Foo Fighters(フー・ファイターズ)は、1995年のデビューアルバムの30周年を記念して、今週初めにマイナー・スレットの 「I Don't Wanna Hear It」のカヴァーを公開し、何かを予告していたが、今度はニューシングルを公開した。

 

 「Today's Song」は、2023年のアルバム『But Here We Are』以来の新曲で、プレスリリースでは "次の章の幕開け "と銘打たれている。 以下よりご視聴ください。


デイヴ・グロールは、この曲とともにファンへのメッセージを投稿した。 その内容は以下の通り。


ーー何年もの間、僕たちには抑えきれない喜びの瞬間もあれば、打ちのめされるような傷心の瞬間もあった。 美しい勝利の瞬間も、辛い敗北の瞬間もあった。 私たちは骨折や傷ついた心を修復してきた。 しかし、私たちは何があろうとも、互いのために、互いのために、共にこの道を歩んできた。 人生において、一人では歩めないからだ。


ウィリアム・ゴールドスミスの無限のエネルギー、フランツ・シュタールの経験豊かな知恵、そしてジョシュ・フリースの雷鳴のような魔術師がいなければ、この物語が不完全なものになっていたことは言うまでもありません。 ありがとう、みなさん。


そして、テイラー。 あなたの名前は毎日、時には涙とともに、時には微笑みとともに語られますが、それでもあなたは私たちのすることすべて、行く先々で永遠に存在します。 あなたの美しい魂の大きさは、私たちがあなたの不在に感じる無限の憧れに匹敵するものです。 私たちは皆、言葉では言い表せないほどあなたを恋しく思っている。 フー・ファイターズは、最終的に目的地にたどり着くまで、僕らが演奏するすべての音にテイラー・ホーキンスを永遠に含めていくだろうーー


ジョシュ・フリースの後任ドラマーが誰になるかは、グロールのメモには書かれていない。 フリースは2022年のロンドンとロサンゼルスでの公演から一緒に演奏していたが、今年初めにバンドから "追い出された "と語っている。


昨年、グロールは "結婚以外で生まれた "赤ちゃんについて声明を発表している。 10月にアジアで、11月にメキシコ・シティで行われるフー・ファイターズの来日公演はこの声明以来初の公演となる。 

 

 

「Today's Song」

 


 

昨年、アメリカン・フットボールはデビューアルバムの25周年を一連のライブ・パフォーマンスで祝福した。そのツアーの模様がコンサートフィルムという形で不滅になる。『American Football (Live in Los Angeles)』は、ロサンゼルスのエル・レイ・シアターで2夜にわたって収録された。


ステフ・リンズラーが監督し、エセル・カイン、イヴェット・ヤング、M.A.G.S.のインタビューが収録されたこのフィルムは、今夜(7月2日)午後9時(東部夏時間)にバンドのYouTubeチャンネルで初公開される。(ドキュメンタリー映像のフルバージョンの視聴はこちら


『American Football (Live in Los Angeles)』は、アメリカン・フットボール初のライブ・アルバムの公式リリース。エモ・ロッジスターズのデビュー曲全曲を収録したこのアルバムは、今年初めにBandcampで発売され、収益はカリフォルニア山火事の被災者のために寄付された。


ヴァイナル・プレス盤には、アティバ・ジェファーソンが撮影したエル・レイ・シアターのライヴ写真を収めた8ページのブックレットが付属する。アルバムの試聴はこちらから。

 

アメリカン・フットボールは、2024年にデビューアルバム『Ⅰ』をリマスタリングして再発すると同時に、アイアン&ワイン、マンチェスター・オーケストラ、ブロンドシェルなどが参加したフルアルバム・カヴァー・コンピレーションを発表した。


『アメリカン・フットボール』のジャケットに登場する家は、バンドがポリビニル・レコードと共同で所有するもので、昨年からAirbnbで借りることもできる。アメリカン・フットボールは2019年、3作目にして現在までの最新スタジオ・アルバム『アメリカン・フットボール』を発表した。

 

 

 「American Football (Live in Los Angeles)- Trailer」

 


