.lnk.to/soraya ]


Digital/CD [4543034053032 / 3,000Yen+Tax] | DDCB-13056 | 2024.03.13 Release
Released by B.J.L. X AWDR/LR2

 

収録曲:


01. ひとり 

02. 風の中で 

03. ルーシー

04. ゆうとぴあ
05. BAKU 

06. ちいさくさよならを 

07. レコード 

08. 耳を澄ませて 

09. 愛のしるし

 

【ライブ情報】

・soraya VOICE INSIDE


2025.11.16 [Sun] 草月ホール


open 16:15 / start 17:00


指定席 ¥5,500 / 親子席 ¥5,500


チケット [ https://eplus.jp/soraya ]
 

・ヨコスカ ジャズ ドリームス ライブシリーズ 2025 soraya


2025.09.27 [Sat] ヨコスカ・ベイサイド・ポケット


open 15:15 / start 16:00


S席 ¥4,500(学生券 ¥2,250)/ A席 ¥3,500(学生券 ¥1,750)


チケット一般発売中!!


・横須賀芸術劇場 [ https://www.yokosuka-arts.or.jp ]
・e+ [ https://eplus.jp/sf/detail/0046040008 ]
・チケットぴあ [ https://t.pia.jp ](Pコード:295-994)



YeYeによる親密で最もパーソナルなフルレングス作品「Horse County」が発表された。本作はSpace Showerから10月15日にリリースされる。「Horse County」より最初のリードシングル「イカルスに乗って」が本日先行リリースされました。下記配信リンクより同楽曲をご視聴下さい。 


BIM、ハマ・オカモト、Ginger Root、mabanua、小西遼といった多彩なアーティストが参加したアルバム「はみ出て!」以来、実に3年ぶりとなるYeYe待望のニューアルバムが完成しました!

 

作詞、作曲、演奏はもちろんのこと、ミックスも今回はアーティスト自身で手がけ、マスタリングは、Feist、Mockyなどを手がけるフランスのEmilie Daelemans(エミール・ダレマンス)が担当した。アーティスト自身が『今までのどのアルバムよりも自分そのものだと思う』と語る親密で最もパーソナルな作品の誕生です。

 


▪YeYe「イカルスに乗って」-  NEW SINGLE 



Digital | DDCR-7126 | 2025.09.24 Release


Released by RALLYE LABEL / SPACE SHOWER MUSIC


LISTEN: [ https://ssm.lnk.to/icarusninotte ]


 

▪YeYe「Horse County」 -NEW ALBUM



Digital | DDCR-7126_SG | 2025.10.15 Release


Released by RALLYE LABEL / SPACE SHOWER MUSIC


PRE-ADD/PRE-SAVE [ https://ssm.lnk.to/horsecounty

 

収録曲:

01. Horse County
Music : YeYe / Humming, Piano : YeYe / Rec, Mix : YeYe / Mastering : Emilie Daelemans

02. よくある話
Lyrics & Music : YeYe / Vocal, Piano : YeYe / Rec, Mix : YeYe / Mastering : Emilie Daelemans

03. イカルスに乗って
Lyrics & Music : YeYe / Vocal, Piano : YeYe / Rec, Mix : YeYe / Mastering : Emilie Daelemans

04. home
Music : YeYe / Piano : YeYe / Rec, Mix : YeYe / Mastering : Emilie Daelemans

05. オエオエ
Lyrics & Music : YeYe / Vocal, Piano : YeYe / Rec, Mix : YeYe / Mastering : Emilie Daelemans

06. 0123
Music : YeYe / Piano : YeYe / Rec, Mix : YeYe / Mastering : Emilie Daelemans

07. piano_1101
Music : YeYe / Piano : YeYe / Rec, Mix : YeYe / Mastering : Emilie Daelemans

08. ふきんとう
Lyrics & Music : YeYe / Vocal, Piano : YeYe / Rec, Mix : YeYe / Mastering : Emilie Daelemans

09. プリント
Music : YeYe / Piano : YeYe / Rec, Mix : YeYe / Mastering : Emilie Daelemans

10. Land
Lyrics : YeYe / Music : YeYe & 凌元耕(Ernest Ling) / Vocal : YeYe / Piano : Ernest Ling / Rec, Mix : YeYe / Mastering : Emilie Daelemans




YeYe:


2011年「朝を開けだして、夜をとじるまで」にてデビュー。同作は作詞作曲は勿論、全ての楽器の演奏までをセルフプロデュースで行い、翌年のCDショップ大賞ではニューブラッド賞を受賞した。 

 

2013年2ndアルバム「HUE CIRCLE」、2016年3rdアルバム「ひと」をリリースし、フジロック・フェスティバルやスピッツが主催するライブ・ イベント"新木場サンセット”などの大型フェスにも出演。 

 

2017年には4thアルバム「MOTTAINAI」をリリース。同作に収録された楽曲「ゆらゆら」のMVが現在までに1,400万回を超える再生回数を記録し、国内はもとより海外からも非常に高い評価を獲得。

 

2019年にはHondaが手がける旅とバイクの新プロジェクト「Honda GO」のテーマソングとしてTENDREが書き下ろした楽曲「ANYWAY」に参加。2020年には5枚目となるアルバム「30」をリリース。 2021年、江﨑文武(WONK)や川辺素(ミツメ)、TENDRE、BASIらが参加したミニアルバム「おとな」をリリース。

 

2022年にはBIM、ハマ・オカモト、mabanua、Ginger Root、小西遼といった多彩のアーティストが参加した最新アルバム「はみ出て!」をリリースし、二度目となるフジロック・フェスティバルにも出演。

©︎テレビ東京 プロモーション部


テレ東では2025年10月6日(月)から、ドラマプレミア23「シナントロープ」(毎週月曜夜11時06分~)を放送します。


本作は、緻密な伏線や巧みな会話劇で回を重ねるごとに注目を集め、毎話考察祭りとなるなど社会現象となったアニメ「オッドタクシー」(テレ東)の脚本で知られる此元和津也が原作・脚本としてオリジナルストーリーを書き下ろし、映画「もっと超越した所へ。」やドラマ「忘却のサチコ」(テレ東)などMV、CM、TVドラマや映画のディレクションを数多く手掛ける山岸聖太が監督を務めるミステリードラマです。


かつて神童と呼ばれた大学生、気の強いトラブルメーカー、お調子者のフリーター、真面目な優等生…。どこにでもいそうな男女8人の日常が歪んでいく。バーガーショップに現れたのは、不可解な強盗と“変な客”!?いまだ謎に包まれた組織<バーミン>とは…? 


