©︎Cal McIntyre

話題のイギリスの新人5人組、ザ・ラスト・ディナー・パーティーが、2枚目のシングル「Sinner」と、この曲をライブで演奏しているビデオを公開した。この曲はジェームス・フォードがプロデュース。ライブ・ビデオはラスト・ディナー・パーティーとバラン・エヴァンスが監督を務めた。この曲のリリック・ビデオとライヴ・ビデオは以下からチェックできる。


ギタリストのリジー・メイランドはプレスリリースでニューシングルについてこう語っている。「『Sinner』は自己受容の物語であり、過去の自分と現在の自分がひとつになることへの憧れです。ブレイクビーツのドラム・サンプルから生まれた'Sinner'は、切り裂くようなギター・ラインとハーモニーに満ちたヴォーカル・ブレイクダウンで彩られている」

 

「Sinner」


ラスト・ディナー・パーティーは、主にライブ・パフォーマンスで本国ではかなりの話題になっていたが、4月にデビュー・シングル「Nothing Matters」をミュージックビデオで発表した。グループは、デビュー・シングルをリリースする前から、ニック・ケイヴやザ・ローリング・ストーンズに先駆けてセットを披露していた。彼らの今後のツアー日程には、イギリスの夏フェスや、ファースト・エイド・キットのオープニング・ショーなどが含まれる。

 

「Sinner」(Live Performance」

 


今年、再結成を果たしたナッシュビルのガレージロックバンド、Be Your Own Pet(ビー・ユア・オウン・ペット)がニュー・シングルをリリースした。


グッドタイム!」はニュー・アルバム『Mommy』からの最新カットとなるのアルバムは、ジャック・ホワイトが主宰するレーベル、Third Man Recordsから8月25日にリリースされる。既に2作の先行シングル、「Worship The Whip」「Hand Grenade」を発表しています。


このアルバムは、3人の結成メンバー、ジェミナ・パール・アベッグ(ヴォーカル)、ジョナス・スタイン(ギター)、ネイサン・ヴァスケス(ベース)、そして長年のドラマーであるジョン・エザリーによって書かれ、レコーディングされた。2008年に解散しているが、2021年になってリユニオンを果たしている。

 

バンドはこれまで、コーチェラ、グラストンベリー、レディング&リーズなど大規模のフェスティバルにも出演し、Arctic Monkeys,Sonic Youth,Kings Of Leonらのサポートを務めている。再結成を機に、さらなる飛躍が期待出来る。今後のバンドの活動に注目していきたいところです。


「Good Time」

 

ブライトンを拠点とするロック・トリオ、Yonakaが新曲「Give Me My Halo」をリリースした。この曲は、7月28日にリリースされるEP「Welcome To My House」の最新曲。新作は「PANIC」で予告されている。


テレサ・ジャーヴィスはこの曲についてこう語っている。「この曲は、私たちが普段やっていることとはちょっと違う感じなの。ピアノで書いたんだけど、とても美しいわ。この曲は、自分自身を受け入れ、心地よく感じることについて歌っている」


「Give Me My Halo」



 

©Polocho

Bleach Lab(ブリーチ・ラボ)がデビュー・アルバム『Lost In A Rush of Emptiness』の最新カット「Smile For Me」をリリースしました。キャサリン・マークスがプロデュース、9月22日にNettwerkから発売となる本作からは、二作のシングル「Counting Empties」「All Night」が先行リリースされている。


ニュー・シングルについて、フロント・パーソンのジェンナ・カイルはこう語っている。 「この曲は、アルバムの中で最も力強く、でも挑戦的な曲のひとつだった。『Smile For Me』のテーマは、私自身のセクシャル・ハラスメントの経験であり、あまりにも多くの女性が自分自身で苦しんでいることを知っている経験でもあります。人前で女性としてよく耳にするのは、見知らぬ人の誘いにすぐに積極的に応じないと、『元気を出して、愛しい人』なんて言われること・・・。完全に萎え、腹立たしく、屈辱的です。この歌詞は、犯人や加害者に向けて意図的に書かれたものであり、反応を恐れなければ、その場では怖くて言えないような言葉なんです」

 

「Smile For Me」

・Olivia Rodrigo announce new album "GUTS” via Geffen

 

 