オアシスは待望の再結成ツアーをイギリスとアイルランドで行い、その後北米やアジアでも公演を行おうとしている。 そして彼らは、1995年にリリースされた2ndアルバム『モーニング・グローリー』の30周年記念リイシューを発表した。新しいリイシューバージョンには追加トラックとして、有名曲のアンプラグド・バージョン(アコースティック・バージョン)が収録予定。


このアルバムは以前にもリイシューされているが、今回の違いは、5曲の新しいボーナス・トラック、4曲のアルバム曲のアンプラグド・ヴァージョン、そして1曲のB面が収録されている。先行シングルとしてリリックビデオと同時に公開された "Acquiesce (Unplugged) "を下記よりお聴き下さい。


オアシスのノエル・ギャラガーは、ロンドンにあるノエルのスタジオ、ローン・スター・サウンドのオリジナル・マスター音源を使用し、カラム・マリーニョと共にアンプラグド・バージョンをプロデュース、ミックスした。多くの憶測の後、リアムとノエル・ギャラガー兄弟はついに和解し、昨年再結成を発表した。ツアーにはアンディ・ベルが帯同するという噂がある。


さて、デビューアルバム『Definitely Maybe』のリリースから31年、前作『Dig Out Your Soul』(2008年)のリリースから17年、オアシスは間違いなくイギリス最大のバンドであり続けている。 


当時、『Definitely Maybe』はイギリスで史上最も早く売れたデビュー・アルバムだった。 1995年の『What's the Story Morning Glory? 』、1997年の『Be Here Now』はさほど評判は良くなかったが、それでも成功を収めた。 1998年の『The Masterplan』は、史上最高のB面曲集のひとつとされている。 バンドはさらに4枚のスタジオ・アルバムをリリースし、2009年に解散した。 長年にわたるリアムとノエルの確執が、再結成を阻んできたが、ついにオアシスが今年再始動する。

 

 

 

「Acquiesce (Unplugged)」 

 

 

 

 

Oasis 『(What's The Story) Morning Glory?』 - Reissue 


Tracklist:


1. Hello

2. Roll With It

3. Wonderwall

4. Don’t Look Back In Anger

5. Hey Now!

6. [Untitled]

7. Some Might Say

8. Cast No Shadow

9. She’s Electric

10. Morning Glory

11. [Untitled]

12. Champagne Supernova


Additional Tracks:


1. Cast No Shadow (Unplugged)

2. Morning Glory (Unplugged)

3. Wonderwall (Unplugged)

4. Acquiesce (Unplugged)

5. Champagne Supernova (Unplugged)


青天井と思われたストリーミング市場の成長に翳りが見える。音楽消費に関する最新のデータには成長鈍化の兆しが反映されている。今回、BPIが発表した最新の数字によると、英国では市場の勢いが減速しており、ストリーミングの成長率が一桁台に留まったことが明らかになった。


オフィシャル・チャート・カンパニーのデータに基づく)半期の市場数値によると、2025年上半期のストリーミング消費(SEA-ストリーミング換算アルバム)は前年同期比6.4%増の9,363万2,987枚だった。 第1四半期のストリーミング消費は前年同期比6.6%増であったが、第2四半期は同6.3%増となり、年間を通じて成長率は鈍化している。


半期における全フォーマットの音楽消費実績(アルバム等価売上高:AES)は、5.2%の伸びを示した。 第2四半期は、前年同期比4.3%増と、第1四半期の6.2%増に比べ、再び勢いが鈍化した。


2025年上半期のAES市場全体の結果は、2024年上半期の9.8%増と比較している。 2024年全体の結果は9.7%でほぼ同じであった。


BPIによるイギリスの結果は、業界アナリストMIDiAによる新しいレポートと時を同じくして発表された。 これは、MIDiAが今年初めに警告した成長鈍化に続く発表である。


MIDiA Researchの『Global Music Forecasts 2025-2032』レポートによると、2024年は "緩やかな成長 "の年となり、世界のレコード音楽収入は4.5%増と控えめなものとなった。


目先の減速にもかかわらず、レコードの全般的な売り上げの長期的な見通しは依然として明るいという。 小売売上は2032年までに1,108億ドルに達し、2030年には1,000億ドルの大台を突破する。 レーベル・トレードの収入は2032年までに582億ドルに達すると予想されている。