いよいよ10月6日(月)に第1話の放送を迎える本作。この度、第1話の予告映像が解禁となりました。下記よりお楽しみください。



▪️番組の詳細 テレビ東京 プロモーション部による紹介


 テレ東では 2025 年 10 月 6 日(月)から、ドラマプレミア 23「シナントロープ」(毎週月曜夜 11 時 06 分~)を放送いたします。


 本作は、緻密な伏線や巧みな会話劇で回を重ねるごとに注目を集め、毎話考察祭りとなるなど社会現象となったアニメ「オッドタクシー」(テレ東)の脚本で知られる此元和津也が原作・脚本としてオリジナルストーリーを書き下ろし、映画「もっと超越した所へ。」やドラマ「忘却のサチコ」(テレ東)など MV、CM、TV ドラマや映画のディレクションを数多く手掛ける山岸聖太が監督を務めるミステリードラマです。


 舞台となるのは、街の小さなバーガーショップ“シナントロープ”。 そこで働く 8 人の若者たちの中で、大学生の都成剣之介は、バイトの同僚・水町ことみに、密かに想いを寄せていた。そんなある日、“シナントロープ”で不可解な強盗事件が発生。静かだった日常は、少しずつ歪みはじめる。恋愛と友情、絆と裏切り、運命と選択──揺らぎ出した関係と感情が、次々と事件を引き寄せていく。何が本当で、何が嘘なのか。そして、都成の想いの先に待つのは、恋か、それとも──。


 バーガーショップ“シナントロープ”で働く面々として、主人公のさえない大学生・都成剣之介(となりけんのすけ)を水上恒司が演じ、都成がひそかに想いを寄せるヒロイン・水町ことみ(みずまちことみ)を山田杏奈、さらに、明るいお調子者・“キバタン”こと木場幹太(きばかんた)役を坂東龍汰、地味で真面目なお嬢様・里見奈々(さとみなな)役を影山優佳、心優しい漫画家志望の田丸哲也(たまるてつや)役を望月歩、エキセントリックなメンヘラガール・室田環那(むろたかんな)役を鳴海唯、静かで不気味な新人バイト・志沢匠(しざわたくみ)役を萩原護、夢追うバンドマン・塚田竜馬(つかだりゅうま)役を高橋侃が演じます。さらに謎の組織<バーミン>のメンバーに染谷将太、遠藤雄弥、アフロ、森田想が名を連ねます。


 現代の若者たちを投影したリアルな人間模様と、不穏な世界観の中で緻密な伏線や巧みな会話劇によって美しくエモーショナルに描かれる青春群像ミステリーとなっています。


「第 1 話予告映像」


▪️ URL:https://youtu.be/03AyFSUGw-c


 舞台は、街の小さなバーガーショップ“シナントロープ”。ある日、店内に現れたのは——目出し帽をかぶった2人の男。1 人はレジ係の志沢に銃口を突きつけ「金を出せ」と迫り、もう 1 人はなぜかハンバーガーを頬張る“変な客”。謎すぎる状況に呆気にとられる都成、水町、木場の視線が交錯する。都成は銃を持つ男を押さえ込もうと、もみくちゃになる中で銃が暴発。さらなる混乱を招く中、水町は椅子で応戦し果敢に立ち向かう。「めちゃくちゃだって水町…。危なすぎるだろ」——息を切らす都成だが、この謎の状況には “ある秘密”が隠されていたーー。


 都成が突如現れた強盗と揉み合う激しいアクションで始まったかと思いきや一転、メロウな音楽にのせて、個性豊かな“シナントロープ”の 8 人が次々に登場。昔は神童と呼ばれていたが今は冴えない大学生・都成、トラブルメーカー気質の水町に続いて、木場、里見、田丸、室田、志沢、塚田と、どこにでもいそうな男女 8 人が不穏な空気とともに描かれていく。ラストには、暗い部屋でフルーツをむさぼる、謎の組織〈バーミン〉の冷徹なトップ・折田(染谷将太)の姿も映し出され、8 人の青春の日常に迫る不穏な影をじわじわと広げていく。そして浮かび上がる、「あの人は…とんでもないです」。意味深な言葉が、物語のさらなる謎と波乱を予感させる。


 加えて、1 話から登場する新キャストも解禁!“シナントロープ”の気だるげなオーナー・加藤を、リアリティーのある演技が魅力です。個性的な脇役から重要なサブキャラクターまで幅広く演じる黒田大輔、神出鬼没な老紳士を『深夜食堂』シリーズ(MBS)や大河ドラマ『真田丸』(NHK)などヒット作に出演し、バイプレーヤーとして活躍する綾田俊樹、さらに、“シナントロープ”のある人物の過去に複雑に絡み合っていく若い男を、モデルとして活躍し、映画『HAPPYEND』(2024)でスクリーンデビューを果たした栗原颯人、その相棒的存在である謎めいたおじさんを、今まで 100 本以上の映画に出演し、存在感を放つ山本浩司が演じる。


 “シナントロープ”に現れた不可解な強盗事件。平和だった 8 人の日常が、次第に歪んでいく──。すべてが繋がっていく衝撃の連鎖を、第 1 話から是非ご期待ください。



 オープニングテーマは柴田聡子 & Elle Teresa「ときめき探偵 feat. Le Makeup」。エンディングテーマ は S.A.R.「MOON」に決定! さらに、本作のオープニングテーマが柴田聡子 & Elle Teresa「ときめき探偵 feat. Le Makeup」に決定!


 詩人としても注目を集めるシンガーソングライター・柴田聡子、そして、国内外の女性たちから熱烈な支持を集めるフィメールラッパーである Elle Teresa が注目の音楽家 Le Makeup を迎えて制作、このドラマのためのスペシャルコラボユニットとして描き下ろした楽曲となります! 


 第 1 話予告映像と合わせて解禁された本楽曲について、柴田は「『シナントロープ』にまつわる人々をとりまく楽しさと危うさとうっすら交わる曲が出来ました」とその言葉通り、ふわっとした浮遊感の中に楽しさと不安定さが同居する、「シナントロープ」の世界を鮮やかに彩る楽曲となっている。


 さらに加えてエンディングテーマが音源、映像、アートワークなどあらゆる制作物を自ら手がけるオルタナティブクルー、S.A.R.の「MOON」に決定!


 SOUL、R&B、HIP-HOP、JAZZ といったジャンルから色濃い影響を受けつつ、独自のサウンドを生み出す新鋭ミュージシャンの S.A.R.は「作品の世界観を彩れるような楽曲を目指して作りました。」と歌詞や音色、構成など細部までのこだわりをコメント。今、最も注目されるアーティストたちとの化学反応にも是非ご期待いただきたい。


≪OP テーマ&ED テーマ アーティストコメント≫

■柴田聡子

Le Makeup さんから「探偵」というアイデアを頂いて、Elle Teresa さんの凄いリリックと歌声を頂いて、「シナントロープ」

にまつわる人々をとりまく楽しさと危うさとうっすら交わる曲が出来ました!