Olivia Rodrigo(オリヴィア・ロドリゴ)は、今週初めに発表されたアルバム『GUTS』からの最初の新曲「vampire」のミュージックビデオを公開した。{シングルのストリーミングはこちら)このアルバムは、プロデューサーのダニエル・ニグロと共にレコーディングされ、9月8日にGeffenからリリースされる。ペトラ・コリンズが監督したビデオは以下からご視聴下さい。


この曲について、ロドリゴはプレスリリースでこう語っている。「ある状況に動揺していて、ひとりでスタジオに行き、グランドピアノの前に座った。混乱して傷ついた気持ちを歌った曲で、最初はピアノ・バラードにするつもりだった。でも、ダンと私がこの曲を作り始めたとき、歌詞を大きなドラムとクレイジーなテンポの変化と並置したんだ。だから今は、踊れる失恋ソングみたいになっている」

 

「vampire」

 

この曲は、最初はソフトに始まり、大音量のギター・リフにエスカレートし、ロドリゴが裏切りの歌詞を口ずさむ。曲の一部はエレクトリック・レディ・スタジオで書かれたが、実際にはニグロのガレージで生まれた。


「『SOUR』を制作していた頃は、制作のプロセスも初めてだったし、とても傷心していた。何時間もピアノの前に座って、表現しなければならないことに打ちひしがれていた」とロドリゴは言う。「でも、このアルバムは、曲作りの技術に集中することに重点を置いていて、それは時に、自分自身をそれほど深刻に受け止めず、歌詞にもう少し皮肉を込めることを意味した。ライティングに対する様々なアプローチで多くの実験を行い、最終的には、私がこれまでやってきたことよりもずっとロックに影響されたものに仕上がった」


この曲は、これからの『GUTS』の制作のペースを決定づけた。オリヴィア・ロドリゴは怒っている。そして私たちはそのすべてを聞くことになる。ニグロはこの曲をロドリゴと共作した。


2021年にリリースされたロドリゴのデビュー・アルバム『SOUR』は、史上最高のデビュー・アルバムとして全米最多ストリーミング数を記録、最優秀新人賞を含む複数のグラミー賞を受賞した。

 

 

・「bad idea right?」



オリヴィア・ロドリゴがニューシングル「bad idea right?」をリリースしました。この曲は、近日発売予定のセカンド・アルバム『GUTS』に収録される。先行シングルとして「vampire」がリリースされています。


"私にとって、このアルバムは成長痛と、人生のこの時点で自分が誰なのかを見極めようとすることについて歌っているの "とオリヴィアはアルバムについて説明する。「18歳から20歳までの間に10年成長したような気がする。それはすべて成長の自然な一部だと思うし、このアルバムにはそれが反映されているといいなと思っている」

 

 

 「bad idea right?」

 

 

アルバムレビューは以下よりお読み下さい:


OLIVIA RODRIGO 『GUTS』/ REVIEW



・New York Times Interview


 

数週間後、世界的なポップ・スーパースター、オリヴィア・ロドリゴ(Olivia Rodrigo)が待望の2ndアルバム『Guts』をゲフィン・レコードからリリースする。前作でグラミー賞を獲得しており、PitchforkのBest New Tracksを獲得するなど、今年最大の話題作となるのは間違いない。


本日オンラインにアップされたニューヨーク・タイムズのプロフィールの中で、ロドリゴはニュー・アルバムを取り巻くプレッシャーについて語り、またメンターとなった意外な人物についても触れている。


オリヴィア・ロドリゴは、ニューヨーク・タイムズ紙のキャリン・ガンツ記者に、彼女のヒーローであるジャック・ホワイトにアドバイスを求めたと語っている。ロドリゴは、「彼は、私が初めて彼に会ったとき、"君の唯一の仕事は、ラジオで聴きたいと思うような音楽を書くことだ "と書いた手紙をくれたの」と言う。「でも、ラジオで聴きたいと思うような曲を書くのは、実際とても難しいことなんだ」


ロドリゴはまた、セント・ヴィンセント(St.Vincent)の首謀者であるアニー・クラークをメンターとして挙げており、クラークとは最近一緒にトーリ・エイモスのライヴに行ったと記している。ニューヨーク・タイムズ紙のインタビューの中で、アニー・クラークは次のように語っている。「あんなに若くて、すんなりと自己を確立している人には会ったことがない......(ロドリゴは)自分が何者であり、何を望んでいるのかを知っていて、それを声に出すことを恐れていないようだ。そして、本当に愛らしい女の子でもある。彼女が誰かを悪く言うのを聞いたことがないよ」