Smut  『Tomorrow  Comes Crashing』 

 

Label: Bayonet

Release: 2025年6月27日

 

 

Review 

 

 

シンシナティからシカゴに拠点を移して活動を続けるSmutの2022年以来となるニューアルバム『Tomorrow Comes Crashing』。前作よりもハードロック/メタル風のサウンドアプローチが展開されている。前作よりもキャッチーな曲作りを意識しているのが明らかで、それらがブルックリンでの10日間における集中的なレコーディング、そして、アーロン・コバヤシ・リッチの的確なプロデュースにも表れ出ている。

 

前作『How The Light Felt』よりメタリックなロックアルバムで、カルト的なスタジアムロック・バンドの座に上り詰めようとする。すべてではないにしても、ライブ中心のレコーディングになっていることが分かる。どのフレーズやシークエンスが後から被せられたものなのか、それはおそらく曲をよく聴けば分かると思う。ヴォーカルとギターの録音が全面的に押し出されたのは、このバンドの主要なソングライターとしての役割を担っているのが、ローバックとミンということを伺わせる。前作に比べると、ドラムのテイクがダイナミクスを増し、鮮明になった。しゃりしゃりした心地良いドラム/ハイハットのパーカーションにおけるプロデュース処理はその賜物だろう。

 

アルバムの紹介には、「パラモア・ミーツ・グリーン・デイ」とある。これは実際には、アルバムの二曲目に収録されている「Syd Sweeney」の紹介文であるが、このアルバム全体にも当てはまる。ただ、ヘイリー・ウイリアムスやビリー・ジョーのソングラインティングとは明確に異なることは双方のファンであればお気づきであろう。上記の二人のソングライティングは大衆的で扇動的な意味合いを持っている。他方、このアルバムには、スタジアムロック風の収録曲もあるにはあるが、全般的にはメインストリームのロックやパンクではなく、カルト的なロックやオルタナティヴの領域に属する作品と言える。

 

さらに、勘の鋭い聴き手であれば、アルバムのプロデュースを手掛けたアーロン・コバヤシ・リッチが所属するMommaとの共通点も容易く見出せるだろう。グランジ風のコード進行を巧みに活かしたオープニング「Godhead」などは、90年代のミクスチャーロックとも共鳴している。ラウドロックの志向を強く感じるが、それらに聴きやすさをもたらすのはやはり、メロディアスなボーカルである。つまり。テイ・ローバックのボーカルは、依然としてSmutの音楽全般にエモ性をもたらしていることがわかる。

 

さらに、このアルバムは、おおよそ三つのロックソングのタイプに分割されている。アルバムの序盤はスタジアムロックを意識したトラック、中盤からはシンシナティからシカゴ、そしてニューヨークとこの十数年でバンドが培ってきたメロディアスなロックソング、さらに終盤にかけては、Taking Back SundayなどのUSオルタナティヴロックからの影響をかけあわせたものまで広く存在する。全般的にはスタンダードなロックが中心だった『How The Light Felt』よりもパンクやメタルのようなフックを意識した曲作りやスタジオのセッションを想像することが出来る。その上で、エモやポストエモのエッセンスが加わり、バランスが良くなったという印象である。アルバムのどの部分から聴いても、違ったテイストが味わえる絶妙な作品となっている。

 

また、全般的には90年以降のオルタナの影響こそあれ、普遍的な80年代以降のロックソングの形を踏まえ、それらのハードロックを哀愁がある切ない感じのメロディアスのボーカルスタイルの形と結びつけるというこのバンド特有のスタイルは、「Dead Air」に発見出来る。それらがアルトポップの方向にベクトルに傾くと、「Ghost」、「Burn Like Violet」のような曲に変化する。後者の二曲は、AOR風の楽曲としても聴かせる。これらはSmutとしての絶妙なバランス感覚によって成立している。他のラインナップでは、こういった抽象的な領域にあるサウンドにはならず、よりクリアな音楽性になっていたかもしれない。これらのメンバーの相互に見出せる音楽的な理解というのは長く時間を共有しないと出てこない、いわば目に見えない形のサウンドという形で出現した、ある種の信頼関係のようなものであろうと思われる。