■S.A.R.

エンディングを担当します S.A.R.です。初のドラマタイアップという事で気合を入れて作品の世界観を彩れるような楽曲を目指して作りました。

歌詞や音色、構成など細部までこだわってますので是非沢山聴いてください!



柴田聡子:



シンガー・ソングライター/詩人。

北海道札幌市出身。武蔵野美術大学卒業、東京藝術大学大学院修了。2010年、大学時代の恩師の一言をきっかけに活動を始める。

2012年、1stアルバム『しばたさとこ島』でデビュー。以来、歌うことを中心に活動の幅を広げ、現在までに7枚のオリジナル・アルバムを発表。

2016年、第一詩集『さばーく』を上梓。同年、第5回エルスール財団新人賞<現代詩部門>を受賞。2023年、エッセイ集『きれぎれのダイアリー』、2024年、第二詩集『ダイブ・イン・シアター』を上梓。寄稿も多数で、「しずおか連詩の会」への参加など、詩人・文筆家としても注目を集めている。

2024年リリースのアルバム『Your Favorite Things』がCDショップ大賞2025<赤>大賞を受賞。2025年、シングル『Passing』をリリース。文を手がけた初の絵本『きょうはやまに』(絵・ハダタカヒト)の単行本を上梓。

弾き語りとバンド編成により縦横無尽のライブ活動を展開。RISING SUN ROCK FESTIVAL 2025 in EZOなど、大型フェスへの出演も果たしている。

客演や曲提供なども多数で、その創作・表現はとどまるところを知らない。



Elle Teresa:



独自のファッションセンスで同性から圧倒的な人気を誇るラッパー、Elle Teresa。

1997年、静岡県沼津市生まれ。2015年からラッパーとして本格的な活動を始め、2016年1stミックステープ『Ignorant Tape』を発表。2018年には2023年まで続く3部作となるアルバム『KAWAII BUBBLY LOVELY』をリリースし、着実にアーティストとして不動の地位を獲得。その後も大型の作品を立て続けに発表し、客演にはTohjiやChoppa Caponeなど国内で人気のラッパーだけでなく、Lil Keedなど海外アーティストとの共同制作も積極的に手がけている。

等身大のキャラクターから生まれる大胆かつ繊細なリリックは、同年代やティーンの同性ファンの共感を呼び、日本各地で行われるライブは同性ファンを中心に大きな盛り上がりをみせている。

2023年からはPOPYOURSなど大型フェスへの出演に加えて、YoutubeやTikTokなどでの活動も積極的になり、他の女性アーティストとは一線を画した独自の地位を確立している。



今週最後にご紹介するのは、コレクティヴというより「Corps(軍団)」である。また、ソウルやヒップポップを引き連れた新しいビックバンドの登場を予感させる。ロサンゼルスを拠点とする16人編成の集団”The Urban Renewal Project”が新曲「Money (featuring Oh No)」をリリースした。
 
 
同楽曲はビッグバンドのようにゴージャスなジャズのアンサンブルと、ブロックハンプトンのような、あるいは西海岸のギャングスタヒップホップのような、軽妙なラップが融合した軽快なシングルです。ソウルとしても、ジャズとしても、もしくはヒップホップとしても楽しるに違いありません。R.W.は今回のシングルのインスピレーションについて以下のように語っています。


我々は、希望と機会、そして貪欲と悪徳の象徴でもある『お金』の本質について、あらゆる側面から瞑想しました。このテーマは次のアルバム全体のテーマとリンクしています。 
お金とは祝福なのか? それとも重荷なのだろうか? 栄光か?義務か?あるいはその両方なのだろうか?
 
 
 
 「Money (featuring Oh No)」
 
  
 
 
▪️The Urban Renewal Project: 
 
 
アーバン・リニューアル・プロジェクトはジャンルを超えた冒険的なサウンドで知られている。ジャズ、ヒップホップ、ヴィンテージ・ソウルの要素を融合させ、爆発的でユニークな聴き心地を生み出しています。 SXSW、ジャワ・ジャズフェスティバルに出演し、世界中の観客を魅了してきた。


彼らは新鮮なグルーヴにビッグバンドのホーンライン、滑らかなヒップホップのリズムを融合させ、ノスタルジックでありながら境界を押し広げる音楽を創造する。最新シングル「Money」では資本主義社会でサバイブするために何を大切にすべきなのかを世に問うている。
 
 
 

ロサンゼルスを拠点とするダンスポップアーティスト、Evalynの新作アルバム『A Quiet Life』をリリースした。

 

タイトルとは対象的に、強烈なクラブビートをベースにしたポップソングが全編を貫く。多くの曲が妊娠中に制作されたという本作はコンセプトの領域をさらに推進し、エイフェックス・ツイン、アルカ、グライムスの不協和音から制作のインスピレーションを得ているという。

 

エヴァリンは母親になる以前の不安や恐れをカタルシスのある音楽で表現しようと試みる。 母親になることは未知の世界に踏み入れることを意味し、内的な不安と葛藤を現代社会の病理とリンクさせる。デジタルに翻弄される中で、自分自身を見失わないために彼女は音楽制作を継続する。


ほぼ全編が初めての妊娠期間中に制作された13曲のコレクション。変容に伴う肉体的・精神的な混沌を映し出している——不安による吐き気、終わりなきスクロールのノイズ、新たな生命を創造する中で自らを見失うめまい。ロサンゼルスを代表する革新的なプロデューサーたちとの共作により、意識・緊張・降伏の音響的物語を紡ぎ出した、彼女の最も内在的な作品となる。

  

本作は世界的なエレクトロポップの不変の人気を証明する。サヤ・グレイの最初期のEPと同じように、エヴァリンはエイフェックス・ツインの”ドリルン・ベース”をポップソングのスタイルと結びつける。チャーリーXCXのような歌手の影響はバンガー的なポップサウンドに乗り移っている。最終的には、ハイパーポップの系譜にあるポップソングが出来上がるという次第だ。

 

本作の冒頭と最後には落ち着いたテクノのインストを配置し、EDMとの均衡を図っている。また、ボーカル曲にはカタルシスを感じさせる瞬間もある。未だ荒削りな側面があるものの、ビートの構成は強固である。メロディーに磨きがかかればさらにすごくなりそう。注目曲としては、「A Quiet Life」、「The Feeling」、「Your Angel」、「Playstation」などがある。エヴァリンは今作でダンスフロアの激しい熱狂をポップソングの中に呼び入れることに成功した。少なくとも妊娠中に書かれたというのは信じがたいほどのフレッシュなエネルギーが奔流する。

 

 

「The Feelings」 

 

 

【Album Streming】 

 

 

 


▪️Evalyn:


エヴァリンは、およそ10年以上にわたって、個人的な葛藤をポップなカタルシスへと昇華させてきた。彼女の作品は、Spotifyで1億3000万回以上の再生回数を記録し、今や最も野心的なプロジェクト『A Quiet Life』で帰還を果たす。最新アルバムは、差し迫った母性というレンズを通して、現代意識の実存的解体を捉えた作品。


エヴァリンは、生々しい感情の激しさを魅力的なメロディで包むことで知られる。ルイ・ザ・チャイルドのブレイク曲「Fire」のボーカルとして聴衆を魅了した後、求められ続けるコラボレーターかつ強力なソロアーティストとしての地位を確立した。


2018年のサイケデリックポップ大作『Salvation』では自己救済のテーマを探求し、熱心なファン層を育み、これが彼女の芸術的代名詞となった。 2024年に新曲を追加して再リリースされた同アルバムのヴァイナル盤は、ダンスフロアの下に潜む深みを求めるファンとの持続的な共鳴を証明した。


『A Quiet Life』はさらにコンセプチュアルな領域へ踏み込み、アペックス・ツイン、アルカ、グライムスの不協和音から制作インスピレーションを得ている。

 

第一子妊娠中に書き下ろされ録音された13曲は、変容に伴う肉体的・心理的混沌——不安の吐き気、スクロールし続ける騒音、新たな生命を創造する中で自らを見失うめまい——を映し出す。 ロサンゼルスにおける最も革新的なプロデューサーと共同制作した本作は、意識、緊張、そして降伏のサウンド・ナラティブを紡ぎ出そうとする。彼女の従来で最も内在的で告白的な作品だ。


エヴァリンはライブパフォーマーとしても定評を博している。小規模な会場からフェスティバルのメインステージまでを圧倒する。

 

ジェイ・ウルフと共にコーチェラのサハラ・テントを飾り、ギリシャ劇場で演奏し、SXSWやCRSSDで観客を魅了して来た。 彼女のコラボレーションの相手は、エレクトロニックミュージックの先駆者たちの顔ぶれを象徴づける。ディロン・フランシス、サン・ホロ、トリトナル、イッツ・マーフ、RACが、デジタル領域に人間性を吹き込む彼女の類まれなる才能に注目。


HBOからSpotifyの厳選プレイリスト(New Music Friday、Young & Free、Metropolis)まで幅広く楽曲が採用され、Billboard、Paper、Nylonといった主要メディアから支持される。ポップな親しみやすさと芸術的野心の境界線を曖昧にする。 『A Quiet Life』では彼女のもっとも大胆な姿が見られ、リスナーは廃墟の中から実存の意味を紡ぎ出すよう誘われる。彼女らしく、安易な答えは提示されない——ただ、あらゆる感情を声高に感じる赦しのみが与えられる。


米国南部のインディーポップアーティスト、Riley Tate Wilson(ライリー・テイト・ウィルソン)はS-Curve Recordsとの契約を発表しました。同時にニューシングル「Party Girl」をリリースした。

 

ベッドルームポップの延長線上に位置するモダンな空気感を持つポップソングであり、心地よいシンセベースがウィルソンの軽快なボーカルが融合し、本格的なサウンドを作り出す。現在のポップシーンの主流になりつつあるソフトロックの雰囲気を心ゆくまで楽しむことが出来る。



 S-Curveはマーキュリーレコードの幹部が2000年に設立したニューヨークのレーベルであり、BMGの傘下にある。現在、Fountaines of Waye、Tom Jones、The O'Jayzが所属しています。


ライリー・ウィルソンはアメリカのテレビ番組でボーカルの才能を評価され、ポピュラーシーンで注目されるようになった。彼は今秋からバークレー音楽院で専門的な教育を受け、日々研鑽に励んでいる。


ウィルソンは、NBCの''The Voice''のシーズン23で4人の審査員によりファイナリストに選出され、最初に全国区のアーティストになった。ライリーは、南部での生い立ちに根ざしながらも、Bon Iver、Charli XCXなど現代的なアーティストのミックスに触発され、心のこもったストーリーテリングと現代のポップイノベーションを融合させた独特のアイデンティティを作り上げた。


「Party Girl」は、実生活の恋愛の葛藤から着想を得たという。ソングライター、ボーカリスト、プロデューサーとしての彼の印象的な奥行きを示している。 この楽曲は、2026年初頭リリース予定のデビューEPの先行シングル。今秋にはさらに複数のシングルが発表される予定です。


パーティーガールとは、外に出て、誰かを必死に恋しく思うような胸の痛みを感じる瞬間のことです。周りの人たちが楽しんでいるのを見ながら、特別な人が自分の人生に戻ってきてくれることを願う——でも、彼らは戻ってこなかった……。 --Wilson


同時公開された同楽曲のミュージックビデオも魅力的だ。仮面舞踏会のミステリアスな雰囲気とアメリカの青春映画のセンチメンタルな空気感が混ざり合う。グレッチのギターを抱えて演奏するウィルソンの姿も暗闇とカメラの逆光の中で艶気があるように見える。その中で、美しい女性が登場し、主人公との関係を暗示している。映像音楽の最上のストーリーテリングの手法。

 


▪️Listen: https://orcd.co/ryleytatepartygirl

 


「Party Girls」

 


▪️Riley Tate Wilson:


ライリー・テイト・ウィルソンは、アラバマ州モンゴメリー出身の18歳の独学ポップアーティストで、中学 1 年生から音楽制作を開始した。NBCの「The Voice」シーズン23でファイナリストとして全国的に注目を集めた。彼のサウンドは進化を続け、特にこの1年は、大胆な新しい芸術的方向性を磨き、実り多きものとなった。


ライリーは、米国南部で育ったバックグラウンドを持ち、ボン・イヴェールやチャーリーXCX など、さまざまなアーティストから影響を受け、心からのストーリーテリングとモダンなポップの革新性を融合させた。2025年の紛れもない新しい声となる、独特の音響的アイデンティティを構築している。ライリーはマンハッタンのギターポップグループ、AJRとのツアーを終えたばかり。今秋からバークレー音楽大学に通いながら、2026年には新曲とライブ公演を軸にした精力的な活動を展開する準備を進めている。今後のポップシーンで注目すべきボーカリスト。

 

 

 Weekly Music Feature- Nation of Language

Nation of Language


ニューヨークのネイション・オブ・ランゲージはテクノポップというファクターを通じて、その音楽の未知の可能性に賭けてきた。クラフトワークにはじまり、ロキシー・ミュージック、LCD  Soundsystemを魅力してきたシンセサイザーによるポピュラーミュージック。上記の先駆的なバンドは絶えず''未来の音楽''を目指してきたが、それは人類のテクノロジーの進化とその足並みを揃えている。


1960年代頃から始まったテクノポップというジャンルはテクノロジーの進化が目覚ましい今日において、最も理にかなった音楽と言える。私たち人類の未来は、AIテクノロジーに託されている。