オリヴィア・ロドリゴが敬愛するもう一人のアーティストは、ビキニ・キルとル・ティグレのキャスリーン・ハンナであり、その気持ちはお互い同じである。タイムズ紙の記事の中で、ハンナはロドリゴがどれほど好きなのかを語っている。「この若い女性たち、特にオリヴィアはソングライターとしてとても進んでいて、本当に複雑な方法で自分自身を表現しているように見えるから」ロドリゴがライオット・ガールについて言及していることについて、ハンナはこう言う。「このアンダーグラウンドな音楽スタイルが、実際に音楽愛好家である人物によってメインストリームでグラフィカルに言及されているのを見るのは、とても素晴らしいことです」


ロドリゴはさらにキャリン・ガンツ記者の取材に対して、「いつもロックが大好きで、それを自分らしく、女性らしく、それでいてストーリーを語り、傷つきやすく親密な何かを語れるような方法をいつも探していた」と語っている。ロドリゴはまた、Snail Mail、Sleater-Kinney、Joni Mitchell、Beyoncé、No DoubtのReturn Of Saturn、Sweetなど、お気に入りの曲を列挙した。「今日は『Ballroom Blitz』を10回も聴いたわ。なんでか全然わからない」とも話している。

 

Olivia Rodrigo 『GUTS』



Label: Geffen

Release:  2023/9/8

 

Tracklist:

1.all-american bitch

2.bad idea right?

3.vampire

4.lacy

5.ballad of a homeschool girl

6.making the bed

7.logical

8.get him back!

9.love is embarrassing

10.the grudge

11.pretty isn't pretty

12.teenage dream

 

 

 

 

・Stephen Colbert



オリヴィア・ロドリゴは12月18日(月)夜、『ザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーヴン・コルベア』の音楽ゲストに登場し、自身のシングル「vampire」をストリングス・アシストで演奏した。


今月初め、ロドリゴは『サタデー・ナイト・ライブ』でも「vampire 」をピアノ弾き語りで披露している。今回は、ピアニストとオーケストラのストリングスセクションをバックに、ステージに立った。ある識者の話によると、曲のヴォーカルに集中するあまり、ロドリゴの歌声はヴァンパイア的ではなかったとのこと。

 


 

・Saturday Night Live



オリヴィア・ロドリゴは、アダム・ドライヴァーが司会を務めた昨夜の『サタデー・ナイト・ライブ』に音楽ゲストとして出演しました。


さて、彼女は2ndアルバム『GUTS』から2曲、ピアノ・ソロで演奏した「Vampire」のストリップダウン・バージョンと「All-American Bitch」を演奏しました。


2回目のパフォーマンスでは、ドレス姿でディナーテーブルに座り、ケーキのひとつをナイフを刺したり踏みつけるなど、狂気をあらわにし、その後すぐ正気に戻るという名演技を見せた。彼女はまた、『Tiny Ass Bag』というスケッチにも出演しました。以下からクリップをご覧ください。


ロドリゴのSNL出演はこれが2度目となります。2021年5月に同番組でデビューし、「drivers License」と「good 4 u」を披露した。


ロドリゴは2024年、GUTSをサポートする大規模なワールド・ツアーを開催する。チャペル・ロアン、ピンク・パンテレス、レミ・ウルフ、ブリーダーズなどがオープニングを飾る予定です。



 

©Shervin Lainez


Anjimile(アンジマイル)は、次作アルバム『The King』の最新曲「Father」を発表した。『ザ・キング』は4ADから9月8日にリリースされる。以前、アンジマイルはタイトル曲をドロップしています。

 

「この曲は、2016年初めにリハビリ施設に通い、断酒する前、その最中、そしてその後に私を支えようとしてくれた両親への感謝と愛のジェスチャーのようなものとして、両親を思って書いたんだ」とアンジマイルは声明で語っている。「ありがとう、ママとパパ」。


「Father」

 

©Brianna Blank


ビヴァリー・グレン=コープランドが、ニューアルバム『The Ones Ahead』の新曲「Stand Anthem」を発表した。グレン=コープランドと彼の長年のパートナーであるエリザベスとのコラボレーションで、「Harbour (Song for Elizabeth)」「Africa Calling」に続く作品です。