 

終盤のハイライトで先行シングル「Touch & Go」は、シカゴの伝説的なインディーズレーベルにちなんでいる。しかし、意外とこのレーベルの音楽らしくはない。いや、どちらかと言えば、Jade Treeのパンクソングだ。先にも述べたように、Taking Back Sunday、Third Eye Blind、Saves the Dayといった00年代前後の名物的なUSパンク/オルナナティブバンドの代表曲を彷彿とさせるものがある。イントロは、ハードロックやパンクロックなのだが、以降の流れはエモやパワーポップである。これらのメロディアスなエモの領域にあるサウンド、それと対象的なハードロックやヘヴィメタルの領域にあるサウンドのコントラストがアルバムの聞き所となるかもしれない。

 

「Crashing In the Coil」が従来のスマットの集大成であるとすれば、より一般的な支持を獲得するべく書き上げたスタジアムロックを意識したバンガー「Spit」こそ、彼らのサウンドが新境地に達した瞬間である。そして、Smutでしか味わえないサウンドは、陰影のある切ないメロディアスなポップソング。作曲のその真価はクローズを飾る「Sunset Hymnal」に明瞭に表れ出ている。

 

 

78/100

 

 

 

 

ニューヨークのブルックリンを拠点とするガールズバンド、Say She Sheは、ピヤ・マリク、サブリナ・ミレオ・カニンガム、ニャ・ガゼル・ブラウンによって率いられている。そのサウンドはナイル・ロジャースやシックと比較されることもある。

 

トリオは三作目のアルバム『Cut & Rewind』を発表した。本作は10月3日にdrink sum wtrから発売され、同時に国内盤も発売される。セイ・シー・シーの象徴的なサウンドであるディスコソウル、ファンク、社会意識が融合したサウンドを楽しめる。アルバムのタイトル曲のミュージックビデオは下記よりご覧ください。

 

70~80年代の音楽に深く影響を受けたセイ・シー・シーのサウンドは、ミニー・リパートン、ロータリー・コネクション、リキッド・リキッド、ESGなどを引用してきたが、今作ではそのスケールをさらに拡大させた楽曲を制作している。

 

ロニー・リストン・スミスやリジャドゥ・シスタ ーズの要素を取り入れつつ、ランブリーニ・ガールズ(ロンドンのポスト・パンクデュオ シティ・スラングに所属)やアミル・アンド・ザ・スニッファーズ(オーストラリアの四人組パンクバンド ラフ・トレードに所属)といった同時代的なパンクスピリットも楽曲に投影させている。

 

脈打つディスコビート/スペイシーなホイッスルトーン/耳に残るメロディが融合するサイケデリックな音世界。 The Meters風のジャムや、Booker T. & The M.G.’sのスタジオでの規律のある行動、さらにリキッド・リキッドのSal Principatoとのポストパンク即興バンド経験を持つマリクの影響が感じられる。

 

 

「Cut & Rewind」

 

 

 

Say She She 『Cut & Rewind』  


 

 
アーティスト : Say She She (セイ・シー・シー)
タイトル : Cut & Rewind  (カット・アンド・リウィンド)
レーベル : drink sum wtr
発売日 : 2025年10月3日(金)
ジャンル : SOUL

 

Tracklist: 

 

1. Cut & Rewind 
2. Under the Sun 
3. Disco Life
4. Chapters 
5. Possibilities 
6. Take It All 
7. She Who Dares 
8. Shop Boy 
9. Bandit 
10. Little Kisses
11. Do All Things With Love 
12. Make It Known

 


▪️国内流通盤CD


品番 : AMIP-0382
店頭価格 : 2,500円(税抜)/2,750円(税込)
バーコード : 4532813343822
 
▪️輸入盤CD


品番 : DSW025
卸価格 : 1,540円(税抜)
バーコード : 617308101614
 
▪️輸入盤LP


品番 : DSW025LP
卸価格 : 2,940円(税抜)
バーコード : 617308103489
 
▪️輸入盤LP(限定Lilac Vinyl)