ネイション・オブ・ランゲージもまた上記のグループに属する未来志向の音楽を志す一派に位置する。しかし、未来志向の音楽は、ある過去の地点から作り出される。彼らの音楽には同時に私たちを懐かしませるノスタルジーがあるのは事実である。そして彼らのニューアルバムもまた新鮮な音楽的なアプローチの中に、デジャブのような感覚を呼び起こす。初めて聞いたはずの電子音楽を主体としたポップソング。それはどこかで聴いたことがあるような感覚をもたらす。


トリオの音楽はクラフトワーク的な音楽に位置付けられるが、同時に人間の感覚的なものを大切にしている。フロントマンのイアン・リチャード・デヴァニーはシンセ主導の音楽が呼び起こすことができる感覚を拡大することをテーマにしている。


彼の出力は人間的な目的地であり、超感覚的な旅。その経験を頭の片隅に置き、彼は4枚目のアルバム「Dance Called Memory」の制作に取り組んだ。主に座ってギターを弾くことにより憂鬱さを取り除くいたのだった。「落ち込んでいるとき、気を散らすのに最適な方法なんだ」と彼は言います。


ネイション・オブ・ランゲージの最初の2作『イントロダクション・プレゼンス』(2020)と『ア・ウェイ・フォワード』(2021)は、パンデミック下での天の恩恵となった。大衆の集団的な鬱屈や寂しさに寄り添う、美しく共感できるサウンドトラックだった。 しかし、彼らを単なるサブカルチャー的な注目株から批評家が賞賛する寵児へと押し上げたのは、最新作『Strange Disciple』(2023年)だった。本作はラフ・トレードの年間ベストアルバムに選ばれたほか、ピッチフォーク誌は「彼らはより大きく、より良くなる意味を学んでいる」と評しました。


彼らの曲は、そもそも傷ついた魂を癒す治癒力がある。個人の絶望を見据え、魂を込め、慰めとなる集団的な哀悼へと昇華させること。しかし、哀悼を寄せる。この感覚が全体に一貫して浸透している。取り分け、シングル「ナウ・ザット・ユー・アー・ゴーン」は、ALSで亡くなった彼の名付け親の悲劇的な死。その病める友人を介護した両親の姿に触発された。壊滅的な切なさが放射され、反響している。


介護者となること——自宅を病院の一角のように変え、他者の差し迫った必要に暮らしを再構築ことは、愛と友情における困難で力強い行為でした。 この行為の困難さに見合う価値を全く認めようとしない経済システムが、さらに難しさを増しているのです。


この支柱的な楽曲の核心は、友人が互いに寄り添い合える姿の反映である。同時に、アルバム全体に貫かれる重要なテーマ——崩壊する友情の痛みと失われた約束——を浮き彫りにしている。


この概念は「I’m Not Ready for the Change」にも反映され、人生で繰り返し転生する精神的な消化不良を暗示している。デヴァニーは語る。


あるパーティーの写真を見つけた——そこにはもう一緒にいないカップルや、別々の道を歩んだ友人たちが写っていた。彼らの集まることが不可能だという事実が、なんだか重く胸に迫ってきた。それほど昔の写真ではなかったのに、人生という本のページが、理解できる速度よりも速くめくられているように感じることがあった。


『Dance Called Memory』のレコーディングにあたり、『Strange Disciple』のプロデューサーであるニック・ミルハイザー(LCD Soundsystem)とコンビネーションを組んだ。シンセ奏者エイダン・ノエルは 「ニックとの仕事で素晴らしいのは、彼がいわゆる『期待されること』や特定のサウンドを追い求める必要がないと感じさせてくれる能力なんだ」と語る。彼はベース奏者アレックス・マッケイと共にネイション・オブ・ランゲージのラインナップを構成している。 

 

その結果、『Dance Called Memory』には新たな性質が吹き込まれた。「I'm Not Ready for the Change」では切り刻まれたドラムブレイクをサンプリングし、マイ・ブラッディ・ヴァレンタインの『Loveless』期を彷彿とさせるタッチを添え、「In Another Life」では全パーカッションをシンセサイザーで加工し、2000年代初頭のエレクトロニックミュージックの陰影を投げかけている。  


最終的には、シンセを多用したアルバムに生の繊細さと人間性を織り込むことが狙いだった。最初のシングルのプレスリリースでは次のようにデヴァニーは説明していた。


クラフトワークの思想とブライアン・イーノの思想には二分法がある。私はそれぞれに異なる時期に惹かれてきた。

 

クラフトワークが音楽から人間性を全て排除しようとしたのに対し、ブライアン・イーノはしばしば『明らかに人間的な感覚を持つシンセ音楽を作りたい』と語っていた。

 

クラフトワークが音響的な基盤として影響を与えている一方で、この作品では私はよりイーノの思想に傾倒するきっかけを与えた。この作品は可能な限り飾らず、温かみのあるものにすべきだと。AIが人間のクリエイターに取って代わる時代が急速に到来する中、私は人間の条件に焦点を当てており、それを支える基盤となる音楽が必要なんだ。


彼らの音楽はある程度、紆余曲折を経た人生を歩んできた人の心に響きわたる。人に寄り添うことや別れ……。核心にあるテーマは重い。けれども、彼らの音楽は救済のために存在している。デヴァニーは主張します。「絶望感ではなく、聴き手に『私たちは互いを本当に支えているという感覚、個々の苦闘がシンパシーを介して我々を結びつける可能性を感じ取ってもらいたい」



Nation of Language 『Dance Called Memory』-  Sub Pop 2025


 

 

【Overview : 88(★★★★)】  

 

ネイション・オブ・ランゲージの新作アルバムは現代社会のテーマを鋭く反映していて、興味を惹かれる。テクノロジーという無限世界に放たれ、道標を見失う現代人の心を、明確に、そして的確に捉えているのが感歎すべき点である。


イアン・デヴァニー(ボーカル/ギター)を中心とする三人組は、テクノロジーを逆手にとったような音楽を探求している。そこから浮かび上がるのは、デジタル社会における人間性とは何かという点である。


また、いいかえれば、目覚ましく発展するIT社会で、人間的な感性はいかなる価値を持ちうるのか、という問いなのである。デヴァーニー、ノエル(ドラム)、マッケイ(シンセ)の三者は、それらを「テクノ・ポップ」という近代と未来の双方を象徴付ける音楽で表現しようとする。

 