「"Stand Anthem”は元々、エリザベスが書いた「Bearing Witness」という一人芝居のエッセンスを表現するために書かれた曲だった。「彼女はこのショーの脚本、プロデュース、演出、出演を担当し、マウント・アリソン大学のサポートのもと、あの比類なき(今は亡き)カナダのドラマトゥルク、シャロン・ポロックの支援を得てワークショップを行った。ショーでは、私と先住民の長老が「長老の声」を代弁した。これはエリザベスの先見的で、地球活動家的なショーで、まったく素晴らしいものでした」

 

「Stand Anthem」



Beverly Glenn Copelandの新作アルバム『The Ones Ahead』はTransgressiveより7月28日発売予定。

 

©Shervin Lainez


Speedy Ortiz(スピーディー・オルティズ)は、近日発売予定のアルバム『Rabbit Rabbit』に収録される新曲「Plus One」を発表した。

 

バンドは以前、シングル「Scabs」「You S02」を発表している。「Plus One」は、監督ディラン・マーズ・グリーンバーグによるミュージック・ビデオも公開されています。

 

この新曲について、サディ・デュプイは声明でこう語っている。

 

ツアーは大好きだけど、仕事中毒になることは、自分の気持ちを抑えるのに便利な方法だった。パンデミックでは、虐待を受けた家族との疎遠を反芻している自分に気づいた。私は曲作りを通して他の暴力体験を処理してきたが、『Rabbit Rabbit』まではこうした記憶に触れることはなかった。セラピーや曲作りの中で古いトラウマに取り組むことができたことで、他の場所での境界線がはっきりし、搾取的な人間関係から前に進むことができるようになった。

それが『プラス・ワン』であり、悲しいアコースティック・ワルツとしてすぐに生まれた。私は引っ越しの途中、誰もいないリビングルームの床に座っていて、むき出しの環境が限界の暗さを加えていた。プリプロダクションのために戻ったとき、私の頭の中にはテキサスのポスト・ハードコアがあったので、ティーン時代に私にインスピレーションを与えてくれたバンド、アット・ザ・ドライブインとトレイル・オブ・デッドを意識してみた。

 

 「Plus One」

 

ディラン・マーズ・グリーンバーグ監督と一緒にビデオを作ったんだけど、彼のキャンピーさとB級映画の専門知識は、バンドのとてもキャンピーなビデオグラフィにぴったりだった。私たちはホラー映画へのオマージュは数多く手がけてきたけど、オールドスクールな怪獣映画へのオマージュは初めてだった。ディランのペットのウサギのブードゥーは、完璧なゴジラサイズのスターだった。

 

Seedy Ortizのニューアルバム『ラビット・ラビット』はワックス・ナインより9月1日発売予定。


 


Mac Krolは、スーパーチャンクのフロントマン/Merge Recordsの共同設立者であるマック・マコーガンとマイク・クロールのコンビです。マイク・クロールに関しては、Mergeから2作のスタジオ・アルバムを発表しています。このデュオは7月28日にMergeからデビュー7インチシングルをリリースします。


この緊密なプロジェクトは、2015年にマイク・コロールがサンフランシスコのタイニー・テレフォンで行ったレコーディングから始まったという。

 

「ラフ・ミックスを家に持ち帰り、後で歌詞を書いてレコーディングする予定だった。しかし、家に帰って曲を聴いてみると、そのほとんどが自分の声にとって間違ったキーであることにすぐに気づいた。だから、後でどうにかしようと思ってファイルしておいたんだ。そして、クロルは曲の入ったハードディスクを見つけた」「驚いたことに、それらは記憶していたよりも良い音だったが、それでも私の声には合わなかった。私はマックにそのトラックをメールで送り、もし彼が隔離されて退屈しているなら、私のインストゥルメンタルの上に何か言葉を書いて歌ってくれないかと言った。彼は作詞作曲は嫌いと言って、丁重にお断りした。数日後、3曲の歌詞が完成し、象徴的なマック・マコーガンがその上で歌い、シュレッドした。びっくりしたよ」

 

A面として公開された 「For Some Other Reason」で、2人の熟練したソングライターがぶつかり合ったようなサウンドを楽しむことができます。以下よりご視聴ください。

 

「For Some Other Reason」




Mac Krol 『For Other Season』

 