品番 : DSW025LP-C1
卸価格 : 3,190円(税抜)
バーコード : 617308103496

 

 

Say She She: 

 

 ニューヨーク・ブルックリンを拠点に活動する女性ボーカル中心のグループ。メンバーは、El Michels Affair/Chicano Batmanの元メンバー、ピヤ・マリク(Piya Malik)、サブリナ・ミレオ・カニンガム(Sabrina Mileo Cunningham)、 ナヤ・ガゼル・ブラウン(Nya Gazelle Brown)の3人で、いずれもクラシック音楽教育を受けたシンガー。

 

彼女たちは自らの音楽を「ディスコデリック・ソウル(discodelic soul)」と呼び、”ドリーミーなハーモニー”を特徴としたサウンドを制作している。ディスコや70年代ファンクを中心にさまざまな影響を融合させた サウンドで、グループ名がナイル・ロジャースへのオマージュでもあり、Chicを主要なインスピレーションとして挙げている。

 

2022年にColemine Records傘下のKarma Chiefからデビューアルバム『Prism』をリリース。英ガ ーディアン紙から5つ星を獲得し高評価を得た。2023年には2ndアルバム
『Silver』をリリース。

 

公共ラジオ局KCRWでは、その年のNo.1アルバム、WXPNでは、10月の「注目すべきアーティスト」、KEXPの年間アルバムランキングでもトップ20にランクイン。ヨーロッパやアメリカでツアーを行い、グラストンベリー・フェスティバルやハリウッド・ボウルなど、大舞台にも出演している。


1990~2000年代以降のエレクトロニカの文脈を普及させた最重要グループ、アイスランドのmúmが12年ぶりのニューアルバム「History of Silence(ヒストリー・オブ・サイレンス)』を発表した。原盤は、CD/LPの二形式でMorr Musicから9月19日に発売。CD国内盤がImpartmentからリリースされることが明らかになった。

 

ニューアルバムには、電子音楽的なサウンドアプローチの他、弦楽を中心とするオーケストレーション、ボーカル、アンティークな質感を持つアコースティックピアノなど、ムームらしさが余すところなく凝縮されている。12年ぶりのニューアルバムは力作となりそうな予感である。

 

2013年の『スマイルワウンド』以来となるアイスランド人グループによるフルアルバムであり、2年の歳月をかけて録音、解体、再構築、洗練、完成された7枚目のスタジオ・アルバムである。エレクトロニック・サウンドとアナログ・サウンドの厳選されたパレットを中心に生き生きと揺れ動く8曲の新曲は、繊細で心をつかむソングライティングを通して音空間を探求し続けるグループの努力を反映している。

 

長い間、ムームは音楽における距離のアイデアを探求してきた。当初、これは純粋に必要性から生まれたものだった。1990年代後半にアイスランドで結成されたメンバーは、すぐに世界中を旅するようになった。定住し、移動し、追いつく。距離という概念は、やがて集団のプロセスに不可欠な要素となった。「ヒストリー・オブ・サイレンス』は、この考え方に傾倒し、空間と時間がアレンジメントの不可欠な柱となっている。首尾一貫した構成でありながら、それらは異なる季節、都市、空間から生まれたものであり、比類のない職人技できれいに縫い合わされている。全体的に風通しがよく、親密な雰囲気を漂わせ、時間の構造的な重さを感じさせる。

  
制作はイタリア南部のSudestudioで始まり、レイキャビク、ベルリン、アテネ、ヘルシンキ、ニューヨーク、プラハなど世界各地でレコーディングが行われた。

 

弦楽パートは、アイスランド北部のアークレイリにあるHofコンサートホールでSinfonia Nordによって演奏され、長年のコラボレーターであるインギ・ガルザル・エルレンドソンが編曲と指揮を担当。オーケストラは楽曲に自然と溶け込み、静けさを保ちながらも深みを与えている。


『ヒストリー・オブ・サイレンス』では、時間は予期せぬ、解放的で魅惑的な方法で現れる。それは確実に前進するのではなく、漂い、紆余曲折する。

 

 