「記憶と呼ばれるダンス」は、シンパシーやエンパシーの側面を通じて、彼らが共有しようとする音楽的な世界と聞き手側の感覚的な世界を連結させるような働きを成す。音楽自体が何らかの過去の記憶を呼び覚ます場合がある。これらの特殊な作用を介して、神秘的な音楽世界を作り出そうとする。もちろん、イアン・デヴァニーのパーティーの写真のような経験とは異なるかもしれないが、それぞれのノスタルジアを呼び起こす。タルコフスキーの映画のように、個々人の感覚や経験の差異を通じて多彩で不可思議なデジャヴを出現させる。彼らの音楽には、聴いたことがないのにどこかで聴いた覚えがあるという感覚にさせる不思議な効力が存在している。それは今は会えなくなった人々を記憶の中に呼び覚ますという奇妙な感覚を発生させる。

 

 最新作『Dance Called Memory』はデジタルとアナログが混合した不可思議な音楽世界を醸成する。彼らがハードウェアのシンセサイザーを使用するのは周知の通りで、本作の冒頭から終盤にかけて、エレクトロニクスの楽器がミステリアスな世界観を確立している。レトロとモダンが幾重にも折り重なる独立した音楽の記念碑をネイション・オブ・ランゲージは見事に打ち立てた。

  

 

【Introduction】 

 

1.「Can't Face Another One」ーー イントロから始まるシンセの演奏は、その後に続く音楽のイメージを風船のようにふくらませる働きを成す。いわば、映画のサウンドトラックのイメージを持ち、その後の音楽を繋げるような役目を果たしている。その後、イアン・デヴァニーのボーカルが入るが、どことなく内省的な側面と繊細な感覚を併せ持つ。80年代の商業音楽に根ざしたボーカルは、背景のバッキングギターと呼応しながら、音響的な空間を拡張させていく。

 

その後、ドラムのビートが入り、音楽のイメージが徐々に鮮明に浮かび上がりはじめる。これらの順繰りに登場する楽器が、バレエ音楽のエシャペのような機能を担い、ボーカルを補佐する。それらの背景の音楽は、ボーカルのナラティヴな語り口を補強する。そして後から考えると、イントロの悲哀に満ちた旋律がその予兆になっていたことがわかる。その苦悩の合間をゆれうごくかのように、ボーカルはヴァースの箇所を行ったり来たりをしながら、苦悩や逡巡の様子を表現している。言ってみれば、これは、音楽によるバレエや演劇なのであり、ネイション・オブ・ランゲージはそれらを音楽という単一の表現でやろうとしている。そして反復的な構成から精妙な賛美歌のようなシンセが優位になってくると、圧倒的なサウンドスケープが完成され、イントロからは想像もできない壮大なアートポップソングが出来上がるというわけなのです。

 

 

2.「In Another Life」ーー  ダンスポップに強く傾倒しており、テクノサウンドと清涼感のある、a-ha、Tears For Fearsのようなサウンドが構築される。 旧来はディスコポップのような位置づけにあったものの、ニューヨークの三人組の手にかかると、最新鋭のテクノポップへと大きく変貌する。前作のアルバムと比べると、ギタートラックがシンセポップと合致し、重厚な音楽性を作り上げている。旧来のアナログとデジタルの中間に位置し、懐かしいとも新しいともつかない、風変わりなイメージを付与している。そして浮遊感のあるボーカルが、シンセ、ギター、マシンビートと綿密に重なりあい、摩訶不思議なテクノポップの世界ーーもう一つの世界ーーを構築していく。

 

 

3.「Sihouettes」ーー   最新作では、ポップソングだけではなく、インディーロックの色合いもわずかに感じられる。シカゴのAmerican Footballの『LP3』の収録曲と同じタイトル「Sihouettes」から、ロックのニュアンスも若干だが登場する。この曲はどちらかと言えば、2000年代以降のニューヨークのキャプチャードトラックスのベースメントなロックソングの影響が感じられる。


しかし、マシンビート/サンプラーを用いたポップソングには、ネイション・オブ・ランゲージらしい独創性が込められている。この点は、どのバンドとも比較出来ず、比類なき領域に達している。静かで落ち着いたボーカル/コーラスは、シンセポップと結び付けられる中で、ペーソスを感じさせるサビの箇所が登場する。しかし、その内的な悲しみは、どことなく華麗な印象があり、そして、従来の彼らの曲のような魂の治癒力を持っている。それは80年代の不朽のポップソングのバラードのようなボーカルセンスがあるからなのでしょう。その中で、ボーカルを器楽に見立てたザ・ポリス(スティング)のようなサウンドもアウトロで登場するのに注目したい。

 

 

4.「Now That You're Gone」ーー たとえ、ペットショップ・ボーイズ、アーハのような商業主義のダンスポップソングの要素があるとはいえ、力強い印象を擁している。この曲では、旋律的な側面において、ネイション・オブ・ランゲージらしさとは何なのかを雄弁に物語っている。クロマティックスケールを描くシンセサイザーのパルスのベースライン、ニューオーダーのようなレトロなマシンビート、ポストモダニズムのニューウェイブに根ざしたエレクトリカルなサウンド、そしてボーカル、 これらが重層的な構造を作り、独創的なサウンドを完成させる。サビでは、シンセサイザーとボーカルが上手く溶け合い、精妙で高い感覚を生み出している。これらの複数の楽器で構成される音のエナジーは涼しげで、そして癒やしの力が込められている。まるで不安定な感情を揺らめきながら、着地点を探すかのようなアンニュイなサウンド。

 

 

5.「I'm Not Ready For The Change」ーー  マシンドラムにフィルターを強くかけた重厚なビートから始まり、分厚いベースがそれに加わる。イントロからヴァースを経ずに冒頭の箇所からコーラス(サビ)が始まる。この曲は、ネイション・オブ・ランゲージがおそらくこの数年をかけて探求してきたエレクトロポップの集大成を意味する。間違いなく本作の中ではベストトラックに挙げられる。その中にはユーロビートの範疇にあるレイヴミュージックからの影響も垣間見えるが、この曲の場合は、陶酔感に満ちたドリームポップ風のボーカルが、この曲のクオリティを引き上げている。また、その甘美的なメロディーセンスを補佐しているのが、マイ・ブラッディ・バレンタインの影響で、バレアリックやマンチェスターのダンスミュージックからの鋭いフィードバック。この曲はダンスチューンとしてはもちろん、ポップソングとしても十分楽しめるに違いない。ベースの心地よいリズム、シンセサイザーのアルペジエーターの見事な音のニュアンス、そしてボーカルの繊細さと叙情性が光る。また、デチューンなどを用いたテクニカルなミックス/マスター、そしてシューゲイズのギターワークも新鮮に聞こえる。

 

 

6.「Can You Reach Me?」ーー スコットランドのネオアコースティックのエレアコっぽいギターで始まるという点では、どことなく牧歌的な印象を放ってやまない。 その後は、クラフトワークの影響下にあるパルスビートのテクノが顕著である。そして、このアルバムの電子音楽というフィルターを通じて、人間的な感覚をどこまで追求出来るかという狙いが的確に反映されている。これらはむしろ、華やかさこそ控えめであるが、デヴィッド・ボウイのようなサウンドを思い起こさせる。