Tracklist:

 

1.For Some Other Reasons

2.Fair Warning

3. What Wolud You Say



 

©David Needleman

 

R&B界の若きスター、Jon Batiste(ジョン・バティステ)がニューアルバム『World Music Radio』を発表しました。2022年のグラミー賞アルバム・オブ・ザ・イヤーを受賞した2021年の『We Are』に続くこのアルバムは、Verve/Interscopeから8月18日にリリースされます。

 

プロデューサーのジョン・ベリオンとともにレコーディングされた本作には、ラナ・デル・レイ、リル・ウェイン、ケニー・G、J.I.D、ニュージーンズ、ファイヤーボーイDML、カミロ、リタ・ペイェスらが参加している。ファースト・シングル「Calling Your Name」のミュージックビデオも公開されています。


「ワールド・ミュージック・ラジオ』は、宇宙の星間領域を舞台にしたコンセプト・アルバムだ。「リスナーは、ビリー・ボブ・ボー・ボブという名の星間を旅するグリオに導かれ、光の速さで世界中を音で駆け巡る。このアルバムは、自分の人生における解放感と、これまで感じたことのないような、自分の人間性、技術、そして自分を取り巻く世界に対する新たな探求心を持って制作した」


「Calling Your Name」

 

 

 

Jon Batiste 『World Music Radio』

Label: Verve/Interscope

Release: 2023/ 8/18

 

Tracklist:

 
1. Hello, Billy Bob


2. Raindance [feat. Native Soul]


3. Be Who You Are [feat. JID, NewJeans and Camilo]


4. Worship


5. My Heart [feat. Rita Payés]


6. Drink Water [feat. Jon Bellion and Fireboy DML]


7. Calling Your Name


8. Clair de Lune [feat. Kenny G]


9. Butterfly


10. 17th Ward Prelude


11. Uneasy [feat. Lil Wayne]


12. Call Now (504-305-8269) [feat. Michael Batiste]


13. Chassol


14. Boom for Real


15. Movement 18′ (Heroes)


16. Master Power


17. Running Away [feat. Leigh-Anne]


18. Goodbye, Billy Bob


19. White Space


20. Wherever You Are


21. Life Lesson [feat. Lana Del Rey]


 

 
 
ブリットポップのアイコン、Blurが7月21日にパーロフォンからニューアルバム『The Ballad of Darren』をリリースします。そのセカンド・シングル「セント・チャールズ・スクエア」のミュージック・ビデオが公開。ライブ映像で構成されたモノクロのビデオは、トビー・Lが監督を務めた。

フロントマンのデイモン・アルバーンは、プレスリリースでこの曲について次のように語っています。「セント・チャールズ・スクエア "はモンスターの亡霊が出没する場所だ」と説明している。最盛期のようなファジーなギターと渋みの加わったデイモン・アルバーンのボーカルにも注目です。



「St. Charles Square」

Swans 『The Beggar』

Label: Young God/ Mute Aartists

Release: 2023/6/23


Review


マイケル・ジラ擁するNYのアンダーグランドの伝説的なバンド、SWANSは、米国のインダストリアルロックの先駆的な存在で、よく考えると、トレント・レズナ−擁するNINよりも以前の84年に結成された。最初期の代表作『Cops』では、インダストリアルとパンクを融合したスローチューンの嵐で聞き手を圧倒し、その後の時代において、熱烈な信者を増やし続けてきた。このバンドを00年代の頃、初めて聴いた印象としては、”重い、低い、遅い”という感覚に尽きた。当時、レコードショップでは入手困難であったので、もちろん、サブスクリプションもない時代、私はやむなく、あまり褒められない方法で『Cops』を聴いたのだった。それはマイケル・ジラの重力を感じさせる、地の底に引きずり込まれるようなドゥームの雰囲気を擁する重苦しいボーカル、メタリックなノイズギター、そして、やかましいドラムは、”アヴァンギャル”という概念が何かを私に教唆し、そして、その精髄が何たるかを掴ませることになった。スワンズの音楽は反商業主義の極致であり、ニューヨーク・アヴァンギャルドの系譜とはかくなるものなのか・・・という印象を抱かせる。彼らは、ノーウェイヴ、テレヴィジョン、パティ・スミス、ファグス、ルー・リード、そういったアウトサイダーのDNAを受け継ぐバンドであることは疑いを入れる余地はない。しかし、それはニューヨークで起こったことだから説得力がある。