「Mild At Heart」 

 



múm 『History of Silence』 


 Label: Morr Music

Release: 2025年9月19日

 

Tracklist:

 

1. Miss You Dance

2. Kill the Light

3. Mild at Heart

4. Avignon

5. Only Songbirds Have a Sweet Tooth

6. Our Love is Distorting

7. A Dry Heart Needs no Winding

8. I Like to Shake


 プロフィール:


 1997年にグンナル・オルン・ティーネスとオルヴァ ル・ソーレヤルソン・スマウラソンによってレイキャ ヴィックにて結成。その後、双子姉妹のギーザとクリ スティン・アンナ・ヴァルティスドッティルが参加。 1999年にTMT Entertainmentにデビュー・アルバム 『Yesterday Was Dramatic – Today Is OK』をリリース以 降、アイスランドを代表するバンドとして活躍しつづ けている。2025年、Morr Musicより12年ぶり7作目とな るアルバム『History of Silence』をリリース。


メンバー:


Gunnar Örn Tynes(グンナル・オルン・ティーネス): ピアノ、エレクトロニクス他

Örvar Þóreyjarson Smárason(オルヴァル・ソーレヤル ソン・スマウラソン):ギター、ヴォーカル他

Gyða Valtýsdóttir(ギーザ・ヴァルティスドッティ ル):チェロ、ヴォーカル

Samuli Kosminen  (サムリ・コスミネン):ドラム

 Róberta Andersen(ロベルタ・アンデルセン):ギター

 Sigurlaug Gísladóttir(シグルラウグ・ギースラドッ ティル):ヴォーカル


 

リリース詳細:

 

 アーティスト : múm (ムーム)
タイトル : History of Silence  (ヒストリー・オブ・サイレンス)
レーベル : Morr Music
発売日 : 2025年9月19日(金)
ジャンル : ROCK
 
▪️国内流通盤CD
品番 : AMIP-0383
店頭価格 : 3,000円(税抜)/3,300円(税込)
バーコード : 4532813343839
 
▪️輸入盤CD
品番 : morr206-cd
卸価格 : 2,170円(税抜)
バーコード : 0880918820620
 
▪️輸入盤LP
品番 : morr206-lp
卸価格 : 4,040円(税抜)
バーコード : 0880918820613



▪️エレクトロニカの歴代の名盤のセレクションはこちらからお読み下さい。

Eiko Ishibashi & Jim O'Rouke 

 

8月29日、石橋英子とジム・オルークはコラボレーションアルバム『Pareidolia』をリリースする。 タイトルは、"ランダムまたは曖昧な視覚的パターンの中に、特定の、しばしば意味のあるイメージを知覚する傾向 "という意味だそうだ。本作はアンビエント的なサウンドアプローチが敷かれている。アルバムの発表に合わせて、タイトル曲がビジュアライザーと同時にリリースされた。

 

ソニック・ユースの活動終了後、偉大なる異端音楽作家ジム・オルークは日本に移住した。 彼は長年、濱口竜介監督の映画『ドライブ・マイ・カー』の音楽を担当した日本人作曲家、石橋英子と仕事をしている。


石橋英子とジム・オルークは何年も仕事をしている。 最近、オルークと石橋は、3人目のメンバーである山本達久と「カフカの鼾」というグループを結成し、昨年、アルバム『市民会』をリリースした。 数ヶ月前、石橋は自身のアルバム『Antigone』を、オルークをバンドの一員としてリリースした。 そして今、オルークと石橋は新たなコラボレーションアルバムを発表する。


2人のミュージシャンは2023年にヨーロッパ各地で一連のライヴを一緒に行ったが、LPはその時の演奏をリミックス、編集したものを使用している。 彼らの新曲 "Pareidolia (Single Edit) "は、おそらく本作の簡単な抜粋に過ぎない。 トラックリストから判断すると、全体は1枚の音楽としてまとまる。 いずれにせよ、このエディットは素敵で優しいアンビエント・ミュージック。

 

 

「Pareidolia」
 

 

 

Eiko Ishibashi &  Jim O'Rouke 『Pareidolia』


Label: Drag City

Release: 2025年8月29日

 

Tracklist:

 