ただ、ネイション・オブ・ランゲージには、抜群のメロディーセンスがあり、それらが背景となるギターとボーカルの併置する場合により明瞭となる。また、メロトロンが入ることもある。それは、どちらかと言えば、漠然とした感覚に満ちたノスタルジアの表現の領域に属している。こういった曲は、むしろ大型のライブステージへの足がかりを作るために書かれたような雰囲気がある。実際に、プロジェクターの映像と同期したりすると、大きく映える可能性がありそうだ。

 

 

7.「Inept Apollo」ーー 80年代のテクノポップというジャンルを説明する上で、New Romanticというイディオムを避けて通ることが出来ないものと思われる。結局、ポリスのようなサウンドはもちろん、ニューオーダー以降のサウンドは、Japanのようなグループの亜流として登場した経緯があった。また、YMOとも無関係とは言いがたい。これらの陶酔的な感覚に満ちたサウンドは例えば、グラムロックのような音楽とも深い関連がある。ロキシー・ミュージックのけばけばしい写真を見れば、上記の記述は信憑性があることを確認していただけるだろう。このサウンドは、芸術家気質の強固な自己意識やナルシシズムが基本となっていたが、2020年代のネイション・オブ・ランゲージは、それらを現代的な感性で捉え、洗練されたスタイリッシュな音楽に変化させている。無論、テクノの系統にあるサウンドも単なる懐古主義にとどまらず、現代的なデジタルサウンドを追加し、新しい未来の音楽を構築しようとしている。


「Inept Apollo」は、過去の経験を通じて未来を見据える、という人類の模範的な姿勢が反映されている。全体的な音楽性は、ネイション・オブ・ランゲージらしいといえるが、この曲ではシンセのユニークで、新鮮味あふれる演奏が大きな魅力となっている。また、それらはイージーリスニングの要素にとどまらず、ダンス・ミュージック特有の人を踊らせる性質を兼ね備えている。これらのサウンドはリアルタイムで演奏されているからこそ、深いリアリティがある。

 

 

8.「Under The Water」ーー 以降は、ニューロマンティックの音楽性がより鮮明になり、このアルバムで彼らが何を志向しようとしたのかが、よく理解出来るようになるかもしれない。 パルスのシンセサイザーをベースとして配し、全般的なミニマル音楽の要素の中で、変奏の形式を交えて、この曲は音楽世界を広げていく。音楽の視界が広がるだけではなく、実際的なエネルギーも増幅されていく。そしてこの神がかりのようなドープな感覚こそ、ダンスミュージックの普遍的な魅力なのだ。


この曲の場合は、清涼感のある精妙なボーカルという従来のトリオの音楽性が最も華々しく、そして圧倒的な感覚を持つに至る。前作アルバムでは、そのエネルギーは内向きに限定されていたが、今回のアルバムでは、意外なことに、それらの感覚は外向きのベクトルを持つ場合が多い。ネイション・オブ・ランゲージは、音楽的には賛美歌のような精妙な感覚を少しずつ押し広げていく。中盤から後半、アウトロにかけて、清々しく開けた感覚を読み取っていただけるはず。

 

 

9.「In Your Head」ーー この曲は、テクノポップの真髄ともいえる。このジャンル特有の「ピコピコ音」が押し出されている。80年代風のディスコビートと原初的なテクノサウンドが結びつき、そして現代の最新鋭のデジタル録音でそれを再現しようという試みである。それらはやはり、未来への漠然とした期待という80年代以降の人々が感じていた感覚を蘇らせる。このアルバムでは一貫して、冷静なボーカルを披露しているイアンさんであるが、この曲だけはなぜか圧倒的なエナジーが感じられる。楽曲は、静かな箇所、そして盛り上がる箇所という基本的なポピュラー音楽の構成を通じて、うねるような抑揚の変化をダイナミックに描いている。電子音楽を最大限に駆使しながら、人間的な感情性を探求するというテーマがはっきりと滲み出ている。

 

 

10.「Night Of Weight」ーー 本作の最後を飾る同楽曲では、エレアコ/エレクトリック・ギターのラフな弾き語りが披露される。ネイション・オブ・ランゲージの意外な一面が示されていて、今まではあまり明かされることがなかったインディーロック好きの姿が読みとれる。荒削りな音質を強調させた流行りのローファイな雰囲気を持つサウンドであるが、それらはイアン・デヴァニーの最も繊細な一面を言い表すのに最適である。それはやはり、シンパシーやエンパシーのような感覚を持って私たちの心を捉えてやまない。夜、あるいは真夜中過ぎのぼんやりした孤独感を縁取った幻想的なフォークロックが余韻を残す。

 


【Afterword】


全体的に楽曲にむらがなく、録音に集中しているのがはっきり伝わってくる。録音の音質も高水準で、前作の延長線上にありつつ、精彩で聞き応えのある内容に仕上がっています。 新レーベルに移籍後第一作ということで、フレッシュな雰囲気に満ち溢れています。この調子で上昇気流に乗ることも予測される。NOLは、現在のニューヨークの最高峰のグループであることを示唆しています。前作のアルバムと同等か、それ以上の期待感を持ったアルバムとなっています。


 

Best Track-「I'm Not Ready For Change」 

 

 


 

▪Nation of Languageによるニューアルバム『Dance Called Memory』は本日、Sub Popから発売済みです。ストリーミングはこちらから。 

 

ジェニー・オン・ホリデーはデビューシングル「Every Ounce Of Me」で新しい章の幕開けを告げる。ジェニー・ホリングワースは、英国内で絶賛されるオルタナティヴ・ポップデュオ、Let's Eat Grandmaのメンバーとして活動している。アルトポップシーンに詳しい方はおそらくご存知でしょう。


ジェニーは今では一般的となった、驚くほど新鮮なボーカルで、彼女自身の音楽スタイルを再紹介します。彼女のバンドの音楽がシュールで形を変えるポップに傾倒しつつある中、ジェニーのソロ作品は、彼女の新しく見出した生涯の包括性を捉えている。

 

「Every Ounce Of Me」は、彼女の情熱的なボーカルの結晶の明瞭さに駆り立てられた、喪失後の喜びの心のこもった内的な探求です。フォークポップののどかな音楽的な性質を受け継ぎながら、80年代のバブリーなノスタルジックなポップソングを見事な形で復刻しています。


「『Every Ounce of Me』は、友達とカラオケでドラマチックで楽しい80年代のラブソングを歌った経験からインスピレーションを得ました。あの場面で歌えるような、自分自身の曲を書き上げたかったんです。恋愛に対する不安や抵抗感があるにもかかわらず、どうしても、誰かに惹かれてしまうこと。そして必死にそうならないように努めることについての曲」とジェニーは語る。