2000年代には「Filth/Body To Body、Job To Job」というインダストリアルロックの佳作を発表した。この00年代には、ドイツのインダストリアルバンドに近い不気味なアヴァンギャルド性を追求していた。そして、それは金属的なパーカッション、メタリックなギター、そしてやはり、マイケル・ジラの重苦しい低いボーカル、スローチューンの楽曲、こういった彼らの代名詞となるパンクロックソングで国内にとどまらず、海外にもそのファンを増やしていったのだ。

 

SWANSの音楽は基本的にパンクに属することに疑いを入れる余地はない。メタルに近いインダストリアル性によってカルト的なバンドとして君臨しつづけてきたことも。しかし、この四年ぶりのニューアルバム『Beggars』 はかなり久しぶりのSWANSの音楽にふれる機会を設けてくれたが、多少なりとも、マイケル・ジラとバンドのイメージが変化することになった。以前ほどにはトゲトゲしさはなくなり、むしろそれとは逆の懐深い大人のロックへと変貌したというのが率直な感想である。そして瞑想的なオルタナティヴロックというのが相応しい見方かもしれない。70年代には「ALT」という言葉もなかったが、ジム・モリソンが志したロックにも近い。

 

オープナー曲は「The Parasite」は、Pink Floydのシド・バレット在籍時のようなサイケ・フォークの系譜を受け継いでいるように思える。何か現実とはことなるアストラルの領域へと踏み込んでいくようなミステリアスなトラックである。しかし、そこにはいかにも、SWANSらしい瞑想的な雰囲気と歌詞の詩情が含まれている。英会話がそれほど得意ではない私にとっては、マイケル・ジラの器楽的なボーカルの歌詞の意味を明確に掴むことは難しいが、一方で、ウィリアム・バロウズが指摘していたように、音楽も詩も、結局、徹底的に磨き上げられ、極限まで研ぎ澄まされた時、言葉の持つ本義から遠ざかり、”有機物的、あるいは、無機物的な何か”とならざるを得ない。それが重力の重みをおびれば、鉱物(Metal)となり、より軽くなれば、存在そのものが希薄になって、雰囲気(Ambient)になる。ボーカルや言葉、歌詞というのは、結局、どちらの方に重点をおいて進んでいくのか、その方法論の相違によるものでしかないのである。

 

しかし、このアルバム『The Beggar』の全体的な印象を見ると、以前のSWANSにはなかった要素が突き出されているが、やはり、このバンドらしさも作品全体に通底している。「Paradise Mine」は、Slintを彷彿とさせるポスト・ロックであるが、それはやはり彼らの代名詞的なスローチューンによって構成されている。以前のインダストリアルの要素を極限まで削ぎ落とし、それをスタンダードなロック、あるいはコアなロックとして昇華している。続く「Los Angels: City Of Death」は、これまでのSWANSの印象を払拭する、いささか軽快なナンバーとも言える。ただ、それはさっぱりとした明るさではない、奇妙なシニカルや暗喩もさりげなく込められているように思える。また、マイケル・ジラのボーカルは、コーラスが加わったとたん、ジム・モリソンのような瞑想性を帯びる場合もある。スタンダードなロックナンバーと思わせておいて、その中にもアヴァンギャルドらしさ、パンク的な何かを忍ばせているのが重要なのだ。

 

その後、アルバムの世界は続く「Michael Is Done」でさらに瞑想的な領域へと進んでいくが、マイケル・ジラが駆使するのは、ラップやヒップホップとは異なるリリックやスポークンワードの新たなスタイルでもある。それがいくらか聞きやすさのあるロックソングという形で展開されていく。続く「Unforming」は神秘的なイントロから、優しげなフォーク・ミュージックへと直結している。それ以前の曲と同様に、ジム・モリソンのような瞑想性を帯びているが、それは温和なフォーク・ミュージックとして昇華され、シンセのシークエンス、ラップスティール、グロッケンシュピールのような音色により、かつてのルー・リードの曲のようにロマンチズムを帯びるようになる。謂わば、ここにニューヨーク・アヴァンギャルドの継承者としてのマイケル・ジラの姿が伺える。これまでになくメロディーそのものの良さを追求したこの曲は続いて、ピアノの音色によって美麗な雰囲気に彩られ始める。そして、その上をほのかに漂うラップスティールはカントリーに近い温和さをもたらし、マイケル・ジラの低いヴォーカルと見事なコントラストを描くようになる。ここには、以前のSWANSの煉獄的な音作りとは異なる、天上的な何かが表現されている。もちろんこの要素はデビュー当時にはありえなかったものである。