1.Par

2.ei

3.lia

4.Pareidolia

 

 
2023年の2週間、石橋英子とジム・オルークは、フランス、スイス、イタリア、アイルランドを巡る素晴らしいヨーロッパ・ツアーを行った。『Pareiddolia(パレイドリア)』は、それらの夜から得た最高の共鳴と関係から理想的なコラージュを形作っている。



インプロバイゼーションは、エイコとジムが好むコラボレーション・モードだ。二人は事前に何も話し合うことなく、別々に準備をする。その場その場の対話が演奏を決定し、毎回ユニークな体験をすることができる。前述の2023年のライヴは、ジムとエイコが日本以外で一緒に演奏する初めての機会となった。各公演で、彼らのライヴ・シグナル(エイコがフルートを少し吹き、2人ともハーモニカを少し断続的に演奏しているラップトップからの音)は、翌日の夜にさらなる実験をするための素材を提供するために、ハードディスクにルーティングバックされた。

 

『パレイドリア』の最終的なミックスは、これらの要素にさらに追加のアレンジメントをつけくわえた。例えば、パリにいるジムとダブリンにいる英子を少し対比させ、その後、2人を同じ部屋に戻して、しばらく聞かせる。ここで表現される選択と編集は、また別のユニークな対話を作り、ツアーでやっていたことのある種の「ベスト」バージョンを制作した。


 テキサス出身のスロウコアバンド、Teetheが新曲「Hate Goodbye」をリリースした。同楽曲はウィンスピアから8月8日に発売予定のニューアルバム『Magic Of The Sale』に収録される。


『Magic of the Sale』は、2020年のセルフタイトルのデビュー作に続く2枚目のフルアルバムだ。"Hate Goodbyes "は、タイトル曲と "Holy Water "に続くアルバム3枚目のシングルである。『Magic of the Sale』には、Wednesday、MJ LendermanのXandy Chelmis、HovvdyのCharlie Martin、Adelyn Strei、Emily Elkinがゲストとして参加する予定だ。


Teetheは秋と冬のツアーにUK/EU公演を追加した。このツアーには、feble little horse、Momma、Aunt Katrina、Winterなどの公演が含まれる。


「Hate Goodbye」

 


シカゴのトリオ、Ganserは、8月29日にFelteからリリースされるアルバム『Animal Hospital』に先駆け、新曲「Discount Diamonds」を公開した。ニューシングルのビデオは以下より。


Ganserは先月、リード・シングル "Black Sand "でAnimal Hospitalを発表した。彼らの最後のフル・レングスは2020年の『Just Look At The Sky』で、EP『Nothing You Do Matters』はその2年後にリリースされた。


アリシア・ゲインズはプレスリリースでこの曲についてこう語っている。"ちょっと小馬鹿にしたような曲よね。いつも誰かが、子供たちのやっていることは間違っている、パーティーはもう終わりだ、と言っている。それで、ダンスがまだ許されているのかどうかを常に問いかけているようなダンス・トラックを作るというアイデアが気に入ったんだ。コーヒーの飲み過ぎで寝不足みたいな、怪しいエネルギーがこもっている。ユーモアがあるのは確かだけど、夜が明けて、楽観主義をどこに置いてきたのかわからなくなる、夜の終わりのような感じもあるんだ。


「Discount Diamonds」 


ブラック・サバスは一時アースとして知られていた。 そして今、1969年のリマスターデモ集が『Earth』としてリリースされる。『The Legendary Lost Tapes』として7月25日にリリースされる。


NMEによると、サバスはこのリリースに直接関与していないが、彼らの初代マネージャー、ジム・シンプソンが監修している。彼は「ブラック・サバスの前、バンドはアースとして知られていた。 この新譜は、その時代の貴重な初期録音を、長い間行方不明になっていたテープからリマスターした」


これらの録音は、彼らが最初からどれほど素晴らしい音楽を生み出していたかを明確に示している。 我々は1969年にバーミンガムのゼラ・スタジオでこれらのトラックを録音したが、彼らのスタイルが急速に進化していたため、リリースを控えていた。バーミンガム出身で、まだ10代になったばかりの4人の若者が、いかに優れたミュージシャンであり、素晴らしいバンドであったかを物語っている。