ロンドンでプロデューサーのステフ・マルツィアーノ(ヘイリー・ウィリアムズ、ネル・メスカル)と完成した「Every Ounce Of Me」は、ジェニーの映画的なソロサウンドを紹介します。このデビューシングルは、イングランド東部のノーフォークの州都ノリッジの夏の静けさの中で書かれました。


ジェニーは、プレハブ・スプラウト、ビーチ・ボーイズ、ケイト・ブッシュ、リプレースメント、シンディ・ローパー、ティナ・ターナーなど、新旧の良質なシンガー、そしてロックバンドの音楽に感銘をうけた。


エリザベス・フレイザー(Cocteau Twins)を思い起こさせる、表現力豊かなボーカルの色合いを見つける、異世界的な存在感を放つ。その歌声は、フレイザーのように、別の地点に聞き手を誘うような力がある。「私の声は、私が自分自身を表現するのが最も楽しい楽器です」と彼女は述べています。


ジェニー・ホリングワースとローザ・ウォルトンは、16歳でトランスグレッシブと契約し、2016年にジャガーノートのデビューアルバム「I, Gemini」をリリースしました。これは、メロディックなエレクトロニックで奇妙なイギリスのフォークポップの奇妙な系統に位置する。 


2018年の絶賛された「I'm All Ears」は、甘くて辛辣なボーカル、不気味な歌詞、故SOPHIEのミュータントプロダクションによって固定された幻想的な新しい音の領域に拡大しました。「Hot Pink」は、そのアンセムであり、アルバムオブザイヤーリストを席巻することになりました。 


2022年は、強力なTwo Ribbonsで彼らをバンドモードに戻しました。それは、彼らが女性に成長するにつれて、悲しみの個人的な経験と友情の形の変化を明瞭に捉えた。もはや双子ではなく、展開する2つのタペストリーのイメージは適切だった。2人は以来、ソロアーティストとして、自分自身を探求したいという共通の願望を追求するとともに、友情を育むことに集中している。


ジェニー・オン・ホリデーは反省と成長の期間を経て、独自のサウンドを作り上げた。「Every Ounce Of Me」は、フェスティバルステージと夜の帰り道の両方で聴くために制作された。ホリングワースの自信に満ちたソロボイスを垣間見させる。明快さと自信によって定義された次なる章の始まり。


同時公開のミュージックビデオは花嫁姿のジェニーが各地を飛び回るという、キュートな内容です。ぜひ、新曲のストリーミング視聴、ミュージックビデオをご覧ください。

 


「Every Ounce Of Me」



Jenny On Holiday 「Every Ounce Me」-Debut  Single

Label: Transgressive

Release: 2025年9月19日


Listen: https://transgressive.lnk.to/eoom



アメリカのディストリビューター、Secretly Distributionは、Third Man Recordsと配給契約を結んだことを明らかにした。


Secretly Distributionは、世界中のインディペンデント・レーベルやアーティストと提携する厳選型音楽ディストリビューターです。本社は米インディアナ州ブルーミントンにあり、ブルックリン、ロンドン、ロサンゼルス、パリ、ベルリン、アムステルダム、シドニーなどにオフィスを構えています。


今回、新契約にサインしたサード・マン・レコードはデトロイトでジャック・ホワイトによって2001年に立ち上げられた。「Secretly Distributionとともに、同社はレコード事業に有形性と自発性を取り戻すという目標を拡大します」と同社は声明で述べています。


Secretly Distributionは、Third Man Recordsのカタログと今後の全てのリリースについて、フィジカル及びデジタル音楽配信、小売マーケティング、技術サポートを担当する。SnõõperとThe Belair Lip Bombsのニューアルバムは、Secretly Distributionを通じてThird Manの最初のニューアルバムになります。また、このレーベルにはHotline TNTなど注目のロックバンドが在籍している。


Secretly Distributionのアーティスト&レーベル戦略のアソシエイトディレクターであるRich Thane(リッチ・サーン)は、「Sird Man RecordsをSecretly Distributionのレーベルパートナーファミリーに迎え入れることに興奮しています」と述べました。「激しく独立したアーティストファーストの2つの企業として、私たちの共通の価値観と精神により、この提携は完璧にフィットします。彼らの象徴的な名簿と情熱的なチームにより、サードマンのグローバルなリーチを物理的な小売業とデジタルランドスケープの両方で拡大できることに興奮しています」


「サード・マンは、シークレット・ディストリビューション・ファミリーに迎えられてとても喜んでいます」と、サード・マン・レコードの共同創設者であるベン・スワンクは述べています。「私たちは彼らの作品をとても尊敬しています。彼らはアーティストとレーベルのビジョンを最前線にして創造的にリードしています。私たちは、Secretly Distributionチームと一緒に働くThird Manの将来に興奮しており、伝説的かつヘビー級のインディペンデントレーベルの名簿になを連ねることを誇りに思います」


「フルサービスのパートナーシップとして、Secretly Distributionは、音楽の疑いのない神聖な性質に対するThird Man Recordsのコミットメントを維持し、レーベルの広範な事業と並外れた施設のグローバルなリーチを拡大します」と声明は続いている。「独立したアーティストを支援する企業として、私たちの共通の価値観と精神は、このパートナーシップを完璧に適合させます」


現在、ナッシュビルに移転したサードマンレコードの本拠には、レコードストア、ノベルティラウンジ(サードマンレコードブースをフィーチャー)、レーベルオフィスと流通センター、フォトスタジオ、そしてアセテートへの直接録音機能を備えた世界で唯一のライブ会場があります。一方、デトロイトの同社には、レコード店、ノベルティラウンジ、店内パフォーマンスステージ、レコードブース、ビニールレコードプレスの工場がある。実際、レーベルのレコードの多くはこの工場でプレスされています。現在、小売店として10周年を迎えます。


Third Man Recordsは、Secretly Distributionとの契約を通じて、多数のレーベルと関連会社の位置付けとなった。


Dead Oceans、Drink Sum Wtr、Ghostly International、Jagjaguwar、Saddest Factory Records、Secretly Canadian、Numero Group、Sacred Bones、Captured Tracks、Run For Cover、Rhymesayers、Chrysalis、A24 Music、Merge Records、Joyful Noise、Father/Daughter、Big Crown、Colemine、Jazz Is Dead、Oh Boy Recordsとパートナーシップを結んだことになる。


Third Man Recordsとの新しい契約に加えて、Secretly Distributionは最近、ビニールスペシャリストのOrg Musicとのグローバルパートナーシップを結んだほか、Asthmatic Kittyとの契約更新を決定。さらにGeoff BarrowとRedg Weeksが手がけるInvada Recordsとのグローバル契約に合意しました。