 

以後も、マイケル・ジラの低く重いボーカルは続いていく。しかし、前曲と同様に、続くタイトル曲「The Begger」でも、SWANSの音楽性の手法ががらりと変化しているのに気づく。既にかつての重苦しさもなければ、鈍さもなくなっている。この曲は明らかにシド・バレットの「The Mad Laughs-帽子が笑う 不気味に」や、日本の70年代の歌謡曲の流行の合間にアンダーグランドで隆盛をきわめたサイケ・フォークを志向したトラックであると思われるが、SWANSの名刺代わりとなるスローテンポの楽曲は、むしろ聞き手の感覚に癒やしを与え、穏やかな感情を与えもする。これはバンドそのものの方法論を大きく変えたわけでもないのに、バンド制作者の心情が変化したことにより、こういった曲が生み出されるようになったのかもしれない。 

 

その他、アンビエント風の楽曲もアルバム全体の主要なイメージを形成している。「No More Of This」は、近年のブライアン・イーノが模索するアンビエント・ロックとの共通項を見出せる。続く「Ebbing」は、フォークとアンビエントの融合に取り組んでいる。「Why Can't〜」では、アメリカーナをサイケフォークという観点から捉え直しており、「The Beggar Lover」では、女性の声のモノローグを取り入れて、シネマティックなアヴァンギャルド・ミュージックに繋がっていく。このアルバムの中では唯一インダストリアルの要素を加味しているが、これは、SWANSがデビュー当時の前衛性や反商業主義を片時も忘れたことがないことを表している。

 

アルバムの最後では、渋さのあるスタンダードなロックソング「The Memorious」で終了するが、ここにはやはりリチャード・ヘルのようなアウトサイダーとしてのニューヨーク・アヴァンギャルドの系譜にあるコアな音楽性が通底している。40年を経てもなお、SWANSはSWANSであり続ける。彼らがこれまでパンクでなかったことは一度もなく、それは今作も同様なのである。

 

 

82/100

 



Featured Track 「Unforming」

 


The Clienteleは来月末にニューアルバム『I Am Not There Anymore』収録の最新シングル「Clare's Not Real」をリリースした。
 
 
シンガー/ギタリストのアラスデア・マクリーンは最新シングルについてこう語っている。
 

「2020年の夏、私はスペインのセルセディージャにいた。突然、灰の雨が降ってきて、水平線がオレンジ色に輝き、近くのアビラが山火事で燃えているのを携帯電話で読んだ。この瞬間が、アルバムのいくつかの曲に入っているんだ」
 
 
「Clare's Not Real」
 

 

©Alexa Viscius

シカゴを拠点に活動するバンド、Slow Pulp(スロー・パルプ)がニュー・アルバムとANTI-デビュー作『Yard』を発表した。

 

2020年の『Moveys』に続くこのアルバムは、9月29日にリリースされる予定であり、既発表曲「Cramps」も収録されている。新曲「Slugs」は、ヤコブ・ラゾヴィックとリッチ・スミスが制作したミュージック・ビデオとともに本日公開された。


「"スラッグス "は、簡単に言えば、夏に恋に落ちることについて歌っている。"この曲は、誰かを知ることの新しさや新鮮さが、その人のことをどれだけ気にかけるようになったかに気づくことで恐怖に変わるような場所に生きている。私は人間関係に関して、不安や無常の感情に支配されがちだ。おそらく、過去に人間関係の基盤が不安定だったり、複雑だったりしたせいだろう。でも、突然、初めて、健全な愛着と相互賞賛のある、安全だと感じられるものの中にいる自分に気づき、不確実性の必然性がより簡単に受け入れられるようになった。この曲は、恋愛におけるさまざまなタイプの初めての瞬間という時代を超越したもので、この一周の瞬間を見つけたというのは、とても素敵なことだと思う」


Moveysを孤独に仕上げている間、マッシーは一時的に家に戻り、父親のマイケルの小さなスタジオでヴォーカルを録音した。バンドは、当時唯一の選択肢であったヤードで再びマイケルのヴォーカルを録音した。