Earth 『The Legendary Lost 1969 Tapes』


Side A

1. Blue Suede Shoes

2. Evenin’

3. Wee Wee Baby

4. ‘Untitled’

5. Free Man

Side B

1. Song For Jim (Guitar Version)

2. Song For Jim (Flute Version)

3. Wicked World

4. Warning



Deerhoofは、ストリーミング・プラットフォームのCEOであるDaniel Ekが、AI軍事ソフトウェアを専門とするドイツ企業Helsingの会長を務めているというメディアの報道を受け、Spotifyから全カタログを引き上げると発表した。


「私たちの音楽が人を殺すようなことはしたくありません。 私たちの成功がAIの戦闘技術に結び付けられることは望んでいないのです」とバンドは月曜日に発表した声明で述べた。 バンドは、自分たちの音楽を削除するという決断はとても容易だったと補足している。 しかしながら他のアーティストやレーベルが収入の大部分をスポティファイに依存していることもバンドは理解しており、この動きに同調できないアーティストを批判するつもりはないという。


「スポティファイは音楽をトイレに流しています」とディアフーフは付け加えた。 「いずれアーティストたちは、"音楽会社 "の仮面をかぶった広く嫌われているデータマイニング詐欺から離れたいと思うでしょう。 ユーザーにとっては不気味だし、アーティストにとってはくだらない。 音楽制作は永遠に続くが、あれやこれやのデジタル一攫千金は必ず廃れることだろう」


"Spotifyについてよく言われる主張のひとつは、理論的には、自称ヒップの中心地からどんなに離れていても、登録すれば誰でも自分の音楽を発見できるということだ。 しかし、欧米のゲートキーパーから遠く離れているからといって、彼らに文化がないわけでも、私たちのバンドを聴く必要があるわけでもありません。 ディアフーフは小規模なママ&ポップ・グループであり、もう十分だとわかっている。 私たちは資本家ではないし、もちろん世界を征服したいわけでもありません。 特に、"発見しやすさ "の代償として、オリガルヒが世界中をコンピューター化された兵器で埋め尽くしてしまうのであれば、私たちはその恩恵に与るつもりはないのです。



Deerhoofの声明全文は以下よりお読みください。エクとヘルシングの関係は2021年までさかのぼり、ここ数年は同社の会長を務めている。 今月初め、彼は同社に対して総額7億ドル近い新たな資金調達ラウンドを主導する手助けをしたが、これはDeerhoofが声明の中で言及しているニュース記事の根拠となった。


「我々はDeerhoofをSpotifyから外す。ダニエル・エク、Spotifyで築いた7億ドルの財産をAIバトル・テック企業の会長に "という見出しは、今週私たちが読んで楽しいものではなかった。 私たちは、自分たちの音楽が人々を殺すことを望んでいない。 私たちの成功がAIバトル・テックに結び付けられることを望みません。


 私たちにとっては、とても簡単な決断だった。 どうせSpotifyから支払われるのはわずかな額だし、私たちはツアーでもっと多くの収入を得ている。 しかし、他のアーティストやレーベルが収入の大部分をスポティファイに依存していることも理解しており、短期的に同じ動きができないアーティストを批判するつもりはない。


 AIバトル・テクノロジーは、超富裕層向けの新たな大物アイテムとして明らかに浮上している。 軍や警察が、主に億万長者階級の警備部隊として存在していることは明白になっている。 コンピューターに殺人をさせればさせるほど、収益は上昇する。


 コンピューターによる標的設定、コンピューターによる殲滅、コンピューターによる利益のための不安定化は、ガザの人々に対するテストに成功し、戦争メーカーにとっての長年の不都合もついに解決した。テイクダウンがどのくらいでできるか正確にはわからないが、できるだけ早くやりたい。厄介な決断をサポートしてくれた様々なレーベルに感謝したい。 スポティファイからコンテンツを撤去するという大変な作業は、現在彼らに課せられたものであり、彼らは金銭的な打撃を分かち合っている。 私たちは彼らに犠牲をお願いしていることを承知しています」