 

「一緒に仕事をすることで、見知らぬ人や家族ではないプロデューサーとはできないような方法で、お互いにとても正直になることができる。マッシーは、「彼は、私の人生を身近に知っているから、曲の背景をすでによく知っている。彼はとても率直で、私が聞きたくないけど聞く必要があることをよく言ってくれる。それが僕から最高のテイクを引き出すことにつながっていると思う」


『Yard』は2022年2月、マッシーがウィスコンシン州北部にある友人の山小屋にひとりで滞在していたとき、初めてまとまり始めた。

 

「私たちが発見したことのひとつは、意図的に孤立する時間を取ることが本当に重要であり、他の時にもっと協力的になることも重要だということです」とベーシストのアレックス・リーズはコメントした。

 

「このプロセスを通して、バランスをとること、意図的にそうすることについて多くのことを学んだ」


「Slugs」
 

 

 後日、『Yard』は週間の特集レビューとしてご紹介しています。こちらよりご一読ください。



Slow Pulp 『Yard』

 


Label: ANTI-

Release: 2023/9/29

Tracklist:


1. Gone

2. Doubt


3. Cramps


4. Slugs


5. Yard


6. Carina Phone 1000


7. Worm


8. MUD
9. Broadview


10. Fishes


 

©Kevin Westenberg


キム・ディール擁する、The Breeders(ザ・ブリーダーズ)は、1993年のアルバム『ラスト・スプラッシュ』の30周年記念リイシューを発表した。『Last Splash (The 30th Anniversary Original Analog Edition)』は9月22日に4ADからリリースされる。このアルバムはオリジナルのアナログ・テープからリマスターされ、発掘された2曲のアーカイヴ・ソングが収録されている。アイアンウィング・スタジオのブランドン・ウィーヴァーが監督したビデオは以下から。


『Last Splash』のスペシャル・エディションは、45回転の12インチ・レコード盤2枚に加え、忘れ去られた楽曲を収録した片面エッチング仕上げの12インチ盤1枚が付属して発売されます。

 

「Go Man Go」とともに、ダイナソーJr.のJ・マスシスがリード・ヴォーカルを担当した「Divine Hammer」のニュー・ヴァージョン「Divine Mascis」も収録されている。デザイナーの故ヴォーン・オリヴァーによるオリジナルのスリーブ・アートも、彼の長年のデザイン・パートナーであったクリス・ビッグによって再構築されている。

 

「Go Man Go」




The Breeders 『Last Splash (30th Anniversary Edition)』

Label: 4AD

Release: 2023/9/22


Tracklist:

 
1. New Year (2023 Remaster)


2. Cannonball (2023 Remaster)


3. Invisible Man (2023 Remaster)


4. No Aloha (2023 Remaster)


5. Roi (2023 Remaster)


6. Do You Love Me Now? (2023 Remaster)


7. Flipside (2023 Remaster)


8. I Just Wanna Get Along (2023 Remaster)


9. Mad Lucas (2023 Remaster)


10. Divine Hammer (2023 Remaster)


11. S.O.S. (2023 Remaster)


12. Hag (2023 Remaster)


13. Saints (2023 Remaster)


14. Drivin’ on 9 (2023 Remaster)


15. Roi (Reprise) (2023 Remaster)


16. Go Man Go


17. Divine Mascis

 


Oscar Lang(オスカー・ラング)が最新シングル、ピアノ弾き語りの「On God」をリリースした。このニューシングルは7月21日に発売されるニューアルバム『Look Now』に収録される。

 

この曲は、幼い頃に母親を亡くした経験を歌ったもので、オスカーにとってこれまでで最も傷つきやすい曲だ。

 

「僕の母親は僕が7歳の時に自殺したんだけど、何年もの間、僕はそのことについて深く考えなかった。そういうことがあると、そのことの重大さや自分にとってどういう意味があるのかがわからなくなる。この1年で、母親がそばにいてくれることが、自分の人生にとってどれほど大切なことなのかがわかったんだ」

 

『Look Now」は7月21日にダーティー・ヒットからリリースされる予定で、ニュージーランドのソングライター、モリー・ペイトンとの新しいコラボレーションが収録される。先行シングルとして「A Song About Me」「One Foot First」「Everything Unspoken」を発表しています。



「On God」